JPH0821927A - 光情報合成光学装置 - Google Patents

光情報合成光学装置

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JPH0821927A
JPH0821927A JP15760394A JP15760394A JPH0821927A JP H0821927 A JPH0821927 A JP H0821927A JP 15760394 A JP15760394 A JP 15760394A JP 15760394 A JP15760394 A JP 15760394A JP H0821927 A JPH0821927 A JP H0821927A
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JP
Japan
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array
light
information synthesizing
optical device
microprism
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JP15760394A
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Inventor
Yasushi Takahashi
靖 高橋
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Ricoh Optical Industries Co Ltd
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Ricoh Optical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】容易且つ安価な製造が可能である、新規な光情
報合成光学装置を実現する。 【構成】N本の出力光ファイバーFijの光射出端部のア
レイ配列に対応した、マイクロプリズム面Pijのアレイ
配列を有する単体のマイクロプリズムアレイPAを有
し、マイクロプリズムアレイPLにおける、第i(1≦
i≦N)番目のマイクロプリズム面Pijの向きを、第i
(1≦i≦N)番目の出力光ファイバーの光射出端部か
ら射出した光束が、この光束の入射すべき入力光ファイ
バーFの入射端部に向けて屈折するように定めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光情報合成光学装置、
即ち、複数の出力光ファイバーのアレイ化された光射出
端部からの出力光束を、1本以上の入力光ファイバーの
光入射端部に合成して結合させる光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信や、光を情報キャリヤとするマル
チメディアの分野に於いては、光情報処理の1形態とし
て、光情報を出力する複数の出力光ファイバーの光射出
端部をアレイ配列するとともに、これら複数の出力光フ
ァイバーに対して、1または2以上の入力光ファイバー
を対応させ、出力光ファイバーからの光情報を1以上の
入力光ファイバーに「合成」して入射させることが行わ
れる。
【0003】「光情報合成光学装置」は、このような
「合成」を行うための装置である。
【0004】出力光ファイバーの光射出端部は所定の形
態にアレイ配列され、出力光ファイバーの光出力端部
と、入力光ファイバーの光入射端部との位置関係は一義
的に定めることができるから、光情報合成光学装置は、
基本的にはアレイ配列された出力光ファイバーの光射出
端部のアレイ配列に対応して、マイクロプリズム面をア
レイ配列し、任意の出力光ファイバーの光射出端部から
射出した光束の方向を、対応するマイクロプリズム面に
よる屈折により、対応する入力光ファイバーの光入射端
部へ向けて偏向させればよい。
【0005】従って、光情報合成光学装置は、原理的に
はマイクロプリズムアレイにより実現することが可能で
ある。
【0006】この場合、マイクロプリズムアレイを構成
するマイクロプリズムのマイクロプリズム面の向き(マ
イクロプリズム面に立てた「法線ベクトル」の向きを言
う)は、マイクロプリズム毎に異なるため、マイクロプ
リズムアレイを構成する方法としては、マイクロプリズ
ム面の向きの異なるマイクロプリズムを個別に作製し、
これらを互いに組み付けることが考えられるが、個々の
マイクロプリズムの組み付け面(隣接するマイクロプリ
ズムとの接触面)に極めて高い精度が要求され、組み付
けの段階で、上記組み付け面の精度の悪いものを精度の
良いものに差し替えるため、作業能率が悪く、製造コス
トも高いものに付く。
【0007】個々のマイクロプリズムを互いに「接着」
するようにすれば、組み付け面の精度に高精度は要求さ
れず、マイクロプリズムアレイ作製の作業性は良いが、
接着剤は一般に紫外光により変質するので、紫外光によ
る光情報の合成に用いることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、容易且つ安価な製造
が可能な、新規な光情報合成光学装置の提供を目的とす
る(請求項1〜7)。
【0009】この発明の別の目的は、容易且つ安価な製
造が可能であり、情報キャリヤが紫外光である場合にも
良好に使用できる、新規な光情報合成光学装置の提供を
目的とする(請求項8)。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の「光情報合成
光学装置」は、N(≧2)本の出力光ファイバーのアレ
イ化された光射出端部からの出力光束を、n(1≦n<
N)本の入力光ファイバーの光入射端部に光合成して結
合させる光学装置である。
【0011】請求項1記載の発明の光情報合成光学装置
は、「N本の出力光ファイバーの光射出端部のアレイ配
列に対応した、マイクロプリズム面のアレイ配列を有す
る単体のマイクロプリズムアレイを有し、マイクロプリ
ズムアレイにおける第i(1≦i≦N)番目のマイクロ
プリズム面の向きを、第i(1≦i≦N)番目の出力光
ファイバーの光射出端部から射出した光束が、この光束
の入射すべき入力光ファイバーの入射端部に向けて屈折
するように定めた」ことを特徴とする。
【0012】出力光ファイバーの光射出端部は通常は平
面であり、このような場合には、上記光射出端部から射
出する光束は発散光束となる。しかし、近来、光ファイ
バーの光射出端部を球面加工し、指向性の高い光束(実
質的に平行光束)を射出するようにしたものが実用化さ
れており、このような光出力ファイバーを用いる場合に
は、上記単体のマイクロプリズムアレイ単独で光情報合
成光学装置を構成することができる(請求項2)。
【0013】また、上記の如き、通常の光ファイバーを
出力光ファイバーとして用い、光射出端部から射出する
光束が発散性である場合は、「正のパワーを持つ複数の
マイクロレンズを、出力光ファイバーの光射出端部のア
レイ配列に対応してアレイ配列して成るマイクロレンズ
アレイ」を、出力光ファイバーの光射出端部のアレイ配
列とマイクロプリズムアレイとの間に配備し、出力光フ
ァイバーの各光射出端部からの発散光束をマイクロレン
ズアレイの各マイクロレンズにより平行光束化して、マ
イクロプリズムアレイに入射させるように構成すること
ができる(請求項3)。
【0014】上記の如く、この発明の光情報合成光学装
置に用いられる「マイクロプリズムアレイ」は、別個の
マイクロアレイを組み合わせた複合体ではなく、「単
体」、即ち、全体が単一構造のものである。
【0015】この「単体のマイクロプリズムアレイ」
は、「板状透明体の表面に形成されたフォトレジスト層
に、マイクロプリズム面群に応じた形状をパターニング
し、パターニングされた形状をエッチングにより板状透
明体に彫り写すことにより形成する」こともできるし
(請求項4)、「マイクロプリズム面群に応じた型形状
を有する型と板状透明体の表面とにより、硬化性材料を
挾み、光及び/又は熱により硬化させることにより硬化
性材料の表面に形成される形状を、エッチングにより透
明基板に彫り写すことにより形成する」こともできる
(請求項5)。
【0016】また、上記請求項3記載の発明のように、
マイクロレンズアレイとマイクロプリズムアレイとを組
み合わせて光情報合成光学装置を構成する場合、マイク
ロレンズアレイは、独立したマイクロレンズを適当な保
持具によりアレイ配列状に保持して構成することもでき
るが、マイクロプリズムアレイと同様、「単体」に構成
することもできる。
【0017】このような「単体のマイクロレンズアレ
イ」は、「板状透明体の表面に形成された可塑性材料層
に、マイクロレンズ面群に応じたパターンをパターニン
グし、パターニングされた個々の形状を熱および/また
は圧力の作用により凸曲面化し、凸曲面化された形状を
エッチングにより板状透明体に彫り写すことにより形成
する」こともできるし(請求項6)、「マイクロレンズ
面群に応じた型形状を有する型と、板状透明体の表面と
により硬化性材料を挾んで、光及び/又は熱により硬化
させることにより硬化性材料の表面に形成される形状を
エッチングにより透明基板に彫り写すことにより形成す
る」こともできる(請求項7)。
【0018】上記請求項6記載の発明における「可塑性
材料層」は、熱および/または圧力により変形し、エッ
チングの可能な材料であり、パターニングはフォトリソ
グラフィや、フォトリソグラフィとエッチングとにより
実現できる。
【0019】上記請求項4〜7記載の発明では、マイク
ロプリズムアレイのマイクロプリズム面アレイや、マイ
クロレンズアレイのマイクロレンズ面アレイを、「板状
透明体」に形成する。
【0020】「板状透明体」としては通常の光学ガラ
ス、プラスチック等を用い得るのはもとよりであるが、
紫外光を透過・屈折させる材料、例えば、溶融石英、合
成石英や、SiO2、Al23あるいはCaF2に代表さ
れるようなフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酸化
物の単結晶を用いることができる(請求項8)。
【0021】マイクロプリズムアレイやマイクロレンズ
アレイにおけるマイクロプリズム、マイクロレンズのア
レイ配列は、出力光ファイバーの光射出端部のアレイ配
列に応じ、1次元的でも2次元的でもあり得る。
【0022】
【作用】上記のように、この発明の光情報合成光学装置
はマイクロプリズムアレイを有し、マイクロプリズムに
よる屈折により、出力光ファイバーからの出力光束を所
望の入力光ファイバーに結合させる。
【0023】板状透明体の材料として、請求項8記載の
光情報合成光学装置のように、SiO2等、「紫外光を
透過させる材料」を用いると紫外光束に対しても使用す
ることができる。
【0024】勿論、この発明の光情報合成光学装置は、
これを逆方向に使用することもできる。即ち、n(1≦
n<N)本の光ファイバーからの出力光束を、N本の光
ファイバーに分散して入力させることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を説明する。図1は、請求項
1,3記載の「光情報合成光学装置」の1実施例を説明
するための図である。
【0026】図において、符号F11,F12,...
ij,...は、出力光ファイバーを示す。これら出力
光ファイバーFijの光射出端部は、4行4列の正方マト
リックス状にアレイ配列されている。
【0027】符号LAはマイクロレンズアレイを示す。
マイクロレンズアレイLAは、焦点距離がfの互いに等
価なマイクロレンズLijを、出力光ファイバーFijの光
射出端部のアレイ配列に倣って4行4列の正方マトリッ
クス状に配列形成してなり、各マイクロレンズLijの光
軸が、対応する出力光ファイバーFijの光射出端面の中
心部と合致するように設けられている。
【0028】出力光ファイバーの光射出端部は平面状
で、射出される光束は発散性である。マイクロレンズア
レイLAは、上記発散の中心位置がマイクロレンズLij
の物体側焦点位置に合致するように配備される。
【0029】従って、任意の出力光ファイバーFijから
の出力光束は、対応するマイクロレンズLijにより平行
光束化される。
【0030】符号PAで示すマイクロプリズムアレイ
は、マイクロプリズム面Pijを、出力光ファイバーFij
の光射出端部のアレイ配列に倣って、4行4列の正方マ
トリックス状に配列形成してなり、出力光ファイバーF
ijからの出力光束が、マイクロレンズLijにより平行光
束化されて、マイクロプリズム面Pijに入射するように
配備態位を定められている。
【0031】符号Fで示す入力光ファイバーは、その光
入射端部をマイクロプリズムアレイPLに向けて定位置
に固定されている。
【0032】マイクロプリズムアレイPLにおける各マ
イクロプリズム面Pijの向き、即ち、マイクロプリズム
面Pijに立てた法線ベクトルの向きは、マイクロレンズ
アレイLA側から、任意のマイクロプリズム面Pijに入
射する平行光束が、同プリズム面Pijにより屈折され
て、入力光ファイバーFの光入射端部に入射するよう
に、定められている。
【0033】従って、任意の出力光ファイバーFijから
の出力光束は、対応するマイクロレンズLijにより平行
光束化され、対応するマイクロプリズム面Pijにより屈
折され、入力光ファイバーFの光入射端部に入射する。
【0034】従って、出力光ファイバーからの出力光束
の光情報を合成して入力光ファイバーに光結合させるこ
とができる。
【0035】上記実施例では、マイクロプリズムアレイ
PAの、マイクロプリズム面が形成された側の面を入力
光ファイバーFの側に向けたが、勿論、マイクロレンズ
面の形成された側の面を出力光ファイバーの側に向ける
ようにしても良い。
【0036】図2は、図1に示したマイクロプリズムア
レイPAの製造方法の1例を説明するための図である。
【0037】図2(a)において、符号10は板状透明
体を示す。板状透明体10の上には、ポジ型のフォトレ
ジスト12の層が形成されている。このフォトレジスト
12の層に、露光用マスク14を密着もしくは近接させ
て均一光で露光を行う。この露光は、「フォトレジスト
の露光深さが露光量に比例する」ように行われる。
【0038】露光後、現像を行い、露光されたフォトレ
ジストを除去すると、図2(b)に示すように、フォト
レジスト12の層の表面形状は、露光用マスク14にお
ける光透過率の分布に対応するものとなる。
【0039】露光用マスク14における光透過率分布
は、前記マイクロプリズム面Pijに応じて16のマイク
ロ領域に分割され、マイクロプリズム面Pijに対応する
領域における光透過率分布は、露光の結果、フォトレジ
スト12の表面に、プリズム面Pijに対応した傾斜面p
ijが形成されるように予め定められている。
【0040】図2(b)の状態を出発状態とし、フォト
レジスト12の層と板状透明体10とに対し、エッチン
グ(RIBE、RIEまたはECRプラズマエッチング
等のドライエッチングが好ましい)を行うと、板状透明
体10の表面にフォトレジスト12の表面形状を彫り写
すことができ、このようにして、所望のマイクロプリズ
ムアレイPAを得ることができる(図2(c))。
【0041】得られたマイクロプリズムアレイPAにお
けるマイクロプリズム面Pijの向きは、露光によりフォ
トレジスト12の表面に形成された傾斜面pijの向きと
対応する。この対応関係は「形状合同的」もよいし「比
例的」であってもよい。
【0042】マイクロプリズム面Pijと傾斜面pijの向
きの対応が「形状合同的」であるとは、傾斜面pijの向
きとマイクロプリズム面Pijの向きとが同一の場合であ
る。この場合は、上記エッチングにおける選択比を1、
即ち、フォトレジスト12と板状透明体10とが同じ速
度で侵刻されるようしてエッチングを行うことにより、
傾斜面pijと同一の向きを持ったマイクロプリズム面P
ijを得ることができる。
【0043】マイクロプリズム面Pijと傾斜面pijの向
きの対応が「比例的」であるとは、傾斜面pijの傾斜の
深さを定数倍(≠1)したときの各面の向きが、マイク
ロプリズム面Pijの向きとが同一になる場合である。
【0044】この場合は、上記エッチングにおける選択
比を1と異ならせ、フォトレジスト12と板状透明体1
0とが異なる速度で侵刻されるようしてエッチングを行
うことにより、最終的に、傾斜面pijと同一の向きを持
ったマイクロプリズム面Pijを得ることができる。
【0045】図2の例は、この後者の場合であり、フォ
トレジスト12の表面に形成された傾斜面pijは、マイ
クロプリズム面Pijをその深さ方向に1/2に圧縮した
形状となっている。
【0046】そこで、エッチングにおける選択比を2と
することにより、板状透明体10がフォトレジスト12
の2倍の速さで侵刻されるようにエッチングを行うこと
により、傾斜面pijを、その深さ(傾斜面の高さの方
向)を2倍に拡大して、板状透明体10の表面に彫り写
すことができ、所望のマイクロプリズム面Pijを実現す
ることができる。
【0047】図2に即して説明した方法で形成されるマ
イクロプリズムアレイを、図1の実施例のマイクロプリ
ズムアレイとして用いたものは、請求項4記載の発明の
1実施例となる。
【0048】図3は、図1のマイクロプリズムアレイP
Aの別の製造方法を説明するための図である。
【0049】図3(a)は、マイクロプリズム面群に応
じた型形状を有する型20と、板状透明体10の表面と
により、硬化性材料である紫外線硬化樹脂30を挾み、
紫外光U.Vを板状透明体10(紫外光を透過させる材
料で形成されている)を介して照射している状態を示
す。
【0050】紫外光U.Vの照射により紫外線硬化樹脂
30を硬化させると、図3(b)に示すように、板状透
明体10上に形成された紫外線硬化樹脂の表面形状は、
型20の転写面形状を転写したものとなる。
【0051】型20の転写面形状は、作製するべきマイ
クロプリズムアレイにおけるマイクロプリズム面Pij
凹凸を正確に反転させたものであり、硬化した紫外線硬
化樹脂30の表面には、マイクロプリズム面Pijと形状
合同的な傾斜面Pij’が形成されるので、図3(b)の
状態から、選択比を1として紫外線硬化樹脂30と板状
透明体10とに対してエッチングを行えば、図2(c)
に示すような、所望のマイクロプリズムアレイPAを得
ることができる。
【0052】図3に即して説明した方法で形成されるマ
イクロプリズムアレイを、図1の実施例のマイクロプリ
ズムアレイとして用いたものは、請求項5記載の発明の
1実施例となる。
【0053】図4は、図1に示す実施例におけるマイク
ロレンズアレイLAの製造の1例を説明するための図で
ある。
【0054】板状透明体11の表面には、可塑性材料と
して熱変形性材料13の層が所定の厚さに形成され、そ
の上にフォトレジスト15の薄膜層が形成されている。
【0055】この薄膜層に密着もしくは近接して、露光
用マスク17を配し、均一光で露光を行い、マイクロレ
ンズ面群に応じたパターンをパターニングする。図4
(b)は露光された部分のフォトレジスト15を除去
し、フォトレジスト15をマイクロレンズ面群のパター
ンに残した状態を示している。
【0056】この状態で、フォトレジスト15のパター
ンをマスクとし、熱変形性材料13の層に対し、異方性
のエッチング(RIBE、RIEまたはECRプラズマ
エッチング等のドライエッチングが好ましい)を板状透
明体11の表面に到るまで行う。
【0057】その後、フォトレジスト15を除去する
と、図4(c)の状態が得られる。
【0058】次いで、加熱を行うと、熱変形性材料13
の熱流動と表面張力の効果により、熱変形性材料13の
表面形状が球面化する(図4(d))。
【0059】以下、エッチングを行って、熱変形性材料
13の表面の球面形状を板状透明体11の表面に彫り写
すことにより(図4(e))、所望のマイクロレンズ面
アレイを持つマイクロレンズアレイLAを実現できる。
【0060】この場合にも、選択比を1とすれば、熱変
形性材料13の表面形状を、形状合同的に板状透明体表
面に彫り写せるし、選択比を1から異ならせることによ
り、熱変形性材料13の表面形状とは曲率のことなるマ
イクロレンズ面を形成することもできる。
【0061】あるいは、エッチングの際に、選択比を経
時的に制御することにより、板状透明体10の表面に形
成されるマイクロレンズ面の形状を非球面とすることも
可能である。
【0062】図4に即して説明した方法で作製されたマ
イクロレンズアレイを、図1の実施例のマイクロレンズ
アレイとして用いたものは、請求項6記載の発明の1実
施例となる。
【0063】図5は、マイクロレンズアレイの別の製造
方法を説明するための図である。
【0064】図5(a)は、マイクロレンズ面群に応じ
た型形状を有する型21と、板状透明体11の表面とに
より、硬化性材料である紫外線硬化樹脂31を挾み、紫
外光U.Vを板状透明体11を介して照射している状態
を示す。
【0065】紫外光U.Vの照射により紫外線硬化樹脂
31を硬化させると、図5(b)に示すように、板状透
明体11上に形成された紫外線硬化樹脂の表面形状は、
型21の型形状を転写したものとなる。
【0066】型21の型形状は、作製するべきマイクロ
レンズアレイにおけるマイクロレンズ面Lijの凹凸を正
確に反転させたものであり、硬化した紫外線硬化樹脂3
1の表面には、マイクロレンズ面Lijと形状合同的な球
面Lij’が形成されるので、図3(b)の状態から、選
択比を1として、紫外線硬化樹脂31と板状透明体11
とに対してエッチングを行えば、図5(c)に示すよう
な、所望のマイクロレンズアレイLAを得ることができ
る。
【0067】図5に即して説明した方法で形成されるマ
イクロレンズアレイを、図1の実施例のマイクロレンズ
アレイLAとして用いたものは、請求項7記載の発明の
1実施例となる。
【0068】図6は、請求項2記載の発明の1実施例を
示す。
【0069】符号PAは、図1の実施例におけると同じ
マイクロプリズムアレイを示している。また、符号fij
は出力光ファイバーを示し、符号f0は、入力光ファイ
バーを示す。
【0070】出力光ファイバーfijは、その光射出端部
が「球面加工」され、且つ光射出端部は、マイクロプリ
ズムアレイPAにおけるプリズム面Pijの配列に対応し
たアレイ配列に配列されている。
【0071】出力光ファイバーfijの光射出端部が球面
加工されてコリメートレンズとして作用するので、出力
光束は実質的な平行光束と成り、これを直接にマイクロ
プリズムアレイPAに入射させることができ、マイクロ
プリズムアレイPAの各マイクロプリズム面Pijにより
屈折された光束は、入力光ファイバーf0の光入射端面
(この例では球面加工されているが、平面加工でもよ
い)に入射する。
【0072】即ち、この実施例では、図1に示す実施例
では必要とされるマイクロレンズアレイLAを省略する
ことができる。
【0073】図3および図5に即して説明した実施例で
は、硬化性材料として、光硬化性材料の1である紫外線
硬化樹脂を用いた。紫外線硬化樹脂は、市販されている
ものを用いることができる。
【0074】光硬化性材料は「光に反応する反応促進剤
を内部に有し、光が照射されるとラジカルを発生する物
質によって硬化反応が進行する構成物質からなる有機高
分子材料」であり、この中には、光を照射することによ
って硬化反応が進行するものも含まれる。
【0075】硬化性材料として好適なものの他の例とし
ては「熱硬化性材料もしくは熱可塑性材料」を挙げるこ
とができる。
【0076】熱硬化性材料は「硬化温度以上の温度で、
熱により高分子材料の橋かけ反応が進行し、加熱時の形
状がそのまま保持される有機高分子材料」である。
【0077】熱可塑性材料は「加熱により変形可能な状
態となり、加熱を停止することにより変形状態を維持す
ることができ、ドライエッチングの可能なもの」であれ
ば何でも良く、各種レジストや、「光感光性のラジカル
発生剤が添加されていない有機材料」を用いることが出
来る。レジストとしては、公知のフォトレジストを用い
ても良い。
【0078】熱可塑性材料の具体的な例としては、ポリ
塩化ビニル,ポリスチレン,ポリウレタンやポリグリシ
ジルメタクリレ−ト樹脂等のメタクリレ−ト類を挙げる
ことが出来る。
【0079】勿論、熱硬化性材料を硬化性材料として用
いる場合は、型の形状に応じて変形させた後、もしくは
変形させつつ加熱により硬化させて変形状態を固定す
る。
【0080】また、熱可塑性材料を硬化性材料として用
いる場合には、当初、固体状態である転写材に型の形状
を押圧しつつ熱可塑性材料を加熱し、軟化状態で形状転
写を行い、その後、加熱を停止して変形状態を固定す
る。
【0081】なお、請求項5,7記載の発明では、「型
と硬化性材料との剥離」が必要であるが、この剥離を容
易にするため、型の表面に、真空蒸着による金属化合物
材料や有機フッ素化合物のように、表面で分子間力の大
きな物質からなる材料で構成される物質層を形成した
り、あるいは、フッ素化合物ガスを導入した雰囲気条件
下で型表面をプラズマ処理し、表面をフッ素化して表面
での接触角度の大きな状態に処理する等の「表面処理」
を行った型を利用することが望ましい。
【0082】あるいはまた、上記「剥離」の際に、型と
材料の層との間に「温度差」を与え、所謂「ヒートショ
ック」を利用して剥離を行っても良い。
【0083】「型」は、アルミニウムや銅、ステンレス
等の各種金属や石英や合成石英等を材料として形成する
ことができる。また、図4に即して説明したマイクロレ
ンズアレイの製造方法に換えて、特開平5−17300
3号公報の請求項16に記載された方法、即ち「板状透
明体11の表面上に形成された概ね平滑な上端面を有す
るフォトレジスト膜に、フォトリソグラフィ法によって
パターンを形成して円柱状のフォトレジスト膜を形成
し、このフォトレジスト膜を熱処理して、フォトレジス
ト膜の概ね平坦な上端面を凸曲面に変形させ、板状透明
体の表面および変形したフォトレジスト膜をエッチング
して、フォトレジスト膜の凸曲面に類似した凸曲面形状
を板状透明体の表面に形成する方法」を利用できる。こ
の方法は、マイクロレンズ面の曲率半径が比較的に大き
い場合に有効である。
【0084】あるいは、図4に即して説明した製造方法
において、可塑性材料13の層とフォトレジストの薄膜
との間に「厚さ2000〜10000ÅのSiや金属の
中間層」を形成してもよい。
【0085】このように、中間層を形成する場合は、フ
ォトレジストの薄層のパターニング後、このパターンを
エッチングにより、中間層に転写し、その後、中間層を
マスクとして可塑性材料の層をエッチングし、エッチン
グ後、中間層を除去してから熱処理を行って、可塑性材
料層の表面を球面化すれば良い。
【0086】請求項6記載の発明で用いる可塑性材料と
しては、例えば上記の各種熱可塑性材料を好適に利用す
ることができる。
【0087】なお、上記各実施例において、マイクロプ
リズムアレイやマイクロレンズアレイの材料となる板状
透明体に、前述の紫外光を透過・屈折させる材料を用い
れば、請求項8記載の発明の実施例となる。
【0088】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な光情報合成光学装置を提供できる。(請求項1
〜8)。この発明の光情報合成光学装置は上記の如き、
構成となっているから、容易且つ安価な製造が可能であ
る。
【0089】また、請求項8記載の発明の光情報合成光
学装置は、マイクロレンズアレイやマイクロプリズムア
レイが紫外光を屈折・透過させるので、紫外光に対して
も有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光情報合成光学装置の1実施例を説
明するための図である。
【図2】上記実施例におけるマイクロプリズムアレイの
製造方法の1例を説明するための図である。
【図3】上記実施例におけるマイクロプリズムアレイの
別の製造方法を説名するための図である。
【図4】上記実施例におけるマイクロレンズアレイの製
造方法の1例を説明するための図である。
【図5】上記実施例におけるマイクロレンズアレイの別
の製造方法を説明するための図である。
【図6】請求項2記載の発明の1実施例を用部のみ示す
図である。
【符号の説明】
ij 出力光ファイバー F 入力光ファイバー LA マイクロレンズアレイ PA マイクロプリズムアレイ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N(≧2)本の出力光ファイバーのアレイ
    化された光射出端部からの出力光束を、n(1≦n<
    N)本の入力光ファイバーの光入射端部に合成して結合
    させる光学装置であって、 上記N本の出力光ファイバーの光射出端部のアレイ配列
    に対応した、マイクロプリズム面のアレイ配列を有する
    単体のマイクロプリズムアレイを有し、 上記マイクロプリズムアレイにおける、第i(1≦i≦
    N)番目のマイクロプリズム面の向きを、第i(1≦i
    ≦N)番目の出力光ファイバーの光射出端部から射出し
    た光束が、この光束の入射すべき入力光ファイバーの入
    射端部に向けて屈折するように定めたことを特徴とする
    光情報合成光学装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光情報合成光学装置におい
    て、 出力光ファイバーの光射出端部が球面加工され、マイク
    ロプリズムアレイ単独で構成される光情報合成光学装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光情報合成光学装置におい
    て、 正のパワーを持つ複数のマイクロレンズを、出力光ファ
    イバーの光射出端部のアレイ配列に対応してアレイ配列
    して成るマイクロレンズアレイを、上記出力光ファイバ
    ーの光射出端部のアレイ配列と、マイクロプリズムアレ
    イとの間に配備し、 出力光ファイバーの各光射出端部からの発散光束を上記
    マイクロレンズアレイの各マイクロレンズにより平行光
    束化して、上記マイクロプリズムアレイに入射させるよ
    うに構成したことを特徴とする光情報合成光学装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の光情報合
    成光学装置において、 マイクロプリズムアレイが、板状透明体の表面に形成さ
    れたフォトレジスト層に、マイクロプリズム面群に応じ
    た形状をパターニングし、パターニングされた形状をエ
    ッチングにより板状透明体に彫り写すことにより形成さ
    れていることを特徴とする光情報合成光学装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3記載の光情報合
    成光学装置において、 マイクロプリズムアレイが、マイクロプリズム面群に応
    じた型形状を有する型と板状透明体の表面とにより硬化
    性材料を挾み、光及び/又は熱により硬化させることに
    より硬化性材料の表面に形成される形状を、エッチング
    により透明基板に彫り写すことにより形成されているこ
    とを特徴とする光情報合成光学装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の光情報合成光学装置におい
    て、 マイクロレンズアレイが、板状透明体の表面に形成され
    た可塑性材料層に、マイクロレンズ面群に応じたパター
    ンをパターニングし、パターニングされた個々の形状を
    熱および/または圧力の作用により凸曲面化し、凸曲面
    化された形状をエッチングにより板状透明体に彫り写す
    ことにより形成されていることを特徴とする光情報合成
    光学装置。
  7. 【請求項7】請求項3記載の光情報合成光学装置におい
    て、 マイクロレンズアレイが、マイクロレンズ面群に応じた
    型形状を有する型と、板状透明体の表面とにより硬化性
    材料を挾んで、光及び/又は熱により硬化させることに
    より硬化性材料の表面に形成される形状をエッチングに
    より透明基板に彫り写すことにより形成されていること
    を特徴とする光情報合成光学装置。
  8. 【請求項8】請求項4または5または6または7記載の
    光情報合成光学装置において、 板状透明体が、紫外光を透過・屈折させる材質であるこ
    とを特徴とする光情報合成光学装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014038514A1 (ja) * 2012-09-06 2014-03-13 株式会社オプトクエスト マルチコアファイバとシングルモードファイバの光接続器
KR20180071424A (ko) * 2009-06-23 2018-06-27 시리얼 테크놀로지즈 에스.에이. 복소 정보를 갖는 파동장을 변조하는 공간 광변조 장치

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