JPH08219774A - 光電スイッチ - Google Patents

光電スイッチ

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Publication number
JPH08219774A
JPH08219774A JP5187295A JP5187295A JPH08219774A JP H08219774 A JPH08219774 A JP H08219774A JP 5187295 A JP5187295 A JP 5187295A JP 5187295 A JP5187295 A JP 5187295A JP H08219774 A JPH08219774 A JP H08219774A
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JP
Japan
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distance
detection
photoelectric switch
area
correlation calculation
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Pending
Application number
JP5187295A
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English (en)
Inventor
Yuichi Niimoto
祐一 新本
Shinya Otsuki
真也 大槻
Shinji Mizuhata
伸治 水畑
Yoshiro Murata
芳郎 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Priority to JP5187295A priority Critical patent/JPH08219774A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 相関演算処理部16a,16bは、量子化部
15a,15bで量子化された画像データに基づいて左
右画像の相関シフト量(ずれ量)Xを求め、さらに相関
シフト量Xに基づいて被検出物体5までの距離Lを求め
る。相関演算処理部16aは高速処理/低精度モードと
して、相関演算処理部16bは低速処理/高精度モード
として、選択的に用いられる。例えば、エリアの内部及
び外部では、高速処理用の相関演算処理部16aを用い
て計測し、エリア間の境界通過時には高精度用の相関演
算処理部16bに切り換えて計測する。 【効果】 境界通過時の応答時間を短くすることがで
き、検出精度を高くすると共に応答速度を高くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め設定された検知エ
リア内に被検出物体が存在するかどうかを判別して出力
回路を制御するようにした光電スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
(従来の三眼式の反射型光電スイッチ)反射型の光電ス
イッチとしては、例えば特開昭59−158029号公
報に開示されているような三眼式の反射型光電スイッチ
Aがある。この反射型光電スイッチAは、図1に示すよ
うに、投光部A1、受光部A2および信号処理部(図示
せず)から構成されている。投光部A1は、発光ダイオ
ード(LED)や半導体レーザー素子(LD)等の投光
素子1と、投光素子1から出射された光ビームαを集光
して検知エリア(投光領域)を設定するためのコンデン
サレンズ等の投光レンズ2とからなり、投光素子1と投
光レンズ2とは互いに光軸を一致させて配設されてい
る。受光部A2は、投光部A1の両側に対称に配置され
ており、それぞれ反射光を受光するための凸レンズ等の
受光レンズ3(焦点距離:f)と、位置検出素子(いわ
ゆるPSD)4とからなり、受光レンズ3の光軸はいず
れも投光レンズ2の光軸と所定間隔Lo/2を置いて平
行に配設され、位置検出素子4は受光レンズ3から焦点
距離と等しい距離fだけ離れた集光面(焦点面)で受光
レンズ3の光軸と垂直に配設されている。
【0003】しかして、投光素子1から出射されたパル
ス変調光よりなる光ビームαは、投光レンズ2を通過し
た後、被検出物体5に投射される。被検出物体5の表面
で反射された散乱反射光βは、受光レンズ3で集光され
た後に位置検出素子4の受光面に集光するようになって
おり、位置検出素子4からは反射光βの集光位置に対応
した位置信号が出力される。
【0004】いま、受光レンズ3から被検出物体5まで
の距離をL、投光レンズ2の光軸を基準とする被検出物
体5の横変位量をq、各受光レンズ3の光軸を基準とす
る位置検出素子4上の集光位置(あるいは受光量の重心
位置)までの距離をx1,x2(いずれも投光レンズ2
の光軸から離れる方向を正の方向とする)とすると、三
角測距の原理より、 〔(Lo/2)−q〕=x1・(L/f) 〔(Lo/2)+q〕=x2・(L/f) の関係がある。この2式よりqを消去することによっ
て、 L=(Lo・f)/X … が得られる。ここで、両位置検出素子4上における集光
位置のずれ量をX=x1+x2とした。従って、両位置
検出素子4上における各集光位置x1,x2もしくは集
光位置のずれ量Xを検出すれば、信号処理部において被
検出物体5までの距離Lを求めることができ、予め設定
した距離範囲内に被検出物体5が存在しているかどうか
を判別できる。
【0005】しかしながら、被検出物体5までの距離L
の変化ΔLに対応する位置検出素子4上での集光位置の
ずれ量Xの変化ΔXは、上記式から ΔX=−(f・Lo/L2)ΔL … となるので、このような光電スイッチAの測距精度を向
上させるためには、受光レンズ3の焦点距離fを長くす
るか、投光部A1と受光部A2の距離Loを大きくする
必要があり、いずれにしろ光電スイッチAが大型化する
という問題があった。
【0006】(位相差方式を適用した光電スイッチ)三
眼式の反射型光電スイッチAの上記問題を解決し、コン
パクトで高精度な光電スイッチを作製するためには、例
えば特開昭57−15361号公報に開示されているカ
メラ用距離計に用いられている位相差(相関)方式を光
電スイッチに適用することが考えられる。
【0007】位相差方式を用いた光電スイッチでは、以
下のようにして被検出物体5までの距離Lを求める。図
2(a)において、11a,11bは等しい焦点距離f
を有する第1及び第2の受光レンズであって、一定の基
線長(光軸14a,14b間の間隔)Loを隔てて配設
されている。また、12a,12bは第1及び第2の画
像検出器であって、各受光レンズ11a,11bから後
方へその焦点距離と等しい距離fの位置に配置されてお
り、受光レンズ11a,11bを通る空間的に隔てられ
た光路を経て結像された被検出物体5の2つの像を受光
する。投光素子から出射された光ビームが、被検出物体
5の表面で反射拡散されると、その反射光βは、第1の
受光レンズ11aを通過する第1の光路を通って第1の
画像検出器12aに入射し、同時に第2の受光レンズ1
1bを通過する第2の光路を通って第2の画像検出器1
2bに入射する。このとき第1の画像検出器12aに生
じる画像13aと第2の画像検出器12bに生じる画像
13bのずれ量X=x1+x2を求めれば、上記式よ
り被検出物体5までの距離Lを求めることができる。
【0008】図2(b)〜(d)は位相差方式により両
画像13a,13bのずれ量Xを求める方法を模式的に
説明したものである。まず、基準PA,PBを定義す
る。図2(b)は第1及び第2の画像検出器12a,1
2bから供給される画像(光強度分布パターン)13
a,13bであって、横軸は画像検出器12a,12b
上での横座標XA,XB、縦軸は光強度である。図2
(b)に示されている基準PAは画像13aの画面内に
おける位置を示す縦線であって、第1の画像検出器12
a上の光軸14aとの交点Aに対応している。同様に、
基準PBは画像13bの画面内における位置を示す縦線
であって、第2の画像検出器12b上の光軸14bとの
交点Bに対応している。
【0009】第1の画像検出器12aにより供給された
画像13aと第2の画像検出器12bにより供給された
画像13bのずれ量Xを求めるには、まず両画像13
a,13bを比較して図2(c)に示すように基準PA
と基準PBを画面上で一致させ、ついで、一方の画像検
出器12bの画像13bを基準PBごと他方の画像検出
器12aの画像13aと最も一致するように移動させ
る。こうして2つの画像13a,13bを最も一致させ
たときの基準PA,基準PB間の距離をずれ量Xと定義
し、式を用いて被検出物体5までの距離Lを求める。
なお、2つの画像13a,13bが最も一致した時と
は、図2(d)に示す斜線領域のように両画像13a,
13bの重ならない領域の面積が最小となった状態であ
ると定義し、判定する。
【0010】このような位相差方式を用いれば、相関演
算処理によりずれ量Xを高精度に求めることができるの
で、光電スイッチBを大型化することなく被検出物体5
までの距離Lを高精度に計測できる。
【0011】図3は上記のような位相差方式を実現した
光電スイッチBの受光部及び信号処理部の構成を示すブ
ロック図である。図3には示されていないが、この位相
差方式の光電スイッチBにおいても、投光部及び受光部
は図1の光電スイッチAと同様な配置構成を有してい
る。上記のごとく、11a,11bは画像検出器12
a,12b上に被検出物体5の画像13a,13bを生
成させるための第1及び第2の受光レンズである。12
a,12bは空間的に隔てられた光路を経て結像された
被検出物体5の2つの像を受光する電荷結合素子(CC
D)やフォトダイオード(PD)アレイ等の第1及び第
2の画像検出器である。さらに、15a,15bは、画
像検出器12a,12bの各画素から出力された画像信
号を光強度分布を表わす画像データ列(量子化データ)
に量子化する量子化部である。16は量子化部15a,
15bで量子化された2つの量子化データを相互に比較
し、両量子化データを高い相関で合致させるのに要する
両量子化データの相互シフト量(画像13a,13bの
ずれ量)Xを求め、この相互シフト量Xに基づいて被検
出物体5の距離Lを計算する相関演算処理部である。1
7は検出距離範囲(エリア)を設定する検出距離設定部
である。18は量子化部15a,15b、相関演算処理
部16、出力回路19を制御する判別制御部であって、
測距された距離Lと検出距離範囲とを比較する。19は
判別制御部18からのオン、オフ出力を光電スイッチB
の外部へオン、オフ信号として出力する出力回路であ
る。
【0012】つぎに、この位相差方式の光電スイッチB
の動作を説明する。被検出物体5からの反射光βは、受
光レンズ11a,11bを通って空間的に離れた画像検
出器12a,12bに結像される。画像検出器12a,
12bには、例えば図2(b)に示したような光強度分
布パターンの画像13a,13bが生じる。各量子化部
15a,15bは、判別制御部18からの量子化許可命
令を受けて各画像検出器12a,12bから出力された
画像信号を量子化し、量子化された画像データ列を時系
列信号として相関演算処理部16へ転送する。画像13
a,13bの量子化は、例えば図2(b)のような画像
13a,13bの光強度を各画素毎に多値デジタル化し
て量子化データに変換することにより行なわれる。相関
演算処理部16は、量子化された2つの量子化データを
相互に比較し、両量子化データを高い相関で合致させる
のに要する両量子化データの相互シフト量(ずれ量)X
を計算し、相互シフト量Xから被検出物体5までの距離
Lを求め、判別制御部18へ出力する。判別制御部18
は、距離Lが検出距離設定部17で設定した範囲内かど
うか判別し、判別結果を出力回路19へ出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような位相差方式
の光電スイッチにおいては、その距離測定精度を高くし
ようとすれば、画像検出器から得られる画像データ(画
素数)を多くするか、出力1回あたりの距離測定回数を
増す必要がある。なぜならば、画像データが多ければ多
いほど相互シフト量Xを高精度に測定でき、距離測定回
数を増せば、平均化される距離データの精度が高くなる
からである。
【0014】しかし、画像データを増加させると、相関
演算処理部において画像をシフトさせて比較する回数が
増加することになり、相関演算時間が長くなり、また距
離測定回数を増加させると、相関演算時間がその回数分
だけ増加することになる。その結果、光電スイッチの検
出周期が長くなる。
【0015】反対に、光電スイッチの検出周期を短くす
るためには、相関演算時間を短くするか、距離測定回数
を減らす必要があるが、相関演算時間を短縮するには、
画像データを少なくする必要があるため、距離測定精度
の低下につながり、距離測定回数を減らすと距離データ
の精度が低くなる。
【0016】ここで光電スイッチの検出周期と応答時間
との関係を考える。検出周期とは、量子化部が量子化許
可命令を受けてから出力回路から出力するまでの時間で
ある。また、応答時間とは、光電スイッチの検知エリア
に被検出物体が入った場合に、被検出物体が検知エリア
に入ってから光電スイッチが動作するまでの時間の最大
値である。いま、図4に示すように、検知エリアARに
被検出物体5が入る場合を考える。図4の被検出物体5
は、検出周期T毎における位置を示している。時刻ξに
初めて検知エリアAR内に入った被検出物体5の画像1
3a,13bが取込まれたとすると、その画像処理には
検出周期Tを要するので、光電スイッチから検知エリア
ARに入ったという信号が出力される時間はξ+Tとな
る。一方、ξ−Tには被検出物体5が検知エリアAR外
にあったことが計測されているから、被検出物体5が検
知エリアARに入ったと考えられる最も早い時刻はξ−
Tの直後である。従って、応答時間、すなわち検知エリ
アARに被検出物体5が入ってからその検出出力が得ら
れるまでの最大時間は2Tとなる。
【0017】従って、高精度/低速処理用の光電スイッ
チでは、その検出周期をTとすると、応答時間は図5
(a)(b)に示すように2Tとなる。また、高速処理
/低精度用の光電スイッチでは、その検出周期をt(<
T)とすると、応答時間は図6(a)(b)に示すよう
に2tとなる。
【0018】このように従来の光電スイッチにあって
は、距離測定精度を高く保ちつつ、かつ応答時間を短縮
することはできなかった。
【0019】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、検出周期
の異なる画像処理手段を複数個持たせることにより、応
答速度を低下させることなく高精度化することができる
光電スイッチを提供することにある。
【0020】
【発明の開示】本発明の光電スイッチは、被検出物体か
らの反射光を受光する2つの画像検出器と、両画像検出
器から出力される画像情報を量子化して比較することに
よって両画像情報の相対的位置関係を求め、当該位置関
係に基づいて被検出物体までの距離を計測する測距演算
手段と、被検出物体の検出位置と設定されているエリア
との位置関係に応じて信号を出力する手段とを備えた光
電スイッチであって、検出周期の異なる複数の前記測距
演算手段を有することを特徴としている。
【0021】この光電スイッチでは、検出周期の異なる
複数の測距演算手段を有しているので、距離測定精度が
要求されない領域では検出周期の小さな測距演算手段を
用いることによって高速で処理を行なえ、距離測定精度
が要求される領域では検出周期の大きな測距演算手段に
切り換えることにより高精度で測距を行なえる。特に、
エリアの境界を通過する際には、その境界通過を高精度
に検出することができ、しかも境界通過を高精度で検出
する時の応答時間を短縮することができる。
【0022】従って、本発明の光電スイッチによれば、
高精度計測に対する要求と高速処理に対する要求とを同
時に満足させることができる。
【0023】ここで、測距演算手段の検出周期を異なら
せるには、例えば請求項2に記載の実施態様のように、
測距演算手段における距離測定回数を異ならせることに
より、測距演算手段の各検出周期を異ならせることがで
きる。
【0024】測距回数が多くなると、画像データ処理量
が増加するので、検出周期は長くなるのが、多量の画像
データに基づいて測距値が求められるので、計測結果は
高精度となる。逆に、測距回数が少なくなると、画像デ
ータが少なくなるので、検出精度は低下するが、画像デ
ータ処理量が減少するので、検出周期は短くなる。
【0025】また、請求項3に記載の実施態様のよう
に、測距演算手段における画像情報の量子化誤差を異な
らせることにより、測距演算手段の各検出周期を異なら
せることもできる。
【0026】量子化誤差が小さいと、扱う画像データ量
が増加するので、検出周期が長くなり、処理速度は低下
するが、被検出物体の像を正確に再現できるので、測定
結果は高精度となる。逆に、量子化誤差が大きいと、被
検出物体の像の再現が不正確となるので、測定精度は低
下するが、扱う画像データ量の減少によって検出周期が
短縮され、処理速度は高速化する。
【0027】また、請求項4に記載の実施態様のよう
に、測距演算手段における画像情報の画素ピッチを異な
らせることにより、測距演算手段の各検出周期を異なら
せることもできる。
【0028】画素ピッチが小さいと、扱う画像データ量
が増加するので、検出周期が長くなり、処理速度は低下
するが、被検出物体の像を正確に再現できるので、測定
結果は高精度となる。逆に、画素ピッチが大きいと、被
検出物体の像の再現が不正確となるので、測定精度は低
下するが、扱う画像データ量の減少によって検出周期が
短縮され、処理速度は高速化する。
【0029】本発明の光電スイッチの具体的な動作方式
として種々の方式が可能である。例えば、請求項5に記
載の実施態様では、検出周期の異なる少なくとも2つの
測距演算手段を有し、検出位置があるエリアのほぼ内部
に位置する場合には検出周期の長い側の測距演算手段を
用い、検出位置が当該エリアのほぼ外部に位置する場合
には検出周期の短い側の測距演算手段を用いるようにし
ている。
【0030】このような実施態様によれば、高精度計測
の必要な所定エリア内では被検出物体を高精度で検出す
ることができる。また、当該エリアの外部からエリア内
に被検出物体が入る場合には、高精度で被検出物体を検
知することができ、しかも応答時間は高精度のみで計測
している場合の応答時間よりも短くなる。
【0031】従って、この光電スイッチによれば、応答
時間を短くすることができ、被検出物体がエリアの境界
を通過するのを高精度で検出することができ、しかも高
速処理が可能になる。
【0032】また、請求項6に記載の実施態様にあって
は、検出周期の異なる少なくとも2つの測距演算手段を
有し、検出位置があるエリアのほぼ内部及びほぼ外部に
位置する場合には検出周期の短い側の測距演算手段を用
い、検出位置が当該エリアのほぼ境界部分に位置する場
合には検出周期の長い側の測距演算手段を用いるように
している。
【0033】このような実施態様によれば、エリアの境
界通過時のみ被検出物体を高精度で検出することができ
る。すなわち、当該エリア内部から、あるいは外部から
境界を通過する場合に高精度で被検出物体を検知でき、
しかも、いずれの場合も応答時間は高精度のみで計測し
ている場合の応答時間よりも短くなる。
【0034】従って、この光電スイッチによっても、応
答時間を短くすることができ、被検出物体がエリアの境
界を通過するのを高精度で検出することができ、しかも
高速処理が可能になる。
【0035】また、請求項7に記載の実施態様は、検出
周期の異なる少なくとも2つの測距演算手段を有し、検
出位置が、エリアの境界の少なくとも一方の側に設定さ
れた領域内にある場合には検出周期の長い側の測距演算
手段を用いるようにしたことを特徴としている。
【0036】この実施態様によれば、境界の少なくとも
片側に設定された領域で被検出物体を検知することによ
り、被検出物体が境界を通過することを予測することが
できるので、光電スイッチを高精度に切り換えるタイミ
ングを早くすることができ、応答時間を一層短くするこ
とができる。
【0037】さらに、請求項8に記載の実施態様では、
エリアの境界の少なくとも一方の側に設定された前記領
域が、被検出物体の移動速度に応じて変化するようにし
ている。
【0038】被検出物体の移動速度に応じて前記領域の
広さを変化させれば、例えば、被検出物体を必ず当該領
域内で検知することができるように調整でき、光電スイ
ッチの信頼性を向上させることができる。特に、被検出
物体の移動速度を計測し、それに応じて当該領域を調整
するようにすれば、被検出物体の移動速度のばらつきが
大きい場合でも被検出物体を当該領域で確実に検知でき
るようになる。
【0039】さらに、請求項9に記載の実施態様は、エ
リアの境界の少なくとも一方の側に設定された前記領域
が、検出周期の短い側の測距演算手段による距離検出誤
差よりも大きいことを特徴としている。
【0040】エリアの境界の少なくとも片側に設定して
いる領域を距離検出誤差よりも大きくしてあれば、被検
出物体が当該領域に達していないにも拘らず、被検出物
体がエリアの境界を通過したと誤判定されるのを避ける
ことができる。
【0041】また、請求項10に記載の光電スイッチに
よれば、検出周期の異なる少なくとも2つの測距演算手
段を有し、検出位置が所定距離よりも近い場合には検出
周期の短い側の測距演算手段を用い、検出位置が所定距
離よりも遠い場合には検出周期の長い側の測距演算手段
を用いるようにしている。
【0042】光電スイッチの距離誤差率は距離と共に大
きくなる。一方、検出周期の長い測距演算手段を用いた
場合には、検出周期の短い測距演算手段を用いた場合よ
りも距離誤差率が小さくなる。従って、遠距離では検出
周期の長い測距演算手段を用い、近距離では検出周期の
短い測距演算手段を用いることにより、距離誤差率が大
きくなるのを避けることができる。
【0043】さらに、請求項11に記載の実施態様にあ
っては、前記所定距離は、検出周期の短い側の測距演算
手段により被検出物体までの距離を検出した場合の距離
検出誤差が、必要な距離検出誤差以下となる最大の距離
としている。
【0044】この実施態様にあっては、測距演算手段を
切り換えるための区分点となる距離を、距離検出誤差の
最大値がもっとも小さくなるように合理的に決めること
ができる。
【0045】また、請求項12に記載の実施態様にあっ
ては、複数の測距演算手段のうち、いずれの測距演算手
段を動作させるかを外部信号により選択可能にしてい
る。
【0046】従って、使用者は、光電スイッチの使用環
境や被検出物体の遠近、移動速度等に応じて、光電スイ
ッチの検出周期、すなわち応答速度や距離測定精度を随
意選択することができ、使用状態に応じた細かな設定が
可能になる。従って、このような条件の変更があった場
合にも、光電スイッチを交換することなく対応できる。
【0047】
【実施例】図7は本発明の一実施例による位相差方式の
光電スイッチの受光部及び信号処理部を示すブロック図
である。図4には示されていないが、この位相差方式の
光電スイッチCにおいても、投光部及び受光部は図1の
光電スイッチAと同様な三眼式の構成を有している。図
7において、11a,11bは画像検出器12a,12
b上に被検出物体5の像を生成させるための2つの受光
レンズである。12a,12bは空間的に隔てられた光
路を経て結像された距離測定をすべき被検出物体5の2
つの画像を受光する電荷結合素子(CCD)やフォトダ
イオード(PD)アレイ等の2つの画像検出器である。
15a,15bは画像検出器12a,12bの各画素か
ら出力された画像信号を光強度分布を表わす画像データ
列(量子化データ)に量子化する2つの量子化部であ
る。16a,16bは量子化部15a,15bで量子化
された2つの量子化データを相互に比較し、両量子化デ
ータを高い相関で合致させるのに要する両量子化データ
の相互シフト量Xを求め、さらに相互シフト量Xに基づ
いて被検出物体5までの距離Lを計算する2つの相関演
算処理部である。相関演算処理部16a,16bは互い
に検出周期が異なっており、相関演算処理部16aの検
出周期は比較的小さな値tとなっており、相関演算処理
部16bの検出周期は比較的大きな値T(>t)となっ
ている。即ち、相関演算処理部16aは高速処理(低精
度)モード用であって、相関演算処理部16bは高精度
(低速処理)モード用である。なお、図7では2つしか
相関演算処理部を示していないが、検出周期の異なる3
つ以上の相関演算処理部を設けてあってもよい。21は
複数個の相関演算処理部16a,16bのいずれを使用
するかを選択する相関演算制御部である。なお、測距演
算手段は、量子化部15a,15b、相関演算処理部1
6a,16b及び相関演算制御部21によって構成され
ている。17は検出距離範囲(エリア)を設定する検出
距離設定部である。18は量子化部15a,15b、相
関演算制御部21、出力回路19を制御する判別制御部
であって、相関演算制御部21によって選択された相関
演算処理部16a又は16bから出力された被検出物体
5までの距離Lを検出距離設定部17で設定した距離範
囲と比較し、その結果をオン、オフ出力として出力回路
19へ出力する。19は判別制御部18からのオン、オ
フ出力を光電スイッチCの外部へオン、オフ信号として
出力する出力回路である。
【0048】つぎに、この光電スイッチCの動作を説明
する。被検出物体5からの反射光βは、受光レンズ11
a,11bを通って空間的に離れた画像検出器12a,
12bに結像される。量子化部15a,15bは、判別
制御部18からの量子化許可命令を受けて画像検出器1
2a,12bから出力される画像信号(光強度分布パタ
ーン)を量子化する。画像信号の量子化は、画像信号を
各画素毎に多値デジタル化して量子化データに変換する
ことにより行なう。画像信号を量子化処理すると、量子
化部15a,15bは、相関演算制御部21によって指
定された相関演算処理部16a又は16bへ量子化デー
タを出力する、という動作を繰り返す。
【0049】相関演算制御部21は、2つの相関演算処
理部16a,16bのうちから1つを選択し、相関演算
許可命令を出す。選択された相関演算処理部16a又は
16bは、量子化部15a,15bで量子化処理された
2つの量子化データを相互に比較し、両量子化データを
高い相関で合致させるのに要する両量子化データの相互
シフト量Xを計算し、相互シフト量Xに基づいて被検出
物体5までの距離Lを演算し、判別制御部18へ出力す
る。判別制御部18は、距離Lが検出距離設定部17で
設定した範囲内かどうか判別し、判別結果を出力回路1
9へ出力する、という動作を繰り返す。
【0050】(高速処理モードと高精度モードとの切り
換え)次に、このように検出周期の異なる2つの相関演
算処理部16a,16bを有する光電スイッチCの応答
時間について説明する。この光電スイッチCでは、被検
出物体5の状態等によって相関演算処理部16a,16
bの選択の仕方を変えることができる。その考え方とし
ては、光電スイッチCに距離測定精度が要求される箇所
では、相関演算制御部21で大きな検出周期Tの相関演
算処理部16bを選択して高精度モードで計測し、光電
スイッチCに距離測定精度が要求されない領域では、相
関演算制御部21で小さな検出周期tの相関演算処理部
16aを選択して高速処理モードで計測する。すなわ
ち、高速処理モードを基本モードとし、高精度計測が必
要な場合には、相関演算処理部16bを選択して高精度
で計測することにより、高精度で計測を行うとともに高
速処理を可能にするということである。
【0051】基本的なモード切換え方式としては、3つ
挙げることができる。第一に、高精度計測の必要がない
場合には、高速処理モードのみで計測する。第二に、検
知エリアの境界部分でのみ高精度モードに切り換え、そ
れ以外の検知エリアの内部及び外部では高速処理モード
で計測する。第三に、ある検知エリア内では高精度モー
ドで計測するが、それ以外の領域では高速処理モードで
計測する。以下、これらを説明する。
【0052】まず、第一の方式の高速処理モードのみの
場合を説明する。図8はこのように測定精度が要求され
ない場合を示す。図8において、φは光電スイッチCの
動作領域を示し、光電スイッチCは距離Kにある境界B
Dよりも近い検知エリアARではオン信号を出力し、境
界BDよりも遠い領域ではオフ信号を出力するように設
定されているとする。被検出物体5は、境界BDよりも
十分に近い距離で動作領域φを横切るようにゆっくりと
移動している(つまり、被検出物体5は境界BD近傍を
移動しない)。このような状況では、被検出物体5を高
精度に測定しなくても光電スイッチCの出力はオン信号
を出力することが分かるので、相関演算処理部16aを
選択して高速処理モードで動作させれば十分で、応答時
間は2tとなる。
【0053】次に、測定精度の要求される第二のモード
切換え方式の場合を説明する。被検出物体5がエリアR
1からエリアR2へ向かって移動しているとすると、被
検出物体5がエリアR1にあるうちは相関演算処理部1
6aを選択して高速処理モードとし、被検出物体5が境
界BDを通過する際には1度だけ相関演算処理部16b
を選択して高精度モードに切り換え、通過し終えてエリ
アR2に入ると再び相関演算処理部16aを選択して高
速処理モードに戻る。このような動作を行なわせるため
の方法を図9に詳細に示す。ここで、(a)はエリアR
1、R2及びその境界BDの位置を示し、(b)は
(a)との位置関係で被検出物体5の検出時の位置を示
し、(c)は(b)で検出された各被検出物体5の計測
結果を出力するタイミングを示し、(d)は処理モード
の変化を示し、(e)は光電スイッチCの出力を示す。
図9に示すように、被検出物体5が境界BDを通過する
直後までは相関演算処理部16aが選択されており、高
速処理モード(検出周期t)で動作している。境界BD
を通過した被検出物体5が検出され、その画像15a,
15bが画像検出器12a,12bに取り込まれると相
関演算処理部16aで相関演算処理され、検出周期t後
にその検出信号が出力される。この高速処理モードにお
ける検出信号により相関演算制御部21は相関演算処理
部16bを選択し、高精度モード(検出周期T)に切り
換わる。ついで、相関演算処理部16bにより画像情報
が相関演算処理されると、検出周期T後には、高精度モ
ードにより被検出物体5がエリアR2内にある旨の計測
結果が出力され、光電スイッチCの出力がオン(オフ)
に切り換わり、これと同時に相関演算処理部16aが選
択されて高速処理モードに戻る。
【0054】したがってこの場合には、境界通過時の応
答時間(すなわち、被検出物体5がエリアR2に入って
から被検出物体5がエリアR2に入ったことを知らせる
高精度モードによる検出信号が出力されるまでの最大時
間)は、図9より分かるように2t+Tとなる。よっ
て、本発明の光電スイッチCによれば、高精度モードの
相関演算処理部16aだけを用いて被検出物体5がエリ
アに入ったことを2度検知した時に検出信号を出力する
ようにした光電スイッチでは、応答時間が3Tとなるの
に比較して、応答時間が2t+Tに短縮され、しかも、
それにも拘らず高精度モードの相関演算処理部16bを
用いた場合と同様に高精度に計測することができる。ま
た、通常検出周期tは検出周期Tに比べて非常に小さい
(t<<T、特に、2t<T)ので、被検出物体5がエ
リアに入ったことを1回検知した時に検出信号を出すよ
うにした高精度モードの光電スイッチの応答時間が2T
であるのと比較しても、応答速度が向上している。
【0055】このような測定方法を用いる場合の例を図
12に示す。図12においても、φは光電スイッチCの
動作領域を示し、光電スイッチCは距離Kよりも近い検
知エリアAR内ではオン信号を出力し、距離Kよりも遠
い検知エリア外ではオフ信号を出力するように設定され
ている。被検出物体5は、動作領域φ内において、検知
エリア外から検知エリアAR内部に向かって移動してい
るとする。このような状況では、被検出物体5の光電ス
イッチCからの距離がKになった時に、光電スイッチC
の出力がオフ信号からオン信号に変化しなければならな
いので、被検出物体5が境界BDに接近した場合には、
被検出物体5の距離を高精度に測定する必要がある。こ
のような場合には、図9に示したようにして境界BDの
通過時にのみ高精度モードに切り換えることにより、境
界通過時の応答時間を2t+Tとすることができ、境界
通過を高精度で検出することができながら高速処理が可
能になる。
【0056】また、逆に、被検出物体5が検知エリアA
Rの内部から外部へ境界を通過する場合にも図9のよう
に境界通過時にのみ高精度モードに切り換えることは有
効であり、この場合も同じく応答時間は2t+Tとな
る。
【0057】次に、測定精度の要求される第三のモード
切換え方式の場合を説明する。被検出物体5がエリアR
1からエリアR2へ向かって移動しているとすると、被
検出物体5がエリアR1にあるうちは相関演算処理部1
6aを選択して高速処理モードとし、被検出物体5が境
界BDを通過してエリアR2に入ると、相関演算処理部
16bを選択して高精度モードに切り換える。このよう
な動作を行なわせるための方法を図10に詳細に示す。
図10に示すように、被検出物体5が境界BDを通過す
る直後までは相関演算処理部16aが選択されており、
高速処理モード(検出周期t)で動作している。境界B
Dを通過した被検出物体5が検出され、その画像15
a,15bが画像検出器12a,12bに取り込まれる
と相関演算処理部16aで相関演算処理され、検出周期
t後にその検出信号が出力される。この高速処理モード
における検出信号により相関演算制御部21は相関演算
処理部16bを選択し、高精度モード(検出周期T)に
切り換わる。ついで、相関演算処理部16bにより画像
情報が相関演算処理されると、検出周期T後には、高精
度モードにより被検出物体5がエリアR2内にある旨の
計測結果が出力され、光電スイッチCの出力がオン(オ
フ)に切り換わる。
【0058】したがってこの場合にも、境界通過時の応
答時間(すなわち、被検出物体5がエリアR2に入って
から被検出物体5がエリアR2に入ったことを知らせる
高精度モードによる検出信号が出力されるまでの最大時
間)は、図10より分かるように2t+Tとなる。よっ
て、本発明の光電スイッチCによれば、高精度モードの
相関演算処理部16aだけを用いて被検出物体5がエリ
アに入ったことを2度検知した時に検出信号を出力する
ようにした光電スイッチでは、応答時間が3Tとなるの
に比較して、応答時間が2t+Tに短縮され、しかも、
それにも拘らず高精度モードの相関演算処理部16bを
用いた場合と同様に高精度に計測することができる。ま
た、通常検出周期tは検出周期Tに比べて非常に小さい
(t<<T、特に、2t<T)ので、被検出物体5がエ
リアに入ったことを1回検知した時に検出信号を出すよ
うにした高精度モードの光電スイッチの応答時間が2T
であるのと比較しても、応答速度が向上している。
【0059】このような測定方法を用いる場合の例を図
13に示す。例えば、一定の検知エリアAR内において
は、相関演算処理部16bにより高精度モードで計測を
行ない、検知エリアARの外部の領域では相関演算処理
部16aにより高速処理モードで計測を行なう場合にお
いて、被検出物体5が検知エリアARの外から検知エリ
アAR内に入る場合には、図11に示したようにして境
界BDの通過によって高速処理モードと高精度モードを
切り換えることにより、境界通過時の応答時間を2t+
Tとすることができ、境界通過を高精度で検出すること
ができながら高速処理が可能になる。
【0060】これに対し、被検出物体5が高精度モード
で動作するエリアR2から高速処理モードで動作するエ
リアR1へ向かって移動しているとすると、異なった動
作状態となる。このような動作を図11により説明す
る。図11に示すように、被検出物体5が境界BDを通
過する直後までは相関演算処理部16bが選択されてお
り、高精度モード(検出周期T)で動作している。境界
BDを通過した被検出物体5が検出され、その画像15
a,15bが画像検出器12a,12bに取り込まれる
と相関演算処理部16bで相関演算処理され、検出周期
T後には被検出物体5がエリアR1内にある旨の高精度
モードによる計測結果がが出力される。この高精度モー
ドにおける検出信号が出力されると、相関演算制御部2
1は相関演算処理部16aを選択し、高速処理モード
(検出周期t)に切り換わり、光電スイッチCの出力が
オフ(オン)に切り換わる。
【0061】したがってこの場合には、境界通過時の応
答時間(すなわち、被検出物体5がエリアR1に入って
から被検出物体5がエリアR1に入ったことを知らせる
高精度モードによる検出信号が出力されるまでの最大時
間)は、図11より分かるように2Tとなる。よって、
この場合には、高精度モードの相関演算処理部16bだ
けを用いて被検出物体5がエリアに入ったことを検知す
る場合の応答時間と等しくなる。但し、出力のチャタリ
ング防止などのために2度検知して結果が一致した時に
検知信号を出力するようにする場合には、従来の光電ス
イッチでは応答時間が3Tになるのに対し、本発明の光
電スイッチCでは応答時間は2T+tとなり、応答時間
が短縮される。
【0062】このような測定方法は、例えば図13の場
合において、被検出物体5が高精度モードで計測を行な
っている検知エリアARの内部から高速処理モードで計
測を行なっている検知エリアARの外部へ出て行く場合
に用いることができる。
【0063】なお、この図13のような状況で第二のモ
ード切換え方式(図9)を適用することもでき、図12
のような状況で第三のモード切換え方式(図10,図1
1)を適用することも可能である。
【0064】つぎに、上記実施例の改良を考える。上記
実施例では、いずれも境界を越えたことを確認した後に
処理モードを切り換えているので、応答時間が十分に短
くなっていない。そこで、以下のように境界の通過を予
測的に判定することによって応答時間をさらに短くする
ことを考える。
【0065】まず、第二のモード切換え方式の改良を説
明する。この方式では、図14に示すように、境界BD
の両側にΔKの幅の予測領域22を設定している。そし
て、被検出物体5がこの予測領域22で検出されると高
精度モードに切り換わり、それ以外の領域では高速処理
モードとなるようにしている。このようなモードの切換
え方式によれば、エリアR1側から境界BDに接近する
被検出物体5が近い側の予測領域22内で検出される
と、検出周期tが経過して検知信号が出力された時に、
高精度モードに切り換わる。このとき被検出物体5は境
界を越えてエリアR2に入っているので、高精度モード
で検出及び処理され、検出周期Tの後に高精度モードで
の検知信号が出力され、光電スイッチCの出力がオン
(オフ)信号に変化する。従って、この場合には、図1
4から明らかなように、応答時間はT+tとなり、図9
の方式の場合よりも一層応答時間が短くなる。よって、
高精度モードの相関演算処理部16bだけを用いた場合
よりも応答速度を向上させながら、その相関演算処理部
16bだけを用いた時と同様に高精度となる。
【0066】上記のような動作を確実に行なわせるため
には、高速処理モード(検出時間t)における被検出物
体5の検出位置が予測領域22内に確実に分配される必
要がある。これは予測領域22の幅ΔKが、高速処理モ
ードでの検出位置の間隔V×t(Vは被検出物体5の移
動速度)よりも広いということであるから、 ΔK≧V×t … とすれば、必ず応答時間はt+Tとなる。ここで、被検
出物体5の速度は、光電スイッチCにより検出タイミン
グt毎に検出している距離L1,L2,L3,…から、
(L1−L2)/t、(L2−L3)/t等として求め
ることができる。
【0067】一方、あまり予測領域22の幅ΔKを広く
すると、被検出物体5が予測領域22内で2度以上検出
される。この場合には、図15に示すように、応答時間
は2Tとなるので、高精度モードだけで用いる場合と同
じになり、改善の効果が見られなくなる。予測領域22
の幅ΔKが、 ΔK>2V×t であると、予測領域22内で2度以上検出され、応答時
間は2Tとなる。従って、予測領域22の幅ΔKとして
は、 V×t≦ΔK≦2V×t … の範囲内となるように決めるのが望ましい。但し、予測
領域22の幅ΔKを大部分の被検出物体5について式
を満たすように決めていたとしても、バラツキ等によっ
て移動速度がΔK/(2t)よりも遅いものが境界BD
を通過することもあり、その場合には応答時間は2Tと
なる。しかし、応答速度が要求される本来の理由は設定
距離と出力時の距離との誤差をできるだけ小さくするこ
とであり、この場合には誤差はΔKに納まり高速性は要
求されないので、応答時間が2Tでも問題にならない。
同様な理由により、予測領域22の幅ΔKを決定する際
にも、式のみによって決めても差し支えない。
【0068】図16はこのようなモード切換え方式を用
いる場合の具体例を示す図であって、光電スイッチCか
ら一定距離Kに定められた境界BDよりも近い検知エリ
アARではオン信号が出力され、境界BDよりも遠い領
域ではオフ信号が出力される。また、境界BDの前後に
幅ΔKの予測領域22を設けてあり、K±ΔKで高精度
モードに切り換えられるようになっている。このように
すれば、被検出物体5が境界BDを通過する際の応答時
間をt+Tにすることができる。
【0069】つぎに、第三のモード切換え方式の同様な
改良を説明する。この方式の場合にも、高速処理モード
のエリアR1から高精度モードのエリアR2へ移動する
場合には、境界BDよりもエリアR1側に幅ΔKの予測
領域22を設け、予測領域22で高精度モードに切り換
わるようにすれば、図17に示すように、応答時間をt
+Tに短くすることができる。この結果、高精度モード
の相関演算処理部16bだけを用いた場合よりも応答速
度を向上させながら、その相関演算処理部16bだけを
用いた時と同様に高精度となる。
【0070】この場合にも、上記式もしくは式を満
たすように予測領域22の幅ΔKを決めるのが好まし
い。
【0071】これに対し、境界BDから高精度モードの
エリアR2側に予測領域22を設けることは意味がない
から、この方式の場合には予測領域22は一方にのみ設
ければ十分である。
【0072】また、被検出物体5の移動速度Vは、光電
スイッチCの測距機能を利用すれば容易に計算すること
ができるので、被検出物体5の移動速度Vを計測し、移
動速度Vに応じて予測領域22の幅ΔKを自動調整する
ようにしてもよい。例えば、上記式や式を満たすよ
うに幅ΔKを自動調整すればよい。
【0073】(予測領域の幅ΔKと測定誤差との関係)
光電スイッチCから被検出物体5までの距離測定結果は
ある測定誤差Zを持っている。高速処理モードの相関演
算処理部16aの測定誤差をZ2とし、高精度モードの
相関演算処理部16bの測定誤差をZ1とすると、Z1
<Z2である。そこで、上記予測領域22の幅ΔKを Z2<ΔK となるように設定する。例えば、図9のような場合、被
検出物体5が境界BDの前後ΔKの予測領域22に入る
までは光電スイッチCは、相関演算処理部16aによっ
て高速に動作しているが、このように設定すると、被検
出物体5が予測領域22にも入っていないにも拘らず、
測定誤差Z1,Z2によって計測距離が境界BDを越え
たエリアに入ったと誤判定されることがなくなり、相関
演算処理部16aの動作中は光電スイッチCからオン信
号が出力されることがない。このように幅ΔKを設定す
ると、光電スイッチCのオン動作時には常に相関処理部
16bが使用されるので、高精度となる。
【0074】(相関演算処理部の検出周期と測定回数と
の関係)上記のように、相関演算処理部16aは小さな
検出周期tを持ち、相関演算処理部16bは大きな検出
周期Tを持っており、相関演算処理部16bは相関演算
処理部16aよりも距離検出誤差が小さい。このように
検出周期t,Tの異なる2つの相関演算処理部16a,
16bを構成するには、以下のようにする。各相関演算
処理部16a,16bにおいては、距離検出精度を向上
させるため検出周期t,T内に複数回の測定を行い、そ
の平均値を検出距離としている。具体的にいうと、図1
8に示す相関演算処理部16aの処理フローのように、
量子化部15a,15bから量子化データを読み込み
(S31)、量子化データに相関演算を施して相互シフ
ト量Xを求め(S32)、相互シフト量Xから被検出物
体5までの距離Lを計算する(S33)。この距離計算
が所定回数NAになるまで上記処理を繰り返し(S3
4)、所定回数NAに達したらNA個の距離データの平均
値を求め(S35)、これを距離データとして判別制御
部18へ出力する(S36)。相関演算処理部16bも
同様な処理を実行するが、繰り返し回数が相関演算処理
部16aとは異なり、NB回となっている。
【0075】従って、この測定回数NA,NBを異ならせ
れば、検出周期の長さが変化するとともに測定精度も変
化する。つまり、相関演算処理部16bの測定回数NB
を相関演算処理部16aの測定回数NAよりも大きくす
れば(NA<NB)、相関演算処理部16bは検出周期T
が大きくなり、高精度となる。
【0076】(相関演算処理部の性能と量子化誤差との
関係)相関演算処理部16a,16bの検出周期をt<
Tとなるようにする別な方法としては、相関演算処理部
16aにおける量子化誤差をΔPaとし、相関演算処理
部16bにおける量子化誤差をΔPbとするとき、 ΔPb<ΔPa となるようにすることである。
【0077】図19(a)(b)にはそれぞれ量子化誤
差がΔPbとΔPa(=2×ΔPb)の場合について量
子化後の画像データ(量子化データ)を示している。こ
こに示しているように、量子化誤差ΔPが小さいほど被
検出物体5の像を正確に再現できるが、量子化誤差ΔP
が大きくなると被検出物体5の像を正確に再現できなく
なり、相関演算の結果である相互シフト量Xの誤差が大
きくなる。このため、図20に示すように、量子化誤差
ΔPが小さいほど距離検出誤差ΔLは小さくなる。従っ
て、距離検出精度を上げるためには、相関演算に使用す
る画像データ量の量子化誤差ΔPが小さいほどよく、相
関演算処理部16bの量子化誤差ΔPbを相関演算処理
部16aの量子化誤差ΔPaよりも小さくすればよい。
しかし、図21に示すように、量子化誤差ΔPが小さく
なると扱う量子化データ量が増大するために検出周期は
増加する。
【0078】このように2つの相関演算処理部16a,
16bの量子化誤差ΔPa,ΔPbを異ならせる一つの
方法を図22のフロー図に示す。図22(a)は相関演
算処理部16aにおける処理方法を示し、図22(b)
は相関演算処理部16bにおける処理方法を示す。相関
演算処理部16aにおいては、量子化部15a,15b
から量子化データを読み込んだ(S41)後、量子化誤
差変換を行なう(S42)。この量子化誤差変換の処理
は、例えば、量子化データを2で割り(S42a)、つ
いで四捨五入し(S42b)、再び量子化データを2倍
する(S42c)ものである。量子化データを2で割る
と2進化データでは1桁桁数が下がり、これを四捨五入
すると情報量が少なくなるので、この後再び2倍して1
桁桁数を上げたとしても(1の位は「0」となるので、
有効ビット数が減少する)情報が不正確となって誤差が
増す。相関演算処理部16aはこのように量子化誤差変
換を施されて誤差の大きくなった量子化データに基づい
て相関演算を行なって相互シフト量Xを求め(S4
3)、相互シフト量Xから被検出物体5までの距離Lを
求め(S44)、これを距離データとして判別制御部1
8へ出力する(S45)。一方、相関演算処理部16b
においては、量子化誤差変換は行なわれず、読み込まれ
た量子化データを直接相関演算して相互シフト量Xを求
め(S41,S43)、相互シフト量Xから被検出物体
5までの距離Lを求め(S44)、この距離データを判
別制御部18へ出力する(S45)。この結果、相関演
算処理部16aの量子化誤差ΔPaは相関演算処理部1
6bの量子化誤差ΔPbよりも大きくなる。
【0079】(相関演算処理部の性能と画素ピッチとの
関係)また、距離検出精度を上げるためには、相関演算
結果である相互シフト量Xの測定誤差が小さければ良
い。位相差方式では2つの画像検出器12a,12bか
ら得られる画像データを順次シフトしていき、2つの画
像データが一致したときの画像シフト量を相互シフト量
Xとしている。このとき相互シフト量Xの誤差は画像検
出器12a,12bの画素ピッチnに等しい。従って、
相関演算処理部16bの精度が相関演算処理部16aの
精度よりも高くなるようにするためには、相関演算処理
部16aにおける画素ピッチをnaとし、相関演算処理
部16bにおける画素ピッチをnbとするとき、 nb<na となっていればよい。
【0080】図23(a)(b)には、画素ピッチがn
bとna(=2×nb)の場合について量子化後の画像
データ(量子化データ)を示している。ここで示してい
るように、画素ピッチnが小さいほど被検出物体5の像
を正確に再現できるが、画素ピッチnが大きくなると、
被検出物体5の像を正確に再現できなくなり、相関演算
の結果である相互シフト量Xの誤差が大きくなる。この
ため、図24に示すように、画素ピッチnが小さいほど
距離検出誤差ΔLは小さくなる。従って、距離検出精度
を上げるためには、相関演算に使用する画素ピッチnが
細かいほどよく、相関演算処理部16bの画素ピッチn
bを相関演算処理部16aの画素ピッチnaよりも小さ
くすればよい。しかし、画素ピッチnが小さくなると扱
う量子化データ量が増大するため、図25に示すように
検出周期は増加する。
【0081】このように2つの相関演算処理部16a,
16bの画素ピッチna,nbを異ならせる一つの方法
を図26のフロー図に示す。図26(a)は相関演算処
理部16aにおける処理方法を示し、図26(b)は相
関演算処理部16bにおける処理方法を示す。相関演算
処理部16aにおいては、量子化部15a,15bから
量子化データを読み込んだ(S51)後、画素ピッチ変
換を行なって2画素毎の量子化データに変換する(S5
2)。2画素毎の量子化データに変換するには、1つお
きの量子化データを捨ててもよく、連続する2画素の量
子化データを平均してもよい。この後、相関演算処理部
16aは画素ピッチ変換された量子化データに基づいて
相関演算を行なって相互シフト量Xを求め(S53)、
相互シフト量Xから被検出物体5までの距離Lを求め
(S54)、これを距離データとして判別制御部18へ
出力する(S55)。一方、相関演算処理部16bにお
いては、画素ピッチ変換は行なわれず、読み込まれた量
子化データを直接相関演算して相互シフト量Xを求め
(S51,S53)、相互シフト量Xから被検出物体5
までの距離Lを求め(S54)、この距離データを判別
制御部18へ出力する(S55)。なお、図26(a)
では、2nb=naの場合を示すが、nb<naであれ
ばよく、naとnbの比は問わない。
【0082】(距離誤差率の利用)つぎに距離誤差率を
利用して検出周期の異なる相関演算処理部16a,16
bを設計する方法を説明する。被検出物体5までの距離
をL、受光レンズ11a,11bの焦点距離及び光軸間
の距離をそれぞれf、Loとすると、距離Lは前記式
より L=(Lo・f)/X … であるから、相互シフト量Xの誤差をΔXとすると、距
離Lの誤差ΔLは、式より、 ΔL=−(Lo・f)・ΔX/X2=−[L2/(Lo・
f)]ΔX と表わされる。これより距離誤差率をD(%)とする
と、 D=|ΔL/L|×100=100ΔX・L/(Lo・
f) が得られる。このように距離誤差率Dは、距離Lと相互
シフト量の誤差ΔXにそれぞれ比例する。
【0083】したがって、距離誤差率Dと被検出物体5
との距離Lとの関係は、図27に示すような直線23,
24で表わされる。ここで、距離誤差率Dは相互シフト
量の誤差ΔXに比例しているので、直線23は直線24
よりも誤差ΔXが大きい場合を示している。この直線2
3、24で表わされるような特性を有する2つの相関演
算処理部16a,16bを作製したとすると、直線23
で表わされる特性を有する側が相関演算処理部16aに
対応し、直線24で表わされる特性を有する側が相関演
算処理部16bに対応することになる。こうして作製し
た相関演算処理部16aを使用すると、検出周期がtで
あるので、相関演算処理部16bよりも高速応答性を達
成できるが、直線23に対応するので距離誤差率Dは相
関演算処理部16bよりも劣る。
【0084】しかして、図27から分かるように、被検
出物体5までの距離Lが近い部分では距離Lの遠い部分
に比べて距離誤差率Dは小さくなっている。このことを
利用すると、図28に示すように、ある任意の距離Lx
よりも近い部分では相関演算処理部16a(直線23に
対応)を用い、Lxよりも遠い部分では相関演算処理部
16b(直線24に対応)を用いることにより、全体の
距離検出精度は落とさずにLxよりも近い部分での応答
時間を短くすることができる。特に、光電スイッチCの
最大検出距離Lmaxに対応して距離誤差率Dの最大値が
Dmaxと決まっている場合には、図29に示すように、
相関演算処理部16aを用いて距離誤差率D=Dmaxと
なる被検出物体5までの距離LをLxとすれば、全体の
距離誤差率DはDmax以下になり、かつ距離Lxを最大
にできる。
【0085】以上説明したように、検出周期の異なる相
関演算処理部を構成する方法は種々考えられるが、上記
の各方式を2つ、もしくは3つ以上組み合わせることも
できる。
【0086】(外部信号による相関演算処理部の選択)
さらに別な光電スイッチの実施例を図30に示す。この
光電スイッチEにあっては、距離誤差率Dの異なる複数
の相関演算処理部16a,16bを備えており、この複
数の相関演算処理部16a,16bのうち、どの精度の
相関演算処理部16a,16bを使用するかを、外部信
号によって選択できるようにしたものである。例えば、
図30に示すように光電スイッチEに取り付けられた外
部スイッチ25や電線コードにより、外部から相関演算
制御部21へ電気信号等を送信し、それによって指定し
た相関演算処理部16a,16bが相関演算制御部21
により選択されるようにする。
【0087】これにより、使用者が高速性を要求する場
合や被検出物体5までの距離が近い場合には、検出周期
tの短い相関演算処理部16aを選択でき、使用者が低
い距離誤差率Dを要求する場合や被検出物体5までの距
離が遠い場合には、距離誤差率Dが小さい相関演算処理
部16bを選択することができる。さらにFA(ファク
トリ・オートメーション)ライン用の光電スイッチEと
して使用されている場合には、被検出物体5の移動速度
や寸法が変化した場合に、光電スイッチEを交換するこ
となく外部スイッチ25などを切り換えることで対応す
ることができる。また、外部スイッチに代えてプログラ
マブルなコンピュータから相関演算処制御部21へ外部
信号を送って切り換えるようにすれば、より複雑な制御
が可能になる。
【0088】なお、上記各実施例では、光電スイッチを
高速処理/低精度モードと低速処理/高精度モードに切
り換えるためには、複数の相関演算処理部を設け、使用
する相関演算処理部を切り換えるようにしたが、必ずし
も相関演算処理部による必要はない。例えば、高速処理
/低精度モード用の量子化部と低速処理/高精度モード
用の量子化部等の複数組の量子化部を設け、使用する量
子化部を切り換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の三眼式反射型光電スイッチの投光部及
び受光部の構成を示す構成図である。
【図2】(a)(b)(c)(d)は位相差方式により
画像のずれ量を求める原理を説明する図である。
【図3】位相差方式を適用した光電スイッチの受光部及
び信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】検出周期と応答時間との関係を説明する図であ
る。
【図5】(a)は高精度の光電スイッチの出力タイミン
グを示す図、(b)は光電スイッチの出力の変化を示す
図である。
【図6】(a)は高速処理の光電スイッチの出力タイミ
ングを示す図、(b)は光電スイッチの出力の変化を示
す図である。
【図7】本発明の一実施例による光電スイッチの受光部
及び信号処理部の構成を示すブロック図である。
【図8】高精度の距離測定が必要ない場合の一例を示す
図である。
【図9】境界通過時に高精度モードに切り換わる方式の
説明図であって、(a)はエリア、(b)は被検出物体
の検出時の位置、(c)は出力タイミング、(d)は処
理モード、(e)は光電スイッチの出力を示す。
【図10】一方のエリアで高速処理モードとなり、他方
のエリアで高精度モードとなるモード切換え方式の説明
図であって、(a)はエリア、(b)は被検出物体の検
出時の位置、(c)は出力タイミング、(d)は処理モ
ード、(e)は光電スイッチの出力を示す。
【図11】一方のエリアで高速処理モードとなり、他方
のエリアで高精度モードとなるモード切換え方式の別な
状況における説明図であって、(a)はエリア、(b)
は被検出物体の検出時の位置、(c)は出力タイミン
グ、(d)は処理モード、(e)は光電スイッチの出力
を示す。
【図12】境界通過時に高精度モードに切り換わる方式
を用いる場合の一例を示す図である。
【図13】一方のエリアで高速処理モードとなり、他方
のエリアで高精度モードになるモード切換え方式を用い
る場合の一例を示す図である。
【図14】境界通過時に高精度モードに切り換わる方式
の改良を示す説明図であって、(a)はエリア、(b)
は被検出物体の検出時の位置、(c)は出力タイミン
グ、(d)は処理モード、(e)は光電スイッチの出力
を示す。
【図15】同上の予測領域の幅の限定理由を説明するた
めの図である。
【図16】同上の方式を用いて被検出物体を検出する場
合の例を示す図である。
【図17】一方のエリアで高速処理モードとなり、他方
のエリアで高精度モードとなるモード切換え方式の改良
を説明する図であって、(a)はエリア、(b)は被検
出物体の検出時の位置、(c)は出力タイミング、
(d)は処理モード、(e)は光電スイッチの出力を示
す。
【図18】相関演算処理部の処理手順の一例を示すフロ
ー図である。
【図19】(a)(b)は量子化誤差が小さな場合と量
子化誤差が大きな場合における、量子化データを示す図
である。
【図20】量子化誤差と距離検出誤差との関係を説明す
る図である。
【図21】量子化誤差と検出周期との関係を示す図であ
る。
【図22】相関演算処理部における量子化誤差を異なら
せるための手法を示すフロー図である。
【図23】(a)(b)は画素ピッチが小さな場合と画
素ピッチが大きな場合における、量子化データを示す図
である。
【図24】画素ピッチと距離検出誤差との関係を説明す
る図である。
【図25】画素ピッチと検出周期との関係を示す図であ
る。
【図26】相関演算処理部において画素ピッチを異なら
せるための手法を示すフロー図である。
【図27】距離誤差率と被検出物体までの距離との関係
を示す図である。
【図28】相関演算処理部の切り換え方法を説明する図
である。
【図29】相関演算処理部の別な切り換え方法を説明す
る図である。
【図30】本発明のさらに別な実施例による光電スイッ
チを示すブロック図である。
【符号の説明】
5 被検出物体 11a,11b 受光レンズ 12a,12b 画像検出器 15a,15b 量子化部 16a,16b 相関演算処理部 22 予測領域 t 高速処理/低精度モードにおける検出周期 T 低速処理/高精度モードにおける検出周期
フロントページの続き (72)発明者 村田 芳郎 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出物体からの反射光を受光する2つ
    の画像検出器と、 両画像検出器から出力される画像情報を量子化して比較
    することによって両画像情報の相対的位置関係を求め、
    当該位置関係に基づいて被検出物体までの距離を計測す
    る測距演算手段と、 被検出物体の検出位置と設定されているエリアとの位置
    関係に応じて信号を出力する手段とを備えた光電スイッ
    チであって、 検出周期の異なる複数の前記測距演算手段を有すること
    を特徴とする光電スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記測距演算手段における距離測定回数
    を異ならせることにより、測距演算手段の各検出周期を
    異ならせた、請求項1に記載の光電スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記測距演算手段における画像情報の量
    子化誤差を異ならせることにより、測距演算手段の各検
    出周期を異ならせた、請求項1に記載の光電スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記測距演算手段における画像情報の画
    素ピッチを異ならせることにより、測距演算手段の各検
    出周期を異ならせた、請求項1に記載の光電スイッチ。
  5. 【請求項5】 検出周期の異なる少なくとも2つの測距
    演算手段を有し、検出位置があるエリアのほぼ内部に位
    置する場合には検出周期の長い側の測距演算手段を用
    い、検出位置が当該エリアのほぼ外部に位置する場合に
    は検出周期の短い側の測距演算手段を用いるようにし
    た、請求項1,2,3又は4に記載の光電スイッチ。
  6. 【請求項6】 検出周期の異なる少なくとも2つの測距
    演算手段を有し、検出位置があるエリアのほぼ内部及び
    ほぼ外部に位置する場合には検出周期の短い側の測距演
    算手段を用い、検出位置が当該エリアのほぼ境界部分に
    位置する場合には検出周期の長い側の測距演算手段を用
    いるようにした、請求項1,2,3又は4に記載の光電
    スイッチ。
  7. 【請求項7】 検出周期の異なる少なくとも2つの測距
    演算手段を有し、検出位置が、エリアの境界の少なくと
    も一方の側に設定された領域内にある場合には検出周期
    の長い側の測距演算手段を用いるようにした、請求項
    1,2,3又は4に記載の光電スイッチ。
  8. 【請求項8】 エリアの境界の少なくとも一方の側に設
    定された前記領域が、被検出物体の移動速度に応じて変
    化する、請求項7に記載の光電スイッチ。
  9. 【請求項9】 エリアの境界の少なくとも一方の側に設
    定された前記領域が、検出周期の短い側の測距演算手段
    による距離検出誤差よりも大きくなっている、請求項7
    に記載の光電スイッチ。
  10. 【請求項10】 検出周期の異なる少なくとも2つの測
    距演算手段を有し、検出位置が所定距離よりも近い場合
    には検出周期の短い側の測距演算手段を用い、検出位置
    が所定距離よりも遠い場合には検出周期の長い側の測距
    演算手段を用いるようにした、請求項1,2,3又は4
    に記載の光電スイッチ。
  11. 【請求項11】 前記所定距離は、検出周期の短い側の
    測距演算手段により被検出物体までの距離を検出した場
    合の距離検出誤差が、必要な距離検出誤差以下となる最
    大の距離である、請求項10に記載の光電スイッチ。
  12. 【請求項12】 複数の測距演算手段のうち、いずれの
    測距演算手段を動作させるかを外部信号により選択可能
    にした、請求項1,2,3又は4に記載の光電スイッ
    チ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203238A (ja) * 2010-03-01 2011-10-13 Ricoh Co Ltd 撮像装置及び距離測定装置

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JP2011203238A (ja) * 2010-03-01 2011-10-13 Ricoh Co Ltd 撮像装置及び距離測定装置

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