JPH08222280A - Na−S電池モジュールの冷却構造 - Google Patents

Na−S電池モジュールの冷却構造

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JPH08222280A
JPH08222280A JP5041195A JP5041195A JPH08222280A JP H08222280 A JPH08222280 A JP H08222280A JP 5041195 A JP5041195 A JP 5041195A JP 5041195 A JP5041195 A JP 5041195A JP H08222280 A JPH08222280 A JP H08222280A
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JP
Japan
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heat
heat pipe
closed casing
battery module
working fluid
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JP5041195A
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English (en)
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Yuji Saito
祐士 斎藤
Mikiyuki Ono
幹幸 小野
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Koichi Masuko
耕一 益子
Hitoshi Hasegawa
仁 長谷川
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却能力に優れ、かつランニングコストが掛
からず、しかもメンテナンスが不要な冷却構造を提供す
る。 【構成】 密閉ケーシング2の内部に電気的に接続した
複数の単電池3が備えられるとともに、熱伝導性の高い
セラミックス粒4が充填されている。ヒートパイプ5の
蒸発部10が各単電池3と熱授受可能にかつ密閉ケーシ
ング2の内部側に配設されている。そして、そのヒート
パイプ5の凝縮部6は、密閉ケーシング2の外部側に露
出するように配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はナトリウム−硫黄電池
(Na−S電池)に関し、特にそのモジュールの冷却構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、Na−S電池は負極活性物
質としてナトリウム、正極活性物質として硫黄がそれぞ
れ用いられるとともに、ベータアルミナにより電極兼セ
パレータが形成された二次電池である。また、この単電
池のみでは得られる電力が少ないので、多数の単電池を
電気的に直列もしくは並列に接続し、これを金属製の密
閉ケーシングに収納してモジュールを形成することが知
られている。この種のモジュールでは、単電池の作動温
度域が約300〜350℃程度であることから、通常、
外部に備えた電気ヒータによってその内部温度を上記範
囲内に保持している。
【0003】ところで、この種のNa−S電池モジュー
ルは、放電の開始に伴って密閉ケーシングの内部温度が
徐々に上昇する特性であって、特に放電終了時には上記
温度範囲の上限値を越えて温度上昇するおそれがあるこ
とから、冷却が必要とされ、従来では密閉ケーシングの
外部側に電動ファン等を備え、これによって強制的に空
冷していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段では、当然、ファン等を駆動させるエネルギが
必要であるから、システム全体から取り出すことのでき
る電力量が少なくなって、効率の悪いものとならざるを
得ない。また、発熱源である各単電池同士の間には充填
材が入れられているが、この充填材が伝熱抵抗となって
しまい密閉ケーシングの外側から空冷する上記の方法で
は、内部温度の急上昇に対応できないなど、総じて冷却
能力が低かった。また、Na−S電池モジュール内の温
度不均一性により電池の性能が低下していた。さらに、
機械的な駆動部分を有する電動ファン等の空冷手段に
は、定期点検や洗浄等のメンテナンスが必要とされる不
都合があった。
【0005】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、冷却能力に優れるとともに、ランニングコストが
掛からず、しかもメンテナンスが不要な冷却構造を提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、密閉ケーシングの内部に電気的に接続
した複数の単電池が備えられるとともに、熱伝導性の高
いセラミックス粒が充填され、さらにヒートパイプの蒸
発部が前記密閉ケーシングの内部側にかつ前記各単電池
と熱授受可能に配設されるとともに、前記ヒートパイプ
の凝縮部が前記密閉ケーシングの外部側に露出するよう
に配設されていることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明においても、Na−S電池モジュール
が放電状態の場合には、各単電池からの放熱量が増大す
る。そして、その熱はセラミックス粒を介して効率よく
ヒートパイプの蒸発部に伝達される。すると、ヒートパ
イプの内部に封入される作動流体が蒸発する。上記の通
りヒートパイプの凝縮部は、密閉ケーシングの外部に配
設されているから、蒸発部に対して温度と圧力とが共に
低くなっている。したがって、蒸発した作動流体は、凝
縮部に向けて自動的に流動を開始し、そこで熱を奪われ
て凝縮する。すなわち、密閉ケーシング内部の熱がヒー
トパイプによって速やかに外部に放出される。これによ
り、Na−S電池モジュールの過熱が未然に防止され
る。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の実施例
を説明する。図1において符号1は、Na−S電池モジ
ュールを示すものである。このNa−S電池モジュール
1は一例として金属製の密閉ケーシング2と、その内部
に収納された複数本の単電池3と、この単電池3と共に
密閉ケーシング2の内部に充填されたセラミックス粒4
とから構成されている。
【0009】密閉ケーシング2は、一例として金属板か
ら形成された矩形の中空容器であり、またセラミックス
粒4の材料としては、例えばアルミナ等の熱伝導性に優
れるものが挙げられる。前記単電池3としては、ここで
は円筒状の密閉金属管からなる正極容器の内部にベータ
アルミナのチューブを遊嵌し、それらの隙間に炭素繊維
を配し、そこに溶けた硫黄を含浸させたものが採用され
ている。そして図示しないが、これらの単電池3は、互
いに電気的に直列にあるいは並列に接続されるととも
に、所定の配列で密閉ケーシング2の内部に設置されて
いる。また、密閉ケーシング2の外側の底面部および側
面部には、図示しない電気ヒータが設けられ、これによ
り、Na−S電池モジュール1の内部温度を一例として
310℃に保持するように構成されている。
【0010】上記構成のNa−S電池モジュール1に
は、複数本の可変コンダクタンス型のヒートパイプ5が
それぞれほぼ垂直に取り付けられている。この可変コン
ダクタンス型のヒートパイプ5は、後述する作動流体が
封入されたコンテナと、このコンテナのうち凝縮部6側
の端部(図1において上方)に連通しかつ所定量の非凝
縮性ガス7が充填された円筒形のリザーバ8とによって
構成されている。また、コンテナのうちリザーバ8より
も僅かに下方側には、リング状の放熱フィン9が複数枚
設けられている。なお、このヒートパイプ5に封入され
る作動流体としては、300℃程度で良好に作動する例
えば硫黄にヨウ素を加えたものや、ナフタレン、ジフィ
ニールオキサイドおよびジフィニール等が挙げられる。
【0011】前記ヒートパイプ5のうち蒸発部10とな
る端部は、密閉ケーシング2の上面壁を貫通して、セラ
ミック粒4の内部に挿し込まれている。したがって、ヒ
ートパイプ5の蒸発部10側の端部は、各単電池3と熱
伝授受可能とされている。そして、そのヒートパイプ5
の凝縮部6の端部およびリザーバ8と放熱フィン9は、
密閉ケーシング2から外側に延出している。なお、密閉
ケーシング2におけるヒートパイプ5の各貫通箇所は、
適宜の密閉手段によって気密性が担保されている。
【0012】つぎに、上記構成のNa−S電池モジュー
ルの冷却構造の作用を説明する。このNa−S電池モジ
ュール1においても、充電時等に密閉ケーシング2の内
部温度が電気ヒータによって約310℃に維持される一
方、放電時には各単電池3から熱が放出される。まず、
可変コンダクタンス型のヒートパイプ5は、セラミック
ス粒4を介して伝達される各単電池3の放熱を熱源とし
て、自動的に動作を開始する。
【0013】すなわち、ヒートパイプ5の蒸発部10内
において、作動流体が速やかに蒸発する。この蒸気は、
密閉ケーシング2の外部に配設されることで温度と圧力
が共に低い凝縮部6に流動し、コンテナや放熱フィン9
を介して外気によって熱を奪われる。すなわち、ヒート
パイプ5の作動流体によって、各単電池3の熱が密閉ケ
ーシング2の外部に排出される。
【0014】ここで、各単電池3からの放熱量が比較的
少ない場合には、作動流体が蒸発することによるヒート
パイプ5の内部圧力が比較的低いので、リザーバ8内の
非凝縮性ガス7が膨張して凝縮部6の内面の多くを覆っ
てしまう。その結果、可変コンダクタンス型のヒートパ
イプ5のコンテナのうち凝縮部6側の面積、すなわち実
効凝縮面積が狭くなる。そのため、この状態でのヒート
パイプ5の熱輸送力としてはあまり大きくないが、この
状態での各単電池3からの放熱量が少ないために、Na
−S電池モジュール1が過剰に冷却されることがない。
その結果、密閉ケーシング2の内部温度は、放電中であ
るにも拘らず約310℃前後に維持される。
【0015】これに対し、例えばさらに各単電池3から
の放熱量が急増すると、ヒートパイプ5の内部で作動流
体の蒸発が活発になり、当然、内部圧力が高くなる。こ
れにより、非凝縮性ガス7がリザーバ8の内部に徐々に
押し込まれ、凝縮部6における実効面積が拡大する。し
たがって、このヒートパイプ5の熱輸送能力が増すか
ら、熱源である単電池3の放熱量が増大しても、やはり
密閉ケーシング2の温度上昇が抑制される。そして最終
的に、Na−S電池モジュール1の内部は、約310℃
前後に維持される。
【0016】このように、各単電池3から放出される熱
量の変化に可変コンダクタンス型のヒートパイプ5が自
動的に応答し、可変コンダクタンス型のヒートパイプ5
を介して密閉ケーシング2の内部から熱が取り出される
ので、密閉ケーシング2の内部をほぼ一定の好ましい温
度に保つことができる。また、ヒートパイプ5は機械的
・電気的駆動部を持たないので、一連の冷却動作をラン
ニングコストを一切掛けずに行うことができ、しかも、
メンテナンスが不要な利点もある。
【0017】つぎに図2を参照してこの発明の第二実施
例を説明する。ここに示す例は、作動流体に水が採用さ
れたヒートパイプの例である。なお、上記実施例と同様
の部材には同じ符号を付け、その詳細な説明を省略す
る。密閉ケーシング2は、金属板からなる矩形の中空密
閉容器であって、その内部の数箇所が金属板で上壁内面
から下壁内面に至って幅狭く仕切られており、ここにヒ
ートパイプ5を挿着すべき空間部11が形成されてい
る。また、密閉ケーシング2におけるこの空間部11以
外の部分には、電気的に接続された複数の単電池3が設
置されるとともに、セラミックス粒4が充填されてい
る。
【0018】前述のように、空間部11にはヒートパイ
プ5の蒸発部10となる端部が側壁と接触しないように
挿着されており、またそのヒートパイプ5の凝縮部6と
なる端部は、密閉ケーシングから外側に延出している。
なお、このヒートパイプ5は、内部に封入する作動流体
を水に替えた以外では上記第一実施例の可変コンダクタ
ンス型のヒートパイプ5と同様に構成されている。
【0019】以下、上記のように構成されたこの実施例
の作用について説明する。このNa−S電池モジュール
1においても、充電時等には密閉ケーシング2の内部温
度が電気ヒータによって約310℃に維持され、また放
電時には各単電池3から熱が放出される。
【0020】まず、その熱はセラミックス粒4を介して
密閉ケーシング2を形成する金属板や、空間部を郭定す
る金属板等に伝達された後に、空間部11内の空気を経
てヒートパイプ5の蒸発部10内の作動流体に伝達され
る。なお、密閉ケーシング2のうちセラミックス粒4が
充填されている部分(空間部11を除く部分)の温度
は、一時的に310℃よりも上昇する。ここで、一般に
水を作動流体としたヒートパイプ5における動作温度の
上限値は、約250℃程度である。したがって、熱源が
これよりも高温である場合には、蒸発部10内がドライ
アウトして効率よい熱輸送が行われなくなるが、ここで
はヒートパイプ5の蒸発部10が、いわゆる断熱層中に
配設されていて、単電池の熱が適温まで下がった状態で
伝えられる。そのため、コンテナ内部の作動流体が速や
かに蒸発し、何等支障なくヒートパイプ5の動作が開始
される。
【0021】作動流体蒸気は、密閉ケーシング2の外部
に配設されることで温度と圧力が共に低い凝縮部6に流
動し、そこでコンテナや放熱フィン9を介して外気に熱
を奪われて凝縮する。すなわち、ヒートパイプ5の作動
流体によって、各単電池3の熱が密閉ケーシング2の外
部に排出される。
【0022】ここで、各単電池3からの放熱量が比較的
少ない場合には、リザーバ8の内部の非凝縮性ガス7が
膨張し、凝縮部6の内面の広い範囲が覆われる。その結
果、ヒートパイプ5のコンテナのうち凝縮部6側の面
積、すなわち実効凝縮面積が狭くなる。そのため、この
状態でのヒートパイプ5の熱輸送力としてはあまり大き
くないが、前述の通り各単電池3からの放熱量が少ない
ために、Na−S電池モジュール1が過剰に冷却されな
い。その結果、密閉ケーシング2の内部温度は、放電中
であるにも拘らず約310℃前後に維持される。
【0023】これに対し、例えばさらに各単電池3から
の放熱量が急増すると、ヒートパイプ5の内部で作動流
体の蒸発が活発になる。その場合、コンテナの内部圧力
が高くなり、非凝縮性ガス7がリザーバ8の内に徐々に
押し込まれる。したがって、凝縮部6における実効面積
が拡大し、ヒートパイプ5としての熱輸送能力が増すか
ら、各単電池3の放熱量が増大しても、やはり密閉ケー
シング2の温度上昇が抑制される。そして最終的に、N
a−S電池モジュール1の内部は、約310℃前後に維
持される。
【0024】このように、上記第一実施例と同様に可変
コンダクタンス型のヒートパイプ5が単電池3の放熱量
の増減に対して自動的に熱輸送力を調整するから、Na
−S電池モジュール1の内部を良好な温度に維持するこ
とができる。また、水を作動流体とするヒートパイプ5
は、上記第一実施例の可変コンダクタンス型のヒートパ
イプ5と比べると単価が大幅に安いので、冷却構造全体
としてのイニシャルコストの低廉化を図ることができ
る。
【0025】さらに、この発明の第三実施例について図
3を参照して説明する。ここに示す例は、ヒートパイプ
としてループ型のものを採用した例である。なお、ここ
でも上記各実施例と同様の部材には同じ符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。密閉ケーシング2は、金属板
により形成された矩形容器であり、この密閉ケーシング
2の内部には、電気的に接続された複数の単電池3が収
納されるとともに、所定粒径のセラミックス粒4が充填
されている。そして、この密閉ケーシング4には、ルー
プ型のヒートパイプ15が取り付けられている。
【0026】このループ型のヒートパイプ15は、蒸発
部10と凝縮部6とを金属パイプからなる蒸発管12と
液戻し管13とによって連結し、これにより形成された
密閉循環路の内部に非凝縮性ガスを真空脱気した状態
で、例えば硫黄にヨウ素を加えたものや、ナフタレン、
ジフィニールオキサイド、あるいはジフィニール等の3
00℃程度で良好に作動する流体が作動流体として封入
されたものである。また、密閉ケーシング2の外部に
は、図示しない電気ヒータか取り付けられている。
【0027】前記蒸発管12は、セラミックス粒4内を
各単電池3と接触しないように配設されるとともに、垂
直上方に向けて密閉ケーシング2の上面壁を貫通して延
ばされている。そして、ほぼ水平方向に向けて曲げられ
るとともに、そこで液戻し管13の上端部に接続されて
いる。また、蒸発管12の外周部には、リング状の放熱
フィン9が装着されている。前記液戻し管13は、密閉
ケーシング2の上面壁をほぼ垂直に貫通するとともに、
その下端部で蒸発管12の一端部と接続されている。ま
た、この液戻し管13のうち密閉ケーシング2の上面壁
よりも上方箇所には、ヒートパイプ15の内部に循環す
る作動流体量を自在に調整する開閉式の制御弁14が介
設されている。
【0028】以下、上記のように構成されたこの実施例
の作用について説明する。このNa−S電池モジュール
1においても、充電時等に密閉ケーシング2の内部温度
が電気ヒータによって約310℃に維持される一方、放
電時には各単電池3から多量の熱が放出される。したが
って、まず制御弁14が任意の開度に開かれる。すると
液戻し管13内の上方部分にプールされていた液相作動
流体が、制御弁14の開度に応じた量だけ蒸発部10側
に流下する。その蒸発部10は、セラミックス粒4を介
して伝達される各単電池3の放熱により既に高温状態と
なっており、しかもここでは作動流体の作動温度が30
0℃程度とされているから、その作動流体は加熱されて
速やかに蒸発する。
【0029】これに対して凝縮部6となる蒸発管12の
一部は、密閉ケーシング2の外部に配設されているため
に、内部圧力と温度が共に低くなっているから、前記作
動流体の蒸気は、蒸発管12内を上方に向けて流動す
る。そして、コンテナ壁や放熱フィン9を介してその蒸
気は外気に熱を奪われて凝縮する。すなわち、各単電池
3から放出された熱が密閉ケーシング2の外部に、作動
流体によって放出される。
【0030】なお、再度液相に戻った作動流体は、液戻
し管13の内部を上端部から下端部に向けて流下する。
その場合、前述の制御弁14の開度に応じて、そこより
も上方側に一時的に滞留された後、蒸発管12の底部に
おいて再度蒸発し、上記と同様のサイクルを継続する。
したがって、密閉ケーシング2の内部温度が次第に低下
しついにはほぼ310℃前後に維持される。
【0031】これに対して、例えばNa−S電池モジュ
ール1の内部温度がさらに上昇するようであれば、制御
弁14が現状よりもさらに大きく開かれる。すなわち、
ループ型のヒートパイプ15の熱輸送力、言い換える
と、Na−S電池モジュール1に対する冷却能力は、コ
ンテナの内部に循環する作動流体量によって決定される
のであるから、このように調節することで密閉ケーシン
グ2の内部温度が次第に低下し、ついには約310℃前
後に維持される。
【0032】このように、制御弁14を調整すること
で、各単電池3から放出される熱量の変化にループ型の
ヒートパイプ15が迅速に応答し、密閉ケーシング2の
内部から熱を取り出すので、密閉ケーシング2の内部を
ほぼ一定の好ましい温度に保つことができる。また、ヒ
ートパイプ15は機械的・電気的駆動部を持たないの
で、ランニングコストを一切掛けず、しかも、メンテナ
ンスフリーでNa−S電池モジュールの冷却を行うこと
ができる。さらに、ループ型のヒートパイプ15は、作
動流体の蒸気流と液流とが干渉しないので、上記各実施
例の可変コンダクタンス型のヒートパイプ5と比べて、
密閉ケーシング2の内部温度の増減に対する応答性によ
り優れている。
【0033】なお、この発明は上記の各実施例に限定さ
れるものではなく、ヒートパイプの本数やそのレイアウ
ト等は適宜に設定することができ、また、例えば上記各
実施例で示した可変コンダクタンス型ヒートパイプとル
ープ型ヒートパイプとを、各々複数本づづ組み合わせて
構成してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、密閉ケ
ーシングの内部に電気的に接続した複数の単電池が備え
られるとともに、熱伝導性の高いセラミックス粒が充填
され、その密閉ケーシングの内部側にかつ各単電池と熱
授受可能にヒートパイプの蒸発部が配設されるととも
に、その凝縮部が密閉ケーシングの外部側に露出するよ
うに配設されているので、Na−S電池モジュールの冷
却を単電池の放熱量の変化に応じて行うことができる。
また、ランニングコストが一切掛からず、しかもメンテ
ナンスが不要になる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を一部切り欠いて示す概略
図である。
【図2】この発明の第二実施例を一部切り欠いて示す概
略図である。
【図3】この発明の第三実施例を一部切り欠いて示す概
略図である。
【符号の説明】
1…Na−S電池モジュール、 2…密閉ケーシング、
3…単電池、 4…セラミックス粒、 5…ヒートパ
イプ、 6…凝縮部、 7…非凝縮ガス、 10…蒸発
部、 14…制御弁、 15…ヒートパイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益子 耕一 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 長谷川 仁 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケーシングの内部に電気的に接続し
    た複数の単電池が備えられるとともに、熱伝導性の高い
    セラミックス粒が充填され、さらにヒートパイプの蒸発
    部が前記密閉ケーシングの内部側にかつ前記各単電池と
    熱授受可能に配設されるとともに、前記ヒートパイプの
    凝縮部が前記密閉ケーシングの外部側に露出するように
    配設されていることを特徴とするNa−S電池モジュー
    ルの冷却構造。
JP5041195A 1995-02-15 1995-02-15 Na−S電池モジュールの冷却構造 Pending JPH08222280A (ja)

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