JPH05232605A - 立体画像記録方法および立体画像記録装置 - Google Patents

立体画像記録方法および立体画像記録装置

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JPH05232605A
JPH05232605A JP3535592A JP3535592A JPH05232605A JP H05232605 A JPH05232605 A JP H05232605A JP 3535592 A JP3535592 A JP 3535592A JP 3535592 A JP3535592 A JP 3535592A JP H05232605 A JPH05232605 A JP H05232605A
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Seiichi Taguchi
口 誠 一 田
Shunkichi Igarashi
俊 吉 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】レンチキュラ記録材料Dに走査露光により画像
を記録し、記録画像の倍率変更やシャープネス等の画像
処理、レンチキュラシートの仕様変更、画像サイズの変
更等を容易に行える立体画像記録方法を提供する。 【構成】左右の眼に対応した原画像aとbに応じて、
1)1走査線ごとに変調された光ビームを左右の光学系
に振り分ける光路切替手段により左右の原画像aとbに
対応した所定角度で光ビームを記録体Dに入射させる。
2)光源からの光ビームを分割し、それぞれ独立に左右
の原画像に応じて変調し、1)同様に各光ビームを記録
体Dに入射させる。3)原画像ごとに波長の異なる光ビ
ームを使う。4)原画像の形成条件に応じた角度で、変
調された光ビームを記録体Dに入射させる。5)レンチ
キュラシートの母線方向に主走査、これと略直交して副
走査をする。これら5つの動作方式を適宜に選択し、組
合わせて多様な記録条件に対応して立体画像を記録す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンチキュラシートの
裏面に記録層を一体的に配してなるレンチキュラ記録材
料への立体画像の記録が可能で、しかも、拡大縮小等の
画像処理やレンチキュラシートの仕様変更への対処等を
容易に行え、高画質の立体画像を簡易な工程で作製する
ことができる立体画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンチキュラシートを用いた立体画像記
録は、例えば図12に示す2眼方式のように、レンチキ
ュラシートCの裏面に記録層Dを有するレンチキュラ記
録材料Fに、左右異なった視点からの原画像A1 ,A2
を投映レンズB1 ,B2 を通して投映し、レンチキュラ
シートCによって線状画像に分解して、E1 ,E2 等と
して記録する方法が知られている。この記録層Dに投影
記録された画像E1 ,E2 を、図13に示されるように
左右の眼L,Rでレンチキュラ記録材料Fのレンチキュ
ラシートCを通して観察することにより、原画像A1
よびA2 の画像が立体視される。
【0003】このようなレンチキュラ記録材料に線状画
像を記録する立体画像記録装置(以下、記録装置とす
る)としては、ハロゲンランプ等の光源によって透過画
像である原画像を照射し、先の図12に示されるよう
に、原画像の透過光を投映レンズによってレンチキュラ
シートを介してレンチキュラ記録材料に結像して線状画
像として露光する、光学的な露光(焼付)による記録装
置が知られており、特公昭42−5473、同48−6
488、同49−607、および同53−33847号
の各公報には2つ原画像をレンチキュラ記録材料に投映
して焼付する記録装置が開示されている。
【0004】また、より原画像数をふやすことにより高
画質な立体画像が得られることも知られており、特公昭
58−7981号公報には多数の原画像をレンチキュラ
記録材料に順次露光する記録装置が、特公昭56−31
578号公報には多数の原画像をフィールドレンズにま
とめて投映し、次いで各原画像に応じた投映レンズによ
って各原画像を対応する焼き込み角度でレンチキュラ記
録材料に記録する記録装置がそれぞれ開示されている。
【0005】また、特開平3−185438号公報に
は、往復運動するシャッタを用い、このシャッタのスピ
ードを運動中に微妙に変化させることにより、レンチキ
ュラレンズを通して露光(焼付)を行って立体画像の記
録を行う場合に不可避的に発生する、投映レンズおよび
レンチキュラレンズの口径蝕に起因する露光ムラを補正
する方法が開示されている。
【0006】このような光学的な立体画像の記録装置
は、複数の原画像をレンチキュラ記録材料に投映して露
光する必要があるので、原画像をレンチキュラ記録材料
に投映するための光学系が複雑な構造となるのを避ける
ことができず、また、光学系の設計自由度が低い。特に
高画質を得るための原画像の増加に伴い、光学系は著し
く複雑かつ大掛りなものとなってゆく。さらに、記録画
像の拡大や縮小のような倍率変更等への対応が光学的、
機構的に制約を受ける。しかも、鑑賞距離の変更などに
伴い、用いるレンチキュラシートのピッチ等、レンチキ
ュラシートの仕様を変更するが、この場合には投映露光
(焼付)角度の変更等、投映条件(装置構成)の変更を
光学的、機構的に行う必要があるため容易に対応するこ
とができない。また、同様に記録画像サイズの変更等へ
の対応も困難である。
【0007】つまり、このように従来の光学的な投映露
光を行う立体画像の記録装置は、複雑で取り扱いにく
く、自由度の高い高画質な立体画像の記録を良好な効率
で行うことはできなかった。
【0008】他方、比較的簡単な光学系で、しかも記録
画像の倍率変更やシャープネス等の画像処理、更には記
録画像サイズやレンチキュラシートの仕様変更等にも容
易に対応できる立体画像の記録方法として、走査露光に
よる画像記録が知られており、各種の装置や方法が提案
されている。
【0009】例えば、特公昭59−3781号公報に
は、TVカメラによって複数個の原画像を撮影、処理し
て、フレームメモリに記憶し、記憶した画像信号を使用
するレンチキュラレンズのピッチに応じた(線状)画像
として順次取出し、記録材料に走査露光で線状画像を記
録した後、レンチキュラシートを記録材料に張り合せる
立体映像の記録方式が開示されている。
【0010】また、特開平1−295296号公報に
は、固有の連続的な視差情報あるいは時間差情報を持つ
複数の原画像の画像情報より得られた立体空間座標デー
タを、レンチキュラシートのレンチキュラレンズに対応
した区分に線状画像として分割処理して立体画像用の画
素を形成し、この画素を前記視差情報あるいは時間差情
報に対して逆順に整列させて記録材料に記録して、レン
チキュラシートを記録材料に貼り合せる立体、可変画素
形成シート作成方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記構成より明らかな
ように、これらの走査露光による立体画像の記録装置
は、基本的に、まずTVカメラ等によって得られた複数
の原画像の画像情報を線状画像として処理する。この画
像情報は、次いで走査露光装置に転送され、画像情報に
応じて変調された光ビームによって、各原画像の線状画
像がレンチキュラシートの1ピッチ内に所定の順番で1
個づつ入るようにして順次走査露光を行い、記録材料G
に線状画像を記録する。つまり、aおよびbの2原画像
による立体画像記録の場合であれば、図14に示すよう
に、レンチキュラシートのピッチPに対応して、aおよ
びbの線状画像を1つずつ所定の順番で記録し、この記
録をピッチPごとに繰り返すことにより、記録材料G
に、原画像aおよびbの線状画像を周期的に順次記録し
ていく。
【0012】記録材料Gへの全原画像の記録が終了した
ら、記録材料Eの各原画像の記録周期(図示例ではa→
bの周期)とレンチキュラシートのピッチPとが正確に
合うように位置合わせして両者を貼付け、立体画像の記
録を終了する。
【0013】このような走査露光による立体画像の記録
装置によれば、記録画像の拡大や縮小等の倍率変更は、
読み取った画像情報を電気的に処理するだけで行うこと
ができるので、そのために光学系が複雑になる等の不都
合がなく、また、シャープネスや輪郭強調等の各種の画
像処理も同様に容易に行うことができる。また、原画像
数が増加しても、基本的に1台の走査露光装置で画像記
録を行うことができるので、これに伴う装置構成の大型
化や複雑化等の問題もない。
【0014】ところが、これらの走査露光を用いる記録
装置は、レンチキュラシートの裏面側に記録層が一体的
に配置されたレンチキュラ記録材料に画像記録を行うこ
とはできず、前述のように、記録材料Gに原画像の線状
画像を記録した後、各原画像の記録周期とレンチキュラ
シートCのピッチPとを正確に合わせて、両者を貼り合
わせる必要がある。両者の位置関係が狂ってしまうと、
記録画像を好適に立体視できないばかりか、逆立体像や
多重像を生じる等の不都合が生じてしまう。
【0015】ここで、レンチキュラシートCのピッチP
は、広い場所のディスプレイ等の大型のものであれば5
mm以上のものを使う場合もあるが、通常の立体写真等の
場合は0.1mm〜0.3mm程度のものが広く使われてい
る。そのため、レンチキュラシートCと線状画像の記録
された記録材料Gとを正確に位置決めして貼り合わせる
作業は、非常に熟練を要し、かつ時間のかかる作業であ
り、しかも両者の位置を正確に合わせることが困難であ
るので、高画質な立体画像を良好な効率で作製すること
ができない。
【0016】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、レンチキュラシートの裏面に記録
層を一体的に配備してなるレンチキュラ記録材料に走査
露光によって画像記録を行うことができ、そのため、線
状画像の記録後にレンチキュラシートと記録材料の貼り
合わせ作業を行う必要がなく、しかも、記録画像の倍率
変更やシャープネス等の画像処理、レンチキュラシート
の仕様変更、記録画像のサイズ変更等にも容易に対応す
ることができ、高画質の立体画像を簡易な工程で作製す
ることができる、レンチキュラ記録材料を用いた立体画
像記録方法および立体画像記録装置に関する。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の立体画像記録方法は、レンチキュラシート
の裏面側に記録層を配してなるレンチキュラ記録材料
に、異なる視点からの複数の原画像を走査露光によって
記録するに際し、前記複数の原画像の画像情報を得て、
各原画像毎に前記レンチキュラ記録材料に記録すべき画
像情報とし、前記画像情報に応じて変調された光ビーム
を、記録する線状画像の原画像の形成条件に応じた角度
で前記レンチキュラシートに入射し、前記レンチキュラ
記録材料を走査露光すること特徴とする立体画像記録方
法を提供する。
【0018】さらに、前記目的を達成するために、本発
明の立体画像記録装置の第1の態様は、レンチキュラシ
ートの裏面側に記録層を配してなるレンチキュラ記録材
料に、異なる視点からの複数の原画像を走査露光によっ
て記録する立体画像記録装置であって、前記複数の原画
像の画像情報を得て、前記レンチキュラ記録材料に記録
すべき画像情報に処理する画像処理手段と、前記画像処
理手段によって処理された画像情報に応じて変調された
光ビームを射出する光ビーム射出手段と、前記光ビーム
を記録する原画像の形成条件に応じた角度でレンチキュ
ラシートに入射せしめる複数の光ビーム光学系と、前記
光ビーム射出手段より射出された光ビームを、記録する
原画像に応じて原画像走査の1走査線ごとに前記光ビー
ム光学系に振り分ける光路切替手段と、前記光ビームで
前記レンチキュラ記録材料を前記レンチキュラシートの
母線方向と略同一の方向に主走査する手段、および前記
主走査方向と略直交する副走査方向に、前記光ビームと
前記レンチキュラ記録材料とを相対的に移動する手段を
有する走査手段とを有することを特徴とする立体画像記
録装置を提供する。
【0019】また、本発明の立体画像記録装置の第2の
態様は、レンチキュラシートの裏面側に記録層を配して
なるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複数の
原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装置で
あって、前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レン
チキュラ記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像
処理手段と、前記記録層に応じた互いに異なる波長の光
ビームを射出する1組の光源と、光源より射出された光
ビームを、それぞれ複数に分割するビームスプリッタ
と、前記分割された光ビームを、それぞれが記録すべき
原画像の画像情報に応じて変調する、複数組の光ビーム
変調手段と、光ビーム変調手段によって変調された光ビ
ームを、記録する原画像の形成条件に応じた角度でレン
チキュラシートに入射せしめる複数の光ビーム光学系
と、前記光ビームで前記レンチキュラ記録材料を前記レ
ンチキュラシートの母線方向と略同一の方向に主走査す
る手段、および前記主走査方向と略直交する副走査方向
に、前記光ビームと前記レンチキュラ記録材料とを相対
的に移動する手段を有する走査手段とを有することを特
徴とする立体画像記録装置を提供する。
【0020】また、本発明の立体画像記録装置の第3の
態様はレンチキュラシートの裏面側に記録層を配してな
るレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複数の原
画像を走査露光によって記録する立体画像記録装置であ
って、前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レンチ
キュラ記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像処
理手段と、前記画像処理手段によって処理された画像情
報に応じて変調された光ビームを射出する光ビーム射出
手段、および前記光ビームを記録する原画像の形成条件
に応じた角度でレンチキュラシートに入射せしめる光ビ
ーム光学系を有する、複数の画像形成手段と、前記光ビ
ームで前記レンチキュラ記録材料を前記レンチキュラシ
ートの母線方向と略同一の方向に主走査する手段、およ
び前記主走査方向と略直交する副走査方向に、前記光ビ
ームと前記レンチキュラ記録材料とを相対的に移動する
手段を有する走査手段とを有することを特徴とする立体
画像記録装置を提供する。
【0021】また、本発明の立体画像記録装置の第4の
態様は、レンチキュラシートの裏面側に記録層を配して
なるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複数の
原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装置で
あって、前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レン
チキュラ記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像
処理手段と、前記画像処理手段によって処理された画像
情報に応じて変調された光ビームを射出する光ビーム射
出手段と、前記レンチキュラ記録材料を母線と円周方向
とが一致するように前記レンチキュラ記録材料を巻き付
けて保持し、円周方向に回転する走査ドラムと、前記走
査ドラムの回転方向と略直行する副走査方向に、前記走
査ドラムあるいは前記光ビームを移動する副走査手段
と、前記光ビーム射出手段より射出された光ビームを前
記副走査方向に所定角度屈折させ、記録する原画像の形
成条件に応じた角度で前記レンチキュラ記録材料に入射
せしめるレンズを複数有し、記録する原画像に応じて前
記レンズを切り替える光路変更手段とを有することを特
徴とする立体画像記録装置を提供する。
【0022】また、本発明の立体画像記録装置におい
て、同じ原画像を記録する光ビームが、合波されて1本
の光ビームとされているのが好ましい。
【0023】また、前記本発明の立体画像記録装置にお
いて、光ビームが前記レンチキュラシートを形成する各
レンチキュラレンズの曲率中心を通過するのが好まし
い。
【0024】
【発明の作用】本発明の立体画像記録方法および立体画
像記録装置は、レンチキュラシートの裏面に記録層を形
成(記録材料を配した)したレンチキュラ記録材料に画
像記録を行って立体画像を得るものであって、複数の原
画像を光電的に読み取る等によって原画像の画像情報を
得、各原画像を分割して線状画像の電気的な形成、前記
線状画像の配列等の画像処理を行ってレンチキュラ記録
材料に記録すべき画像情報とし、原画像の撮影データや
レンチキュラシートの仕様等に応じた角度で、前記画像
情報に応じて変調された光ビームをレンチキュラ記録材
料に入射し、走査露光によってレンチキュラ記録材料に
立体画像の記録を行う。
【0025】従来、レンチキュラ記録材料に立体画像を
記録する装置としては、複数の原画像の投映光を、原画
像の撮影条件に対応する露光角度でレンチキュラシート
に入射し、レンチキュラシートによって線状画像に分解
して記録層を露光(焼付)する、光学的な立体画像記録
装置が知られている。ところが、この記録装置は拡大、
縮小等の記録画像の倍率変更、記録画像サイズの変更、
高画質化のための原画像数の増加、レンチキュラシート
の仕様変更に等に対応するためには、装置構成が極めて
複雑になってしまうという問題点があるのは前述のとお
りである。
【0026】他方、比較的簡易な構成の光学系によっ
て、倍率変更等の画像処理や原画像数の増加、レンチキ
ュラシートの仕様、記録画像のサイズ変更等にも比較的
容易に対応できる立体画像の記録方法として、走査露光
による立体画像の記録方法が知られている。ところが、
従来の走査露光による立体画像記録は、レンチキュラシ
ートと記録層(記録材料)とが一体化されたレンチキュ
ラ記録材料に直接画像記録を行うことができず、各種の
記録材料に原画像の線状画像を記録した後、原画像の記
録周期とレンチキュラシートのピッチPとを正確に合わ
せて、両者を貼り合わせるという、極めて高い熟練度が
必要で、困難かつ時間のかかる作業が必要になってしま
う。
【0027】これに対し、本発明はレンチキュラシート
の裏面に記録層(記録材料)が一体的に配備されてなる
レンチキュラ記録材料を走査露光して立体画像を記録す
るものであり、CCDカメラ等の手段によって複数の原
画像を各原画像ごとに読取る、コンピュータ等の画像情
報源より情報を受け取る等の方法によって原画像の画像
情報を得て、前記原画像情報より、原画像を分割してレ
ンチキュラシートのピッチに対応する線状画像の形成、
完成した立体画像を鑑賞した際に正しく見えるように前
記線状画像の記録位置の決定(線状画像の配列)等の画
像処理を行って、レンチキュラ記録材料に記録すべき画
像情報とした後、この画像情報に応じて変調され、記録
する原画像に応じた角度で入射する光ビームによってレ
ンチキュラ記録材料を走査露光することにより、立体画
像を記録する。
【0028】つまり、本発明の立体画像記録装置の第1
の態様においては、前記画像情報に応じて変調された光
ビームを、記録する原画像に応じた所定角度でレンチキ
ュラシートに入射させる光ビーム光学系を複数、好まし
くは原画像数有し、回動ミラー等の光路切替手段により
1走査線ごとに前記光ビーム光学系に振り分けることに
より、記録する原画像に応じて前記光ビームを所定角度
でレンチキュラシートに入射させ、複数の原画像の線状
画像を、原画像に応じた角度で順次走査露光によって記
録する。
【0029】また、本発明の立体画像記録装置の第2の
態様においては、例えば、R、G、およびB感光層の露
光に対応する3種の光ビームを、個々にハーフミラー等
のビームスプリッタによって複数、好ましくは原画像数
に分割し、分割した光ビームをそれぞれ記録する原画像
に応じて変調して、原画像ごとに形成される光ビーム光
学系によって、記録する原画像に応じて前記光ビームを
所定角度でレンチキュラシートに入射させ、レンチキュ
ラ記録材料を走査露光する。
【0030】また、本発明の立体画像記録装置の第3の
態様においては、記録すべき原画像の画像情報に応じて
変調した光ビームを、記録する原画像に応じた角度でレ
ンチキュラシートに入射する、複数、好ましくは原画像
数の光ビーム光学系を有し、光ビーム光学系より射出さ
れた光ビームによってレンチキュラ記録材料を走査露光
して立体画像を記録する。
【0031】さらに、本発明の立体画像記録装置の第4
の態様は、円筒状のドラムにレンチキュラ記録材料を固
定し、記録する画像に応じて変調された光ビームをレン
チキュラ記録材料に入射しつつドラムを回転することに
よって主走査を行う、いわゆるドラムスキャナを利用す
るものであって、光ビームの光路中に光ビームを前記副
走査方向に所定角度屈折させ、記録する原画像に応じた
角度で前記レンチキュラ記録材料に入射せしめるレンズ
が複数、好ましくは原画像数組み合わされた光路変更手
段を有し、記録する原画像の線状画像ごとに光路変更手
段のレンズを切り替えることによって、原画像に応じた
所定の角度で光ビームをレンチキュラシートに入射さ
せ、光ビームとドラムとを相対的に副走査することによ
りレンチキュラ記録材料に走査露光によって立体画像を
記録する。
【0032】このような本発明によれば、レンチキュラ
シートの裏面に記録層を有するレンチキュラ記録材料に
直接画像記録を行うことができるので、記録材料に原画
像の線状画像を記録した後に、記録材料とレンチキュラ
シートとを高精度に位置合わせして貼り合わせるという
熟練と手間と時間のかかる作業を行う必要がなく、従来
の走査露光による立体画像記録装置に対して極めて高い
効率で立体画像の記録を行うことができる。
【0033】しかも、原画像を光電的に読取って、画像
情報に応じて変調された光ビームによってレンチキュラ
記録材料を走査露光して立体画像の記録を行うので、電
気的な画像情報処理や簡単な光学系の調整によって、画
像記録領域や画像濃度等の変更や調整、光ビームの入射
角度や同一ピッチへの線状画像の記録回数の調整等も容
易に行うことができる。そのため、原画像数の増減、レ
ンチキュラシートの仕様変更、記録画像の倍率変更やシ
ェーディング等の画像処理、記録画像のサイズ変更、色
バランスや濃度バランスの調整等にも容易に対応するこ
とができる。
【0034】従って、本発明によれば極めて良好な作業
性で、しかも、レンチキュラシートの仕様や記録画像サ
イズ等に応じ、かつ各種の画像処理を行った高画質な立
体画像を、高い自由度で記録することができる。
【0035】
【実施態様】以下、本発明の立体画像記録方法および装
置について、添付の図面に示される好適実施例をもとに
詳細に説明する。
【0036】図1に、本発明の立体画像記録方法を実施
する本発明の立体画像記録装置の第1の態様の一例を概
念的に示す。図1に示される立体画像記録装置(以下、
記録装置とする)10は、複眼カメラ等によって、異な
る視点から得られた複数の原画像を読取って、レンチキ
ュラ記録材料Fに立体画像を記録するものである。な
お、以下の説明は2つの原画像aおよびbを読取って立
体画像を記録する場合について行うが、本発明はこれに
限定はされないのはもちろんである。
【0037】レンチキュラ記録材料Fは、光束が入射す
る表面側が所定の曲率(例えば円筒面、放物面など)を
有し、この曲率を有する方向にのみ屈折力を有するレン
チキュラレンズを多数配列したレンチキュラシートCの
裏面にベース層Hを有する記録層Dを形成して(あるい
は記録材料を貼り付けて)なるものである(図3参
照)。本発明の記録装置は、前記原画像の画像情報に応
じて変調された光ビームを、原画像の撮影条件や、レン
チキュラシートCの曲率等に応じて原画像ごとに設定さ
れた、レンチキュラシートCの曲率方向に所定の角度で
入射させ(以下、光ビームの入射角度とは、レンチキュ
ラシートCの曲率方向を示す)、いわゆる走査露光によ
って立体画像の記録を行う。
【0038】このような記録装置10は、基本的に、画
像処理手段12によって原画像aおよびbを光電的に読
取って画像処理して、完成した立体画像をレンチキュラ
記録材料Fの表側から鑑賞した際に正しく見える画像情
報として出力し、画像処理手段12からの画像情報に基
づいて変調した光ビームLを主走査方向(図1紙面と垂
直方向)に偏向し、かつ、主走査方向と略直交する副走
査方向(図中矢印y方向)にレンチキュラ記録材料Fを
搬送することにより、光ビームLによってレンチキュラ
記録材料Fを2次元的に走査露光して、立体画像の記録
を行う。
【0039】画像処理手段12は、原画像aおよびbを
読取る読取装置18と、読取装置18によって読取られ
た画像情報を、レンチキュラ記録材料Fに記録すべき線
状画像の画像情報に処理する線状画像処理装置20とよ
り構成される。
【0040】読取装置18は、CCDカメラ、CCDセ
ンサ、イメージスキャナ等の固体撮像手段によって原画
像aおよびbを光電的に読取り、各原画のカラー画像情
報(例えば、R、G、Bの3原色の画像情報)として線
状画像処理装置20に転送する。なお、原画像(画像情
報)は、カラー画像に限らずモノクロ画像であってもよ
く、また、一般的な写真画像には限定はされず、レント
ゲン写真や眼底写真等の医学用等の科学写真であっても
よい。さらに、転送される画像情報はデジタル情報、ア
ナログ情報のいずれの画像情報であってもよい。なお、
後に詳述するが、読取られた画像情報は、次いでレンチ
キュラ記録材料Fに記録すべき線状画像とされる。従っ
て、読取装置18による画像情報の読取り1ラインを、
この線状画像に対応して行い、線状画像処理装置20に
よる線状画像の形成を不要としてもよい。
【0041】本発明に用いられる読取装置18には特に
限定はなく、前述のようなCCDセンサ等を用い、原画
像をスリット走査、ラスター走査、ドラムスキャナ等に
よって走査読取りする装置や、あるいは写真式にワンシ
ョットで読取る装置等、各種の公知の画像読取装置がい
ずれも適用可能である。また、複数の、好ましくは原画
像数の読取装置18を有し、一度に複数枚の原画像を読
取るあっても良く、あるいは、1台の読取装置18によ
って順次原画像を読取るものであってもよい。
【0042】図示例の記録装置10においては、ディジ
タイザを用いる、読取装置18にディスプレイを設け、
マウス等によって指定する等の手段によって各原画像の
主被写体を設定できるように構成してもよい。なお、主
被写体の設定手段は、読取装置18に配置されるのに限
定はされず、後述する線状画像処理装置20に配置され
ても良く、あるいは、読取った画像情報に応じて、読取
装置18、あるいは線状画像処理装置20によって自動
的に判断して主被写体を設定するものであってもよい。
【0043】読取装置18によって読取られた原画像a
およびbの画像情報は、線状画像処理装置20に転送さ
れる。線状画像処理装置20は、原画像aおよびbの画
像情報を各原画像ごとに分割してレンチキュラ記録材料
Fに記録すべき線状画像を形成(線状画像の電気的な形
成)し、完成した立体画像をレンチキュラ記録材料Fの
表側から鑑賞した際に正しく見えるように、各原画像の
線状画像のレンチキュラ記録材料Fへの記録位置を設定
し(線状画像の配列)、必要に応じて濃度や色バランス
の調整、シャープネス等の画像処理を行って、画像形成
装置14に立体画像記録の画像情報を転送する。
【0044】線状画像処理装置20においては、まず、
読取装置18より送られた原画像aおよびbの画像情報
より、各種の画像処理、つまり、色バランス、濃度バラ
ンス、シャープネス、輪郭強調等の各種の補正や画像処
理の要・不要を判断し、必要に応じてこれらの画像処理
を行う。なお、これらの補正や画像処理は、オペレータ
が入力してこれに応じて行うものであってもよく、装置
の自動判断とオペレータによる入力を併用するものであ
ってもよい。
【0045】次いで、読取装置18より送られた原画像
aおよびbの画像情報より、原画像を分割して、記録す
べき線状画像を各原画像ごとに電気的に形成する。前述
のように、原画像の投映光を(レンチキュラ)記録材料
の記録層に焼き付ける光学式の立体画像記録において
は、各原画像の投映光を投映レンズを通して投映し、レ
ンチキュラシートCによって各原画像の投映光を線状画
像に分解して記録層に記録する(図12参照)。
【0046】これに対し、本発明の記録装置10は、原
画像を光電的に読取って走査露光によって立体画像の記
録を行うもので、読取装置18によって読取った原画像
aおよびbより、電気信号処理による画像情報処理によ
って、記録する立体画像やレンチキュラシートCの仕様
等に応じた、記録層Dに記録すべき、原画像を分割した
状態となる線状画像を形成する。通常、読取装置18に
よる画像情報は、読取装置18の読取り1ライン(1走
査)に対応するライン画像情報として線状画像処理装置
20に転送されるので、読取装置18による読取ライン
と記録すべき線状画像とが対応している場合には、読取
装置18からの画像情報より、あるいは、このライン画
像情報を必要に応じて合成(あるいは分割)して、記録
層Dに記録すべき線状画像、例えば、図2に示されるよ
うに、原画像aより線状画像a1 ,a2 ,a3 ,a4
…、原画像bより線状画像b1 ,b2 ,b3 ,b4 ……
等、それぞれの原画像を分割した状態となる線状画像を
形成する。
【0047】線状画像の形成(原画像の分割)は、読取
装置18の分解能(読取走査線数)、レンチキュラシー
トCのピッチP、レンチキュラシートCのピッチ数、立
体画像の記録倍率(あるいは原画像サイズに対する記録
サイズ)、レンチキュラ記録材料Fに入射する光ビーム
Lのスポット径(実効書込みスポット径)、原画像の
数、等の読取装置18による原画像の読取条件や立体画
像の記録条件に応じて適宜行えばよい。
【0048】立体画像の記録条件、つまり、ピッチP等
のレンチキュラシートCの仕様、記録する立体画像のサ
イズ、立体画像の記録倍率等、立体画像の各種の記録条
件は、あらかじめオペレータが入力するものであっても
良く、あるいは原画像のプレスキャン(先読み)や用い
るレンチキュラ記録材料Fの選択等によって自動的に設
定されるものであっても良い。あるいは両者を併用して
記録条件を設定してもよい。
【0049】ただし、前述のように読取装置18による
画像情報の読取りが、この線状画像に対応して行われ、
好ましくは「読取走査線数=総レンチキュラレンズ数」
であれば、この線状画像処理装置における線状画像の形
成を省略してもよい。
【0050】このようにして形成された各原画像の線状
画像の情報は、次いで配列装置24に転送されて、完成
した立体画像をレンチキュラ記録材料Fの表側から鑑賞
した際に正しく見える画像となるように配列、つまり各
線状画像の記録位置が決定される。図示例においては、
原画像aおよびbを用いて立体画像を記録するので、レ
ンチキュラシートCのピッチP内に配列される各原画像
の線状画像の対応部分を組み合わせて、図3に示される
ように、a1 ,b1 ,a2 ,b2 ,a3 ………のように
各原画像の線状画像を順次配列する。
【0051】この各原画像の線状画像の配列順序は、原
画像の記録(撮影)視差順序に応じて行われるものであ
り、例えば、撮影位置が左→右に向かって原画像a→b
である場合には、線状画像の記録は、図3に示されるよ
うに、レンチキュラ記録材料Fを表にした(鑑賞する時
と同じ状態)場合に、左→右に原画像a→bの線状画像
を順次配列する。
【0052】なお、この線状画像の配列は、設定された
主被写体(例えば、図2においては符号28)や、原画
像の表裏等に応じて、最終的に記録層Dに形成した立体
画像をレンチキュラシートCを介して鑑賞した際に、こ
の画像が好適な立体画像となるように行われるのはもち
ろんである。
【0053】所定の順序に配列された各原画像の線状画
像は、次いで形成された線状画像数(あるいは読取走査
線数)、レンチキュラシートCのピッチP、記録倍率
(あるいは、原画像と記録画像のサイズよりこれを設定
しても良い)、原画像数、光ビームLのビームスポット
系等に応じて、総レンチキュラレンズ数、線状画像の反
復記録回数等の記録の仕様を設定し、これらに応じて画
像情報を処理して画像形成装置14に転送する。
【0054】本発明の記録装置10において、このよう
な線状画像処理装置20は、記録装置10に1つのみ設
けられるのには限定されず、例えば、各原画像の個々に
対して1つづつ有するもの等、複数であってもよい。ま
た、処理した画像情報を原画像ごとにメモリ(ラインメ
モリ)に記憶し、ここより画像形成装置に転送してもよ
い。
【0055】線状画像処理装置20より転送される線状
画像情報は、光ビーム射出手段22の露光制御回路30
に転送される。露光制御回路30は、線状画像処理装置
20からの線状画像情報、つまりR(レッド)信号、G
(グリーン)信号、およびB(ブルー)信号の情報を受
け、この画像情報信号に応じて、D/A変換、様々な露
光量補正や信号処理を行って、各色について1ライン分
の各画素の露光量の演算を行い、各光源32(32R,
32G,32B)について1ライン分の各画素の露光量
(変調量)を決定して、その画像情報信号を非線形増幅
器35に転送する。
【0056】非線形増幅器35は主にAOM(音響光学
変調器)39の非線形性を補うためのものであり、非線
形増幅器35によって補正された画像情報信号は、AO
M39の駆動回路37(37R,37G,37B)に転
送され、AOM39(39R,39G,39B)が駆動
される。
【0057】一方、光源32は、レンチキュラ記録材料
Fの記録層Dに設けられる感光層、例えばレッド(R)
感光層、グリーン(G)感光層、およびプルー(B)感
光層(図8参照)を感光する狭帯域波長の光を射出する
光ビーム光源であって、光源32Rはレンチキュラ記録
材料FのR感光層を露光する光ビームLR を、光源32
Gは同G感光層を露光する光ビームLG を、光源32B
は同B感光層を露光する光ビームLB を、それぞれ一定
の出力で射出する。
【0058】本発明に用いられる光ビームの光源には特
に限定はなく、He−Neレーザのガスレーザや、各種
の固体レーザ、半導体レーザ、LED等、各種の光ビー
ム光源のいずれであってもよく、レンチキュラ記録材料
Fの記録層D等に応じて適宜選択すればよい。例えば、
レンチキュラ記録材料Fの記録層Dが可視光領域に分光
感度を有する場合には、R感光層に対応するHe−Ne
レーザ、G感光層に対応するArレーザ、およびB感光
層に対応するHe−Cdレーザ等が光源として好適に用
いられ、また、記録層がカラーフォルス感光材料である
場合には半導体レーザ(LD)等が光源として好適に用
いられる。さらにライトバルブ等を用いても良い。
【0059】各光源より射出された光ビームLR 、LG
およびLB は、それぞれに対応して配置されるビームエ
クスパンダ、コリメータレンズ等の光ビームの整形手段
40(40R,40G,40B)によって光ビーム径等
を調整される。
【0060】整形手段40を通過した各光ビームは、そ
れぞれに対応するAOM39(39R,39G,39
B)に入射する。ここで、各AOM39は、前述のよう
に記録すべき画像(線状画像)に応じて駆動されている
ので、それぞれに対応するAOM39に入射した各光ビ
ームは、記録する画像に応じて強度を変調される。な
お、本発明の記録装置10に用いられる光変調器は図示
例のAOM39には限定はされず、磁気光学変調器や電
気光学変調器等、各種の光変調器がいずれも適用可能で
ある。
【0061】光源32より射出され、AOM39によっ
て変調された各光ビームLR 、LG、およびLB は、ダ
イクロイックミラー42,44、およびミラー46より
構成される合波光学系によって1本の光ビームLに合波
される。合波光学系によって複数の光ビームを1本の光
ビームに合波し、これによってレンチキュラ記録材料F
を走査露光することにより、後述の光ビーム光学系24
の構成を簡易なものとして、各光ビームの記録材料への
入射位置の調整を容易かつ高精度に行うことができ、色
ズレや画像のチラツキ等のない、また良好な立体視が得
られる高画質の立体画像の記録を行うことができる。
【0062】図示例の合波光学系においてダイクロイッ
クミラー42は光ビームLR の波長の光ビームを透過し
て他は反射する特性を、また、ダイクロイックミラー4
4は光ビームLG の波長の光ビームを反射して他は透過
する特性を有するものであり、光ビームLB はミラー4
6に反射され、ダイクロイックミラー44を透過してダ
イクロイックミラー42に反射されることにより、光ビ
ームLG はダイクロイックミラー44およびダイクロイ
ックミラー42に反射されることにより、さらに光ビー
ムLR はダイクロイックミラー42を透過することによ
り、3本の光ビームは1本の光ビームLに合波される。
【0063】なお、本発明は、図示例のように複数の光
ビームを合波して画像記録を行う、いわゆる合波型の光
学系を用いるものには限定はされず、3種の光ビームが
互いに異なる角度で進行し、レンチキュラ記録材料F上
の同一の走査線上に異なる位置に結像して時間的に間隔
をあけて走査線上を順次走査する、あるいは、レンチキ
ュラ記録材料F上の略同一点に入射する、非合波方式の
光学系を用いるものであってもよい。
【0064】このようにして合波された光ビームLは、
光ビーム光学系24aおよび24bによって主走査方向
に偏向され、副走査方向に搬送されるレンチキュラ記録
材料Fに所定の角度で入射し、これを走査露光する。ま
た、光ビームL光路の光ビーム射出手段22と光ビーム
光学系24との間には、光路切替手段としての回動ミラ
ー50が配置される。
【0065】図示例の記録装置10においては、原画像
aの線状画像a1 ,a2 ,a3 ,a 4 ……を記録する光
ビーム光学系24aと、原画像bの線状画像b1 ,b
2 ,b 3 ,b4 ……を記録する光ビーム光学系24bと
を有し、光ビーム光学系24aは線状画像a1 ,a2
…等に応じて変調された光ビームLaを所定の角度でレ
ンチキュラシートCに入射させ、他方、光ビーム光学系
24bは原画像bの線状画像b1 ,b2 ……等に応じて
変調された光ビームLbを所定の角度でレンチキュラシ
ートCに入射させる。
【0066】光ビーム光学系24aは、基本的に、ミラ
ー52a、ポリゴンミラー54a、およびfθレンズ5
6aより構成される。光ビーム射出手段22より射出さ
れ、回動ミラー50によって反射された光ビームLa
は、まず、ミラー52aによって所定の方向に反射さ
れ、光偏向器であるポリゴンミラー54aに入射して、
主走査方向(図1紙面と垂直方向)に偏向される。
【0067】本発明の記録装置に用いられる光偏向器は
図示例のポリゴンミラーには限定されず、ガルバノメー
タミラー、レゾナントスキャナ等、公知の各種の光偏向
器のいずれを用いても良い。なお、必要に応じて、ポリ
ゴンミラー54a(光偏向器)を挟んでシリンドリカル
レンズやシリンドリカルミラー等のポリゴンミラー54
aの面倒れ補正光学系が配置されても良いのはもちろん
である。
【0068】主走査方向に偏向された光ビームLaは、
fθレンズ56aによってレンチキュラ記録材料F(記
録層D)の所定の位置に所定のビーム径で結像するよう
に調整され、原画像aに応じた所定の角度でレンチキュ
ラシートCに入射する。
【0069】一方、光ビームLbに対応する光ビーム光
学系24bは、同様にミラー52b、ポリゴンミラー5
4b、およびfθレンズ56bより構成され、原画像b
の線状画像に応じて変調された光ビームLbを原画像b
に応じた所定の角度でレンチキュラシートCに入射す
る。
【0070】回動ミラー50は、公知の各種の手段によ
って図1に実線で示す位置と点線で示す位置とに回動し
て、光ビームLaおよびLbを、それぞれに対応する光
ビーム光学系24aおよび24bに振り分けるものであ
る。本発明の第1の態様の記録装置10は、光ビームL
aおよびLbのそれぞれに対応する光ビーム光学系24
aおよび24bを有し、回動ミラー50によって光ビー
ムLaおよびLbをそれぞれに対応する光学系に1走査
(1つの線状画像の記録)ごとに振り分けることによ
り、a1 ,b1 ,a2 ,b2 ,a3 ………と、原画像a
およびbの線状画像を交替で順次記録し、立体画像を記
録する。
【0071】前述のように、両原画像の線状画像情報
は、線状画像処理装置20でa1 ,b 1 ,a2 ,b2
3 ,b3 ,a4 ,b4 ………と配列され、順次光ビー
ム射出手段22に転送される。光ビーム射出手段22は
転送された画像情報、例えば最初は線状画像a1 に応じ
て変調された光ビームを各LD32より射出し、合波し
て、光ビームLaが回動ミラー50に入射する。ここ
で、光ビームLaが入射する際には、回動ミラー50は
図1に実線で示される位置に配置されているので、光ビ
ームLaは光ビーム光学系24aに入射して、原画像a
に応じた角度でレンチキュラシートCに入射し記録層D
に線状画像a1 を走査露光する。
【0072】線状画像a1 の記録が終了すると、光ビー
ム射出手段22からは同様にして線状画像b1 に応じて
変調された光ビームLbが射出されるが、この際には回
動ミラー50は、回動して図1に点線で示される位置に
配置されているので、光ビームLbは光ビーム光学系2
4bに入射して、原画像bに応じた角度でレンチキュラ
シートCに入射し記録層Dに線状画像b1 を走査露光す
る。
【0073】線状画像b1 の記録が終了すると、回動ミ
ラー50は再度回動して実線位置となり、同様に線状画
像a2 が走査露光され、以下、同様にb2 ,a3 ,b
3 ,a 4 ,b4 ………と原画像aと原画像bの線状画像
が、交替で所定の順番で順次走査露光される。
【0074】ここで、レンチキュラ記録材料Fはレンチ
キュラシートCの母線方向(レンチキュラレンズの長手
方向)と主走査方向とを略一致した状態で、図示しない
副走査搬送手段によって、主走査方向と略直交する副走
査方向(矢印y方向)に搬送されている。従って、主走
査方向に偏向されている光ビームLaおよびLbは結果
的にレンチキュラ記録材料Fを2次元的に走査露光する
ことが可能であり、図3に示されるように、線状画像処
理装置20によって決定された記録位置に応じて、各原
画像の線状画像a1 ,b1 ,a2 ,b2 ,a3 ………
が、いわゆるライン順次で所定の位置に記録される。
【0075】レンチキュラ記録材料Fの副走査搬送手段
には特に限定はなく、走査線を挟んで配置される2つの
ニップローラ対による方法、レンチキュラ記録材料Fを
支持する露光ドラムと走査線を挟んで配置され前記露光
ドラムを押圧する2つのニップローラとによる方法、サ
クション等によってレンチキュラ記録材料Fを所定の位
置に固定してねじ伝動装置等によって移動する露光台を
用いる方法、ベルトコンベアを用いる方法等、公知の各
種のシート状物の搬送手段のいずれも方法であってもよ
い。
【0076】また、回動ミラー50は、両面に反射面を
有し90°回動するものであってもよく、あるいは、片
面にのみ反斜面を有し180°回動するものでもよい。
なお、回動ミラー50の駆動方法には特に限定はなく、
公知の各種の方法によればよい。
【0077】光路切替手段は図示例の回動ミラー50に
限定されるものではなく、プリズム等、公知の各種の光
ビーム光路の変更手段が各種適用可能である。
【0078】図1に示される例においては、光ビーム射
出手段22より射出された光ビームをポリゴンミラー5
4aあるいは54bで主走査方向に偏向したが、本発明
はこれには限定はされず、光ビーム射出手段22内にポ
リゴンミラー等の光偏向器を配置し、前記合波光学系に
よって1本に合波された光ビームを、次いで光偏向器に
よって主走査方向に偏向して光ビーム射出手段より射出
し、その後、回動ミラー50等の光路切替手段で各光ビ
ーム光学系に振り分ける構成であってもよい。
【0079】図1に示される記録装置10は、AOM3
9のような光変調器によって光ビームを変調するもので
あったが、本発明はこれには限定はされず、光源32の
発光をパルス幅変調するものであってもよく、また、光
源32を電気的に強度変調するものであってもよい。図
4に、このようなパルス幅変調による(立体画像)記録
装置の例を示す。なお、図4に示される例においては、
記録装置10と光ビーム変調の方法が異なる以外は、基
本的に同じ構成を有するので、同じ部材には同じ番号を
付し、その詳細な説明は省略する。
【0080】図4に示される記録装置において、原画像
の情報は光ビーム射出手段23に転送され、同様に各光
源32(32R,32G,32B)について1ライン分
の各画素の露光量が露光制御回路30によって決定され
る。次いで、この露光量の信号は変調回路36に転送さ
れる。変調回路36(36R,36G,36B)は予め
設定された所定繰り返し周期、例えば、1回当りの画素
周期において光源32の発光をパルス幅変調するもので
ある。この画像露光方式におけるパルス幅変調では、光
源である光源32の光出力を一定に設定しておき、各画
素毎に1画素周期内において光源32を連続発光させる
時間すなわち1回(1画素)の連続露光時間をそれぞれ
駆動回路34に出力する。
【0081】駆動回路38(38R,38G,38B)
は、光源32を駆動するための駆動回路であって、パル
ス幅変調の場合、各画素に対して設定された時間だけ、
各光源毎に予め設定された光出力に対する駆動電流を光
源32に流す。この結果光源32は、それぞれ各光源毎
に予め設定された光出力で各光源についてi画素に応じ
て決定された時間だけ発光する。これが1ラインに渡っ
て行われて光源32は1ラインの露光を行う。
【0082】光源32より射出された各光ビームLR
G 、およびLB は、それぞれに対応して配置される整
形手段40(40R,40G,40B)によって整形さ
れ、次いで、後述する光ビーム合波系によって1本の光
ビーム合波され、同様にレンチキュラ記録材料Fを走査
露光する。
【0083】図5に、本発明の立体画像記録方法を実施
する本発明の立体画像記録装置の第2の態様の一例を概
念的に示す。本発明の第2の態様の立体画像記録装置
(以下、記録装置とする)70は、レンチキュラ記録材
料Fの各感光層、例えばR、G、およびBの各感光層の
露光に対応する光ビームLR 、LG 、およびLB を複
数、好ましくは原画像数に分割して、分割した光ビーム
ごと(好ましくは各原画像に対応して)に設けられる光
ビーム光学系によって、記録する原画像に応じて個々に
変調して、所定の角度でレンチキュラシートCに入射
し、複数の原画像の線状画像を同時に記録する。なお、
図5に示される記録装置70において、前記本発明の記
録装置の第1の態様と同じ部材には同じ番号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0084】記録装置70は、前述の記録装置10と同
様に、原画像を読み取って画像処理し、その画像情報に
応じて変調した光ビームをレンチキュラシートCの母線
方向と一致する主走査方向(図5紙面に垂直方向)に偏
向し、他方、主走査方向と略直行する副走査方向(図5
矢印y方向)に搬送されるレンチキュラ記録材料Fを2
次元的に走査して立体画像を記録するものである。
【0085】このような記録装置70は、基本的に、原
画像aおよびbを読取り、記録すべき画像情報に処理す
る画像処理手段12と、光ビームの光源32(32R、
32G、32B)と、各光源32より射出された光ビー
ムを分割するビームスプリッタとしてのハーフミラー7
6(76R、76G、76B)と、ハーフミラー76に
よって分割された光ビームを、記録する原画像(その線
状画像)に応じて変調する原画像aに対応する光ビーム
変調手段77aおよび原画像bに対応する光ビーム変調
手段77bと、各光ビーム変調手段より射出された光ビ
ームを主走査方向に偏向して、所定の角度でレンチキュ
ラシートCに入射する、原画像aに対応する光ビーム光
学系78aおよび原画像bに対応する光ビーム光学系7
8bと、レンチキュラ記録材料Fの搬送手段より構成さ
れる。
【0086】記録装置70において、原画像aおよびb
は前述の記録装置10と同様に画像処理手段12の読取
装置18で読取られ、その画像情報が線状画像処理装置
72に転送される。なお、この際に主被写体の設定等を
行ってもよいのは前述のものと同様である。線状画像処
理装置72は、まず、前述の線状画像処理装置と同様、
読取装置18によって読み取られた原画像aおよびbの
画像情報より、レンチキュラ記録材料Fに記録すべき線
状画像を形成する。
【0087】各原画像ごとに形成された線状画像は、次
いで、完成した立体画像をレンチキュラ記録材料Fの表
側から鑑賞した際に正しく見える画像となるように、レ
ンチキュラ記録材料Fへの記録位置が、記録装置10と
同様、前述の図3に示されるように決定される。ここ
で、本発明の第2の態様の記録装置70は、原画像の個
々に対応して配備される、光ビーム変調手段77aおよ
び光ビーム変調手段77bと、光ビーム光学系78aお
よび光ビーム光学系78bとを有し、それぞれの原画像
が対応する系によって各原画像の線状画像の記録を別々
に行うので、前述の第1の態様のように、原画像aおよ
びbの線状画像をa1 ,b1 ,a2 ,b2 ,a3 ………
と配列することはなく、原画像aの線状画像はa1 ,a
2 ,a3 ,a4 ………、原画像bの線状画像はb1 ,b
2 ,b3 ,b4 ………と、別々に配列される。
【0088】所定の順序に配列された各原画像の線状画
像情報は、次いで、前述の記録装置10と同様に、レン
チキュラシートCのピッチPや、画像記録倍率、画像サ
イズ等に応じて、レンチキュラ記録材料Fに記録すべき
画像情報に処理される。このようにして処理された各原
画像の(線状)画像情報は、それぞれに対応する光ビー
ム射出装置、つまり、原画像aの画像情報Saは光ビー
ム射出装置77aの露光制御回路30aに、他方、原画
像bの画像情報Sbは光ビーム射出装置77bの露光制
御回路30bに、それぞれ送られる。ここで、本発明の
第2の態様の記録装置70においては、光ビーム変調手
段77aおよび光ビーム変調手段77b、光ビーム光学
系78aおよび78bによって原画像aおよびbの線状
画像を同時に記録するものであり、同時に記録される画
像の画像情報、例えば図5の記録装置70のように両原
画像に対応する光ビーム(LaおよびLb)がレンチキ
ュラシートCの同じレンチキュラレンズに入射する場合
には、図3に示される線状画像a1 とb1 の画像情報、
同a2 とb2 の画像情報、等は同時にそれぞれの露光制
御回路30に送られる。
【0089】光ビーム変調手段77aおよび77bにお
いては、前述の記録装置10と同様露光制御回路30a
および30bによって露光量(変調量)が決定され、次
いで、画像情報信号が非線形増幅器35aおよび35b
によってAOM(音響光学変調器)39の非線形性を補
うように補正され、AOM39の駆動回路37(37a
R,37aG,37aBおよび37bR,37bG,3
7bB)に転送され、AOM39(39aR,39a
G,39aBおよび39bR,39bG,39bB)が
駆動される。
【0090】一方、各光ビームの光源32(32R、3
2G、32B)は、前述の記録装置10と同様、レンチ
キュラ記録材料Fの記録層Dに設けられる感光層、例え
ばレッド(R)感光層、グリーン(G)感光層、および
プルー(B)感光層を感光する狭帯域波長の光を射出す
る光ビーム光源であって、光源32Rはレンチキュラ記
録材料FのR感光層を露光する光ビームLR を、光源3
2Gは同G感光層を露光する光ビームLG を、光源32
Bは同B感光層を露光する光ビームLB を、それぞれ一
定出力で射出する。
【0091】光源32より射出された各光ビームLR
G 、およびLB は、それぞれに対応して配置されるコ
リメータレンズやビームエクスパンダ等の整形手段82
(82R,82G,82B)によって平行光に整形さ
れ、ビームスプリッタであるハーフミラー76に入射す
る。なお、本発明の第2の態様に用いられる光源にも特
に限定はなく、He−Neレーザ等のガスレーザや、各
種の固体レーザ、半導体レーザ、LED等、各種の光ビ
ーム光源のいずれであってもよく、レンチキュラ記録材
料Fの記録層D等に応じて適宜選択すればよい。
【0092】ハーフミラー76(76R、76G、76
B)は、光源32より射出された光ビームLR 、LG
およびLB をそれぞれ分割して、原画像aおよびbのそ
れぞれの露光に対応する光ビームとする。つまり、ハー
フミラー76Rは光ビームLR を半分透過して半分反射
することにより2つに分割して、原画像aの記録に対応
する光ビームLaR と原画像bの記録に対応する光ビー
ムLbR に、以下、同様にして、ハーフミラー76Gは
光ビームLG を分割して、原画像aの記録に対応する光
ビームLaG と原画像bの記録に対応する光ビームLb
G に、ハーフミラー76Bは光ビームLB を分割して、
原画像aの記録に対応する光ビームLaB と原画像bの
記録に対応する光ビームLbB に、それぞれ分割する。
【0093】図示例の記録装置70において、分割され
た光ビームのうち原画像aに対応する光ビームLaR
LaG およびLaB は、光ビーム変調手段77aのそれ
ぞれに対応するAOM(音響工学変調器)39aR,3
9aGおよび39aBに直接入射し、他方、光ビームL
R 、LbG およびLbB は、それぞれに対応して配備
されるミラー82R、82Gおよび82Bによって所定
の方向に反射され、それぞれに対応するAOM39b
R、39bGおよび39bBに入射する。
【0094】ここで、各AOM39は前述のようにそれ
ぞれの光ビームが記録する画像に応じて駆動されている
ので、それぞれに対応するAOM39を通過する光ビー
ムLは、記録する画像に応じて強度が変調される。な
お、前述の記録装置10と同様、用いられる光変調器は
図示例のAOM39には限定はされず、磁気光学変調器
や電気工学変調器等、各種の光変調器がいずれも適用可
能である。
【0095】AOM39によって記録する画像に応じて
変調された各光ビームは、前述の記録装置10と同様、
光ビーム変調手段77aにおいては、ミラー46a、ハ
ーフミラー42aおよび44aより構成される合波光学
系によって、他方、光ビーム変調手段77bにおいては
ミラー46b、ハーフミラー42bおよび44bより構
成される合波光学系によって合波され、それぞれ、原画
像aの画像記録を行う光ビームLaと、原画像bの画像
記録を行う光ビームLbとされる。
【0096】光ビームLaおよびLbは、それぞれに対
応する光ビーム光学系78aおよび78bにおいて、光
偏向器であるポリゴンミラー54aおよび54bによっ
て主走査方向(図5紙面に垂直方向)に偏向され、ミラ
ー84aおよび84bによってレンチキュラシートCへ
の入射角度が記録する原画像に応じた所定の角度となる
方向に反射され、fθレンズ56aおよび56bによっ
てレンチキュラ記録材料F(記録層D)の所定の位置に
所定のビーム径で結像するように調整され、レンチキュ
ラ記録材料Fを走査露光する。
【0097】ここで、レンチキュラ記録材料Fは、前述
の記録装置10と同様に搬送手段によって主走査方向と
略直交する副走査方向(図5矢印y方向)に搬送されて
いるので、光ビームLaおよびLbは結果的にレンチキ
ュラ記録材料Fを2次元的に走査し、図3に示されるよ
うに、原画像aおよびbの線状画像が対応する位置に記
録される。前述のように、図示例の記録装置70は光ビ
ームLaと光ビームLbによって原画像aおよびbの線
状画像を同時に記録するものであり、両光ビームはレン
チキュラシートCの同じレンチキュラレンズに入射す
る。従って、図3に示される線状画像a1 とb1 、同a
2 とb2 ………等は同時に記録される。
【0098】図6に、本発明の立体画像記録方法を実施
する本発明の立体画像記録装置の第3の態様の一例を概
念的に示す。本発明の第3の態様の立体画像記録装置
(以下、記録装置とする)90は、記録する原画像(そ
の線状画像)に対応する光ビーム射出手段およ光ビーム
光学系を組み合わせた画像形成手段を複数、好ましくは
原画像数有し、複数の原画像の線状画像を同時に記録し
て立体画像を記録する。なお、図6に示される記録装置
90において、前記本発明の第1および第2の態様の記
録装置と同じ部材には同じ番号を付し、その詳細な説明
は省略する。
【0099】図6に示される記録装置90は、前述の第
1および第2の態様の記録装置と同様、原画像を読み取
って画像処理し、その画像情報に応じて変調した光ビー
ムをレンチキュラシートCの母線方向と一致する主走査
方向(図6紙面に垂直方向)に偏向し、他方、主走査方
向と略直行する副走査方向(図6矢印y方向)に搬送さ
れるレンチキュラ記録材料Fを2次元的に走査して立体
画像を記録するものである。
【0100】このような記録装置90は、基本的に、原
画像aおよびbを読取り、記録すべき画像情報に処理す
る画像処理手段12と、原画像aに対応する、記録画像
に応じて変調された光ビームLaを射出する光ビーム射
出手段22a、および光ビーム射出手段22aより射出
された光ビームLaを主走査方向に偏向して所定の角度
でレンチキュラ記録材料Fに入射する光ビーム光学系7
8aを有する画像形成手段と、同様に、原画像bに対応
する光ビーム射出手段22b、および光ビーム光学系7
8bを有する画像形成手段と、レンチキュラ記録材料F
を副走査方向に搬送する搬送手段とから構成される。
【0101】記録装置90において、各原画像は前述の
記録装置70と同様に、画像処理手段12の読取装置1
8で読取られ、その画像情報が線状画像処理装置72に
転送されて画像処理され、原画像aの線状画像はa1
2 ,a3 ,a4 ………、原画像bの線状画像はb1
2 ,b3 ,b4 ………と、別々に配列される。
【0102】このようにして処理された各原画像の(線
状)画像情報は、それぞれに対応する光ビーム射出装
置、つまり、原画像aの画像情報Saは光ビーム射出装
置22aに、他方、原画像bの画像情報Sbは光ビーム
射出装置22bに、それぞれ送られる。
【0103】光ビーム射出装置22aおよび22bは、
前述の図1に示される記録装置10に配備される光ビー
ム射出装置22と同様の構成を有するものであり、転送
された画像情報に応じて光源32より射出されたR、
G、およびBの各感光層の露光に対応する光ビームをA
OM39によって変調し、ダイクロイックミラー42お
よび44、ミラー46より形成される合波光学系によっ
て1本の光ビームに合波して、それぞれ光ビームLaお
よびLbとする。
【0104】光ビーム射出装置22aおよび22bより
射出された光ビームLaおよびLbは、それぞれに対応
する光ビーム光学系78aおよび78bに入射し、ポリ
ゴンミラー54aおよび54bによって主走査方向に偏
向され、ミラー84aおよび84bに所定の方向に反射
され、fθレンズ56aおよび56bによって所定の位
置に所定のビーム系で結像するように調整されて、所定
の角度でレンチキュラシートCに入射してレンチキュラ
記録材料Fを走査露光する。
【0105】なお、本発明の第3の態様の記録装置90
も、前述の第2の態様の記録装置70と同様に、原画像
aおよびbの線状画像を同時に記録するものであり、ま
た、光ビームLaおよびLbはレンチキュラシートCの
同じレンチキュラレンズに入射するので、線状画像a1
とb1 の画像情報、同a2 とb2 の画像情報等は同時に
それぞれの露光制御回路30に送られ、また、線状画像
1 とb1 、同a2 とb2 ………等は同時に記録され
る。
【0106】また、図示例の記録装置90は、図1に示
される記録装置10と同様にAOM39等の光変調器を
用いて光ビームを変調するものであるが、本発明の第3
の態様の記録装置90においても、図4に示される記録
装置と同様、光源の発光パルスを変調するパルス幅変調
によって立体画像の記録を行ってもよい。
【0107】このような本発明の記録装置の第1〜第3
の態様は、記録する線状画像に応じて変調された光ビー
ムを、原画像ごとに設定される所定の角度でレンチキュ
ラシートCに入射して線状画像の記録を行うものである
が、各原画像の線状画像を記録する光ビームLのレンチ
キュラシートCへの入射角度は、レンチキュラレンズの
曲率、レンチキュラシートの1ピッチP、原画像数等を
加味して、できあがった立体画像の鑑賞条件を想定し
て、レンチキュラ記録材料F(レンチキュラシートC)
の仕様や原画像の撮影条件等に応じて適宜決定される。
なお、いかなる場合であっても、光ビームはレンチキュ
ラシートを構成するレンチキュラレンズの曲率中心を通
過するように構成されるのが好ましい。
【0108】また、各原画像の線状画像を記録する複数
の光ビームL(例えば、前述の光ビームLaおよびL
b)はレンチキュラ記録材料の同じピッチ(レンチキュ
ラレンズ)に入射するのに限定はされず、となりのピッ
チ、あるいは1ピッチ、2ピッチ以上離れた位置に入射
するものであってもよい。
【0109】本発明の第1〜第3の態様の記録装置にお
いては、光ビーム光学系に配置される光学部材、つま
り、ミラー、ポリゴンミラー、fθレンズ等の各種の光
学部材の位置や角度を調整可能に構成して、光ビームの
光路長、光ビームのレンチキュラシートCへの入射角度
や位置等を調整可能として、ピッチPや曲率等のレンチ
キュラシートCの仕様変更、原画像数の増減、同一ピッ
チP内への走査回数の増減、線状画像の記録位置や記録
間隔の調整等に対応可能に構成しても良い。
【0110】また、上記各実施例においては、レンチキ
ュラ記録材料Fを副走査方向に搬送することにより、主
走査方向に偏向した光ビームによってレンチキュラ記録
材料Fを2次元的に走査したが、本発明はこれには限定
はされず、光ビーム射出装置22等を副走査方向に移動
することにより、主走査方向に偏向した光ビームとレン
チキュラ記録材料Fとを相対的に移動して、光ビームL
によってレンチキュラ記録材料Fを2次元的に走査する
ものであってもよい。
【0111】なお、主走査方向とレンチキュラシートC
の母線方向は必ずしも一致する必要はなく、副走査方向
と母線方向とを一致させて画像記録を行ってもよいのは
もちろんであるが、画像処理が比較的の容易である点、
1つの線状画像を連続的に記録できる点等において、図
示例のように主走査方向と母線方向とを一致させたほう
が有利で、かつ、高画質な立体画像の記録が期待でき
る。
【0112】前述のように、前述の本発明の記録装置1
0、70および90は、光ビームLを主走査方向に偏向
して、レンチキュラ記録材料Fと光ビームとを主走査方
向と略直行する副走査方向に相対的に移動することによ
り、レンチキュラ記録材料Fに画像記録を行う。また、
レンチキュラシートCの母線方向と主走査方向とが略一
致した状態となっている。そのため連続的にレンチキュ
ラ記録材料Fを搬送すると、光ビームLが画成する走査
線SLが結果的にレンチキュラシートCの母線に対して
斜めになってしまう。
【0113】通常の画像記録装置であれば、この走査線
SLのズレは大きな問題となることはないが、本発明の
ようにレンチキュラシートCを用いた立体画像の記録に
おいては、母線に対する走査線SLのズレは大きな画質
劣化の原因となり、また、光ビームLの主走査速度に対
して、レンチキュラ記録材料Fの副走査速度が大きい場
合や、レンチキュラシートのピッチPが小さい場合に
は、走査線SLが2ピッチにまたがって画成されてしま
う場合もある。そのため、副走査速度と主走査速度との
関係より、走査線SLのズレ角度を計算し、光ビームL
の主走査方向xを走査線SLと母線方向とが一致するよ
うな角度θで設定してもよい。
【0114】図7に示されるように、レンチキュラ記録
材料Fの主走査方向の幅をH、副走査速度をV、主走査
速度をvとした際に、光ビームLの走査開始点と終点と
の副走査方向のズレΔyは、 Δy=H×(V/v) で示すことができる。従って、画成される走査線SLの
角度θは、 θ=Δy/H=V/v となる。この角度θを加味して主走査方向xを設定する
ことにより、光ビームによって画成される走査線SLと
レンチキュラシートCの母線とをほぼ一致させることが
でき、良好な立体画像の記録を行うことができる。な
お、この調整はレンチキュラ記録材料Fの角度を調整し
て行ってもよい。
【0115】走査線SLとレンチキュラシートCの母線
とを一致させる方法は、上記方法には限定されず、例え
ば、レンチキュラ記録材料Fを、搬送および停止を繰り
返して副走査搬送し、停止時に光ビームLによる画像記
録を行うように、レンチキュラ記録材料Fの搬送および
光ビームの変調(画像記録)を制御してもよい。
【0116】レンチキュラシートCを用いた立体画像記
録においては、良好な立体画像を得るためには、レンチ
キュラシートCの1ピッチP内に正確に所定の線状画像
(図示例においては2つの線状画像)を記録することが
重要である。そのため、本発明においては、レンチキュ
ラ記録材料Fの画像記録の位置合わせ手段を有するのが
好ましい。
【0117】位置合わせ手段には特に限定はなく、レン
チキュラ記録材料Fにスプロケットホールやノッチ等の
検出手段を形成し、あるいはレンチキュラシートの凹凸
に合わせて発光素子と受光素子とを配置して、発光素子
からの検出光がこれらを通過することによる光量変化よ
り記録位置を合わせる光学的な方法であってもよく、ま
た前記凹凸を機械的にあるいは空気等によって検出する
方法であってもよい。あるいは、レンチキュラ記録材料
Fに形成したスプロケットホールやノッチ等の検出手段
を機械的な方法で検出する方法や、レンチキュラ記録材
料Fの搬送ローラ等にエンコーダ等を配設して記録材料
の位置を検出して、画像記録の位置合わせ行う方法等も
好適に例示される。
【0118】このような画像記録の位置合わせは、記録
開始時のみに行うものであってもよく、光検出等による
検出を周期的あるいは連続的に行い、検出結果をフィー
ドバックして周期的あるいは連続的に画像記録の位置合
わせを行ってもよい。
【0119】以上説明した例においては、1台の、ある
いは複数の読取装置18によって、複数枚の原画像を読
取り、レンチキュラ記録材料Fに各原画像の線状画像の
記録を順次に、あるいは同時に行うものであるが、線状
画像の記録は、全原画像の読取り後に行うものであって
もよく、あるいは、原画像の読取りと画像記録とを平行
して行うものであってもよい。
【0120】全原画像の読取りを行った後に線状画像の
記録を行う場合には、画像処理手段12、あるいは画像
形成手段14にメモリを設けて、全原画像を読み取った
後、あるいは画像情報を処理した後に、この画像情報を
メモリに記憶して線状画像の記録を順次行う。なお、こ
の場合において、画像処理手段12に設けられる読取装
置18および線状画像処理装置20は、それぞれ1つで
あっても複数有するものであってもよい。
【0121】また、原画像の読取りと線状画像の記録と
を平行して行う場合には、複数の読取装置18において
原画像aおよびbの1走査線分あるいは1線状画像分
(それ以上でもよい)の読取りが行われると、その画像
情報は、線状画像処理装置20に順次転送され、線状画
像の形成、配列(記録位置の決定)等の画像処理が行わ
れ、処理が終了した画像情報は、画像形成手段14(光
ビーム射出手段22等)に順次転送される。画像情報を
受けた画像形成手段14は、送られた画像情報に応じて
線状画像を記録し、a1 ,b1 ,a2 ,b2 ……と図3
に示されるように、原画像aおよびbの線状画像の記録
が行われる。つまり、この態様においては、原画像aお
よびbの読取りに対して、1〜数走査線遅れた状態で線
状画像の記録が平行して行われる。
【0122】図8に、本発明の立体画像記録装置の第4
の態様が概念的に示される。なお、図8に示される例に
おいても、前述の記録装置10等と同じ部材には同じ番
号を付し、その説明は省略する。本発明の第4の態様の
記録装置100は、円柱状のドラム102にレンチキュ
ラ記録材料を巻き付けるように保持し、ドラム102を
回転することにより主走査を行う、いわゆるドラムスキ
ャナによる記録装置である。なお、前述の本発明の第1
〜第3の態様の立体画像記録装置においても、このよう
なドラムスキャナを利用してもよいのはもちろんであ
る。
【0123】図示例の記録装置100においては、レン
チキュラシートCの母線方向と円周方向とを一致してド
ラム102にレンチキュラ記録材料Fを巻き付けて固定
し、ドラム102を円周方向(図8矢印x方向)に回転
することにより、主走査方向とレンチキュラシートCの
母線方向とを略一致させて主走査を行い、かつ、ドラム
102を相対的に図8矢印y方向に移動することにより
副走査を行って、レンチキュラ記録材料Fを光ビームL
によって2次元的に走査可能とする。
【0124】図8に示される記録装置100において
は、前述の図1に示される記録装置10と同様に、読取
装置18と線状画像処理装置20(共に図示せず)とを
有する画像処理手段12によって、原画像が読み取ら
れ、線状画像の形成、各線状画像のレンチキュラ記録材
料Fの記録位置の決定等の画像処理が行われ、記録すべ
き線状画像情報の信号として光ビーム射出手段22に転
送される。光ビーム射出手段22は、前述の例と同様、
転送された線状画像の画像情報に応じて3種の光ビーム
を変調し、これを合波して光ビームLとして射出する。
【0125】ここで、本発明の第4の態様の記録装置1
00においては、光ビーム射出手段22とドラム102
(レンチキュラ記録材料F)との間には、光ビームLを
屈折させ、記録する原画像に応じた角度でレンチキュラ
シートCに入射させる、光ビームLの光路変更手段10
4が配置されている。
【0126】図9に、光路変更手段104とその作用を
概念的に示す。光ビーム射出手段22からは、前述の第
1の態様の記録装置10と同様、原画像aおよびbの線
状画像に応じて変調された光ビームLaおよびLbが交
互に射出される。光路変更手段104は、直進してくる
光ビームLaおよびLbの光路を所定の方向に変更し、
記録する原画像に応じた角度でレンチキュラシートCに
入射せしめるものである。
【0127】図示例の光路変更手段104は、光ビーム
Laの屈折に対応する半円形のレンズ106aと、光ビ
ームLbの屈折に対応する半円形のレンズ106bとを
組み合わせた、円盤状の形状を有するものであり、回転
軸108を中心に図9矢印z方向(あるいは逆方向)に
回転可能に構成される。ここで、光ビームLaに対応す
るレンズ106aは直線端方向に漸次厚さが増加するく
さび形状を有し光ビームLaを副走査方向に屈折し、他
方、レンズ106bは逆に直線端方向に漸次厚さが減少
するくさび形状を有し、光ビームLbを副走査方向と逆
方向に屈折する。
【0128】つまり、図示例の記録装置100において
は、原画像aの線状画像を記録する際には、図9(a)
に示されるように光路変更手段104のレンズ106a
を光ビームLの光路に装入し、光ビームLaを副走査方
向に屈折して、原画像aに応じた所定の角度でレンチキ
ュラシートCに入射する。原画像aの線状画像の記録を
終了すると、光路変更手段104は矢印z方向に回転し
て、図9(b)に示されるようにレンズ106bを光ビ
ームLの光路に装入し、光ビームLbを副走査方向と逆
方向に屈折して、原画像bに応じた所定の角度でレンチ
キュラシートCに入射し、原画像bの線状画像を記録す
る。原画像bの線状画像の記録を終了すると、光路変更
手段104は再度回転して、レンズ106aを光ビーム
Lの光路に装入し、同様に原画像aの線状画像の記録を
行う。この動作を繰り返すことにより、原画像aと原画
像bの線状画像の記録を交互に行い、立体画像を記録す
る。
【0129】ここで、記録装置100においては、光ビ
ームLaおよびLbはレンチキュラシートCの同ピッチ
には入射せず、異なるピッチに入射して線状画像の記録
を行う。例えば図9に示される例においては、光ビーム
Lbは光ビームLaに対して副走査方向に2ピッチ遅れ
た位置に入射する。従って、画像処理手段12(線状画
像処理手段20)からは、この記録位置の違いに応じた
順序で各線状画像の画像情報が光ビーム射出手段22に
転送される。
【0130】このような本発明の第4の態様の記録装置
においては、光路変更手段104の仕様を変更すること
により、原画像数の増減に対応することができる。図1
0に、3原画像の立体画像の記録に対応する光路変更手
段の一例が示される。
【0131】図10に示される例においては、光路変更
手段110は、原画像aに対応するレンズ106a、お
よび原画像bに対応するレンズ106bに、さらに、中
央の9原画像cに対応する、光ビームLを全く屈折させ
ないレンズ106cを有するものであり、前述の光路変
更手段104と同様、記録する原画像の線状画像に応じ
て回転軸108を中心に回転して、それぞれに応じたレ
ンズ106を光ビームLの光路に挿入し、図11に示さ
れるように、原画像に応じた所定の角度で光ビームL
a、Lb、およびLcをレンチキュラシートCに入射す
る。
【0132】光路変更手段104(110)の回転方法
には特に限定はなく、ステッピングモータを用いる方法
等、光ビームLの光路を妨害することがなければ、各種
の円盤状物の回転方法がいずれも適用可能である。
【0133】また、光路変更手段は、図示例のようなレ
ンズを用いるものには限定はされず、ミラーやプリズム
を用いたものであっても良く、あるいは、これらを組み
合わせたものであってもよい。
【0134】なお、本発明の第4の態様においても、各
光ビームのレンチキュラシートCへの入射角度は、原画
像の撮影条件、レンチキュラシートCの曲率等に応じて
適宜設定すればよい。
【0135】さらに、本発明の第4の態様においても、
主走査方向とレンチキュラシートCの母線とを一致する
ために、図7に示されるような走査線SLの角度調整
や、ドラム102の移動を搬送および停止を繰り返し
て、停止時に光ビームLによる画像記録を行うように、
レンチキュラ記録材料Fの搬送および光ビームの変調
(画像記録)を制御してもよい。
【0136】また、副走査はドラム102を移動するも
のには限定はされず、光ビーム射出装置22を矢印y方
向に移動して、副走査を行ってもよい。
【0137】以上説明した本発明の(立体画像)記録装
置においては、1回の副走査で全原画像の線状画像の記
録を行うものであっても良く、あるいは、複数回の副走
査で全原画像の線状画像の記録を行うものであってもよ
い。
【0138】このような、レンチキュラシートCを用い
て立体視を得る画像記録においては、記録される線状画
像の線幅を適当量ずつ拡大(線巾拡大)することが効果
的であることが知られており、好ましくは、各原画像の
線状画像によって1ピッチPを間隙や重なり無く埋め
る、つまり、図3に示される例においては、a1 +b1
=Pとなるように、各線状画像の線幅を調整するのが好
ましい。
【0139】本発明の(立体画像)記録装置において、
線巾拡大の方法には特に限定はないが、例えば、レンチ
キュラ記録材料Fの上に同様の仕様のレンチキュラシー
トをピッチを合わせて重ねる、さらには、前述のように
ミラーやポリゴンミラー等の角度を調整可能として、あ
るいはレンチキュラシートFの角度を調整可能として光
ビームの入射角度を調整する、等の方法が例示される。
また、前記本発明の第4の態様においては、光路変更手
段104に光ビーム径を漸次拡径するレンズ性を持た
せ、線巾拡大を行ってもよい。
【0140】以上説明した本発明の立体画像記録装置
は、画像処理手段12と、光ビーム射出手段や光ビーム
光学系等とが連接して構成されるものであったが、本発
明はこれには限定はされず、画像処理手段12と光ビー
ム射出手段等とを別体に、あるいは読取装置18のみ別
体に構成する等により、画像処理手段12等から出力さ
れる画像情報を、フロッピーディスクや光ディスク等の
記録媒体に保存して、この記録媒体を介して光ビーム射
出手段等に原画像の線状画像情報を供給するものであっ
てもよい。
【0141】このようにして立体画像の記録が行われた
レンチキュラレンチキュラ記録材料Fは、記録材料(感
光層)種に応じた現像処理が施され、レンチキュラシー
トCを用いた立体画像とされる。なお、記録層Dの下面
に形成されるアンチハレーション層は現像処理によって
無色となるのはもちろんである。また、画像記録終了
後、現像処理の前および/または後に、必要に応じて、
レンチキュラ記録材料Fの裏面に白色層、保護層等を形
成してもよい。
【0142】以上、本発明の立体画像記録方法および立
体画像記録装置について詳細に説明したが、本発明は上
記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範
囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのは
もちろんである。
【0143】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、レンチキュラシートの裏面に記録層を有するレン
チキュラ記録材料に、直接画像記録を行うことができる
ので、記録材料に原画像の線状画像を記録した後に、記
録材料とレンチキュラシートとを高精度に位置合わせし
て貼り合わせるという熟練と手間と時間のかかる作業を
行う必要がなく、従来の走査露光による立体画像記録装
置に対して極めて高い効率で立体画像の記録を行うこと
ができる。
【0144】しかも、原画像を光電的に読取って、画像
情報に応じて変調された光ビームによってレンチキュラ
記録材料を走査露光して立体画像の記録を行うので、電
気的な画像情報処理や簡単な光学系の調整によって、画
像記録領域や画像濃度等の変更や調整も容易に行うこと
ができる。そのため、原画像数の増減、レンチキュラシ
ートの仕様変更、記録画像の倍率変更やシェーディング
等の画像処理、記録画像のサイズ変更、色バランスや濃
度バランスの調整等にも容易に対応することができる。
【0145】従って、本発明によれば極めて良好な作業
性で、しかも、レンチキュラシートの仕様や記録画像サ
イズ等に応じ、かつ各種の画像処理を行った高画質な立
体画像を、高い自由度で記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の立体画像記録装置の第1の態様の一
例を概念的に示す図である。
【図2】 本発明の立体画像記録装置における原画像か
らの線状画像の形成を概念的に示す図である。
【図3】 図1に示される立体画像記録装置におけるレ
ンチキュラ記録材料への線状画像の記録を概念的に示す
図である。
【図4】 本発明の立体画像記録装置の第1の態様の別
の例を概念的に示す図である。
【図5】 本発明の立体画像記録装置の第2の態様の一
例を概念的に示す図である。
【図6】 本発明の立体画像記録装置の第3の態様の一
例を概念的に示す図である。
【図7】 本発明の立体画像記録装置における母線に対
する走査線の補正方法を説明するための線図である。
【図8】 本発明の立体画像記録装置の第4の態様の一
例を概念的に示す図である。
【図9】 (a)および(b)は、図8に示される立体
画像記録装置の光路変更手段とその作用を概念的に示す
図である。
【図10】 本発明の立体画像記録装置の第4の態様に
用いられる光路変更手段の別の例を概念的に示す図であ
る。
【図11】 図10に示される光路変更手段の作用を概
念的に示す図である。
【図12】 従来のレンチキュラ記録材料への画像記録
を示す線図である。
【図13】 レンチキュラ記録材料に記録された画像の
立体視の原理を示す線図である。
【図14】 従来の走査露光による立体画像作製の作業
を示す線図である。
【符号の説明】
10,70,90,100 立体画像記録装置 12 画像処理手段 18 読取装置 20,72 線状画像処理装置 22,23 光ビーム射出手段 24,78 光ビーム光学系 28 主被写体 30 露光制御回路 32 光源 35 非線形増幅器 36 変調回路 37,38 駆動回路 39 音響光学変調器(AOM) 40,82 整形手段 42,44 ダイクロイックミラー 46,52,82,84 ミラー 50 回動ミラー 54 ポリゴンミラー 56 fθレンズ 76 ハーフミラー 77 光ビーム変調装置 102 ドラム 104,110 光路変更手段 106 レンズ 108 回転軸 C レンチキュラシート D 記録層 F レンチキュラ記録材料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を走査露光によって記録するに際し、 前記複数の原画像の画像情報を得て、各原画像毎に前記
    レンチキュラ記録材料に記録すべき画像情報とし、前記
    画像情報に応じて変調された光ビームを、記録する線状
    画像の原画像の形成条件に応じた角度で前記レンチキュ
    ラシートに入射し、前記レンチキュラ記録材料を走査露
    光すること特徴とする立体画像記録方法。
  2. 【請求項2】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装
    置であって、 前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レンチキュラ
    記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像処理手段
    と、 前記画像処理手段によって処理された画像情報に応じて
    変調された光ビームを射出する光ビーム射出手段と、 前記光ビームを記録する原画像の形成条件に応じた角度
    でレンチキュラシートに入射せしめる複数の光ビーム光
    学系と、 前記光ビーム射出手段より射出された光ビームを、記録
    する原画像に応じて少なくとも原画像走査の1走査線ご
    とに前記光ビーム光学系に振り分ける光路切替手段と、 前記光ビームで前記レンチキュラ記録材料を前記レンチ
    キュラシートの母線方向と略同一の方向に主走査する手
    段、および前記主走査方向と略直交する副走査方向に、
    前記光ビームと前記レンチキュラ記録材料とを相対的に
    移動する手段を有する走査手段とを有することを特徴と
    する立体画像記録装置。
  3. 【請求項3】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装
    置であって、 前記複数の原画像を得て、前記レンチキュラ記録材料に
    記録すべき画像情報に処理する画像処理手段と、 前記記録層に応じた互いに異なる波長の光ビームを射出
    する1組の光源と、 前記光源より射出された光ビームを、それぞれ複数に分
    割するビームスプリッタと、 前記分割された光ビームを、それぞれが記録すべき原画
    像の画像情報に応じて変調する、複数組の光ビーム変調
    手段と、 光ビーム変調手段によって変調された光ビームを、記録
    する原画像の形成条件に応じた角度でレンチキュラシー
    トに入射せしめる複数の光ビーム光学系と、 前記光ビームで前記レンチキュラ記録材料を前記レンチ
    キュラシートの母線方向と略同一の方向に主走査する手
    段、および前記主走査方向と略直交する副走査方向に、
    前記光ビームと前記レンチキュラ記録材料とを相対的に
    移動する手段を有する走査手段とを有することを特徴と
    する立体画像記録装置。
  4. 【請求項4】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装
    置であって、 前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レンチキュラ
    記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像処理手段
    と、 前記画像処理手段によって処理された画像情報に応じて
    変調された光ビームを射出する光ビーム射出手段、およ
    び前記光ビームを記録する原画像の形成条件に応じた角
    度でレンチキュラシートに入射せしめる光ビーム光学系
    を有する、複数の画像形成手段と、 前記光ビームで前記レンチキュラ記録材料を前記レンチ
    キュラシートの母線方向と略同一の方向に主走査する手
    段、および前記主走査方向と略直交する副走査方向に、
    前記光ビームと前記レンチキュラ記録材料とを相対的に
    移動する手段を有する走査手段とを有することを特徴と
    する立体画像記録装置。
  5. 【請求項5】レンチキュラシートの裏面側に記録層を配
    してなるレンチキュラ記録材料に、異なる視点からの複
    数の原画像を走査露光によって記録する立体画像記録装
    置であって、 前記複数の原画像の画像情報を得て、前記レンチキュラ
    記録材料に記録すべき画像情報に処理する画像処理手段
    と、 前記画像処理手段によって処理された画像情報に応じて
    変調された光ビームを射出する光ビーム射出手段と、 前記レンチキュラ記録材料を母線と円周方向とが一致す
    るように前記レンチキュラ記録材料を巻き付けて保持
    し、円周方向に回転する走査ドラムと、 前記走査ドラムの回転方向と略直行する副走査方向に、
    前記走査ドラムあるいは前記光ビームを移動する副走査
    手段と、 前記光ビーム射出手段より射出された光ビームを前記副
    走査方向に所定角度屈折させ、記録する原画像の形成条
    件に応じた角度で前記レンチキュラ記録材料に入射せし
    めるレンズを複数有し、記録する原画像に応じて前記レ
    ンズを切り替える光路変更手段とを有することを特徴と
    する立体画像記録装置。
  6. 【請求項6】同じ原画像を記録する光ビームが、合波さ
    れて1本の光ビームとされている請求項1〜4のいずれ
    かに記載の立体画像記録装置。
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