JPH08220709A - 写真用カプラーの製造方法 - Google Patents

写真用カプラーの製造方法

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JPH08220709A
JPH08220709A JP4662495A JP4662495A JPH08220709A JP H08220709 A JPH08220709 A JP H08220709A JP 4662495 A JP4662495 A JP 4662495A JP 4662495 A JP4662495 A JP 4662495A JP H08220709 A JPH08220709 A JP H08220709A
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JP
Japan
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group
coupler
formula
general formula
carbon atoms
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Application number
JP4662495A
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English (en)
Inventor
Hiroki Mizukawa
裕樹 水川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製造工程を簡略化し製造にかかる日数を短縮す
る。 【構成】式〔II〕のアミン体に一般式〔III 〕の化合物
を反応させ、次いでその生成物〔IV〕に一般式〔V〕の
化合物を反応させる式〔I〕の写真用カプラーの製造方
法。(Cpはカプラー残基、R1 〜R4 は水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基、mは0から
24の整数、Aは−O−、−OC(=O)−、−S−、
−SO2 −等を、R5 はアルキル基等、X1 、X2 はハ
ロゲン原子または−OSO2 −R13を、R13はアルキル
基またはアリール基、Mは水素原子またはアルカリ金属
原子を表す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真感光材料に使用され
るカプラーの製造方法に関するものあり、工程の簡略
化、収率の向上を達成したカプラーの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
ては現像主薬の酸化体とカップリングしてイエロー、マ
ゼンタ、シアンに発色する色素形成カプラー、現像抑制
剤を放出するDIRカプラー、色補正が目的のカラード
カプラー等々が用いられている。これらのカプラーには
種々の目的に沿って各種の置換基が導入されている。例
えば、これらのカプラーはゼラチン中に分散させるため
に、高沸点有機溶媒に溶解させたり、またはアルカリ水
溶液に溶解させて用いられており、これらの溶媒に対し
て優れた溶解性が要求され、それらを満足する置換基が
導入されている。またこれらの置換基はカプラーを好ま
しい層に固定化させるために耐拡散性の機能も付与され
た置換基が選択されている。さらにカプラーに要求され
る基本的な性能としては色相、発色性、カプラーの安定
性、色像の堅牢性等を挙げることができる。これらの性
能を満足させるために種々の置換基が選択されカプラー
骨格に導入されている。例えば特開昭−5019435
号、同60−55340、米国特許第4513082
号、米国特許第4942117号、特開平3−1960
37号、同2−18552、同3−221947、同3
−284745、特公昭56−44420等に記載され
ている。
【0003】上記の特許に記載されているカプラー、す
なわち一般式〔I〕で表される置換基を有するカプラー
の製造方法においては、従来、以下に示す合成スキーム
(A)または合成スキーム(B)に従って製造されてい
た。
【0004】
【化6】
【0005】すなわち、あらかじめ化合物cの酸クロラ
イド体を合成したのちに一般式〔II〕で表されるカプラ
ーのアミン体とを反応させて、一般式〔I〕で表される
カプラーを製造していた。しかしながら、これらの製造
方法においては、あらかじめ合成する化合物bもしくは
化合物eを単離、精製、乾燥等を行わなければならず製
造日数を必要とし、さらに精製等における損失等々コス
トアップの要因があり、カプラーのより安価な製造方法
が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、製造工程を簡略化し製造にかかる日数を短縮したカ
プラーの製造方法を提供することにある。さらに中間体
を単離することによる損失を無くしカプラーを優れた得
率で製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
製造方法によって達成されることが見出された。即ち、
一般式〔I〕
【0008】
【化7】
【0009】(式中、Cpはカプラー残基を表し、
1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ水素原子、アルキ
ル基、アルケニル基またはアリール基を表す。mは0か
ら24の整数を表す。Aは−O−,−OC(=O)−,
−S−,−SO2 −,−N(R11)−または−N
(R12)SO2 −を表す。R5 はアルキル基、アルケニ
ル基、アリール基、ヘテロ環基またはR11またはR12
互いに結合して5員または6員の環を形成するために必
要な原子群を表す。R11及びR12はそれぞれにアルキル
基、アリール基、ヘテロ環基またはR5 と互いに結合し
て5員または6員の環を形成するために必要な原子群を
表す。)で表される写真用カプラーの製造方法におい
て、一般式〔II〕
【0010】
【化8】
【0011】(式中、Cpはカプラー残基を表す。)で
表されるアミン体に一般式〔III 〕
【0012】
【化9】
【0013】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びmは
それぞれに一般式〔I〕におけるそれぞれと同義であ
る。X1 及びX2 はそれぞれにハロゲン原子または−O
SO2 −R13を表す。R13はアルキル基またはアリール
基を表す。)で表される化合物を反応させ、次いでその
生成物〔IV〕
【0014】
【化10】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びmは
それぞれ一般式〔I〕におけるそれぞれと同義である。
1 及びX2 はそれぞれに一般式〔III 〕におけるそれ
ぞれと同義である。)に一般式〔V〕
【0016】
【化11】
【0017】(式中、Mは水素原子またはアルカリ金属
原子を表し、A、R5 、R11及びR12はそれぞれに一般
式〔I〕におけるそれぞれと同義である。)で表される
化合物を反応させることを特徴とする一般式〔I〕で表
される写真用カプラーの製造方法。特にAが−OC(=
O)−の場合に高い収率を得ることができる。
【0018】以下に本発明を詳細に説明する。各一般式
における置換基を説明する。R1 、R2 、R3 及びR4
のアルキル基は置換または無置換の直鎖、分岐鎖または
環状のアルキル基を表し、無置換のアルキル基の炭素数
としては1〜48が好ましく、1〜36がさらに好まし
く、1〜24が特に好ましい。無置換の直鎖、分岐鎖ま
たは環状のアルキル基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキ
サデシル、オクタデシル、エイコシル、イソプロピル、
イソブチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、アダマンチルが挙げられる。
【0019】置換アルキル基の置換基としては、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素、塩素)、ヒドロキシル基、ニ
トロ基、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、アリー
ル基(炭素数6〜18、好ましくは6〜12。例えばフ
ェニル、4−ニトロフェニル、4−ヒドロキシフェニ
ル、ナフチル)、アルコキシ基(炭素数1〜24、好ま
しくは1〜18、例えばメトキシ、エトキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキ
シ、2−エチルヘキシル)、アリールオキシ基(炭素数
6〜18、好ましくは6〜12、例えばフェノキシ、4
−tert−オクチルフェノキシ、2、4−ジ−ter
t−アミルフェノキシ、4−シアノフェノキシ、2−メ
タンスルホンアミドフェノキシ、4−(4’−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ、4−フェニルフェ
ノキシ)、ヘテロ環オキシ基(炭素数1〜12、好まし
くは1〜6、例えば5−ピラゾリルオキシ、2−ピリジ
ルオキシ)、アルキルチオ基(炭素数1〜24、好まし
くは1〜18、例えばメチルチオ、エチルチオ、ブチル
チオ、オクチルチオ、t−オクチルチオ、ヘキサデシル
チオ)、アリールチオ基(炭素数6〜18、好ましくは
1〜12、例えばフェニルチオ、2−ピバロイルアミノ
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオ、)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜3
6、好ましくは2〜20、例えばメトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ドデシルオ
キシカルボニル、)、アリールオキシカルボニル基(炭
素数7〜36、好ましくは7〜24、例えばフェノキシ
カルボニル、2、4−ジ−t−アミルフェノキシカルボ
ニル、4−ドデシルオキシフェノキシカルボニル)、ア
シルアミノ基(炭素数2〜36、好ましくは2〜24、
例えばアセトアミド、ブタンアミド、ヘキサンアミド、
ベンズアミド、ピバリン酸アミド、ヘキサデカン酸アミ
ド、2−オクタデシルオキシベンズアミド)、カルバモ
イル基(炭素数1〜36、好ましくは1〜24、例えば
N−メチルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、
N,N−ジエチルカルバモイル、N−フェニルカルバモ
イル、N−メチルカルバモイル、N−シクロヘキシルカ
ルバモイル、
【0020】N−メチル−N−フェニルカルバモイ
ル)、スルファモイル基(炭素数1〜36、好ましくは
1〜24。N−メチルスルファモイル、N−ブチルスル
ファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N
−ジオクチルスルファモイル、N−フェニルスルファモ
イル、N−シクルヘキシルスルファモイル、N−エチル
−N−フェニルスルファモイル)、スルホンアミド基
(炭素数1〜36、好ましくは1〜24、例えばメタン
スルホンアミド、ブタンスルホンアミド、オクタンスル
ホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンス
ルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、2−オク
チルオキシ−5−t−オクチルベンゼンスルホンアミ
ド)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2〜3
6、好ましくは2〜24、例えばメトキシカルボニルア
ミノ、エトキシカルボニルアミノ、ドデシルオキシカル
ボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、ア
リールオキシカルボニルアミノ基(炭素数7〜36、好
ましくは7〜24、例えばフェノキシカルボニルアミ
ノ、4−メトキシフェノキシカルボニルアミノ)、ウレ
イド基(炭素数1〜36、好ましくは1〜24、例えば
N−ブチルウレイド、N−フェニルウレウイド、N,N
−ジオクチルウレイド、N−エチル−N−フェニルウレ
イド、N−シクロヘキシルウレイド)、ヘテロ環基(炭
素数1〜24、ヘテロ原子として例えば窒素原子、酸素
原子または硫黄原子を少なくとも1個以上有し3〜1
2、好ましくは5もしくは6員環の単環もしくは縮合
環。例えば2−ピリジル、1−ピロリル、モルホリノ、
インドリル)、アシル基(炭素数1〜36、好ましくは
1〜24、例えばアセチル、ベンゾイル、ピバロイ
ル)、イミド基(炭素数3〜36、好ましくは3〜2
4、例えばコハク酸イミド、フタル酸イミド、ヒダント
イン−1−イル)、ホスフィノイル基(炭素数0〜3
6、好ましくは0〜24、例えばジエトキシホスフィノ
イル、ジオクチルオキシホスフィノイル、ジオクチルホ
スフィノイル、ジフェノキシホスフィノイル、ジフェニ
ルホスフィノイル)、アルキルスルホニル基(炭素数1
〜36、好ましくは1〜24、例えばメチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、ドデシルスルホニル、ヘキサデ
シルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル)、ア
リールスルホニル基(炭素数6〜36、好ましくは6〜
24、例えばフェニルスルホニル、4−ドデシルオキシ
フェニルスルホニル)等が挙げられる。上記の置換基は
さらに置換基を有していてもよい。その置換基の例とし
てはここで挙げた置換基が挙げられる。
【0021】好ましい置換基としてはハロゲン原子、ア
ルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシルアミノ基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、
アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボ
ニルアミノ基、ウレイド基、ヘテロ環基、アシル基、イ
ミド基、ホスフィノイル基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基等が挙げられる。さらに好ましい置
換基はアルコキシ基、シアノ基、アリール基、アルコキ
シ基、、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ
カルボニル基、、アシルアミノ基、カルバモイル基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、、ウレイド基、、アシル
基、イミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基等が挙げられる。最も好ましい置換基はアルコキ
シ基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、アルコキシカルボニル基、イミド基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等である。
【0022】R1 、R2 、R3 及びR4 のアルケニル基
は、置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアル
ケニル基を表し、置換アルケニル基の置換基は前記のR
1 〜R4 で説明した置換アルキル基の置換基と同義であ
る。無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルケニル基と
しては、炭素数として2〜36が好ましく、2〜24が
より好ましく、例えばビニル、2−プロペニル、3−ブ
テニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル、シクロヘキ
セニルが挙げられる。
【0023】R1 、R2 、R3 及びR4 のアリール基
は、置換または無置換のアリール基を表し、置換アリー
ル基の置換基とは前記のR1 〜R4 で説明した置換アル
キル基の置換基及びアルキル基を表す。無置換のアリー
ル基としては炭素数6〜24が好ましく、6〜12のア
リール基がより好ましく、例えばフェニル、ナフチルが
挙げられる。
【0024】R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれに
同一であっても異なっていてもよい。R1 は水素原子ま
たは置換または無置換の直鎖または分岐鎖のアルキル基
が好ましく、水素原子、または無置換の直鎖または分岐
鎖のアルキル基が更に好ましい。R2 、R3 及びR4
水素原子または、無置換の直鎖または分岐鎖のアルキル
基が好ましく、水素原子が最も好ましい。mは好ましく
は0〜10であり、さらに好ましくは0〜3であり、最
も好ましくは0である。Aは−O−、−S−、−OC
(=O)−又は−SO2 −が好ましく、−O−、−S−
又は−OC(=O)−がさらに好ましい。
【0025】R5 におけるアルキル基は置換または無置
換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を表す。置換
アルキル基の置換基は、前記のR1 〜R4 で説明した置
換アルキル基の置換基と同義である。無置換のアルキル
基は炭素数1〜48、好ましくは1〜36、さらに好ま
しくは1〜24のアルキル基(例えばメチル、エチル、
プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、ペンタデシル、テトラデシル、ペンタデシル、
ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシ
ル、イソプロピル、イソブチル、2−エチルヘキシル、
t−オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル)を表す。
【0026】R5 におけるアルケニル基は置換または無
置換の直鎖、分岐または環状のアルケニル基を表し、置
換アルケニル基の置換基は前記のR1 〜R4 で説明した
置換アルキル基の置換基と同義である。無置換のアルケ
ニル基は炭素数2〜24、好ましくは2〜18のアルケ
ニル基(例えばビニル、ブテニル、ヘキセニル、ヘキサ
デセニル、オクタデセニル、シクロヘキセニル)を表
す。
【0027】R5 におけるアリール基は置換または無置
換のアリール基を表し、置換アリール基の置換基は前記
のR1 〜R4 で説明した置換アルキル基の置換基及びア
ルキル基を表す。無置換のアリール基は炭素数6〜1
8、好ましくは6〜12のアリール基(例えばフェニ
ル、ナフチル)を表す。
【0028】R5 におけるヘテロ環基は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜7のヘテロ原子として窒素原子、酸
素原子、もしくは硫黄原子から選ばれる、好ましくは3
員ないし8員の置換または無置換のヘテロ環基を表し、
置換ヘテロ環の置換基は前記のR1 〜R4 で説明した置
換アルキル基の置換基及びアルキル基を表す。ヘテロ環
基の代表的な例としては2−ピリジル、2−ベンズオキ
サゾリル、2−イミダゾリル、2−ベンズイミダゾリ
ル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリルが挙
げられる。
【0029】またR5 がR11またはR12と互いに結合し
て5員または6員の環を形成するに必要な原子群を表す
場合、その5員または6員の環としては1−ピラゾリ
ル、1−イミダゾリル、1−トリアゾリル、1−ベンズ
トリアゾリル、1−ベンズイミダゾリル等が挙げられ
る。R5 はアルキル基、アリール基が好ましい。
【0030】Cpはカプラー残基を表し、イエローカプ
ラー残基、マゼンタカプラー残基、シアンカプラー残基
等のカプラー残基が挙げられる。さらに詳しく説明する
とCpがイエローカプラー残基を表す時、例えばピバロ
イルアセトアニライド型、ベンゾイルアセトアニライド
型、マロン酸ジエステル型、マロン酸ジアミド型、ジベ
ンゾイルメタン型、ベンゾチアゾリルアセトアミド型、
マロン酸エステルモノアミド型、ベンゾオキサゾリルア
セトアミド型、ベンゾイミダゾリルアセトアミド型、ま
たはシクロアルカノイルアセトアミド型等のカプラー残
基が挙げられる。さらに米国特許第5021332号、
同5021330号、欧州特許第421221A号に記
載のカプラー残基であってもよい。
【0031】Cpがマゼンタカプラー残基を表すとき、
例えば5−ピラゾロン型、ピラゾロベンツイミダゾール
型、ピラゾロトリアゾール型、ピラゾロイミダゾール
型、イミダゾトリアゾール型またはシアノアセトフェノ
ン型のカプラー残基が挙げられる。Cpがシアンカプラ
ー残基を表すとき、例えばフェノール型、ナフトール型
が挙げられる。さらに米国特許第4746602号、欧
州特許第249453号に記載のカプラー残基であって
もよい。さらにCpは実質的に色画像を残さないカプラ
ー残基であってもよく、このカプラー残基としては、例
えばインダノン型、アセトフェノン型などのカプラー残
基が挙げられる。
【0032】一般式〔II〕で表される化合物の好ましい
例は下記一般式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−
3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、
(Cp−7)、(Cp−8)、(Cp−9)、(Cp−
10)、(Cp−11)、または(Cp−12)で表さ
れ、一般式(Cp−1)〜(Cp−12)で表される化
合物のそれぞれの置換基R51,R52,R53,R54
55,R56,R57,R58,R59,R60,R61,R62、R
63、R64またはXのいずれかに少なくとも一個の−NH
2 基を有すか、または置換基R51〜R64またはXの少な
くとも一個が−NH2基である化合物である。
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】以下にR51〜R64、X、b、d及びeにつ
いて詳しく説明する。以下で、R41はアルキル基、アリ
ール基またはヘテロ環基を表し、R42はアリール基また
はヘテロ環基を表す。R43、R44及びR45は水素原子、
アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
51、R52及びR53は各々R43と同じ意味を表す。bは
0または1を表す。R54は−NH2 、R41と同じ意味の
基、R41C(=O)N(R43)−基、R41SO2 N(R
43)−基、R41N(R43)−基、R41S−基、R43O−
基、またはR45N(R43)C(=O)N(R44)−基を
表す。
【0036】R55は−NH2 またはR41と同じ意味の基
を表す。R56及びR57は各々−NH2 、R43と同じ意味
の基、R41S−基、R43O−基、R41C(=O)N(R
43)−基、R41SO2 N(R43)−基、R41N(R43
−基、またはR45N(R43)C(=O)N(R44)−基
を表す。
【0037】R58は−NH2 またはR41と同じ意味の基
を表す。R59は−NH2 、R41と同じ意味の基、R41
(=O)N(R43)−基、R41OC(=O)N(R43
−基、R41SO2 N(R43)−基、R43(R44)NC
(=O)N(R45)−基、R41O−基、R41S−基、ハ
ロゲン原子、またはR41N(R43)−基を表す。dは0
ないし3を表す。dが複数のとき複数個のR59は同じ置
換基または異なる置換基を表す。
【0038】R60は−NH2 またはR41と同じ意味の基
を表す。R61は−NH2 またはR41と同じ意味の基を表
す。R62は−NH2 、R41と同じ意味の基、R41C(=
O)NH−基、R41OC(=O)N(R43)−基、R41
SO2 NH−基、R43N(R44)C(=O)NH−基、
43N(R44)SO2 NH−基、R43O−基、R41S−
基、またはハロゲン原子を表す。R63及びR64は各々−
NH2 、R41と同じ意味の基、R43C(=O)N
(R44)−基、R43N(R44)C(=O)−基、R41
2 N(R43)−基、R41N(R43)SO2 −基、R41
SO2 −基、R43OC(=O)−基、R43OSO2
基,ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはR43
O−基を表す。eは0ないし4の整数を表す。複数個の
62またはR63があるとき各々同じものまたは異なるも
のを表す。
【0039】置換基R51〜R64またはXのいずれかに少
なくとも一個の−NH2 基を有すか、または置換基R54
〜R64またはXの少なくとも一個が−NH2 基である。
さらに好ましくは、一般式(Cp−1)及び一般式(C
p−2)で表されるカプラー残基である。
【0040】Xは水素原子又は現像主薬の酸化体との反
応により離脱可能な基を表し、例えば、水素原子、ハロ
ゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、窒素原子で
離脱するヘテロ環基及びイミド基(例えば、特開昭56
−38044号、特公昭58−10739号、同56−
54134号、同56−45135号記載の離脱基)、
アルキルチオ基(例えば、特開昭56−126833号
記載の離脱基)、アリールチオ基(例えば、米国特許第
4351897号、特開平2−160233号記載の離
脱基)、アルコキシ基(欧州特許第423727号記載
の離脱基)、アリールオキシ基(例えば、欧州特許第4
28902号、同299726号記載の離脱基)、アゾ
基(例えば、特公昭57−39413号、特開昭63−
110452号記載の離脱基)、米国特許第40725
25号、特開平5−34878号、同5−313322
号、欧州特許第514896号、特開平6−34796
0号および特願平5−212194号に記載の離脱基が
挙げられる。
【0041】Xは水素原子、窒素原子で離脱するヘテロ
環基及びイミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましく、水素原子
がさらに好ましい。
【0042】X1 及びX2 におけるハロゲン原子として
は例えばフッ素、塩素、臭素が挙げられる。
【0043】R13におけるアルキル基は置換または無置
換の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、置換アルキ
ル基の置換基は前記のR1 〜R4 の置換アルキル基で説
明した置換基と同義である。無置換のアルキル基は炭素
数1〜20、好ましくは1〜4のアルキル基が好まし
く、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルが挙げら
れる。R13におけるアリール基は置換または無置換のア
リール基を表し、置換アリール基の置換基は前記のR1
〜R4 の置換アルキル基で説明した置換基及びアルキル
基を表す。X1 及びX2 としてはそれぞれにハロゲン原
子または−OSO2 −R13(ここでのR13は無置換アル
キル基、またはアリール基を表す。)が好ましく、ハロ
ゲン原子(例えば、塩素、臭素)または−OSO2 −R
13(ここでのR13はメチル基、フェニル基、p−トリル
基を表す。)がさらに好ましく、塩素原子または臭素原
子が最も好ましい。
【0044】本発明の製造方法における好ましい置換基
の組合せを以下に示す。R1 が水素原子または置換また
は無置換の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表わし、R
2 、R3 及びR4 がそれぞれ水素原子または、無置換の
直鎖または分岐鎖のアルキル基を表わし、mが0〜10
の整数を表し、Aが−O−、−S−、−OC(=O)−
又は−SO2 −を表し、X1 及びX2 がそれぞれハロゲ
ン原子または−OSO2 −R13(ここでのR13は無置換
アルキル基、またはアリール基を表す。)を表し、R5
がアルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ
環基を表す組合せが好ましい。
【0045】更には、R1 が水素原子または無置換の直
鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R2 、R3 及びR
4 がそれぞれ水素原子を表し、mが0〜3の整数を表
し、Aが−O−、−S−又は−OC(=O)−を表し、
1 及びX2 がそれぞれハロゲン原子(例えば、塩素、
臭素)または−OSO2 −R13(ここでのR13はメチル
基、フェニル基、p−トリル基を表す。)を表し、R5
がアルキル基またはアリール基を表す組合せが収率的に
さらに好ましい。X1 及びX2 がそれぞれ塩素原子また
は臭素原子を表す場合が特に好ましい。尚、本発明はA
が−OC(=O)−の場合に従来方法では得られない程
高収率で最終生成物を得ることができ、Aが−OC(=
O)−における他の置換基も上述におけるA以外の組合
せのとおりである。
【0046】一般式〔II〕で表される代表的な化合物例
を以下に示すが、本発明はこれら限定されるものではな
い。
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
【化19】
【0053】一般式〔III 〕で表される化合物の具体的
な代表例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されな
い。
【0054】
【化20】
【0055】一般式〔V〕で表される化合物の代表的具
体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0056】
【化21】
【0057】
【化22】
【0058】一般式〔I〕で表されるカプラーの代表的
具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】次に本発明の実施態様について説明する。
以下に本発明の一般的な合成スキーム(C)を示す。 合成スキーム(C)
【0073】
【化36】
【0074】式中、Cp、R1 〜R5 、X1 、X2
A、M及びm等は前記で説明したのと同義である。一般
式〔II〕で表されるアミン体と一般式〔III 〕で表され
る化合物との反応においては無溶媒で行ってもよいし、
適当な溶媒に溶解または分散して行ってもよい。本発明
に用いることのできる代表的な溶媒としては、アセトニ
トリル、ジメチルスルホキサイド、スルホラン、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルイミダゾリドン、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、1,2
−ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、水、ジクロ
ロエタン等の溶媒が挙げられる。これらの溶媒は単一で
使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。
【0075】溶媒の使用量は一般式〔II〕のアミン体の
1重量部当たり0.1〜1000重量部、好ましくは1
〜20重量部の割合で使用され、さらに好ましくは1〜
5重量部の割合で使用される。一般式〔II〕で表される
アミン体と一般式〔III 〕で表される化合物は1:0.
5〜1:5のモル比で用いられ、好ましくは1:0.8
〜1:1.5のモル比で使用される。
【0076】一般式〔II〕で表されるアミン体と一般式
〔III 〕で表される化合物との反応においては塩基を使
用しなくても良いし、適当な塩基を用いて行ってもよ
い。本発明に用いることのできる代表的な塩基としては
無機塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ナトリウムアル
コラート(例えば、ナトリウムメチラート、ナトリウム
エチラート))、カリウムアルコラート(例えば、カリ
ウム−t−ブチラート)、有機塩基(例えばトリエチル
アミン、ピリジン、ルチジン、ジエチルアニリン、DB
U(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ
ン))が挙げられる。
【0077】塩基の使用量は一般式〔III 〕の化合物に
対して1:0.5〜1:30のモル比で用いられ、好ま
しくは1:1〜1:5のモル比使用される。反応温度は
−30℃〜120℃で行えるが、−20℃〜100℃が
好ましく、−10℃〜80℃がさらに好ましい。反応時
間は条件により異なるが、多くの場合には10分〜24
時間で反応が完結する。
【0078】上記の条件で合成した生成物〔IV〕と一般
式〔V〕との反応においては、生成物〔IV〕を単離して
使用してもよいが、単離しないで一般式〔V〕との反応
に用いるほうが合成日数が少なく好ましい。特にAが−
OC(=O)−の場合に顕著である。この反応において
は無溶媒で行ってもよいし、適当な溶媒に溶解または分
散して行ってもよい。本発明に用いることのできる代表
的な溶媒としては、アセトニトリル、ジメチルスルホキ
サイド、スルホラン、ジメチルアセトアミド、ジメチル
イミダゾリドン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロ
フラン、酢酸エチル、1,2−ジメトキシエタン、ベン
ゼン、トルエン、水、ジクロロエタン、メタノール、イ
ソプロパノール、アセトン等の溶媒が挙げられる。これ
らの溶媒は単一で使用してもよいし、2種以上を混合し
て使用してもよい。
【0079】溶媒の使用量は先に用いた一般式〔II〕の
アミン体の1重量部当たり0.1〜1000重量部、好
ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重
量部の割合で使用できる。生成物〔IV〕と一般式〔V〕
で表される化合物のモル比は、1:0.8〜1:10の
モル比で用いられ、好ましくは1:1〜1:2.0のモ
ル比で使用される。
【0080】生成物〔IV〕と一般式〔V〕で表される化
合物の反応においては塩基を使用しなくても良いし、適
当な塩基を用いて行ってもよい。本発明に用いることの
できる代表的な塩基としては無機塩基(例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ケイ酸
ナトリウム、ナトリウムアルコラート(例えば、ナトリ
ウムメチラート、ナトリウムエチラート))、カリウム
アルコラート(例えば、カリウム−t−ブチラート)、
水素化ナトリウム)、有機塩基(例えばトリエチルアミ
ン、ピリジン、ルチジン、ジエチルアニリン、DBU
(1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ
ン))が挙げられる。
【0081】塩基の使用量は一般式〔V〕の化合物に対
して1:0.5〜1:30のモル比で用いられ、好まし
くは1:1〜1:5のモル比使用され、さらに好ましく
は1:1〜1:3のモル比で使用される。反応温度は−
30℃〜150℃で行えるが、−20℃〜100℃が好
ましく、10℃〜100℃が特に好ましい。反応時間は
条件により異なるが、多くの場合には10分〜48時間
で反応が完結する。
【0082】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例の一部を示す
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1(例示カプラーI−1) 合成スキームD
【0083】
【化37】
【0084】例示カプラーI−1の合成 アミン体(化合物II−1)26.9g(0.10モル)
をジメチルアセトアミド 80mlに溶解し、5〜10
℃に冷却し攪拌した。この溶液に2−ブロモプロピオニ
ルブロマイド(III −3)22.7g(0.105モ
ル)を滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌を行っ
た後、次いでパルミチン酸(V−31)28.2g
(0.11モル)を添加し、さらにナトリウムメチラー
トの28%メタノール溶液45.2ml(0.225モ
ル)を滴下した。この溶液を80℃〜85℃に加熱し、
5時間攪拌した。反応終了後、室温に冷却し、塩酸10
mlを加えて酸性とした後、酢酸エチルを加えて抽出し
た。この酢酸エチル溶液を食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で酢酸エチルを留去し
た。残留物にn−ヘキサンを加えて結晶を析出させた。
この結晶を濾過し、乾燥した。例示カプラーI−1を4
9.2g(85%)を得た。
【0085】プロトンNMR (ppm)(多重度、
積分値) (CDCl3 )9.85(s.1H),8.26(d,
1H),7.92(s,1H),7.74(dd.1
H),7.35(d,1H),5.32(q.1H),
3.68(s.2H),2.45(t.2H),1.7
5〜1.57(m.2H),1.54(d.3H),
1.40〜1.15(brs.33H),0.86
(t.3H).
【0086】実施例2 例示カプラーI−3の合成 アミン体(化合物II−1)13.4g(0.05モル)
をジメチルホルムアミド40mlに溶解し、5℃〜10
℃に冷却し攪拌した。この溶液に2−ブロモプロピオニ
ルブロマイド(III −3)11.8g(0.055モ
ル)を滴下した。滴下終了後、室温で30分間攪拌を行
った後、次いでパラフェニルフェノール(V−58)1
2.77g(0.075モル)とナトリウムメチラート
の28%メタノール溶液25mlを添加した。この溶液
を65℃〜70℃に加熱して、6時間攪拌した。反応終
了後、室温に冷却してから塩酸5mlを添加して酸性と
した。この溶液に酢酸エチルを加えて抽出した。この酢
酸エチル溶液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、減圧下で酢酸エチルを留去した。残留物にn−ヘ
キサンと酢酸エチルの混合溶媒(10:1)を添加して
結晶を析出させた。この結晶を濾過して乾燥した。例示
カプラーI−3を19.3g(78.3%)得た。
【0087】プロトンNMR (ppm)(多重度、積
分値) (CDCl3 )9.82(s.1H),8.28(d.
2H),7.76(dd.1H),7.55(d.4
H),7.45〜7.25(m.4H),7.04
(d.2h),4.80(q.1H),3.69(s.
2H),1.68(d.3H),1.21(s.9H)
【0088】実施例3 例示カプラーI−5 の合成 アミン体(II−1)26.9g(0.10モル)をジメ
チルアセトアミド180mlに溶解させ、室温で攪拌し
た。この溶液に2−ブロモプロピオニルクロライド(II
I −23)18.0g(0.105モル)を滴下した。
滴下終了後、室温で2時間攪拌した。この溶液にミリス
チン酸(V−29)34.3g(0.15モル)と炭酸
水素ナトリウム25gを添加した。この溶液を60℃〜
65℃に加熱して8時間攪拌した。反応終了後、室温に
冷却してから酢酸エチル200mlを添加した。析出し
ている不溶解物を濾過して除き、濾液を酢酸エチルで抽
出した。この酢酸エチル溶液を水洗し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。酢酸エチルを減圧下で留去し、残留物に
n−ヘキサンと酢酸エチルの10:1の混合溶媒を添加
して結晶を析出させた。この結晶を濾過して乾燥した。
例示カプラーI−5を45.2g(82.0%)得た。
【0089】プロトンNMR (ppm)(多重度、
積分値) (CDCl3 )9.87(s.1H),8.25(d.
1H),7.97(s.1H),7.26(dd.1
H),7.35(d.1H),5.33(q.1H),
3.72(s.2H),2.48(t.2H),1.8
0〜1.55(br.2H),1.55(d.3H),
1.42〜1.10(brs.29H),0.89
(t.3H)
【0090】実施例4 例示カプラーI−6 の合成 アミン体(II−2)39.5g(0.1モル)をジメチ
ルアセトアミド120mlに溶解させ、5〜10℃に冷
却して攪拌した。この溶液に2−ブオモプロピオニルブ
ロマイド(III −3)22.7g(0.105モル)を
滴下した。滴下終了後、室温で2時間攪拌した。次いで
この溶液にドデシルメルカプタン(V−5)22.3g
(0.11モル)を添加した。この溶液に水酸化カリウ
ム水溶液(水酸化カリウム11.8g、水20ml)を
滴下した。滴下終了後、室温で7時間攪拌した。反応終
了後、塩酸10mlを添加して酸性とした。この溶液を
酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄した。この酢酸エチ
ル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で
酢酸エチルを留去した。残留物にn−ヘキサンと酢酸エ
チルの混合溶媒(10:1)を添加して結晶を析出させ
た。この結晶を濾過して乾燥した。例示カプラーI−6
を57.6g(88.5%)得た。
【0091】プロトンNMR (ppm)(多重度、
積分値) (CDCL3 )9.40(brs.1H),8.70
(s.1H),8.28(brs.1H),7.75
(dd.1H),7.31(d.1H),6.27
(s.1H),5.66(s.1H),3.51(q.
1H),2.55(t.2H),1.70〜1.15
(m.38H),0.86(t.3H)
【0092】同様な方法で例示カプラーI−2,I−
4,I−8,I−10,I−11,I−12,I−1
3,I−14,I−18,I−38,I−39,I−5
1,及びI−52を合成した。その結果を表1及び表2
に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】(比較の合成例) 例示カプラ−I−1の合成 合成スキ−ム(E)
【0096】
【化38】
【0097】2−ヒドロキシプロピオン酸27.3g
(0.3モル)を酢酸エチル100mlに溶解し室温で
攪拌した。この溶液にパルミチン酸76.9gを添加
し、次いでジメチルアセトアミド100mlを滴下し
た。滴下終了後、室温で3時間攪拌を行った後、70℃
に加熱して攪拌を2時間行った。反応終了後、室温に冷
却してから酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液
を無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち減圧下で酢酸エ
チルを留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル)を用い
て単離、精製した。カルボン酸体(化合物G)を42.
7g(43.3%)得た。
【0098】上記の方法で合成したカルボン酸体(化合
物G)36.1g(0.11モル)にベンゼン100m
lを加えて加熱攪拌した。この溶液に塩化チオニル10
mlを滴下し、3時間加熱攪拌を行った。反応終了後、
減圧下でベンゼンと過剰の塩化チオニルを留去した。油
状の酸クロライド体(化合物H)を得、以下の反応に用
いた。アミン体(化合物II−1)26.9g(0.1モ
ル)をジメチルアセトアミド100mlに溶解し室温で
攪拌した。この溶液に上記の方法で得た酸クロライド体
(化合物H)を滴下した。滴下終了後、室温で3時間攪
拌を行った。反応終了後、酢酸エチル200mlを加え
て抽出した。この酢酸エチル溶液を食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で酢酸エチル
を留去した。残留物にn−ヘキサンを加えて結晶を析出
させた。この結晶を濾過して乾燥した。例示カプラーI
−1を48.2g(83.2%)得た。
【0099】
【発明の効果】本発明の合成方法により、より簡便に少
ない日数で、好収率で一般式〔I〕で表されるカプラー
を合成することが可能となった。また、比較例で示した
様に従来の方法では低収率であったカプラーの合成に対
しても有用な方法であることが明らかとなった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、Cpはカプラー残基を表し、R1 、R2 、R3
    及びR4 はそれぞれに水素原子、アルキル基、アルケニ
    ル基またはアリール基を表す。mは0から24の整数を
    表す。Aは−O−、−OC(=O)−、−S−、−SO
    2 −、−N(R11)−または−N(R12)SO2 −を表
    す。R5 はアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
    テロ環基またはR11またはR12と互いに結合して5員ま
    たは6員の環を形成するために必要な原子群を表す。R
    11及びR12はそれぞれにアルキル基、アリール基、ヘテ
    ロ環基またはR5 と互いに結合して5員または6員の環
    を形成するために必要な原子群を表す。)で表される写
    真用カプラーの製造方法において、一般式〔II〕 【化2】 (式中、Cpはカプラー残基を表す。)で表されるアミ
    ン体に一般式〔III 〕 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びmはそれぞれ一般
    式〔I〕におけるそれぞれと同義である。X1 及びX2
    はそれぞれにハロゲン原子または−OSO2 −R13を表
    す。R13はアルキル基またはアリール基を表す。)で表
    される化合物を反応させ、次いでその生成物〔IV〕 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びmはそれぞれ一般
    式〔I〕におけるそれぞれと同義である。X1 及びX2
    はそれぞれに一般式〔III 〕におけるそれぞれと同義で
    ある。)に一般式〔V〕 【化5】 (式中、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を表し、
    A、R5 、R11及びR12はそれぞれ一般式〔I〕におけ
    るそれぞれと同義である。)で表される化合物を反応さ
    せることを特徴とする一般式〔I〕で表される写真用カ
    プラーの製造方法。
  2. 【請求項2】 Aが−OC(=O)−であることを特徴
    とする請求項1に記載の写真用カプラーの製造方法。
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