JPH0821990A - 液晶調光体およびそれを用いた調光窓 - Google Patents

液晶調光体およびそれを用いた調光窓

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JPH0821990A
JPH0821990A JP6154042A JP15404294A JPH0821990A JP H0821990 A JPH0821990 A JP H0821990A JP 6154042 A JP6154042 A JP 6154042A JP 15404294 A JP15404294 A JP 15404294A JP H0821990 A JPH0821990 A JP H0821990A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大面積化が容易であって、より優れた調光性
能を持った液晶素子およびそれを用いた調光窓を提供す
る。 【構成】 透明な一対の基板の対向面に透明導電膜を配
設し、液晶物質を空隙中に保持した媒体を前記透明導電
膜間に介在させた液晶素子であり、前記一対の基板のう
ちの一方の基板上に吸収異方性透明体を積層し、かつ、
他方の基板を液晶素子へ照射される光源側に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶物質により構成さ
れた液晶調光体およびそれを用いた調光窓に関し、さら
に詳しくは光透過率制御性能に優れた液晶調光体および
それを用いた調光窓に関する。
【0002】
【従来の技術】建築、自動車などの用途において、窓か
らの太陽光エネルギーの流入が室内の空調負荷に大きな
影響を与えるため、窓に調光機能を持たせることが省エ
ネルギーの観点から重要視されてきている。
【0003】実用上望まれる調光範囲としては、少なく
とも現在窓ガラスとして用いられている透明ガラスと太
陽光エネルギーの吸収を目的とした熱線吸収ガラスとの
光学特性値を選択できることが必要と考えられ、この調
光範囲は太陽光エネルギーの透過率変化幅(以下「△T
g」という)で15%以上ということができる。ここ
で、太陽光透過率Tgは、全透過光に太陽光エネルギー
の強度分布係数を乗じることにより得られる(JIS
R 3106)。
【0004】従来、このような調光機能を持った素子
(以下「調光素子」という)の一つとして、エレクトロ
クロミック素子(以下「EC素子」という)が知られて
いる。EC素子は酸化タングステン、プルシアンブルー
などの電気化学的な酸化還元反応によるスペクトル変化
を伴う材料を用い、太陽光エネルギーの透過光量の制御
を光の吸収により可能としている。
【0005】しかしながら、EC素子は電流駆動型であ
るため大面積化した場合、大きな電圧降下により応答速
度が著しく低下するほか、長時間通電中に生じる構成材
料の電気化学的変化などによる劣化が避けられず、実用
上充分な耐久性を有する大面積の素子は実現されていな
い。
【0006】そこで、このような電流駆動型のEC素子
に代わるものとして、電圧駆動型の調光素子が注目され
るようになった。耐久性に優れかつ大面積化の容易な調
光機能を持つ液晶素子として、特開昭58−50163
1号に記載される曲線的な配列相のネマティック(NC
AP:Nematic Curvilinear Aligned Phase)液晶素
子、また特開昭60−502128号に記載される相分
離法により得られる液晶素子などが知られている。これ
らの素子は、以下の原理に基づいて動作する。
【0007】安価なポリマー中に液晶物質の小滴を分散
した該公報記載の液晶素子は、電圧を印加しない状態で
は、ポリマー壁の曲面に沿って液晶が配列することによ
り、光路がねじ曲げられたり、ポリマーと液晶滴との界
面において光が反射して散乱し、乳白色に見える。
【0008】一方、電圧を印加した時においては、液晶
滴内の液晶は外部電界により電界方向に配列し、このと
き液晶の常光屈折率noとポリマーの屈折率npとを一致
するように選択することにより、液晶素子面に垂直に入
射した光は液晶とポリマーの界面で反射することなく通
過するため、液晶素子は透明となる。
【0009】前記液晶素子(以下「高分子分散型液晶素
子」ということがある)は透視性を調節することはでき
るが、電圧無印加時に液晶素子に入射した光はそのほと
んどが入射側とは反対側(以下「前方」という)に散乱
しているため、電圧印加時と比較して太陽光エネルギー
の透過量はほとんど減少せず、数%の△Tgしか得られ
ていなかった。
【0010】上記問題点を解決するために、高分子分散
型液晶素子に使用される液晶物質中に多色性染料を添加
し、電圧無印加時の光の吸収を増大させる方法が特開平
3−66162号に記載されている。この素子は大きな
△Tgを有するが、多色性染料が本質的に光、熱に対し
て劣化するため、長期間太陽光に曝される建築、自動車
などの屋外用途には使用することができなかった。
【0011】本発明者は、高分子分散型液晶素子のパラ
メータを種々変更し△Tgとの関係を詳細に調べ、種々
のパラメータを好適に組み合わせることにより、前方に
散乱する入射光をより多く入射側(以下「後方」とい
う)に散乱させることで、電圧無印加時の透過光量を減
少させ、光透過率制御性能を著しく高め、△Tgが15
%以上の調光性能を持った液晶素子を得ることを可能と
した(特願平3−270934号)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市場で
はより大きな△Tgを有する調光体が求められている。
例えば、高分子分散型液晶素子が一対の透明体間にプラ
スチック接着膜を介して挟持された調光体を作製する際
に、前記透明体として透過率の低い着色ガラスを用いれ
ば、電圧無印加時に着色ガラスにより光が吸収された分
だけ前記液晶素子単体よりも透過率が低下し、より大き
な△Tgを得る可能性がある。前記調光体を作製する技
術は既に確立されており、容易に大面積化が可能である
(実開昭64−32124号)。しかしながら、前記構
成では電圧印加時においても電圧無印加時と同様に透過
率が低下してしまうため、ほとんど△Tgは変化せず、
より大きな△Tgは得られていない。
【0013】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたもので、大面積化が容易であり、より優
れた調光性能を持った液晶調光体およびそれを用いた調
光窓を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、透明
な一対の基板の対向面にそれぞれ透明導電膜を配設し、
液晶物質を空隙中に保持してなる媒体を前記透明導電膜
間に介在させた液晶素子において、この液晶素子の一方
の基板の外側面に吸収異方性透明体を積層させたことを
特徴とする液晶調光体である。
【0015】また本発明は、透明な一対の基板の対向面
にそれぞれ透明導電膜を配設し、液晶物質を空隙中に保
持してなる媒体を前記透明導電膜間に介在させて液晶素
子とし、この液晶素子の一方の基板の外側面に吸収異方
性透明体を積層させて液晶調光体を構成し、吸収異方性
透明体の形成面を屋内側、非形成面を屋外側として前記
液晶調光体を開口部に取り付けたことを特徴とする調光
窓である。
【0016】図2は、透明基板の光学特性評価方法につ
いて、その測定原理を説明するための装置であり、要部
のみが描かれている。前記測定装置は、光源(8)と検
出器(9)とで構成され、また試料(10)である透明
基板は光源(8)と検出器(9)との間にあって、しか
も両者を結ぶ線上に配置され、また図示しない補助具に
よりその長さ方向の中心位置が両側面から挟持され、さ
らに軸により回動可能とされている。
【0017】図2では、前記光源(8)として、各光成
分を含み、しかも平行ビームを得ることが可能な白色光
源を用いているが、これに限定されるものではなく、例
えば太陽光や蛍光灯も含むものである。また、検出器
(9)は光−電気変換器であり、光源(8)から照射さ
れた検出光を受光し、入力される光信号を電気信号に変
換する。
【0018】図2において、光源(8)から試料(1
0)表面に検出光を照射し、入射される検出光が試料
(10)の法線(11)となす角を入射角度θとして、
試料(10)を軸中心に一定角度ずつ回動させて、各角
度における透過率T及び透過光強度を検出器(8)によ
り検出する。
【0019】図3は、入射角θに対する透過率Tの変化
を示したグラフである。例えば、着色された透明ガラス
基板や透明プラスチック基板は、吸収係数に異方性がな
いため、角度θに対して吸収係数は変化しない。このた
め、透過率T(θ)は図3において破線で示すように、
光路長(基板中を通過する光の距離、θ=0では基板の
厚みdに等しい)がd・(1−cosθ)/cosθ長
くなった分だけT(θ=0)より低くなる。
【0020】これに対して、試料(1)として吸収異方
性透明体(7)を用いた場合には、吸収係数が角度θに
対して変化し、角度θが大きくなるほど吸収係数が増加
する。その結果、吸収異方性透明体(7)のT(θ)は
図3において実線で示すように、前記した着色された透
明基板や透明プラスチック基板の場合に比較して、角度
θが大きくなると急激に透過率Tが低下する。
【0021】図4は、液晶調光体の透過光の角度依存性
を示すグラフである。同図は、液晶調光体の基板面に対
して垂直に光を入射し、そのときの透過光強度(相対
値)の角度依存性を測定したものであり、同図において
実線は液晶調光体に電圧を印加しない状態(以下「of
f時」という)を示し、破線は液晶調光体が十分に透明
になるように電圧を印加した状態(以下「on時」とい
う)を示している。off時では、液晶調光体に入射し
た光が広い角度にわたって出射する。他方、on時で
は、液晶調光体に入射した光のほとんどが直進して出射
する。
【0022】一方の液晶素子表面に吸収異方性透明体を
積層し、かつ、他方の液晶素子表面を光源側に配置させ
ることにより、off時には液晶素子から広角度に出射
した光を大きく減衰させるため、全透過光が低下して結
果的にTgが低下する。
【0023】これに対し、on時には直進光が吸収異方
性透明基板により僅かに減衰するだけであり、ほとんど
Tgは低下しない。従って、△Tgは大きくなる。
【0024】なお、液晶素子表面に積層した前記吸収異
方性透明体を光源側に配置した場合は、光源から照射さ
れた光が吸収異方性透明体により僅かに減衰して液晶素
子に入射するため、吸収係数に異方性のない透明基板を
積層した場合と同様に、△Tgはほとんど変化しない。
【0025】このような前記吸収異方性透明体として
は、吸収係数に異方性があり、かつ大面積にわたって板
状であれば特に限定されない。例えば、図5および図6
に示すように透明プラスチックフィルム(13)上にル
ーバ状レリーフ(14)を形成させたライトコントロー
ルフィルム(12)(以下「LCF」という)を適用す
ることができる。なお、図5はストライプ型、図6はハ
ニカム型のLCFである。
【0026】前記ストライプ型のLCFは、図7に示す
ように面内の方位に対する依存性があり、面内角αが9
0度のとき、すなわちレリーフ(14)の長さ方向と垂
直な方向に対しては、透過率Tが視野角θに対して大き
く変化するが、レリーフ(14)の長さ方向と水平な方
向(面内角度αが0度)に対しては、透過率Tの視野角
θに対する依存性がほとんどない。
【0027】一方、ハニカム型のLCFでは、図8に示
すように透過率Tの視野角θに対する依存性が大きく、
かつ、それが全方位においてほとんど変化しないため、
高分子分散型液晶素子にストライプ型LCFを積層した
場合に比較して、より大きな△Tgを得ることができ
る。さらに、LCFの透過率Tの視野角θに対する依存
性が大きいほど、つまり視野角θ=0度における透過率
Tがより高く、しかも視野角θが大きくなるほど透過率
Tがより低くなれば、LCFを積層させた液晶素子の△
Tgは大きくなる。
【0028】また、本発明の液晶調光体を建物等の開口
部に取り付けて調光窓を構成する。この場合、前記のよ
うに液晶調光体の吸収異方性透明体を積層した面を屋内
側すなわち非光源として開口部に取り付けることによ
り、off時にはTgを低下させ、on時にはTgがほ
とんど低下しないため、結果的に△Tgを大きくするこ
とが可能である。
【0029】
【作用】本発明の液晶調光体では、液晶素子の一方の透
明基板の外側面に吸収異方性透明体が積層されているの
で、大きな太陽光エネルギーの透過率変化幅を得ること
ができる。
【0030】このような特性は、前記液晶調光体に電圧
が印加されていない状態と印加された状態での前方散乱
光の状態変化に着目し、電圧が印加されていない状態で
散乱光を遮断し、印加された状態で直進透過光をほとん
ど減衰しないことにより可能となったものである。
【0031】また本発明の液晶調光体は、高分子分散型
液晶素子の構成を変えずに調光性能を改良したため、従
来と同様に十分に透視性を調節することができ、劣化が
ほとんどなく耐久性に優れている。
【0032】また本発明の調光窓は、液晶調光体の一方
の透明基板の外側面に吸収異方性透明体が積層されてお
り、吸収異方性透明体の形成面を屋内側、非形成面を屋
外側としてこの液晶調光体を開口部に取り付けたもので
あるから、屋外から流入する太陽光エネルギーを十分に
制御することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。
【0034】図1は、本発明の液晶調光体の模式断面図
であり、同図において(1)は液晶素子、(2)は透明
基板、(3)は透明導電膜、(4)は媒体、そして
(5)は液晶物質を示している。
【0035】例えば、本発明の液晶調光体のうち液晶素
子の部分は、以下の方法により作製される。まず、液晶
物質と水性相を混合してエマルジョンを作り、そのエマ
ルジョンをラテックスに添加する、もしくは、液晶物質
とラテックスを直接混合してエマルジョンを作製する。
エマルジョンを作る際に、安定な液晶粒子を形成するた
め界面活性剤を添加することが好ましい。混合は、ブレ
ンダー、コロイドミルなど種々のミキサーで行う。次
に、ラテックスを架橋するため架橋剤を添加して媒体
(4)を形成させ、次いでナイフブレードまたは他の適
当な手段により、その媒体(4)を透明導電膜(3)を
形成した透明基板(2)上に塗布し乾燥させる。そし
て、もう一枚の透明導電膜(3)付き透明基板(2)と
貼合わせて液晶素子を得る。
【0036】この後、前記液晶素子の一方の基板(2)
の外側面に吸収異方性透明体(7)を積層させて図1に
示す本発明の液晶調光体(1)を得る。この場合におい
て、前記吸収異方性透明体(7)は通常は図示しない接
着剤を介して基板(2)に積層される。
【0037】また、図1に示す液晶調光体(1)の吸収
異方性透明体(7)を屋内側として建物等の開口部に取
り付けることにより(不図示)、本発明の調光窓を得
る。
【0038】(実施例1)ネマチック液晶ZLI−32
19(メルクジャパン製)に界面活性剤IGEPAL
CO−610(GAF製)を0.5wt%添加し、それ
らを液晶比率が0.62になるようにラテックス粒子4
0重量%を含むNeorez R−967(ポリビニル
ケミカル製)に添加し、ホモジナイザーを用い1500
0回転で10分間攪拌しエマルジョンを得た。次にゆっ
くり混ぜながら架橋剤CX−100(ポリビニルケミカ
ル製)をR−967に対して3重量%の割合で添加し
た。この混合物をドクターブレードを用いて、インジウ
ム錫酸化物(ITO)膜が予め被覆されたポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム上に塗布、乾燥し
た。乾燥後の厚みは、約18μmであった。混合物の乾
燥後、もう一枚のITO膜付きPETフィルムと貼合わ
せて液晶素子を得た。そして、この液晶素子を用い、一
方のPETフィルム上にエタノール水溶液(25%)を
霧状に散布し、前記PETフィルムとストライプ型LC
F(旭化成工業(株)製)の吸収異方性透明体とを貼り
合わせて本実施例における液晶調光体を得た。
【0039】(実施例2)実施例1では液晶調光体の吸
収異方性透明体としてストライプ型LCF(旭化成工業
(株)製)を用いたが、本実施例ではこれに代えてハニ
カム型LCF(旭化成工業(株)製)を用い、実施例1
の場合と同様に一方のPETフィルム上にエタノール水
溶液(25%)を霧状に散布し、前記PETフィルムと
ハニカム型LCF(旭化成工業(株)製)を貼り合わて
本実施例における液晶調光体を得た。
【0040】(実施例3)実施例2で得た液晶調光体を
用い、ストライプ型LCF(旭化成工業(株)製)が屋
内側となるように建物の支柱間に嵌め込み、シーリング
材で固定した。
【0041】(比較例1)実施例1で、一方のPETフ
ィルムにストライプ型LCF(旭化成工業(株)製)を
貼り合わせる前の液晶素子を、比較例1の液晶素子とし
た。
【0042】(実施例1、2及び比較例1)実施例1、
2及び比較例1の液晶素子について、JIS R 31
06に従って電圧を印加していない状態(off状態)
及び液晶素子の対向するITO膜間に電圧を印加した状
態(on状態)の太陽光透過率Tgをそれぞれ測定し、
さらにそれらの測定値から計算により△Tgを得た。そ
の結果を表1に示す。なお、△Tgは上述のとおり太陽
光エネルギーの透過率変化幅であり、さらに詳しくはo
n状態での太陽光透過率とoff状態での太陽光透過率
との差を表す。
【0043】
【表1】
【0044】測定に際して、吸収異方性透明体は光源と
反対側、すなわち検出器側に配置させた。実施例1で得
られた液晶調光体においては、比較のために吸収異方性
透明体が光源側に配置した場合についても測定した。こ
れを比較例2として、結果を同様に表1に示す。
【0045】表1から明かなように、実施例1及び2で
得られた液晶調光体は、基板の外側面に積層させた吸収
異方性透明体を光源と反対側に配置させたので、より大
きな太陽光エネルギーの透過率変化幅△Tgが得られて
おり、従来の液晶素子単体より△Tgが改善されている
ことが分かる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の液晶調光
体は、一方の基板上に吸収異方性透明体を積層し、か
つ、他方の基板をこの液晶調光体に照射される光源側に
配置したものであるから、実施例からも明かなとおり、
従来の方法で得られる高分子分散型液晶素子に比較して
光透過率制御性能に優れている。
【0047】また本発明の調光窓は、液晶調光体におけ
る吸収異方性透明体の形成面を屋内側、非形成面を屋外
側としてこの液晶調光体を開口部に取り付けたものであ
るから、屋外から流入する太陽光エネルギーを十分に制
御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶調光体を示す概略断面図
【図2】光学特性評価装置の測定原理を示す説明図
【図3】透明基板及び吸収異方性透明基板の透過率と視
野角の関係を示すグラフ
【図4】本発明の液晶調光体の透過光強度と視野角の関
係を示すグラフ
【図5】本発明に用いるストライプ型の吸収異方性透明
体を模式的に示した斜視構造図
【図6】本発明に用いるハニカム型の吸収異方性透明体
を模式的に示した斜視構造図
【図7】ストライプ型の吸収異方性透明体を用いた場合
の透過率と視野角の関係を示すグラフ
【図8】ハニカム型の吸収異方性透明体を用いた場合の
透過率と視野角の関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 液晶調光体 2 透明基板 3 透明導電膜 4 媒体 5 液晶物質 7 吸収異方性透明体 8 光源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な一対の基板の対向面にそれぞれ透
    明導電膜を配設し、液晶物質を内部に保持してなる媒体
    を前記透明導電膜間に介在させた液晶素子において、該
    液晶素子の一方の前記基板の外側面に吸収異方性透明体
    を積層させたことを特徴とする液晶調光体。
  2. 【請求項2】 前記吸収異方性透明体がルーバー状レリ
    ーフを形成した透明体である請求項1に記載の液晶調光
    体。
  3. 【請求項3】 透明な一対の基板の対向面にそれぞれ透
    明導電膜を配設し、液晶物質を内部に保持してなる媒体
    を前記透明導電膜間に介在させて液晶素子とし、該液晶
    素子の一方の前記基板の外側面に吸収異方性透明体を積
    層させて液晶調光体を構成し、前記吸収異方性透明体の
    形成面を屋内側、非形成面を屋外側として前記液晶調光
    体を開口部に取り付けたことを特徴とする調光窓。
  4. 【請求項4】 前記吸収異方性透明体がルーバー状レリ
    ーフを形成した透明体である請求項3に記載の調光窓。
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