JPH08219069A - 密閉形圧縮機 - Google Patents

密閉形圧縮機

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JPH08219069A
JPH08219069A JP3035195A JP3035195A JPH08219069A JP H08219069 A JPH08219069 A JP H08219069A JP 3035195 A JP3035195 A JP 3035195A JP 3035195 A JP3035195 A JP 3035195A JP H08219069 A JPH08219069 A JP H08219069A
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JP
Japan
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oil
passage
discharge gas
discharge
injection means
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Withdrawn
Application number
JP3035195A
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English (en)
Inventor
Shinji Nakanishi
愼司 中西
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒ガスに含まれる油量が比較的少ないロー
タリタイプなどの密閉形圧縮機において、液圧縮や弁破
壊を招いたりすることなく、油を利用して圧縮運転時の
騒音を低減化させる。 【構成】 圧縮要素3の圧縮室30から密閉ケーシング
1の開放口に至る吐出ガス開放経路4に、該吐出ガス開
放経路4に油を注入する油注入手段5を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置などに使用さ
れ、冷媒ガスに含まれる油量が比較的少ないロータリタ
イプなどの密閉形圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種密閉形圧縮機として、密閉
ケーシングの内部に、モータと、該モータから延びる駆
動軸で駆動される圧縮要素とを配設し、その圧縮室で圧
縮された冷媒ガスを前記圧縮要素内に設けた吐出ガス開
放経路を経て前記ケーシング内に吐出させ、該ケーシン
グに接続した吐出管を介して外部に取出すようにしたも
のは、例えば特開平3ー67095号公報等で知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記密閉形
圧縮機のように、圧縮要素で圧縮された高圧の冷媒ガス
を、該圧縮要素に設けた吐出ガス開放経路から密閉ケー
シング内に吐出させるとき、前記吐出ガス開放経路で脈
動が発生し、又、この吐出ガス開放経路にたとえマフラ
を介在させる場合にも、該マフラで脈動が発生し易く、
さらには、前記吐出ガス開放経路として長尺パイプを用
いる場合には大きな音が発生することから、これらが原
因となって運転時の騒音が大きくなる問題があった。
【0004】そこで、以上のような運転騒音を低減させ
るためには、圧縮機に装填される油を使用し、該油を前
記吐出ガス開放経路に供給することにより、冷媒ガスに
油を含ませて冷媒ガス中の油分による振動吸収特性を利
用して前記脈動などの発生を阻止することが考えられ
る。
【0005】ところで、スクリュー形圧縮機の場合は、
圧縮要素の冷却用として多量の油が装填され、冷媒ガス
中に多量の油を含んでいるため、該油を利用した騒音対
策はとり易いのに対し、一方、ロータリータイプなどの
密閉形圧縮機においては、冷媒ガス中に多量の油を含ま
せると、圧縮要素の圧縮室内で液圧縮を起したり、又、
油で吐出弁が破壊されるなどの弊害を招くことになる。
【0006】従って、斯かる密閉形圧縮機の場合には、
むしろ前記圧縮要素内での油量を出来るだけ少なくする
ため、該圧縮要素に至る以前にアキュムレータなどで冷
媒ガスに混じる油分を積極的に回収することが行われて
おり、このような事情から密閉形圧縮機にあっては、油
を利用した有効な騒音対策がとり難かったのである。
【0007】本発明の目的は、液圧縮や弁破壊を招いた
りすることなく、油を利用して圧縮運転時の騒音を低減
化できる密閉形圧縮機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、密閉ケーシング1に、駆
動軸2と圧縮室30を画成する圧縮要素3を内装し、圧
縮室30から吐出するガス冷媒を密閉ケーシング1内に
開放するようにした密閉形圧縮機において、前記圧縮室
30から密閉ケーシング1の開放口に至る吐出ガス開放
経路4に、該吐出ガス開放経路4に油を注入する油注入
手段5を接続している。
【0009】請求項2記載の発明では、油注入手段5
が、油の注入により吐出ガス開放経路4中に油と冷媒ガ
スとが混じる気泡域を生じさせる気泡生成機構を構成し
ている。
【0010】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2記載の発明において、吐出ガス開放経路4にマ
フラ42を介在させている。
【0011】請求項4記載の発明では、吐出ガス開放経
路4が圧縮要素3に設ける内部吐出通路41を有し、こ
の内部吐出通路41に油注入手段5を接続している。
【0012】請求項5記載の発明では、油注入手段5を
密閉ケーシング1内の油溜り10から延びる油通路で形
成している。
【0013】請求項6記載の発明では、油注入手段5を
駆動軸2内に設けた給油通路20から延びる油通路で形
成している。
【0014】請求項7記載の発明では、油注入手段5を
構成する油通路を圧縮要素3の内部に設けている。
【0015】請求項8記載の発明では、圧縮室側に近い
吐出ガス開放経路4の上流部に、油注入手段5を接続し
ている。
【0016】請求項9記載の発明では、吐出ガス開放経
路4に絞り部43を設けて、この絞り部43に油注入手
段5を接続している。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明によれば、油注入手段5か
ら圧縮要素3の圧縮室30で圧縮されて吐出ガス開放経
路4に吐出される冷媒ガスに油が注入され、油を含んだ
冷媒ガスが前記吐出ガス開放経路4を通過し、また、該
吐出ガス開放経路4の内壁に油の一部が付着して油膜を
形成することから、この吐出ガス開放経路4を前記圧縮
要素3内に設ける場合は勿論のこと、たとえ吐出ガス開
放経路4として長尺パイプを使用する場合でも、前記油
膜や冷媒ガスに混じる油の振動吸収特性により前記吐出
ガス開放経路4を吐出ガスが通過するときの脈動や振動
音などを低減でき、運転騒音を軽減することができる。
【0018】しかも、前記油注入手段5からの油は、前
記圧縮要素3の圧縮室30で圧縮された後の前記吐出ガ
ス開放経路4を通過する吐出ガスに対し注入されるた
め、前記圧縮要素3の圧縮室30内で液圧縮を起したり
弁破壊を招いたりすることもない。
【0019】請求項2記載の発明によれば、油注入手段
5が気泡生成機構を構成していることから、該気泡生成
機構により前記吐出ガス開放経路4中で油と冷媒ガスと
を混合して振動吸収特性に優れた気泡を生成でき、この
気泡で前記吐出ガス開放経路4での脈動を一層良好に低
減して、運転騒音をより効果的に軽減できる。
【0020】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の吐出ガス開放経路4にマフラ42を
介在させているため、このマフラ42内に油混じりの冷
媒ガスを充填させることが可能となり、かつ、その内面
には油膜を形成することができ、さらに、前記気泡生成
機構で気泡を発生させる場合は、該気泡をマフラ42内
に充填状に保持させ易くなり、これらマフラ42内の油
混じりの冷媒ガスや油膜及び気泡によって、該マフラ4
2の共鳴音の低減化は勿論のこと前記吐出ガス開放経路
4での脈動を低減でき、前記マフラ42の本来の消音効
果と相俟って運転騒音を一層効果的に軽減できる。
【0021】請求項4記載の発明によれば、吐出ガス開
放経路4として圧縮要素3に予め設けられる内部吐出通
路41を利用し、該内部吐出通路41に油注入手段5か
ら油を注入するため、既存の吐出ガス通路を有効利用し
ながら、内部構造を複雑化することなく、運転騒音を効
果的に低減できる。
【0022】請求項5記載の発明によれば、油注入手段
5を密閉ケーシング1内の油溜り10から延びる油通路
で形成しているため、内部構造の複雑化を招くことな
く、前記ケーシング1内に予め設けられている油溜り1
0の油を運転騒音の低減化に利用できる。
【0023】請求項6記載の発明によれば、油注入手段
5を駆動軸2内に予め設けられている給油通路20から
延びる油通路で形成しているため、既存の給油通路20
に油通路を設ける簡単な構造で運転騒音の低減化ができ
る。
【0024】請求項7記載の発明によれば、油注入手段
5を構成する油通路を圧縮要素3の内部に設けているた
め、油注入手段5として圧縮要素3の外部に配設される
キャピラリーチューブなどを用いる場合に較べ、スペー
スを必要とせず、通路構成を簡素化できる。
【0025】請求項8記載の発明によれば、油注入手段
5を圧縮室側に近い吐出ガス開放経路4の上流部に接続
していることから、前記油注入手段5で油が注入されて
から前記吐出ガス開放経路4の前記ケーシング1内への
開放口から吐出されるまでの冷媒ガス経路を長く確保で
き、冷媒ガスと油とを混合させることによる振動吸収を
良好におこなえ、しかも、吐出ガス開放経路4の上流部
では、吐出ガスの流速が速いので、冷媒ガスと油とを混
合させて振動吸収特性に優れた気泡を生成できる。この
ため、前記気泡を利用して前記吐出ガス開放経路4での
脈動を効果的に低減して運転騒音を一層良好に軽減でき
る。
【0026】請求項9記載の発明によれば、吐出ガス開
放経路4に絞り部43を設け、この絞り部43に油注入
手段5を接続しているため、前記絞り部43を通過する
ときのエゼクター効果により冷媒ガスと油とを混合させ
て気泡の発生を良好に行うことができ、該気泡により前
記吐出ガス開放経路4での脈動を効果的に低減して運転
騒音を一層良好に軽減できる。
【0027】
【実施例】第1実施例を図1に基づいて説明する。図1
は多段式としたロータリ圧縮機の要部を示しており、密
閉ケーシング1内に図示しないモータから延びる駆動軸
2で駆動される圧縮要素3を設けている。この圧縮要素
3は、第1及び第2シリンダ31,32と、これら各シ
リンダ31,32間に介装されるミドルプレート33
と、前記各シリンダ31,32の上下部位に対接される
フロント及びリヤヘッド34,35と、該各ヘッド3
4,35とミドルプレート33とで囲まれる前記各シリ
ンダ31,32内の各圧縮室30,30に配置された第
1,第2ローラ36,37とを備え、これら各ローラ3
6,37を前記駆動軸2に互いに変位させて設けた偏心
部21,22にそれぞれ挿嵌させている。
【0028】そして、前記駆動軸2の駆動に伴い各偏心
部21,22で前記各ローラ36,37を前記各圧縮室
30,30内で偏心回転させることにより、該各圧縮室
30内に吸入された冷媒ガスを圧縮し、圧縮ガスを前記
各圧縮室30,30に連通する吐出口30a,30bか
ら前記圧縮要素3に設けた吐出ガス開放経路4を経て前
記ケーシング1内に吐出させ、該ケーシング1からは吐
出管を介して外部に取出される。
【0029】また、前記吐出ガス開放経路4として、同
図の実施例では、前記圧縮要素3内に設けられた内部吐
出通路41と、この内部吐出通路41が開放される前記
フロントヘッド34の上部側に被嵌させたマフラ42と
を備えている。
【0030】更に詳述すると、前記内部吐出通路41
は、前記各シリンダ31,32とミドルプレート33と
を貫通し、前記各吐出口30a,30bに連通する上下
方向の第1通路41aと、この第1通路41aと連通状
に前記フロントヘッド34に傾斜させて貫通形成した第
2通路41bとで構成され、前記各吐出口30a,30
bから吐出した吐出ガスを前記第1及び第2通路41
a,41bからマフラ42内に導入し、この導入ガスを
前記駆動軸2が挿通されるマフラ42の中心部位に設け
た開口42aからケーシング1内に吐出させるようにし
ている。尚、図中、38は前記第1通路41aの内部で
前記各吐出口30a,30bとの対向部位に設けた吐出
弁である。
【0031】そして、以上の圧縮機を運転するときの騒
音低減化対策として、前記各吐出口30a,30bから
吐出した吐出ガス中に油を含有させるべく、前記圧縮要
素3に前記吐出ガス開放経路4へ油を注入する油注入手
段5を設ける。
【0032】この油注入手段5として、同図では、前記
リヤヘッド35の下端面から前記各シリンダ31,32
及びミドルプレート33を貫通してフロントヘッド34
の板厚方向中間高さにまで至り、その上端側から水平方
向内方に向けて延びる油通路51を形成し、この油通路
51の先端側を前記フロントヘッド34に設けた第2通
路41bに開口させている。
【0033】また、前記油通路51は、その下端側を前
記ケーシング1の底部に設けた油溜り10の油中に臨ま
せ、その上端部を前記第2通路41bに開口させて、前
記吐出ガス開放経路4を高速で通過する吐出ガスの流れ
によって生じる負圧により、前記油溜り10中の油を前
記油通路51に汲上げて前記第2通路41bに注入する
ようにしている。
【0034】以上の構成によれば、圧縮運転時に、前記
圧縮要素3内の内部吐出通路41に吐出される冷媒ガス
に前記油通路51から油が注入され、油を含んだ冷媒ガ
スが前記内部吐出通路41を通過し、かつ、該吐出通路
41の壁面に油の一部が付着して油膜を形成するため、
この吐出通路41での脈動を低減でき、また、この吐出
通路41の吐出側に前記マフラ42を設けているので、
該マフラ41内にも油混じりの冷媒ガスが充填され、か
つ、その内面に油膜も形成されることから、このマフラ
41の共鳴音の低減化は勿論のこと、前記吐出通路41
での脈動を低減することができ、前記マフラ41の本来
の消音効果と相俟って運転騒音を一層効果的に軽減でき
る。
【0035】その上、以上のように、前記吐出ガス開放
経路4として、前記圧縮要素3に予め設けられている内
部吐出通路41を用いることにより、既存の吐出ガス通
路を有効利用して、内部構造を複雑化することなく運転
騒音の低減化が図れ、また、前記油注入手段5として、
前記ケーシング1の油溜り10に開口される油通路51
を前記圧縮要素3内に形成することにより、既存の油溜
り10中の油を有効利用し、しかも、前記圧縮要素3の
外部に油注入手段5としてキャピラリーチューブなどを
配設する場合に較べ、スペースを必要とことなく、通路
構成を簡素化としながら運転騒音を低減できる。
【0036】さらに、前記油通路51からの油は、前記
圧縮要素3の圧縮室30で圧縮された後の内部吐出通路
41を通過する吐出ガスに対し注入されるため、前記圧
縮要素3の圧縮室30内で液圧縮を起したり、また、前
記各吐出弁38の破壊を招いたりするのも防止できる。
【0037】また、前記内部吐出通路41には、冷媒ガ
スと油との混合気泡を形成する気泡生成機構を設けるこ
とが望ましく、例えば同図で示すように、前記油通路5
1を径小に、かつ、前記吐出通路41の第1,第2通路
41a,41bを径大に形成すると共に、前記油通路5
1の先端側を、前記フロントヘッド34に径方向内方に
向かって傾設し、かつ、前記マフラ42内に開口した前
記第2通路41bの第1通路41aよりの位置、つま
り、前記吐出ガス開放経路4の上流側に開口させて、こ
れら各通路41a,41bを通過する高速の吐出ガスに
対し、前記油通路51に汲上げられた油を上流側で注入
することにより、上流側での流速の速い吐出ガスの流れ
による負圧と、前記油通路51の径を小径にして通路抵
抗を与えることとが相俟って、高速流の吐出ガスへの油
の混入の際、気泡を良好に発生させやすくしている。
【0038】さらに、前記吐出ガス開放経路4の上流側
で油を注入するようにして、前記圧縮室30から吐出ガ
スが吐出されてすぐに油を注入することにより、前記第
2通路41bにおける油通路51の開口部位から、その
フロントヘッド34の開口側にかけて出来るだけ長い経
路の混合気泡域を形成し、該気泡域での脈動の低減をさ
らに良好に行えるようにしている。
【0039】以上のような気泡生成機構を設けるときに
は、前記油通路51からの油が前記内部吐出通路41を
通過する高速の吐出ガスに対し上流側で注入され、該吐
出通路41を経て前記マフラ42内へと冷媒ガスが吐出
されるとき、これら冷媒ガスと油とが混合されて振動吸
収特性に優れた気泡が発生し易くなり、この気泡が前記
内部吐出通路41やマフラ42内に供給されることとな
るため、これら内部吐出通路41やマフラ42での脈動
などを一層良好に低減できて、運転騒音をより効果的に
軽減することができる。
【0040】また、図1の実施例では、前記各シリンダ
31,32の外周部位に、前記各吐出口30a,30b
からの吐出ガスをマフラ42内に導く第1,第2通路4
1a,41bから成る1本の内部吐出通路41を形成
し、その第2通路41bの上流側に前記油通路51を開
口させるようにしたが、本発明では、図2の第2実施例
のように、前記各シリンダ31,32の外周側に、前記
各吐出口30a,30bからの吐出ガスを前記マフラ4
2内に各別に導入させる2つの第1及び第2吐出通路4
1c,41dを設け、これら各吐出通路41c,41d
にそれぞれ各別に油通路51を開口させるようにしても
よい。
【0041】このとき、前記第1吐出通路41cは、前
記第1シリンダ31における吐出口30aの対向側部と
前記フロントヘッド34との一部を貫通することにより
形成され、また、前記第2吐出通路41dは、前記第2
シリンダ32における吐出口30bの対向側部と前記ミ
ドルプレート33と第1シリンダ31及びフロントヘッ
ド34の一部を貫通することにより形成され、これら各
吐出通路41c,41dの各吐出弁38に近くの上流側
にそれぞれ各別に油通路51,51を開口させる。
【0042】斯くすることにより、それぞれの吐出口3
0a,30b近くで油を注入できるので、脈動の軽減を
それぞれの吐出通路41c,41dにおいて良好に行え
るのである。
【0043】さらに、前記油注入手段5としては、図3
に示す第3実施例のように、前記圧縮要素3の各潤滑部
位に油を給油するため、前記駆動軸2の軸心内部に予め
形成されている給油通路20を利用し、この給油通路2
0から径方向外方に向けて延び、前記駆動軸2を貫通し
てフロントヘッド34に設ける内部吐出通路41に開口
される油通路52を形成してもよい。
【0044】この給油路52は、前記駆動軸2形成さ
れ、一端が前記給油通路20に他端が前記フロントヘッ
ド34の内周面に開口し、径方向外方に延びる分岐通路
23と、前記フロントヘッド34の内周面で、前記分岐
通路23との対向部に形成する環状溝53と、前記フロ
ントヘッド34に形成され、一端が前記環状溝53に開
口し、他端が前記内部吐出通路41に開口する通路54
とから構成している。
【0045】斯くする場合には、前記駆動軸2に設けた
既存の給油通路20に前記油通路52を設ける簡単な構
造で運転騒音の低減化ができる。尚、同図においては、
1つのシリンダ31だけを配設した単段式の圧縮要素3
を配設している。
【0046】また、前記圧縮要素3に設ける吐出ガス開
放経路4には、その途中一部に絞り部43を形成して、
この絞り部43に前記油溜り10から延びる油通路51
を開口させるようにしてもよい。
【0047】具体的には、例えば図4の第4実施例で示
した多段式の圧縮機に示すように、前記各シリンダ3
1,32内の各圧縮室30をミドルプレート33で画成
状に形成すると共に、これら各圧縮室30内で圧縮され
た圧縮ガスを前記フロント及びリヤヘッド34,35の
両側に設けた各マフラ42内に吐出させるようにしてお
り、前記第1シリンダ31の圧縮室30で圧縮して吐出
された吐出ガスは、第1シリンダ31及びフロントヘッ
ド34に貫通形成した内部吐出通路41を介してフロン
ト側マフラ42内に導入させ、前記第2シリンダ32の
圧縮室30で圧縮して吐出された吐出ガスは、第2シリ
ンダ32及びリヤヘッド35に貫通形成した内部吐出通
路41を介してリヤ側マフラ42内に一旦導入させたの
ち、リヤヘッド35、第1及び第2シリンダ31,3
2、ミドルプレート33、そして、フロントヘッド34
に貫通形成した内部吐出通路41を介して、前記リヤ側
マフラ42内の吐出ガスをフロント側マフラ42内に導
くようにして、このフロント側マフラい42で合流した
吐出ガスを前記ケーシング1内に吐出させるようにして
いる。
【0048】そして、前記吐出ガス開放経路4における
内部吐出通路41の中間一部を絞縮させることにより絞
り部43を形成し、該絞り部43に前記油溜り10に臨
む油通路51を開口させるのであって、第1シリンダ3
1側の吐出ガス開放経路4については、前記フロントヘ
ッド34に形成する第2通路41bの通路面積を前記第
1シリンダ31に形成する第1通路41aの通路面積よ
り小さくすることにより、該第2通路41bを前記絞り
部43となし、この第2通路41bに前記油通路51を
開口させるのである。
【0049】また、第2シリンダ32側の吐出ガス開放
経路4については、前記リヤ側マフラ吐42とフロント
側マフラ出42とを連通する内部吐出通路41の中間一
部、図4では、前記第2シリンダ32に形成する通路の
中間部を絞ることにより絞り部43を形成し、該絞り部
43に前記リヤヘッド35と第2シリンダ32とに設け
た前記油溜り10に臨む油通路51を開口させるのであ
る。
【0050】以上の構成とするときには、前記各圧縮室
30,30から吐出した吐出ガスが前記吐出ガス開放経
路4からフロント側マフラ42内へと案内されるとき、
この吐出ガス開放経路4内に設けた絞り部43を通過す
ることにより、エゼクター効果で吐出ガスの流速が大と
され、この流速大とされる絞り部43において前記油通
路51から油が注入されることから、前記吐出ガス開放
経路4を通過する吐出ガスと注入油とを強力に撹拌混合
させて気泡の発生を良好に行うことができ、該気泡によ
り前記吐出ガス開放経路4での脈動を効果的に低減して
運転騒音を一層良好に軽減できる。
【0051】また、同図の実施例では、前記第1シリン
ダ31側の内部吐出通路41に形成した前記絞り部43
は、前記第1通路41aの通路面積より第2通路41b
の通路面積を小さくするように直線状の通路を形成する
だけで形成できるので、その形成を容易に行えるのであ
る。
【0052】また、前記吐出ガス開放経路4としては、
前述したもの以外に、一端が前記圧縮室30に連通し、
他端側が前記密閉ケーシング1内に開放される長尺なパ
イプを使用してもよく、この場合でも、前記吐出ガス開
放経路4に油注入手段5から油注入することにより、前
記パイプの内面に付着される油膜や内部を通過するガス
冷媒に混じる油の振動吸収特性により、前記パイプを吐
出ガスが通過するときの脈動や振動音などを低減でき
て、運転騒音を軽減することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、油注入手段5から圧縮要素3で圧縮されて
吐出ガス開放経路4に吐出された冷媒ガスに油を注入す
ることにより、この吐出ガス開放経路4に油を含んだ冷
媒ガスを通過させ、また、その内壁に油の一部を付着さ
せて油膜を形成することができ、このため、前記吐出ガ
ス開放経路4を吐出ガスが通過するときの脈動などを低
減して運転騒音を軽減できる。
【0054】しかも、前記油注入手段5からの油は、前
記圧縮要素3で圧縮された後の吐出ガス開放経路4を通
過する吐出ガスに対し注入されるため、前記圧縮要素3
の圧縮室30内で液圧縮を起したり弁破壊を招いたりす
ることもない。
【0055】請求項2記載の発明によれば、油注入手段
5が気泡生成機構を構成しているため、該生成機構によ
り吐出ガス開放経路4中で油とガス冷媒とを混合して振
動吸収特性に優れた気泡を発生させることができ、この
気泡で前記吐出ガス開放経路4での脈動を一層良好に低
減して運転騒音をより効果的に軽減できる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、吐出ガス開
放経路4にマフラ42を介在させているため、このマフ
ラ42内に油混じりの冷媒ガスを充填させ、かつ、その
内面に油膜を形成することができ、さらに、前記気泡生
成機構で気泡を発生させる場合は、該気泡をマフラ42
内に充填状に保持させ易くなり、これらマフラ42内の
油混じりの冷媒ガスや油膜及び気泡によって、該マフラ
42の共鳴音の低減化は勿論のこと前記吐出ガス開放経
路4での脈動を低減することができ、前記マフラ42の
本来の消音効果と相俟って運転騒音を一層効果的に軽減
できる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、吐出ガス開
放経路4として圧縮要素3に予め設けられる内部吐出通
路41を利用し、該内部吐出通路41に油注入手段5か
ら油を注入するようにしているため、既存の吐出ガス通
路を有効利用しながら、内部構造を複雑化することなく
運転騒音を効果的に低減できる。
【0058】請求項5記載の発明によれば、油注入手段
5を密閉ケーシング1内の油溜り10から延びる油通路
で形成しているため、内部構造の複雑化を招くことな
く、予め設けられている前記油溜り10の油を運転騒音
の低減化に利用できる。
【0059】請求項6記載の発明によれば、油注入手段
5を駆動軸2内に予め設けられている給油通路20から
延びる油通路で形成しているため、既存の給油通路20
に油通路を設ける簡単な構造で運転騒音の低減化ができ
る。
【0060】請求項7記載の発明によれば、油注入手段
5を構成する油通路を圧縮要素3の内部に設けているた
め、油注入手段5として圧縮要素3の外部に配設される
キャピラリーチューブなどを用いる場合に較べ、スペー
スを必要とことなく、通路構成を簡素化できる。
【0061】請求項8記載の発明によれば、油注入手段
5を圧縮室側に近い吐出ガス開放経路4の上流部に接続
していることから、前記油注入手段5で油が注入されて
から前記吐出ガス開放経路4の前記ケーシング1内への
開放口から吐出されるまでの冷媒ガス経路を長く確保で
き、冷媒ガスと油とを混合させることによる振動吸収を
良好におこなえ、しかも、吐出ガス開放経路4の上流部
では、吐出ガスの流速が速いので、冷媒ガスと油とを混
合させて振動吸収特性に優れた気泡を生成できる。この
ため、前記気泡を利用して前記吐出ガス開放経路4での
脈動を効果的に低減して運転騒音を一層良好に軽減でき
る。
【0062】請求項9記載の発明によれば、吐出ガス開
放経路4に絞り部43を設け、この絞り部43に油注入
手段5を接続しているため、前記絞り部43を通過する
ときのエゼクター効果により冷媒ガスと油とを混合させ
て気泡の発生を良好に行うことができ、該気泡により前
記吐出ガス開放経路4での脈動を効果的に低減して運転
騒音を一層良好に軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1実施例の密閉形圧縮機の要
部を示す縦断面図。
【図2】第2実施例を示す縦断面図。
【図3】第3実施例を示す縦断面図。
【図4】第4実施例を示す縦断面図。
【符号の説明】 1 密閉ケーシング 10 油溜り 2 駆動軸 21 給油通路 3 圧縮要素 30 圧縮室 4 吐出ガス開放経路 41 内部吐出通路 42 マフラ 43 絞り部 5 油注入手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケーシング(1)に、駆動軸(2)
    と圧縮室(30)を画成する圧縮要素(3)を内装し、
    圧縮室(30)から吐出するガス冷媒を密閉ケーシング
    (1)内に開放するようにした密閉形圧縮機において、 前記圧縮室(30)から密閉ケーシング(1)内への開
    放口に至る吐出ガス開放経路(4)に、該吐出ガス開放
    経路(4)に油を注入する油注入手段(5)を接続した
    ことを特徴とする密閉形圧縮機。
  2. 【請求項2】 油注入手段(5)が、油の注入により吐
    出ガス開放経路(4)中に油と冷媒ガスとが混じる気泡
    域を生じさせる気泡生成機構を構成する請求項1記載の
    密閉形圧縮機。
  3. 【請求項3】 吐出ガス開放経路(4)に、マフラ(4
    2)を介在させている請求項1又は請求項2記載の密閉
    形圧縮機。
  4. 【請求項4】 吐出ガス開放経路(4)が圧縮要素
    (3)に設ける内部吐出通路(41)を有し、この内部
    吐出通路(41)に油注入手段(5)を接続している請
    求項1乃至請求項3の何れかに記載の密閉形圧縮機。
  5. 【請求項5】 油注入手段(5)が、密閉ケーシング
    (1)内の油溜り(10)から延設する油通路である請
    求項1乃至請求項4の何れかに記載の密閉形圧縮機。
  6. 【請求項6】 油注入手段(5)が、駆動軸(2)内に
    設けられた給油通路(20)から延設する油通路である
    請求項1乃至請求項4の何れかに記載の密閉形圧縮機。
  7. 【請求項7】 油注入手段(5)を構成する油通路を圧
    縮要素(3)の内部に設けている請求項5又は請求項6
    記載の密閉形圧縮機。
  8. 【請求項8】 圧縮室側に近い吐出ガス開放経路(4)
    の上流部に、油注入手段(5)を接続している請求項1
    乃至請求項7の何れかに記載の密閉形圧縮機。
  9. 【請求項9】 吐出ガス開放経路(4)に絞り部(4
    3)を設けて、この絞り部(43)に油注入手段(5)
    を接続している請求項1乃至請求項8の何れかに記載の
    密閉形圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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