JPH08223354A - 原稿読取装置及び結像レンズの位置調整方法とその装置 - Google Patents

原稿読取装置及び結像レンズの位置調整方法とその装置

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JPH08223354A
JPH08223354A JP7021511A JP2151195A JPH08223354A JP H08223354 A JPH08223354 A JP H08223354A JP 7021511 A JP7021511 A JP 7021511A JP 2151195 A JP2151195 A JP 2151195A JP H08223354 A JPH08223354 A JP H08223354A
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JP
Japan
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imaging lens
light
light flux
lens
line
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Application number
JP7021511A
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English (en)
Inventor
Masanori Saito
政範 斉藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結像レンズに入射する有効光束の結像性能を
高めることにより、一段と高品位な画質を得ることが可
能な原稿読取装置及び結像レンズの位置調整方法とその
装置を提供する。 【構成】 波動光照明手段12aからの光束をタンデン
シャル面T内における結像レンズ8の有効光束の調整仮
想画角ラインJa上の光束規制部材13の微小開口部1
4a0 に導いて回折パターンを発生させ、この回折パタ
ーンをパターン表示手段15に表示して観察しながら、
結像レンズ8を調整仮想画角ラインJa上に介在させた
ときと介在させないときとの回折パターンとが一致する
ように結像レンズ調整手段を用いて結像レンズ8の入射
光束に対する位置を調整することによって、タンデンシ
ャル面T内における結像レンズ8の画角ラインHa,H
bを調整仮想画角ラインJa,Jbすなわち照明手段か
ら発せられる光束の画角ラインに一致させ、結像性能を
高めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿読取装置及び結像
レンズの位置調整方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の原稿読取装置として、CCDライ
ンセンサを用いた透過型の原稿読取装置を例に挙げて説
明する。図11は、その原稿読取装置の読取光学系の構
成例を示すものである。読取光学系を構成する装置本体
1内の上部には照明手段としての光源2が設けられてお
り、この光源2から出射した光は、コールドミラー3に
より下方に折り返され、原稿4を照明する。この原稿4
はコンタクトガラス5と押圧ガラス6との間で隙間なく
挾持されている。そして、原稿4を透過した光束Aは、
ミラー7により折り返されて結像レンズ8に入射し、こ
れにより集光されて受光手段としてのCCDラインセン
サ9(以下、CCDという)に結像され、原稿画像の読
取りが行われる。結像レンズ8とCCD9との間の投影
距離は、Lとされている。なお、装置本体1の底面は、
ベース10とされている。
【0003】実際の読取動作としては、コンタクトガラ
ス5と押圧ガラス6とが一体となって構成されたキャリ
ッジ11による読取解像度に対応した速度での副走査方
向Zへの走査と、CCD9による主走査方向X(副走査
方向Zに直交するセンサ配列方向)への走査とよる2次
元的な読取走査が同時に行われることにより実際の読取
りがなされる。この場合、組付け調整された全ての光学
部材が設計位置(理想位置)に配置されていれば、光束
Aの光軸Bと結像レンズ8のレンズ光軸Cとは完全に一
致し、光束Aは結像レンズ8に対して垂直に入射するた
め、高品位な画像読取りを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】CCD9を用いたデジ
タルの原稿読取装置においては、画像品質を高めるため
の手段として、原稿4面上の読取ラインと、CCD9の
読取ラインとを一致させるように調整することが不可欠
である。特に近年では、高解像度を得るために、CCD
9を複数個読取ライン方向(主走査方向X)に配列して
読取画素数を増やした装置もある。このようなCCD9
が複数個配列された原稿読取装置においては、原稿4面
上の読取ラインと、CCD9の読取ラインとを一致させ
るために、副走査方向の読取ラインのつなぎ調整だけで
なく、主走査方向Xの読取ラインのつなぎ調整も必要と
なってくる。
【0005】このような読取ラインのつなぎ調整に関す
る公知例の代表的なものとしては、特公昭55−180
96号公報、特開昭59−122171号公報に記載さ
れた技術がある。この場合、特公昭55−18096号
公報の例では、各CCDと結像レンズとの相対位置を、
ネジとバネとを用いて主走査方向及び副走査方向に微調
整することによって読取ラインのつなぎ調整を行ってい
る。また、特開昭59−122171号公報の例では、
CCDと結像レンズとをモジュール化し、そのモジュー
ルの調整量を原稿面上の読取ラインのズレ量と等しくす
ることによって読取ラインのつなぎ調整を行っている。
【0006】上述したような従来の原稿読取装置におい
ては、レンズ性能の範囲内で原稿面上のある点とCCD
とが相対的にズレていれば、結像レンズに対して斜めに
入射してレンズ光軸からズレていても読取りを行ってい
た。しかし、原稿面上のある点とCCDとを結ぶ主光線
は、結像レンズに対して垂直に入射してそのレンズ光軸
と一致していることが理想的であり、レンズ光軸からズ
レると、各結像レンズの収差のバラツキが大きくなり、
結像性能が劣化してしまう。このような結像性能の低下
は画像品質の低下を招き、高品位な画像読取りを必要と
する印刷や製版の分野では重大な問題となる。また、前
述した公知例のように1個の結像レンズに1個のCCD
を対応させたものを複数組用いたものでは、原稿面上の
読取ラインを分割して読取る場合、同一性能のレンズを
用いても各レンズを通る各光束の場所によって、結像性
能がバラツキ、分割した読取幅毎に画像品質の違いを生
じる。
【0007】また、結像レンズとCCDとの間に直角ミ
ラーを入れ、1個の結像レンズに2個のCCDを対応さ
せ、原稿面上の読取ラインを2分割して読取るような場
合(特開昭57−87277号公報参照)は、原稿面上
における光源の照度ピーク位置、読取位置、レンズ光
軸、直角ミラーの頂点などが全て一致又は略一致してい
ないと、各CCDに入射する光束は結像性能だけでな
く、絶対光量、光量分布、読取幅などに違いを生じ、画
像品質をかなり低下させてしまう。
【0008】なお、特願平6−272076号に「原稿
読取装置及び結像レンズの光軸調整方法」として本出願
人により出願されているものがある。これは、結像レン
ズのレンズ光軸を装置本体の調整仮想光軸(設計位置)
に一致させることによって、読取り画像の品質を向上さ
せるようにしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、結像レンズを含む光学系のタンデンシャル面内でか
つその結像レンズの入出射の何れか一方側の有効光束の
調整仮想画角ライン上に波動光を発する波動光照明手段
を配設し、結像レンズを挾んで波動光照明手段とは反対
側のタンデンシャル面内でかつ結像レンズの有効光束の
調整仮想画角ライン上に波動光照明手段から発せられた
波動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材を配
設し、この光束規制部材により発生した回折パターンを
受光して表示するパターン表示手段を設け、入射光束に
対する結像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段
を設けた。
【0010】請求項2記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のラジアル面内でかつその結像レンズの入出射
の何れか一方側の有効光束の調整仮想画角ライン上に波
動光を発する波動光照明手段を配設し、結像レンズを挾
んで波動光照明手段とは反対側のラジアル面内でかつ結
像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に波動光照
明手段から発せられた波動光を規制する微小開口部を有
する光束規制部材を配設し、この光束規制部材により発
生した回折パターンを受光して表示するパターン表示手
段を設け、入射光束に対する結像レンズの位置を調整す
る結像レンズ調整手段を設けた。
【0011】請求項3記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のタンデンシャル面及びラジアル面の各面内で
かつその結像レンズの入出射の何れか一方側の有効光束
の調整仮想画角ライン上に波動光を発する波動光照明手
段を各々配設し、結像レンズを挾んで各波動光照明手段
とは反対側のタンデンシャル面及びラジアル面の各面内
でかつ結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に
波動光照明手段から発せられた波動光を規制する微小開
口部を有する光束規制部材を各々配設し、これら各光束
規制部材により発生した回折パターンを受光して表示す
るパターン表示手段を設け、入射光束に対する結像レン
ズの位置を調整する結像レンズ調整手段を設けた。
【0012】請求項4記載の発明では、請求項1,2又
は3記載の発明において、結像レンズの入出射の何れか
一方側の調整仮想光軸上に波動光を発する波動光照明手
段を配設し、この波動光照明手段とは反対側の結像レン
ズの調整仮想光軸上に波動光照明手段から発せられた波
動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材を配設
した。
【0013】請求項5記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のタンデンシャル面内でその結像レンズの有効
光束の調整仮想画角ラインと微小開口部を有する光束規
制部材の微小開口部の中心とが一致又は略一致するよう
に、光束規制部材を装置本体に位置決めする第一の位置
調整工程と、微小開口部の中心と波動光を発する波動光
照明手段の光軸とが一致又は略一致するように、波動光
照明手段の位置を回折パターンを用いて調整し位置決め
する第二の位置調整工程と、結像レンズを調整仮想画角
ライン上に配置させこの結像レンズを介在させる前の回
折パターンと介在させた後の回折パターンとを比較し両
方の回折パターンが一致又は略一致するように結像レン
ズの位置決めを行う第三の位置調整工程とを用いて結像
レンズの位置調整を行うようにした。
【0014】請求項6記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のラジアル面内でその結像レンズの有効光束の
調整仮想画角ラインと微小開口部を有する光束規制部材
の微小開口部の中心とが一致又は略一致するように、光
束規制部材を装置本体に位置決めする第一の位置調整工
程と、微小開口部の中心と波動光を発する波動光照明手
段の光軸とが一致又は略一致するように、波動光照明手
段の位置を回折パターンを用いて調整し位置決めする第
二の位置調整工程と、結像レンズを調整仮想画角ライン
上に配置させこの結像レンズを介在させる前の回折パタ
ーンと介在させた後の回折パターンとを比較し両方の回
折パターンが一致又は略一致するように前記結像レンズ
の位置決めを行う第三の位置調整工程とを用いて結像レ
ンズの位置調整を行うようにした。
【0015】請求項7記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のタンデンシャル面及びラジアル面内でその結
像レンズの有効光束の調整仮想画角ラインと微小開口部
を有する光束規制部材の微小開口部の中心とが一致又は
略一致するように、光束規制部材を装置本体に位置決め
する第一の位置調整工程と、微小開口部の中心と波動光
を発する波動光照明手段の光軸とが一致又は略一致する
ように、波動光照明手段の位置を回折パターンを用いて
調整し位置決めする第二の位置調整工程と、結像レンズ
を調整仮想画角ライン上に配置させこの結像レンズを介
在させる前の回折パターンと介在させた後の回折パター
ンとを比較し両方の回折パターンが一致又は略一致する
ように結像レンズの位置決めを行う第三の位置調整工程
とを用いて結像レンズの位置調整を行うようにした。
【0016】請求項8記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のタンデンシャル面内でかつその結像レンズの
入出射の何れか一方側の有効光束の調整仮想画角ライン
上に配設された波動光を発する波動光照明手段と、結像
レンズを挾んで波動光照明手段とは反対側のタンデンシ
ャル面内でかつ結像レンズの有効光束の調整仮想画角ラ
イン上に配設された波動光照明手段から発せられた波動
光を規制する微小開口部を有する光束規制部材と、この
光束規制部材により発生した回折パターンを受光して表
示するパターン表示手段と、入射光束に対する結像レン
ズの位置を調整する結像レンズ調整手段とによって結像
レンズ位置調整装置を構成した。
【0017】請求項9記載の発明では、結像レンズを含
む光学系のラジアル面内でかつその結像レンズの入出射
の何れか一方側の有効光束の調整仮想画角ライン上に配
設された波動光を発する波動光照明手段と、結像レンズ
を挾んで波動光照明手段とは反対側のラジアル面内でか
つ結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に配設
された波動光照明手段から発せられた波動光を規制する
微小開口部を有する光束規制部材と、この光束規制部材
により発生した回折パターンを受光して表示するパター
ン表示手段と、入射光束に対する結像レンズの位置を調
整する結像レンズ調整手段とによって結像レンズ位置調
整装置を構成した。
【0018】請求項10記載の発明では、結像レンズを
含む光学系のタンデンシャル面及びラジアル面の各面内
でかつその結像レンズの入出射の何れか一方側の有効光
束の調整仮想画角ライン上に各々配設された波動光を発
する波動光照明手段と、結像レンズを挾んで各波動光照
明手段とは反対側のタンデンシャル面及びラジアル面の
各面内でかつ結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライ
ン上に各々配設された波動光照明手段から発せられた波
動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材と、こ
れら各光束規制部材により発生した回折パターンを受光
して表示するパターン表示手段と、入射光束に対する結
像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段とによっ
て結像レンズ位置調整装置を構成した。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明においては、波動光照明手
段から発せられたレーザ光等の波動光は、タンデンシャ
ル面内で結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上
を進んでいき、波動光照明手段とは反対側の結像レンズ
の調整仮想画角ライン上に配置された光束規制部材の微
小開口部に入射し回折パターンを発生させ、この回折パ
ターンはパターン表示手段に表示される。この場合、結
像レンズを調整仮想画角ライン上に介在させたときの回
折パターンと介在させないときの回折パターンとを観察
しながら、それら両方の回折パターンが一致するよう
に、結像レンズ調整手段を用いて結像レンズの位置を調
整することによって、タンデンシャル面内での結像レン
ズの画角ラインを有効光束の調整仮想画角ラインに完全
に一致させることができる。これにより、実際の原稿読
取り時における読取り光束(結像レンズに対する入射光
束)の画角ラインを、調整仮想画角ラインすなわち結像
レンズの有効光束の画角ラインに一致させて進行させる
ことができる。
【0020】請求項2記載の発明においては、波動光照
明手段から発せられたレーザ光等の波動光は、ラジアル
面内で結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上を
進んでいき、波動光照明手段とは反対側の結像レンズの
調整仮想画角ライン上に配置された光束規制部材の微小
開口部に入射し回折パターンを発生させ、この回折パタ
ーンはパターン表示手段に表示される。この場合、結像
レンズを調整仮想画角ライン上に介在させたときの回折
パターンと介在させないときの回折パターンとを観察し
ながら、それら両方の回折パターンが一致するように、
結像レンズ調整手段を用いて結像レンズの位置を調整す
ることによって、ラジアル面内での結像レンズの画角ラ
インを有効光束の調整仮想画角ラインに完全に一致させ
ることができる。これにより、実際の原稿読取り時にお
ける読取り光束(結像レンズに対する入射光束)の画角
ラインを、調整仮想画角ラインすなわち結像レンズの有
効光束の画角ラインに一致させて進行させることができ
る。
【0021】請求項3記載の発明においては、波動光照
明手段から発せられたレーザ光等の波動光は、タンデン
シャル面及びラジアル面の各面内で結像レンズの有効光
束の調整仮想画角ライン上を進んでいき、波動光照明手
段とは反対側の結像レンズの調整仮想画角ライン上に配
置された光束規制部材の微小開口部に入射し回折パター
ンを発生させ、この回折パターンはパターン表示手段に
表示される。この場合、結像レンズを調整仮想画角ライ
ン上に介在させたときの回折パターンと介在させないと
きの回折パターンとを観察しながら、それら両方の回折
パターンが一致するように、結像レンズ調整手段を用い
て結像レンズの位置を調整することによって、タンデン
シャル面及びラジアル面の各面内での結像レンズの画角
ラインを有効光束の調整仮想画角ラインに完全に一致さ
せることができる。これにより、実際の原稿読取り時に
おける読取り光束(結像レンズに対する入射光束)の画
角ラインを、調整仮想画角ラインすなわち結像レンズの
有効光束の画角ラインに一致させて進行させることがで
きる。
【0022】請求項4記載の発明においては、波動光照
明手段から発せられたレーザ光等の波動光は、結像レン
ズの調整仮想光軸上を進んでいき、結像レンズの調整仮
想光軸上に配置された光束規制部材の微小開口部に入射
し、これにより発生した回折パターンはパターン表示手
段に表示され、結像レンズのレンズ光軸を調整仮想光軸
に完全に一致させることができる。これによって、実際
の原稿読取り時における読取り光束(結像レンズに対す
る入射光束)の光軸を調整仮想光軸すなわち結像レンズ
のレンズ光軸に一致させることが可能となる。
【0023】請求項5記載の発明においては、第一の位
置調整工程で光束規制部材を装置本体に位置決めし、結
像レンズを含む光学系のタンデンシャル面内での結像レ
ンズの調整仮想画角ラインと光束規制部材の微小開口部
の中心とを一致又は略一致させ、第二の位置調整工程で
微小開口部の中心と波動光照明手段の光束の光軸とを一
致又は略一致させ、第三の位置調整工程で結像レンズを
介在させる前と後との回折パターンを比較して両方の回
折パターンを一致又は略一致させることによって、タン
デンシャル面内での結像レンズの位置調整作業をスムー
ズにかつ効率的に行える。
【0024】請求項6記載の発明においては、第一の位
置調整工程で光束規制部材を装置本体に位置決めし、結
像レンズを含む光学系のラジアル面内での結像レンズの
調整仮想画角ラインと光束規制部材の微小開口部の中心
とを一致又は略一致させ、第二の位置調整工程で微小開
口部の中心と波動光照明手段の光束の光軸とを一致又は
略一致させ、第三の位置調整工程で結像レンズを介在さ
せる前と後との回折パターンを比較して両方の回折パタ
ーンを一致又は略一致させることによって、ラジアル面
内での結像レンズの位置調整作業をスムーズにかつ効率
的に行える。
【0025】請求項7記載の発明においては、第一の位
置調整工程で光束規制部材を装置本体に位置決めし、結
像レンズを含む光学系のタンデンシャル面及びラジアル
面内での結像レンズの調整仮想画角ラインと光束規制部
材の微小開口部の中心とを一致又は略一致させ、第二の
位置調整工程で微小開口部の中心と波動光照明手段の光
束の光軸とを一致又は略一致させ、第三の位置調整工程
で結像レンズを介在させる前と後との回折パターンを比
較して両方の回折パターンを一致又は略一致させること
によって、タンデンシャル面及びラジアル面内での結像
レンズの位置調整作業をスムーズにかつ効率的に行え
る。
【0026】請求項8記載の発明においては、請求項1
記載の発明と同様にして結像レンズの位置を調整するこ
とによって、タンデンシャル面内での結像レンズの画角
ラインを有効光束の調整仮想画角ラインに完全に一致さ
せることができ、これにより、実際の原稿読取り時にお
ける読取り光束の画角ラインを、調整仮想画角ラインす
なわち結像レンズの有効光束の画角ラインに一致させて
進行させることができる。
【0027】請求項9記載の発明においては、請求項2
記載の発明と同様にして結像レンズの位置を調整するこ
とによって、ラジアル面内での結像レンズの画角ライン
を有効光束の調整仮想画角ラインに完全に一致させるこ
とができ、これにより、実際の原稿読取り時における読
取り光束の画角ラインを、調整仮想画角ラインすなわち
結像レンズの有効光束の画角ラインに一致させて進行さ
せることができる。
【0028】請求項10記載の発明においては、請求項
3記載の発明と同様にして結像レンズの位置を調整する
ことによって、タンデンシャル面内及びラジアル面内で
の結像レンズの画角ラインを有効光束の調整仮想画角ラ
インに完全に一致させることができ、これにより、実際
の原稿読取り時における読取り光束の画角ラインを、調
整仮想画角ラインすなわち結像レンズの有効光束の画角
ラインに一致させて進行させることができる。
【0029】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1〜図3に基づい
て説明する(請求項1,5,8記載の発明に対応す
る)。本実施例では、従来技術でも述べたようなCCD
9を用いた透過型の原稿読取装置(図11参照)を例に
挙げて説明する。なお、読取光学系を構成する装置本体
1内の同一部分について説明は省略する。
【0030】図1(a)(b)は、結像レンズ8の位置
調整を行う光学系の構成を示すものである。図1(a)
は光学系をラジアル面(Radial 面、以下、R面とい
う)側から見た図であり、図1(b)は光学系をタンデ
ンシャル面(Tangential 面、以下、T面という)側か
ら見た図である。入射側の光学系のT面内には波動光照
明手段としてのレーザ光源12aが2個配置され、その
出射側の光学系には光束規制部材13(以下、ピンホー
ルという)が1個配置されている。このピンホール13
には、微小開口部としての1個の小孔14a0 と2個の
小孔14aとの計3個がT面内に形成されている。ま
た、ピンホール13の後方には、発生する回折パターン
Kを受光して表示するパターン表示手段としての観測板
15が配置されている。
【0031】この場合、レーザ光源12aから発せられ
るレーザ光の各レーザ光軸Daは、調整仮想画角ライン
としての調整仮想入射画角ラインJa(設計位置)上に
位置している。ピンホール13の小孔14a0 の中心
は、2本の調整仮想入射画角ラインJaの延長線上に位
置している。また、ピンホール13の2個の小孔14a
の中心は、調整仮想画角ラインとしての2本の調整仮想
出射画角ラインJb(設計位置)の延長線上に位置して
いる。なお、ここでいう調整仮想画角ラインとは、実際
には目に見えるものではなく、設計時や調整時に便宜上
用いている架空なものである。この調整仮想画角ライン
が、最終的には光源2からの光束Aの画角ラインに相当
する。
【0032】また、結像レンズ8は、スペーサやマイク
ロヘッド等の結像レンズ調整手段(図示せず)によって
移動自在に支持されている。この結像レンズ調整手段に
よって、入射光束に対する結像レンズ8の位置を調整仮
想画角ラインに一致させるように移動調整する。
【0033】このような構成において、まず、結像レン
ズ8における画角ラインの基本的な考え方を、図2
(a)(b)に基づいて述べる。図2(a)は結像レン
ズ8をT面から、図2(b)は結像レンズ8をR面から
それぞれ見たものである。図2(a)において、光学系
の理想的な配置では、入射する光束Aの光軸B及び入射
画角ラインGa,出射画角ラインGbは、結像レンズ8
のレンズ光軸C及び入射画角ラインHa,出射画角ライ
ンHbとそれぞれ一致している。図2(b)において、
光学系の理想的な配置(設計位置)では、入射する光束
Aの光軸B及び入射画角ラインGc,出射画角ラインG
dは、結像レンズ8のレンズ光軸C及び入射画角ライン
Hc,出射画角ラインHdと一致している。従って、一
般的に、結像レンズ8の画角ライン及び光軸を、その結
像レンズ8に入射する光束Aの画角ライン及び光軸にで
きる限り一致させることによって、より高品位な装置を
作ることができることになる。
【0034】そこで、本実施例では、以下、T面内にお
ける結像レンズ8の画角ラインHa,Hbを、光束Aの
画角ラインGa,Gbに一致させるための結像レンズ8
の位置調整方法について述べる(第一〜第三の位置調整
工程)。このような結像レンズ8の調整を行うために、
ここでは調整仮想入射画角ラインJa、調整仮想出射画
角ラインJbを用いる。まず、結像レンズ8を装置本体
1に設置する前に調整を行う。すなわち、図1(b)に
示すように、T面内に配置されたレーザ光源12aから
のレーザ光を、調整仮想入射画角ラインJa上のピンホ
ール13の小孔14a0 に向けて照射し、観測板15に
回折パターンを投影する。このとき、レーザ光軸Daと
調整仮想入射画角ラインJaと小孔14a0 の中心とは
一致しているため、調整仮想入射画角ラインJaと観測
板15とが交差する点152 の位置を中心として楕円形
の回折パターンが形成される。この回折パターンの形状
及びその点152 を調整の基準とする(この位置にマー
ク等の目印を付けてもよい)。図3(a)は、レーザ光
が小孔14a0 の中心を通り直角に入射した場合の回折
パターンKの形状を示すものであり、きれいな同心円を
なし、中心から外に向かって光量が均等に減少してい
る。図3(b)は、レーザ光が小孔14a0 の中心から
ズレた場合の回折パターンKの形状を示すものであり、
光量分布が均等でない。ここでは、レーザ光が小孔14
0 の中心を通り斜めから入射しているため、回折パタ
ーンKは図3(a)と同様に光量分布は均等となるが、
入射角の度合いによってその形状が変わり楕円形とな
る。このようにして初期設定が終了する(第一〜第二の
位置調整工程)。
【0035】次に、そのような調整後、結像レンズ8を
装置本体1に設置した状態で調整を行う。すなわち、こ
の結像レンズ8の設置により、観測板15での回折パタ
ーンKは、点152 から点153 へと移動する。この場
合、点152 から点153 までの距離X1 ,X2 が略等
しく、かつ、回折パターンKの形状が略同一(図3
(a)を楕円形にしたもの)ならば、調整仮想入射画角
ラインJaと結像レンズ8の入射画角ラインHa、及
び、調整仮想出射画角ラインJbと結像レンズ8の出射
画角ラインHbとがそれぞれ一致していることになるた
め、結像レンズ8のy θ 方向(T面内)の調整は不要
となる。
【0036】しかし、距離X1 ,X2 が等しくなかった
り、楕円形の回折パターンKの形状が基準パターンとは
異なっていた場合は、調整仮想入射画角ラインJaに対
して結像レンズ8の入射画角ラインHaがズレているこ
とを意味するため、結像レンズ8のyθ 方向の調整を
行う。この場合の調整方法としては、結像レンズ調整手
段を用いて結像レンズ8をT面内でyθ 方向に移動さ
せ、距離X1 ,X2 を互いに一致させると共に、回折パ
ターンKの形状を基準パターンと一致させる。このよう
な調整によって、T面内における結像レンズ8の位置調
整が完了する(第三の位置調整工程)。
【0037】実際の画像読取り時には、光束Aの入射画
角ラインGaは調整仮想入射画角ラインJa上を進んで
いき、その入射画角ラインGaは結像レンズ8の入射画
角ラインHaと一致し、これに伴って光束Aの出射画角
ラインGbは結像レンズ8の出射画角ラインHbと一致
することになる。このようにT面内における結像レンズ
8の有効光束の画角ラインを調整することによって、読
取り画像の劣化を防いで高品位な画像を得ることができ
る。
【0038】なお、画角ラインの調整に際して、結像レ
ンズ8がシフトしているとそのレンズからの出射光は傾
き、傾いていると出射光はシフトするという光学的な性
質を考慮しながら調整を行うと、調整すべき方向や調整
量などを容易に把握することができるため作業効率を向
上させることができる。調整終了後は、光軸方向以外は
動かないように結像レンズ8を固定する。また、観測板
15の位置は特に限定しないが、投影された回折パター
ンKがよく認識でき、パターン状態の差がわかるような
位置におく。また、調整仮想出射画角ラインJb(設計
位置)と結像レンズ8の出射画角ラインHbとのズレ
は、調整仮想入射画角ラインJa(設計位置)と結像レ
ンズ8の入射画角ラインHaとを一致させれば、自動的
に一致するためその調整の必要はない。また、パターン
表示手段としては、回折パターンを単に受光して表示す
るものに限るものではなく、受光した回折パターンをデ
ータとして保存しディスプレイ等に表示するものも含ま
れる。
【0039】次に、本発明の第二の実施例を図4に基づ
いて説明する(請求項1,4記載の発明に対応する)。
なお、前述した第一の実施例と同一部分についての説明
は省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0040】本実施例は、前述した第一の実施例(図1
参照)に以下の構成要件を付加させたものである。すな
わち、図4(b)に示すように、T面内の入射側には、
波動光照明手段としてのレーザ光源12a0 が配置され
ており、そのレーザ光軸Da0 は、調整仮想光軸として
の調整仮想入射光軸Ja0 (設計位置)上に位置してい
る。その調整仮想入射光軸Ja0 の延長線上には、ピン
ホール13の小孔14a0 の中心が位置している。な
お、ここでいう調整仮想光軸とは、実際には目に見える
ものではなく、設計時や調整時に便宜上用いている架空
なものである。この調整仮想光軸が、最終的には光源2
からの光束Aの光軸Bに相当する。
【0041】ここでは、T面内における結像レンズ8の
レンズ光軸Cを、光束Aの光軸Bに一致させるための結
像レンズ8の位置調整方法について述べる。このような
結像レンズ8の調整を行うために、ここでは調整仮想入
射光軸Ja0 、調整仮想光軸としての調整仮想出射光軸
Jb0 (設計位置)を用いる。まず、結像レンズ8を装
置本体1に設置する前に調整を行う。すなわち、図4
(b)に示すように、T面内に配置されたレーザ光源1
2a0 からのレーザ光を、調整仮想入射光軸Ja0 上の
ピンホール13の小孔14a0 に向けて照射し、観測板
15に回折パターンを投影する。このとき、レーザ光軸
Da0 と調整仮想入射光軸Ja0 と小孔14a0 の中心
とは一致しているため、調整仮想出射光軸Jb0 と観測
板15とが交差する点151 の位置を中心として円形の
回折パターンKが形成される。一方、レーザ光源12a
からのレーザ光は、調整仮想入射画角ラインJa上を進
んでいき、点152 の位置を中心として楕円形の回折パ
ターンKが形成される。これら3つの回折パターンKの
形状、及び、点151 ,152 の位置を調整の基準とす
る。なお、これら基準パターンの位置にマーク等の目印
を付けてもよい。このようにして初期設定が終了する。
【0042】次に、結像レンズ8を装置本体1に設置し
た状態で調整を行う。すなわち、この結像レンズ8の設
置により、点151 の位置の回折パターンKはそのまま
の位置で移動せず、点152 の位置の回折パターンKは
点153 へと移動する。この場合、点151 での回折パ
ターンKが設置前の状態と変わらず、また、点153
回折パターンKにおける点151 から点153 までの距
離X4 ,X5 が略等しく、かつ、そのパターン形状が略
同一ならば、調整仮想入射光軸Ja0 と結像レンズ8の
レンズ光軸C、及び、調整仮想入射画角ラインJaと結
像レンズ8の入射画角ラインHaとがそれぞれ一致して
いることになるため、結像レンズ8のx,y方向、及
び、yθ 方向(T面内)の調整は不要となる。
【0043】しかし、距離X4 ,X5 が異なっていた
り、回折パターンKの位置や形状が基準としたパターン
と異なっていた場合は、調整仮想入射光軸Ja0 に対し
て結像レンズ8のレンズ光軸Cがズレているか、調整仮
想入射画角ラインJaに対して結像レンズ8の入射画角
ラインHaがズレていることを意味するため、結像レン
ズ8のx,y方向、yθ 方向の調整を行う。この場合
の調整方法としては、結像レンズ調整手段を用い、x,
y方向及びyθ 方向への移動によって点151の回折パ
ターンKはそのままの位置で距離X4 ,X5 を互いに等
しくさせ、回折パターンKの形状を基準パターンと一致
させるように調整する。これにより、x,y面、T面内
における結像レンズ8の位置調整が完了する。
【0044】実際の画像読取り時には、光束Aの光軸B
は調整仮想入射光軸Ja0 上を進んでいき、その光軸B
が結像レンズ8のレンズ光軸Cと一致し、また、光束A
の入射画角ラインGaは調整仮想入射画角ラインJa上
を進んでいき、その入射画角ラインGaが結像レンズ8
の入射画角ラインHaと一致することになる。このよう
にT面内における結像レンズ8の光軸と、有効光束の画
角ラインとの両方を調整することによって、読取り画像
の劣化を一段と防いで、より高品位な画像を得ることが
できる。
【0045】次に、本発明の第三の実施例を図5に基づ
いて説明する(請求項2,6,9記載の発明に対応す
る)。なお、前記各実施例と同一部分についての説明は
省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0046】図5(a)(b)は、結像レンズ8の位置
調整を行う光学系の構成を示すものである。図5(a)
は光学系をR面側から見た図であり、図5(b)は光学
系をT面側から見た図である。入射側の光学系のR面内
には波動光照明手段としてのレーザ光源12bが2個配
置され、その出射側の光学系にはピンホール13が配置
されている。このピンホール13には、微小開口部とし
ての1個の小孔14b0 と2個の小孔14bとの計3個
がR面内に形成されている。また、ピンホール13の後
方には、発生する回折パターンKを受光して表示するパ
ターン表示手段としての観測板15が配置されている。
【0047】この場合、レーザ光源12bから発せられ
るレーザ光の各レーザ光軸Dbは、調整仮想画角ライン
としての調整仮想入射画角ラインJc(設計位置)上に
位置している。ピンホール13の2個の小孔14bの中
心は、2本の調整仮想入射画角ラインJcの延長線上に
位置している。また、ピンホール13の小孔14b0
中心は、調整仮想画角ラインとしての2本の調整仮想出
射画角ラインJd(設計位置)の延長線上に位置してい
る。
【0048】また、結像レンズ8は、スペーサやマイク
ロヘッド等の結像レンズ調整手段(図示せず)によって
移動自在に支持されている。この結像レンズ調整手段に
よって、入射光束に対する結像レンズ8の位置を調整仮
想画角ラインに一致させるように移動調整する。
【0049】このような構成において、以下、R面内に
おける結像レンズ8の画角ラインHc,Hdを、光束A
の画角ラインGc,Gdに一致させるための結像レンズ
8の位置調整方法について述べる(第一〜第三の位置調
整工程)。このような結像レンズ8の調整を行うため
に、ここでは調整仮想入射画角ラインJc、調整仮想出
射画角ラインJdを用いる。まず、結像レンズ8を装置
本体1に設置する前に調整を行う。すなわち、図5
(a)に示すように、R面内に配置されたレーザ光源1
2bからのレーザ光を、調整仮想入射画角ラインJc上
のピンホール13の小孔14bに向けて照射し、観測板
15に回折パターンを投影する。このとき、レーザ光軸
Dbと調整仮想入射画角ラインJcと小孔14bの中心
とは一致しているため、調整仮想入射画角ラインJcと
観測板15とが交差する点155 の位置を中心として楕
円形の回折パターンが形成される。この回折パターンの
形状及びその点155 を調整の基準とする(この位置に
マーク等の目印を付けてもよい)。ここでは、レーザ光
が小孔14bの中心を通り斜めから入射しているため、
回折パターンKは光量分布は均等であるが、入射角の度
合いにより形状が変わり楕円形となる。このようにして
初期設定が終了する(第一〜第二の位置調整工程)。
【0050】次に、結像レンズ8を装置本体1に設置し
た状態で調整を行う。すなわち、この結像レンズ8の設
置により、観測板15での回折パターンKは、点155
の位置から点154 の位置へと移動する。この場合、点
155 から点154 までの距離X6 ,X7 が互いに略等
しく、かつ、回折パターンKの形状が略同一ならば、調
整仮想入射画角ラインJcと結像レンズ8の入射画角ラ
インHc、及び、調整仮想出射画角ラインJdと結像レ
ンズ8の出射画角ラインHdとがそれぞれ一致している
ことになるため、結像レンズ8のxθ 方向(R面内)
の調整は不要となる。
【0051】しかし、距離X6 ,X7 が等しくなかった
り、回折パターンKの形状が基準パターンとは異なって
いたりした場合は、調整仮想入射画角ラインJcに対し
て結像レンズ8の入射画角ラインHcがズレていること
を意味するため、結像レンズ8のxθ 方向の調整を行
う。この場合の調整方法としては、結像レンズ調整手段
を用いて結像レンズ8をR面内でxθ 方向へ移動さ
せ、距離X6 ,X7 を互いに等しくさせると共に、回折
パターンKの形状を基準パターンと一致させる。このよ
うな調整によって、R面内における結像レンズ8の位置
調整が完了する(第三の位置調整工程)。
【0052】実際の画像読取り時には、光束Aの入射画
角ラインGcは調整仮想入射画角ラインJc上を進んで
いき、その入射画角ラインGcは結像レンズ8の入射画
角ラインHcと一致し、これに伴って光束Aの出射画角
ラインGdは結像レンズ8の出射画角ラインHdと一致
することになる。このようにR面内における結像レンズ
8の有効光束の画角ラインを調整することによって、読
取り画像の劣化を防いで高品位な画像を得ることができ
る。
【0053】次に、本発明の第四の実施例を図6に基づ
いて説明する(請求項2,4記載の発明に対応する)。
なお、前述した第三の実施例と同一部分についての説明
は省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0054】本実施例は、前述した第三の実施例(図5
参照)に以下の構成要件を付加させたものである。すな
わち、図6(a)に示すように、R面内の入射側には、
波動光照明手段としてのレーザ光源12b0 が配置され
ており、そのレーザ光軸Db0 は、調整仮想光軸として
の調整仮想入射光軸Jc0 (設計位置)上に位置してい
る。その調整仮想入射光軸Jc0 の延長線上には、ピン
ホール13の小孔14b0 の中心が位置している。
【0055】ここでは、R面内における結像レンズ8の
レンズ光軸Cを、光束Aの光軸Bに一致させるための結
像レンズ8の位置調整方法について述べる。このような
結像レンズ8の調整を行うために、ここでは調整仮想入
射光軸Jc0 、調整仮想光軸としての調整仮想出射光軸
Jd0 (設計位置)を用いる。まず、結像レンズ8を装
置本体1に設置する前に調整を行う。すなわち、図6
(a)に示すように、R面内に配置されたレーザ光源1
2b0 からのレーザ光を、調整仮想入射光軸Jc0 上の
ピンホール13の小孔14b0 に向けて照射し、観測板
15に回折パターンを投影する。このとき、レーザ光軸
Db0 と調整仮想入射光軸Jc0 と小孔14b0 の中心
とは一致しているため、調整仮想出射光軸Jd0 と観測
板15とが交差する点151 の位置を中心として円形の
回折パターンKが形成される。一方、レーザ光源12b
からのレーザ光は、調整仮想入射画角ラインJc上を進
んでいき、点155 の位置を中心として楕円形の回折パ
ターンKが形成される。これら3つの回折パターンKの
形状、及び、点151 ,155 の位置を調整の基準とす
る。なお、これら基準パターンの位置にマーク等の目印
を付けてもよい。このようにして初期設定が終了する。
【0056】次に、結像レンズ8を装置本体1に設置し
た状態で調整を行う。すなわち、この結像レンズ8の設
置により、点151 の位置の回折パターンKはそのまま
の位置で移動せず、点155 の位置の回折パターンKは
点154 へと移動する。この場合、点151 での回折パ
ターンKが設置前の状態と変わらず、また、点154
回折パターンKにおける点151 から点154 までの距
離X8 ,X9 が略等しく、かつ、そのパターン形状が略
同一ならば、調整仮想入射光軸Jc0 と結像レンズ8の
レンズ光軸C、及び、調整仮想入射画角ラインJcと結
像レンズ8の入射画角ラインHcとがそれぞれ一致して
いることになるため、結像レンズ8のx,y方向、及
び、xθ 方向(R面内)の調整は不要となる。
【0057】しかし、距離X8 ,X9 が異なっていた
り、回折パターンKの位置や形状が基準としたパターン
と異なっていた場合は、調整仮想入射光軸Jc0 に対し
て結像レンズ8のレンズ光軸Cがズレているか、調整仮
想入射画角ラインJcに対して結像レンズ8の入射画角
ラインHcがズレていることを意味するため、結像レン
ズ8のx,y方向、xθ 方向の調整を行う。この場合
の調整方法としては、結像レンズ調整手段を用い、x,
y方向及びxθ 方向への移動によって点151の回折パ
ターンKはそのままの位置で距離X8 ,X9 を互いに等
しくさせ、回折パターンKの形状を基準パターンと一致
させるように調整する。これにより、x,y面、R面内
における結像レンズ8の位置調整が完了する。
【0058】実際の画像読取り時には、光束Aの光軸B
は調整仮想入射光軸Jc0 上を進んでいき、その光軸B
が結像レンズ8のレンズ光軸Cと一致し、また、光束A
の入射画角ラインGcは調整仮想入射画角ラインJc上
を進んでいき、その入射画角ラインGcが結像レンズ8
の入射画角ラインHcと一致することになる。このよう
にR面内における結像レンズ8の光軸と、有効光束の画
角ラインとの両方を調整することによって、読取り画像
の劣化を一段と防いで、より高品位な画像を得ることが
できる。
【0059】次に、本発明の第五の実施例を図7及び図
8に基づいて説明する(請求項3,7記載の発明に対応
する)。なお、前記第一及び第三の実施例と同一部分に
ついての説明は省略し、その同一部分については同一符
号を用いる。
【0060】本実施例は、第一の実施例(図1参照)の
ようなT面内での結像レンズ8の画角ライン調整と、第
三の実施例(図5参照)のようなR面内での結像レンズ
8の画角ライン調整とを組合わせた場合の例である。図
7(a)(b)は、結像レンズ8の位置調整を行う光学
系の構成を示すものである。図7(a)は光学系をR面
側から見た図であり、図7(b)は光学系をT面側から
見た図である。
【0061】図7(a)に示すように、入射側の光学系
のR面内にはレーザ光源12bが2個配置されている。
その出射側の光学系のピンホール13には、微小開口部
としての1個の小孔14b0 と2個の小孔14bとの計
3個がR面内に形成されている。また、レーザ光源12
bの各レーザ光軸Dbは、調整仮想入射画角ラインJc
(設計位置)上に位置し、小孔14bの中心は調整仮想
入射画角ラインJcの延長線上に位置している。小孔1
4b0 の中心は、調整仮想出射画角ラインJd(設計位
置)の延長線上に位置している。
【0062】図7(b)に示すように、入射側の光学系
のT面内にはレーザ光源12aが2個配置されている。
その出射側の光学系のピンホール13には、微小開口部
としての1個の小孔14a0 と2個の小孔14aとの計
3個がT面内に形成されている。また、レーザ光源12
aの各レーザ光軸Daは、調整仮想入射画角ラインJa
(設計位置)上に位置し、小孔14a0 の中心は調整仮
想入射画角ラインJaの延長線上に位置している。小孔
14aの中心は、調整仮想出射画角ラインJb(設計位
置)の延長線上に位置している。
【0063】ここでは、R面内における結像レンズ8の
画角ラインHc,Hdを光束Aの画角ラインGc,Gd
に、T面内における結像レンズ8の画角ラインHa,H
bを光束Aの画角ラインGa,Gbに、それぞれ一致さ
せるための結像レンズ8の位置調整方法について述べる
(第一〜第三の位置調整工程)。まず、結像レンズ8を
装置本体1に設置する前に調整を行う。すなわち、図7
(a)に示すように、R面内のレーザ光源12bからの
レーザ光を調整仮想入射画角ラインJc上の小孔14b
に向けて照射し、観測板15に回折パターンを投影す
る。このとき、調整仮想入射画角ラインJcと観測板1
5とが交差する点155 の位置を中心として調整の基準
となる回折パターンが形成される。また、図7(b)に
示すように、T面内のレーザ光源12aからのレーザ光
を調整仮想入射画角ラインJa上の小孔14a0 に向け
て照射し、観測板15に回折パターンを投影する。この
とき、調整仮想入射画角ラインJaと観測板15とが交
差する点152 の位置を中心として調整の基準となる回
折パターンが形成される。このようにして初期設定が終
了する(第二の位置調整工程)。
【0064】次に、結像レンズ8を装置本体1に設置し
た状態で調整を行う。すなわち、この結像レンズ8の設
置により、観測板15でのR面側での回折パターンK
は、点155 の位置から点154 の位置へと移動する
が、距離X6 ,X7 が略等しく、かつ、回折パターンK
の形状が略同一ならば、調整仮想入射画角ラインJcと
入射画角ラインHc、及び、調整仮想出射画角ラインJ
dと出射画角ラインHdとがそれぞれ一致していること
になるため、結像レンズ8のxθ 方向(R面内)の調
整は不要となる。一方、観測板15でのT面側での回折
パターンKは、点152 の位置から点153 の位置へと
移動するが、距離X1 ,X2 が略等しく、かつ、回折パ
ターンKの形状が略同一ならば、調整仮想入射画角ライ
ンJaと入射画角ラインHa、及び、調整仮想出射画角
ラインJbと出射画角ラインHbとがそれぞれ一致して
いることになるため、結像レンズ8のyθ 方向(T面
内)の調整は不要となる。
【0065】しかし、距離X6 ,X7 や距離X1 ,X2
がそれぞれ等しくなかったり、回折パターンKの形状が
基準パターンとは異なっていた場合は、調整仮想入射画
角ラインJc,Jaに対して入射画角ラインHc,Ha
がズレていることを意味するため、結像レンズ8のxθ
,yθ 方向の調整を行う。この場合の調整方法として
は、結像レンズ調整手段を用い、結像レンズ8をR面内
ではxθ 方向へT面内ではyθ 方向へそれぞれ移動さ
せ、距離X6 ,X7 や距離X1 ,X2 を互いに等しくさ
せると共に、回折パターンKの形状を基準パターンと一
致させる。このような調整によって、R面,T面内にお
ける結像レンズ8の位置調整が完了する(第三の位置調
整工程)。
【0066】実際の画像読取り時には、光束Aの入射画
角ラインGc,Gaは調整仮想入射画角ラインJc,J
a上をそれぞれ進んでいき、入射画角ラインGc,Ga
は結像レンズ8の入射画角ラインHc,Haと一致し、
これに伴って光束Aの出射画角ラインGd,Gbは結像
レンズ8の出射画角ラインHd,Hbと一致することに
なる。このようにR面,T面内における結像レンズ8の
有効光束の画角ラインを調整することによって、読取り
画像の劣化を防いで高品位な画像を得ることができる。
【0067】次に、本発明の第六の実施例を図9及び図
10に基づいて説明する(請求項3,4,10記載の発
明に対応する)。なお、前述した第二,第四,第五の実
施例と同一部分についての説明は省略し、その同一部分
については同一符号を用いる。
【0068】本実施例は、第二の実施例(図4参照)の
ようなT面内での結像レンズ8の位置調整と、第四の実
施例(図6参照)のようなR面内での結像レンズ8の位
置調整とを組合わせた場合の例である。図9(a)
(b)は、結像レンズ8の位置調整を行う光学系の構成
を示すものである。図9(a)は光学系をR面側から見
た図であり、図9(b)は光学系をT面側から見た図で
ある。
【0069】図9(a)に示すように、R面内の入射側
には、レーザ光源12b0 が配置されている。レーザ光
軸Db0 は調整仮想入射光軸Jc0 上に位置し、その調
整仮想入射光軸Jc0 の延長線上には小孔14b0 の中
心が位置している。また、図9(b)に示すように、T
面内の入射側には、レーザ光源12a0 が配置されてい
る。レーザ光軸Da0 は調整仮想入射光軸Ja0 上に位
置し、その調整仮想入射光軸Ja0 の延長線上には小孔
14a0 の中心が位置している。なお、R面側における
レーザ光源12b、小孔14b、調整仮想入射画角ライ
ンJc、調整仮想出射画角ラインJd、及び、T面側に
おけるレーザ光源12a、小孔14a、調整仮想入射画
角ラインJa、調整仮想出射画角ラインJbのそれぞれ
の位置関係についての説明は省略する。
【0070】ここでは、R面内における結像レンズ8の
レンズ光軸Cを光束Aの光軸Bに、T面内における結像
レンズ8のレンズ光軸Cを光束Aの光軸Bに、それぞれ
一致させるための結像レンズ8の位置調整方法について
述べる。まず、結像レンズ8を装置本体1に設置する前
に調整を行う。すなわち、図9(a)に示すように、R
面内に配置されたレーザ光源12b0 からのレーザ光を
調整仮想入射光軸Jc0 上の小孔14b0 に向けて照射
し、観測板15に回折パターンを投影する。このとき、
調整仮想出射光軸Jc0 と観測板15とが交差する点1
1 の位置を中心として調整の基準となる回折パターン
Kが形成される。一方、レーザ光源12bからのレーザ
光は、調整仮想入射画角ラインJc上を進んでいき、点
155 の位置を中心として調整の基準となる回折パター
ンKが形成される。
【0071】また、図9(b)に示すように、T面内に
配置されたレーザ光源12a0 からのレーザ光を調整仮
想入射光軸Ja0 上の小孔14a0 に向けて照射し、観
測板15に回折パターンを投影する。このとき、調整仮
想出射光軸Ja0 と観測板15とが交差する点151
位置を中心として調整の基準となる回折パターンKが形
成される。一方、レーザ光源12aからのレーザ光は、
調整仮想入射画角ラインJa上を進んでいき、点152
の位置を中心として調整の基準となる回折パターンKが
形成される。このようにして初期設定が終了する。
【0072】次に、結像レンズ8を装置本体1に設置し
た状態で調整を行う。すなわち、この結像レンズ8の設
置により、R面では点151 の位置の回折パターンKは
そのままの位置で移動せず、点155 の位置の回折パタ
ーンKは点154 へと移動し、点151 から点154
での距離X8 ,X9 が略等しく、かつ、そのパターン形
状が略同一ならば、調整仮想入射光軸Jc0 とレンズ光
軸C、及び、調整仮想入射画角ラインJcと入射画角ラ
インHcとがそれぞれ一致していることになるため、結
像レンズ8のx,y方向、及び、xθ 方向(R面内)
の調整は不要となる。同様に、T面では点151 の位置
の回折パターンKはそのままの位置で移動せず、点15
2 の位置の回折パターンKは点153 へと移動し、点1
1 から点153 までの距離X4 ,X5 が略等しく、か
つ、そのパターン形状が略同一ならば、調整仮想入射光
軸Ja0 とレンズ光軸C、及び、調整仮想入射画角ライ
ンJaと入射画角ラインHaとがそれぞれ一致している
ことになるため、結像レンズ8のx,y方向、及び、y
θ 方向(T面内)の調整は不要となる。
【0073】しかし、距離X8 ,X9 や距離X4 ,X5
が異なっていたり、回折パターンKの位置や形状が基準
としたパターンと異なっていた場合は、調整仮想入射光
軸Jc0 ,Ja0 に対して結像レンズ8のレンズ光軸C
がズレているか、調整仮想入射画角ラインJc,Jaに
対して結像レンズ8の入射画角ラインHc,Haがズレ
ていることを意味するため、結像レンズ8のx,y方
向、xθ ,yθ 方向の調整を行う。この場合の調整方
法としては、結像レンズ調整手段を用い、x,y方向及
びxθ ,yθ 方向への移動によって点151 の回折パ
ターンKはそのままの位置で距離X8 ,X9 や距離X
4 ,X5 を互いに等しくさせ、回折パターンKの形状を
基準パターンと一致させるように調整する。これによ
り、x,y面、R,T面内における結像レンズ8の位置
調整が完了する。
【0074】実際の画像読取り時には、光束Aの光軸B
は調整仮想入射光軸Jc0 ,Ja0上を進んでいき、そ
の光軸Bが結像レンズ8のレンズ光軸Cと一致し、ま
た、光束Aの入射画角ラインGc,Gaは調整仮想入射
画角ラインJc,Ja上を進んでいき、その入射画角ラ
インGc,Gaが結像レンズ8の入射画角ラインHc,
Haと一致することになる。このようにR,T面内にお
ける結像レンズ8の光軸と、有効光束の画角ラインとの
両方を調整することによって、読取り画像の劣化を一段
と防いで、より一段と高品位な画像を得ることができ
る。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、波動光照明手段
と光束を規制する微小開口部を有する光束規制部材と
を、タンデンシャル面内における結像レンズの有効光束
の調整仮想画角ライン上に配置させ、これにより発生し
た回折パターンをパターン表示手段に表示させ、その表
示された回折パターンをもとに結像レンズ調整手段を用
いて結像レンズの位置を調整することによって、結像レ
ンズを調整仮想画角ライン上に介在させたときの回折パ
ターンと介在させないときの回折パターンとを一致させ
るようにしたので、タンデンシャル面内における結像レ
ンズの有効光束の画角ラインを調整仮想画角ラインすな
わち設計位置に一致させることができ、これにより、実
際の原稿読取り時における読取り光束の画角ラインが結
像レンズの画角ラインに対してズレるようなことがなく
なり、結像性能を一段と高めることができ、これによ
り、高品位な画像を得ることが可能な原稿読取装置を提
供することができる。
【0076】請求項2記載の発明は、波動光照明手段と
光束を規制する微小開口部を有する光束規制部材とを、
ラジアル面内における結像レンズの有効光束の調整仮想
画角ライン上に配置させ、これにより発生した回折パタ
ーンをパターン表示手段に表示させ、その表示された回
折パターンをもとに結像レンズ調整手段を用いて結像レ
ンズの位置を調整することによって、結像レンズを調整
仮想画角ライン上に介在させたときの回折パターンと介
在させないときの回折パターンとを一致させるようにし
たので、ラジアル面内における結像レンズの有効光束の
画角ラインを調整仮想画角ラインすなわち設計位置に一
致させることができ、これにより、実際の原稿読取り時
における読取り光束の画角ラインが結像レンズの画角ラ
インに対してズレるようなことがなくなり、結像性能を
一段と高めることができ、これにより、高品位な画像を
得ることが可能な原稿読取装置を提供することができ
る。
【0077】請求項3記載の発明は、波動光照明手段と
光束を規制する微小開口部を有する光束規制部材とを、
タンデンシャル面及びラジアル面の各面内における結像
レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に配置させ、
これにより発生した回折パターンをパターン表示手段に
表示させ、その表示された回折パターンをもとに結像レ
ンズ調整手段によって結像レンズの位置を調整すること
によって、結像レンズを調整仮想画角ライン上に介在さ
せたときの回折パターンと介在させないときの回折パタ
ーンとを一致させるようにしたので、タンデンシャル面
及びラジアル面の各面内における結像レンズの有効光束
の画角ラインを調整仮想画角ラインすなわち設計位置に
一致させることができ、これにより、実際の原稿読取り
時における読取り光束の画角ラインが結像レンズの画角
ラインに対してズレるようなことがなくなり、結像性能
を一段と高めることができ、これにより、高品位な画像
を得ることが可能な原稿読取装置を提供することができ
る。
【0078】請求項4記載の発明は、波動光照明手段と
光束を規制する微小開口部を有する光束規制部材とを、
結像レンズの調整仮想光軸上に配置させ、これにより発
生した回折パターンをパターン表示手段に表示させ、そ
の表示された回折パターンをもとに結像レンズ調整手段
を用いて結像レンズの位置を調整することによって、結
像レンズを調整仮想画角ライン上及び調整仮想光軸上に
介在させたときの回折パターンと介在させないときの回
折パターンとを一致させるようにしたので、結像レンズ
のレンズ光軸を調整仮想光軸すなわち設計位置に一致さ
せることができ、これにより、実際の原稿読取り時にお
ける読取り光束の光軸も結像レンズのレンズ光軸に対し
てズレるようなことがなくなり、結像性能をより一段と
高めることができる。
【0079】請求項5記載の発明は、結像レンズを含む
光学系のタンデンシャル面内において、光束規制部材を
装置本体に配置させた状態で、第一〜第三の位置調整工
程に従って順次回折パターンを用いた結像レンズの画角
ライン調整を行うようにしたので、結像レンズの位置調
整作業をスムーズにかつ効率的に行え、所望とする画角
ライン精度を容易に誰でも達成することができ、これに
より、作業が簡単で高精度な結像レンズの位置調整方法
を実現することができる。
【0080】請求項6記載の発明は、結像レンズを含む
光学系のラジアル面内において、光束規制部材を装置本
体に配置させた状態で、第一〜第三の位置調整工程に従
って順次回折パターンを用いた結像レンズの画角ライン
調整を行うようにしたので、結像レンズの位置調整作業
をスムーズにかつ効率的に行え、所望とする画角ライン
精度を容易に誰でも達成することができ、これにより、
作業が簡単で高精度な結像レンズの位置調整方法を実現
することができる。
【0081】請求項7記載の発明は、結像レンズを含む
光学系のタンデンシャル面及びラジアル面内において、
光束規制部材を装置本体に配置させた状態で、第一〜第
三の位置調整工程に従って順次回折パターンを用いた結
像レンズの画角ライン調整を行うようにしたので、結像
レンズの位置調整作業をスムーズにかつ効率的に行え、
所望とする画角ライン精度を容易に誰でも達成すること
ができ、これにより、作業が簡単で高精度な結像レンズ
の位置調整方法を実現することができる。
【0082】請求項8記載の発明は、波動光照明手段
と、光束規制部材と、パターン表示手段と、結像レンズ
調整手段とによって構成された結像レンズ位置調整装置
を用いてタンデンシャル面内で結像レンズの位置調整を
行うようにしたので、タンデンシャル面内における結像
レンズの有効光束の画角ラインを調整仮想画角ラインす
なわち設計位置に一致させることができ、これにより、
結像レンズの画角ラインに対して実際の原稿読取り時に
おける読取り光束の画角ラインのズレをなくし、結像性
能を一段と高めることができる。
【0083】請求項9記載の発明は、波動光照明手段
と、光束規制部材と、パターン表示手段と、結像レンズ
調整手段とによって構成された結像レンズ位置調整装置
を用いてラジアル面内で結像レンズの位置調整を行うよ
うにしたので、ラジアル面内における結像レンズの有効
光束の画角ラインを調整仮想画角ラインすなわち設計位
置に一致させることができ、これにより、結像レンズの
画角ラインに対して実際の原稿読取り時における読取り
光束の画角ラインのズレをなくし、結像性能を一段と高
めることができる。
【0084】請求項10記載の発明は、波動光照明手段
と、光束規制部材と、パターン表示手段と、結像レンズ
調整手段とによって構成された結像レンズ位置調整装置
を用いてタンデンシャル面及びラジアル面内で結像レン
ズの位置調整を行うようにしたので、タンデンシャル面
及びラジアル面内における結像レンズの有効光束の画角
ラインを調整仮想画角ラインすなわち設計位置に一致さ
せることができ、これにより、結像レンズの画角ライン
に対して実際の原稿読取り時における読取り光束の画角
ラインのズレをなくし、結像性能を一段と高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図2】(a)は結像レンズをT面から見た平面図、
(b)は結像レンズをR面から見た側面図である。
【図3】(a)は同心円状の正常な回折パターンを示す
模式図、(b)は非対称な回折パターンを示す模式図で
ある。
【図4】本発明の第二の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図5】本発明の第三の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図6】本発明の第四の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図7】本発明の第五の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図8】R,T面内における光源の配置を示す模式図で
ある。
【図9】本発明の第六の実施例を示すものであり、
(a)はR面から見た側面図、(b)はT面から見た平
面図である。
【図10】R,T面内における光源の配置を示す模式図
である。
【図11】原稿読取装置の読取光学系を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
2 照明手段 4 原稿 8 結像レンズ 12a,12a0,12b,12b0 波動光照明手
段 13 光束規制部材 14a,14a0,14b,14b0 微小開口部 15 パターン表示
手段 Ja〜Jd 調整仮想画角
ライン Ja0,Jc0 調整仮想光軸 T タンデンシャ
ル面 R ラジアル面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を照明手段により照明し、この照明
    により前記原稿の読取情報を含んだ光束を結像レンズに
    導き、この結像レンズにより結像された光束を受光手段
    に結像させることにより前記原稿の読取情報を読取る原
    稿読取装置において、前記結像レンズを含む光学系のタ
    ンデンシャル面内でかつその結像レンズの入出射の何れ
    か一方側の有効光束の調整仮想画角ライン上に波動光を
    発する波動光照明手段を配設し、前記結像レンズを挾ん
    で前記波動光照明手段とは反対側の前記タンデンシャル
    面内でかつ前記結像レンズの有効光束の調整仮想画角ラ
    イン上に前記波動光照明手段から発せられた前記波動光
    を規制する微小開口部を有する光束規制部材を配設し、
    この光束規制部材により発生した回折パターンを受光し
    て表示するパターン表示手段を設け、入射光束に対する
    前記結像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段を
    設けたことを特徴とする原稿読取装置。
  2. 【請求項2】 原稿を照明手段により照明し、この照明
    により前記原稿の読取情報を含んだ光束を結像レンズに
    導き、この結像レンズにより結像された光束を受光手段
    に結像させることにより前記原稿の読取情報を読取る原
    稿読取装置において、前記結像レンズを含む光学系のラ
    ジアル面内でかつその結像レンズの入出射の何れか一方
    側の有効光束の調整仮想画角ライン上に波動光を発する
    波動光照明手段を配設し、前記結像レンズを挾んで前記
    波動光照明手段とは反対側の前記ラジアル面内でかつ前
    記結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に前記
    波動光照明手段から発せられた前記波動光を規制する微
    小開口部を有する光束規制部材を配設し、この光束規制
    部材により発生した回折パターンを受光して表示するパ
    ターン表示手段を設け、入射光束に対する前記結像レン
    ズの位置を調整する結像レンズ調整手段を設けたことを
    特徴とする原稿読取装置。
  3. 【請求項3】 原稿を照明手段により照明し、この照明
    により前記原稿の読取情報を含んだ光束を結像レンズに
    導き、この結像レンズにより結像された光束を受光手段
    に結像させることにより前記原稿の読取情報を読取る原
    稿読取装置において、前記結像レンズを含む光学系のタ
    ンデンシャル面及びラジアル面の各面内でかつその結像
    レンズの入出射の何れか一方側の有効光束の調整仮想画
    角ライン上に波動光を発する波動光照明手段を各々配設
    し、前記結像レンズを挾んで前記各波動光照明手段とは
    反対側の前記タンデンシャル面及びラジアル面の各面内
    でかつ前記結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン
    上に前記波動光照明手段から発せられた前記波動光を規
    制する微小開口部を有する光束規制部材を各々配設し、
    これら各光束規制部材により発生した回折パターンを受
    光して表示するパターン表示手段を設け、入射光束に対
    する前記結像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手
    段を設けたことを特徴とする原稿読取装置。
  4. 【請求項4】 結像レンズの入出射の何れか一方側の調
    整仮想光軸上に波動光を発する波動光照明手段を配設
    し、この波動光照明手段とは反対側の前記結像レンズの
    調整仮想光軸上に前記波動光照明手段から発せられた前
    記波動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材を
    配設したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の原
    稿読取装置。
  5. 【請求項5】 結像レンズを含む光学系のタンデンシャ
    ル面内でその結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライ
    ンと微小開口部を有する光束規制部材の前記微小開口部
    の中心とが一致又は略一致するように、前記光束規制部
    材を装置本体に位置決めする第一の位置調整工程と、前
    記微小開口部の中心と波動光を発する波動光照明手段の
    光軸とが一致又は略一致するように、前記波動光照明手
    段の位置を回折パターンを用いて調整し位置決めする第
    二の位置調整工程と、前記結像レンズを前記調整仮想画
    角ライン上に配置させこの結像レンズを介在させる前の
    前記回折パターンと介在させた後の回折パターンとを比
    較し両方の回折パターンが一致又は略一致するように前
    記結像レンズの位置決めを行う第三の位置調整工程とか
    らなることを特徴とする結像レンズの位置調整方法。
  6. 【請求項6】 結像レンズを含む光学系のラジアル面内
    でその結像レンズの有効光束の調整仮想画角ラインと微
    小開口部を有する光束規制部材の前記微小開口部の中心
    とが一致又は略一致するように、前記光束規制部材を装
    置本体に位置決めする第一の位置調整工程と、前記微小
    開口部の中心と波動光を発する波動光照明手段の光軸と
    が一致又は略一致するように、前記波動光照明手段の位
    置を回折パターンを用いて調整し位置決めする第二の位
    置調整工程と、前記結像レンズを前記調整仮想画角ライ
    ン上に配置させこの結像レンズを介在させる前の前記回
    折パターンと介在させた後の回折パターンとを比較し両
    方の回折パターンが一致又は略一致するように前記結像
    レンズの位置決めを行う第三の位置調整工程とからなる
    ことを特徴とする結像レンズの位置調整方法。
  7. 【請求項7】 結像レンズを含む光学系のタンデンシャ
    ル面及びラジアル面内でその結像レンズの有効光束の調
    整仮想画角ラインと微小開口部を有する光束規制部材の
    前記微小開口部の中心とが一致又は略一致するように、
    前記光束規制部材を装置本体に位置決めする第一の位置
    調整工程と、前記微小開口部の中心と波動光を発する波
    動光照明手段の光軸とが一致又は略一致するように、前
    記波動光照明手段の位置を回折パターンを用いて調整し
    位置決めする第二の位置調整工程と、前記結像レンズを
    前記調整仮想画角ライン上に配置させこの結像レンズを
    介在させる前の前記回折パターンと介在させた後の回折
    パターンとを比較し両方の回折パターンが一致又は略一
    致するように前記結像レンズの位置決めを行う第三の位
    置調整工程とからなることを特徴とする結像レンズの位
    置調整方法。
  8. 【請求項8】 結像レンズを含む光学系のタンデンシャ
    ル面内でかつその結像レンズの入出射の何れか一方側の
    有効光束の調整仮想画角ライン上に配設された波動光を
    発する波動光照明手段と、前記結像レンズを挾んで前記
    波動光照明手段とは反対側の前記タンデンシャル面内で
    かつ前記結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上
    に配設された前記波動光照明手段から発せられた前記波
    動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材と、こ
    の光束規制部材により発生した回折パターンを受光して
    表示するパターン表示手段と、入射光束に対する前記結
    像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段とを備え
    たことを特徴とする結像レンズ位置調整装置。
  9. 【請求項9】 結像レンズを含む光学系のラジアル面内
    でかつその結像レンズの入出射の何れか一方側の有効光
    束の調整仮想画角ライン上に配設された波動光を発する
    波動光照明手段と、前記結像レンズを挾んで前記波動光
    照明手段とは反対側の前記ラジアル面内でかつ前記結像
    レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に配設された
    前記波動光照明手段から発せられた前記波動光を規制す
    る微小開口部を有する光束規制部材と、この光束規制部
    材により発生した回折パターンを受光して表示するパタ
    ーン表示手段と、入射光束に対する前記結像レンズの位
    置を調整する結像レンズ調整手段とを備えたことを特徴
    とする結像レンズ位置調整装置。
  10. 【請求項10】 結像レンズを含む光学系のタンデンシ
    ャル面及びラジアル面の各面内でかつその結像レンズの
    入出射の何れか一方側の有効光束の調整仮想画角ライン
    上に各々配設された波動光を発する波動光照明手段と、
    前記結像レンズを挾んで前記各波動光照明手段とは反対
    側の前記タンデンシャル面及びラジアル面の各面内でか
    つ前記結像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に
    各々配設された前記波動光照明手段から発せられた前記
    波動光を規制する微小開口部を有する光束規制部材と、
    これら各光束規制部材により発生した回折パターンを受
    光して表示するパターン表示手段と、入射光束に対する
    前記結像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段と
    を備えたことを特徴とする結像レンズ位置調整装置。
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