JPH08219985A - 原子吸光分光光度計 - Google Patents
原子吸光分光光度計Info
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- JPH08219985A JPH08219985A JP5048095A JP5048095A JPH08219985A JP H08219985 A JPH08219985 A JP H08219985A JP 5048095 A JP5048095 A JP 5048095A JP 5048095 A JP5048095 A JP 5048095A JP H08219985 A JPH08219985 A JP H08219985A
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- memory
- measurement
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 測定データ用の記憶容量を抑えつつ、検出信
号の正確な波形の表示・保存を可能とする。 【構成】 検出信号SdのサンプリングデータDS1を第
1メモリ16aに格納しつつ、格納データの中央点が最
大ピーク頂点か否かをピーク検出部12で判定し、デー
タ収集制御部14により最大ピーク付近のデータDS1を
第2メモリ16bに転写する。一方、間引き部18によ
って得られる粗サンプリングデータDS2を粗サンプルメ
モリ20に格納する。
号の正確な波形の表示・保存を可能とする。 【構成】 検出信号SdのサンプリングデータDS1を第
1メモリ16aに格納しつつ、格納データの中央点が最
大ピーク頂点か否かをピーク検出部12で判定し、デー
タ収集制御部14により最大ピーク付近のデータDS1を
第2メモリ16bに転写する。一方、間引き部18によ
って得られる粗サンプリングデータDS2を粗サンプルメ
モリ20に格納する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子吸光分光光度計に関
するものであり、更に詳しくは、ファーネス測定や、フ
レームマイクロサンプリング測定、水銀還元気化装置又
は高感度ヒ素分析付属装置を用いた測定等によりピーク
状の検出信号が得られる原子吸光分光光度計に関する。
するものであり、更に詳しくは、ファーネス測定や、フ
レームマイクロサンプリング測定、水銀還元気化装置又
は高感度ヒ素分析付属装置を用いた測定等によりピーク
状の検出信号が得られる原子吸光分光光度計に関する。
【0002】
【従来の技術】原子吸光分光分析では、試料中の測定対
象成分が原子化され、原子化された測定対象成分による
吸光度が測定される。測定対象成分の原子化の方法とし
ては、バーナのフレーム(炎)により原子化するフレー
ム原子化法と、電気炉による加熱等によりフレームを用
いないで原子化するフレームレス原子化法とがある。こ
のうちフレーム原子化法を採用した場合には、通常、バ
ーナに試料が供給されている間、測定される吸光度はほ
ぼ定常値となる。これに対し、フレームレス原子化法を
採用した場合、例えばグラファイトチューブ等を用いた
電気炉で試料を加熱することにより試料中の測定対象成
分を原子化するファーネス測定の場合には、吸光度を示
す検出信号としてピーク状の信号が得られる。また、フ
レーム原子化法であっても、100〜200μl程度の少量の
試料を瞬時的にフレーム中に導入して原子化するフレー
ムマイクロサンプリング測定の場合には、吸光度を示す
検出信号としてピーク状の信号が得られる。さらに、水
銀還元気化装置によって試料中の測定対象成分である水
銀を原子化する場合や、高感度ヒ素分析付属装置によっ
て試料中の測定対象成分であるヒ素を原子化する場合に
も、測定対象成分による吸光度を示す検出信号としてピ
ーク状の信号が得られる。
象成分が原子化され、原子化された測定対象成分による
吸光度が測定される。測定対象成分の原子化の方法とし
ては、バーナのフレーム(炎)により原子化するフレー
ム原子化法と、電気炉による加熱等によりフレームを用
いないで原子化するフレームレス原子化法とがある。こ
のうちフレーム原子化法を採用した場合には、通常、バ
ーナに試料が供給されている間、測定される吸光度はほ
ぼ定常値となる。これに対し、フレームレス原子化法を
採用した場合、例えばグラファイトチューブ等を用いた
電気炉で試料を加熱することにより試料中の測定対象成
分を原子化するファーネス測定の場合には、吸光度を示
す検出信号としてピーク状の信号が得られる。また、フ
レーム原子化法であっても、100〜200μl程度の少量の
試料を瞬時的にフレーム中に導入して原子化するフレー
ムマイクロサンプリング測定の場合には、吸光度を示す
検出信号としてピーク状の信号が得られる。さらに、水
銀還元気化装置によって試料中の測定対象成分である水
銀を原子化する場合や、高感度ヒ素分析付属装置によっ
て試料中の測定対象成分であるヒ素を原子化する場合に
も、測定対象成分による吸光度を示す検出信号としてピ
ーク状の信号が得られる。
【0003】このように測定対象成分による吸光度を示
す検出信号としてピーク状の信号が得られる原子吸光分
光分析では、その検出信号におけるピーク波形を急峻な
ものとする必要がある。このために、測定者が検出信号
におけるピーク波形を見ながら測定条件を試行錯誤的に
変えることにより、急峻で尾を曳かないピーク波形が得
られる測定条件を見い出している。なお、ここで測定条
件とは、例えばファーネス測定では、グラファイトチュ
ーブ(ファーネス)に流すAr等の不活性ガスの流し方
(流量、流す期間)及びグラファイトチューブの温度条
件(温度の設定値、設定温度の保持期間、昇温速度)な
どをいい、フレームマイクロサンプリング測定では、試
料の導入量と導入速度、燃料と助燃剤の流量、及び、燃
料と助燃剤との混合比などをいう。
す検出信号としてピーク状の信号が得られる原子吸光分
光分析では、その検出信号におけるピーク波形を急峻な
ものとする必要がある。このために、測定者が検出信号
におけるピーク波形を見ながら測定条件を試行錯誤的に
変えることにより、急峻で尾を曳かないピーク波形が得
られる測定条件を見い出している。なお、ここで測定条
件とは、例えばファーネス測定では、グラファイトチュ
ーブ(ファーネス)に流すAr等の不活性ガスの流し方
(流量、流す期間)及びグラファイトチューブの温度条
件(温度の設定値、設定温度の保持期間、昇温速度)な
どをいい、フレームマイクロサンプリング測定では、試
料の導入量と導入速度、燃料と助燃剤の流量、及び、燃
料と助燃剤との混合比などをいう。
【0004】上記のようにして測定条件を見い出すため
には検出信号のピーク波形を表示する必要があり、この
ピーク波形の表示は検出信号をA/D変換して得られる
測定データに基づいて行なわれる。従来、測定データを
得るためのA/D変換におけるサンプリングは、検出信
号を捕らえる必要のある期間(以下「測定期間」とい
う)の全体にわたって一律の周期で、次の3通りのうち
のいずれかの方法により行なわれていた。 (1)概略のピーク波形を得るだけでよい場合には、測
定データ用メモリの使用量の低減を重視して、全測定期
間にわたり粗くサンプリングする。 (2)正確なピーク波形を得たい場合には、全測定期間
にわたり細かくサンプリングする。 (3)測定データ用のメモリ容量が固定されている場合
には、測定期間が長ければ粗くサンプリングし、測定期
間が短ければ細かくサンプリングする。
には検出信号のピーク波形を表示する必要があり、この
ピーク波形の表示は検出信号をA/D変換して得られる
測定データに基づいて行なわれる。従来、測定データを
得るためのA/D変換におけるサンプリングは、検出信
号を捕らえる必要のある期間(以下「測定期間」とい
う)の全体にわたって一律の周期で、次の3通りのうち
のいずれかの方法により行なわれていた。 (1)概略のピーク波形を得るだけでよい場合には、測
定データ用メモリの使用量の低減を重視して、全測定期
間にわたり粗くサンプリングする。 (2)正確なピーク波形を得たい場合には、全測定期間
にわたり細かくサンプリングする。 (3)測定データ用のメモリ容量が固定されている場合
には、測定期間が長ければ粗くサンプリングし、測定期
間が短ければ細かくサンプリングする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記説明からわかるよ
うに、検出信号としてピーク状の信号が得られる原子吸
光分光光度計において最適な測定条件を検討する際に
は、その検出信号における幅の狭い急峻なピーク波形を
正確に表示する必要がある。しかし、正確なピーク波形
を表示するために上記(2)のように全測定期間にわた
って細かくサンプリングすると、測定データの格納によ
るメモリの使用量が増大する。
うに、検出信号としてピーク状の信号が得られる原子吸
光分光光度計において最適な測定条件を検討する際に
は、その検出信号における幅の狭い急峻なピーク波形を
正確に表示する必要がある。しかし、正確なピーク波形
を表示するために上記(2)のように全測定期間にわた
って細かくサンプリングすると、測定データの格納によ
るメモリの使用量が増大する。
【0006】また、原子吸光分光光度計による分析毎に
得られる測定データをハードディスやフロッピーディス
ク等の記憶媒体に保存しておき、後日、検出信号の波形
を参照したいという要求もある。この場合、上記(1)
のように全測定期間にわたって粗くサンプリングする
と、後日、検出信号の正確な波形を表示させることがで
きない。一方、上記(2)のように全測定期間にわたっ
て細かくサンプリングすると、測定データの保存のため
に大容量の記憶媒体が必要となる。また、上記(3)の
ようにサンプリングすると、得られる波形の精度が測定
期間に依存し、測定期間が長くなると正確な波形を表示
できなくなる。
得られる測定データをハードディスやフロッピーディス
ク等の記憶媒体に保存しておき、後日、検出信号の波形
を参照したいという要求もある。この場合、上記(1)
のように全測定期間にわたって粗くサンプリングする
と、後日、検出信号の正確な波形を表示させることがで
きない。一方、上記(2)のように全測定期間にわたっ
て細かくサンプリングすると、測定データの保存のため
に大容量の記憶媒体が必要となる。また、上記(3)の
ようにサンプリングすると、得られる波形の精度が測定
期間に依存し、測定期間が長くなると正確な波形を表示
できなくなる。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、測定デ
ータの格納や保存のためのメモリや記憶媒体の使用量を
抑えつつ、検出信号の波形を正確に表示し保存すること
ができる原子吸光分光光度計を提供することにある。
成されたものであり、その目的とするところは、測定デ
ータの格納や保存のためのメモリや記憶媒体の使用量を
抑えつつ、検出信号の波形を正確に表示し保存すること
ができる原子吸光分光光度計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明では、原子化された試料中の測定対象
成分による吸光度を示す検出信号としてピーク状の信号
が得られる原子吸光分光光度計において、 a)所定のサンプリング周期で前記検出信号に対してA
/D変換を行なうことにより、前記検出信号の値を示す
サンプリングデータ列を生成するA/D変換手段と、 b)前記サンプリングデータ列に基づいて前記検出信号
におけるピーク頂点を検出するピーク検出手段と、 c)前記サンプリングデータ列からデータを間引くこと
により、前記サンプリング周期よりも長い所定周期でサ
ンプリングされたデータ列に相当する粗サンプリングデ
ータ列を生成する間引き手段と、 d)記憶手段と、 e)前記吸光度を示す測定データとして、ピーク検出手
段によって検出されるピーク頂点の前後の所定区間につ
いては前記サンプリングデータ列を記憶手段に記憶さ
せ、該所定区間以外の区間については間引き手段によっ
て生成される粗サンプリングデータ列を記憶手段に記憶
させる測定データ収集制御手段と、を備えた構成として
いる。
に成された本発明では、原子化された試料中の測定対象
成分による吸光度を示す検出信号としてピーク状の信号
が得られる原子吸光分光光度計において、 a)所定のサンプリング周期で前記検出信号に対してA
/D変換を行なうことにより、前記検出信号の値を示す
サンプリングデータ列を生成するA/D変換手段と、 b)前記サンプリングデータ列に基づいて前記検出信号
におけるピーク頂点を検出するピーク検出手段と、 c)前記サンプリングデータ列からデータを間引くこと
により、前記サンプリング周期よりも長い所定周期でサ
ンプリングされたデータ列に相当する粗サンプリングデ
ータ列を生成する間引き手段と、 d)記憶手段と、 e)前記吸光度を示す測定データとして、ピーク検出手
段によって検出されるピーク頂点の前後の所定区間につ
いては前記サンプリングデータ列を記憶手段に記憶さ
せ、該所定区間以外の区間については間引き手段によっ
て生成される粗サンプリングデータ列を記憶手段に記憶
させる測定データ収集制御手段と、を備えた構成として
いる。
【0009】
【作用】測定対象成分による吸光度を示す検出信号とし
てピーク状の信号が得られる原子吸光分光光度計では、
検出信号におけるピークの波形を正確に知る必要がある
が、ピーク以外の波形の重要度は低い。本発明はこの点
に着目した構成となっており、以下のようにして測定デ
ータが収集される。
てピーク状の信号が得られる原子吸光分光光度計では、
検出信号におけるピークの波形を正確に知る必要がある
が、ピーク以外の波形の重要度は低い。本発明はこの点
に着目した構成となっており、以下のようにして測定デ
ータが収集される。
【0010】まず、A/D変換手段が検出信号をA/D
変換してサンプリングデータ列を生成し、ピーク検出手
段はこのサンプリングデータ列に基づいて検出信号にお
けるピーク頂点を検出する。一方、間引き手段は、この
サンプリングデータ列からデータを間引いて粗サンプリ
ングデータ列を生成する。そして、測定データ収集制御
手段が、検出信号におけるピーク頂点の前後の所定区間
についての測定データとして、A/D変換手段によって
生成されたサンプリングデータ列をそのまま記憶手段に
記憶し、その所定区間以外の測定データとして、粗サン
プリングデータ列を記憶手段に記憶する。以上により、
検出信号におけるピーク付近については密にサンプリン
グされ、ピーク付近以外については粗くサンプリングさ
れたデータ列が、測定データとして収集される。
変換してサンプリングデータ列を生成し、ピーク検出手
段はこのサンプリングデータ列に基づいて検出信号にお
けるピーク頂点を検出する。一方、間引き手段は、この
サンプリングデータ列からデータを間引いて粗サンプリ
ングデータ列を生成する。そして、測定データ収集制御
手段が、検出信号におけるピーク頂点の前後の所定区間
についての測定データとして、A/D変換手段によって
生成されたサンプリングデータ列をそのまま記憶手段に
記憶し、その所定区間以外の測定データとして、粗サン
プリングデータ列を記憶手段に記憶する。以上により、
検出信号におけるピーク付近については密にサンプリン
グされ、ピーク付近以外については粗くサンプリングさ
れたデータ列が、測定データとして収集される。
【0011】
【実施例】図2は、本発明の一実施例である原子吸光分
光光度計の全体構成を示す。この原子吸光分光光度計で
は、グラファイトチューブ等を用いた電気炉である原子
化部34によって試料が加熱され、測定対象成分が原子
化される。そして、光源32からの光が原子化部34に
投射され、原子化された測定対象成分を通過する。測定
対象成分を通過した光は分光器36で分光され、測定対
象成分に対応する特定波長の光が取り出される。この特
定波長の光は検出器38で受光され、原子化された測定
対象成分による吸光度が検出される。この吸光度を示す
検出信号Sdはアンプを経て制御部30に入力される。
光光度計の全体構成を示す。この原子吸光分光光度計で
は、グラファイトチューブ等を用いた電気炉である原子
化部34によって試料が加熱され、測定対象成分が原子
化される。そして、光源32からの光が原子化部34に
投射され、原子化された測定対象成分を通過する。測定
対象成分を通過した光は分光器36で分光され、測定対
象成分に対応する特定波長の光が取り出される。この特
定波長の光は検出器38で受光され、原子化された測定
対象成分による吸光度が検出される。この吸光度を示す
検出信号Sdはアンプを経て制御部30に入力される。
【0012】制御部30はCPU、I/Oポート、メモ
リ、A/D変換器等から構成されており、メモリに記憶
された所定のプログラムに基づいてCPUが動作するこ
とにより種々の機能が実現される。すなわち制御部30
は、光源32、原子化部34、分光器36、及び検出器
38を制御して上記の測定動作を行なわせ、これにより
吸光度を示す検出信号Sdを得る。また、この検出信号
SdをA/D変換してサンプリングデータを得、このサ
ンプリングデータから後述の処理により測定データを収
集する。そして、この測定データに基づき、制御部30
に接続された表示部50又はプリンタ48に吸光度を示
す検出信号Sdの波形等を出力する。さらに、制御部3
0にはハードディスクドライブ42及びフロッピーディ
スクドライブ44が接続されており、必要に応じて測定
データをハードディスク又はフロッピーディスに保存す
る。
リ、A/D変換器等から構成されており、メモリに記憶
された所定のプログラムに基づいてCPUが動作するこ
とにより種々の機能が実現される。すなわち制御部30
は、光源32、原子化部34、分光器36、及び検出器
38を制御して上記の測定動作を行なわせ、これにより
吸光度を示す検出信号Sdを得る。また、この検出信号
SdをA/D変換してサンプリングデータを得、このサ
ンプリングデータから後述の処理により測定データを収
集する。そして、この測定データに基づき、制御部30
に接続された表示部50又はプリンタ48に吸光度を示
す検出信号Sdの波形等を出力する。さらに、制御部3
0にはハードディスクドライブ42及びフロッピーディ
スクドライブ44が接続されており、必要に応じて測定
データをハードディスク又はフロッピーディスに保存す
る。
【0013】図1は、上記実施例における測定データの
収集に関する部分(以下「測定データ収集部」という)
の構成を概念的に示すブロック図である。この測定デー
タ収集部は、A/D変換器10、ピーク検出部12、デ
ータ収集制御部14、間引き部18、第1メモリ16a
と第2メモリ16bから成る密サンプルメモリ16、及
び、粗サンプルメモリ20から構成されている。このう
ちピーク検出部12、データ収集制御部14、及び間引
き部18は、CPUが所定のプログラムに基づいて動作
することにより実現される。また、第1メモリ16a、
第2メモリ16b、及び粗サンプルメモリ20は、制御
部30内のメモリにおいてそれぞれに対応する所定の領
域を確保することにより実現される。
収集に関する部分(以下「測定データ収集部」という)
の構成を概念的に示すブロック図である。この測定デー
タ収集部は、A/D変換器10、ピーク検出部12、デ
ータ収集制御部14、間引き部18、第1メモリ16a
と第2メモリ16bから成る密サンプルメモリ16、及
び、粗サンプルメモリ20から構成されている。このう
ちピーク検出部12、データ収集制御部14、及び間引
き部18は、CPUが所定のプログラムに基づいて動作
することにより実現される。また、第1メモリ16a、
第2メモリ16b、及び粗サンプルメモリ20は、制御
部30内のメモリにおいてそれぞれに対応する所定の領
域を確保することにより実現される。
【0014】以下、上記構成の測定データ収集部の動作
を図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、検出信
号Sdにおける最大ピーク付近の区間についての測定デ
ータを収集するための処理を示すフローチャートであ
り、図4は、その最大ピーク付近以外の区間についての
測定データを収集するための処理を示すフローチャート
である。
を図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、検出信
号Sdにおける最大ピーク付近の区間についての測定デ
ータを収集するための処理を示すフローチャートであ
り、図4は、その最大ピーク付近以外の区間についての
測定データを収集するための処理を示すフローチャート
である。
【0015】まず、図3に示したフローチャートの処理
について説明する。吸光度を示す検出信号Sdは、その
信号変化に対して十分に短い所定のサンプリング周期で
A/D変換器10によりデジタル信号に変換され、その
デジタル信号の値を示すサンプリングデータDS1が順次
生成される。このサンプリングデータDS1は、1点分の
データが生成される毎に第1メモリ16aに格納される
(ステップS10、S12)。この第1メモリ16a
は、検出信号Sdにおける最大ピークの波形に対応する
サンプリングデータDS1を格納できる程度の容量を有し
ている。以下では、第1メモリ16aは検出信号Sdの
10秒分のサンプリングデータDS1を格納できる容量を
有しているものとして説明する。
について説明する。吸光度を示す検出信号Sdは、その
信号変化に対して十分に短い所定のサンプリング周期で
A/D変換器10によりデジタル信号に変換され、その
デジタル信号の値を示すサンプリングデータDS1が順次
生成される。このサンプリングデータDS1は、1点分の
データが生成される毎に第1メモリ16aに格納される
(ステップS10、S12)。この第1メモリ16a
は、検出信号Sdにおける最大ピークの波形に対応する
サンプリングデータDS1を格納できる程度の容量を有し
ている。以下では、第1メモリ16aは検出信号Sdの
10秒分のサンプリングデータDS1を格納できる容量を
有しているものとして説明する。
【0016】10秒分のサンプリングデータDS1が第1
メモリ16aに格納されると、その10秒分のサンプリ
ングデータDS1は、データ収集制御部14によって第1
メモリ16aから第2メモリ16bに転写される(ステ
ップS16)。この第2メモリ16bは第1メモリ16
aと同一の容量を有している。
メモリ16aに格納されると、その10秒分のサンプリ
ングデータDS1は、データ収集制御部14によって第1
メモリ16aから第2メモリ16bに転写される(ステ
ップS16)。この第2メモリ16bは第1メモリ16
aと同一の容量を有している。
【0017】その後、引き続き、A/D変換器10によ
って生成されたサンプリングデータDS1が第1メモリ1
6aに順次格納され(ステップS18、S20)、これ
により、第1メモリ16aに既に格納されている10秒
分のデータが順次更新されていく。このとき第1メモリ
16aに既に格納されている10秒分のサンプリングデ
ータDS1のうち古いデータから順次更新されていく。す
なわち、第1メモリ16aは10秒分の容量を有するリ
ングバッファとして機能する。
って生成されたサンプリングデータDS1が第1メモリ1
6aに順次格納され(ステップS18、S20)、これ
により、第1メモリ16aに既に格納されている10秒
分のデータが順次更新されていく。このとき第1メモリ
16aに既に格納されている10秒分のサンプリングデ
ータDS1のうち古いデータから順次更新されていく。す
なわち、第1メモリ16aは10秒分の容量を有するリ
ングバッファとして機能する。
【0018】第1メモリ16aでの上記データ更新にお
いて1点分のサンプリングデータが格納される毎に、ピ
ーク検出部12は、第1メモリ16aに格納されている
10秒分のサンプリングデータDS1の中央の値(以下
「中央値」という)が現時点までに得られたサンプリン
グデータDS1のうちで最大か否かを判定する(ステップ
S22)。この判定の結果、中央値が最大であれば、こ
の中央の点はピーク頂点であり、そのピークは現時点で
の最大ピークである。この場合、データ収集制御部14
により、第1メモリ16aに格納されている10秒分の
サンプリングデータDS1が第2メモリ16bに転写され
る(ステップS24)。その後、次に入力されるサンプ
リングデータが第1メモリ16aに格納される(ステッ
プS18、S20)。一方、中央値が最大でないときに
は、第1メモリ16aから第2メモリ16bへの転写は
行なわれることなく、次に入力されるサンプリングデー
タDS1が第1メモリ16aに格納される(ステップS1
8、S20)。
いて1点分のサンプリングデータが格納される毎に、ピ
ーク検出部12は、第1メモリ16aに格納されている
10秒分のサンプリングデータDS1の中央の値(以下
「中央値」という)が現時点までに得られたサンプリン
グデータDS1のうちで最大か否かを判定する(ステップ
S22)。この判定の結果、中央値が最大であれば、こ
の中央の点はピーク頂点であり、そのピークは現時点で
の最大ピークである。この場合、データ収集制御部14
により、第1メモリ16aに格納されている10秒分の
サンプリングデータDS1が第2メモリ16bに転写され
る(ステップS24)。その後、次に入力されるサンプ
リングデータが第1メモリ16aに格納される(ステッ
プS18、S20)。一方、中央値が最大でないときに
は、第1メモリ16aから第2メモリ16bへの転写は
行なわれることなく、次に入力されるサンプリングデー
タDS1が第1メモリ16aに格納される(ステップS1
8、S20)。
【0019】上記動作は測定期間の終了まで続き(ステ
ップS18〜S26)、測定期間が終了すると、データ
収集制御部14により、その終了時点で第1メモリ16
aに格納されている10秒分のサンプリングデータDS1
のうちの最大値と第2メモリ16bに格納されている1
0秒分のサンプリングデータDS1のうちの最大値とが比
較される。その結果、第1メモリ16aにおける最大値
が第2メモリ16bにおける最大値よりも大きい場合に
のみ、データ収集制御部14により、第1メモリ16a
に格納されている10秒分のサンプリングデータDS1が
第2メモリ16bに転写される(ステップS30)。
ップS18〜S26)、測定期間が終了すると、データ
収集制御部14により、その終了時点で第1メモリ16
aに格納されている10秒分のサンプリングデータDS1
のうちの最大値と第2メモリ16bに格納されている1
0秒分のサンプリングデータDS1のうちの最大値とが比
較される。その結果、第1メモリ16aにおける最大値
が第2メモリ16bにおける最大値よりも大きい場合に
のみ、データ収集制御部14により、第1メモリ16a
に格納されている10秒分のサンプリングデータDS1が
第2メモリ16bに転写される(ステップS30)。
【0020】以上の動作により、まず、図5(a)に示
すように、測定開始直後の10秒分のサンプリングデー
タDS1が第2メモリ16bに格納される(ステップS1
0〜S16参照)。この10秒分のサンプリングデータ
DS1の最大値が測定期間全体における最大値でもある場
合には、そのサンプリングデータDS1がそのまま第2メ
モリ16bに保持されるが、通常は、図5(b)に示す
ように、吸光度の測定が進行するにしたがって次第によ
り高いピーク値のピーク波形に対応するサンプリングデ
ータDS1が第2メモリ格納されるようになる(ステップ
S22、S24参照)。そして、図3に示したフローチ
ャートの処理が完了した時点では、検出信号Sdの測定
期間における最大ピークの付近の10秒分のサンプリン
グデータDS1が第2メモリ16bに格納されている。こ
れにより、ピーク値の最も大きなピーク波形を示すデー
タが収集されたことになる。なお、測定期間の終了後に
おいて、第1メモリ16aにおける最大値が第2メモリ
16bにおける最大値よりも大きい場合に第1メモリ1
6aから第2メモリ16bへサンプリングデータDS1を
転写している(ステップS28、S30)のは、測定期
間の最後の10秒間のうち測定終了時点から5秒未満の
間に最大ピークが存在する場合を考慮したものである。
すように、測定開始直後の10秒分のサンプリングデー
タDS1が第2メモリ16bに格納される(ステップS1
0〜S16参照)。この10秒分のサンプリングデータ
DS1の最大値が測定期間全体における最大値でもある場
合には、そのサンプリングデータDS1がそのまま第2メ
モリ16bに保持されるが、通常は、図5(b)に示す
ように、吸光度の測定が進行するにしたがって次第によ
り高いピーク値のピーク波形に対応するサンプリングデ
ータDS1が第2メモリ格納されるようになる(ステップ
S22、S24参照)。そして、図3に示したフローチ
ャートの処理が完了した時点では、検出信号Sdの測定
期間における最大ピークの付近の10秒分のサンプリン
グデータDS1が第2メモリ16bに格納されている。こ
れにより、ピーク値の最も大きなピーク波形を示すデー
タが収集されたことになる。なお、測定期間の終了後に
おいて、第1メモリ16aにおける最大値が第2メモリ
16bにおける最大値よりも大きい場合に第1メモリ1
6aから第2メモリ16bへサンプリングデータDS1を
転写している(ステップS28、S30)のは、測定期
間の最後の10秒間のうち測定終了時点から5秒未満の
間に最大ピークが存在する場合を考慮したものである。
【0021】次に、図4に示したフローチャートの処理
について説明する。図1に示すように、A/D変換器1
0によって得られるデジタル信号の値を示すサンプリン
グデータDS1は、ピーク検出部12及び第1メモリ16
aに入力されて上記データ収集が行なわれる他、間引き
部18にも入力され(ステップS50)、1点分のサン
プリングデータDS1が入力される毎に、間引くべきデー
タか否かが判定される(ステップS52)。この結果、
間引くべきデータではないときには、そのサンプリング
データDS1は粗サンプルメモリ20に格納され、その
後、次の1点分のサンプリングデータDS1が間引き部1
8に入力される(ステップS50)。一方、間引くべき
データであるときには、そのサンプリングデータDS1は
粗サンプルメモリ20には格納されることなく、次の1
点分のサンプリングデータDS1が間引き部18に入力さ
れる(ステップS50)。以上により、サンプリングデ
ータDS1の列から所定のデータが間引かれ、A/D変換
器10のサンプリング周期よりも長い周期でサンプリン
グされたデータ列に相当する粗サンプリングデータDS2
の列が得られる。この粗サンプリングデータDS2の列が
粗サンプルメモリ20に格納される。
について説明する。図1に示すように、A/D変換器1
0によって得られるデジタル信号の値を示すサンプリン
グデータDS1は、ピーク検出部12及び第1メモリ16
aに入力されて上記データ収集が行なわれる他、間引き
部18にも入力され(ステップS50)、1点分のサン
プリングデータDS1が入力される毎に、間引くべきデー
タか否かが判定される(ステップS52)。この結果、
間引くべきデータではないときには、そのサンプリング
データDS1は粗サンプルメモリ20に格納され、その
後、次の1点分のサンプリングデータDS1が間引き部1
8に入力される(ステップS50)。一方、間引くべき
データであるときには、そのサンプリングデータDS1は
粗サンプルメモリ20には格納されることなく、次の1
点分のサンプリングデータDS1が間引き部18に入力さ
れる(ステップS50)。以上により、サンプリングデ
ータDS1の列から所定のデータが間引かれ、A/D変換
器10のサンプリング周期よりも長い周期でサンプリン
グされたデータ列に相当する粗サンプリングデータDS2
の列が得られる。この粗サンプリングデータDS2の列が
粗サンプルメモリ20に格納される。
【0022】上記動作は測定期間の終了まで続き(ステ
ップS50〜S56)、測定期間が終了すると図4に示
したフローチャートの処理が完了する。この動作の完了
時点では、検出信号Sdの測定期間全体に対する粗サン
プリングデータDS2が粗サンプルメモリ20に格納され
ている。これにより、検出信号Sdの測定期間全体に亘
る波形を示すデータが収集されたことになる。
ップS50〜S56)、測定期間が終了すると図4に示
したフローチャートの処理が完了する。この動作の完了
時点では、検出信号Sdの測定期間全体に対する粗サン
プリングデータDS2が粗サンプルメモリ20に格納され
ている。これにより、検出信号Sdの測定期間全体に亘
る波形を示すデータが収集されたことになる。
【0023】以上のようにして第2メモリ16bに格納
された最大ピーク付近のサンプリングデータDS1及び粗
サンプルメモリ20に格納された測定期間全体の粗サン
プリングデータDS2は、測定データとして表示部50に
送られる。なお、このとき、第2メモリ16bに格納さ
れているデータに対応する区間すなわち最大ピーク付近
の区間についての粗サンプリングデータDS2を、測定デ
ータから除外してもよい。表示部50では、送られて来
た測定データに基づいて検出信号Sdの波形が表示され
る。すなわち、第2メモリ16bに格納されているサン
プリングデータDS1に対応する10秒分の区間について
は、そのサンプリングデータDS1に基づいて検出信号S
dの波形(ピーク波形)が表示され、その他の区間につ
いては、粗サンプルメモリ20に格納されていた粗サン
プリングデータDS2に基づいて検出信号Sdの波形が表
示される。また、このような測定データに基づく検出信
号Sdの波形は、操作部46からの指令によりプリンタ
48にも出力される。さらに、検出信号Sdの波形を後
日参照したい場合には、操作部46からの指令により、
測定データがハードディスクドライブ42又はフロッピ
ーディスクドライブ44に送られ、ハードディスク又は
フロッピーディスクに保存される。
された最大ピーク付近のサンプリングデータDS1及び粗
サンプルメモリ20に格納された測定期間全体の粗サン
プリングデータDS2は、測定データとして表示部50に
送られる。なお、このとき、第2メモリ16bに格納さ
れているデータに対応する区間すなわち最大ピーク付近
の区間についての粗サンプリングデータDS2を、測定デ
ータから除外してもよい。表示部50では、送られて来
た測定データに基づいて検出信号Sdの波形が表示され
る。すなわち、第2メモリ16bに格納されているサン
プリングデータDS1に対応する10秒分の区間について
は、そのサンプリングデータDS1に基づいて検出信号S
dの波形(ピーク波形)が表示され、その他の区間につ
いては、粗サンプルメモリ20に格納されていた粗サン
プリングデータDS2に基づいて検出信号Sdの波形が表
示される。また、このような測定データに基づく検出信
号Sdの波形は、操作部46からの指令によりプリンタ
48にも出力される。さらに、検出信号Sdの波形を後
日参照したい場合には、操作部46からの指令により、
測定データがハードディスクドライブ42又はフロッピ
ーディスクドライブ44に送られ、ハードディスク又は
フロッピーディスクに保存される。
【0024】以上説明したように本実施例によれば、吸
光度を示す検出信号Sdの波形を表示する際、測定期間
のうち検出信号Sdにおける最大ピーク頂点の前後の1
0秒分の区間については、検出信号Sdの変化に応じた
密なサンプリングデータDS1が用いられるため、最大ピ
ークについて正確な波形が表示される。そして操作者
は、この正確な最大ピーク波形に基づいて測定条件を最
適又は好適な状態に設定することができる。また、この
正確な最大ピーク波形に基づいてピーク高さやピーク面
積を求めることにより、精度の高い分析データを得るこ
とができる。一方、最大ピークの区間以外における波形
の表示に用いられる測定データは粗サンプリングデータ
DS2であるため、粗サンプルメモリ20は大きな容量を
必要としない。したがって、最大ピークの波形表示につ
いては高い精度を保持しつつ、測定データの格納のため
のメモリの使用量を抑えることができる。また、測定デ
ータを保存するためのハードディスクやフロッピーディ
スク等の記憶媒体の使用量も抑えることができる。
光度を示す検出信号Sdの波形を表示する際、測定期間
のうち検出信号Sdにおける最大ピーク頂点の前後の1
0秒分の区間については、検出信号Sdの変化に応じた
密なサンプリングデータDS1が用いられるため、最大ピ
ークについて正確な波形が表示される。そして操作者
は、この正確な最大ピーク波形に基づいて測定条件を最
適又は好適な状態に設定することができる。また、この
正確な最大ピーク波形に基づいてピーク高さやピーク面
積を求めることにより、精度の高い分析データを得るこ
とができる。一方、最大ピークの区間以外における波形
の表示に用いられる測定データは粗サンプリングデータ
DS2であるため、粗サンプルメモリ20は大きな容量を
必要としない。したがって、最大ピークの波形表示につ
いては高い精度を保持しつつ、測定データの格納のため
のメモリの使用量を抑えることができる。また、測定デ
ータを保存するためのハードディスクやフロッピーディ
スク等の記憶媒体の使用量も抑えることができる。
【0025】上記実施例では、測定データとして収集さ
れる密なサンプリングデータDS1(第2メモリ16bに
格納されるデータ)は、検出信号Sdにおける最大ピー
クの波形に対するものであるが、最初に出現したピーク
又は2番目に出現したピークというように、出現した順
番により密なサンプリングデータDS1を収集すべきピー
クを指定することが必要な場合もある。例えば、原子化
部34の加熱温度が図6において点線で示されるように
制御されることにより、試料の乾燥、灰化、原子化、及
びクリーニングが順次行なわれ、この図6に示された期
間全体が測定期間とされた場合には、吸光度を示す検出
信号は例えば図6において太い実線で示されるようにな
り、4個のピークが存在する。ここで、測定データとし
て密なサンプリングデータを収集すべきピークは原子化
に対応するピークであるが、このピークは最大ピークで
はなく、クリーニングに対応するピークが最大となって
いる。この場合、3番目に出現するピークが原子化に対
応するピークであるため、3番目のピークについてのサ
ンプリングデータDS1を第2メモリ16bに格納する必
要がある。このためには、1点分のサンプリングデータ
DS1が第1メモリ16aに格納される毎に、第1メモリ
16a内のサンプリングデータDS1に対応する10秒分
の区間の中央点がピーク頂点か否かを判定し、中央点が
3番目のピーク頂点となったときに、第1メモリ16a
内の10秒分のサンプリングデータDS1を第2メモリ1
6bに転写するような構成とすればよい。なお、中央点
がピーク頂点か否かを判定するには、例えば、中央値が
第1メモリ16a内の10秒分のサンプリングデータD
S1における最大値か否かを調べればよい。
れる密なサンプリングデータDS1(第2メモリ16bに
格納されるデータ)は、検出信号Sdにおける最大ピー
クの波形に対するものであるが、最初に出現したピーク
又は2番目に出現したピークというように、出現した順
番により密なサンプリングデータDS1を収集すべきピー
クを指定することが必要な場合もある。例えば、原子化
部34の加熱温度が図6において点線で示されるように
制御されることにより、試料の乾燥、灰化、原子化、及
びクリーニングが順次行なわれ、この図6に示された期
間全体が測定期間とされた場合には、吸光度を示す検出
信号は例えば図6において太い実線で示されるようにな
り、4個のピークが存在する。ここで、測定データとし
て密なサンプリングデータを収集すべきピークは原子化
に対応するピークであるが、このピークは最大ピークで
はなく、クリーニングに対応するピークが最大となって
いる。この場合、3番目に出現するピークが原子化に対
応するピークであるため、3番目のピークについてのサ
ンプリングデータDS1を第2メモリ16bに格納する必
要がある。このためには、1点分のサンプリングデータ
DS1が第1メモリ16aに格納される毎に、第1メモリ
16a内のサンプリングデータDS1に対応する10秒分
の区間の中央点がピーク頂点か否かを判定し、中央点が
3番目のピーク頂点となったときに、第1メモリ16a
内の10秒分のサンプリングデータDS1を第2メモリ1
6bに転写するような構成とすればよい。なお、中央点
がピーク頂点か否かを判定するには、例えば、中央値が
第1メモリ16a内の10秒分のサンプリングデータD
S1における最大値か否かを調べればよい。
【0026】また、測定データとして収集される密なサ
ンプリングデータDS1(第2メモリ16bに格納される
データ)は、図6に示す温度曲線の原子化の区間に出現
したピークの波形に対するものというように、ピークの
出現した時期によって、密なサンプリングデータDS1を
収集すべきピークを指定することもできる。
ンプリングデータDS1(第2メモリ16bに格納される
データ)は、図6に示す温度曲線の原子化の区間に出現
したピークの波形に対するものというように、ピークの
出現した時期によって、密なサンプリングデータDS1を
収集すべきピークを指定することもできる。
【0027】さらに、上記実施例では、検出信号Sdに
おける一つのピークについてのみ密なサンプリングデー
タDS1を測定データとして収集しているが、第2メモリ
を複数個設けることにより、複数のピークについて密な
サンプリングデータDS1を測定データとして収集するこ
とも可能である。
おける一つのピークについてのみ密なサンプリングデー
タDS1を測定データとして収集しているが、第2メモリ
を複数個設けることにより、複数のピークについて密な
サンプリングデータDS1を測定データとして収集するこ
とも可能である。
【0028】なお以上では、電気炉によって試料中の測
定対象成分を原子化するファーネス測定により吸光度を
検出する原子吸光分光光度計を例にとって説明したが、
ピーク状の検出信号が得られる他の原子吸光分光光度計
の測定データ収集部にも上記と同様の構成(図1、図
3、図4参照)を採用することができる。例えば、フレ
ームマイクロサンプリング測定や、水銀還元気化装置又
は高感度ヒ素分析付属装置を用いた測定等により検出信
号が得られる原子吸光分光光度計の測定データ収集部に
も、上記と同様の構成を採用することができ、同様の効
果が得られる。
定対象成分を原子化するファーネス測定により吸光度を
検出する原子吸光分光光度計を例にとって説明したが、
ピーク状の検出信号が得られる他の原子吸光分光光度計
の測定データ収集部にも上記と同様の構成(図1、図
3、図4参照)を採用することができる。例えば、フレ
ームマイクロサンプリング測定や、水銀還元気化装置又
は高感度ヒ素分析付属装置を用いた測定等により検出信
号が得られる原子吸光分光光度計の測定データ収集部に
も、上記と同様の構成を採用することができ、同様の効
果が得られる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、吸光度を示す測定デー
タとして、検出信号におけるピーク付近の所定区間につ
いては密なサンプリングデータが収集され、他の区間に
ついては粗なサンプリングデータが収集される。このた
め、測定データを格納するためのメモリの使用量を抑え
つつ、収集された測定データを用いて、形状を詳細に知
る必要のあるピーク波形を正確に表示することができ
る。また、測定データを保存するためのハードディスク
やフロッピーディスク等の記憶媒体の使用量を抑えつ
つ、後日、保存された測定データにより正確なピーク波
形を表示することができる。
タとして、検出信号におけるピーク付近の所定区間につ
いては密なサンプリングデータが収集され、他の区間に
ついては粗なサンプリングデータが収集される。このた
め、測定データを格納するためのメモリの使用量を抑え
つつ、収集された測定データを用いて、形状を詳細に知
る必要のあるピーク波形を正確に表示することができ
る。また、測定データを保存するためのハードディスク
やフロッピーディスク等の記憶媒体の使用量を抑えつ
つ、後日、保存された測定データにより正確なピーク波
形を表示することができる。
【図1】 本発明の一実施例である原子吸光分光光度計
における測定データ収集部の構成を概念的に示すブロッ
ク図。
における測定データ収集部の構成を概念的に示すブロッ
ク図。
【図2】 本発明の一実施例である原子吸光分光光度計
の全体構成を示す図。
の全体構成を示す図。
【図3】 前記実施例における測定データ収集部の動作
を示すフローチャート。
を示すフローチャート。
【図4】 前記実施例における測定データ収集部の動作
を示すフローチャート。
を示すフローチャート。
【図5】 前記実施例における測定データ収集部の動作
を説明するための図。
を説明するための図。
【図6】 前記実施例に対する変形例を説明するための
図。
図。
10 …A/D変換器 12 …ピーク検出部 14 …データ収集制御部 18 …間引き部 16a…第1メモリ 16b…第2メモリ 20 …粗サンプルメモリ 30 …制御部 Sd …検出信号 DS1 …サンプリングデータ DS2 …粗サンプリングデータ
Claims (1)
- 【請求項1】 原子化された試料中の測定対象成分によ
る吸光度を示す検出信号としてピーク状の信号が得られ
る原子吸光分光光度計において、 a)所定のサンプリング周期で前記検出信号に対してA
/D変換を行なうことにより、前記検出信号の値を示す
サンプリングデータ列を生成するA/D変換手段と、 b)前記サンプリングデータ列に基づいて前記検出信号
におけるピーク頂点を検出するピーク検出手段と、 c)前記サンプリングデータ列からデータを間引くこと
により、前記サンプリング周期よりも長い所定周期でサ
ンプリングされたデータ列に相当する粗サンプリングデ
ータ列を生成する間引き手段と、 d)記憶手段と、 e)前記吸光度を示す測定データとして、ピーク検出手
段によって検出されるピーク頂点の前後の所定区間につ
いては前記サンプリングデータ列を記憶手段に記憶さ
せ、該所定区間以外の区間については間引き手段によっ
て生成される粗サンプリングデータ列を記憶手段に記憶
させる測定データ収集制御手段と、を備えることを特徴
とする原子吸光分光光度計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5048095A JPH08219985A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 原子吸光分光光度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5048095A JPH08219985A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 原子吸光分光光度計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08219985A true JPH08219985A (ja) | 1996-08-30 |
Family
ID=12860081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5048095A Pending JPH08219985A (ja) | 1995-02-14 | 1995-02-14 | 原子吸光分光光度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08219985A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110320167A (zh) * | 2018-03-29 | 2019-10-11 | 日本株式会社日立高新技术科学 | 原子吸光光度计和原子吸光光度计的极微量分析诊断方法 |
-
1995
- 1995-02-14 JP JP5048095A patent/JPH08219985A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110320167A (zh) * | 2018-03-29 | 2019-10-11 | 日本株式会社日立高新技术科学 | 原子吸光光度计和原子吸光光度计的极微量分析诊断方法 |
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