JPH08219386A - ガスボンベおよびその製造方法 - Google Patents

ガスボンベおよびその製造方法

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JPH08219386A
JPH08219386A JP7051778A JP5177895A JPH08219386A JP H08219386 A JPH08219386 A JP H08219386A JP 7051778 A JP7051778 A JP 7051778A JP 5177895 A JP5177895 A JP 5177895A JP H08219386 A JPH08219386 A JP H08219386A
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彰彦 北野
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昌好 山極
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内殻とFRP製外殻との二層構造を有するガ
スボンベにおいて、外殻に靱性をもたせ、高耐圧性を維
持しつつ、耐衝撃性、耐疲労性を向上する。 【構成】 ガスバリア性を有する内殻2と、該内殻2を
覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻3とを有するガ
スボンベであって、外殻3が、下記構成要素[A]、
[B]、[C]を含み、かつ、外殻3の切断面に現れる
構成要素[A]の外周に構成要素[C]が局在している
ガスボンベ、およびその製造方法。 [A]:補強繊維束 [B]:熱硬化性樹脂の硬化物 [C]:エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種のガスボンベ、特
に自動車等に搭載するのに好適なガスボンベ、およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、米国その他の諸外国で、天然ガス
を燃料とする自動車が低公害車として注目されている。
そのような自動車には、一般にCNGタンク(Comp
ressed Natural Gas Tank)と
呼ばれるガスボンベが搭載される。
【0003】そのような自動車用ガスボンベは、従来、
スチールやアルミニウム合金等の金属で作られている
が、金属製のものは重く、燃費を低下させる。加えて、
天然ガスの単位重量あたりの発熱量はガソリンの半分程
度にすぎないから、無補給で走行できる距離をガソリン
車並に高めようとするとガソリンの場合の約2倍もの天
然ガスを搭載しなければならず、これがまた車両総重量
を増大させ、燃費を低下させている。そのため、燃費向
上の一策として、ガスボンベの軽量化が検討されてい
る。
【0004】ところで、特公平5−88665号公報に
は、ガスバリア性を有するプラスチック製の内殻を、耐
圧性のFRP(繊維強化プラスチック)製外殻で覆って
いるガスボンベが記載されている。このガスボンベは、
本質的にプラスチックからなるものであるから金属製の
ものにくらべてかなり軽量であり、これを自動車用の天
然ガスボンベとして用いると、燃費の向上が期待でき
る。
【0005】ところが、FRPは金属に比べて脆性であ
るから、外部から大きな衝撃力を受けた際、クラック等
が発生するおそれがある。クラックが伝播すると、FR
P製外殻の耐圧性、強度が急激に低下するおそれがあ
る。また、外見上の損傷は大したことがなくても、同じ
箇所に何度も衝撃力を受けると、クラックや補強繊維の
損傷が進展し、耐圧性、強度が低下するおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点に着目し、ガスボンベのFRP製外殻に
靱性をもたせ、高耐圧性を維持しつつ、クラックや補強
繊維の損傷の伝播を抑えて、耐衝撃性、耐疲労性を向上
することにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、そのようなガ
スボンベを、容易にかつ低コストで製造できるようにす
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
ガスボンベは、ガスバリア性を有する内殻と、該内殻を
覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻とを有するガス
ボンベであって、前記外殻は、下記構成要素[A]、
[B]、[C]を含み、かつ、外殻の切断面に現れる構
成要素[A]の外周に構成要素[C]が局在しているこ
とを特徴とするものからなる。 [A]:補強繊維束 [B]:熱硬化性樹脂の硬化物 [C]:エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂
【0009】また、本発明に係るガスボンベの製造方法
は、ガスバリア性を有する内殻の周りに、下記構成要素
[A]、[B]、[C]を含み、構成要素[A]に、構
成要素[B]が含浸され、かつ、構成要素[C]が表面
近傍に存在するヤーンプリプレグを用いて、耐圧性のF
RP製外殻を形成することを特徴とする方法からなる。 [A]:補強繊維束 [B]:熱硬化性樹脂 [C]:エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂
【0010】図1は、本発明の一実施態様に係るガスボ
ンベを示している。図1において、ガスボンベ1は、ガ
スバリア性を有する内殻2と、この内殻2を覆うように
設けた耐圧性のFRP製外殻3とを有する。このガスボ
ンベ1は、全体として胴部Aと、それに続く鏡板部B
と、ノズル取付用口金4およびそれに装着されたノズル
5と、ボンベ底部に設けられたボス6とを有している。
【0011】上記において、内殻2は、ガス漏れを防ぐ
作用をもつ。また、後述するように耐圧性の外殻を形成
するときの芯体としても作用する。
【0012】この内殻2は、たとえばポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂で作られている。
耐衝撃性に優れるという意味では、ABS樹脂が好まし
い。そのような樹脂製の内殻2は、たとえば、周知のブ
ロー成形法によって製造でき、ブロー成形の際にノズル
取付用口金4と一体的に結合できる。複合ブロー成形法
を用い、ガスシール性に優れる、たとえばポリアミド樹
脂の層を、剛性に優れる、たとえば高密度ポリエチレン
樹脂の層で挟んだ多層構造とすることもできる。また、
内殻2は、FRPで作られていてもよい。そのようなF
RP製の内殻2は、たとえば、後述するような、外殻3
に用いる補強繊維の、繊維長2〜10mm程度の短繊維
を含む樹脂を射出成形することによって製造することが
できる。さらに、内殻2は金属、たとえば薄いアルミニ
ウム合金やマグネシウム合金等の軽合金から構成されて
いてもよい。
【0013】内殻2は、上述したようにガス漏れを防ぐ
作用をもっている。かかる作用を向上させるために、内
表面および/または外表面にガスバリア層を形成するの
も好ましい。たとえば、ブロー成形に際して吹込ガスと
してフッ素を含む窒素ガスを用いると、内殻2の内表面
にフッ素樹脂の被膜からなるガスバリア層を形成するこ
とができる。また、外表面に銅、ニッケル、クロム等の
金属のメッキ被膜を形成してガスバリア層とすることも
できる。金属メッキ被膜の形成は、電解メッキ法や無電
解メッキ法によることができる。内殻2を複合ブロー成
形法によって製造する場合、内側にガスバリア性に優れ
たポリアミド樹脂等の層を配し、外側に、易メッキ性
の、たとえばABS樹脂の層を配して金属メッキ被膜の
成形を容易にすることもできる。
【0014】内殻には、また、その内面に2.5〜5c
m程度の間隔で周方向に延びるリング状のリブを設ける
ことができる。そのような内殻は、たとえば、リブ付の
プラスチック製の半割の内殻を作り、それらを接合、一
体化することによって得ることができる。このリブは、
内殻の強度を向上させ、後述するFRPの外殻の形成時
における内殻の変形を防ぎ、外殻を形成するFRP層の
補強繊維の蛇行や偏在による外殻の強度低下や強度のば
らつき、ひいては耐圧性能の低下を防ぐのに役立つ。
【0015】一方、外殻3は、耐圧性能をもたせると同
時に、ガスボンベ1全体の軽量化をはかるという観点か
ら、FRPで構成されている。そのようなFRP製の外
殻3は、上述した内殻2を、いわゆるマンドレルとし
て、その周りに周知のフィラメントワインディング法や
テープワインディング法によって樹脂を含む補強繊維糸
の巻層を形成し、成形することによって構成することが
できる。このとき、内殻2の外表面を平均高さが10〜
200μm程度の粗面に形成しておくと、ワインディン
グ時における補強繊維糸の滑りを防止でき、補強繊維の
分布の乱れを少なくできるので好ましい。
【0016】この外殻は、図2に示すように、構成要素
[A]、[B]、[C]からなっている。構成要素
[A]は、補強繊維束である。繊維束を構成する単繊維
の本数は、好ましくは1,000〜500,000フィ
ラメント、より好ましくは3,000〜50,000フ
ィラメントの範囲内であるのがよい。また、太物の繊維
束を得るためには、複数本の繊維束を合糸してもよく、
逆に細物を得るためには太物を分繊してもよい。
【0017】補強繊維糸としては、炭素繊維糸や黒鉛繊
維糸、ガラス繊維糸、有機高弾性率繊維(たとえばポリ
アラミド繊維)等の高強度、高弾性率繊維糸の少なくと
も1種を用いることができる。これらの補強繊維糸は、
屈曲による応力集中を小さくし、ボイドの発生を少なく
することができるという意味で、開繊性に優れる無撚繊
維糸であるのが好ましい。そして、そのような補強繊維
糸のなかでも、比強度、比弾性率に優れ(軽量化効果に
優れ)、ワインディング時における糸切れや毛羽の発生
がほとんどなく、生産性の向上はもとより、糸の継目や
毛羽の混入による強度特性の低下や耐衝撃性能の低下を
防止できるようになる、炭素繊維糸が好ましい。
【0018】構成要素[B]は熱硬化性樹脂(の硬化
物)からなる。熱硬化性樹脂としては、とくにエポキシ
樹脂が挙げられ、一般に硬化剤や硬化触媒と組み合わせ
て用いられる。とくに、アミン類、フェノール類、炭素
−炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ
樹脂が好ましい。具体的には、アミン類を前駆体とする
エポキシ樹脂として、テトラグリシジルジアミノジフェ
ニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、
トリグリシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジ
ルアミノクレゾールの各種異性体、フェノール類を前駆
体とするエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、炭素
−炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ
樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられるが、
これに限定されない。また、これらのエポキシ樹脂をブ
ロム化したブロム化エポキシ樹脂も用いられる。
【0019】硬化剤としては、酸無水物(無水メチルナ
ジック酸など)、アミン系硬化剤(メタフェニレンジア
ミン、メチルジアニリン、エチルメチルイミダゾール、
イソホロンジアミンなど)、ポリアミノアミド系硬化
剤、フェノール系硬化剤(ビスパラキドロキシフェニル
スルフォンなど)、ポリメルカプタン系硬化剤、潜在性
硬化剤(ジシアンジアミドなど)を使用できる。また、
これらの硬化剤と、いわゆる硬化触媒である三フッ化ホ
ウ素アミン錯体や、イミダゾール化合物を併用してもよ
い。また、イソシアネートとジメチルアミンとの付加反
応によって得られる尿素化合物を併用してもよい。
【0020】構成要素[B]に用いる熱硬化性樹脂とし
ては、マレイミド樹脂、アセチレン末端を有する樹脂、
ナジック酸末端を有する樹脂、シアン酸エステル末端を
有する樹脂、ビニル末端を有する樹脂、アリル末端を有
する樹脂も好ましく用いられる。これらは適宜、エポキ
シ樹脂や他の樹脂と混合してもよい。また、反応性希釈
剤を用いたり熱可塑性樹脂やエラストマーなどの改質剤
を耐熱性を大きく低下させない程度に混合して用いても
かまわない。
【0021】また、本発明の構成要素[B]には、フェ
ノール樹脂、レゾルシノール樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂といった工業界で広く認知さ
れた熱硬化性樹脂も用いることができる。
【0022】構成要素[C]はエラストマーおよび/ま
たは熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂としては、主鎖
に、炭素−炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステ
ル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結
合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結
合、カルボニル結合から選ばれる結合を有する熱可塑性
樹脂が代表的である。とくに、ポリ酢酸ビニル、ポリア
ミド、ポリカーボナート、ポリアセタール、ポリフェニ
レンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレ
ート、ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、
ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアラミド、ポ
リベンズイミダゾール、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、酢酸セルロース、酪酸セルロースは耐衝撃性に優れ
るので本発明に使用する熱可塑性樹脂として適してい
る。この中でも、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホンは、高靱性かつ耐熱性良好であるため本発
明にとくに好適である。中でも、ポリアミドの靱性はと
くに優れており、本発明には最も好適である。
【0023】エラストマーとしては、合成ゴムなど各種
のものも用い得るが、特に熱可塑性エラストマーが本発
明には好適に用いられる。熱可塑性エラストマーとして
は、たとえばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ
エステル系、ポリアミド系などの熱可塑性エラストマー
が挙げられる。
【0024】構成要素[B]としてエポキシ樹脂を用い
る場合には、ポリスチレン系やポリオレフィン系の熱可
塑性エラストマーがエポキシ樹脂に対する溶解度が低い
のに対し、ポリエステル系およびポリアミド系の熱可塑
性エラストマーは、かかる樹脂に対する溶解度が高いた
め、構成要素[B]と構成要素[C]との接着を十分に
強くでき、応力発生時に両者のはく離が生ずることのな
い良好な複合材料が得られるため好適に用いられる。
【0025】ここで、ポリエステル系またはポリアミド
系の熱可塑性エラストマーとは、ハードセグメント成分
とソフトセグメント成分からなるブロック共重合体型の
熱可塑性エラストマーのうち、ハードセグメント成分が
ポリエステルまたはポリアミド構造のものである。
【0026】上記のような構成要素[A]、[B]、
[C]は、外殻3の切断面において、たとえば、図2に
示すように現れる。すなわち、構成要素[B]7と一体
化された補強繊維束からなる構成要素[A]8の外周に
構成要素[C]9が局在し、隣接する構成要素[A]間
に、実質的に補強繊維を含まない樹脂のみからなる部分
10が明確に現れている。
【0027】このような切断面において、隣接する2つ
の構成要素[A]の幾何学的中心を結ぶ直線の長さをL
1 とし、その直線が隣接する2つの構成要素[A]間に
存在する構成要素[C]、つまり実質的に樹脂のみから
なる部分10を横切る長さをL2 とするとき、これらの
比L2 /L1 が、 1/100≦L2 /L1 ≦1/2 好ましくは、 1/50≦L2 /L1 ≦1/4 を満足することが望ましい。
【0028】L2 /L1 が1/100より小さいとクラ
ックの進展を防止できないし、1/2より大きいと、樹
脂量が増えてボンベ重量が大きくなる。
【0029】図2における構成要素[A]の部分は、熱
硬化性樹脂の硬化物、つまり構成要素[B]と一体に成
形されたものとなっており、そのような一体成形部分の
周囲に、構成要素[C]の樹脂のみからなる部分10が
明確に現れている。
【0030】このような断面構造においては、構成要素
[C]からなる部分10が、エラストマーおよび/また
は熱可塑性樹脂を主体としてなる樹脂で構成されている
ので、構成要素[A]および構成要素[B]の一体成形
部分に比べ、高い靱性を示す。したがって、この部分で
クラックの伝播や補強繊維損傷の伝播を遮断でき、それ
らが拡がることが防止される。その結果、クラックや補
強繊維の損傷発生による外殻3の耐圧性、強度の低下が
抑えられ、外殻3全体として優れた耐圧性、強度を維持
できるようになる。
【0031】また、上記高靱性の部分10自身、優れた
衝撃エネルギー吸収機能を有するから、外殻3の耐衝撃
性が大幅に向上する。
【0032】さらに、外殻3の同じ部位に繰り返し衝撃
を受けるような場合にあっても、補強繊維の損傷やクラ
ックが伝播、拡大することが防止されるので、致命的な
損傷に進展することはない。
【0033】上記のようなガスボンベの外殻3は、予め
成形されたガスバリア性を有する内殻2の周りに、構成
要素[A]、[B]、[C]を含み、構成要素[A]
に、構成要素[B]が含浸され、かつ、構成要素[C]
が表面近傍に存在するヤーンプリプレグを用いて、たと
えばフィラメントワインディング法によって形成され
る。ここで、構成要素[B]は、固化前のものである。
【0034】このヤーンプリプレグにおける構成要素
[C]としては、前述のような素材を粒子状として形成
したものであることが好ましい。粒子としては、その形
状は、球状に限られるものではない。もちろん球状であ
ってもよいが、樹脂塊を紛砕した微粉体や、スプレード
ライ法、再沈澱法で得られる微粒子のごとく形状さまざ
まの状態で一向に差し支えない。その他、繊維を短く切
断したミルドファイバー状でも、また針状、ウイスカー
状でも差し支えない。とくに球状の粒子を使用したい場
合は懸濁重合法で得られる製品がそのまま使える。
【0035】粒子の大きさは粒径で表現されるが、この
場合の粒径とは遠心沈降速度法などで求められる体積平
均粒径を意味する。本発明で用いる粒子の粒径は、2μ
m〜150μmの範囲のものが適し、より好ましくは5
μm〜100μmのものである。2μmより小さい場合
には、粒子を補強繊維束の外周に配置せしめようとする
場合に、粒子も構成要素[B]と一緒に補強繊維の単繊
維間の隙間に侵入していき、粒子がヤーンプリプレグの
表面に片寄って存在しない場合があるからである。一
方、粒子の粒径が、2μm以上の場合は、粒子を含むマ
トリックス樹脂を補強繊維束中へ含浸させる場合には、
粒子は補強繊維の単繊維間の隙間から排除される、すな
わち補強繊維により濾過されるため、ヤーンプリプレグ
の表面に片寄って存在することになる。
【0036】ただし、粒子の形状がミルドファイバー
状、針状、ウイスカー状のように異方性の大きなものの
場合は粒径が小さくともフィラメント間に侵入しにくく
ヤーンプリプレグの表面に排除される傾向がある。ま
た、2μmより小さい粒径の粒子であっても、構成要素
[B]と混合することによって構成要素[B]が粒子の
中へ膨潤してみかけの粒径が大きくなる場合は、みかけ
の粒径に上記粒径の概念が適用される。
【0037】粒径が150μmを超える粒子の場合に
は、補強繊維の配列を乱したり、成形して得られる複合
材料における繊維束同士の間隔や層間を必要以上に厚く
するため複合材料としたときの物性を低下させる場合が
ある。ただし、150μmを超える粒径をもつ粒子でも
成形中に構成要素[B]に部分的に溶解し小さくなる素
材の粒子や、あるいは成形中の加熱により変形すること
で、フィラメント間や複合材料の層間を成形前より狭く
する素材もあり、その場合には適したものとして使用で
きる。
【0038】なお、粒径の最適値については、用いる補
強繊維の単繊維の外径や単繊維の本数などにより異なる
場合もある。
【0039】また、構成要素[C]としては繊維状とし
て形成したものであってもよい。繊維としては、長繊維
でも短繊維でもよい。ここで長繊維とは長さ5cm以上
の繊維を意味し、短繊維とは長さ5cm未満の繊維を意
味する。構成要素[C]が繊維である場合には、その単
繊維繊度は、大きすぎると複合材料における繊維束同士
の間隔や層間の構成要素[A]の存在しない部分が不必
要に厚くなったり、構成要素[A]の配列を乱したりし
て成形体の物性を低下させる場合があるので、15デニ
ール以下が好ましく、5デニール以下がさらに好まし
い。
【0040】また、構成要素[C]が繊維である場合に
は、延伸などの操作により、その繊維の結晶度を40%
以上にすることが好ましい。結晶化度が低いと、耐湿熱
性が低下する場合がある。
【0041】なお、構成要素[C]は、成形後に元の形
状を保持していてもよく、また形状を消失してもかまわ
ない。
【0042】本発明で用いるヤーンプリプレグは、その
長手方向に垂直な面での断面が扁平形状であることが好
ましく、それによって図2に示したような切断面構造を
容易に得ることができ、さらに、軽量化要求に適合し
た、厚さの小さい外殻3を容易に形成できる。かかる扁
平断面形状は、長軸の長さが2mm以上30mm以下で
あることがより好ましい。
【0043】本発明に係るガスボンベの外殻3において
は、構成要素[C]は、群をなしている構成要素[A]
の周囲のマトリックス樹脂中に局在している必要があ
る。かかる条件を満足しない場合、たとえば構成要素
[A]の内部深くに構成要素[C]が多量に存在する場
合には、境界領域でのエネルギー吸収が不充分になって
外殻3を構成するFRPの耐衝撃性、破壊靱性の向上効
果は小さくなり、また補強繊維の配列を乱し、補強繊維
近傍のマトリックス樹脂の分率を低下させるため強度や
耐熱性を損なうおそれがある。
【0044】かかる観点より、成形前のヤーンプリプレ
グにおける構成要素[C]の分布としては、構成要素
[C]の大部分がヤーンプリプレグの表面近傍に分布す
ることが必要である。このようなヤーンプリプレグから
外殻3を形成した場合、構成要素[C]がヤーンプリプ
レグ同士の境界領域に局在化するため、耐衝撃性の優れ
たFRPが得られる。ここで、表面近傍に分布すると
は、具体的には、構成要素[C]の90%以上が、ヤー
ンプリプレグの外周面からヤーンプリプレグ最小厚みの
30%までの部位に存在することを意味する。構成要素
[C]の90%以上がヤーンプリプレグの外周面からヤ
ーンプリプレグ最小厚みの20%までの部位に存在する
場合は、より顕著に本発明の効果が現れるのでさらに好
ましい。
【0045】このようなヤーンプリプレグを用いて、本
発明に係るガスボンベの外殻3は、たとえば図3に示す
方法により成形される。
【0046】図3に示す方法においては、複数のクリー
ル11からくり出された補強繊維糸12は、補強繊維束
13として引き揃えられ、該補強繊維束13が第1の樹
脂浴14中を通され、熱硬化性樹脂からなるマトリック
ス樹脂15が含浸される。この樹脂含浸補強繊維束16
は、続いて、粒子状あるいは粉末状の構成要素[C]1
7を充填した槽18中を通され、樹脂含浸補強繊維束1
6の主として表面近傍に構成要素[C]17が付着され
る。さらに、構成要素[C]17を付着させた補強繊維
束19は、第2の樹脂浴20中を通され、熱硬化性樹脂
からなるマトリックス樹脂21が、表面に付着、あるい
は表面から含浸される。マトリックス樹脂15とマトリ
ックス樹脂21とは、同じ樹脂であっても異なる樹脂で
あってもよい。また、第2の樹脂浴20は省略すること
も可能である。
【0047】第2の樹脂浴20を出た、表面近傍に構成
要素[C]が付着した樹脂含浸補強繊維束22が、内殻
2の周囲にフィラメントワインディング法により、所定
の巻付け角で巻き付けられていき、外殻3が形成され
る。巻付け後に、樹脂を加熱硬化することにより、所望
の外殻3が成形される。
【0048】このような製造方法においては、第2の樹
脂浴20は省略可能であるので、従来のフィラメントワ
インディング装置に、実質的に構成要素[C]の付与装
置を付加するだけで実施可能であり、容易に、かつ、低
コストで目標とする耐圧性に優れた外殻3を形成でき
る。
【0049】なお、本発明に係るガスボンベに充填され
るガスの種類としては、特に限定されず、前述の如き天
然ガスの他、窒素や酸素、ヘリウムガス等が挙げられ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスボン
ベによるときは、FRP製外殻を構成要素[A]、
[B]、[C]から構成し、構成要素[C]からなる部
分でクラックや補強繊維損傷の伝播を防止できるように
したので、FRP化による軽量化効果を達成しつつ、耐
圧性、耐衝撃性、耐疲労性に優れたガスボンベを得るこ
とができる。
【0051】また、本発明に係るガスボンベの製造方法
によるときは、構成要素[C]を容易に外殻中の所定部
位に局在させることができ、容易に、かつ、低コストで
所望のガスボンベを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るガスボンベの縦断面
図である。
【図2】図1のガスボンベの外殻の切断面における拡大
部分断面図である。
【図3】本発明の一実施態様に係るガスボンベの製造方
法を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 ガスボンベ 2 内殻 3 外殻 4 ノズル取付用口金 5 ノズル 6 ボス 7 構成要素[B] 8 構成要素[A] 9 構成要素[C] 10 構成要素[C]からなる部分 11 クリール 12 補強繊維糸 13 補強繊維束 14 第1の樹脂浴 15 マトリックス樹脂 16 樹脂含浸補強繊維束 17 粒子状あるいは粉末状の構成要素[C] 18 構成要素[C]用の槽 19 構成要素[C]を付着させた補強繊維束 20 第2の樹脂浴 21 マトリックス樹脂 22 構成要素[C]が付着した樹脂含浸補強繊維束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08 B29L 9:00 22:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスバリア性を有する内殻と、該内殻を
    覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻とを有するガス
    ボンベであって、前記外殻は、下記構成要素[A]、
    [B]、[C]を含み、かつ、外殻の切断面に現れる構
    成要素[A]の外周に構成要素[C]が局在しているこ
    とを特徴とするガスボンベ。 [A]:補強繊維束 [B]:熱硬化性樹脂 [C]:エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂
  2. 【請求項2】 隣接する2つの構成要素[A]の幾何学
    的中心を結ぶ直線の長さL1 と、その直線が隣接する2
    つの構成要素[A]間に存在する構成要素[C]を横切
    る長さL2 との比L2 /L1 が、1/100≦L2 /L
    1 ≦1/2を満足している、請求項1のガスボンベ。
  3. 【請求項3】 構成要素[C]が、ポリ酢酸ビニル、ポ
    リアミド、ポリカーボナート、ポリアセタール、ポリフ
    ェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリア
    リレート、ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミ
    ド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテル
    スルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアラミ
    ド、ポリベンズイミダゾール、ポリエチレン、ポリプロ
    ピレン、酢酸セルロース、酪酸セルロース、ポリエステ
    ル系熱可塑性エラストマーおよびポリアミド系熱可塑性
    エラストマーから選ばれた少なくとも1種からなる、請
    求項1または2のガスボンベ。
  4. 【請求項4】 ガスバリア性を有する内殻の周りに、下
    記構成要素[A]、[B]、[C]を含み、構成要素
    [A]に、構成要素[B]が含浸され、かつ、構成要素
    [C]が表面近傍に存在するヤーンプリプレグを用い
    て、耐圧性のFRP製外殻を形成することを特徴とす
    る、ガスボンベの製造方法。 [A]:補強繊維束 [B]:熱硬化性樹脂 [C]:エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂
  5. 【請求項5】 前記ヤーンプリプレグを、構成要素
    [B]を含浸した構成要素[A]の表面に粒子状の構成
    要素[C]を付着させて形成する、請求項4のガスボン
    ベの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記外殻をフィラメントワインディング
    法により形成する、請求項4または5のガスボンベの製
    造方法。
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