JP4686955B2 - 衝撃エネルギー吸収部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、乗用車、トラックなどの自動車、飛行機や旅客機などの航空機、漁船やフェリーボートなどの船舶、電車やモノレールなどの車両など、輸送機器が衝突した際に、衝撃エネルギーを吸収して、損傷を防止するために使用する衝撃エネルギー吸収部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輌や自動車など移動しながら衝突する可能性がある輸送機器には、衝突時の衝撃による機器本体、及び乗員の人命を保護するために、衝撃エネルギー吸収機構が備えられている。従来の衝撃エネルギー吸収部材には、例えば金属製の中空フレームや高分子フォーム材などが用いられる。
【0003】
ところで、従来の衝撃エネルギー吸収部材によるエネルギー吸収のメカニズムは、衝撃力を受けて金属や高分子フォーム材が圧縮変形あるいは曲げ変形し、引き続く塑性変形や破壊により衝撃エネルギーを吸収するというものである。
【0004】
例えば、特開平9−2178号公報には、リブ部が押されて屈曲変形することにより衝撃を吸収する自動車内装部材の衝撃吸収構造が提案されており、曲げ弾性率やアイゾット強度などの特性が挙げられている。
【0005】
また、特開平9−95197号公報には、リブ部が塑性変形し、それに準じて荷重が順に増加し、効率的にエネルギー吸収ができる車体側部のエネルギー吸収構造が提案されており、中空を有する形状について記載されている。
【0006】
さらに、特開平5−32147号公報には、バンパー用の繊維強化複合材料を用いた衝撃エネルギー吸収部材が提案されているが、そのメカニズムは、圧縮変形の際に、剥離、破壊が発生し、吸収エネルギーが増大するというものである。
【0007】
しかしながら、従来の衝撃エネルギー吸収部材は、上記したように、塑性変形や圧縮破壊を利用したものであるから、高速衝突などのより大きな衝撃エネルギーを吸収させるためには、部材の形状は厚肉、すなわち、中空などの嵩ばった形状、かつ厚肉とならざるを得ず、したがって、輸送機器の室内空間が狭くなり居住性が犠牲となり、さらに、衝撃エネルギー吸収部材全体が重量増となり、燃費が低下して経済、環境上好ましくないなどの欠点があった。
【0008】
一方、輸送機器には、環境保護のため行政上の観点から、大幅な軽量化が必要とされており、金属材料に代わる材料として、大幅な軽量化と耐久性向上が可能と考えられる先進複合材料/繊維強化複合材料(以下、FRPと略す。)の適用が期待されているが、FRPは塑性変形を殆ど呈しない材料であり、金属材料と比べ、引張強度は高いものの、圧縮および曲げ強度はほぼ同等であるため、従来の圧縮や曲げモードで破壊する衝撃エネルギー吸収メカニズムでは、軽量化のメリットが十分ではなく、実用化し難いというのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した曲げや圧縮モードの破壊を利用した、従来の高重量、嵩高の輸送機器用衝撃エネルギー吸収部材の欠点を無くし、衝突時における移動体からの衝撃エネルギーを十分に吸収できるとともに、軽量かつコンパクトな衝撃エネルギー吸収部材を提供することを第1の目的とする。
【0010】
就中、輸送機器の中でも、自動車は、個人使用がその大部分を占めるという特殊性から、特に多方向からの衝撃に対する安全性の確保と、衝撃エネルギー吸収装置の軽量化の両立が急務とされており、かかる解決手段を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【発明を解決するための手段】
本発明に係わる衝撃エネルギー吸収部材は、長手方向と厚み方向とを有する繊維強化樹脂製のエンドレス形状の長尺部材からなり、該長尺部材の厚みt(mm)と長さL(mm)の比(t/L)が1/11000〜6/1000の範囲内であり、かつ、外力の方向が衝撃部材の厚み方向と実質的に一致しており、その単位重量あたりのエネルギー吸収量が3.9J/g以上であることを特徴とする。
【0012】
本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、使用に際しては、ドアやバンパーの内側、側面板の内面や外表面、エンジンの後部、乗員キャビンの周囲など衝撃エネルギーを吸収させたい箇所に機械的および/または接着などで接合して固定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、FRP製の衝撃エネルギー吸収部材の一を示す斜視図である。
【0015】
まず、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、長手方向と厚み方向を有する、FRP製のエンドレス形状の長尺部材からなる。長尺部材1とは、いわゆる板状、ロープ状、ベルト状などの断面積に対する長さが長い形状を有する部材の総称であり、衝撃力に対し、長手方向に直交する断面(横断面)のほぼ全断面が張力を発生しやすい形状である。特に板状のものが好ましい。長手方向2とは、文字通り長さの最大となる方向を意味し、自動車部材では、数十cm〜数mの長さとなる。長手方向と衝撃力の方向とは一致せず、衝撃力は長手方向に対し、垂直または、ある角度(後述する図5のθ)を有する。厚み方向3とは、長手方向に対しほぼ垂直な方向であり、衝撃力を受けた際に、最も大きく変形する方向と大凡一致する。すなわち、衝撃力そのものは、長尺部材の長手方向に垂直でなくとも、張力により、厚み方向に実質的に一致することとなる。また、本発明におけるFRPとは、後述するように、炭素繊維やアラミド繊維、ガラス繊維などの補強繊維を、組紐や撚線状にした繊維単体または、一部に樹脂を含浸させたものである。また、エンドレス形状とは、端部の無い形状を意味する。
【0016】
本発明の長尺部材の厚みt(mm)と長さL(mm)の比(t/L)は1/11000〜6/1000の範囲内である。いわゆる薄肉の板状材が好ましい。本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、衝撃力の作用する方向と厚み方向が実質的に一致するように配置する。このように、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、長尺、薄肉であるため、衝撃力が作用しても曲げ破壊や圧縮破壊せず、引張破壊するまでエネルギーを吸収することが出来る(例えば、実施例に示すように、炭素繊維強化複合材料(以下CFRPと略す)と高張力スチールとの比較では、エネルギー吸収量は、CFRPの方が約10倍大きい上に、CFRPの比重はスチールの約1/5であり、軽量化効果も極めて高い)。ここで、上記下限値より少なくても引張破壊は起こり得るが、輸送機器用部材としては、エネルギー吸収量の絶対値が十分ではない。また、上記上限値より大きくても必ずしも引っ張り破壊しなくなる。上記のt/Lは、好ましくは、1/11000〜3/1000、さらに好ましくは1/4000〜3/1000、特に好ましくは1/3000〜2/1000である。
【0017】
さらに、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、後述する振り子衝撃試験法において、ほぼ全断面に亘り引張変形をするものをいう。
【0018】
本発明で言う振り子衝撃試験法とは、シャルピー試験法(JISー7111、ISO−179参照)を大型にしたもので、図5に示すように、図示しない高剛性のフレームに固定した固定治具であるピン4に、エンドレス状の長尺部材1の長手方向を弛みなく張りわたらせ(長尺部材1には、予め0.1〜1kgの予備張力を与える)、4本のピン4のうち、両端のピンの間隔L1は長尺部材の長さ(全スパン)であり、残り2本のピンの間隔L2は、その80%とする。次いで、長尺部材1のスパン中央部に重さ3〜1kN、R=200〜100mmの円柱状の錘体を長尺部材1が破断する速度(振り出し高さHで調整)で打ち当てるものである。なお、この場合の振り子進入角θは、30〜90度の範囲内である。侵入角度は、フレームと錘体の位置を調整することで設定することができる。
【0019】
吸収エネルギー量は、衝撃後の振り子の振り残り高さから通常のシャルピー試験の要領で計算する。振り残り高さは、ビデオカメラで記録して求めることもできる。具体的には、振り子の重さW、速度をV、振り残り高さをhとした時、吸収エネルギー量Eは、
E=1/2(WV2)−Wgh
(gは重力加速度)
または、
E=Wg(H−h)
で計算する。
【0021】
この際、本発明の長尺部材1は、長手方向に引張変形し(伸び)、ほぼ全断面(長手方向と直交する断面、すなわち横断面)に引張応力が発生するものであることが好ましい。すなわち、振り子衝撃試験時の衝撃側においてもその反対側においても長さが大きくなる方向に変形する。一般に、曲げ変形では、衝撃側が圧縮、衝撃と反対側が引張となる。引張変形したかどうかは、部材に直接歪ゲージを貼り付けて衝撃中の歪み変化をモニターすることから確認できるし、引張破壊したかどうかは、破断面をフラクトグラフィー法により同定できる。FRPの場合、引張破断面は、多数の繊維が抜けたり、引き出されたりした凹凸の大きな様相を呈する。
【0022】
本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、上記振り子衝撃試験において、単位重量あたりのエネルギー吸収量が3.9J/g以上である。単位重量あたりのエネルギー吸収量が3.9J/g以上であることにより、燃費と関連の深い輸送機器等に適するエネルギー吸収部材となる。後述の比較例に示すように、金属材料に比べ数倍の重量あたりのエネルギー吸収が可能である。尚、単位重量当たりの上限は、コスト面から50J/g程度が輸送機器に使える材料の適正範囲である。
【0023】
また、体積当たりのエネルギー吸収量は5〜40J/cm3の範囲内が適当である。本範囲内とすることで、輸送機器における有効空間を大きくすることができると同時にコスト的にも輸送機器に受け入れられ、より好ましい衝撃エネルギー吸収部材となる。
【0024】
図1は、長尺部材1の一例として、長さL(mm)、幅B(mm)、厚みt(mm)の薄い板状体を示す図であり、かかる板状体はエンドレス形状ではないが、長さ方向が長手方向2であり、厚み方向3が厚さ方向である。衝撃荷重(外力)は大凡厚み方向、すなわち、長手方向にほぼ垂直または角度θ(30〜90度の範囲内)で作用する。長さ、幅、厚みは、後述するように、必ずしも一様である必要はないが、一様でない場合には、平均値でそれらを代表することとする。
【0025】
ここで、本発明におけるFRPとは、補強繊維とマトリクス樹脂とを含む繊維強化樹脂をいう。補強繊維は板材に発生する引張荷重を主として負担するものであり、樹脂は必ずしも繊維を全て覆う必要はない。すなわち、補強繊維のみからなる箇所を有していても差し支えない。補強繊維からなる箇所は、柔軟性に富み、複雑形状な箇所にも沿って変形できるという特徴を有する。
【0026】
補強繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維等の無機繊維とアラミド繊維、ナイロンなどのポリアミド系合成繊維、アラミド繊維、PBO(ポリベンゾオキサジン)繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリフェニルスルホン繊維等の有機繊維等の繊維を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0027】
炭素繊維は、強度、弾性率が高く、耐食性に優れるという特徴を持つため、特に有用である。PAN(ポリアクリルニトリル)系、ピッチ系のいずれでもかまわないが、中でもPAN系の炭素繊維は上記した伸度のバリエーションが多いので好ましい。衝撃エネルギー吸収部材に腰を持たせたい場合には、弾性率が200〜600GPaの炭素繊維、柔軟性を持たせたい場合には強度が3〜10GPaの範囲内のものを選定するのがよい。炭素繊維は、補強繊維の中ではクリープ変形が小さいので、衝撃エネルギー吸収部材の形態安定性を長期に安定させたい場合に好ましく使用することができる。例えば、衝撃エネルギー吸収部材において、後述の取り付け部の関係から、予め張力を与えておく必要が生じた場合、炭素繊維を張力の方向に配列させて使用することにより効果的に衝撃エネルギーを吸収することができる。また、炭素繊維の径は引張強度が有効に発現するため、5〜15μmであることが好ましい。
【0028】
また、ガラス繊維(特にいわゆるEガラス、Cガラス、Sガラスなどの繊維状ガラス)は引張強度と圧縮強度のバランスが取れており好ましい。本発明では、クリープ特性を考慮して、繊維径は5〜15μm程度のものが好ましい。本範囲より大径のものであると、表面傷によりクリープが発生し易い。また、本範囲以下では生産性が低くなる。
【0029】
有機繊維としては、伸度・強度が高いアラミド繊維が好ましく用いられる。輸送機器で多用される酸に対する抵抗性があると同時に、強度は2.5〜3.8GPaと極めて高く、少量で衝撃エネルギー吸収ができるためである。アラミド繊維として広く使用されているのはケブラー繊維で、比重が炭素繊維やガラス繊維より低いので、衝撃エネルギー吸収部材を軽量化したい場合にも使用することができる。例えば、炭素繊維製の衝撃エネルギー吸収部材において、補強繊維の何本かをケブラー繊維製として、より一層の軽量化を図ることができる。また、ガラス繊維と同様、有機繊維は非導電性であるので、炭素繊維を有機繊維で被覆することで衝撃エネルギー吸収部材の表面全部あるいは一部を非導電性とすることができる。
【0030】
上記繊維の形態としては、ストランド状、ロービング状、紡績糸状、織物状、カバリング糸状など公知の形態のいずれでも構わないが、衝撃エネルギー吸収性能、即ち、高い引張特性を得るためには、ストランド状あるいはロービング状であることが好ましい。また、特開平11−302978号公報に記載のロープ等も好ましい形態である。
【0031】
本発明の衝撃エネルギー吸収部材に用いられる補強繊維は、引張変形により衝撃エネルギーを吸収するため、補強繊維は板の長手方向に配列しているが、長手方向とは厳密に一致する必要はなく、板の長手方向の軸に対し、±5度程度傾いていても引張モードで破壊する場合には、実質的に長手方向に配列していると見なすものである。とはいうものの、生産性の観点から、成形上の都合で、長手方向以外に配列する繊維を含有していても差し支えない。好ましくは、長手方向に配列する繊維が全補強繊維に占める割合は、70%以上、より好ましくは80%以上である。例えば、引き抜き成形で炭素繊維を含有する衝撃エネルギー吸収部材を成形する場合、成形金型の摩耗を低減するために、有機繊維やガラス繊維を金型に接する箇所に配することを行っても差し支えない。また、2回/m〜10回/m程度の撚りをかけることも糸切れを抑制する効果があり、プロセス上好ましい。
【0032】
補強繊維の好ましい体積含有率としては、35〜99vol%の範囲内、より好ましくは50〜90vol%の範囲内である。尚、繊維含有率はJIS K7052に準じて測定することができる。
【0033】
次に、本発明で用いられるマトリクス樹脂について説明する。本発明で用いられるマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などの熱硬化性樹脂、あるいは、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート等の樹脂などの熱可塑性樹脂、及びこれら樹脂をアロイ化した変性樹脂も使用することができる。
【0034】
ポリ塩化ビニルは低温性能に優れるため好ましい。エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂およびこれら樹脂の変性樹脂は、引き抜き成形性に優れ、かつ、耐薬品性、耐候性などにも優れているので、輸送機器分野の素材として好ましく使用できる。また、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂も難燃性に優れ、燃焼時の発生ガスも少なく好ましい。
【0035】
また、特にリサイクル性や賦形性が必要な場合には、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂を好ましく用いることができる。
【0036】
また、マトリクス樹脂は圧縮強度を発現させることが目的ではないため、弾性率が20MPa程度のゴム状のものでも差し支えない。衝撃吸収特性以外の特性も考慮するとマトリクス樹脂の弾性率は100〜600MPaの範囲内が好ましい。
【0037】
撃エネルギー吸収をより大きくして、乗員に作用する衝撃荷重を低減する意味から、変形量はある程度以上必要であり、長尺部材を曲げた際の曲げ曲率が1m以下であることが、より好ましい。なぜならば、エネルギー吸収量は、荷重(P)と変位量(S)の積であるから、同じエネルギー吸収量とする場合、変位量を1/2とすると加重は2倍となるからである。
【0038】
曲げ曲率の測定は、500〜1000mmに切断した部材を3点曲げして、その写真から曲率中心を幾何学的に求めるやり方で測定することができる。
【0039】
また、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、衝撃力の作用する方向と厚み方向が実質的に一致するように配置する。こうすることで、衝撃力が作用した場合に長手方向に配列した繊維に張力、すなわち、引張力が作用するからである。尚、繊維同士に撚りをかけるなどして(縄の原理)、引張荷重の負担能力を向上させても差し支えない。より具体的には、ロープやベルト、紐状材がそれである。
また、板材が閉ループを形成しているエンドレス形状の長尺部材の場合、張力分布を均一にしてエネルギー吸収性能を向上させるために好ましい。
【0040】
ループ状の板材は、板端を接着や機械接合する必要がある単なる長板状の板材に比較して、そのための治具や、応力集中を考慮した補強による重量増加を少なくできるというメリットがある。また、組み立てや、修理などにおける取り付け作業も容易となるというメリットもある。さらに、補強繊維をループに沿って連続に配することで、引張強度を理想的に発現させることができて、衝撃エネルギー吸収が極めて高くなるというメリットもある
【0041】
なお、閉ループ状の板材の幅は、一定である必要はなく図4に模式的にすようにテーパー状でもよいし、また、図3に示す吸収部材のように一端部において、二股に分かれているものでも差し支えない
【0042】
なお、引張破壊する場合には、FRPの引張強度(σ)と伸度(e)とエネルギー吸収量(E)とには、大凡、次式で表される関係があり、必要とされる衝撃エネルギー吸収量により、適当な強度と伸度を有する材料を選定することが好ましい。
【0043】
E=1/2(σe)
但し、輸送機器においては、伸度が大きすぎると、変形量が大きすぎて、例えば自動車のドアのような場合、側面からの衝突では、乗員にまで衝撃力が到達する可能性がある。このようなことから、輸送機器に置いては、FRP板材を構成するFRPの長手方向の引張伸度(e)は0.3%〜3.5%の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、0.5%〜3%の範囲内である。尚、FRPの伸度は、JIS K7054、または、JIS K7074に準じて測定することができる。
【0044】
このような、適当な強度と伸度とを有する材料としては、炭素繊維強化複合材料、ガラス繊維強化複合材料等が挙られる。中でも、補強繊維の強度が1.5GPa以上であると、より少ない補強繊維で繊維強化複合材料の強度を向上させることができて好ましい。
【0045】
本発明の衝撃エネルギー吸収部材の具体的用途としては、自動車、トラック、トレーラー、乗用車、スポーツカー、レーシングカー、オート三輪等という名称で総称される自動車を始め、航空機、自動二輪車、電車、カーゴ、船舶などの輸送機器全般といった広範に亘る。
【0046】
このうち、好ましい用途の一つとして、自動車のドアがある。インパクトバーと称して、金属性の鉄パイプが装着されている箇所に、本発明の板状のFRP製衝撃エネルギー吸収部材を装着することで、側面衝突による衝撃エネルギーを吸収できて人員保護を図ることができるとともに、ドアの軽量化が可能となる。約1トンの乗用車の場合には、厚さ0.5mm、幅100mmの炭素繊維強化複合材料からなる閉ループ状に形成した図2の板材をドアのフレームに固定する。固定方法としては、ピンなどの固定治具を使用し、図5に示すように固定治具とフレームは機械的に接合する。この際、フレームは、従来よりも高剛性とすることが好ましい。室内への衝突物の侵入量を低減するために、プリテンションを与えて固定しても差し支えない。
【0047】
その他の輸送機器適用例としては、エンジン部品がキャビン(乗員室)に進入してくるのを防止する目的で、エンジンルームとキャビンの間に設置したり、衝撃により燃料容器が破損して火災等を引き起こすことを防止する目的で、天然ガス、水素ガス、ガソリンタンク、メタノールタンクなどの燃料部品の近傍に設置すること等がある。
【0048】
また、フレームとの固定部は、回転可能として固定部での応力集中を緩和して、固定部付近での早期破壊を抑制することも可能である。回転可能にする仕方としては、本発明の部材を低摩擦係数のピンに接触状態にして潤滑剤により部材自体が回転可能としたり(図6)、部材と固定したピン6をベアリング付きの支持部材6で受けて、ピンと共に部材が回転するようにする方法(図7)などがある。固定部を回転可能とすることで、より効果的に張力のみが作用することになり、より高いエネルギー吸収が可能となる。また、長尺部材の固定部周辺は、長尺部材の補強繊維を増やしたり、部分的に補強したりして強度を高めることも、エネルギー吸収量を向上させるためには有効である(図7中の7)。特に、部分的な補強は、曲率が大きくなる箇所や他の部材と接触する箇所等、応力集中しやすい箇所に施すことが有効である。
【0049】
以上のように、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は繊維強化複合材料とはいうものの、その範疇はいわゆる構造用の高剛性、高強度のFRPは勿論、ベルト、ロープ、タイヤなどに使用する形態の複合材料をも含む広範なものである。
【0050】
板状以外の形態にあっては、ロープ状が、擦過性に優れていて好ましい。より具体的には、ストランド状の補強繊維を組み紐状あるいは撚線条にして、それを組み合わせてロープとしたものである
【0051】
ープ等のFRPを用いる場合、ループを形成して、端部の無い形態(エンドレス)にする。ループ状における重なり部分は、金具等でしめたり、補強繊維をさらに巻き付けたりして補強して全断面が引張荷重を効率よく、負担できるように処理することが望ましい。勿論、補強繊維の量は、必要に応じて、重なり部分以外でも増減させることは、軽量化を追求する上でも大事である。
【0052】
以上のように、本発明の衝撃エネルギー吸収部材は、高強度繊維をエネルギー吸収効率の最も高い引張破壊させて衝撃時のエネルギー吸収を行うものであるから、自動車を始めとする輸送機器、及び、これら輸送機器が衝突する可能性のある建造物や家屋などを衝撃から保護する設置型のエネルギー吸収部材としても利用が可能である。具体的な一例としては、防護フェンスやガードレールといったものの代替エネルギー吸収部材がそれである。
【0053】
次に、本発明の板状の衝撃エネルギー吸収部材の製造方法について説明する。本発明の衝撃エネルギー吸収部材を製造するには、フィラメントワインド法、プルトルージョン法、プルワインド法、ハンドレアップ法、レジントランスモールディング法等のあらゆる技術を用いることができる。中でも、プルトルージョン法とプルワインド法は、チューブ状の金型を使用して、チューブの径方向に繊維を配列させ、チューブを輪切りにすることで、補強繊維が板の長手方向に配列したループ状の衝撃エネルギー吸収部材を連続的に製造することができて好ましい。
【0054】
また、フィラメントワインド法も好ましい成形法である。例えば、ループ形状の衝撃エネルギー吸収部材を製造する場合、所望のループ形状に相当する断面を有するマンドレルに補強繊維あるいは、マトリクス樹脂を含浸させた補強繊維を巻き付け、その後、マトリクス樹脂を全体あるいは、部分的に含浸あるいは、追加含浸させて、さらにその後、マトリクス樹脂をマンドレル上、あるいは、マンドレルから外した後硬化させて、チューブ状材を得る。さらに、本チューブ状材を必要幅に輪切りにして本発明の衝撃エネルギー吸収部材を得ることができる。また、前記した引き抜き成形とフィラメントワインド法では、補強繊維がループの全周に亘り連続しているので、引張強度が極めて高く、かつ、均一であり、最も好ましい衝撃エネルギー吸収部材が得られる。
【0055】
また、ロープ状や紐状物のFRPの場合は、いわゆるブレーダーなどの組み紐製造装置を用いて、補強繊維ストランドまたは樹脂を含浸させた補強繊維ストランドを編んだり、撚った組織構造にした後、さらに複数本を撚り合わせて、樹脂を含浸/硬化させて後、前述したように、ループを形成しエンドレス形状にして、製造することが出来る。
【0056】
次に、以上に説明した種々の本発明の衝撃エネルギー吸収部材の最も好ましい適用例を説明する。
【0057】
図8は、本発明の衝撃エネルギー吸収部材1A〜1Cが用いられている自動車8の斜視図であり、1Aはドアにおける衝撃エネルギー吸収用として、1Bはボンネット内部のエンジンの衝撃エネルギー吸収用として、1Cは追突エネルギー吸収用として用いられた例であり、これらは上述した本発明の衝撃エネルギー吸収部材のいずれの実施例のものをも適用することができる。このうち、上記衝撃エネルギー吸収部材1Aについて詳しく説明すると、図9図8中のドア9を車内からみた斜視図であり、ドア9には、その内面両側に回転自在に設けられた左右一対の回転バー10と、この一対の回転バー10間に張り渡した本発明の衝撃エネルギー吸収部材1Aとが設けられている。衝撃エネルギー吸収部材1Aは、図9のX−X矢視の断面図である図10に示すようにエンドレスベルト状のもの(既に述べた図2のもの)であり、一対の回転バー10を包囲するように張り渡らせられている。
【0058】
かかる態様の吸収部材1Aがドア内面側に設けられていると、ドア外部から車内方向に交通事故などによる衝撃エネルギーが加えられた場合には、すなわち図12において、図中の白矢印方向に衝撃エネルギーが加えられた場合には、まずその衝撃エネルギーを衝撃エネルギー吸収部材1Aが受け止め、その衝突エネルギーを吸収部材の長手方向に直交する方向の横断面の全断面に渡って引っ張り変形するように転換するので、換言すれば局部的な塑性変形によって衝撃エネルギーを吸収しようとする従来の衝撃エネルギー吸収部材と異なり、衝撃エネルギーを吸収部材の全断面における引っ張り変形に転換し、この引っ張り応力のみによって対抗するので、非常に大きな衝撃エネルギーを吸収できる。この際、回転バー10は、衝突時の衝撃エネルギー吸収部材の変位に追従して回転することで、局部的に加えられた衝撃エネルギーをエンドレスベルト状の吸収部材1Aの全長に渡る全断面の引っ張り変形に均一に分散させるので、より一層の大きな衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0059】
このように、本発明によれば、容易に引張モード破壊し、軽量でありながら衝撃エネルギー吸収特性に優れる、従来にない極めて優良な衝撃エネルギー吸収部材が得られ、それにより耐衝撃性に優れる輸送機器部材を得ることができるものである。
【0060】
【実施例】
(実施例1)
補強繊維を炭素繊維とし東レ(株)”トレカ”T700S(弾性率235GPa、強度5GPa、伸度2.1%)のストランドにビスフェノールA型のエポキシ樹脂を含浸させて、フィラメントワインドし、オーブンで130℃、2時間で硬化させて、幅50mm、厚さ0.3mm、長さ1000mmの閉ループ状のFRP板材(炭素繊維の体積含有率は60%)からなる衝撃エネルギー吸収部材を得た。本部材の引張強度は2700MPa、伸度は2.1%であった。
【0061】
本板状材を本文および図5で説明した自家製の振り子衝撃試験機に4本のピンを介して装着して衝撃試験したところ、板状体は引張破壊により分断し、単位重量あたりのエネルギー吸収値は17.5J/gであった。また、破断面を走査型電子顕微鏡(日立社製 SEM−XMA S4000)で5000倍に拡大して観察したところ、断面全体に繊維の抜けが認められ、引張破壊したことが確認できた。
【0062】
【表1】
Figure 0004686955
【0063】
(実施例2〜9)
表1に示す条件で、板状体を製造し、実施例1と同様に振り子衝撃により破壊させたところ、表1に示す衝撃エネルギー吸収値を得た。また、破断面を実施例1と同様、上記走査型電子顕微鏡で観察したところ、断面全体に繊維の抜けが認められ、引張破壊したことが、確認できた。
【0064】
(比較例1)
厚みを2.2mmとした以外は実施例2と同様にして製造・試験したところ、部材は曲げ破壊し、単位重量あたりのエネルギー吸収値は3.8J/gであり、実施例2の約1/4であった。また、破断面を実施例1と同様、走査型電子顕微鏡で観察したところ、断面の約半分は繊維の抜けが観察され、引張破壊したことが確認できたが、残り半分の破断面は樹脂で覆われて繊維は殆ど観察されず、圧縮破壊したことが確認でき、全体は、いわゆる曲げ破壊したことが確認できた。
【0065】
(比較例2)
FRPの代わりにスチール製のパイプ材を用いて振り子衝撃試験したところ、パイプは曲げ破壊し、単位重量あたりのエネルギー吸収値は0.4J/gであった。
【0066】
参考例1
3000デニールのアラミド繊維(ケブラー49)を撚り合わせて、太さ5mmのロープを試作し、本ロープの両端部をループ状に折り曲げ処理し、ループ部を室温硬化型のエポキシ樹脂を含浸させた後、厚さ1mmのスチール製の金具でかしめ、エポキシ樹脂を硬化させ、長さ1000mmの長尺部材を作成した。次いで、本長尺部材を実施例1と同様の振り子衝撃試験機に取り付け試験したところ、部材は引張破壊し、単位重量あたりのエネルギー吸収量は、5.5J/gであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】衝撃エネルギー吸収部材の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の衝撃エネルギー吸収部材の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の衝撃エネルギー吸収部材の一実施例を示す斜視図である。
【図4】閉ループ状の板材の幅について説明するための模式図である。
【図5】各実施例における衝撃エネルギー吸収部材の取り付け法を含む振り子衝撃試験法の斜視図である。
【図】本発明の衝撃エネルギー吸収部材の固定部の一実施例を示す斜視図である。
【図】本発明の衝撃エネルギー吸収部材の固定部の一実施例を示す斜視図である。
【図】本発明の衝撃エネルギー吸収部材の最も好ましい自動車への適用例を示す斜視図である。
【図】図におけるドア4を車内からみた斜視図である。
【図10】図のX−X矢視の断面図である
【符号の説明】
1:長尺部材
1A〜1C:衝撃エネルギー吸収部材
2:長手方向
3:厚み方向
4:固定冶具(ピン)
5:支持部材
6:ベアリング付き支持部材
7:長尺部材補強部
8:自動車
9:ドア
10:回転バー
11:接続部材
L:長さ
t:厚さ
B:幅
R:固定治具径
L1:全スパン
L2:ピン間距離

Claims (15)

  1. 長手方向と厚み方向とを有する繊維強化樹脂製のエンドレス形状の長尺部材からなり、該長尺部材の厚みt(mm)と長さL(mm)の比(t/L)が1/11000〜6/1000の範囲内であり、かつ、外力の方向が衝撃部材の厚み方向と実質的に一致しており、その単位重量あたりのエネルギー吸収量が3.9J/g以上である衝撃エネルギー吸収部材。
  2. 長尺部材が板状であって、t/Lが1/11000〜3/1000である請求項1に記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  3. 輸送機器用である請求項1または2に記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  4. 設置型の対輸送機器用の衝突緩衝部材である請求項1〜3のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  5. 該長尺部材は、衝撃後の横断面が振り子衝撃試験法において、ほぼその全断面に亘り引張変形をするものである請求項1〜4のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  6. 繊維強化樹脂の長手方向の引張伸度(e)が0.3〜3.5%の範囲内である請求項1〜のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  7. 繊維強化樹脂を構成する補強繊維の引張強度が、1.5GPa以上である請求項1〜のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  8. 繊維強化樹脂を構成する補強繊維が、少なくとも炭素繊維を含有する請求項1〜のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  9. 長尺部材の長手方向に配列する補強繊維の割合が、繊維強化樹脂に含まれる全補強繊維に対して80%以上である請求項1〜のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  10. 長尺部材と、該長尺部材の支持部材とからなり、該支持部材が衝撃時のエネルギー吸収部材の変形に応じて回転可能である請求項1〜のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  11. 長尺部材がロープ状またはワイヤー状である請求項1〜10のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  12. 長尺部材のエネルギー吸収量が5J/cm以上である請求項1〜11のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  13. 繊維強化樹脂の樹脂が熱可塑性樹脂からなる請求項1〜12のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  14. 長尺部材が部分的に補強されている請求項1〜13のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
  15. 繊維強化樹脂がフィラメントワインド法またはプルワインド法により成形されたものである請求項1〜14のいずれかに記載の衝撃エネルギー吸収部材。
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