JP3439898B2 - 結像レンズの位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置 - Google Patents

結像レンズの位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結像レンズの位置
調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置
に関し、詳細には、原稿の読取情報を含んだ光束を受光
手段に結像するための結像レンズの位置調整を精度良く
行う結像レンズの位置調整装置と結像レンズの位置調整
方法及び当該結像レンズの位置調整を適切に行うことの
できる原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿読取装置は、種々の方式のものがあ
るが、原稿の読取情報(原稿の画情報)を含んだ光束を
結像レンズを含んだ光学系を利用して受光素子に導入す
る原稿読取装置は、その結像レンズの位置制御が原稿読
取装置の読取品質にとって重要な問題となる。
【0003】このような従来の原稿読取装置、例えば、
CCDラインセンサを用いた透過型の原稿読取装置にお
いては、光源から、コンタクトガラスと押圧ガラスとの
間に挟持されている原稿に光を照射し、透過した原稿の
読取情報を含んだ光束をミラーにより反射して、結像レ
ンズに入射する。結像レンズは、入射光を受光素子であ
るCCDラインセンサに集光して結像し、CCDライン
センサは、入射光を光電変換して、原稿画像を読み取
る。
【0004】このような光学系を用いた原稿読取装置に
おいては、組み付け調整された全ての光学部材が設計位
置(理想位置)に配置されていると、光束の光軸と結像
レンズのレンズ光軸とが、完全に一致し、光束は、結像
レンズに対して垂直に入射して、高品位な読み取りを行
うことができる。
【0005】ところが、CCDを用いたディジタルの原
稿読取装置においては、読取画像の品質を高めるために
は、原稿面上の読取ラインと、CCDの読取ラインと、
を一致させることが重要である。。
【0006】特に、近年では、読取画像の高解像化を図
るために、CCDを複数個読取ライン方向(主走査方
向)に配列して読取画素数を増やすことが行われてお
り、このようなCCDが複数個配列された原稿読取装置
においては、原稿面上の読取ラインと、CCDの読取ラ
インと、を一致させるために、副走査方向の読取ライン
のつなぎ調整だけでなく、主走査方向の読取ラインのつ
なぎ調整も必要となってくる。
【0007】このような読取ラインのつなぎ調整を行う
ものとしては、例えば、特公昭55−18096号公報
に記載された固体撮像素子の位置調整装置や特開昭59
−122171号公報に記載された原稿読取装置等があ
る。
【0008】特公昭55−18096号公報記載の位置
調整装置は、複数のCCDと結像レンズとの相対位置
を、調整ネジとバネ等の弾性板とを用いて主走査方向及
び副走査方向に微調整することにより、読取ラインのつ
なぎ調整を行っている。また、特開昭59−12217
1公報記載の原稿読取装置は、CCDと結像レンズとを
モジュール化し、そのモジュールを原稿面に対して移動
して、該原稿面上の走査線の位置調整を行うことによ
り、読取ラインのつなぎ調整を行っている。
【0009】なお、従来の原稿読取装置においては、レ
ンズ性能の範囲内で原稿面上のある点とCCDとが相対
的にずれていれば、光が結像レンズに対して斜めに入射
してレンズ光軸からずれていても、原稿の読み取りが可
能であることから、光線の光軸と結像レンズの光軸との
ずれは、さほど問題とはなっていなかった。
【0010】しかし、原稿面上のある点とCCDとを結
ぶ主光線は、結像レンズに対して垂直に入射して、主光
線の光軸とレンズ光軸とが一致していることが理想的で
あり、主光線の光軸がレンズ光軸からずれていると、結
像レンズの収差のバラツキが大きくなり、結像性能が劣
化する。
【0011】このような結像性能の低下は、画像品質の
低下を招き、高品位な画像の読み取りを必要とする印刷
や製版の分野においては、重大な問題となる。また、前
述した公知例のように1個の結像レンズに1個のCCD
を対応させたものを複数組用いたものでは、原稿面上の
読取ラインを分割して、結像レンズとCCDの複数組み
を用いて読み取る場合、同一性能の結像レンズを用いて
も各結像レンズを通る各光束の当該結像レンズの通過場
所によって、結像性能にバラツキが生じ、分割した原稿
の読取幅毎に画像品質の違いを生じる。
【0012】また、結像レンズとCCDとの間に直角ミ
ラーを入れ、1個の結像レンズに2個のCCDを対応さ
せて、原稿面上の読取ラインを2分割して読み取る画像
読取装置(特開昭57−87277号公報参照)は、原
稿面上における光源の照度ピーク位置、読取位置、レン
ズ光軸、直角ミラーの頂点等が全て一致または略一致し
ていないと、各CCDに入射する光束が、結像性能だけ
でなく、絶対光量、光量分布、読取幅などに違いを生
じ、画像品質を悪化させる。
【0013】そこで、本出願人は、先に、「原稿読取装
置及び結像レンズの光軸調整方法」(特願平6−272
076号)を提案している。これは、結像レンズのレン
ズ光軸を装置本体の調整仮想光軸(設計位置)に一致さ
せることにより、読取画像の品質を向上させるものであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記本
出願人が先に提案した原稿読取装置及び結像レンズの光
軸調整方法は、光軸についてのみ注目して、結像レンズ
のレンズ光軸を装置本体の調整仮想光軸(設計位置)に
一致させるようにしていたため、光軸付近の読取性能、
すなわち、画像品質を向上させることはできるが、原稿
の読取幅全域に付いてみてみると、なお改良の余地があ
った。
【0015】すなわち、結像レンズの物体高及び像高一
杯を通る有効光束の画角ライン周辺の性能が光軸周辺と
同等であれば、読取幅全域について良好な画像品質を得
ることはできるが、有効光束の画角ライン周辺の結像レ
ンズの性能が光軸付近と同等でないときには、画像品質
を低下させる。そのため画像品質を向上させる上で、な
お、改良の余地があった。
【0016】そこで、請求項1記載の発明は、結像レン
ズの位置調整の基準となる調整仮想画角ラインの設定精
度を向上させることができるとともに、結像レンズの位
置調整時の調整精度を向上させることのできる結像レン
ズの位置調整装置を提供することを目的としている。
【0017】請求項2記載の発明は、画角ラインについ
てだけでなく、光軸についても、結像レンズの位置調整
を行うことにより、より一層結像レンズの位置調整精度
を向上させることのできる結像レンズの位置調整装置を
提供することを目的としている。
【0018】請求項3記載の発明は、同じ特性の結像レ
ンズを搭載する原稿読取装置の結像レンズの位置調整を
複数行う場合の結像レンズの位置調整作業の作業効率を
向上させることのできる結像レンズの位置調整装置を提
供することを目的としている。
【0019】請求項4記載の発明は、光束規制部材の微
小開口部からパターン表示手段までの投影距離を調整す
ることにより、結像レンズの調整状態を明確に把握する
ことのできる結像レンズの位置調整装置を提供すること
を目的としている。
【0020】請求項5記載の発明は、光束規制部材の微
小開口部の大きさや形状を調整可能とすることにより、
結像レンズの調整状態を明確に把握することのできる結
像レンズの位置調整装置を提供することを目的としてい
る。
【0021】請求項6記載の発明は、結像レンズを保持
する保持部材の載置される原稿読取装置の固定部材(構
成部材)の湾曲を防止することにより、位置調整前後の
結像レンズの位置精度を向上させることのできる原稿読
取装置を提供することを目的としている。
【0022】請求項7記載の発明は、結像レンズの位置
調整作業を効率的に行え、かつ、結像レンズの位置調整
前後の原稿読取装置の歪みを減少させることのできる結
像レンズの位置調整方法を提供することを目的としてい
る。
【0023】請求項8記載の発明は、結像レンズの位置
調整作業を効率的に行え、かつ、結像レンズの位置調整
前後の原稿読取装置の歪みを減少させることのできる原
稿読取装置を提供することを目的としている。
【0024】請求項9記載の発明は、より多くの構成部
品や構成部材を結像レンズの位置調整を行う前に、原稿
読取装置に組み付けることにより、結像レンズの位置調
整作業を効率的に行え、かつ、結像レンズの位置調整前
後の原稿読取装置の歪みをより減少させることのできる
結像レンズの位置調整方法を提供することを目的として
いる。
【0025】請求項10記載の発明は、より多くの構成
部品や構成部材を結像レンズの位置調整を行う前に、原
稿読取装置に組み付けることにより、結像レンズの位置
調整作業を効率的に行え、かつ、結像レンズの位置調整
前後の原稿読取装置の歪みをより減少させることのでき
る原稿読取装置を提供することを目的としている。
【0026】請求項11記載の発明は、原稿読取装置が
完成品に近い状態で、結像レンズの位置調整作業を効率
的に行え、かつ、結像レンズの位置調整前後の原稿読取
装置の歪みをより一層減少させることのできる原稿読取
装置を提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の結
像レンズの位置調整装置は、原稿を照明手段により照明
して、前記原稿の読取情報を含んだ光束を所定の保持部
材を介して保持された結像レンズに導入し、該結像レン
ズにより受光手段に結像して前記原稿の読取情報を読み
取る原稿読取装置の結像レンズの位置調整装置におい
て、前記結像レンズを含む光学系のタンジェンシャル面
内とラジアル面内のうち少なくとも1つの面内であっ
て、当該結像レンズの入出射のいずれか一方側の有効光
束の調整仮想画角ライン上に配設され、波動光を出射す
る波動光照明手段と、前記結像レンズを挟んで前記波動
光照明手段と反対側の前記タンジェンシャル面内とラジ
アル面内のうち少なくとも1つの面内であって、前記結
像レンズの有効光束の調整仮想画角ライン上に配設さ
れ、前記波動光照射手段から出射された前記波動光を規
制する微小開口部を有する光束規制部材と、前記光束規
制部材により発生される前記波動光の回折パターンを受
光して表示するパターン表示手段と、入射光束に対する
前記結像レンズの位置を調整する結像レンズ調整手段
と、を備え、少なくとも前記光束規制部材と前記結像レ
ンズを保持する前記保持部材が、前記原稿読取装置の同
一構成部材上に配設され、前記パターン表示手段に表示
される前記回折パターンに基づいて前記結像レンズ調整
手段により前記結像レンズの位置調整を行うことによ
り、上記目的を達成している。
【0028】ここで、本請求項の結像レンズの位置調整
装置は、結像レンズの位置調整を行うのに、現実には目
に見えないが、結像レンズの架空の画角ライン(調整仮
想画角ライン)を、波動光照明手段及び光束規制部材に
より、結像レンズを含む光学系のタンジェンシャル面内
とラジアル面内のうち少なくとも1つの面内で設定し
て、パターン表示手段に回折パターンとして表示し、結
像レンズの設置前後の回折パターンの状態に基づいて、
結像レンズの位置調整を行っている。
【0029】波動光照射手段は、波動光として、例え
ば、レーザ光を調整仮想入射画角ラインに出射し、光束
規制部材は、微小開口部によりこの波動光を規制して、
適切な調整仮想画角ラインを設定するとともに、回折を
発生させて、パターン表示手段に回折パターンを表示さ
せ、微小開口部としては、円形、矩形及び細長いスリッ
ト形等を利用することができる。
【0030】パターン表示手段に表示される回折パター
ンは、結像レンズが設置される前においては、波動光が
調整仮想画角ライン上を通過し、光束規制部材の微小開
口部が調整仮想画角ライン上に位置していると、等間隔
に広がった縞形状に形成され、ずれていると、この等間
隔の縞形状に歪みが生じる。
【0031】そこで、結像レンズの位置調整において
は、回折パターンが等間隔の縞形状になるように結像レ
ンズの位置調整装置をセットした後、結像レンズを配設
して、結像レンズを通過した波動光による回折パターン
が結像レンズの設置前の状態と同様の回折パターン(実
際には、結像レンズにより縞形状の間隔が広がった回折
パターンとなる。)となるように、結像レンズを結像レ
ンズ調整手段により位置調整する。
【0032】この結像レンズの位置調整においては、光
束規制部材が調整仮想画角ラインを設定する上で、重要
な部材であり、光束規制部材の位置精度が結像レンズの
調整精度にとって大きな影響を与える。
【0033】そこで、本請求項においては、光束規制部
材を位置調整の対象である結像レンズと同一の原稿読取
装置の構成部材上に配設することにより、調整仮想画角
ラインの設定精度を向上させるとともに、結像レンズの
位置調整時の調整精度を向上させている。
【0034】上記構成によれば、光束規制部材と結像レ
ンズを同一の構成部材上に配設しているので、調整仮想
画角ラインの設定精度を向上させることができるととも
に、結像レンズの位置調整時の調整精度を向上させるこ
とができ、結像レンズの位置調整精度を向上させること
ができる。
【0035】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記結像レンズの位置調整装置は、前記結像レン
ズの入出射のいずれか一方側の調整仮想光軸上に波動光
を出射する波動光照明手段と、前記波動光照明手段と反
対側の前記結像レンズの調整仮想光軸上に前記波動光照
明手段から出射された前記波動光を規制する微小開口部
を有する光束規制部材と、を、さらに備えていてもよ
い。
【0036】上記構成によれば、画角ラインについてだ
けでなく、光軸についても、結像レンズの位置調整を行
うことができ、より一層結像レンズの位置調整精度を向
上させることができる。
【0037】請求項3記載の発明の結像レンズの位置調
整装置は、原稿を照明手段により照明して、前記原稿の
読取情報を含んだ光束を所定の保持部材を介して保持さ
れた結像レンズに導入し、該結像レンズにより受光手段
に結像して前記原稿の読取情報を読み取る原稿読取装置
の結像レンズの位置調整装置において、前記結像レンズ
を含む光学系のタンジェンシャル面内とラジアル面内の
うち少なくとも1つの面内であって、当該結像レンズの
入出射のいずれか一方側の有効光束の調整仮想画角ライ
ン上に配設され、波動光を出射する波動光照明手段と、
前記結像レンズを挟んで前記波動光照明手段と反対側の
前記タンジェンシャル面内とラジアル面内のうち少なく
とも1つの面内であって、前記結像レンズの有効光束の
調整仮想画角ライン上に配設され、前記波動光照射手段
から出射された前記波動光を規制する微小開口部を有す
る光束規制部材と、前記光束規制部材により発生される
前記波動光の回折パターンを受光して表示するパターン
表示手段と、入射光束に対する前記結像レンズの位置を
調整する結像レンズ調整手段と、少なくとも前記波動光
照明手段が設置されるとともに、前記原稿読取装置の構
成部材であって少なくとも前記結像レンズを保持する前
記保持部材の固定される固定部材が着脱可能に設置され
る位置調整テーブルと、を備え、前記位置調整テーブル
に、前記波動光照明手段の出射する前記波動光の光軸が
前記結像レンズの調整仮想光軸、あるいは、前記結像レ
ンズの有効光束の調整仮想画角ラインに一致、あるい
は、略一致する位置に前記原稿読取装置の前記固定部材
を位置決めする位置決め手段が設けられ、前記パターン
表示手段に表示される回折パターンに基づいて前記結像
レンズ調整手段により前記結像レンズの位置調整を行う
ことにより、上記目的を達成している。
【0038】ここで、位置調整テーブルは、少なくとも
波動光照明手段や原稿読取装置が載置されて結像レンズ
の位置調整を行うのに適した平面度を有しており、原稿
読取装置の固定部材を位置決めする位置決め手段、例え
ば、ピン等が設けられている。
【0039】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
装置の構成手段のうち、少なくもと波動光照明手段を一
度位置調整テーブル上に設置して位置調整を行うと、同
じ特性の結像レンズを搭載する原稿読取装置の結像レン
ズの位置調整を複数行う場合に、改めて波動光照明手段
の位置調整を行う必要がなく、また、結像レンズを保持
する保持部材の固定される固定部材を同じ位置調整テー
ブル上に位置規制して設置することができるので、結像
レンズを波動光照明手段の出射する調整仮想光軸や調整
仮想画角ラインに対してある程度調整された状態で設置
することができる。その結果、結像レンズの位置調整を
より一層精度よく行うことができるとともに、結像レン
ズの位置調整作業の作業効率を向上させることができ
る。
【0040】上記各場合において、例えば、請求項4に
記載するように、前記結像レンズの位置調整装置は、前
記光束規制部材を、前記結像レンズの調整仮想光軸方
向、あるいは、前記結像レンズの有効光束の調整仮想画
角ライン方向に位置調整する光束規制部材位置調整手段
と、前記パターン表示手段を、前記結像レンズの調整仮
想光軸方向、あるいは、前記結像レンズの有効光束の調
整仮想画角ライン方向に位置調整するパターン位置調整
手段のうち少なくとも何れか一方の位置調整手段を、さ
らに備え、前記光束規制部材の微小開口部から前記パタ
ーン表示手段までの投影距離を調整するものであっても
よい。
【0041】上記構成によれば、光束規制部材の微小開
口部からパターン表示手段までの投影距離を調整して、
パターン表示手段に表示される回折パターンを適切な状
態で表示させることができ、結像レンズの調整状態を明
確に把握することができる。その結果、結像レンズの位
置調整精度を向上させることができる。
【0042】また、例えば、請求項5に記載するよう
に、前記光束規制部材は、前記微小開口部の大きさと形
状のうち少なくとも一方を調整する開口部可変手段を備
えていてもよい。
【0043】上記構成によれば、光束規制部材の微小開
口部の大きさや形状を調整することにより、パターン表
示手段に表示される回折パターンの表示状態を適切なも
のとすることができ、結像レンズの調整状態を明確に把
握することができる。その結果、結像レンズの位置調整
精度を向上させることができる。
【0044】請求項6記載の発明の原稿読取装置は、請
求項1から請求項5のいずれかに記載の前記結像レンズ
の位置調整装置により、その結像レンズが位置調整され
る原稿読取装置であって、前記結像レンズを保持する前
記保持部材の設置される前記原稿読取装置の固定部材の
うち、少なくとも前記保持部材の設置される部分あるい
はその周辺部が、所定の剛性を有する補強部材により補
強されていることにより、上記目的を達成している。
【0045】ここで、結像レンズは、原稿読取装置が高
品位で高画質になるほど、大きく、かつ、重量の重いも
のとなり、この結像レンズが保持部材を介して載置され
る原稿読取装置の固定部材が結像レンズの重量により湾
曲すると、結像レンズの位置精度、ひいては、原稿読取
装置の画質に影響を与える。
【0046】すなわち、請求項1から請求項5の結像レ
ンズの位置調整装置により、結像レンズの位置調整を精
度よく行っても、結像レンズを保持部材を介して原稿読
取装置の固定部材に固定したとき、この固定部材が湾曲
すると、結像レンズの位置精度に狂いを生じることとな
り、原稿読取装置の読取精度に影響を与える。
【0047】そこで、本請求項においては、結像レンズ
を保持する保持部材の載置される原稿読取装置の固定部
材を補強部材により補強している。
【0048】上記構成によれば、結像レンズを保持する
保持部材の載置される原稿読取装置の固定部材の結像レ
ンズの荷重による湾曲を防止することができ、位置調整
前後の結像レンズの位置精度を向上させることができ
る。その結果、原稿読取装置の読取精度を向上させるこ
とができる。
【0049】請求項7記載の発明の結像レンズの位置調
整方法は、前記請求項1から前記請求項5のいずれかに
記載の前記結像レンズの位置調整装置を用いて前記結像
レンズの位置調整を行う結像レンズの位置調整方法であ
って、前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のう
ち、前記結像レンズの位置調整を行うに際して障害とな
る前記構成部品及び前記構成部材以外の前記構成部品及
び前記構成部材を、前記結像レンズの位置調整を行う前
に前記原稿読取装置に組み付け、当該結像レンズの位置
調整を行った後に、前記障害となる前記構成部品及び前
記構成部材の組み付けを行うことにより、上記目的を達
成している。
【0050】ここで、結像レンズの位置調整を行うに際
して障害となる原稿読取装置の構成部品や構成部材と
は、例えば、波動光を遮光する構成部品や構成部材(例
えば、波動光の通過位置にある原稿読取装置の光学系部
品、この光学系部品の保持部材及び原稿読取装置の側板
等)及び光束規制部材の設置にとって障害となる構成部
品や構成部材(例えば、原稿読取装置の側板やその付属
部材等)をいう。
【0051】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
を行うのに障害となる原稿読取装置の構成部品や構成部
材以外の構成部品や構成部材を結像レンズの位置調整を
行う前に、原稿読取装置に組み付けているので、結像レ
ンズの位置調整作業を効率的に行うことができるととも
に、原稿読取装置の構成部品や構成部材の組付時の外力
やこれらの荷重による原稿読取装置の歪みを少なくし
て、結像レンズの位置調整前後の原稿読取装置の歪みを
減少させることができ、原稿読取装置の読取精度を向上
させることができる。
【0052】請求項8記載の発明の原稿読取装置は、前
記請求項1から請求項5のいずれかに記載の前記結像レ
ンズの位置調整装置により、その結像レンズが位置調整
される原稿読取装置であって、前記原稿読取装置の構成
部品及び構成部材のうち、前記結像レンズの位置調整に
おいて障害となる前記構成部品及び前記構成部材以外の
前記構成部品及び前記構成部材が組み付けられた状態で
前記結像レンズの位置調整が行われ、当該結像レンズの
位置調整後に、前記障害となる前記構成部品及び前記構
成部材の組み付けが行われることにより、上記目的を達
成している。
【0053】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
を行うのに障害となる原稿読取装置の構成部品や構成部
材以外の構成部品や構成部材を結像レンズの位置調整を
行う前に、原稿読取装置に組み付けているので、結像レ
ンズの位置調整作業を効率的に行うことができるととも
に、原稿読取装置の構成部品や構成部材の組付時の外力
やこれらの荷重による原稿読取装置の歪みを少なくし
て、結像レンズの位置調整前後の原稿読取装置の歪みを
減少させることができ、原稿読取装置の読取精度を向上
させることができる。
【0054】請求項9記載の発明の結像レンズの位置調
整方法は、前記請求項1から前記請求項5のいずれかに
記載の前記結像レンズの位置調整装置を用いて前記結像
レンズの位置調整を行う結像レンズの位置調整方法であ
って、前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のう
ち、前記結像レンズの位置調整を行うに際して障害とな
る前記構成部品及び前記構成部材であって、前記波動光
照明手段の出射する前記波動光を遮光する前記構成部品
あるいは前記構成部材を着脱可能な構成として、前記結
像レンズの位置調整を行うに際して取り外した状態とす
るとともに、前記結像レンズの位置調整を行うに際して
障害となる前記構成部品あるいは前記構成部材を、前記
障害を回避可能な形状及び構成として前記位置調整に際
して障害となる構成部品及び構成部材以外の部品ととも
に前記結像レンズの位置調整を行う前に前記原稿読取装
置に組み付け、当該結像レンズの位置調整を行った後
に、前記取り外されている前記構成部品あるいは前記構
成部材の組み付けを行うことにより、上記目的を達成し
ている。
【0055】ここで、結像レンズの位置調整を行うに際
に波動光を遮光する構成部品や構成部材としては、例え
ば、波動光の通過位置にある原稿読取装置の光学系部
品、この光学系部品の保持部材及び原稿読取装置の側板
等であり、これらを着脱可能な構成として、結像レンズ
の位置調整を行う際には、取り外した状態で位置調整を
行う。
【0056】光束規制部材の設置にとって障害となる構
成部品や構成部材とは、例えば、原稿読取装置の側板や
その付属部材等であり、これらは、光学部品等を着脱し
たり、結像レンズの位置調整にとって障害とならない形
状や構成とする。
【0057】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
時に波動光を遮光する原稿読取装置の構成部品や構成部
材以外のより多くの構成部品や構成部材を、結像レンズ
の位置調整を行う前に、原稿読取装置に組み付けること
ができるので、結像レンズの位置調整作業を効率的に行
うことができるとともに、原稿読取装置の構成部品や構
成部材の組付時の外力やこれらの荷重による原稿読取装
置の歪みをより少なくして、結像レンズの位置調整前後
の原稿読取装置の歪みをより減少させることができ、原
稿読取装置の読取精度をより向上させることができる。
【0058】請求項10記載の発明の原稿読取装置は、
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の前記結像
レンズの位置調整装置により、その結像レンズが位置調
整される原稿読取装置であって、前記原稿読取装置の構
成部品及び構成部材のうち、前記結像レンズの位置調整
において障害となる前記構成部品及び前記構成部材であ
って、前記波動光照明手段の出射する前記波動光を遮光
する前記構成部品あるいは前記構成部材を着脱可能な構
成として、前記位置調整を行うに際して取り外した状態
とするとともに、前記結像レンズの位置調整において障
害となる前記構成部品あるいは前記構成部材を当該障害
を回避可能な形状及び構成として、前記位置調整に際し
て障害となる前記構成部品及び前記構成部材以外の部品
とともに前記結像レンズの位置調整を行う前に前記原稿
読取装置に組み付けを行い、当該結像レンズの位置調整
を行った後に、前記取り外されている前記構成部品及び
前記構成部材の組み付けを行うことにより、上記目的を
達成している。
【0059】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
時に波動光を遮光する原稿読取装置の構成部品や構成部
材以外のより多くの構成部品や構成部材を、結像レンズ
の位置調整を行う前に、原稿読取装置に組み付けること
ができるので、結像レンズの位置調整作業を効率的に行
うことができるとともに、原稿読取装置の構成部品や構
成部材の組付時の外力やこれらの荷重による原稿読取装
置の歪みをより少なくして、結像レンズの位置調整前後
の原稿読取装置の歪みをより減少させることができ、原
稿読取装置の読取精度をより向上させることができる。
【0060】請求項11記載の発明の原稿読取装置は、
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の前記結像
レンズの位置調整装置により、その結像レンズが位置調
整される原稿読取装置であって、前記原稿読取装置の構
成部品及び構成部材のうち、前記結像レンズの位置調整
を行うに際して障害となる前記構成部品及び前記構成部
材であって、前記波動光照明手段の出射する前記波動光
を遮光する前記構成部品あるいは前記構成部材に前記波
動光の光束幅以上の大きさの開口部が形成され、前記結
像レンズの位置調整を行う前に前記原稿読取装置に組み
付けられることにより、上記目的を達成している。
【0061】上記構成によれば、結像レンズの位置調整
を行うのに障害となる原稿読取装置の構成部品や構成部
材以外のより一層多くの構成部品や構成部材を結像レン
ズの位置調整を行う前に、原稿読取装置に組み付けるこ
とができるので、結像レンズの位置調整作業を効率的に
行うことができるとともに、原稿読取装置が完成品に近
い状態で、結像レンズの位置調整を行うことができ、結
像レンズの位置調整前後の原稿読取装置の歪みをより減
少させて、原稿読取装置の読取精度をより一層向上させ
ることができる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0063】尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の
好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の
限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明に
おいて特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これ
らの態様に限られるものではない。
【0064】図1〜図7は、本発明の結像レンズの位置
調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置
の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、
CCDラインセンサを用いた透過原稿読取型の原稿読取
装置及びその結像レンズの位置調整装置とその位置調整
方法に適用したものである。
【0065】本実施の形態は、結像レンズの位置調整を
行うためのピンホールを原稿読取装置の結像レンズと同
一部材上に設置するとともに、ピンホール及び結像レン
ズを原稿読取装置に固定するための位置決め部材を原稿
読取装置に設けたものであり、請求項1及び請求項2に
対応するものである。
【0066】図1において、原稿読取装置1は、本体ケ
ース2のベース(固定部材)3上に、保持部材であるレ
ンズブロック4(図3参照)が設置され、レンズブロッ
ク4は、結像レンズ5を保持している。原稿読取装置1
は、結像レンズ5を挟んで受光手段であるCCDライン
センサ(以下、単にCCDという。)6とミラー7が配
設されており、ミラー7の上方にコールドミラー8が配
設されている。コールドミラー8には、光源9から光が
照射され、ミラー7とコールドミラー8との間には、キ
ャリッジ10が移動可能に配設されている。キャリッジ
10は、コンタクトガラス11とコンタクトガラス11
上に近接して配設された押圧ガラス12を備えており、
コンタクトガラス11と押圧ガラス12の間に原稿13
を挟持する。キャリッジ10は、図示しない駆動手段に
連結されており、駆動手段により読取解像度に対応した
所定の速度で図1中矢印方向(副走査方向)に移動され
る。
【0067】原稿読取装置1は、光源9からコールドミ
ラー9に光を照射し、コールドミラー9でこの光を反射
して、原稿13に照射する。原稿13に照射された光
は、原稿13を透過して、ミラー7に照射され、原稿1
3を透過した光は、画像情報を含んだ光束Aとしてミラ
ー7に照射される。ミラー7は、入射光束Aを結像レン
ズ5方向に反射し、結像レンズ5は、入射光束AをCC
D6上に集光して照射する。CCD6は、入射光を主走
査方向(ライン方向)に主走査して光電変換し、原稿1
3の画像を読み取る。
【0068】上記光源9からコールドミラー8、ミラー
7、結像レンズ5及びCCD6に至る光学系14は、図
1及び図2に示すように、それが理想的な位置(設計位
置)、すなわち、結像レンズ5の光軸Cと光束Aの光軸
Bが一致し、かつ、結像レンズ5の画角ラインH1〜H
4と光束Aの画角ラインG1、G2、I1、I2が全て
一致する位置に配設されていると、光源13を通過した
光束Aは、その光軸Bが結像レンズ5の光軸Cを通過
し、その画角ラインG1、G2、I1、I2が結像レン
ズ5の画角ラインH1〜H4を通過して、設計位置のC
CD6の結像位置に結像され、画像に歪みを生じさせる
ことなく、また、絶対光量及び光量分布が均一となっ
て、良好な画質を得ることができる。
【0069】すなわち、図1及び図2に示すように、原
稿読取装置1において、高画質を得るためには、光束A
の光軸Bと結像レンズ5の光軸Cを、一致あるいは略一
致させるだけでなく、光束Aの画角ラインG1、G2、
I1、I2と結像レンズ5の画角ラインH1〜H4を一
致あるいは略一致させる必要がある。なお、図1は、光
学系14のラジアル面(Radial面、以下、R面とい
う。)を示しており、図2は、R面と垂直な面である光
学系14のタンジェンシャル面(Tangential面、以下、
T面という。)を示している。
【0070】そこで、本実施の形態においては、原稿読
取装置1の結像レンズ5の位置調整を、図3〜図5に示
す位置調整装置20を用いて、機械的精度だけでなく、
光学的現象を利用して、光軸及び画角ラインの双方につ
いて行っている。
【0071】図3及び図4において、位置調整装置20
は、波動光であるレーザ光を出射する3個のレーザ光源
(波動光照明手段)21a、21b、結像レンズ5を挟
んで配置される一対のピンホール(光束規制部材)2
2、23及び観測板(パターン表示手段)24等を備え
ており、図3は、R面を、図4は、T面をそれぞれ示し
ている。
【0072】また、実際には、目にみえるものではな
く、設計時や調整時に便宜上用いる架空の調整仮想入射
光軸を、Jia、調整仮想入射画角ラインを、Jib、調整
仮想出射光軸を、Joa、調整仮想出射画角ラインを、J
obとし、レーザ光源21aの出射するレーザ光のレーザ
光軸を、Da、レーザ光源21bの出射するレーザ光の
レーザ光軸を、Db、結像レンズ5の光軸をC、画角ラ
インを、H1〜H4及び原稿読取装置1の光源9の光束
Aの画角ラインを、G1、G2、I1、I2として、以
下説明する。なお、この調整仮想入射光軸Jia及び調整
仮想入射画角ラインJibが、結像レンズ5の位置調整が
適切に行われると、最終的には、原稿読取装置1の光源
9からの光束Aの光軸B及び画角ラインG1、I1に相
当する。
【0073】原稿読取装置1のベース3上には、図3に
示すように、上述のように、結像レンズ5を保持するレ
ンズブロック4が設置されており、レンズブロック4
は、図5に示すベース3に形成されたピン25a、25
bにより位置決めされた状態で配設されている。すなわ
ち、ベース3の上面には、レンズブロック4を介して結
像レンズ5の位置を設定するピン25a、25bがベー
ス3表面から突出する状態で形成されており、レンズブ
ロック4の下端面には、このピン25a、25bの進入
する孔4a、4bが形成されている。レンズブロック4
は、このピン25a、25bが孔4a、4bに進入する
状態でX方向及びYθ方向への移動を規制された状態で
位置決めされてベース3上に配設される。
【0074】このレンズブロック4を挟んで、光の入射
側と出射側のベース3の両端部には、ピンホール22、
23が配置され、図4に示すように、ピンホール22に
は、そのT面に、微小開口部としての1個の小孔22a
と2個の小孔22bが、ピンホール23には、微小開口
部としての1個の小孔23aと2個の小孔23bが、そ
れぞれ形成されている。
【0075】ピンホール22の配設位置のベース3の上
面には、図5に示すように、3個のピン26a〜26c
がベース3表面から突出する状態で形成されており、ピ
ンホール22の下端面には、このピン26a〜26cの
進入する孔22c〜22eが形成されている。ピンホー
ル22は、このピン26a〜26cが孔22c〜22e
に進入する状態で位置決めされて、ベース3上に配置さ
れる。
【0076】ピンホール23の配設位置のベース3の上
面には、図5に示すように、3個のピン27a〜27c
がベース3の表面から突出する状態で形成されており、
ピンホール23の下端面には、このピン27a〜27c
の進入する孔23c〜23eが形成されている。ピンホ
ール23は、このピン27a〜27cが孔23c〜23
eに進入する状態で位置決めされて、ベース3上に配置
される。
【0077】すなわち、ベース3という原稿読取装置1
の同一構成部材上にレンズブロック4を介して結像レン
ズ5と、光束規制部材であるピンホール22と、ピンホ
ール23と、が配設される。
【0078】そして、上記レンズブロック4を位置決め
するピン25a、25b及びピンホール22、23を位
置決めするピン26a〜26c、27a〜27cの中央
のピン26b、27bは、図5に示すように、調整仮想
入射光軸Jia及び調整仮想出射光軸Joaに一致させて形
成されている。
【0079】ピンホール22の外方には、上記3個のレ
ーザ光源21a、21bが配置されており、また、ピン
ホール23の外方には、発生する回折パターンK(図6
及び図7参照)を受光して表示するパターン表示手段と
しての観測板24が配置されている。
【0080】レーザ光源21aは、その出射するレーザ
光のレーザ光軸Daが調整仮想入射光軸Jia上に位置す
るように配置され、2個のレーザ光源21bは、その出
射するレーザ光の各レーザ光軸Dbが調整仮想入射画角
ラインJib上に位置するように配置されている。
【0081】また、ピンホール22は、その小孔22a
の中心が、調整仮想入射光軸Jia上に位置し、その2個
の小孔22bの中心が、調整仮想入射画角ラインJib上
に位置するように配置されている。
【0082】さらに、ピンホール23は、その小孔23
aの中心が、調整仮想出射光軸Joa上に位置し、かつ、
調整仮想入射画角ラインJibの延長線上に位置し、その
2個の小孔23bの中心が、2本の調整仮想出射画角ラ
インJob上に位置するように配置されている。
【0083】また、結像レンズ5は、スペーサやマイク
ロヘッド等の結像レンズ調整手段(図示せず)によって
移動自在に支持されている。この結像レンズ調整手段に
よって、後述するように、入射光束に対する結像レンズ
5の位置を調整仮想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸J
oa、調整仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角
ラインJobに一致させるように移動調整する。
【0084】上記観測板24は、ピンホール23の後方
に、ベース3とは異なる部材上に配置されており、ピン
ホール23の小孔23a、23bを通過するレーザ光の
回折パターンKを受光して、表示する。
【0085】次に、作用を説明する。
【0086】本実施の形態は、位置調整装置20によ
り、結像レンズ5の光軸Cと画角ラインH1、H2を、
原稿読取装置1の光源9の光束Aの光軸C及び画角ライ
ンI1、I2と一致あるいは略一致させるように、簡単
に、かつ、精度良く結像レンズ5の位置調整を行うもの
である。
【0087】すなわち、結像レンズ5の位置調整を行う
際、ピンホール22及びピンホール23をそれぞれベー
ス3に形成されたピン26a〜26c及びピン27a〜
27cに位置規制された状態で設置し、レーザ光源21
a、21b及び観測板24をピンホール22及びピンホ
ール23の外方にそれぞれ配置する。なお、レーザ光源
21a、21bと観測板24は、複数の原稿読取装置1
の結像レンズ5の位置調整を連続して行う場合には、定
常位置に設置した状態とする。
【0088】この場合、レーザ光源21a、21b及び
ピンホール22、23は、上述のように、レーザ光源2
1aの出射するレーザ光のレーザ光軸Daが調整仮想入
射光軸Jia上に位置し、2個のレーザ光源21bの出射
するレーザ光の各レーザ光軸Dbが調整仮想入射画角ラ
インJib上に位置し、また、ピンホール22の小孔22
aの中心が、調整仮想入射光軸Jia上に、2個の小孔2
2bの中心が、調整仮想入射画角ラインJib上に位置
し、さらに、ピンホール23の小孔23aの中心が、調
整仮想出射光軸Joa上であって調整仮想入射画角ライン
Jibの延長線上に、2個の小孔23bの中心が、2本の
調整仮想出射画角ラインJob上に位置するように配置さ
れていることが必要である。
【0089】そして、このような状態のときに、観測板
24には、図6に示すように、同心円状(縞形状)の均
等な光量分布を有した回折パターンKが投影され、位置
ずれしているときには、例えば、斜めに入射すると、図
7に示すように、中心の位置は変わらずに、形状が入射
角により楕円形となる。
【0090】観測板24に投影された回折パターンKが
図6に示すような同心円状の均等な光量分布を有してい
ないときには、図6のような回折パターンKが得られる
ように、レーザ光源21a、21bを位置調整する。
【0091】すなわち、実際には目に見えないが、設計
・調整上の架空の調整仮想入射光軸Jia、調整仮想出射
光軸Joa、調整仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出
射画角ラインJobを設定し、これらの調整仮想入射光軸
Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入射画角ライン
Jib及び調整仮想出射画角ラインJobに合わせて、位置
調整の対象である結像レンズ5を保持固定するレンズブ
ロック4の設置されるベース3上にピンホール22及び
ピンホール23がピン26a〜26c及びピン27a〜
27cにより位置規制されて設置されているので、ピン
ホール22及びピンホール23の位置精度は、適切に設
定されている。
【0092】そこで、回折パターンKが図6のような回
折パターンKとなるようにレーザ光源21a、21bの
位置調整を行うことにより、レーザ光源21aの出射す
るレーザ光の光軸Daを調整仮想入射光軸Jia上に設定
し、レーザ光源21bの出射するレーザ光の光軸Dbを
調整仮想入射画角ラインJib上に設定することができ
る。
【0093】すなわち、図5に示すように、ベース3と
いう同一部材上に、結像レンズ5を位置規制するための
ピン25a、25bと、ピンホール22、23を位置規
制するためのピン26a〜26c、ピン27a〜27c
と、が形成されているとともに、調整仮想入射光軸Jia
及び調整仮想出射光軸Joa上に結像レンズ5を位置規制
するピン25a、25bの中心を位置させて形成されて
おり、かつ、ピンホール22の小孔22a、22b及び
ピンホール23の小孔23a、23bが、上述のよう
に、調整仮想入射光軸Jia、調整仮想入射画角ラインJ
ib、調整仮想出射光軸Joa及び調整仮想出射画角ライン
Jobに合わせて形成されているので、これらの部品の相
対位置精度を向上させた状態で、取付・配置することが
でき、これらの精度良く配置されたピンホール22、2
3に対して、レーザ光源21a、21bを位置調整する
ことにより、位置調整装置20全体の位置設定を簡単、
かつ、精度良く適切に行うことができる。
【0094】このようにして、レーザ光源21a、21
bの位置調整を行うと、レーザ光源21a、21bの位
置を固定することにより、多数の原稿読取装置1の結像
レンズ5の位置調整を行う場合もに、当該原稿読取装置
1にピンホール22、23の位置規制を行うピン26a
〜26c、27a〜27cが形成されているので、以降
は、レーザ光源21a、21bの位置調整を行う必要が
なく、結像レンズ5の位置調整を簡単、かつ、精度良く
行うことができる。
【0095】上記設定が完了すると、レンズブロック4
及び結像レンズ5をベース3に取り付けて、図示しない
結像レンズ調整手段により結像レンズ5を支持させて、
結像レンズ5の位置調整を行う。
【0096】このとき、レンズブロック4は、上述のよ
うに、ベース3上の調整仮想入射光軸Jia及び調整仮想
出射光軸Joaに一致させて形成されたピン25a、25
bによりその動きが規制されており、結像レンズ5がこ
のレンズブロック4に保持されるので、結像レンズ5の
X方向及びYθ方向の位置精度が予め粗調整された状態
となる。
【0097】したがって、結像レンズ5とピンホール2
2、23との位置精度及びベース3から調整仮想入射光
軸Jiaと調整仮想出射光軸Joa及び調整仮想入射画角ラ
インJibと調整仮想出射画角ラインJobまでの高さ精度
が高度な精度で予め設定された状態となる。
【0098】その結果、結像レンズ5を結像レンズ調整
手段によりX方向及びYθ方向に微調させることによ
り、結像レンズ5の位置調整を行うことができ、位置調
整作業を簡単、かつ、速やかに行うことができる。
【0099】この結像レンズ5の位置調整は、結像レン
ズ5を設置した状態で、観測板24上に回折パターンK
を投影させ、回折パターンKを観測しながら、結像レン
ズ5をY方向及びXθ方向に移動させることにより行
う。
【0100】すなわち、結像レンズ5が設置される前
は、レーザ光源21a、21bのレーザ光は、ピンホー
ル23の小孔23aのみを通過して、観測板24の点2
4a及び点24bに回折パターンKが投影されている
が、結像レンズ5が設置されると、観測板24の点24
bに投影されていた回折パターンKは、点24bから点
24cに移動する。
【0101】このとき、点24bから点24cまでの距
離X1、X2が略等しく、かつ、回折パターンKの形状
が略同一(図6を楕円形にしたもの)であると、調整仮
想入射画角ラインJibと結像レンズ5の入射画角ライン
H1及び調整仮想出射画角ラインJobと結像レンズ5の
出射画角ラインH2とがそれぞれ一致しており、結像レ
ンズ5のX方向及びYθ方向(T面内)の調整は不要で
ある。
【0102】ところが、距離X1、X2が等しくない場
合や、楕円形の回折パターンKの形状が結像レンズ5を
取り付ける前の回折パターンKと異なっているときに
は、調整仮想入射画角ラインJibに対して結像レンズ5
の入射画角ラインH1がずれていることを意味してお
り、結像レンズ5のX方向及びYθ方向の調整を行う。
この場合、結像レンズ5を上記結像レンズ調整手段によ
りT面内でX方向及びYθ方向に移動させ、距離X1、
X2が一致するように調整するとともに、回折パターン
Kの形状を結像レンズ5設置前の形状に一致するように
調整することにより、結像レンズ5の位置調整を行う。
【0103】この結像レンズ5の位置調整においては、
結像レンズ5がシフトしていると、結像レンズ5からの
出射光は傾き、結像レンズ5が傾いていると、結像レン
ズ5からの出射光はシフトするという光学的な性質を考
慮しながら調整を行うと、結像レンズ5の調整すべき方
向及び調整量を容易に把握することができ、調整作業の
作業効率を向上させることができる。
【0104】なお、調整仮想出射画角ラインJobと結像
レンズ5の出射画角ラインH2との位置ずれは、上記調
整仮想入射画角ラインJibと結像レンズ5の入射画角ラ
インH1とを一致させると、自動的に一致するため、そ
の調整の必要がない。
【0105】上述のようにして、レーザ光源21a、2
1b、ピンホール22の小孔22a〜22c、ピンホー
ル23の小孔23a〜23c及び観測板24により、実
際には見えないがこれらにより見える状態となった調整
仮想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入
射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJobに合
わせて、結像レンズ5の位置調整が完了すると、結像レ
ンズ5をレンズブロック4に固定させて、結像レンズ5
の位置調整を完了する。
【0106】このように結像レンズ5の位置調整を行っ
た原稿読取装置1は、実際の画像読取時には、T面にお
いて、光源9の光束Aは、調整仮想入射光軸Jia上を進
んで行き、その光軸Bが結像レンズ5の光軸Cと一致
し、また、光束Aの入射画角ラインI1が結像レンズ5
の入射画角ラインH1と一致する。
【0107】その結果、原稿読取装置1は、原稿の読取
幅全域に付いて均一な光量分布を有する光束AをCCD
6に結像させることができ、印刷や製版の分野において
も適用することのできる高品質の画像を得ることができ
る。
【0108】なお、上記実施の形態において、結像レン
ズ5とピンホール22、23を直接ベース3上に設置で
きない場合、すなわち、同一平面状に設置できない場合
には、少なくとも何等かの部材を介してこれらの部材が
ベース3上に設置されるようにすると、上記同様の精度
により結像レンズ5の位置調整を容易に行うことができ
る。
【0109】また、結像レンズ5やピンホール22、2
3等の結像レンズ5の位置調整に必要な部材だけでな
く、ミラー7やCCD6等の原稿読取装置1の主要な構
成部材等の設置部も同一部材上に設置すると、光学系1
4全体の調整精度を向上させることができ、原稿読取装
置1の組立精度もより一層向上させることができる。
【0110】図8及び図9は、本発明の結像レンズの位
置調整装置と結像レンズの位置方法及び原稿読取装置の
第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、結
像レンズ及びピンホールの位置精度を向上させるために
ベース(固定部材)を補強したもので、請求項6に対応
したものである。
【0111】なお、本実施の形態は、上記第1の実施の
形態と同様の原稿読取装置及び結像レンズの位置制御装
置に適用したものであり、上記第1の実施の形態と同様
の構成部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。
【0112】図8及び図9において、ベース3の下面に
は、チャンネル(補強部材)30がベース3に密着する
状態で固定されており、チャンネル30は、ベース3に
平行な平行チャンネル31と平行チャンネル31から下
方に突出する2本の垂直チャンネル32とを備えてい
る。
【0113】平行チャンネル31は、その長手方向(図
8及び図9中左右方向)の長さが略ピンホール22とピ
ンホール23の間隔を有し、その幅(図9中上下方向)
が、少なくともピンホール22及びピンホール23の幅
を有している。すなわち、平行チャンネル31は、少な
くともレンズブロック4及びピンホール22とピンホー
ル23の設置されるベース3の下面に配設されている。
【0114】垂直チャンネル32は、平行チャンネル3
1の垂直方向へのたわみを防止するためのものであり、
図9に示すように、平行チャンネル31の長さ一杯に亘
って、レンズブロック4の設置されるピン25a、25
bを挟んで、所定間隔空けて平行に2本配設されてい
る。
【0115】チャンネル30は、ベース3上に設置され
るレンズブロック4と結像レンズ5及び結像レンズ5の
位置調整時に設置されるピンホール22、23等の荷重
によりベース3が下方に凹湾曲するのを防止するのに十
分な剛性を有する部材により形成されている。
【0116】したがって、本実施の形態においては、ベ
ース3の下面にチャンネル30が配設されているので、
レンズブロック4と結像レンズ5及び結像レンズ5の位
置調整時に設置されるピンホール22、23等の荷重に
よりベース3が下方に凹湾曲することが防止され、上記
第1の実施の形態で説明した結像レンズ5の位置調整を
より一層精度良く行うことができるとともに、結像レン
ズ5の位置調整後に、他の部材を原稿読取装置1に設置
した場合にも、ベース3が凹湾曲して、調整した結像レ
ンズ5の位置精度に狂いが生じることを防止することが
できる。
【0117】すなわち、結像レンズ5の光軸C及び画角
ラインH1、H2の位置調整を行う場合、結像レンズ5
及びピンホール22、23は、重要な被調整部品及び調
整部品であり、これらを上記第1の実施の形態に示した
ようにベース3にピン25a、25b、26a〜26c
及び27a〜27cにより位置規制して、レンズブロッ
ク4、ピンホール22及びピンホール23を設置し、調
整仮想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想
入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJobと
各レーザ光源21a、21bの光軸Da、Dbを合わせ
ても、実際に結像レンズ5の位置調整を行う際に、結像
レンズ5をレンズブロック4に設置したとき、結像レン
ズ5の荷重によりベース3が凹湾曲すると、結像レンズ
5の位置調整精度に狂いが生じることになる。
【0118】特に、結像レンズ5は、原稿読取装置1の
読み取る画像品質を決定する重要な部品であり、高品質
な画像を得るためには、結像レンズ5が大きくかつ重量
の重いものを使用する必要がある。このように重量の重
い結像レンズ5を使用する原稿読取装置1においては、
上記結像レンズ5の荷重によるベース3の凹湾曲がさら
に大きくなり、結像レンズ5の位置調整精度に影響を与
える。
【0119】ところが、本実施の形態においては、ベー
ス3の下面にチャンネル30を配設しているため、結像
レンズ5の位置調整時及び位置調整後のベース3の凹湾
曲を抑制することができ、結像レンズ5の位置調整をよ
り容易に、かつ、精度良く行うことができるとともに、
結像レンズ5の位置調整後の位置精度の狂いを抑制する
ことができ、画像品質を向上させることができる。
【0120】図10及び図11は、本発明の結像レンズ
の位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読
取装置の第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形
態は、結像レンズの出射側のピンホールを位置調整可能
とするとともに、小孔の開口径を調整可能として、適切
な回折パターンを観測板に投影できるようにしたもの
で、請求項4及び請求項5に対応するものである。
【0121】本実施の形態は、上記第1の実施の形態と
同様の原稿読取装置及び位置調整装置に適用したもので
あり、第1の実施の形態と同様の構成部分には、同一の
符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0122】図10及び図11において、位置調整装置
40は、結像レンズ5の載置される原稿読取装置1のベ
ース3を挟んで、その入射側に、レーザ光源21a、2
1bとピンホール41が、その出射側に、観測板24と
ピンホール42が配設されている。
【0123】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1及びピンホール42は、それぞれ位置調整機構43
a、43b、44、45に保持されており、これら位置
調整機構43a、43b、44、45及び観測板24
は、平面度の良好な所定の調整テーブル(図示略)上に
載置されている。
【0124】ピンホール41及びピンホール42には、
詳細には図示しないが、レーザ光を通過させる3個の小
孔41a、41b及び5個の小孔42a〜42cが形成
されており、少なくともピンホール42には、小孔42
a〜42cの開口径を調整する開口径可変機構(図示
略)が設けられている。この開口径可変機構(開口部可
変手段)は、小孔42a〜42cの開口径を適切に微調
整できるものであれば、その機構はどのようなものであ
ってもよい。
【0125】観測板24は、ピンホール42の小孔42
a〜42cを通過したレーザ光による回折パターンKが
適切に投影される位置に配置されている。
【0126】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1及びピンホール42は、調整テーブル上に上記調整仮
想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入射
画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJobに粗調
整した状態で設置された後、位置調整機構43a、43
b、44、45により正確に位置調整され、また、観測
板24が設置される。
【0127】したがって、同じ型の原稿読取装置1の結
像レンズ5の位置調整を行う場合には、当該調整テーブ
ル上に原稿読取装置1を設置して、結像レンズ5の位置
調整を行うことができるので、多数の原稿読取装置1の
結像レンズ5の位置調整を行う場合の位置調整装置40
の設定を容易に行うことができ、作業能率を向上させる
ことができる。
【0128】この位置調整装置40により結像レンズ5
の位置調整を行う場合、結像レンズ5の出射側のピンホ
ール42を位置調整機構(光束規制部材位置調整手段)
45によりZ方向に移動して、ピンホール42を通過し
たレーザ光による回折パターンKが適切に観測板24上
に形成されるように、位置調整する。
【0129】すなわち、結像レンズ5の位置調整は、上
述のように、観測板24に投影される回折パターンKを
用いて行うため、回折パターンKの投影状態の如何によ
り結像レンズ5の位置調整精度が左右されることとな
り、回折パターンKは、結像レンズ5の焦点距離と結像
レンズ5の出射側に配設されているピンホール42との
位置関係によって、ぼやけて見え難くなったり、明確な
回折パターンKの形状や位置を判別し難くなる。
【0130】ところが、回折パターンKの投影状態を良
好なものにするために、位置調整の対象である結像レン
ズ5の焦点距離を変えたり、結像レンズ5を光軸方向
(Z方向)に動かすことはできない。
【0131】そこで、本実施の形態においては、ピンホ
ール42を位置調整機構45によりZ方向に移動して、
観測板24に回折パターンKが良好な状態で表示される
ように位置調整している。
【0132】具体的には、X、Y方向のシフト調整を行
う位置調整機構45に光軸方向(Z方向)の調整が可能
な調整機構を併せ持たせ、調整仮想入射光軸Jia及び調
整仮想出射光軸Joa上に位置決めされているピンホール
42の小孔42aの中心位置を維持した状態で、光軸方
向(Z方向)にピンホール42を移動させ、観測板24
に回折パターンKが良好な状態で表示される位置に位置
調整する。
【0133】なお、この場合、ピンホール42をそのま
まの状態で光軸方向に移動させると、調整仮想入射光軸
Jia及び調整仮想出射光軸Joa上に位置決めされている
小孔42aは、調整仮想入射光軸Jia及び調整仮想出射
光軸Joa上に位置した状態で適切に位置調整されるが、
調整仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ライ
ンJob上に位置決めされていた小孔42b、42cは、
調整仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ライ
ンJobから位置ずれを生じることとなる。
【0134】そこで、ピンホール42の各小孔42a、
42bが一体として移動する場合には、少なくとも調整
仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJ
ob上の小孔42b、42cがX方向に個別に可動する専
用のX方向位置調整機構を設けることにより対応するこ
とができる。また、各小孔42a、42b、42cがピ
ンホール42に一体的に設けられておらず、個別のピン
ホールに設けられている場合には、小孔42aのピンホ
ールは、光軸方向に、小孔42b、42cの各ピンホー
ルは、各調整仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射
画角ラインJob方向に移動させる調整機構をそれぞれに
設けることにより対応することができる。
【0135】したがって、ピンホール42を移動させる
ことにより、観測板24上に良好な回折パターンKを投
影することができ、結像レンズ5の位置調整をより一層
精度良く行うことができる。
【0136】なお、この場合、原稿読取装置1のベース
3外に配設されたピンホール42を移動させることによ
り、回折パターンKの投影状態を調整しているが、原稿
読取装置1の機種によって使用される結像レンズ5が異
なり、結像レンズ5の焦点距離が種々異なったものとな
るため、移動調整するピンホールは、ピンホール42に
限定されるものではない。
【0137】また、本実施の形態においては、ピンホー
ル42に設けられている開口径可変機構により、小孔4
2a、42b、42cの開口径を調整することにより、
観測板24に投影される回折パターンKの光量と大きさ
を適切な状態に調整している。
【0138】上述のように、結像レンズ5の位置調整
は、観測板24に投影される回折パターンKを用いて行
うため、回折パターンKの投影状態の如何により結像レ
ンズ5の位置調整精度が左右されることとなる。
【0139】そして、入射側のピンホール41の小孔4
1a、41bは、各レーザ光源21a、21bからのレ
ーザ光のビーム整形と光量規制を行い、出射側のピンホ
ール42の小孔42a〜42cは、観測板24に投影さ
れる回折パターンKの最終的な光量と大きさを決定する
役割を持っている。すなわち、回折パターンKの光量
は、ピンホール42の小孔42a〜42cの径の大きさ
に比例し、逆に、回折パターンKの大きさは、小孔42
a〜42cの径の大きさに反比例する。
【0140】そこで、本実施の形態においては、ピンホ
ール42の小孔42a〜42cを開口径を調整すること
により、回折パターンKの光量と大きさを、結像レンズ
5の位置調整を行うのに適したものに調整している。
【0141】具体的には、観測板24に投影される回折
パターンKを見ながら、回折パターンKの光量と大きさ
が所望の光量と大きさになるように、ピンホール42に
設けられている開口径可変機構により小孔42a〜42
cの開口径を調整する。
【0142】したがって、観測板24に投影される回折
パターンKの光量と大きさを適切な状態に設定すること
ができ、結像レンズ5の位置調整をより一層精度良く行
うことができる。
【0143】なお、開口径可変機構は、小孔42a〜4
2cの開口径を全て同時に可変するものであってもよい
し、各小孔42a〜42cの開口径を個別に可変するも
のであってもよい。また、開口径可変機構は、小孔42
a〜42cの開口径だけでなく、小孔42a〜42cの
形状をも調整可能なものとしてもよく、このようにする
と、回折パターンKの光量と大きさをより一層広範囲で
調整することができる。
【0144】図12及び図13は、本発明の結像レンズ
の位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読
取装置の第4の実施の形態を示す図であり、本実施の形
態は、観測板を位置調整可能とするとともに、結像レン
ズの出射側のピンホールの小孔の開口径を調整可能とし
て、適切な回折パターンを観測板に投影できるようにし
たもので、請求項4及び請求項5に対応するものであ
る。
【0145】本実施の形態は、上記第3の実施の形態と
同様の原稿読取装置及び位置調整装置に適用したもので
あり、第3の実施の形態と同様の構成部分には、同一の
符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0146】図12及び図13において、位置調整装置
50は、結像レンズ5の載置される原稿読取装置1のベ
ース3を挟んで、その入射側に、レーザ光源21a、2
1bとピンホール41が、その出射側に、観測板51と
ピンホール42が配設されている。
【0147】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1及びピンホール42は、それぞれ位置調整機構43
a、43b、44、45に保持されており、ピンホール
41及びピンホール42には、詳細には図示しないが、
レーザ光を通過させる3個の小孔41a、41b及び5
個の小孔42a〜42cが形成されている。
【0148】少なくともピンホール42には、小孔42
a〜42cの開口径を調整する開口径可変機構(図示
略)が設けられており、この開口径可変機構(開口部可
変手段)は、小孔42a〜42cの開口径を適切に微調
整できるものであれば、その機構はどのようなものであ
ってもよい。
【0149】観測板51は、位置調整機構(パターン位
置調整手段)52上に保持されており、位置調整機構5
2は、観測板51を少なくとも光軸方向(Z方向)に移
動可能に保持している。すなわち、位置調整機構52
は、ピンホール42の小孔42a〜42cを通過したレ
ーザ光による回折パターンKが観測板51上に適切に投
影される位置に観測板51を位置調整する。
【0150】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1及びピンホール42は、調整テーブル上に上記調整仮
想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入射
画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJobに粗調
整した状態で設置された後、位置調整機構43a、43
b、44、45により正確に位置調整され、また、観測
板51が設置される。
【0151】したがって、同じ型の原稿読取装置1の結
像レンズ5の位置調整を行う場合には、当該調整テーブ
ル上に原稿読取装置1を設置して、結像レンズ5の位置
調整を行うことができるので、多数の原稿読取装置1の
結像レンズ5の位置調整を行う場合の位置調整装置50
の設定を容易に行うことができ、作業能率を向上させる
ことができる。
【0152】この位置調整装置50により結像レンズ5
の位置調整を行う場合、観測板51を位置調整機構52
によりZ方向に移動して、ピンホール42を通過したレ
ーザ光による回折パターンKが適切に観測板51上に形
成されるように、位置調整する。
【0153】すなわち、上述のように、結像レンズ5の
位置調整を行うには、回折パターンKが適切な光量と大
きさで観測板51に投影されていることが必要であり、
回折パターンKは、その投影位置が遠いと大きくなり、
近いと小さくなる。
【0154】ところが、結像レンズ5の調整時に回折パ
ターンKを大きくし過ぎると、光量が劣化して、回折パ
ターンKがぼやけ、逆に、小さくし過ぎると、結像レン
ズ5の設置前後の回折パターンKの投影状態の差を判断
できなくなり、結像レンズ5の調整精度が悪化すること
となる。
【0155】そこで、本実施の形態においては、回折パ
ターンKの投影位置を変えることにより、回折パターン
Kの大きさを自由に調整できることを利用して、観測板
51を光軸方向(Z方向)に移動させることにより、観
測板51に投影される回折パターンKの大きさと光量を
適切なものに設定している。
【0156】具体的には、観測板51を当該観測板51
に投影されている回折パターンKを見ながら、位置調整
機構52により光軸方向に移動させ、観測板51に回折
パターンKが良好な光量で、かつ、大きさとなる位置に
位置調整する。
【0157】したがって、観測板51を移動させること
により、観測板51上に良好な回折パターンKを投影す
ることができ、結像レンズ5の位置調整をより一層精度
良く行うことができる。
【0158】なお、この場合、位置調整機構52は、観
測板51を光軸方向(Z方向)にのみ移動させている
が、光軸方向に限るものではなく、シフト方向(X方
向、Y方向)に、また、傾き方向(Xθ方向、Yθ方
向)に移動可能なものとすると、より一層観測板51に
投影される回折パターンKの投影状態を向上させること
ができる。
【0159】また、本実施の形態においては、観測板5
1が単一の部材で形成されている場合について説明した
が、観測板51は、単一の部材で形成されているものに
限るものではなく、投影される回折パターンK毎に個別
に設けられていてもよい。この場合、各観測板毎に位置
調整機構を設けて、例えば、点51aの位置で回折パタ
ーンKを投影する観測板は、光軸方向に、点51b、5
1cで回折パターンKを投影する観測板は、各調整仮想
入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJob方
向に移動させるようにすると、全ての回折パターンKの
投影状態をより一層向上させることができる。
【0160】上述のように、結像レンズ5の位置調整
は、観測板51に投影される回折パターンKを用いて行
うため、回折パターンKの投影状態の如何により結像レ
ンズ5の位置調整精度が左右されることとなる。
【0161】そして、上記観測板51の位置調整のみに
よっては、位置調整する結像レンズ5を設置したときの
回折パターンKの投影状態が悪化して、位置調整できる
結像レンズ5の範囲が限定されることとなる。
【0162】そこで、本実施の形態においては、ピンホ
ール42の小孔42a〜42cの開口径をも調整するこ
とにより、回折パターンKの光量と大きさを、調整し
て、位置調整を行う結像レンズ5の適用範囲を広げてい
る。
【0163】具体的には、観測板51に投影される回折
パターンKを見ながら、回折パターンKの光量と大きさ
が所望の光量と大きさになるように、ピンホール42に
設けられている開口径可変機構により小孔42a〜42
cの開口径を調整する。
【0164】そして、本実施の形態においては、このピ
ンホール42の小孔42a〜42cの開口径の調整と観
測板51の位置調整を、観測板51に投影される解析パ
ターンKの投影状態を見ながら、両者の調整をバランス
をとりつつ同時に行うことにより、回折パターンKの光
量及び大きさをより一層広範囲に、かつ、適切なものに
調整することができる。
【0165】したがって、結像レンズ5の位置調整をよ
り一層向上させることができ、原稿読取装置1の読取精
度をより一層向上させることができる。
【0166】なお、開口径可変機構は、上記第3の実施
の形態と同様に、小孔42a〜42cの開口径を全て同
時に可変するものであってもよいし、各小孔42a〜4
2cの開口径を個別に可変するものであってもよい。ま
た、開口径可変機構は、小孔42a〜42cの開口径だ
けでなく、小孔42a〜42cの形状をも調整可能なも
のとしてもよく、このようにすると、回折パターンKの
光量と大きさをより一層広範囲で調整することができ
る。
【0167】また、本実施の形態においては、回折パタ
ーンKの光量と大きさの調整を、観測板51の位置調整
とピンホール42の小孔42a〜42cの開口径の調整
により行っているが、これらに限るものではなく、回折
パターンKの光量と大きさを決定する他の要素、例え
ば、レーザ光源21a、21bの光量、ピンホール41
の位置や小孔41a〜41cの開口径等を調整すること
により、行ってもよい。これらの調整をも行うようにす
ると、さらに回折パターンKの光量と大きさの調整範囲
を広げることができる。
【0168】図14及び図15は、本発明の結像レンズ
の位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読
取装置の第5の実施の形態を示す図であり、本実施の形
態は、位置調整装置の主要部材を調整テーブル上に設置
するとともに、当該調整テーブル上に原稿読取装置を位
置規制する位置規制部材を設けて、多数の原稿読取装置
の結像レンズを位置調整する際の作業効率の向上を図っ
たもので、請求項3に対応するものである。
【0169】本実施の形態は、上記第4の実施の形態と
同様の原稿読取装置及び位置調整装置に適用したもので
あり、第4の実施の形態と同様の構成部分には、同一の
符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0170】図14及び図15において、位置調整装置
60は、結像レンズ5の載置される原稿読取装置1のベ
ース3を挟んで、その入射側に、レーザ光源21a、2
1bとピンホール41が、その出射側に、観測板51と
ピンホール42が配設されている。
【0171】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1、42及び観測板51は、それぞれ位置調整機構43
a、43b、44、45、52に保持されており、ピン
ホール41及びピンホール42には、上記第4の実施の
形態と同様に、レーザ光を通過させる3個の小孔41
a、41b及び5個の小孔42a〜42cが形成されて
いる。
【0172】レーザ光源21a、21b、ピンホール4
1、42及び観測板51は、位置調整機構43a、43
b、44、45、52を介して調整テーブル61上に上
記調整仮想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整
仮想入射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJ
obに粗調整した状態で設置された後、位置調整機構43
a、43b、44、45、52により正確に位置調整さ
れる。
【0173】この調整テーブル61上には、図14に示
すように、原稿読取装置1のベース3を位置規制するピ
ン(位置決め手段)62a、62bが調整テーブル61
から突出する状態で固設されており、ピン62a、62
bは、所定間隔離れて、調整仮想入射光軸Jia及び調整
仮想出射光軸Joaに一致する位置に配設されている。
【0174】原稿読取装置1のベース3には、図15に
示すように、上記ピン62a、62bが密接する状態で
着脱可能に進入する孔3a、3bが形成されており、原
稿読取装置1の結像レンズ5の位置調整を行う際に、ピ
ン62a、62bを孔3a、3bに進入させることによ
り、ベース3の位置規制を行いつつ、ベース3を調整テ
ーブル61上に設置する。
【0175】本実施の形態によれば、1台目の原稿読取
装置1の結像レンズ5の位置調整を行うに際して、ピン
62a、62bを孔3a、3bに進入させた状態でベー
ス3を調整テーブル61上に設置し、次いで、レーザ光
源21a、21b、ピンホール41、42及び観測板5
1を、上述のように、位置調整機構43a、43b、4
4、45、52を介して調整テーブル61上に上記調整
仮想入射光軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入
射画角ラインJib及び調整仮想出射画角ラインJobに粗
調整した状態で設置した後、位置調整機構43a、43
b、44、45、52により正確に位置調整する。
【0176】なお、この場合、観測板51に投射される
回折パターンKの投影状態の調整は、上記第3の実施の
形態や第4の実施の形態に示した方法により行うことが
できる。
【0177】位置調整装置60の設定と調整が完了する
と、レンズブロック4(図3、図8参照)を介して結像
レンズ5をベース3に取り付け、上記第1の実施の形態
と同様にして、結像レンズ5の位置調整を行う。
【0178】1台目の原稿読取装置1の結像レンズ5の
位置調整が完了すると、調整テーブル61上の位置調整
装置60は、そのままの状態に維持して、結像レンズ5
の位置調整の完了した原稿読取装置1を調整テーブル6
1上から取り外し、次に、同じ型の原稿読取装置1の結
像レンズ5を調整したり、過去に一旦調整した原稿読取
装置1の結像レンズ5の再調整を行うには、当該調整を
行う原稿読取装置1のベース3を上記同様に、当該ベー
ス3の孔3a、3bにピン62a、62bを挿入するこ
とにより、位置決めして、調整テーブル61上に設置す
る。
【0179】このようにして、ベース3を調整テーブル
61上に設置すると、調整装置60のレーザ光源21
a、21b、ピンホール41、42及び観測板51は、
適切に位置調整されており、かつ、ベース3は、ピン6
2a、62bにより適切な位置に位置規制されているた
め、改めて調整操作を行うことなく、結像レンズ5の位
置調整を行うことができる。
【0180】したがって、同じ型の原稿読取装置1の結
像レンズ5の位置調整を行う場合には、当該調整テーブ
ル61上に原稿読取装置1を設置して、効率的に結像レ
ンズ5の位置調整を行うことができ、多数の原稿読取装
置1の結像レンズ5の位置調整を行う場合の位置調整装
置50の設定を容易に行うことができる。
【0181】その結果、結像レンズ5の位置調整作業の
作業能率を向上させることができる。
【0182】また、本実施の形態においては、調整テー
ブル61上にピンホール41、42を設置しているた
め、上記第1の実施の形態においてベース3上にピンホ
ール22、23を位置規制するために設けていたピン2
6a〜26c、27a〜27cを削除することができ、
ベース3、ひいては、原稿読取装置1の部品点数を削減
することができる。
【0183】なお、本実施の形態においては、調整テー
ブル61にピン62a、62bを配設して、ピン62
a、62bをベース3の孔3a、3bに挿入することに
より、ベース3、ひいては原稿読取装置1の位置規制を
行っているが、原稿読取装置1の位置規制は、ベース3
を位置規制するものに限るものではなく、結像レンズ5
の位置調整を行う際に原稿読取装置1の構成部材として
形成されている他の部材により、原稿読取装置1の位置
規制を行うようにしてもよい。
【0184】次に、本発明の結像レンズの位置調整装置
と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第6の
実施の形態について説明する。
【0185】本実施の形態は、結像レンズの位置調整に
障害となる原稿読取装置の構成部品及び構成部材以外の
構成部品や構成部材を、結像レンズの位置調製前に原稿
読取装置に組み付けものであり、請求項7及び請求項8
に対応するものである。
【0186】すなわち、上記各実施の形態においては、
結像レンズ5の位置調整に不要な部品や部材を取り除い
た状態で、結像レンズ5の位置調整を行うものとして説
明したが、実際には、原稿読取装置1の機構系、光学系
14及び電装系等の部品や部材を組み付けて、原稿読取
装置1として完成品に近い状態で、結像レンズ5の位置
調整を行うのが常である。ところが、完成品に近い状態
に組み付けた後に、結像レンズ5の位置調整を行おうと
すると、原稿読取装置1の構成部材や部品によりレーザ
光が遮光されたり、第1の実施の形態の場合には、ピン
ホール22、23を設置する場所がなくなるおそれがあ
る。
【0187】このような場合には、結像レンズ5の位置
調整に必要な位置調整装置20、40、50、60の構
成部材や構成部品で、結像レンズ5の位置調整に必要
で、かつ、原稿読取装置1に組み付ける必要のある部材
は、結像レンズ5の位置調整前に組み付けを行い、結像
レンズ5の位置調整に必要のない、あるいは、結像レン
ズ5の位置調整に邪魔になる部材や部品は、結像レンズ
5の位置調整後に原稿読取装置1に組み付けるようにす
る。
【0188】具体的には、例えば、第1の実施の形態で
は、結像レンズ5の位置調整に必要な最低限度の部品や
部材として結像レンズ5、ピンホール22、23を、結
像レンズ5の調整工程に入る前にベース3に組み付け、
上記のようにして結像レンズ5の位置調整を行った後、
残りの全ての部品や部材を原稿読取装置1に組み付け
る。
【0189】このようにすると、一連の原稿読取装置1
の組付作業及び結像レンズ5の位置調整作業をスムース
に行うことができるとともに、結像レンズ5の位置調整
精度を向上させることができる。
【0190】この場合、結像レンズ5の位置調整にとっ
て邪魔にならない部品や部材は、上記どの段階で取り付
けてもよいが、できるだけ、結像レンズ5の位置調整前
に組み付ける。
【0191】次に、本発明の結像レンズの位置調整装置
と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第7の
実施の形態について説明する。
【0192】本実施の形態は、結像レンズの調整前に、
できるだけ多くの構成部品や構成部材を原稿読取装置に
組み付けるものであり、請求項9及び請求項10に対応
するものである。
【0193】原稿読取装置1の上記組付手順及び結像レ
ンズ5の位置調整手順においては、結像レンズ5の位置
調整に不要な、あるいは、邪魔になる部材や部品は、結
像レンズ5の位置調整後に原稿読取装置1に組み付ける
ようにしているが、このようにすると、結像レンズの位
置調整精度が悪化するおそれがある。
【0194】そこで、結像レンズ5の位置調整に邪魔に
なる部材を着脱可能な構成、あるいは、邪魔にならない
位置への組付構成とすることにより、結像レンズ5の位
置調整を行う前に、原稿読取装置1のほとんどの構成部
品や構成部材を組み付けた後、結像レンズ5の位置調整
を行う。
【0195】すなわち、結像レンズ5の位置調整にとっ
て邪魔になるミラー7とCCD6及び結像レンズ5を着
脱可能な組付構成とし、他の部材や部品をこれらを組み
付ける際に邪魔にならない形状及び構成とするととも
に、結像レンズ5の位置調整時のレーザ光を遮光しない
形状及び構成とする。
【0196】そして、例えば、上記第1の実施の形態の
場合には、これらのミラー7とCCD6及び結像レンズ
5を取り付けない状態で、ピンホール22、23を取り
付けて、位置調整装置20、40、50、60の調整及
び結像レンズ5の位置調整を行い、結像レンズ5の位置
調整を完了すると、ミラー7及びCCD6の組み付けを
行う。
【0197】このようにすると、一連の原稿読取装置1
の組付作業及び結像レンズ5の位置調整作業をスムース
に行うことができるとともに、上述のように結像レンズ
5の位置調整を行った後に原稿読取装置1のほとんどの
構成部品や構成部材を取り付ける場合に比較して、結像
レンズ5の位置調整精度をさらに向上させることができ
る。
【0198】すなわち、結像レンズ5の位置調整を行っ
た後、原稿読取装置1の他のほとんどの構成部品や構成
部材を組み付けると、これらの荷重や組み付け時の外力
により原稿読取装置1に歪みが発生して、実使用時に結
像レンズ5の位置ずれが発生するおそれがあるからであ
る。
【0199】ところが、上述のように、ほとんどの構成
部品や構成部材を組み付けた後に、結像レンズ5の位置
調整を行うと、これら構成部品や構成部材の荷重や組み
付け時の外力による歪みを出させた状態で、結像レンズ
5の位置調整を行うことができ、結像レンズ5を実使用
時の状態に近い状態で位置調整することができる。その
結果、結像レンズ5の位置精度を向上させることができ
る。
【0200】次に、本発明の結像レンズの位置調整装置
と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第8の
実施の形態について説明する。
【0201】本実施の形態は、レーザ光の位置調整時に
レーザ光を遮光する原稿読取装置の構成部材にレーザ光
を通過させる開口部を形成するものであり、請求項11
に対応するものである。
【0202】すなわち、上記第7の実施の形態の場合、
結像レンズ5の位置調整時にレーザ光を遮光する原稿読
取装置1の構成部品や構成部材であって、ミラー7とC
CD6及び結像レンズ5以外の他の部材を、結像レンズ
5の位置調整時のレーザ光を遮光しないようにするため
に、大きな孔や逃げ部を形成したり、当該構成部材を省
いたりすると、原稿読取装置1本体の剛性や精度の低
下、さらには、原稿読取装置1としての機能の低下を招
くおそれがある。
【0203】そこで、このような場合、結像レンズ5の
位置調整時にレーザ光を遮光する部材、例えば、図1の
原稿読取装置1のピンホール22、23の外方に設けら
れる側板やミラー7を保持する保持部材等にレーザ光を
通過させるのに必要十分な大きさの開口部を形成するこ
とにより、対応することができる。この開口部として
は、例えば、径が3〜5ミリのもので十分である。
【0204】このようにレーザ光を通過させるのに十分
な大きさの開口部を形成することにより、結像レンズ5
の位置調整時のレーザ光の通路を確保することにより、
原稿読取装置1の剛性や精度の低下及び原稿読取装置1
の機能を低下させることなく、ほとんどの構成部品や構
成部材を組み付けた状態で、原稿読取装置1の結像レン
ズ5の位置調整を高精度に行うことができる。
【0205】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0206】例えば、上記各実施の形態においては、T
面内における結像レンズ5の位置調整について説明した
が、T面内に限るものではなく、R面内、あるいは、T
面内とR面内の双方における調整も同様に適用すること
ができる。
【0207】また、上記各実施の形態においては、ピン
ホール22、23、41、42の微小開口部を小孔22
a〜22c、23a〜23c、41a〜41c、42a
〜42cとしているが、微小開口部の形状としては、円
形の小孔に限るものではなく、例えば、矩形あるいは縦
長や横長のスリット等であってもよい。
【0208】さらに、ピンホール22、23、41、4
2は、それぞれ1つのピンホール22、23、41、4
2に小孔22a〜22c、23a〜23c、41a〜4
1c、42a〜42cを形成しているが、ピンホールの
形状はこれに限るものではなく、例えば、各小孔22a
〜22c、23a〜23c、41a〜41c、42a〜
42c毎にピンホールを形成してもよい。
【0209】また、上記各実施の形態においては、原稿
読取装置1本体に架空に設定した理想の調整仮想入射光
軸Jia、調整仮想出射光軸Joa、調整仮想入射画角ライ
ンJib及び調整仮想出射画角ラインJobに、位置調整装
置20、40、50、60を使用して結像レンズ5の光
軸C及び画角ラインH1、H2を一致あるいは略一致さ
せるように調整しているが、この一致させる程度、すな
わち、調整精度は、当該調整対象である原稿読取装置1
の性能や仕様等により適宜設定されるものである。
【0210】さらに、上記各実施の形態においては、観
測板24、51に回折パターンKを投影させることによ
り、結像レンズ5の位置調整を行う場合について説明し
たが、回折パターンKを投影させるのは、観測板24、
51に限るものではなく、例えば、CCDカメラ等の受
光モニタに投影してもよい。この場合、受光モニタに回
折パターンKを表示するためのディスプレイ(例えば、
CRT(陰極線管:Cathode Ray Tube)やLCD(Liqu
id Crystal Display)等)を接続して、ディスプレイに
表示される回折パターンKを見ながら上記回折パターン
Kの光量と大きさの調整及び結像レンズ5の位置調整を
行う。また、この場合、回折パターンKの状態を解析す
る解析装置を受光モニタに接続し、解析装置により回折
パターンKの光量と大きさの調整及び結像レンズ5の位
置調整を行うようにすると、より一層正確な調整を行う
ことができる。
【0211】また、上記各実施の形態においては、位置
調整装置20、40、50、60を原稿読取装置1の結
像レンズ5の位置調整に適用した場合について説明した
が、原稿読取装置に限定されるものではなく、結像レン
ズを用いる高品位で高精度の装置全てに適用することが
できる。
【0212】
【発明の効果】請求項1記載の発明の結像レンズの位置
調整装置によれば、光束規制部材と結像レンズを同一の
構成部材上に配設しているので、調整仮想画角ラインの
設定精度を向上させることができるとともに、結像レン
ズの位置調整時の調整精度を向上させることができ、結
像レンズの位置調整精度を向上させることができる。
【0213】請求項2記載の発明の結像レンズの位置調
整装置によれば、画角ラインについてだけでなく、光軸
についても、結像レンズの位置調整を行うことができ、
より一層結像レンズの位置調整精度を向上させることが
できる。
【0214】請求項3記載の発明の結像レンズの位置調
整装置によれば、結像レンズの位置調整装置の構成手段
のうち、少なくもと波動光照明手段を一度位置調整テー
ブル上に設置して位置調整を行うと、同じ特性の結像レ
ンズを搭載する原稿読取装置の結像レンズの位置調整を
複数行う場合に、改めて波動光照明手段の位置調整を行
う必要がなく、また、結像レンズを保持する保持部材の
固定される固定部材を同じ位置調整テーブル上に位置規
制して設置することができるので、結像レンズを波動光
照明手段の出射する調整仮想光軸や調整仮想画角ライン
に対してある程度調整された状態で設置することができ
る。その結果、結像レンズの位置調整をより一層精度よ
く行うことができるとともに、結像レンズの位置調整作
業の作業効率を向上させることができる。
【0215】請求項4記載の発明の結像レンズの位置調
整装置によれば、光束規制部材の微小開口部からパター
ン表示手段までの投影距離を調整して、パターン表示手
段に表示される回折パターンを適切な状態で表示させる
ことができ、結像レンズの調整状態を明確に把握するこ
とができる。その結果、結像レンズの位置調整精度を向
上させることができる。
【0216】請求項5記載の発明の結像レンズの位置調
整装置によれば、光束規制部材の微小開口部の大きさや
形状を調整することにより、パターン表示手段に表示さ
れる回折パターンの表示状態を適切なものとすることが
でき、結像レンズの調整状態を明確に把握することがで
きる。その結果、結像レンズの位置調整精度を向上させ
ることができる。
【0217】請求項6記載の発明の原稿読取装置によれ
ば、結像レンズを保持する保持部材の載置される原稿読
取装置の固定部材の結像レンズの荷重による湾曲を防止
することができ、位置調整前後の結像レンズの位置精度
を向上させることができる。その結果、原稿読取装置の
読取精度を向上させることができる。
【0218】請求項7記載の発明の結像レンズの位置調
整方法によれば、結像レンズの位置調整を行うのに障害
となる原稿読取装置の構成部品や構成部材以外の構成部
品や構成部材を結像レンズの位置調整を行う前に、原稿
読取装置に組み付けているので、結像レンズの位置調整
作業を効率的に行うことができるとともに、原稿読取装
置の構成部品や構成部材の組付時の外力やこれらの荷重
による原稿読取装置の歪みを少なくして、結像レンズの
位置調整前後の原稿読取装置の歪みを減少させることが
でき、原稿読取装置の読取精度を向上させることができ
る。
【0219】請求項8記載の発明の原稿読取装置によれ
ば、結像レンズの位置調整を行うのに障害となる原稿読
取装置の構成部品や構成部材以外の構成部品や構成部材
を結像レンズの位置調整を行う前に、原稿読取装置に組
み付けているので、結像レンズの位置調整作業を効率的
に行うことができるとともに、原稿読取装置の構成部品
や構成部材の組付時の外力やこれらの荷重による原稿読
取装置の歪みを少なくして、結像レンズの位置調整前後
の原稿読取装置の歪みを減少させることができ、原稿読
取装置の読取精度を向上させることができる。
【0220】請求項9記載の発明の結像レンズの位置調
整方法によれば、結像レンズの位置調整時に波動光を遮
光する原稿読取装置の構成部品や構成部材以外のより多
くの構成部品や構成部材を、結像レンズの位置調整を行
う前に、原稿読取装置に組み付けることができるので、
結像レンズの位置調整作業を効率的に行うことができる
とともに、原稿読取装置の構成部品や構成部材の組付時
の外力やこれらの荷重による原稿読取装置の歪みをより
少なくして、結像レンズの位置調整前後の原稿読取装置
の歪みをより減少させることができ、原稿読取装置の読
取精度をより向上させることができる。
【0221】請求項10記載の発明の原稿読取装置によ
れば、結像レンズの位置調整時に波動光を遮光する原稿
読取装置の構成部品や構成部材以外のより多くの構成部
品や構成部材を、結像レンズの位置調整を行う前に、原
稿読取装置に組み付けることができるので、結像レンズ
の位置調整作業を効率的に行うことができるとともに、
原稿読取装置の構成部品や構成部材の組付時の外力やこ
れらの荷重による原稿読取装置の歪みをより少なくし
て、結像レンズの位置調整前後の原稿読取装置の歪みを
より減少させることができ、原稿読取装置の読取精度を
より向上させることができる。
【0222】請求項11記載の発明の原稿読取装置によ
れば、結像レンズの位置調整を行うのに障害となる原稿
読取装置の構成部品や構成部材以外のより一層多くの構
成部品や構成部材を結像レンズの位置調整を行う前に、
原稿読取装置に組み付けることができるので、結像レン
ズの位置調整作業を効率的に行うことができるととも
に、原稿読取装置が完成品に近い状態で、結像レンズの
位置調整を行うことができ、結像レンズの位置調整前後
の原稿読取装置の歪みをより減少させて、原稿読取装置
の読取精度をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結像レンズの位置調整装置と結像レン
ズの位置調整方法及び原稿読取装置の第1の実施の形態
を適用した原稿読取装置の側面断面図。
【図2】図1の原稿読取装置の結像レンズ部分のT面か
ら見た平面図。
【図3】図1の原稿読取装置の結像レンズの位置調整装
置の結像レンズのR面から見た側面図。
【図4】図1の原稿読取装置の結像レンズの位置調整装
置の結像レンズのT面から見た平面図。
【図5】図1の原稿読取装置のベースの平面図。
【図6】観測板に投影される回折パターンの正常時の模
式図
【図7】観測板に投影される回折パターンの非正常時の
模式図。
【図8】本発明の結像レンズの位置調整装置と結像レン
ズの位置調整方法及び原稿読取装置の第2の実施の形態
を適用した原稿読取装置及び結像レンズの位置調整装置
の要部の結像レンズのR面から見た側面図。
【図9】図8のベースの平面図。
【図10】本発明の結像レンズの位置調整装置と結像レ
ンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第3の実施の形
態を適用した原稿読取装置及び結像レンズの位置調整装
置の結像レンズのR面から見た側面図。
【図11】図10の原稿読取装置及び結像レンズの位置
調整装置の結像レンズのT面から見た平面図
【図12】本発明の結像レンズの位置調整装置と結像レ
ンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第4の実施の形
態を適用した原稿読取装置及び結像レンズの位置調整装
置の結像レンズのR面から見た側面図。
【図13】図12の原稿読取装置及び結像レンズの位置
調整装置の結像レンズのT面から見た平面図
【図14】本発明の結像レンズの位置調整装置と結像レ
ンズの位置調整方法及び原稿読取装置の第5の実施の形
態を適用した原稿読取装置及び結像レンズの位置調整装
置の結像レンズのR面から見た側面図。
【図15】図10の原稿読取装置及び結像レンズの位置
調整装置の結像レンズのT面から見た平面図
【符号の説明】
1 原稿読取装置 2 本体ケース 3 ベース 3a、3b 孔 4 レンズブロック 4a、4b 孔 5 結像レンズ 6 CCD 7 ミラー 8 コールドミラー 9 光源 10 キャリッジ 11 コンタクトガラス 12 押圧ガラス 13 原稿 14 光学系 20、40、50、60 位置調整装置 21a、21b レーザ光源 22、23、41、42 ピンホール 22a、22b、23a、23b、41a、41b、4
2a〜42c 小孔 22c〜22e、23c〜23e 孔 24、51 観測板 25a、25b、26a〜26c、27a〜27c ピ
ン 30 チャンネル 31 平行チャンネル 32 垂直チャンネル 43a、43b、44、45、52 位置調整機構 51a〜51c 点 61 調整テーブル 62a、62b ピン A 光束 B 光束の光軸 C 結像レンズの光軸 H1〜H4 結像レンズの画角ライン G1、G2、I1、I2 光束の画角ライン Da、Db レーザ光軸 K 回折パターン Jia 調整仮想入射光軸 Joa 調整仮想出射光軸 Jib 調整仮想入射画角ライン Job 調整仮想出射画角ライン

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を照明手段により照明して、前記原稿
    の読取情報を含んだ光束を所定の保持部材を介して保持
    された結像レンズに導入し、該結像レンズにより受光手
    段に結像して前記原稿の読取情報を読み取る原稿読取装
    置の結像レンズの位置調整装置において、 前記結像レンズを含む光学系のタンジェンシャル面内と
    ラジアル面内のうち少なくとも1つの面内であって、当
    該結像レンズの入出射のいずれか一方側の有効光束の調
    整仮想画角ライン上に配設され、波動光を出射する波動
    光照明手段と、 前記結像レンズを挟んで前記波動光照明手段と反対側の
    前記タンジェンシャル面内とラジアル面内のうち少なく
    とも1つの面内であって、前記結像レンズの有効光束の
    調整仮想画角ライン上に配設され、前記波動光照射手段
    から出射された前記波動光を規制する微小開口部を有す
    る光束規制部材と、 前記光束規制部材により発生される前記波動光の回折パ
    ターンを受光して表示するパターン表示手段と、 入射光束に対する前記結像レンズの位置を調整する結像
    レンズ調整手段と、を備え、 少なくとも前記光束規制部材と前記結像レンズを保持す
    る前記保持部材が、前記原稿読取装置の同一構成部材上
    に配設され、前記パターン表示手段に表示される前記回
    折パターンに基づいて前記結像レンズ調整手段により前
    記結像レンズの位置調整を行うことを特徴とする結像レ
    ンズの位置調整装置。
  2. 【請求項2】前記結像レンズの位置調整装置は、 前記結像レンズの入出射のいずれか一方側の調整仮想光
    軸上に波動光を出射する波動光照明手段と、 前記波動光照明手段と反対側の前記結像レンズの調整仮
    想光軸上に前記波動光照明手段から出射された前記波動
    光を規制する微小開口部を有する光束規制部材と、 を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の結像
    レンズの位置調整装置。
  3. 【請求項3】原稿を照明手段により照明して、前記原稿
    の読取情報を含んだ光束を所定の保持部材を介して保持
    された結像レンズに導入し、該結像レンズにより受光手
    段に結像して前記原稿の読取情報を読み取る原稿読取装
    置の結像レンズの位置調整装置において、 前記結像レンズを含む光学系のタンジェンシャル面内と
    ラジアル面内のうち少なくとも1つの面内であって、当
    該結像レンズの入出射のいずれか一方側の有効光束の調
    整仮想画角ライン上に配設され、波動光を出射する波動
    光照明手段と、 前記結像レンズを挟んで前記波動光照明手段と反対側の
    前記タンジェンシャル面内とラジアル面内のうち少なく
    とも1つの面内であって、前記結像レンズの有効光束の
    調整仮想画角ライン上に配設され、前記波動光照射手段
    から出射された前記波動光を規制する微小開口部を有す
    る光束規制部材と、 前記光束規制部材により発生される前記波動光の回折パ
    ターンを受光して表示するパターン表示手段と、 入射光束に対する前記結像レンズの位置を調整する結像
    レンズ調整手段と、 少なくとも前記波動光照明手段が設置されるとともに、
    前記原稿読取装置の構成部材であって少なくとも前記結
    像レンズを保持する前記保持部材の固定される固定部材
    が着脱可能に設置される位置調整テーブルと、 を備え、前記位置調整テーブルに、前記波動光照明手段
    の出射する前記波動光の光軸が前記結像レンズの調整仮
    想光軸、あるいは、前記結像レンズの有効光束の調整仮
    想画角ラインに一致、あるいは、略一致する位置に前記
    原稿読取装置の前記固定部材を位置決めする位置決め手
    段が設けられ、前記パターン表示手段に表示される回折
    パターンに基づいて前記結像レンズ調整手段により前記
    結像レンズの位置調整を行うことを特徴とする結像レン
    ズの位置調整装置。
  4. 【請求項4】前記結像レンズの位置調整装置は、 前記光束規制部材を、前記結像レンズの調整仮想光軸方
    向、あるいは、前記結像レンズの有効光束の調整仮想画
    角ライン方向に位置調整する光束規制部材位置調整手段
    と、前記パターン表示手段を、前記結像レンズの調整仮
    想光軸方向、あるいは、前記結像レンズの有効光束の調
    整仮想画角ライン方向に位置調整するパターン位置調整
    手段のうち少なくとも何れか一方の位置調整手段を、さ
    らに備え、前記光束規制部材の微小開口部から前記パタ
    ーン表示手段までの投影距離を調整することを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の結像レンズ
    の位置調整装置。
  5. 【請求項5】前記光束規制部材は、 前記微小開口部の大きさと形状のうち少なくとも一方を
    調整する開口部可変手段を備えたことを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかに記載の結像レンズの位置
    調整装置。
  6. 【請求項6】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
    前記結像レンズの位置調整装置により、その結像レンズ
    が位置調整される原稿読取装置であって、 前記結像レンズを保持する前記保持部材の設置される前
    記原稿読取装置の固定部材のうち、少なくとも前記保持
    部材の設置される部分あるいはその周辺部が、所定の剛
    性を有する補強部材により補強されていることを特徴と
    する原稿読取装置。
  7. 【請求項7】前記請求項1から前記請求項5のいずれか
    に記載の前記結像レンズの位置調整装置を用いて前記結
    像レンズの位置調整を行う結像レンズの位置調整方法で
    あって、 前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のうち、前記
    結像レンズの位置調整を行うに際して障害となる前記構
    成部品及び前記構成部材以外の前記構成部品及び前記構
    成部材を、前記結像レンズの位置調整を行う前に前記原
    稿読取装置に組み付け、当該結像レンズの位置調整を行
    った後に、前記障害となる前記構成部品及び前記構成部
    材の組み付けを行うことを特徴とする結像レンズの位置
    調整方法。
  8. 【請求項8】前記請求項1から請求項5のいずれかに記
    載の前記結像レンズの位置調整装置により、その結像レ
    ンズが位置調整される原稿読取装置であって、 前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のうち、前記
    結像レンズの位置調整において障害となる前記構成部品
    及び前記構成部材以外の前記構成部品及び前記構成部材
    が組み付けられた状態で前記結像レンズの位置調整が行
    われ、当該結像レンズの位置調整後に、前記障害となる
    前記構成部品及び前記構成部材の組み付けが行われるこ
    とを特徴とする原稿読取装置。
  9. 【請求項9】前記請求項1から前記請求項5のいずれか
    に記載の前記結像レンズの位置調整装置を用いて前記結
    像レンズの位置調整を行う結像レンズの位置調整方法で
    あって、 前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のうち、前記
    結像レンズの位置調整を行うに際して障害となる前記構
    成部品及び前記構成部材であって、前記波動光照明手段
    の出射する前記波動光を遮光する前記構成部品あるいは
    前記構成部材を着脱可能な構成として、前記結像レンズ
    の位置調整を行うに際して取り外した状態とするととも
    に、前記結像レンズの位置調整を行うに際して障害とな
    る前記構成部品あるいは前記構成部材を、前記障害を回
    避可能な形状及び構成として前記位置調整に際して障害
    となる構成部品及び構成部材以外の部品とともに前記結
    像レンズの位置調整を行う前に前記原稿読取装置に組み
    付け、当該結像レンズの位置調整を行った後に、前記取
    り外されている前記構成部品あるいは前記構成部材の組
    み付けを行うことを特徴とする結像レンズの位置調整方
    法。
  10. 【請求項10】前記請求項1から請求項5のいずれかに
    記載の前記結像レンズの位置調整装置により、その結像
    レンズが位置調整される原稿読取装置であって、 前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のうち、前記
    結像レンズの位置調整において障害となる前記構成部品
    及び前記構成部材であって、前記波動光照明手段の出射
    する前記波動光を遮光する前記構成部品あるいは前記構
    成部材を着脱可能な構成として、前記位置調整を行うに
    際して取り外した状態とするとともに、前記結像レンズ
    の位置調整において障害となる前記構成部品あるいは前
    記構成部材を当該障害を回避可能な形状及び構成とし
    て、前記位置調整に際して障害となる前記構成部品及び
    前記構成部材以外の部品とともに前記結像レンズの位置
    調整を行う前に前記原稿読取装置に組み付けを行い、当
    該結像レンズの位置調整を行った後に、前記取り外され
    ている前記構成部品及び前記構成部材の組み付けを行う
    ことを特徴とする原稿読取装置。
  11. 【請求項11】前記請求項1から請求項5のいずれかに
    記載の前記結像レンズの位置調整装置により、その結像
    レンズが位置調整される原稿読取装置であって、 前記原稿読取装置の構成部品及び構成部材のうち、前記
    結像レンズの位置調整を行うに際して障害となる前記構
    成部品及び前記構成部材であって、前記波動光照明手段
    の出射する前記波動光を遮光する前記構成部品あるいは
    前記構成部材に前記波動光の光束幅以上の大きさの開口
    部が形成され、前記結像レンズの位置調整を行う前に前
    記原稿読取装置に組み付けられることを特徴とする原稿
    読取装置。
JP34444295A 1995-12-05 1995-12-05 結像レンズの位置調整装置と結像レンズの位置調整方法及び原稿読取装置 Expired - Fee Related JP3439898B2 (ja)

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