JPH0821733A - 振動制御装置 - Google Patents
振動制御装置Info
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- JPH0821733A JPH0821733A JP6153955A JP15395594A JPH0821733A JP H0821733 A JPH0821733 A JP H0821733A JP 6153955 A JP6153955 A JP 6153955A JP 15395594 A JP15395594 A JP 15395594A JP H0821733 A JPH0821733 A JP H0821733A
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- vibrator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 温度変化に影響されることなく、振動子を常
により正確に自励振動させることができる振動制御装置
を提供する。 【構成】 共振点を有する振動体1の側面に実質一対の
圧電素子2,3を有する振動子4の振動を制御する装置
であって、振動子4の発振信号を出力する第1の信号発
生手段6と、前記発振信号と異なる周波数の信号を発生
する第2の信号発生手段23と、これら第1および第2
の信号発生手段6,23の出力を重畳する加算手段29
と、この加算手段29の出力を振動子4に印加する手段
10L,10Rと、振動子4を経た信号から第2の信号
発生手段23の出力信号成分に対応する信号を抽出する
フィルタ手段25,26と、このフィルタ手段25,2
6の出力と振動子4を経た信号とを乗算する乗算手段2
4と、この乗算手段24の出力を振動子4を経た信号に
合成する手段Ccとを有する。
により正確に自励振動させることができる振動制御装置
を提供する。 【構成】 共振点を有する振動体1の側面に実質一対の
圧電素子2,3を有する振動子4の振動を制御する装置
であって、振動子4の発振信号を出力する第1の信号発
生手段6と、前記発振信号と異なる周波数の信号を発生
する第2の信号発生手段23と、これら第1および第2
の信号発生手段6,23の出力を重畳する加算手段29
と、この加算手段29の出力を振動子4に印加する手段
10L,10Rと、振動子4を経た信号から第2の信号
発生手段23の出力信号成分に対応する信号を抽出する
フィルタ手段25,26と、このフィルタ手段25,2
6の出力と振動子4を経た信号とを乗算する乗算手段2
4と、この乗算手段24の出力を振動子4を経た信号に
合成する手段Ccとを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、圧電形振動
ジャイロに用いる振動制御装置に関するものである。
ジャイロに用いる振動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の振動ジャイロとしては、例えば、
図3に示すようなものがある。この振動ジャイロにおい
ては、振動子4を構成する圧電素子2,3を、それぞれ
インピーダンス素子Z1 ,Z2 を経て駆動装置6の出力
側に接続すると共に、この駆動装置6の出力側を、更に
他のインピーダンスZ3 を経て容量素子Cにも接続し
て、これら圧電素子2,3および容量素子Cに、駆動装
置6からの駆動電圧を同時に印加するようにしている。
図3に示すようなものがある。この振動ジャイロにおい
ては、振動子4を構成する圧電素子2,3を、それぞれ
インピーダンス素子Z1 ,Z2 を経て駆動装置6の出力
側に接続すると共に、この駆動装置6の出力側を、更に
他のインピーダンスZ3 を経て容量素子Cにも接続し
て、これら圧電素子2,3および容量素子Cに、駆動装
置6からの駆動電圧を同時に印加するようにしている。
【0003】また、インピーダンス素子Z1 ,Z2 と圧
電素子2,3とのそれぞれの接続点における出力は合成
し、その合成出力と、インピーダンス素子Z3 および容
量素子Cの接続点における出力とを差動増幅器7に供給
して、その差動出力を駆動装置6に帰還することにより
振動子4を自励振動させるようにし、さらに、これらイ
ンピーダンス素子Z1 ,Z2 と圧電素子2,3とのそれ
ぞれの接続点における出力を他の差動増幅器8に供給し
て、この差動増幅器8の出力に基づいて角速度検出信号
を得るようにしている。
電素子2,3とのそれぞれの接続点における出力は合成
し、その合成出力と、インピーダンス素子Z3 および容
量素子Cの接続点における出力とを差動増幅器7に供給
して、その差動出力を駆動装置6に帰還することにより
振動子4を自励振動させるようにし、さらに、これらイ
ンピーダンス素子Z1 ,Z2 と圧電素子2,3とのそれ
ぞれの接続点における出力を他の差動増幅器8に供給し
て、この差動増幅器8の出力に基づいて角速度検出信号
を得るようにしている。
【0004】ここで、振動子4は、例えば、図4に示す
ように、横断面形状が四角形をなし、共振点を有する振
動体1の一側面1aに圧電素子2を、その側面1aと隣
接する他の側面1bに圧電素子3をそれぞれ形成したも
の、図5に示すように、振動体1の同一側面上に幅方向
に分割して圧電素子2,3を形成したもの、図6に示す
ように、振動体1の対向する側面上に幅方向にずらして
圧電素子2,3を形成したもの、あるいは、図7に示す
ように、振動体1の対向する側面に実質的に一つの圧電
素子2として作用するように、それぞれ圧電素子2a,
2bを形成してこれらを並列接続すると共に、他の対向
する側面にも実質的に一つの圧電素子3として作用する
ように、それぞれ圧電素子3a,3bを形成してこれら
を並列接続したものが用いられる。
ように、横断面形状が四角形をなし、共振点を有する振
動体1の一側面1aに圧電素子2を、その側面1aと隣
接する他の側面1bに圧電素子3をそれぞれ形成したも
の、図5に示すように、振動体1の同一側面上に幅方向
に分割して圧電素子2,3を形成したもの、図6に示す
ように、振動体1の対向する側面上に幅方向にずらして
圧電素子2,3を形成したもの、あるいは、図7に示す
ように、振動体1の対向する側面に実質的に一つの圧電
素子2として作用するように、それぞれ圧電素子2a,
2bを形成してこれらを並列接続すると共に、他の対向
する側面にも実質的に一つの圧電素子3として作用する
ように、それぞれ圧電素子3a,3bを形成してこれら
を並列接続したものが用いられる。
【0005】また、他の振動子4として、図8に示すよ
うに、横断面形状が三角形をなし、共振点を有する振動
体1の二つの側面に圧電素子2,3を形成したものや、
図9に示すように、横断面形状が円形をなし、共振点を
有する振動体1の円周側面に圧電素子2,3を形成した
もの等、種々の横断面形状を有する振動体の側面に実質
的に二つの圧電素子を形成したものが用いられる。な
お、ここでは、図4〜図9において例示したように、振
動体1に実質的に二つの圧電素子2,3を形成してなる
振動子を、図10に示すように表すものとする。
うに、横断面形状が三角形をなし、共振点を有する振動
体1の二つの側面に圧電素子2,3を形成したものや、
図9に示すように、横断面形状が円形をなし、共振点を
有する振動体1の円周側面に圧電素子2,3を形成した
もの等、種々の横断面形状を有する振動体の側面に実質
的に二つの圧電素子を形成したものが用いられる。な
お、ここでは、図4〜図9において例示したように、振
動体1に実質的に二つの圧電素子2,3を形成してなる
振動子を、図10に示すように表すものとする。
【0006】このような、図3に示す従来の振動ジャイ
ロにあっては、駆動装置6からの駆動信号をインピーダ
ンス素子Z1 ,Z2 を介して圧電素子2,3に印加する
ようにしているため、振動子4の機械的直列共振周波数
fs近傍において、圧電素子2,3のインピーダンスが
低下した際に、圧電素子2,3に印加される信号レベル
が低下して、差動増幅器7の出力が最大となる周波数
と、振動子4の機械的直列共振周波数fsとが一致しな
くなる問題がある。
ロにあっては、駆動装置6からの駆動信号をインピーダ
ンス素子Z1 ,Z2 を介して圧電素子2,3に印加する
ようにしているため、振動子4の機械的直列共振周波数
fs近傍において、圧電素子2,3のインピーダンスが
低下した際に、圧電素子2,3に印加される信号レベル
が低下して、差動増幅器7の出力が最大となる周波数
と、振動子4の機械的直列共振周波数fsとが一致しな
くなる問題がある。
【0007】このような問題を解決するため、本願人
は、特願平6−2364号および特願平6−10348
号において、振動子を機械的直列共振周波数fsに設定
した周波数で安定して自励振動させることができ、振動
ジャイロに適用した場合には、ヌル電圧の発生および変
動をも有効に低減できる振動制御装置を既に提案してい
る。
は、特願平6−2364号および特願平6−10348
号において、振動子を機械的直列共振周波数fsに設定
した周波数で安定して自励振動させることができ、振動
ジャイロに適用した場合には、ヌル電圧の発生および変
動をも有効に低減できる振動制御装置を既に提案してい
る。
【0008】図11は、上記の本願人の提案に係る振動
制御装置の一例の構成示すものである。この振動制御装
置においては、駆動装置6の信号出力端子9を、帰還増
幅器10L,10Rの信号用入力端子11L,11Rに
それぞれ接続し、これら帰還増幅器10L,10Rの帰
還用入力端子12L,12Rを、圧電素子2,3の一方
の電極にそれぞれ接続している。圧電素子2,3の他方
の電極は、コンデンサCcを経て、振動子4の制動容量
の補償信号を出力する駆動装置6の補償信号出力端子1
3に接続し、これにより圧電素子2,3の他方の電極側
の信号と補償信号とを合成している。この合成出力は、
和動増幅器17で増幅し、この和動増幅器17の出力端
子18を駆動装置6の入力端子14に接続して、振動子
4を自励振動させるようにしている。
制御装置の一例の構成示すものである。この振動制御装
置においては、駆動装置6の信号出力端子9を、帰還増
幅器10L,10Rの信号用入力端子11L,11Rに
それぞれ接続し、これら帰還増幅器10L,10Rの帰
還用入力端子12L,12Rを、圧電素子2,3の一方
の電極にそれぞれ接続している。圧電素子2,3の他方
の電極は、コンデンサCcを経て、振動子4の制動容量
の補償信号を出力する駆動装置6の補償信号出力端子1
3に接続し、これにより圧電素子2,3の他方の電極側
の信号と補償信号とを合成している。この合成出力は、
和動増幅器17で増幅し、この和動増幅器17の出力端
子18を駆動装置6の入力端子14に接続して、振動子
4を自励振動させるようにしている。
【0009】また、和動増幅器17の出力および駆動装
置6からの駆動信号は、差動増幅器22に供給して差動
増幅し、この差動増幅器22の出力を、圧電素子2,3
の等価抵抗の微妙な差異を調整する可変抵抗VRを経て
帰還増幅器10L,10Rの帰還用入力端子12L,1
2Rに供給することにより、帰還用入力端子12L,1
2Rに、圧電素子2,3の等価抵抗を流れる電流値に対
応し、かつその温度依存性に対応して変化する電流を流
入させるようにしている。さらに、帰還増幅器10L,
10Rの出力は、差動増幅器20に供給し、これにより
振動子4に作用する角速度により生じるコリオリの力を
電圧として検出するようにしている。
置6からの駆動信号は、差動増幅器22に供給して差動
増幅し、この差動増幅器22の出力を、圧電素子2,3
の等価抵抗の微妙な差異を調整する可変抵抗VRを経て
帰還増幅器10L,10Rの帰還用入力端子12L,1
2Rに供給することにより、帰還用入力端子12L,1
2Rに、圧電素子2,3の等価抵抗を流れる電流値に対
応し、かつその温度依存性に対応して変化する電流を流
入させるようにしている。さらに、帰還増幅器10L,
10Rの出力は、差動増幅器20に供給し、これにより
振動子4に作用する角速度により生じるコリオリの力を
電圧として検出するようにしている。
【0010】図12は、図11に示す補償信号出力端子
13を有する駆動装置6の一例の構成を示すものであ
る。この駆動装置6は、非反転増幅器15および反転増
幅器16を有し、入力端子14からの信号を非反転増幅
器15で増幅し、その出力を、補償信号として補償信号
出力端子13に供給すると共に、反転増幅器16で増幅
して駆動信号として信号出力端子9に供給するようにし
ている。すなわち、この駆動装置6では、信号出力端子
9に供給される駆動信号と、補償信号出力端子13に供
給される補償信号との位相を180°異ならせると共
に、それらの信号の振幅比を反転増幅器16によって適
切に設定するようにしている。
13を有する駆動装置6の一例の構成を示すものであ
る。この駆動装置6は、非反転増幅器15および反転増
幅器16を有し、入力端子14からの信号を非反転増幅
器15で増幅し、その出力を、補償信号として補償信号
出力端子13に供給すると共に、反転増幅器16で増幅
して駆動信号として信号出力端子9に供給するようにし
ている。すなわち、この駆動装置6では、信号出力端子
9に供給される駆動信号と、補償信号出力端子13に供
給される補償信号との位相を180°異ならせると共
に、それらの信号の振幅比を反転増幅器16によって適
切に設定するようにしている。
【0011】図11に示す振動制御装置によれば、圧電
素子2,3に流れる電流成分のうち、それぞれの制動容
量Cdに関わる虚数成分は、コンデンサCcを経て合成
される補償信号により打ち消されるので、和動増幅器1
7の出力は、圧電素子2,3を流れる電流成分のうちの
実数成分のみとなる。したがって、和動増幅器17の電
圧利得は、振動子4の機械的直列共振周波数fsにおい
て最大となるので、振動子4をその機械的直列共振周波
数fsに正確に一致した周波数で安定して自励振動させ
ることができる。また、その機械的直列共振周波数fs
での自励振動は、コンデンサCcとして、振動子4の制
動容量Cdの温度依存性に対応する温度依存性を有する
ものを用いることにより、より安定化させることができ
る。
素子2,3に流れる電流成分のうち、それぞれの制動容
量Cdに関わる虚数成分は、コンデンサCcを経て合成
される補償信号により打ち消されるので、和動増幅器1
7の出力は、圧電素子2,3を流れる電流成分のうちの
実数成分のみとなる。したがって、和動増幅器17の電
圧利得は、振動子4の機械的直列共振周波数fsにおい
て最大となるので、振動子4をその機械的直列共振周波
数fsに正確に一致した周波数で安定して自励振動させ
ることができる。また、その機械的直列共振周波数fs
での自励振動は、コンデンサCcとして、振動子4の制
動容量Cdの温度依存性に対応する温度依存性を有する
ものを用いることにより、より安定化させることができ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者による種々の実験によれば、上記の本願人の提案に係
る振動制御装置には、以下のような改良すべき点がある
ことが判明した。すなわち、振動子4の制動容量Cdお
よびコンデンサCcの個々のばらつきは避けられないた
め、そのばらつきの範囲内で、振動子4の自励振動をそ
の機械的直列共振周波数fsに限りなく近づけることは
できても、振動子4の制動容量Cdの温度依存性と、コ
ンデンサCcの温度依存性とを完全に一致させること
は、きわめて困難であるため、温度変化があると、それ
らの温度依存性の差により、自励振動の機械的直列共振
周波数fsからのずれを生じる場合がある。
者による種々の実験によれば、上記の本願人の提案に係
る振動制御装置には、以下のような改良すべき点がある
ことが判明した。すなわち、振動子4の制動容量Cdお
よびコンデンサCcの個々のばらつきは避けられないた
め、そのばらつきの範囲内で、振動子4の自励振動をそ
の機械的直列共振周波数fsに限りなく近づけることは
できても、振動子4の制動容量Cdの温度依存性と、コ
ンデンサCcの温度依存性とを完全に一致させること
は、きわめて困難であるため、温度変化があると、それ
らの温度依存性の差により、自励振動の機械的直列共振
周波数fsからのずれを生じる場合がある。
【0013】この発明は、上記の点に着目してなされた
もので、温度変化に影響されることなく、振動子を常に
より正確に自励振動させることができるよう適切に構成
した振動制御装置を提供することを目的とする。
もので、温度変化に影響されることなく、振動子を常に
より正確に自励振動させることができるよう適切に構成
した振動制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、共振点を有する振動体の側面に実質一
対の圧電素子を有する振動子の振動を制御する装置であ
って、前記振動子の発振信号を出力する第1の信号発生
手段と、前記発振信号と異なる周波数の信号を発生する
第2の信号発生手段と、これら第1および第2の信号発
生手段の出力を重畳する加算手段と、この加算手段の出
力を前記振動子に印加する手段と、前記振動子を経た信
号から前記第2の信号発生手段の出力信号成分に対応す
る信号を抽出するフィルタ手段と、このフィルタ手段の
出力と前記振動子を経た信号とを乗算する乗算手段と、
この乗算手段の出力を前記振動子を経た信号に合成する
手段とを有することを特徴とするものである。
め、この発明は、共振点を有する振動体の側面に実質一
対の圧電素子を有する振動子の振動を制御する装置であ
って、前記振動子の発振信号を出力する第1の信号発生
手段と、前記発振信号と異なる周波数の信号を発生する
第2の信号発生手段と、これら第1および第2の信号発
生手段の出力を重畳する加算手段と、この加算手段の出
力を前記振動子に印加する手段と、前記振動子を経た信
号から前記第2の信号発生手段の出力信号成分に対応す
る信号を抽出するフィルタ手段と、このフィルタ手段の
出力と前記振動子を経た信号とを乗算する乗算手段と、
この乗算手段の出力を前記振動子を経た信号に合成する
手段とを有することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】この発明において、第1の信号発生手段からの
振動子の発振信号と、その周波数と異なる第2の信号発
生手段からの信号とを、加算手段で加算して振動子に印
加すると、振動子を経た信号のうち、第2の信号発生手
段の信号成分は、その周波数が振動子の発振信号と異な
るので、圧電素子の制動容量に対応したものとなる。こ
の振動子を経た第2の信号発生手段の信号成分をフィル
タ手段で抽出し、このフィルタ手段の出力と振動子を経
た信号とを乗算手段で乗算すれば、圧電素子自身の制動
容量の補償信号が得られるので、この乗算手段の出力を
振動子を経た信号に合成すれば、振動子を経た信号から
圧電素子の制動容量に関わる虚数成分を有効に相殺する
ことができる。したがって、温度変化に影響されること
なく振動子を常に正確に自励振動させることが可能とな
る。
振動子の発振信号と、その周波数と異なる第2の信号発
生手段からの信号とを、加算手段で加算して振動子に印
加すると、振動子を経た信号のうち、第2の信号発生手
段の信号成分は、その周波数が振動子の発振信号と異な
るので、圧電素子の制動容量に対応したものとなる。こ
の振動子を経た第2の信号発生手段の信号成分をフィル
タ手段で抽出し、このフィルタ手段の出力と振動子を経
た信号とを乗算手段で乗算すれば、圧電素子自身の制動
容量の補償信号が得られるので、この乗算手段の出力を
振動子を経た信号に合成すれば、振動子を経た信号から
圧電素子の制動容量に関わる虚数成分を有効に相殺する
ことができる。したがって、温度変化に影響されること
なく振動子を常に正確に自励振動させることが可能とな
る。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を参
照して説明する。図1は、この発明の一実施例を示すも
ので、角速度を検出する振動ジャイロに適用したもので
ある。図1において、図11で説明した部分と同様の部
分には、同一の符号を付してある。この実施例では、図
4から図9に示したような振動子4、すなわち共振点を
有する種々の横断面形状の振動体1の側面に実質的に二
つの圧電素子2,3を形成してなる振動子4の振動を制
御する。
照して説明する。図1は、この発明の一実施例を示すも
ので、角速度を検出する振動ジャイロに適用したもので
ある。図1において、図11で説明した部分と同様の部
分には、同一の符号を付してある。この実施例では、図
4から図9に示したような振動子4、すなわち共振点を
有する種々の横断面形状の振動体1の側面に実質的に二
つの圧電素子2,3を形成してなる振動子4の振動を制
御する。
【0017】図1において、第1の信号発生手段として
の駆動装置6の信号出力端子9は、加算手段としての加
算器29の一方に入力端子に接続し、この加算器29の
他方の入力端子には、例えば、振動子4の発振周波数と
異なる周波数を発振する第2の信号発生手段としての発
振器23の出力端子27を接続して、この加算器29に
おいて、駆動装置6の出力信号と発振器23の出力信号
とを加算して、その重畳信号を出力端子28に供給す
る。加算器29の出力端子28は、帰還増幅器10L,
10Rの信号用入力端子11L,11Rにそれぞれ接続
し、これら帰還増幅器10L,10Rの帰還用入力端子
12L,12Rは、圧電素子2,3の一方の電極にそれ
ぞれ接続して、重畳信号を通過させるようにする。
の駆動装置6の信号出力端子9は、加算手段としての加
算器29の一方に入力端子に接続し、この加算器29の
他方の入力端子には、例えば、振動子4の発振周波数と
異なる周波数を発振する第2の信号発生手段としての発
振器23の出力端子27を接続して、この加算器29に
おいて、駆動装置6の出力信号と発振器23の出力信号
とを加算して、その重畳信号を出力端子28に供給す
る。加算器29の出力端子28は、帰還増幅器10L,
10Rの信号用入力端子11L,11Rにそれぞれ接続
し、これら帰還増幅器10L,10Rの帰還用入力端子
12L,12Rは、圧電素子2,3の一方の電極にそれ
ぞれ接続して、重畳信号を通過させるようにする。
【0018】圧電素子2,3の他方の電極は、コンデン
サCcを経て、振動子4の制動容量の補償信号を出力す
る乗算器24の出力端子30に接続し、これにより圧電
素子2,3の他方の電極側の重畳信号と、乗算信号と合
成する。この合成信号は、和動増幅器17で増幅し、こ
の和動増幅器17の出力端子18を駆動装置6の入力端
子14に接続して、振動子4を自励振動させるようにす
る。
サCcを経て、振動子4の制動容量の補償信号を出力す
る乗算器24の出力端子30に接続し、これにより圧電
素子2,3の他方の電極側の重畳信号と、乗算信号と合
成する。この合成信号は、和動増幅器17で増幅し、こ
の和動増幅器17の出力端子18を駆動装置6の入力端
子14に接続して、振動子4を自励振動させるようにす
る。
【0019】また、和動増幅器17の出力端子18は、
フィルタ25の入力端子31および乗算器24の一方の
入力端子32にも接続する。フィルタ25は、和動増幅
器17の出力信号から発振器23の発振周波数の信号成
分のみを通過させるよう構成し、このフィルタ25の出
力を整流器26で整流して乗算器24の他方の入力端子
33に供給する。乗算器24は、その一方の入力端子3
2に供給される和動増幅器17の出力信号と、他方の入
力端子33に供給される整流器26からの出力信号とを
乗算して、出力端子30に振動子4の制動容量の補償信
号を出力するよう構成する。
フィルタ25の入力端子31および乗算器24の一方の
入力端子32にも接続する。フィルタ25は、和動増幅
器17の出力信号から発振器23の発振周波数の信号成
分のみを通過させるよう構成し、このフィルタ25の出
力を整流器26で整流して乗算器24の他方の入力端子
33に供給する。乗算器24は、その一方の入力端子3
2に供給される和動増幅器17の出力信号と、他方の入
力端子33に供給される整流器26からの出力信号とを
乗算して、出力端子30に振動子4の制動容量の補償信
号を出力するよう構成する。
【0020】ここで、乗算器24から出力される補償信
号の生成原理について説明する。図2に示すように、振
動子4は、共振点近傍において、一つの圧電素子につい
て、コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1の直列
共振回路に、制動容量Cdを並列に接続した並列共振回
路で表される。このような等価回路を有する振動子4
に、その発振周波数以外の周波数の信号を印加すると、
コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1よりなる直
列回路のインピーダンスは大きくなり、特に印加信号の
周波数を発振周波数から離間させた場合には、この直列
回路はほとんど無視できる。したがって、振動子4を通
過する信号成分は、制動容量Cdの値にのみ依存するこ
とになるので、このときの電流値を検出すれば、制動容
量値を知ることができる。
号の生成原理について説明する。図2に示すように、振
動子4は、共振点近傍において、一つの圧電素子につい
て、コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1の直列
共振回路に、制動容量Cdを並列に接続した並列共振回
路で表される。このような等価回路を有する振動子4
に、その発振周波数以外の周波数の信号を印加すると、
コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1よりなる直
列回路のインピーダンスは大きくなり、特に印加信号の
周波数を発振周波数から離間させた場合には、この直列
回路はほとんど無視できる。したがって、振動子4を通
過する信号成分は、制動容量Cdの値にのみ依存するこ
とになるので、このときの電流値を検出すれば、制動容
量値を知ることができる。
【0021】さらに、振動子4の発振周波数において
は、コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1の直列
共振回路と、制動容量Cdとの両方を信号が通過する
が、このときの整流器26の出力は、制動容量値に対応
した信号となるので、乗算器24において、整流器26
の出力と和動増幅器17の出力とを乗算すれば、制動容
量Cdにかかわる虚数成分の電流と同じ振幅の電流が生
成されることになる。
は、コイルL1、コンデンサC1および抵抗R1の直列
共振回路と、制動容量Cdとの両方を信号が通過する
が、このときの整流器26の出力は、制動容量値に対応
した信号となるので、乗算器24において、整流器26
の出力と和動増幅器17の出力とを乗算すれば、制動容
量Cdにかかわる虚数成分の電流と同じ振幅の電流が生
成されることになる。
【0022】したがって、この乗算器24の出力を、コ
ンデンサCcを経て圧電素子2,3に流れる電流に合成
すれば、それぞれの制動容量Cdに関わる虚数成分は打
ち消されて、和動増幅器17の出力は、圧電素子2,3
を流れる電流成分のうちの実数成分のみとなるので、和
動増幅器17の電圧利得は、振動子4の機械的直列共振
周波数fsにおいて最大となり、これにより振動子4は
その機械的直列共振周波数fsに正確に一致した周波数
で安定して自励振動することになる。しかも、この乗算
器24から出力される補償信号は、振動子4の圧電素子
2,3自身の制動容量Cdにより生成されるので、温度
変化があっても、常に機械的直列共振周波数fsでの自
励振動が可能となる。
ンデンサCcを経て圧電素子2,3に流れる電流に合成
すれば、それぞれの制動容量Cdに関わる虚数成分は打
ち消されて、和動増幅器17の出力は、圧電素子2,3
を流れる電流成分のうちの実数成分のみとなるので、和
動増幅器17の電圧利得は、振動子4の機械的直列共振
周波数fsにおいて最大となり、これにより振動子4は
その機械的直列共振周波数fsに正確に一致した周波数
で安定して自励振動することになる。しかも、この乗算
器24から出力される補償信号は、振動子4の圧電素子
2,3自身の制動容量Cdにより生成されるので、温度
変化があっても、常に機械的直列共振周波数fsでの自
励振動が可能となる。
【0023】なお、上述した実施例では、帰還増幅器1
0L,10Rとして演算増幅器を用いたが、その他の帰
還増幅器を用いることもできる。また、この発明は、振
動ジャイロに限らず、種々の振動子の振動制御装置とし
て適用することができる。
0L,10Rとして演算増幅器を用いたが、その他の帰
還増幅器を用いることもできる。また、この発明は、振
動ジャイロに限らず、種々の振動子の振動制御装置とし
て適用することができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、振動
子の発振信号と、その周波数と異なる信号とを重畳して
振動子に印加し、その振動子を経た重畳信号のうち、発
振信号の周波数と異なる信号成分を抽出して、その抽出
した信号と振動子を経た重畳信号とを乗算するようにし
たので、圧電素子自身の制動容量の補償信号を得ること
ができる。したがって、この補償信号を振動子を経た重
畳信号に合成すれば、圧電素子を流れる電流成分のうち
の虚数成分を有効に相殺することができ、温度変化に影
響されることなく、振動子を機械的直列共振周波数に設
定した周波数で常に正確かつ安定して自励振動させるこ
とができる。
子の発振信号と、その周波数と異なる信号とを重畳して
振動子に印加し、その振動子を経た重畳信号のうち、発
振信号の周波数と異なる信号成分を抽出して、その抽出
した信号と振動子を経た重畳信号とを乗算するようにし
たので、圧電素子自身の制動容量の補償信号を得ること
ができる。したがって、この補償信号を振動子を経た重
畳信号に合成すれば、圧電素子を流れる電流成分のうち
の虚数成分を有効に相殺することができ、温度変化に影
響されることなく、振動子を機械的直列共振周波数に設
定した周波数で常に正確かつ安定して自励振動させるこ
とができる。
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】振動子の等価回路を示す図である。
【図3】従来例を説明するためのブロック図である。
【図4】この発明に使用可能な振動子の一例の構成を示
す図である。
す図である。
【図5】同じく、他の例の構成を示す図である。
【図6】同じく、他の例の構成を示す図である。
【図7】同じく、他の例の構成を示す図である。
【図8】同じく、他の例の構成を示す図である。
【図9】同じく、他の例の構成を示す図である。
【図10】振動子の表示を説明するための図である。
【図11】本願人が先に提案した振動制御装置の一例の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示す駆動装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
1 振動体 2,3 圧電素子 4 振動子 6 駆動装置 10L,10R 帰還増幅器 17 和動増幅器 23 発振器 24 乗算器 25 フィルタ 26 整流器 29 加算器
Claims (1)
- 【請求項1】 共振点を有する振動体の側面に実質一対
の圧電素子を有する振動子の振動を制御する装置であっ
て、前記振動子の発振信号を出力する第1の信号発生手
段と、前記発振信号と異なる周波数の信号を発生する第
2の信号発生手段と、これら第1および第2の信号発生
手段の出力を重畳する加算手段と、この加算手段の出力
を前記振動子に印加する手段と、前記振動子を経た信号
から前記第2の信号発生手段の出力信号成分に対応する
信号を抽出するフィルタ手段と、このフィルタ手段の出
力と前記振動子を経た信号とを乗算する乗算手段と、こ
の乗算手段の出力を前記振動子を経た信号に合成する手
段とを有することを特徴とする振動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6153955A JPH0821733A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 振動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6153955A JPH0821733A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 振動制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821733A true JPH0821733A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15573729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6153955A Pending JPH0821733A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 振動制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821733A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6053417A (en) * | 1997-12-22 | 2000-04-25 | Denso Corporation | Expansion valve integrated with electromagnetic valve |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP6153955A patent/JPH0821733A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6053417A (en) * | 1997-12-22 | 2000-04-25 | Denso Corporation | Expansion valve integrated with electromagnetic valve |
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