JPH08219263A - ワンウェイクラッチの潤滑構造 - Google Patents

ワンウェイクラッチの潤滑構造

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JPH08219263A
JPH08219263A JP7026951A JP2695195A JPH08219263A JP H08219263 A JPH08219263 A JP H08219263A JP 7026951 A JP7026951 A JP 7026951A JP 2695195 A JP2695195 A JP 2695195A JP H08219263 A JPH08219263 A JP H08219263A
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祥浩 飯島
Shinya Nakamura
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インナレースに設けた油孔から供給した潤滑
油をクラッチ内部へ導き潤滑するワンウェイクラッチの
潤滑構造において、伝達トルク容量を損なうことなくイ
ンナレースとエンドベアリングとが軸方向へ相対移動し
ても良好な潤滑作用が得られるようにする。 【構成】 ワンウェイクラッチ50の第1,第2エンド
ベアリング52a,52bの内周面に第1,第2油溝5
6a,56bをそれぞれ形成するとともに、それ等の油
溝56a,56bへ潤滑油を供給するために、インナレ
ース12が相対的に第2エンドベアリング52b側へ移
動した状態において第1エンドベアリング52aの内周
側に位置する部分に第1油孔54aを、インナレース1
2が相対的に第1エンドベアリング52a側へ移動した
状態において第2エンドベアリング52bの内周側に位
置する部分に第2油孔54bを、それぞれ設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワンウェイクラッチの潤
滑構造に係り、特に、エンドベアリングの内周面に設け
られた油溝からクラッチ内部へ潤滑油を導くようにした
潤滑構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機などにワンウェイクラ
ッチが用いられているが、空転時の耐摩耗性を向上させ
るなどの目的でクラッチ内部、すなわち一対のエンドベ
アリングで挟まれたスプラグ収容空間内へ潤滑油を供給
するようになっているのが普通である。例えば実開昭5
8−132258号公報に記載されている装置はその一
例である。図6に示すワンウェイクラッチ10もその一
例で、中心線Sと同心に配設されたインナレース12お
よびアウタレース14と、それ等の間の環状空間内に多
数配設されたスプラグ16と、スプラグ16の両側に配
設されてガイドする一対の第1エンドベアリング18a
および第2エンドベアリング18bとを備えて構成され
ており、インナレース12に設けられた油孔20から直
接にクラッチ内部へ潤滑油が供給されるようになってい
る。かかるワンウェイクラッチ10は車両用自動変速機
の一構成要素を成すもので、インナレース12はシャフ
ト22に相対回転可能に配設されて遊星歯車装置のサン
ギヤと一体的に構成されており、シャフト22に設けら
れた油供給路24および油孔26を経て上記油孔20へ
潤滑油が導かれるようになっている。なお、図6のスプ
ラグ16は繭形状を成すものであるが、ボールやローラ
などを用いたワンウェイクラッチも広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記油
孔20が設けられているスプラグ16の内周側部分(転
動面)は、クラッチ係合時にスプラグ16が押し付けら
れて大きな負荷が加えられるため、強度的に好ましくな
く、大きな伝達トルク容量を確保しようとする場合には
ワンウェイクラッチ10を大型化する必要がある。これ
に対し、エンドベアリングの内周面に螺旋状の溝を形成
し、相対回転時にポンプ作用によって外部からクラッチ
内部へ潤滑油を導くようにすることが、特開平1−10
8423号公報で提案されている。したがって、上記図
6のようにシャフト22から潤滑油が供給される場合に
は、例えば図7に示すように、一方の第1エンドベアリ
ング18aの内周側部分に油孔30を設けるとともに、
第1エンドベアリング18aの内周面に、その油孔30
から供給された潤滑油をクラッチ内部へ導く油溝32を
設ければ、伝達トルクを損なうことなくスプラグ16等
を潤滑できる。
【0004】ところで、車両用自動変速機においては、
前記遊星歯車装置等を構成している歯車がヘリカルギヤ
であるためスラスト荷重が作用し、変速段またはトルク
の正負により各部のクリアランス分だけインナレースと
アウタレースとが軸方向へ相対移動する。このため、上
記図7のように左側の第1エンドベアリング18a側だ
けに油孔30を設けた場合、上記軸方向への相対移動に
より油孔30が第1エンドベアリング18aよりも左側
にずれて、油孔30から供給される潤滑油をクラッチ内
部へ十分に導入できなくなることがある。図8は、イン
ナレース12が相対的に図の左方向へ移動して油孔30
がエンドベアリング18aよりも外側へずれてしまい、
潤滑油をクラッチ内部へ導入できなくなった状態を示し
ている。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、伝達トルクの高容量
化を妨げることなく、インナレースとエンドベアリング
とが軸方向へ相対移動しても良好な潤滑作用が得られる
ようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、スプラグおよびそのスプラグの両側に
配設されるエンドベアリングがインナレースに対して所
定寸法だけ軸方向へ相対移動させられるワンウェイクラ
ッチにおいて、前記インナレースの外周面に開口するよ
うにそのインナレースに設けられた油孔から供給された
潤滑油を、前記エンドベアリングの内周面に形成された
油溝からクラッチ内部へ導く潤滑構造であって、前記相
対移動に拘らず前記油孔と前記油溝とが連通させられ、
且つその相対移動に拘らずその油孔が前記スプラグの内
周側に位置することのないように、その油孔および油溝
が設けられていることを特徴とする。
【0007】
【作用および発明の効果】このようなワンウェイクラッ
チの潤滑構造においては、インナレースとエンドベアリ
ングとの相対移動に拘らず油孔と油溝とが連通させられ
るようになっているため、相対移動に拘らず良好な潤滑
作用が得られ、耐摩耗性が向上する。しかも、その相対
移動に拘らず油孔がスプラグの内周側に位置することが
ないため、強度を損なうことがなく、スプラグの内周側
部分に油孔を設けた場合に比較して、同じ伝達トルク容
量でよければワンウェイクラッチを小型化できる一方、
同じ大きさのワンウェイクラッチであれば伝達トルクの
高容量化が可能となる。
【0008】以上が本発明特有の作用効果であるが、本
発明の好適な態様は、一対の第1エンドベアリングおよ
び第2エンドベアリングの双方の内周面にクラッチ内部
へ潤滑油を導く第1油溝および第2油溝が設けられると
ともに、インナレースには、インナレースが相対的に第
2エンドベアリング側へ移動させられた状態において第
1エンドベアリングの内周側に位置する部位に第1油孔
が設けられ、インナレースが相対的に第1エンドベアリ
ング側へ移動させられた状態において第2エンドベアリ
ングの内周側に位置する部位に第2油孔が設けられる。
この場合には、エンドベアリングの軸方向長さがインナ
レースとの相対移動量より小さい場合でも、少なくとも
何れか一方の経路から潤滑油が導びかれて確実に良好な
潤滑作用が得られるとともに、第1油孔および第2油孔
がスプラグの内周側部分に位置することがない。エンド
ベアリングの軸方向長さが短かく且つ相対移動量が大き
いと、相対移動の途中で両油孔と油溝との連通が共に遮
断される場合があるが、インナレースとエンドベアリン
グは通常何れかの相対移動端に位置させられるため、相
対移動の途中で一時的に潤滑油の導入が不十分になって
も潤滑不良に至ることはない。
【0009】一方、エンドベアリングの軸方向長さが相
対移動量より大きく、相対移動に拘らず常時そのエンド
ベアリングの内周側の部位に油孔を保持できる場合に
は、必ずしも両側に油孔および油溝を設ける必要はな
い。また、エンドベアリングの内周面に設けられる油溝
は、インナレースとの相対回転時にポンプ作用で潤滑油
をクラッチ内部へ送り込む螺旋状であっても良いが、軸
方向に形成された溝の外側(スプラグと反対側)端部が
閉塞されたものでも、軸方向の両側が開口する直線状の
溝を軸方向に形成しただけのものでも、油孔から供給さ
れた潤滑油をクラッチ内部へ導くことができる。空転時
にインナレースとエンドベアリングとが相対回転するこ
とも必ずしも要件でなく、エンドベアリングは少なくと
もアウタレースと一体的に軸方向へ相対移動させられる
ようになっておれば、アウタレースに対して相対回転さ
せられても良い。
【0010】また、上記インナレースに形成される油孔
の位置は、少なくともインナレースの外周面に開口する
部位が上記の要件を満たしておれば良く、インナレース
内部の油路や内周面の開口位置等は任意に設定できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明のワンウェイクラッチの潤
滑構造を備えた車両用自動変速機の一例を示す要部断面
図で、図2はそのワンウェイクラッチ部分の拡大図であ
る。本実施例のワンウェイクラッチ50は、中心線Sと
同心に配設された前記インナレース12およびアウタレ
ース14と、それらインナレース12およびアウタレー
ス14の間の環状空間内に多数配設された繭形状の前記
スプラグ16と、同じ環状空間内でそのスプラグ16の
図の左右両側に配設された第1エンドベアリング52a
および第2エンドベアリング52bとを備えて構成され
ている。このワンウェイクラッチ50は車両用自動変速
機の一構成要素を成すものであり、インナレース12
は、図1における左右の遊星歯車装置36,38の各サ
ンギヤ40,42と一体に構成されて、前記シャフト2
2の外周まわりの相対回転可能に配設されている一方、
アウターレース14は、それら遊星歯車装置36,38
の外周側に配設されたブレーキ44により選択的にトラ
ンスミッションケース46に固定されるブレーキハブ部
材48と一体に構成されている。
【0012】シャフト22は中空軸を成しており、その
中空部が前記油供給路24となっているとともに、その
油供給路24から外周面に連通するように複数の前記油
孔26が設けられている。このため、油供給路24内へ
送られた潤滑油の一部は油孔26を通してシャフト22
の外周側すなわち前記インナレース12の内周側に供給
される。インナレース12にも適所に内周面から外周面
へ連通するように油孔が設けられているが、専ら前記ワ
ンウェイクラッチ50に潤滑油を供給することを目的と
した一対の第1油孔54aおよび第2油孔54bが、そ
れぞれ軸方向の所定の位置に径方向へ貫通するように設
けられている。図中左側の第1油孔54aは前記第1エ
ンドベアリング52aの内周側に潤滑油を供給するため
のもので、右側の第2油孔54bは前記第2エンドベア
リング52bの内周側に潤滑油を供給するためのもので
ある。また、図2から明らかなように、上記第1エンド
ベアリング52aおよび第2エンドベアリング52bの
それぞれの内周面には第1油溝56aおよび第2油溝5
6bがそれぞれ形成されており、上記一対の油孔54
a,54bを通して供給される潤滑油をクラッチ内部す
なわちスプラグ16側へ導くようになっている。これ等
の油溝56a,56bは、例えばインナレース12との
相対回転時にポンプ作用で潤滑油をクラッチ内部へ送り
込むように螺旋状に形成されるが、軸方向の外側(スプ
ラグ16と反対側)の端部が閉塞された直線状の溝を軸
方向に形成したり、軸方向の両側が開口する直線状の溝
を軸方向に形成したりするだけでも良い。上記各油孔お
よび油溝は必要に応じて周方向の複数位置に設けられ
る。
【0013】ところで、このような車両用自動変速機に
おいては、遊星歯車装置36,38等を構成している各
歯車がヘリカルギヤであるためスラスト荷重が作用し、
変速段またはトルクの正負により各部のクリアランス分
だけインナレース12とアウタレース14とが軸方向へ
相対移動させられる。図1および図2はインナレース1
2に対してアウタレース14が最も左側へ相対移動した
状態を示す一方、図3はインナレース12に対してアウ
タレース14が最も右側へ相対移動した状態を示してい
る。前記スプラグ16やエンドベアリング52a,52
bは、一対の保持部材58a,58bを介してアウタレ
ース14に軸方向の相対移動不能で且つ相対回転可能に
保持されており、アウタレース14と共にインナレース
12に対して相対移動させられることにより、油孔54
a,54bと油溝56a,56bとの位置関係が変化す
る。
【0014】ここで、前記第1油孔54aは、図2の如
くインナレース12が相対的に第2エンドベアリング5
2b側へ移動させられた状態において第1エンドベアリ
ング52aの内周側に位置する部位に設けられる一方、
前記第2油孔54bは、図3の如くインナレース12が
相対的に第1エンドベアリング52a側へ移動させられ
た状態において第2エンドベアリング52bの内周側に
位置する部位に設けられている。言い換えれば、第1油
孔54aおよび第2油孔54bの形成位置は、インナレ
ース12の外周面のうちのスプラグ16が前記相対移動
により接触し得る範囲から両外側に外れるようにそれぞ
れ定められているのであり、第1油孔54aは図2の状
態、すなわちスプラグ16に最も接近させられた状態に
おいてもスプラグ16の内周側にオーバーラップして位
置することがなく、第2油孔54bは図3の状態、すな
わちスプラグ16に最も接近させられた状態においても
スプラグ16の内周側にオーバーラップして位置するこ
とがない。このため、クラッチ係合時にスプラグ16が
押圧されるインナレース12の転動面(外周面)が強度
的に損なわれることがなく、前記図6のようにスプラグ
16の内周側に位置するよう油孔20を設けた場合に比
較して、耐久性が向上させられる。
【0015】一方、このような潤滑構造における潤滑作
用を説明すると、図2の状態において第2油孔54bは
第2エンドベアリング52bの軸方向外側(図の右側)
に外れてしまっているが、この場合には、第1油孔54
aから供給される潤滑油が第1エンドベアリング52a
の第1油溝56aに導かれてワンウェイクラッチ50の
内部を潤滑する。一方、図3の状態において第1油孔5
4aは第1エンドベアリング52aの軸方向外側(図の
左側)に外れてしまっているが、この場合には、第2油
孔54bから供給される潤滑油が第2エンドベアリング
52bの第2油溝56bに導かれてワンウェイクラッチ
50の内部を潤滑する。また、図2と図3との中間的な
相対移動状態(図示省略)では、第1油孔54aは第1
エンドベアリング52aの内周側に、第2油孔54bは
第2エンドベアリング52bの内周側にそれぞれ部分的
に位置することになり、双方の油孔54a,54bから
供給される潤滑油が、それぞれ油溝56a,56bに導
かれてワンウェイクラッチ50の内部を潤滑する。すな
わち、インナレース12とアウタレース14との相対移
動に拘らず、第1油孔54aと第1油溝56aおよび第
2油孔54bと第2油溝56bの少なくとも一方が連通
させられ、クラッチ内部が良好に潤滑されるのである。
【0016】このように本実施例の潤滑構造によれば、
インナレース12とアウタレース14すなわち各エンド
ベアリング52a,52bとの相対移動に拘らず、第1
油孔54aおよび第2油孔54bのうちの少なくとも一
方の油孔が第1油溝56aおよび第2油溝56bのうち
の対応する一方の油溝と連通させられ、何れか一方の経
路から確実に潤滑油が導びかれるようになっているた
め、相対移動に拘らず良好な潤滑作用が得られ、耐摩耗
性が向上する。しかも、その相対移動に拘らず何れの油
孔54a,54bもスプラグ16の内周側に位置するこ
とがないため、強度を損なうことがなく、スプラグ16
の内周側に位置するよう油孔20を設けた場合に比較し
て、同じ伝達トルク容量でよければワンウェイクラッチ
50を小型化できる一方、同じ大きさであれば伝達トル
クの高容量化が可能となる。
【0017】特に、本実施例では両側のエンドベアリン
グ52a,52bにそれぞれ油溝56a,56bを形成
するとともに、それ等に対応して一対の油孔54a,5
4bを設けてあるため、エンドベアリング52a,52
bの軸方向長さがインナレース12との相対移動量より
小さい場合でも、何れか一方の油路の連通状態を確保し
つつ油孔54a,54bがスプラグ16の内周側部分に
位置することがないように構成することが可能である。
【0018】なお、図示した本実施例の潤滑構造に比べ
てエンドベアリング52a,52bの軸方向長さが相対
移動量の1/2程度より小さい場合には、相対移動の途
中で両油孔54a,54bと両油溝56a,56bとの
連通が共に遮断される状態となるが、インナレース12
とエンドベアリング52a,52bは通常何れかの相対
移動端に位置させられるため、相対移動の途中で一時的
に潤滑油の導入が不十分になっても潤滑不良までには至
らず、そのような場合であっても問題とならない。
【0019】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
4に示すワンウェイクラッチ60は、前記エンドベアリ
ング52a,52bの代わりに、軸方向寸法がインナレ
ース14およびアウタレース16の相対移動量よりも長
い第1エンドベアリング62aおよび第2エンドベアリ
ング62bを備えて構成されており、第1エンドベアリ
ング62aの内周面には前記第1油溝56aよりも軸方
向寸法が長い油溝66が形成されている一方、インナレ
ース12には前記第1油孔54aと同様の位置に油孔6
8が設けられている。そして、インナレース12が第2
エンドベアリング62b側すなわち図の右側へ相対移動
した状態を示す図4においては、前述の実施例と同様に
油孔68を通して供給された潤滑油が上記油溝66を介
してワンウェイクラッチ60の内部へ導かれ、良好な潤
滑作用が得られる。インナレース12が第1エンドベア
リング62a側すなわち図の左側へ相対移動した状態を
示す図5の状態においても、軸方向寸法の長い上記油溝
66が油孔68に対してオーバーラップして位置させら
れ、その油溝66を介して充分な量の潤滑油が導かれる
ようになっている。
【0020】本実施例においても、インナレース12と
エンドベアリング62a,62bとの相対移動に拘らず
良好な潤滑作用が得られるとともに、油孔68がスプラ
グ16の内周側部分に位置させられることがないため強
度が損なわれることがなく、前述の実施例と同様の効果
が得られる。加えて、本実施例では一組の油孔68およ
び油溝66を設けるだけでよいため、加工コストを低減
できる利点がある。
【0021】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0022】例えば、前記実施例における油孔54a等
はそれぞれ所定の位置に単独(1本)で形成されたもの
であったが、小さな孔をたくさん設けて一つの油孔54
a等を構成することも可能で、その場合には油孔部分に
おける強度低下を抑制できる。
【0023】また、前記図4の実施例では一方のエンド
ベアリング62a側に軸方向長さの長い油溝66が設け
られていたが、他方のエンドベアリング62b側に上記
油溝66を設けるとともにインナレース12における図
1の実施例の第2油孔54bと同様の位置に油孔68を
設けてもよい。
【0024】また、前記実施例では本発明のワンウェイ
クラッチの潤滑構造が車両用自動変速機に適用された場
合であったが、ワンウェイクラッチを備えてトルク伝達
を行う他の機械装置などにおいても同様に本発明が適用
され得る。
【0025】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワンウェイクラッチの潤滑構造を備え
た車両用自動変速機の一例を示す要部断面図である。
【図2】図1のワンウェイクラッチ部分を拡大して詳細
に示す部分拡大図である。
【図3】図1の実施例においてインナレースが第1エン
ドベアリング側へ相対移動した状態を示す部分拡大図で
ある。
【図4】本発明の他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】図4の実施例においてインナレースが第1エン
ドベアリング側へ相対移動した状態を示す断面図であ
る。
【図6】従来のワンウェイクラッチの潤滑構造の一例を
説明する図である。
【図7】ワンウェイクラッチの潤滑構造の比較例を説明
する図である。
【図8】図7の潤滑構造例においてインナレースが第1
エンドベアリング側へ相対移動した状態を説明する図で
ある。
【符号の説明】
12:インナレース 14:アウタレース 16:スプラグ 50,60:ワンウェイクラッチ 52a,62a:第1エンドベアリング 52b,62b:第2エンドベアリング 54a:第1油孔 54b:第2油孔 56a:第1油溝 56b:第2油溝 66:油溝 68:油孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプラグおよび該スプラグの両側に配設
    されるエンドベアリングがインナレースに対して所定寸
    法だけ軸方向へ相対移動させられるワンウェイクラッチ
    において、前記インナレースの外周面に開口するように
    該インナレースに設けられた油孔から供給された潤滑油
    を、前記エンドベアリングの内周面に形成された油溝か
    らクラッチ内部へ導く潤滑構造であって、 前記相対移動に拘らず前記油孔と前記油溝とが連通させ
    られ、且つ該相対移動に拘らず該油孔が前記スプラグの
    内周側に位置することのないように、該油孔および油溝
    が設けられていることを特徴とするワンウェイクラッチ
    の潤滑構造。
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