JPH08225320A - 湿式燐酸副生α−半水石膏の改質方法 - Google Patents

湿式燐酸副生α−半水石膏の改質方法

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JPH08225320A
JPH08225320A JP33004995A JP33004995A JPH08225320A JP H08225320 A JPH08225320 A JP H08225320A JP 33004995 A JP33004995 A JP 33004995A JP 33004995 A JP33004995 A JP 33004995A JP H08225320 A JPH08225320 A JP H08225320A
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hemihydrate gypsum
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hemihydrate
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Tadashi Yoshino
正 芳野
Tasuku Shiraishi
翼 白石
Takeki Shinozaki
武樹 篠崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一旦二水石膏に水和して焼成する必要
が無く、充分利用可能な半水石膏ができる為、大幅な省
エネルギー、工程の簡略化が達成できる。また、これら
によりコスト面で石膏原料が使用されていなっかった分
野での利用拡大が図れる。 【解決手段】 火成岩性燐鉱石を用いた湿式燐酸製造
において、二水−半水法により該火成岩性燐鉱石を硫酸
で分解して、湿式燐酸を製造する際に副生する燐酸副生
α−半水石膏を洗浄し、乾燥した後、無機アルカリを加
える湿式燐酸副生α−半水石膏の改質方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーラ鉱(旧ソ
連)、ファラボワ鉱(南アフリカ)等に代表される火成
岩性燐鉱石を用いた、湿式燐酸製造において、二水−半
水法により、該燐鉱石を硫酸で分解して、湿式燐酸を製
造する際に副生する湿式燐酸副生α−半水石膏の改質方
法に関する。更に詳しくは、湿式燐酸製造法によって得
られたα−半水石膏を特定の条件下にて処理をすること
により、工業的に良質な半水石膏を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式燐酸製造法によって得られた、燐酸
石膏を工業的に利用することは重要である。特に土地が
狭く燐酸石膏を廃棄することが困難で、かつ天然資源の
少ない我が国においては、湿式燐酸製造の際に多量に副
生する石膏(湿式燐酸P 換算当り二水石膏とし
て約5倍量の石膏が副生する)の有効利用は極めて重要
な問題であり、また、燐酸製造コストの点でも重要な問
題である。
【0003】即ち、燐酸石膏が工業的に有効利用できる
ためには、天然石膏や排脱石膏と比べて遜色のない、良
質な水和性を有する石膏としなければならない。この良
質な石膏とは、建築材料用石膏原料、ボード石膏用原
料、その他の工業用原料として、好適に使用し得るもの
を意味する。
【0004】湿式燐酸製造において副生した燐酸石膏は
従来より、建築材料用石膏原料、ボード石膏用原料に利
用されている。しかしながら、かかる燐酸石膏は水和性
が悪く、工業的に大量使用することが困難であり、これ
らの問題を解決する必要があった。
【0005】ここにいう燐酸石膏とは、湿式燐酸製造の
際に副生する石膏で半水石膏と二水石膏とを総称するも
のである。また、二水−半水法のように液相中又は蒸気
の存在下で生成するとα−半水石膏が生成し、二水石膏
を加熱、焼成することにより気相中で脱水すると、一般
的に焼き石膏と呼ばれるβ−半水石膏が生成する。本発
明は、この中で、副生したα−半水石膏を改質し、前記
の用途として良好なα−半水石膏を提供しようとするも
のである。
【0006】燐酸石膏が工業用原料として不適である主
な原因は、石膏内外部に付着、内包、及び固溶している
不純物によるものである。従って燐酸石膏を用いるため
には、何らかの方法で石膏の改質を行う必要がある。燐
鉱石のうち、コーラ鉱、南アフリカ鉱に代表される火山
岩性燐鉱石(燐灰鉱と称することもある。)は、ストロ
ンチウム(以下、Sr略す)を多く含むことで、副生し
たα−半水石膏の水和性が乏しいことが知られており、
その主原因としては、α−半水石膏の結晶格子中へのS
rの固溶にあるといわれている。これらの燐鉱石は、不
純物については、モロッコ、ヨルダン、フロリダ、ナウ
ル鉱等の堆積性の燐鉱石と比較して、有機物が低く、放
射性物質であるラジウム− 226(Raー226)の
含有量が低い等の利点はあるが、種々の不純物が含まれ
ており、その中でも特に燐酸、弗素、ナトリウムの存在
が、半水石膏として、そのまま使用する場合問題であっ
た。
【0007】これらの問題により、二水−半水法で得ら
れたα−半水石膏は水和性が著しく低く、商品価値がほ
とんどない。したがって、通常一旦水和させて二水石膏
とし建築材料用石膏原料、さらに焼成して石膏ボード用
原料として利用していた。
【0008】以前より、公知に行われている石膏改質方
法として、α−半水石膏をいったん二水石膏に水和し
て、水洗し出来るだけ不純物を取り除き、濾過した後、
アルカリ物質を添加し石膏の中和を行い、さらに焼成し
てβ−半水石膏とする方法がある。しかしながら、この
方法では不純物の除去が不十分のためか、水和が極端に
遅く、ボード原紙との接着性が悪い。更に、石膏ボード
用等として利用する場合、一旦二水石膏にした後焼成を
行う必要があるため、大量のエネルギーを必要とする。
【0009】また、本出願人等による方法、特公平5−
81529号公報では、水を加えて半水石膏スラリーと
した後、不純物の少ない石膏ボード原料に好適な二水石
膏にする方法を開示しているが、該方法は二水石膏を製
造することを目的としており、この方法でも石膏ボード
用原料等とするためには、やはり焼成を行う必要があ
る。
【0010】α−半水石膏を水和し二水石膏とした後、
再び焼成することによりβ−半水石膏とする従来の方法
よりも、副生したα−半水石膏をそのまま使用する方法
が、プロセスの大幅な簡略化や省エネルギーとなり有利
であることは言うまでもないが、燐鉱石に起因する種々
の不純物が含まれていることや、前述の如くSrによる
ためか半水石膏の水和性が低い為、これまで殆ど実施さ
れていなかった。
【0011】例えば、特開昭58−91046号公報に
は、火山岩性燐鉱石から得られたα−半水石膏を水和さ
せる方法として、水和させる前、あるいは、水和させる
際に、半水石膏を濃度20重量%以上の硫酸と接触させ
ることによって水和時間を短縮させる方法が開示されて
いるが、石膏改質のために多量の硫酸が必要であり、耐
酸性を有する装置を必要とする。また、本発明者等によ
る研究では、水和時間が若干短縮されるのみであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これまで述べてきたよ
うに、二水−半水法によって火成岩性燐鉱石を硫酸で分
解して湿式燐酸を製造する際に、濾過して得られた燐酸
副生α−半水石膏は、含有する不純物の為か、水和性が
低いという欠点がある。燐酸副生α−半水石膏を改質す
る為に半水石膏をいったん二水石膏にして焼成して利用
する方法があるが、焼成には多大なエネルギーが必要で
あり、水和、焼成の装置が増えるという問題がある。
【0013】本発明は、従来の問題点に鑑みて、燐酸副
生α−半水石膏を一旦水和、焼成することなく、工業的
に建築材料用石膏原料、石膏ボード原料に直接利用可能
である燐酸副生α−半水石膏の改質方法である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の方法を用いるこ
とにより、従来直接利用出来なかった燐酸副生α−半水
石膏を、工業的に直接利用可能にする新規な改質方法を
見出した。
【0015】即ち、本発明は火成岩性燐鉱石を用いた湿
式燐酸製造において、二水−半水法により該火成岩性燐
鉱石を硫酸で分解して、湿式燐酸を製造する際に副生す
る燐酸副生α−半水石膏を洗浄し、乾燥した後、無機ア
ルカリを加えることを特徴とする湿式燐酸副生α−半水
石膏の改質方法に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に開示する。
【0017】本発明に使用されるα−半水石膏は、二水
−半水法によって火成岩性燐鉱石を硫酸で分解して湿式
燐酸を製造する際に、濾過して得られた燐酸副生α−半
水石膏であり、前述のようにα−半水石膏中の不純物は
工業的利用に悪影響を及ぼす。このため半水石膏中の不
純物量は出来るだけ低い方が望ましい。そこで、燐酸と
濾別して得られたα−半水石膏の洗浄を行う。洗浄は、
燐酸液の濾過装置と別の装置としても良いが、燐酸液の
濾過装置と同一の装置において、燐酸の濾別後、連続的
に洗浄することは装置、工程の簡略化となり好都合であ
る。
【0018】洗浄装置は通常のパン型フィルター、水平
ベルトフィルター、フィルタープレスが好適に使用でき
るが、特にこの装置に限定されるものではなく通常の工
業用の濾過、洗浄装置が好適に使用できる。α−半水石
膏を洗浄する水量は、α−半水石膏1kg(ドライベー
ス)当たり、0.2〜5.0kgとすることが好まし
い。0.2kg未満の水量で洗浄を行うと、半水石膏中
の水和阻害物の洗浄が不十分となり好ましくない。ま
た、5.0kgを超える水量で洗浄を行っても、それほ
ど効果に差はなく不経済である。
【0019】洗浄水の温度は特に限定されるものではな
く5〜100℃の水または、温水が使用できる。しかし
ながら、α−半水石膏が水和し二水石膏になるのを防止
する為に40〜90℃の温水が好適であり、さらに好ま
しくは、60〜80℃である。また、洗浄後、乾燥を行
う為、洗浄後のα−半水石膏ケーキは出来るだけ、含水
率を低くしておく方がより経済的である。
【0020】次に、洗浄後のα−半水石膏の乾燥を行う
が、α−半水石膏の乾燥温度は重要である。発明者らの
研究によると、α−半水石膏の乾燥中に温度が高温にな
ると、α−半水石膏表面の反応性が低下するため水和性
が低下する。特に燥時のα−半水石膏温度が150℃を
超えるとα−半水石膏の水和性が急激に低下するので好
ましくない。したがって、乾燥時のα−半水石膏の温度
は好ましくは120℃未満、更に好ましくは100℃未
満、最も好ましくは90℃未満が好適である。また、適
切なα−半水石膏の温度を維持する為、乾燥温度は50
℃〜150℃、好ましくは80〜130℃、さらに好ま
しくは100〜120℃の温度が好適である。即ち、乾
燥温度が50℃以下では工業的にコスト高となる。ま
た、150℃以上で乾燥を行うとα−半水石膏の脱水が
起こり、無水石膏が生成し、水和性の低下を引き起こ
す。
【0021】水和性を調整するために乾燥したα−半水
石膏を、常法により粉砕することは、本発明を行うにあ
たって何等問題ない。その後、乾燥したα−半水石膏に
無機アルカリを添加、混合する。無機アルカリの添加
は、乾燥したα−半水石膏に予め添加しても良いし、水
和の際、水と同時に混練しても良い。
【0022】本発明で言う無機アルカリとは、アルカリ
性を示す無機化合物である。例えば、NaOH、KO
H、Ca(OH)等の水酸化物及び、CaCO、K
CO 、NaCO、(NHCO・H
等の炭酸塩及び、水溶液中で水酸化物を生成するNa
O、CaO、MgO等の塩基性酸化物、アンモニアガス
/溶液が挙げられ、二種以上を混合して用いてもよい。
これらはそのまま用いてもよいが、水溶液として用いて
もよい。
【0023】また、当然のことながら、無機アルカリと
して、セメント等のアルカリ性を示す硬化性無機物を添
加、混合してもよい。無機アルカリの添加は、α−半水
石膏表面での反応を活性化させるとともに、石膏の水へ
の溶解を促進する。石膏の水和速度は、石膏が水に溶解
する速度が律速であるとされており、溶解速度を向上す
ることにより水和性が向上する。さらに、水和が進んで
いくと、水和、凝結に悪影響を及ぼす燐酸、弗酸等が混
練水中に溶出してくるが、添加した無機アルカリによ
り、中和され無害化する効果もある。有機アルカリの添
加によっても石膏の溶解は促進されるが、有機物は水和
遅緩剤としての効果を示すため、水和性は若干しか向上
しない。
【0024】無機アルカリの添加によりα−半水石膏の
水和性は急激に向上するが、さらに添加量を増加する
と、水和性は徐々に低下する。添加する無機アルカリの
量は半水石膏1kg(ドライベース)当たり0.001
〜0.050kgが好ましいが、特に好ましくは0.0
02〜0.02kg、更に好ましくは0.003〜0.
015kg、最も好ましくは0.005〜0.010k
gである。
【0025】但し、無機アルカリとして、セメント等の
硬化性無機物を用いる場合、それ自体に硬化性があるた
め、任意の割合で混合し、凝結、水和させることが出来
る。以上の方法により改質されたα−半水石膏は、通常
の方法により水と混練後、成形することにより、工業的
に好適な建築材料用石膏原料、ボード用石膏原料として
焼成されることなく利用可能である。
【0026】無機アルカリを添加したα−半水石膏を水
と混練するか、または水との混練時に無機アルカリを添
加した石膏スラリーはpHが11.0程度となるが、水
和が進行するに従い、石膏に内包されている燐酸、弗酸
等による不純物と中和反応が進行する為か、水和完了時
ではpHは6〜8に低下し中性域となる為、実際に使用
に際しては好適であり、本発明の優れた特徴である。
【0027】本発明によれば従来技術では不可能であっ
た、燐酸副生α−半水石膏を水和、焼成することなく、
工業的に建築用材料用石膏原料、セメント等との混合使
用、石膏ボード原料、さらには焼き石膏の分野に直接利
用可能である。その理由は必ずしも明かではないが、洗
浄、乾燥、及び無機アルカリの添加により、水和性が向
上するものである。更にはα−半水石膏を焼成すること
なく、そのまま使用することが可能であり、プロセスの
大幅な簡素化や省エネルギーとなり、その効果は大なる
ものである。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明する。また、以下に数値の単位として記載する%
は、特に断りのない限り、重量%を表す。 実施例1 二水−半水法により、BPL88%のファラボワ鉱を硫
酸で分解し、濾過して得られたα−半水石膏(以下、た
だ単に石膏という)1kg(付着水17.0%、燐酸
(P換算)0.2%、ストロンチウム0.5%)
をヌッチェにいれ、石膏1kg当たり2kg、80℃の
温水で洗浄、濾過を行った。更に、乾燥温度115℃の
箱型乾燥器にいれ、石膏の温度が80℃以下になるよう
乾燥を行い、付着水を除去した。このような操作により
得られた石膏を粉砕し、比表面積が6230cm/g
の石膏とした。その後、Ca(OH)を0.010k
g添加し、均一に混合した。こうして改質した石膏を混
練水0.6kgと1分混合した。混練後、経時的に石膏
をサンプリングし、水和反応を停止するためにメタノー
ルと混合撹拌し付着水を除去した。メタノールで洗浄し
た石膏を濾過し、40℃で24時間乾燥した後、200
℃で3時間脱水し、乾燥減量を測定することで、石膏の
結晶水を測定した。結果を、石膏中の結晶水の割合
(%)として表1に示す。
【0029】実施例2 実施例1と同様の方法で分解して得られた、燐酸副生α
−半水石膏1kgをヌッチェにいれ、石膏1kg当たり
2kg、80℃の温水で洗浄、濾過を行った。更に、乾
燥温度115℃の箱型乾燥器にいれ、石膏温度が90℃
以下になるよう乾燥を行い、付着水を除去した。このよ
うな操作により得られた石膏を粉砕し、比表面積が57
20cm/gの石膏とした。この石膏1kgに、水
0.75kgとKOH0.008kgを混合した混練水
を加え撹拌器で1分混合した。混練後、経時的に石膏を
サンプリングし、実施例1と同様の方法で石膏の結晶水
を測定した。結果を、実施例1と同様にして表1に示
す。
【0030】実施例3 実施例1と同様の方法で分解して得られた、燐酸副生α
−半水石膏1kgをヌッチェにいれ、石膏1kg当たり
2kg、80℃の温水で洗浄、濾過を行った。更に、乾
燥温度115℃の箱型乾燥器にいれ、石膏温度が90℃
以下になるよう乾燥を行い、付着水を除去した。この時
の石膏の比表面積は3870cm/gであった。この
半水石膏に、水0.75kgとKOH0.008kgを
混合した混練水を加え撹拌器で1分混合した。混練後、
経時的に石膏をサンプリングし、実施例1と同様の方法
で石膏の結晶水を測定した。結果を、実施例1と同様に
して表1に示す。
【0031】実施例4 Ca(OH)の添加量を0.020kgとした以外は
実施例1と全く同様に行った。結果を、実施例1と同様
にして表1に示す。
【0032】実施例5 乾燥時の石膏温度が100℃になるまで乾燥を行う以外
は実施例1と全く同様に行った。結果を、実施例1と同
様にして表1に示す。
【0033】実施例6 二水−半水法により、BPL88%のファラボワ鉱を硫
酸で分解し、濾過して得られたα−半水石膏(以下、た
だ単に石膏という)1kg(付着水17.0%、燐酸
(P換算)0.2%、ストロンチウム0.5%)
をヌッチェにいれ、石膏1kg当たり2kg、80℃の
温水で洗浄、濾過を行った。更に、乾燥温度115℃の
箱型乾燥器にいれ、石膏の温度が80℃以下になるよう
乾燥を行い、付着水を除去した。このような操作により
得られた石膏を粉砕し、比表面積が6230cm/g
の石膏とした。その後、該石膏にポルトランドセメント
3.0kgを添加し、更に水1.6kgを添加した後、
1分間混合した。この時の混合スラリーの凝結の開始時
間(B点)、見かけの終結時間(C点)をビガー針で測
定したところ、それぞれ14分17秒と21分02秒で
あった。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 実施例1と同様の操作で洗浄、乾燥、粉砕した石膏1k
gを無機アルカリを添加する事なく、混練水0.6kg
と1分混合した。この石膏を実施例1と同様の方法で結
晶水を測定した。結果を、実施例1と同様にして表2に
示す。
【0036】比較例2 洗浄を行わない以外は実施例1と同様の条件で改質した
石膏を、実施例1と同様の操作で水和し、結晶水を測定
した。結果を、実施例1と同様にして表2に示す。
【0037】比較例3 乾燥時の石膏品温が160℃になるように乾燥した以外
は、実施例1と同様の条件で改質した石膏を、実施例1
と同様の操作で水和し、結晶水を測定した。結果を、実
施例1と同様にして表2に示す。
【0038】比較例4 ポルトランドセメント4kgと水1.6kgを添加し、
1分間混合した。この時の混合スラリーの凝結の開始時
間(B点)、見かけの終結時間(C点)をビガー針で測
定したところ、1時間以上であった。
【0039】
【表2】 以上の実施例、比較例による石膏の結晶水変化を表1に
示す。これらの結果から明らかなように、本発明の改質
方法により水和性が飛躍的に向上している。また、比較
例から明かなように本発明の条件を満たしていない場
合、水和性は極端に低下する。さらに、セメントと混合
使用した場合、セメントのみの場合比べ凝結時間が大幅
に向上する。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、湿式燐酸副生
α−半水石膏を本発明の方法により改質して得た石膏
は、従来法のように一旦二水石膏に水和して焼成する必
要が無く、大幅な省エネルギー、工程の簡略化が達成で
きる。また、これらによりコスト面で石膏原料が使用さ
れていなっかった分野での利用拡大が図れる。さらにア
ルカリ環境下で水和性が向上することから、セメント等
の硬化性無機物との混合使用が可能であり、硬化物の凝
結時間の短縮が出来るため、脱型までの時間が大幅に短
縮され、生産性向上がする。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火成岩性燐鉱石を用いた湿式燐酸製造
    において、二水−半水法により該火成岩性燐鉱石を硫酸
    で分解して、湿式燐酸を製造する際に副生する燐酸副生
    α−半水石膏を洗浄し、乾燥した後、無機アルカリを加
    えることを特徴とする湿式燐酸副生α−半水石膏の改質
    方法。
  2. 【請求項2】 燐酸副生α−半水石膏を洗浄する水量
    が半水石膏1kg(ドライベース)当たり、0.2〜
    5.0kgである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 乾燥において燐酸副生α−半水石膏の
    温度が150℃以下である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 添加する無機アルカリが燐酸副生α−
    半水石膏1kg(ドライベース)当たり0.001〜
    0.050kgである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 無機アルカリとして、アルカリ性を示
    す硬化性無機物を、任意の割合で混合することを特徴と
    する請求項1記載の方法。
JP33004995A 1994-12-22 1995-12-19 湿式燐酸副生α−半水石膏の改質方法 Pending JPH08225320A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104909698A (zh) * 2015-06-09 2015-09-16 武汉华中科大土木工程检测中心 一种改性磷石膏公路路基填料及其制备方法
CN105776304A (zh) * 2016-02-19 2016-07-20 江苏夫科技股份有限公司 一种脱硫石膏制备α型高强石膏的方法
CN111377421A (zh) * 2020-05-22 2020-07-07 四川大学 α石膏的制备方法以及利用磷矿制备磷酸和α石膏的方法

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