JPH08216609A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその製造方法

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JPH08216609A
JPH08216609A JP7028366A JP2836695A JPH08216609A JP H08216609 A JPH08216609 A JP H08216609A JP 7028366 A JP7028366 A JP 7028366A JP 2836695 A JP2836695 A JP 2836695A JP H08216609 A JPH08216609 A JP H08216609A
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賀津人 山川
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小沢  修
Shuichi Takeyama
秀一 武山
Kazuo Suga
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気圧保持性を損なうことなく、ゴム層との
接着性や耐水性、耐熱性に優れ、空気入りタイヤを軽量
化する空気透過防止層の提供。 【構成】 (1)アミド基がアルコキシアルキル基で変
性された脂肪族ポリアミド系樹脂の薄膜、又は(2)ア
ミド基がアルコキシアルキル基で変性された脂肪族ポリ
アミド系樹脂を酸触媒の存在下に熱処理して架橋せしめ
た脂肪族ポリアミド系樹脂の薄膜を空気透過防止層とし
て積層して成る空気入りタイヤ又は(3)(i)アミド
基がアルコキシアルキル基及び/又は硬化性不飽和結合
を有する基で変性された脂肪族ポリアミド系樹脂並びに
(ii)架橋剤及び/又は硬化剤から成るポリマー組成物
をカーカス層の表面又はその表面に設けたゴム層の表面
に塗布し、架橋せしめてなる空気透過防止層を有する空
気入りタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ内の空気圧保持
性を損なうことなく、タイヤの軽量化を図ると共に、ゴ
ム層との接着性に優れた空気透過防止層を有する空気入
りタイヤ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料消費率の低減は自動車における大き
な技術的課題の一つであり、この対策の一環として空気
入りタイヤの軽量化に対する要求も益々強いものになっ
てきている。
【0003】ところで、空気入りタイヤの内面には、タ
イヤ空気圧を一定に保持するためにブチルゴムなどのよ
うな低気体透過性のゴムからなるインナーライナー層が
設けられている。しかしながら、ハロゲン化ブチルゴム
はヒステリシス損失が大きいため、タイヤの加硫後に、
カーカスコード間の間隙において、カーカス層の内面ゴ
ム及びインナーライナー層に波打ちが生じた場合、カー
カス層の変形とともにインナーライナーゴム層が変形す
るので、転動抵抗が増加するという問題がある。このた
め、一般に、インナーライナー層(ハロゲン化ブチルゴ
ム)とカーカス層の内面ゴムとの間にヒステリシス損失
が小さいタイゴムと呼ばれるゴムシートを介して両者を
接合している。従って、ハロゲン化ブチルゴムのインナ
ーライナー層の厚さに加えて、タイゴムの厚さが加算さ
れ、層全体として1mm(1000μm)を超える厚さに
なり、結果的に製品タイヤの重量を増大させる原因の一
つになっていた。
【0004】空気入りタイヤの空気透過防止層としてブ
チルゴムなどの低気体透過性ゴムに代えて種々の材料を
用いる技術が提案されている。例えば、特公昭47−3
1761号公報には加硫タイヤの内面に、空気透過係数
[cm3(標準状態)/cm・sec・mmHg]が30℃で1.0
×10-12 以下、70℃で5.0×10-12 以下の、ポ
リ塩化ビニリデン、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂などの合成樹脂の溶液又は分散液を0.1mm以下で
塗布することが開示されている。
【0005】しかしながら、この公報に開示の技術は、
加硫タイヤのカーカス内周面に、もしくはインナーライ
ナー内周面に、特定の空気透過係数を有する合成樹脂の
被覆層を設けて合成樹脂被覆層の厚さを0.1mm以下に
することが記載されているが、この公報に記載された空
気入りタイヤはゴムと合成樹脂との接着性に問題があ
る。なお、この公報にはアルコキシアルキル化ポリアミ
ドの使用についての記載はない。
【0006】特開平5−330307号公報にはタイヤ
内面をハロゲン化処理(従来から知られている塩素化処
理用液、臭素溶液、ヨウ素溶液を使用)し、その上にメ
トキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタ
ンとポリ塩化ビニリデンのブレンド、ポリウレタンとポ
リフッ化ビニリデンのブレンドのポリマー皮膜(膜厚1
0〜200μm)を形成することが開示されているが未
だその接着性は不足しており、なお問題がある。
【0007】更に特開平5−318618号公報には、
メトキシメチル化ナイロンの薄膜をインナーライナーと
する空気入りタイヤが開示されており、この技術によれ
ば、グリーンタイヤ内面にメトキシメチル化ナイロンの
溶液又はエマルジョンを散布又は塗布し、次いでタイヤ
を加硫するか、或いは加硫後タイヤ内面にメトキシメチ
ル化ナイロンの溶液又はエマルジョンを散布又は塗布す
ることによって空気入りタイヤを製造している。しかし
ながら、この公報に開示の技術においてタイヤ内面ゴム
とメトキシメチル化ナイロンの接着処理を行なっていな
いために、高負荷でタイヤを使用した場合にメトキシメ
チル化ナイロン膜がタイヤ内面ゴムから剥離してくると
いう問題や、メトキシメチル化ナイロンを架橋又は硬化
させていないことによる、インナーライナー層の耐湿性
(又は耐水性)及び耐熱性が劣るという問題が未だあ
る。さらに広くは、アルコキシアルキル化ナイロンの使
用の可否及び対応した架橋もしくは硬化法の開示もな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タイ
ヤの空気圧保持性を損なうことなく、タイヤの軽量化を
可能にし、かつ、ゴム層との接着性に優れた空気透過防
止層を用いた空気入りタイヤ及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、少なく
とも一部のアミド基がアルコキシアルキル基で変性され
た少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂の薄膜を接
着剤を介して空気透過防止層として積層して成る空気入
りタイヤが提供される。
【0010】本発明に従えば、また、未加硫ゴムからな
るグリーンタイヤのカーカス層の表面又は該カーカス層
の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散布又は塗布し
た後、該接着剤面に、少なくとも一部のアミド基がアル
コキシアルキル基で変性された少なくとも一種の脂肪族
ポリアミド系樹脂を含む液状組成物を散布又は塗布し、
次いで該グリーンタイヤを加硫せしめることからなる空
気入りタイヤの製造法が提供される。
【0011】本発明に従えば、更に、加硫後のタイヤの
カーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けたゴム
層の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤面
に、少なくとも一部のアミド基がアルコキシアルキル基
で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂
を含む液状組成物を散布又は塗布することからなる空気
入りタイヤの製造法が提供される。
【0012】本発明に従えば、更にまた、少なくとも一
部のアミド基がアルコキシアルキル基で変性された少な
くとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を酸触媒の存在下
に熱処理することにより架橋せしめてなる脂肪族ポリア
ミド系樹脂の薄膜を接着剤を介して空気透過防止層とし
て積層して成る空気入りタイヤが提供される。
【0013】本発明に従えば、更にまた、未加硫ゴムか
らなるグリーンタイヤのカーカス層の表面又は該カーカ
ス層の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散布又は塗
布した後、該接着剤面に、少なくとも一部のアミド基が
アルコキシアルキル基で変性された少なくとも一種の脂
肪族ポリアミド系樹脂を含む液状組成物に酸触媒を添加
した液を散布又は塗布し、次いで該グリーンタイヤを加
硫せしめることからなる空気入りタイヤの製造法が提供
される。
【0014】本発明に従えば、更にまた、加硫後のタイ
ヤのカーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けた
ゴム層の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤
面に、少なくとも一部のアミド基がアルコキシアルキル
基で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹
脂を含む液状組成物に酸触媒を添加した液を散布又は塗
布し、次いで加熱することからなる空気入りタイヤの製
造法が提供される。
【0015】本発明に従えば、更にまた、(i)少なく
とも一部のアミド基がアルコキシアルキル基及び/又は
硬化性不飽和結合を有する基で変性された少なくとも一
種の脂肪族ポリアミド系樹脂並びに(ii)少なくとも一
種の架橋剤及び/又は硬化用樹脂を含んで成るポリマー
組成物を空気入りタイヤのカーカス層の表面又は該カー
カス層の表面に設けたゴム層の表面を接着剤を塗布した
面に塗布し、架橋せしめてなる空気透過防止層を有して
いる空気入りタイヤが提供される。
【0016】本発明に従えば、更にまた、未加硫ゴムか
らなるグリーンタイヤのカーカス層の表面又は該カーカ
ス層の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散布又は塗
布した後、該接着剤面に、(i)少なくとも一部のアミ
ド基がアルコキシアルキル基及び/又は硬化性不飽和結
合を有する基で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリ
アミド系樹脂並びに(ii)少なくとも一種の架橋剤及び
/又は硬化用樹脂を含んで成るポリマー組成物を散布又
は塗布し、次いで該グリーンタイヤを加硫せしめること
からなる空気入りタイヤの製造法が提供される。
【0017】本発明に従えば、更にまた、加硫後のタイ
ヤのカーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けた
ゴム層の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤
面に、(i)少なくとも一部のアミド基がアルコキシア
ルキル基及び/又は硬化性不飽和結合を有する基で変性
された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂並びに
(ii)少なくとも一種の架橋剤及び/又は硬化用樹脂を
含んで成るポリマー組成物を散布又は塗布して加熱する
ことからなる空気入りタイヤの製造法が提供される。
【0018】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明に係る空気入りタイヤの空気透過防止層は、タイヤ内
部の任意の位置、即ちカーカス層の内側又は外側、或い
はカーカス層に隣接して設けられたゴム層の内側又は外
側などのその他の位置に配置することができる。要はタ
イヤ内部からの空気の透過放出を防止してタイヤ内部の
空気圧を長期間保持することができればその配置は問題
ではない。
【0019】図1は空気入りタイヤの空気透過防止層の
配置の典型例を例示する子午線方向半断面図である。図
1において、左右一対のビードコア1,1間にカーカス
層2が装架され、このカーカス層2の内側のタイヤ内面
には、インナーライナー層3が設けられている。このイ
ンナーライナー層3は、本発明では前記第一又は第二組
成物の硬化体又は架橋体から構成される。図1において
4はサイドウォールを示す。
【0020】本発明に従えば、前記脂肪族ポリアミド系
樹脂として、その少なくとも一つのアミド基が(i)ア
ルコキシアルキル基及び/又は(ii)硬化性不飽和結合
を有する基で変性された変性脂肪族ポリアミド系樹脂が
使用される。
【0021】本発明において使用する変性脂肪族ポリア
ミド系樹脂は、前述の如く、まずそのアミド基の少なく
とも一部がアルコキシアルキル基−R1 −O−R2 (式
中、R1 は炭素数1〜4のアルキレン基、例えばメチレ
ン、エチレン、プロピレン、ブチレン基であり、R2
炭素数1〜4のアルキル基、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル基である)及び/又は以下に述べるよう
な硬化性不飽和結合を有する基で変性されている。
【0022】前記硬化性不飽和結合を有する基として
は、例えばN−メチロールアクリルアミド基、アクリロ
イル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基などを
挙げることができる。例えば、不飽和酸クロライドとア
ミド基の>NH基との反応や、不飽和結合を有するN−
メチロール化合物との反応によって導入することができ
る。前記アルコキシアルキル基は、例えばポリアミドの
>NH基に、アルカリ触媒下、メタノールとパラホルム
アルデヒドを反応させる方法などによって導入できる。
【0023】さらに、アルコキシアルキル基と不飽和結
合を同時に持たせることもでき、例えばポリアミド類の
>NH基と不飽和酸クロライドとを反応させて、比較的
安定な>N−CO−結合を形成した後、残存する>NH
基をアルコキシアルキル化する方法、あるいはポリアミ
ド類の>NH基と、このポリアミド類と良好な反応性を
もつ不飽和結合を有するN−メチロール化物またはN−
アルコキシアルキル化物とを脱水または脱アルコール反
応、即ち縮合反応させてポリアミド類の側鎖に不飽和結
合を導入し、更に、残存する>NH基をアルコキシアル
キル化する方法によって得られる。
【0024】ポリアミド類としては、例えば6ナイロ
ン、66ナイロン、11ナイロン、610ナイロン、6
12ナイロン、10ナイロン、6・66ナイロンなどの
通常ナイロンと称せられる線状ポリアミドおよび側鎖に
−NH2 基を有するポリマーも極めて有用なものとして
使用できる。不飽和酸クロライドとしては、例えば、ア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、クロト
ン酸クロライド、シンナモイルクロライドがある。ま
た、不飽和結合を有するN−メチロール化物としては、
例えば、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド等があり、また、不飽和結合を有す
るN−アルコキシアルキル化物としては、例えば、N−
メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミドなどがある。
【0025】更に、残存>NH基または−NH2 基をア
ルコキシアルキル化する場合には、該残存基にアルデヒ
ド類、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等、
及びアルコール類、例えばメタノール、エタノールを反
応させる。これらの方法によって製造される本発明に用
いられる架橋性弾性ポリアミドとしては、導入される不
飽和結合量は架橋成形物として適度の可撓性を損なわな
い量、即ち、50%以下、更には3〜20%とすること
が好ましい。また、N−アルコキシアルキル化による柔
軟化は、その物性が実用上好ましい範囲に止める必要が
あり、N−置換率で30〜50%のものを使用する方が
好ましい。
【0026】前記不飽和結合を有する基は、例えば特開
昭51−24677号公報第2頁左下欄〜右下欄に記載
のように、6ナイロンなどのポリアミド系樹脂をN−メ
チロールアクリルアミド、塩化アンモニウム及びハイド
ロキノン(又は塩化銅)の水溶液中に浸漬し、乾燥熱処
理し、水洗乾燥する。この反応生成物をフェノールを含
むギ酸に溶解し、例えばメタノール、KOH、パラホル
ムアルデヒド及びシュウ酸を含むホルマリン溶液中に加
えて反応させることにより、ポリアミド系樹脂中に導入
することができる。
【0027】本発明に係る変性脂肪族ポリアミド系樹脂
は、塗布に際し、溶剤に溶解して使用されるが、そのよ
うな溶剤としては、変性脂肪族ポリアミド系樹脂を溶解
する溶剤であれば特に限定はないが、例えばメタノー
ル、エタノールなどの脂肪族アルコール及びフェノー
ル、クレゾールなどの芳香族アルコールなどがあげられ
る。更に、これらアルコール系溶媒に、水、酢酸エチ
ル、トルエン、メチルエチルケトン、ベンゼン、クロロ
ホルム等を添加することもできる。変性脂肪族ポリアミ
ド系樹脂及び架橋剤、硬化用樹脂、硬化用樹脂の硬化剤
の合計量の濃度には特に限定はないが、好ましくは5〜
30重量%である。
【0028】本発明において前記変性脂肪族ポリアミド
系樹脂を架橋させるのに使用することができる酸触媒と
しては、例えばクエン酸、酒石酸、グルタール酸、乳
酸、イタコン酸、アゼライン酸、コハク酸、グリコール
酸、クロトン酸、次亜リン酸、ラウリン酸、クロル酢
酸、ホウ酸、マレイン酸、シュウ酸、アジピン酸、マロ
ン酸などから選ばれる1種又はそれ以上をあげることが
できる。芳香族スルホン酸も好適に使用できる。かかる
芳香族スルホン酸の例としては、パラトルエンスルホン
酸、オルトトルエンスルホン酸、メタトルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、パラクレゾールスルホン酸、
オルトクレゾールスルホン酸、メタクレゾールスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホ
ン酸等から選ばれる1種又はそれ以上を挙げることがで
きる。酸触媒の使用量は従来通りとすることができ、好
ましくは変性脂肪族ポリアミド100重量部に対して3
〜5重量部である。
【0029】本発明において前記変性脂肪族ポリアミド
系樹脂を架橋させるのに使用することができる酸触媒以
外の架橋剤としては例えばイオウ単体、イオウ放出性化
合物(例えばテトラメチルチウラムジサルファイド、モ
ノフォリンジサルファイド、テトラエチルチウラムジサ
ルファイド、テトラブチルチウラムジサルファイド、ジ
ペンタメチレンチウラムペンタメチレン、ジメチルジフ
ェニルチウラムジサルファイド)、ゴム用加硫促進剤
(例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチ
アジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの亜鉛塩、シクロヘキシル・ベンゾチアジル・スルフ
ェンアミドなどのチアゾール類、テトラメチルチウラム
・ジスルフィド、テトラメチルチウラム・モノスルフィ
ド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、ジペンタメ
チレンチウラム・テトラスルフィドなどのチウラム類、
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛などのジチオ酸塩類、
ジフェニルグアニジンなどのグアニジン類、1,3−ジ
フェニルチオ尿素などのチオ尿素類)などをあげること
ができる。なお、前記チウラム類は加硫促進剤を併用す
ることもできる。これらの架橋剤の使用量は、従来通り
で特に限定はないが、好ましくは使用する架橋剤の種類
にもよるが、ポリマー100重量部当たり0.1〜10
重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部である。な
お、これらの他にジクミルパーオキサイド(DCP)な
どのパーオキサイドを使用することもできる。
【0030】前記架橋剤には、更に架橋反応を良好なら
しめるために、有機ハロゲン供与体(例えばクロルスル
ホン化ポリエチレン、クロロプレン)や無機ハロゲン化
物(例えば塩化スズ、塩化カルシウム、塩化鉄、塩化ア
ルミニウム、塩化亜鉛、弗化カルシウム(臭化亜鉛)な
どを、例えばポリマー100重量部当たり0.1〜5重
量部触媒として併用することができる。
【0031】本発明において前記変性脂肪族ポリアミド
系樹脂を硬化させるのに用いることができる硬化用樹脂
としてはエポキシド化合物等が挙げられ、グリシジルエ
ーテル系、エポキシウレタン樹脂系、グリシジルエーテ
ル・エステル系、グリシジルアミン系線状脂肪族エポキ
シ樹脂や脂肪族エポキシ樹脂等の中から自由に選択する
こができる。硬化用樹脂の硬化剤としては芳香族アミ
ン、酸無水物、ポリアミド系、脂肪族アミン、潜在性硬
化剤等種々の硬化剤系を使用できるが、一般的なものと
してメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、無水マレイン酸、ピロメリット酸無水物、ヘキサヒ
ドロ無水フタール酸等のフタール酸無水物、ヘキサメチ
レンジアミン等のほか、セバチン酸ジヒドラジドやジシ
アンジアミド、ビペラジン−セバチン酸塩等がある。硬
化用樹脂は硬化剤との組合せによっても異なるが、架橋
性弾性ポリアミド100重量部に対して60重量部以下
が好ましい。
【0032】本発明において前記変性脂肪族ポリアミド
系樹脂を架橋させるのには、更に、例えば特開昭51−
18756号公報第3頁左上欄〜第4頁右上欄に記載さ
れているようなアルキルフェノールホルマリン樹脂やア
ルキルレゾルシノールホルマリン樹脂を用いることもで
きる。
【0033】本発明に係る空気入りタイヤの第一の製造
方法について、図1に示すように、インナーライナー層
3をカーカス層2の内側に配置する場合について説明す
ると、未加硫ゴムからなるグリーンタイヤのカーカス層
内面に、接着剤を塗布した後、その上に、少なくとも一
部のアミド基がアルコキシアルキル基で変性された少な
くとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を散布又は塗布
し、次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加硫す
ることにより、所望の軽量化空気入りタイヤを製造する
ことができる。なお、カーカス層の外周面にインナーラ
イナー層を設ける場合にも、これに順じて行うことがで
きる。
【0034】一方、加硫後のタイヤのカーカス層の表面
(即ち、内周面)に本発明に従って空気透過防止層を配
置する場合には、常法に従って加硫した加硫後のカーカ
ス層の表面に接着剤を塗布した後、その上に、少なくと
も一部のアミド基がアルコキシアルキル基で変性された
少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を散布又は塗
布し、加熱せしめることによって所望の軽量化空気入り
タイヤを製造することができる。
【0035】本発明に係る空気入りタイヤの製造にあた
ってはカーカス層又はその上のゴム層の表面に常法に従
ってハロゲン化処理することができる。かかるハロゲン
化処理は、例えば一般的なゴムのハロゲン化処理用塩素
溶液、臭素溶液、ヨウ素溶液などを使用することができ
る。このような溶液としては、塩素、臭素又はヨウ素を
含む水溶液ほかに12規定塩酸の希釈水溶液も使用で
き、更には−N(X)C(O)−基(式中、Xはハロゲ
ンを示す)を含む化合物の有機溶剤希釈溶液の使用が好
ましい。このような化合物の具体例としては、トリクロ
ロ−、ジクロロ−又はモノクロロ−イソシアヌール酸を
あげることができ、トリクロロイソシアヌール酸の2〜
20重量%有機溶剤溶液(例えばメチルエチルケトンな
どのケトン系有機溶剤溶液又は酢酸エチル等のエステル
系有機溶剤溶液)の使用が最も好ましい。
【0036】本発明に係る空気入りタイヤの製造方法に
おいてカーカス層の表面に塗布する接着剤としては、加
熱時の熱で、加硫中に、カーカス層のゴム及び空気透過
防止層の樹脂との接着反応及び自己硬化反応をするもの
でフェノール樹脂系接着剤、塩化ゴム系接着剤、イソネ
アネート系接着剤等があげられる。
【0037】このような接着剤の好ましい例としては、
フェノール樹脂系(例えばロード社製ケムロック 23
4B)、塩化ゴム系(例えばロード社製ケムロック 2
05)、イソシアネート系(例えばロード社製ケムロッ
ク 402)などを用いることができる。
【0038】本発明に従ったインナーライナー層を積層
せしめるゴム層の材料には特に限定はなく、従来からタ
イヤ用ゴム材料として一般に使用されている任意のゴム
材料とすることができる。そのようなゴムとしては、例
えば、NR,IR,BR,SBR等のジエン系ゴム、ハ
ロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴ
ム、スチレン系エラストマー等にカーボンブラック、プ
ロセスオイル、加硫剤等の配合剤を添加したゴム組成物
とすることができる。
【0039】本発明に係るインナーライナー層は空気透
過係数は融点が80℃以上、好ましくは100℃以上で
25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下、好まし
くは5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下であ
る。空気透過係数を25×10 -12 cc・cm/cm2 ・sec
・cmHg以下にすることによってインナーライナー層の厚
さを従来のインナーライナー層の厚さの1/2以下にす
ることができる。
【0040】一方、ヤング率が1〜500MPa 、好まし
くは10〜300MPa 、厚さが0.01〜1.0mm、好
ましくは0.02〜0.5mmである。ヤング率が1MPa
未満ではタイヤ成型時にシワがよる等によりハンドリン
グが困難になるので好ましくなく、逆に500MPa 超で
は走行時のタイヤ変形に追従できないので好ましくな
い。
【0041】
【実施例】実施例1〜24及び比較例1〜3 以下、実施例に従って本発明を更に具体的に説明する
が、本発明を以下の実施例に限定するものでないことは
言うまでもない。なお実施例1〜11はアルコキシアル
キル化脂肪族ポリアミド系樹脂をタイヤ加硫前に塗布し
た例で、常法にて成型した未加硫ゴムからなるグリーン
タイヤの内面に接着剤をスプレーにて塗布、室温で30
分間乾燥した後、メタノール70重量%及びメチルエチ
ルケトン30重量%の混合溶媒にアルコキシアルキル化
脂肪族ポリアミド系樹脂を20重量%の割合で溶解させ
た溶液をスプレーにて塗布し、80℃の温風を2分間当
てて乾燥した後、タイヤ加硫機にて185℃、15分、
圧力2.3MPa の条件で加硫成型した。また、実施例1
2〜24及び比較例3は、上記と同様の加硫条件で常法
により加硫したタイヤの内面を同様に接着剤塗布した
後、上記と同様に調整した溶液を、スプレーにて塗布
し、表IIに示す架橋・硬化処理条件に従って架橋・硬化
させた。比較例1〜2は接着剤塗布を行わず、未加硫の
グリーンタイヤ又は加硫後のタイヤ内面をハロゲン化処
理(トリクロロイソシアヌール酸の3.3%の酢酸エチ
ル溶液を刷毛にて塗布し、2時間乾燥)した。加硫条件
は上記と同様である。更には、標準例のタイヤは、イン
ナーライナー層として、以下の配合表のブチルゴム組成
物を用いた。 ブチルゴム配合(単位:重量部) ───────────────────── Br−IIR 100 カーボンブラック(GPF) 60 ステアリン酸 1 石油系炭化水素樹脂*1 10 パラフィン系プロセス油 10 3号ZnO 3 DM 1 硫黄 0.6 ───────────────────── *1:エッソ化学社製 エスコレッツ1102 以下の例において使用した評価方法は以下の通りであ
る。
【0042】タイヤに使用するアルコキシアルキル化脂
肪族ポリアミド系樹脂溶液の作成方法 以下の配合1〜8に示すポリマー、架橋剤及びその他の
添加剤をメチルエチルケトン30重量%及びメタノール
70重量%の混合溶媒に、ポリマー濃度が30重量%に
なるように溶解した。
【0043】使用した配合は以下の配合1〜配合8に示
す通りであった。 ─────────────────────────────────── 配合1 配合2 配合3 配合8 ─────────────────────────────────── ポリマーA*1 100 100 100 − ポリマーB*2 − − − 100 硫黄 1.5 − − 1.5 パーオキサイド(ジクミ − 1.0 − − ルパーオキサイド) 硫黄放出性化合物(テト − − 1.5 − ラメチルチラウムジサ ルファイド) DM 3・0 − − 3・0 M 2.0 − − 2.0 MZ 2.0 − − 2.0 SnCl2 1.0 − − 1.0 ───────────────────────────────────
【0044】*1ポリマーA:ポリマーAは特開昭51
−24657号公報第3頁右下段製造例(2)に記載の
方法に準じて以下のようにして合成した(部は重量部を
示す)。還流蓋を装備した反応器に6−ナイロン500
部と2000部のギ酸を入れ、充分攪拌して均一溶液と
する。温度を70℃に保持させながら、3部のフェノー
ルと10部のN−メチロールアクリルアミドを加えて3
0分攪拌を続ける。この過程でN−メチロールアクリル
アミドと6−ナイロン分子中に含まれる>NH基とが脱
水縮合反応する。
【0045】別に、60℃に保持したメタノール300
0部に10部のKOHを加えて均一溶液とした後、パラ
ホルムアルデヒド2500部を加えて完全溶解させたも
のを上記6−ナイロン−ギ酸溶液中に徐々に添加しなが
ら、N−メトキシメチル化反応を終了させる。この時、
反応系の温度は60〜64℃となる。また、メタノール
−パラホルムアルデヒド溶液の添加終了迄の時間を10
〜15分とし、添加開始から60分で反応を終了させ
る。得られた反応終了液を水中に投入して目的物を採取
する。充分洗浄後乾燥したものは、良好な弾性を有する
柔軟な物質であった。 *2ポリマーB:ポリマーBは以下のようにして合成し
た(部は全て重量部である)。還流蓋を装備した反応器
に66−ナイロン500部と2000部のギ酸を入れ、
充分攪拌して均一溶液とする。温度を70℃に保持させ
ながら、3部のフェノールと10部のN−メチロールア
クリルアミドを加えて30分攪拌を続ける。この過程で
N−メチロールアクリルアミドと66−ナイロン分子中
に含まれる>NH基とが脱水縮合反応する。
【0046】 ─────────────────────────── 配合4 配合5 ─────────────────────────── ラッカマイド5003*1 100 100 エピコート#828*2 15 30 (エポキシド基) セバチン酸ジヒドラジッド 3.5 7.5 (硬化剤) ─────────────────────────── *1: ラッカマイド5003:大日本インキ(株)製8ナイロン:6ナイロン ベースのメトキシメチル化脂肪族ポリアミド系樹脂(アミド置換率28 %以上) *2: エピコート#828:ビスフェノールAジクリシジルエーテル(シエル ケミカル製)
【0047】 ─────────────────────────── 配合6 配合7 ─────────────────────────── ラッカマイド5003 100 100 ヒタノール1502*1 12 − タッキロール250−1*2 − 20 亜鉛華 3 3 ホウ酸 1 − ─────────────────────────── *1: ヒタノール1502:分子量約800のレゾール型フェノール樹脂(日 立化成(株)製) *2: タッキロール250−1:臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド 樹脂(田岡化学工業(株)製)
【0048】フィルムサンプルの作成 メタノール70重量%及びメチルエチルケトン30重量
%の混合溶媒に20重量%の割合で溶かした各実施例及
び比較例の割合のアルコキシアルキル化脂肪族ポリアミ
ド系樹脂の溶液を、溶液流延法(ポリマー溶液をエンド
レスベルト上に均一に流延し、60〜90℃の熱風を当
てて連続的に乾燥し、剥がしてフィルムを作る)によ
り、フィルムを作成した。乾燥後、130℃のヒーター
中で15分間放置して架橋硬化処理を行なった。(フィ
ルム:厚約100μm)
【0049】融点の測定方法 示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/min で昇
温させ、融点による吸熱のピーク温度を読むか、あるい
は、このピークで不明瞭な場合は熱機械試験機(TM
A)にて5gの荷重で圧縮テストをして変曲点温度から
読み取った。
【0050】空気透過防止層の空気透過係数測定法 JIS K7126「プラスチックフィルム及びシート
の気体透過度試験方法(A法)」に準じた。 試験 : 上で作成したフィルムサンプルを用い
た。 試験気体 : 空気(N2 :O2 =8:2) 試験温度 : 30℃
【0051】空気透過防止層のヤング率の測定法 JIS K6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じ
た。 試験片 : 上で作成したフィルムサンプルを、溶液の
流れ方向(エンドレスベルトの流れた方向)に平行に、
JIS3号ダンベルで打ち抜いた。得られた応力〜ひず
み曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その接線
の傾きよりヤング率を求めた。
【0052】空気透過防止層/カーカス層の剥離強度測
定試験 JIS K6258「加硫ゴムの接着試験方法」に準じ
た。 試験片 : 完成タイヤを解体し、カーカスコードの配
列方向に幅25mmの短冊状に打ち抜く。 試験温度: 20℃ 試験 : サンプルのインナーライナー層とカーカス
層はあらかじめ剥離させておく。引張試験器のチャック
にサンプルのそれぞれの層をつかみ、以下の引張速度で
剥離する。 50.0±5.0mm/min
【0053】長期耐久性試験法 165SR13 スチールラジアルタイヤ(リム 13
×41/2 −J)を用い、空気圧200kPa で1500cc
クラス乗用車に於いて、4名乗用時相当の荷重(65kg
/人)を与え実路上を2万km走行する。走行後に、タイ
ヤをリムから外し、タイヤ内面のライナー層を目視観測
し、ライナー層にクラック、目視できるしわ、ライナー
層の剥離・浮き上がりがあるものを不合格、ないものを
合格と判定する。本試験は、ライナー層の強度劣化、接
着劣化等を実車にて総合的に評価することを目的とす
る。
【0054】長期耐水性・耐吸湿性試験法 165SR13 スチールラジアルタイヤ(リム 13
×41/2 −J)を用いて、空気圧200kPa 、荷重5.
5kN及び室温38℃でφ1707mmドラム上で速度80
km/hで走行する。10000km走行後にタイヤ内面を
目視検査し、インナーライナー層にクラック、目視でき
るしわ、ライナー層の剥離・浮き上がりがあるものを不
合格、ないものを合格と判定する。なお、試験走行の直
前に、タイヤは相対湿度98%及び室温70℃で10日
間放置する。
【0055】タイヤ空気漏れ性能試験法 165SR13 スチールラジアルタイヤ(リム 13
×41/2 −J)を使用して、初期圧力200kPa 、無負
荷条件にて室温21℃で3ヶ月間放置して測定間隔4日
毎に圧力を測定した。測定圧力Pt、初期圧力Po及び
経過日数tとして、関数: Pt/Po=exp(−αt) に回帰してα値を求める。得られたαを用い、t=30
を下式に代入し、 β=[1−exp(−αt)]×100 β値を得る。このβ値を1ヶ月当りの圧力低下率(%/
月)とする。
【0056】タイヤカーカス用ゴム配合 ────────────────────── 品 名 重量部 ────────────────────── 天然ゴム 80.0 SBR1502 20.0 FEFカーボンブラック 50.0 ステアリン酸 2.0 亜鉛華 3.0 硫 黄 3.0 加硫促進剤(NS) 1.0 アロマオイル 2.0 ──────────────────────
【0057】評価結果を表I及び表IIに示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】*1ポリマーC:ポリマーBと同様の方法
で、反応させるナイロンを、6/66/610/12ナ
イロンとして、合成した。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従えば、
タイヤ内の空気圧保持性を良好に保持したまま、タイヤ
の軽量化を図ると共に、ゴム層との接着性に優れた空気
透過防止層を有する空気入りタイヤを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの構造を示す子午線方
向半断面図である。
【符号の説明】
1…ビードコア 2…カーカス層 3…インナーライナー層 4…サイドウォール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 5/02 JGN C09J 5/02 JGN 5/06 JGV 5/06 JGV (72)発明者 菅 和生 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部のアミド基がアルコキシ
    アルキル基で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリア
    ミド系樹脂の薄膜を接着剤を介して空気透過防止層とし
    て積層して成る空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 未加硫ゴムからなるグリーンタイヤのカ
    ーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けたゴム層
    の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤面に、
    少なくとも一部のアミド基がアルコキシアルキル基で変
    性された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を含
    む液状組成物を散布又は塗布し、次いで該グリーンタイ
    ヤを加硫せしめて空気透過防止層としたことを特徴とす
    る空気入りタイヤの製造法。
  3. 【請求項3】 加硫後のタイヤのカーカス層の表面又は
    該カーカス層の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散
    布又は塗布した後、該接着剤面に、少なくとも一部のア
    ミド基がアルコキシアルキル基で変性された少なくとも
    一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を含む液状組成物を散布
    又は塗布して空気透過防止層としたことを特徴とする空
    気入りタイヤの製造法。
  4. 【請求項4】 少なくとも一部のアミド基がアルコキシ
    アルキル基で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリア
    ミド系樹脂を酸触媒の存在下に熱処理することにより架
    橋せしめてなる脂肪族ポリアミド系樹脂の薄膜を接着剤
    を介して空気透過防止層として積層して成る空気入りタ
    イヤ。
  5. 【請求項5】 未加硫ゴムからなるグリーンタイヤのカ
    ーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けたゴム層
    の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤面に、
    少なくとも一部のアミド基がアルコキシアルキル基で変
    性された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を含
    む液状組成物に酸触媒を添加した液を散布又は塗布し、
    次いで該グリーンタイヤを加硫せしめて空気透過防止層
    としたことを特徴とする空気入りタイヤの製造法。
  6. 【請求項6】 加硫後のタイヤのカーカス層の表面又は
    該カーカス層の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散
    布又は塗布した後、該接着剤面に、少なくとも一部のア
    ミド基がアルコキシアルキル基で変性された少なくとも
    一種の脂肪族ポリアミド系樹脂を含む液状組成物に酸触
    媒を添加した液を散布又は塗布し、次いで加熱して空気
    透過防止層としたことを特徴とする空気入りタイヤの製
    造法。
  7. 【請求項7】 (i)少なくとも一部のアミド基がアル
    コキシアルキル基及び/又は硬化性不飽和結合を有する
    基で変性された少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹
    脂並びに(ii)少なくとも一種の架橋剤及び/又は硬化
    用樹脂を含んで成るポリマー組成物を空気入りタイヤの
    カーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けたゴム
    層の表面に接着剤を塗布した面に塗布し、架橋又は硬化
    せしめて空気透過防止層としてなる空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 未加硫ゴムからなるグリーンタイヤのカ
    ーカス層の表面又は該カーカス層の表面に設けたゴム層
    の表面に接着剤を散布又は塗布した後、該接着剤面に、
    (i)少なくとも一部のアミド基がアルコキシアルキル
    基及び/又は硬化性不飽和結合を有する基で変性された
    少なくとも一種の脂肪族ポリアミド系樹脂並びに(ii)
    少なくとも一種の架橋剤及び/又は硬化用樹脂を含んで
    成るポリマー組成物を散布又は塗布し、次いで該グリー
    ンタイヤを加硫せしめて空気透過防止層としたことを特
    徴とする空気入りタイヤの製造法。
  9. 【請求項9】 加硫後のタイヤのカーカス層の表面又は
    該カーカス層の表面に設けたゴム層の表面に接着剤を散
    布又は塗布した後、該接着剤面に、(i)少なくとも一
    部のアミド基がアルコキシアルキル基及び/又は硬化性
    不飽和結合を有する基で変性された少なくとも一種の脂
    肪族ポリアミド系樹脂並びに(ii)少なくとも一種の架
    橋剤及び/又は硬化用樹脂を含んで成るポリマー組成物
    を散布又は塗布して加熱して空気透過防止層としたこと
    を特徴とする空気入りタイヤの製造法。
  10. 【請求項10】 空気透過防止層が融点80℃以上、空
    気透過係数25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以
    下及び、ヤング率1〜500MPa である請求項1、4又
    は7に記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】 空気透過防止層が融点80℃以上、空
    気透過係数25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以
    下及び、ヤング率1〜500MPa である請求項2、3、
    5、6、8又は9に記載の空気入りタイヤの製造法。
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JP2010253836A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Bridgestone Corp 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
WO2012144172A1 (ja) * 2011-04-18 2012-10-26 株式会社ブリヂストン 粘接着剤組成物及びそれを用いた接着方法、並びに積層体及びタイヤ

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