JPH08216403A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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Publication number
JPH08216403A
JPH08216403A JP3103495A JP3103495A JPH08216403A JP H08216403 A JPH08216403 A JP H08216403A JP 3103495 A JP3103495 A JP 3103495A JP 3103495 A JP3103495 A JP 3103495A JP H08216403 A JPH08216403 A JP H08216403A
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JP
Japan
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ink
ejection
ether
jet recording
piezoelectric vibrator
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Pending
Application number
JP3103495A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Koike
佳之 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
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Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 普通紙に対して高品位な記録画像が得られる
浸透性の高いインクジェット記録用インクに特有のイン
ク液滴の飛行曲がりを防止する。 【構成】 圧電振動子8を駆動することにより、撥イン
ク性被覆層1が施されたノズルプレート3のノズル開口
2からインク液滴を吐出して記録を行うインクジェット
記録方法において、少なくとも(A)染料、(B)水に
対する溶解度が常温で10%未満のグリコールエーテ
ル、(C)水に対して溶解する有機溶剤を含むインクジ
ェット記録用インクを用いて、非吐出時にノズル開口2
からインク液滴を吐出しない駆動電圧で圧電振動子8を
駆動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、普通紙に対して高品位
な記録画像が得られるインクジェット記録用インクを用
いて行うインクジェット記録方法、より詳細にはノズル
開口から吐出されるインク液滴の飛行曲がり防止に効果
的で良好な記録画像が得られるインクジェット記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、ノズル開口から
微小なインク液滴を吐出し、記録媒体上に情報を記録す
るものである。従って、インク液滴を安定に吐出するこ
とが伝達された情報を正確に記録媒体上に記録する為の
必要条件となるが、ノズル開口周囲のインクの濡れによ
って、インク液滴の吐出方向が不安定になるといった問
題を抱えている。このような問題に対して特開昭57−
107848号公報に開示されたノズルプレートは、ス
パッタリングによってノズルの内面とノズルプレートの
表面にフッ素樹脂等の撥インク性被覆層を均一に形成し
て、ノズル開口周囲のインクの濡れを抑えるようにした
ものである。米国特許第4296421号にもノズル開
口周囲および内面の一部に撥水処理または撥油処理を施
すことが検討されている。この様にノズルプレートに撥
インク性被覆層を施すことでノズルプレートへのインク
のにじみ出しやインク漏れを防止し、インク液滴の吐出
方向を安定化する工夫がなされている。
【0003】また、高品位な記録画像を得るために、イ
ンクジェット記録用インクには、記録媒体上での乾燥性
がよいことやにじみがないことなどの特性が要求されて
いる。ここで特に問題になるのは、記録媒体として紙を
用いる場合である。紙の繊維は濡れ性が不均一であるた
め、真円性の高いドットが得られず、にじみが生じやす
い。
【0004】従来のインクジェット記録用インクでは、
記録媒体に対する浸透性を向上させるため、米国特許第
5156675号明細書のようにジエチレングリコール
モノブチルエーテルを添加したり、米国特許第5183
502号明細書のように界面活性剤であるサーフィノー
ル465を添加したり、あるいは米国特許第51960
56号明細書のようにジエチレングリコールモノブチル
エーテルとサーフィノール465の両方を添加すること
などが検討されている。もともとジエチレングリコール
モノ−n−ブチルエーテルはブチルカルビトールと呼ば
れ、例えば米国特許第3291580号明細書に記載さ
れている。あるいは米国特許第2083372号明細書
ではジエチレングリコールのエーテルをインクに用いる
ことが検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
記録媒体に対する浸透性を向上させたインクの中には、
そのインクの濡れやすさの為に撥インク性被覆を施した
ノズルを用いても、吐出が安定せず、飛行曲がりを起こ
すインクがある。さらに詳しく説明すると、連続吐出し
ている場合には、インク液滴の吐出方向は安定している
が、吐出の間隔(以下、吐出休止時間と称する)が数秒
以上になるとインク液滴の吐出方向が不安定になり、記
録画像を乱すインクがある。
【0006】本発明に用いるインクは、従来のインクの
中でも高品位な記録画像を追求し浸透性・濡れ性を高め
たインクであるため、そのインクの濡れ性に起因する飛
行曲がりが重要な課題となる。
【0007】そこで本発明はこのような課題を解決する
もので、その目的とするところは、吐出休止時間により
撥インク性被覆を施したノズルを用いても吐出が安定せ
ず、飛行曲がりを起こすインクジェット記録用インクを
用いても、そのインクの濡れに起因するインク液滴の飛
行曲がり防止に効果的で良好な記録画像が得られるイン
クジェット記録方法を提供するというところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルプレー
トの表面を被覆する撥インク性被覆層の一部をノズル開
口の内面に入り込ませており、圧電振動子を駆動するこ
とにより、ノズル開口からインク液滴を吐出して記録を
行うインクジェット記録方法において、少なくとも
(A)染料、(B)水に対する溶解度が常温で10%未
満のグリコールエーテル、(C)水に対して溶解する有
機溶剤を含むインクジェット記録用インクを用いて、非
吐出時にノズル開口からインク液滴を吐出しない駆動電
圧で圧電振動子を駆動させることを特徴とする。
【0009】
【作用】インク液滴が吐出された直後は、ノズル開口は
均一に濡れており連続して吐出される場合には、吐出方
向は安定しており飛行曲がりは発生しない。しかし、吐
出休止時間がある時間(数秒)を越えると撥インク性被
覆層の効果によりノズル開口の濡れが不均一になり、そ
の結果、吐出方向は不安定となり飛行曲がりが発生す
る。そこで、非吐出時にノズル開口からインク液滴を吐
出しない駆動電圧で圧電振動子を駆動させると、ノズル
開口のメニスカスが揺動し均一に濡れた状態を保つた
め、次のインク液滴の吐出方向が安定し飛行曲がりが防
止できる。
【0010】
【実施例】以下に本発明に用いるインクジェット記録用
インクについて説明する。
【0011】本発明に用いるインクにおいて、(A)染
料、(B)水に対する溶解度が常温で10%未満のグリ
コールエーテル、(C)水溶性有機溶剤を配合し溶解し
てインクを作るとき、その成分として、防腐剤、酸化防
止剤、導電率調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張
力調整剤、酸素吸収剤、ノズルの目詰まり防止剤等の添
加剤は適宜用いることができる。
【0012】(A)染料 染料としては、水溶性染料、油溶性染料などがあるが、
水溶性染料が取扱い上簡便であり、安全性や種類も豊富
であるが、その例としては、直接染料、酸性染料、塩基
性染料、反応性染料、食品用色素などがある。水溶性染
料のC.I.名を用いて示すと 直接染料 C.I.ダイレクトブラック2、4、9、11、14、
17、19、22、27、32、36、41、48、5
1、56、62、71、74、75、77、78、8
0、105、106、107、108、112、11
3、117、132、146、154、168、17
1、194、C.I.ダイレクトイエロー1、2、4、
8、11、12、24、26、27、28、33、3
4、39、41、42、44、48、50、51、5
8、72、85、86、87、88、98、100、1
10、127、135、141、142、144、C.
I.ダイレクトオレンジ6、8、10、26、29、3
9、41、49、51、62、102、C.I.ダイレ
クトレッド1、2、4、8、9、11、13、15、1
7、20、23、24、28、31、33、37、3
9、44、46、47、48、51、59、62、6
3、73、75、77、79、80、81、83、8
4、85、87、89、90、94、95、99、10
1、108、110、145、189、197、22
4、225、226、227、230、250、25
6、257、C.I.ダイレクトバイオレット1、7、
9、12、35、48、51、90、94、C.I.ダ
イレクトブルー1、2、6、8、12、15、22、2
5、34、69、70、71、72、75、76、7
8、80、81、82、83、86、87、90、9
8、106、108、110、120、123、15
8、163、165、192、193、194、19
5、196、199、200、201、202、20
3、207、218、236、237、239、24
6、258、287、C.I.ダイレクトグリーン1、
6、8、28、33、37、63、64、C.I.ダイ
レクトブラウン1A、2、6、25、27、44、5
8、95、100、101、106、112、173、
194、195、209、210、211、 酸性染料 C.I.アシッドブラック1、2、7、16、17、2
4、26、28、31、41、48、52、58、6
0、63、94、107、109、112、118、1
19、121、122、131、155、156、C.
I.アシッドイエロー1、3、4、7、11、12、1
3、14、17、18、19、23、25、29、3
4、36、38、40、41、42、44、49、5
3、55、59、61、71、72、76、78、7
9、99、111、114、116、122、135、
142、161、172、C.I.アシッドオレンジ
7、8、10、19、20、24、28、33、41、
45、51、56、64、C.I.アシッドレッド1、
4、6、8、13、14、15、18、19、21、2
6、27、30、32、34、35、37、40、4
2、44、51、52、54、57、80、82、8
3、85、87、88、89、92、94、97、10
6、108、110、111、114、115、11
9、129、131、134、135、143、14
4、152、154、155、172、176、18
0、184、186、187、249、254、25
6、289、317、318、C.I.アシッドバイオ
レット7、11、15、34、35、41、43、4
9、51、75、C.I.アシッドブルー1、7、9、
15、22、23、25、27、29、40、41、4
3、45、51、53、55、56、59、62、7
8、80、81、83、90、92、93、102、1
04、111、113、117、120、124、12
6、138、145、167、171、175、18
3、229、234、236、249、C.I.アシッ
ドグリーン3、9、12、16、19、20、25、2
7、41、44、C.I.アシッドブラウン4、14、 塩基性染料 C.I.ベーシックブラック2、8、C.I.ベーシッ
クイエロー1、2、11、14、21、32、36、
C.I.ベーシックオレンジ2、15、21、22、
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、3
7、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、1
0、14、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、
9、24、25、26、28、29、C.I.ベーシッ
クグリーン1、4、C.I.ベーシックブラウン1、1
2、 反応性染料 C.I.リアクティブブラック1、3、5、6、8、1
2、14、C.I.リアクティブイエロー1、2、3、
12、13、14、15、17、C.I.リアクティブ
オレンジ2、5、7、16、20、24、C.I.リア
クティブレッド6、7、11、12、15、17、2
1、23、24、35、36、42、63、66、8
4、184、C.I.リアクティブバイオレット2、
4、5、8、9、C.I.リアクティブブルー2、5、
7、12、13、14、15、17、18、19、2
0、21、25、27、28、37、38、40、4
1、C.I.リアクティブグリーン5、7、C.I.リ
アクティブブラウン1、7、16、 食品用色素 C.I.フウドブラック1、2、C.I.フウドイエロ
ー3、4、5、C.I.フウドレッド2、3、7、9、
14、52、87、92、94、102、104、10
5、106、C.I.フウドバイオレット2、C.I.
フウドブルー1、2、C.I.フウドグリーン2、3な
どがある。
【0013】その他の染料としては 日本化薬社製 カヤセットブラック009A、 ダイレクトディープブ
ラックXA、ダイレクトスペシャルブラックAXN、 バイエル社製 スペシャルブラックSPリキッド、バイスクリプトブラ
ックSPリキッド、レバセルターコイスブルーKS−6
GLL、ピラニン、 住友化学社製 JI.BK−2、JI.BK−3、オリエント化学社製
JPK−81L,JPX−127L、JPK−139、
C.I.フローセントブライトニングエージェント1
4、22、24、32、84、85、86、87、9
0、134、166、167、169、175、17
6、177などが挙げられる。
【0014】(B)水に対する溶解度が常温で10%未
満グリコールエーテル 水に対する溶解度が常温で10%未満グリコールエーテ
ルとしては、鋭意検討の結果プロピレングリコールモノ
−n−ブチルエーテルおよびジプロピレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテルが良いことを見い出した。これ
は水に対する溶解度は5〜6%程度であり、染料その他
の成分が入ると更に溶解度は低下し、添加量は実質的に
は2%未満であった。そこで、水溶性有機溶剤を添加し
てこの溶解度を向上できるようにすることができる。
【0015】(C)水溶性有機溶剤 水溶性有機溶剤としては、水と相溶性を有し、水との溶
解性の低い溶剤や染料の溶解性を向上させ、さらに被記
録体たとえば紙に対する浸透性を向上させ、あるいはノ
ズルの目詰まりを防止するために用いるもので、エタノ
ール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプ
ロパノールなどの炭素数1から4のアルキルアルコール
類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、分子量600以下のポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、分子量400以下
のポリプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコ
ール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオ
ール、1、5−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジ
オール、チオジグリコール、グリセリン、メソエリスリ
トール、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類
なたはグリコール類、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピル
エーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピル
エーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピ
ルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテル、1−メチル−1
−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、
プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プ
ロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコー
ルエーテル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチル
スルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジ
アセチン、トリアセチン、スルホランなどがあり、これ
らを適宜選択して使用することができ、使用量はインク
全量に対して1から60重量%が好ましく、添加する水
に対する溶解度が常温で10%未満のグリコールエーテ
ルが相分離を起こさない程度の量を添加する必要があ
る。このグリコールエーテルとしてのプロピレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテルおよびジプロピレングリ
コールモノ−n−ブチルエーテルは3重量%未満では浸
透性が不十分であり、30重量%以上では水性インクと
しては油状相分離をおこしやすくなり、また粘度が増加
して均一な印字が難しくなるので好ましくない。より好
ましい添加量は5〜10重量%である。
【0016】また、このインク系にはさらに浸透性を制
御するため、あるいは水に対する溶解度が常温で10%
未満のグリコールエーテルの溶解助剤として界面活性剤
を添加することも可能である。添加する界面活性剤は本
実施例に示すインク系との相溶性のよい界面活性剤が好
ましく、界面活性剤のなかでも分子量が比較的大きく浸
透性が高く安定なものがよい。その例としてはアニオン
界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、非
イオン界面活性剤などがあげられる。
【0017】アニオン界面活性剤としてはアルキルスル
ホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミ
ノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アル
キル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキ
ル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、
ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアル
コール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エス
テル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホ
ン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルス
ルホ琥珀酸塩ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられ
る。
【0018】カチオン界面活性剤としては2−ビニルピ
リジン誘動体、ポリ4−ビニルピリジン誘動体などがあ
る。
【0019】両性界面活性剤としては、ラウリルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他
イミダゾリン誘導体などがある。
【0020】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン
酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキ
シエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレ
ート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオ
レエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチ
レンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート
などのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5
−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−
オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−
ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例
えば日信化学 サーフィノール104、82、465な
ど)などがある。
【0021】また、例えば防腐剤・防かび剤として安息
香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、
2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソ
ルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2
−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキ
セルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プ
ロキセルXL−2、プロキセルTN)などを添加しても
よい。
【0022】あるいはまた、pH調整剤としてジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミ
ン、モルホリンなどのアミン類、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化
アンモニウム、4級アンモニウム水酸化物(テトラメチ
ルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あ
るいはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、
テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチル
アロハネートなどのアロハネート類、ビューレット、ジ
メチルビューレット、テトラメチルビューレットなどの
ビューレット類などがある。
【0023】さらに、粘度調整剤としては、ポリビニル
アルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリ
ドン、アラビアゴムスターチなどがある。
【0024】本発明に用いる、(A)染料、(B)水に
対する溶解度が常温で10%未満のグリコールエーテ
ル、(C)水溶性有機溶剤を配合したインクジェット記
録用インクのインク実施例を表1に示す。表1に示した
インク実施例は、普通紙特に近年環境問題等で多用され
る再生紙において記録画像の品質に優れていた。
【0025】
【表1】
【0026】続いて、以下に本発明のインクジェット記
録方法の詳細を図面に基づいて説明する。
【0027】図1は、本発明のインクジェット記録方法
に適用するインクジェット記録ヘッドの一例を示すもの
である。このインクジェット記録ヘッドは、撥インク性
被覆層1が施されノズル開口2が穿設されているノズル
プレート3とスペーサ部材4と振動板5とにより圧力発
生室6を形成し、この圧力発生室6の一側のインク供給
口7からインクを供給して圧電振動子8の伸縮により振
動板5を押圧してインク液滴をノズル開口2から吐出さ
せる様に構成されている。撥インク性被覆層1として、
優れた撥水性および耐久性を兼ね備えたニッケルとポリ
テトラフルオロエチレンの共析メッキを施している。
【0028】図2〜6は、図1のノズル開口2を拡大し
たもので図2〜5はインク液滴が吐出される一連の様子
を示し、図6は、本発明のインクジェット記録方法を行
った場合の一連の様子を示す。
【0029】図2は、インク比較例のインクを用いた場
合のインク液滴が吐出される一連の様子を示す。図2
(a)は、吐出開始前の初期状態を表しており、ノズル
開口2の撥インク性被覆層部1−Aはインクを弾いてい
るため濡れていない。図2(b)は、圧電振動子8の縮
小により圧力発生室6に負圧が生じメニスカス9が引き
込まれた状態を示す。図2(c)は、圧電振動子8の伸
長により圧力発生室6に正圧が生じ、インクがノズル開
口2から押し出される状態を示す。インクは撥インク性
被覆層部1−Aの全体から均等な力を受けて、吐出方向
が安定化される。図2(d)は、吐出が終了した状態を
示す。撥インク性被覆層部1−Aは、瞬間的にインクを
弾きメニスカス9は図2(a)と同じ状態にもどる。
【0030】図3は、インク実施例のインクを用いた場
合のインク液滴が吐出される一連の様子を示す。図3
(a)は、吐出開始前の初期状態を表しており、ノズル
開口2の撥インク性被覆層部1−Aはインクを弾いてい
るため濡れていない。図3(b)は、圧電振動子8の縮
小により圧力発生室6に負圧が生じメニスカス9が引き
込まれた状態を示す。図3(c)は、圧電振動子8の伸
長により圧力発生室6に正圧が生じ、インクがノズル開
口2から押し出される状態を示す。インクは撥インク性
被覆層部1−Aの全体から均等な力を受けて吐出され
る。図3(d)は、吐出が終了した状態を示す。しか
し、図2(d)の場合と異なり、吐出直後には撥インク
性被覆層部1−Aは濡れたままの状態にありメニスカス
9が図3(a)とは異なる位置にある。
【0031】図4は、インク実施例のインクを用いて連
続吐出を行った場合のインク液滴が吐出される一連の様
子を示す。図4(a)は、図3(d)と同じ状態を示し
ている。図4(b)は、圧電振動子8の縮小により圧力
発生室6に負圧が生じメニスカス9が引き込まれた状態
を示す。撥インク性被覆層部1−Aは均一に濡れた状態
にある。
【0032】図4(c)は、圧電振動子8の伸長により
圧力発生室6に正圧が生じ、インクがノズル開口2から
押し出される状態を示す。インクは撥インク性被覆層部
1−Aの全体から均等な力を受けて吐出される。図4
(d)は、吐出が終了した状態を示す。連続吐出は、図
4に示す一連の動作を繰り返しているため、吐出方向は
安定しており飛行曲がりは発生しない。
【0033】図5は、インク実施例のインクを用いて吐
出休止時間を設けた場合のインク液滴が吐出される一連
の様子を示す。図5(a)は、図3(d)の状態からイ
ンクが徐々に撥インク性被覆層部1−Aから弾かれて濡
れが不均一になっている状態を示す。図5(b)は、圧
電振動子8の縮小により圧力発生室6に負圧が生じメニ
スカス9が引き込まれた状態を示す。撥インク性被覆層
部1−Aは不均一に濡れた状態にある。図5(c)は、
圧電振動子8の伸長により圧力発生室6に正圧が生じ、
インクがノズル開口2から押し出される状態を示す。イ
ンクは撥インク性被覆層部1−Aの濡れている部分と濡
れていない部分から不均等な力を受けて吐出される。図
5(d)は、吐出が終了した状態を示す。インク液滴
は、撥インク性被覆層部1−Aから受ける力のバランス
により吐出方向が変わり飛行曲がりが発生する。吐出休
止時間が長く(数分以上に)なれば、メニスカス9は図
3(a)と同じ状態になり飛行曲がりは発生しない。
【0034】図6は、インク実施例のインクを用いて本
発明のインクジェット記録方法を行った場合の一連の様
子を示す。図6(a)は、図5(a)と同じ状態を示
す。図6(b)(c)は、ノズル開口2からインク液滴
を吐出しない駆動電圧で圧電振動子8を駆動させた場合
のメニスカス9の揺動する様子を示す。このようにノズ
ル開口2からインク液滴を吐出しない駆動電圧で圧電振
動子8を駆動させ次の吐出までに撥インク性被覆層部1
−Aを均一に濡れた状態にすることで、図4に示した場
合と同等の安定した吐出が得られる。このインク液滴の
飛行曲がり防止方法の為の圧電振動子の駆動は、インク
液滴の飛行曲がりが生じない程度に必要時のみ行えば良
いものである。従って、非吐出時の圧電振動子の駆動
は、常時行う様にしてもよいし、吐出前に必要なだけ行
う様にしてもよい。
【0035】以上に説明したインクジェット記録方法の
具体例として、方法実施例および方法比較例を表2に示
す。方法実施例の非吐出時の圧電振動子の駆動方法とし
て二つの方式で行った。表2中の記号Aは非吐出時に常
時駆動させる場合を表わし、記号Bは吐出直前に100
0回駆動させる場合を表わし、記号Cは駆動させない場
合を表わす。非吐出時の圧電振動子の駆動条件として、
駆動電圧は吐出電圧の16%で、駆動周期は10kHz
で行った。従って、吐出直前の1000回の駆動に要す
る時間は、わずか0.1秒である。表2中の吐出休止時
間が0秒もの(方法比較例1)は、連続吐出を行った場
合を示している。
【0036】
【表2】
【0037】次にインクと記録方法を組み合わせて吐出
安定性について評価した結果を表3に示す。評価項目と
して、濡れに起因する飛行曲がりの有無、およびイ
ンク開口からのインク漏れ、溢れ出しの有無について評
価し、表3中の○は無の場合を表し、×は有の場合を表
している。インク実施例と方法実施例の組合せでは、図
6に相当するメニスカスの揺動によりノズル開口の撥イ
ンク性被覆層部が均一に保たれて、図4に相当する吐出
が行われる。インク実施例と方法比較例1(連続吐出)
の組合せでは、図4に相当する吐出が行われている。イ
ンク実施例と方法比較例4の組合せでは、図3に相当す
る吐出が行われいる。吐出休止時間が長くなることで撥
インク性被覆層の効果によりインク開口の撥インク性被
覆層部が濡れていない状態になるため、飛行曲がりは発
生しない。しかし、方法比較例4では吐出を休止する度
に数分待たなければならない為、実用的でない。撥イン
ク性被覆層を施していない方法比較例5〜7では、濡れ
に起因する飛行曲がりはなかったものの、インク開口か
らのインク漏れ、溢れ出しがあった。インク実施例と方
法比較例2〜3の組合せで、濡れに起因する飛行曲がり
が発生しており、図5に相当する吐出が行われている。
【0038】
【表3】
【0039】尚、本発明はこれらの実施例に限定される
と考えるべきではなく、本発明の主旨を逸脱しない限り
種々の変更は可能である。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、本発
明に用いる普通紙に対して高品位な記録画像が得られる
浸透性の高いインクジェット記録用インクに特有のイン
ク液滴の飛行曲がりを防止することができ、良好な記録
画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録ヘッドの一実施例を示す断
面図である。
【図2】インク比較例のインクを用いた場合のインク液
滴が吐出される一連の様子を示す説明図である。
【図3】インク実施例のインクを用いた場合のインク液
滴が吐出される一連の様子を示す説明図である。
【図4】インク実施例のインクを用いて連続吐出を行っ
た場合のインク液滴が吐出される一連の様子を示す説明
図である。
【図5】インク実施例のインクを用いて吐出休止時間を
設けた場合のインク液滴が吐出される一連の様子を示す
説明図である。
【図6】インク実施例のインクを用いて本発明のインク
ジェット記録方法を行った場合の一連の様子を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 撥インク性被覆層 1−A インク開口の撥インク性被覆層部 2 ノズル開口 3 ノズルプレート 4 スペーサ部材 5 振動板 6 圧力発生室 7 インク供給口 8 圧電振動子 9 メニスカス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルプレートの表面を被覆する撥イン
    ク性被覆層の一部をノズル開口の内面に入り込ませてお
    り、圧電振動子を駆動することにより、ノズル開口から
    インク液滴を吐出して記録を行うインクジェット記録方
    法において、少なくとも(A)染料、(B)水に対する
    溶解度が常温で10%未満のグリコールエーテル、
    (C)水に対して溶解する有機溶剤を含むインクジェッ
    ト記録用インクを用いて、非吐出時にノズル開口からイ
    ンク液滴を吐出しない駆動電圧で圧電振動子を駆動させ
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記グリコールエーテルがプロピレング
    リコールモノブチルエーテルおよび/またはジプロピレ
    ングリコールモノブチルエーテルであることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記撥インク性被覆層がニッケルとポリ
    テトラフルオロエチレンの共析メッキであることを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
JP3103495A 1995-02-20 1995-02-20 インクジェット記録方法 Pending JPH08216403A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100327254B1 (ko) * 1999-06-30 2002-03-04 윤종용 잉크젯 프린트헤드
US7442241B2 (en) 2005-10-06 2008-10-28 Samsung Electronics Co., Ltd Inkjet ink composition and multi-color inkjet ink set having the same
US8062412B2 (en) 2007-12-28 2011-11-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Water-based ink for ink-jet recording, ink cartridge and ink-jet recording apparatus

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KR100327254B1 (ko) * 1999-06-30 2002-03-04 윤종용 잉크젯 프린트헤드
US7442241B2 (en) 2005-10-06 2008-10-28 Samsung Electronics Co., Ltd Inkjet ink composition and multi-color inkjet ink set having the same
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