JPH08216385A - インクジェット記録方法、記録装置、および情報処理システム - Google Patents

インクジェット記録方法、記録装置、および情報処理システム

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JPH08216385A
JPH08216385A JP7023573A JP2357395A JPH08216385A JP H08216385 A JPH08216385 A JP H08216385A JP 7023573 A JP7023573 A JP 7023573A JP 2357395 A JP2357395 A JP 2357395A JP H08216385 A JPH08216385 A JP H08216385A
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JP
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recording
ink
improving liquid
property improving
liquid
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Application number
JP7023573A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Masaya Uetsuki
雅哉 植月
Toshiji Inui
利治 乾
Jiro Moriyama
次郎 森山
Hiroshi Tajika
博司 田鹿
Masao Kato
真夫 加藤
Minoko Katou
美乃子 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 普通紙上であっても従来よりも優れた耐水性
を示し、またフェザリングやカラー記録の際の色間のに
じみが生じない高品位且つ高信頼の画像記録が可能で、
しかも小型で装置内の廃記録性向上液の量を低減できる
が可能なインクジェット記録方法、該方法を実施するた
めの記録装置、および該装置を出力手段とする情報処理
システムを提供する。 【構成】 インクジェット記録装置は、画像の記録性を
向上させる記録性向上液を被記録材上に吐出する記録性
向上液吐出手段と、記録性向上液吐出手段の吐出機能
を、記録性向上液を吸引することによって回復させる吸
引回復手段と、吸引回復手段によって吸引された記録性
向上液を被記録材の一面に少なくとも部分的に付与する
転写手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被記録材上に高品位の
画像(文字や記号も含む)を得ることができるインクジ
ェット記録方法に関し、詳しくは、インク中の色材を不
溶化または凝集させることが可能な液体を吐出させるイ
ンクジェット記録方法、該方法を実施するための記録装
置、該記録装置を出力手段とする複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システム、さらには上記記方法によっ
て画像が記録された被記録材に関する。なお、ここで、
記録とは、布、不織布紙、OHP用紙、シート材等のイ
ンク付与を受ける被記録材全てへのインク付等(印字、
画形成、プリント、染色等)を含むものである。したが
って、本明は特定の分野(例えば、情報処理分野)のみ
ならず、布、糸、紙、シート材のインク付与を受ける被
記録材を用いる幅広い産業分野で適用可能なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録材(以下単記録紙ともいう)に
対して記録を行なうインクジェット記録装置は、高密度
か高速な記録動作が可能であることから、情報処理シス
テムの出力手段、例えば写機、ファクシミリ、電子タイ
プライタ、ワードプロセッサ、ワークステーション等の
出力端末としてのプリンタ、あるいはパーソナルコンピ
ュータ、ホストコンピュータ、光ディスク装置、ビデオ
装置等に具備されるハンディまたはポータブルプリンタ
として利用され、かつ商品化されている。この場合、イ
ンクジェット記録装置は、これら装置固有の機能、使用
形態等に対応した構成をとる。
【0003】一般にインクジェット記録装置は、記録手
段(記録ヘッド)およびインクタンクを搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るため制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口か
らインク滴を吐出させる記録ッドを記録紙の搬送方向
(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリア
ルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に等
しい量で間欠搬送するものである。この記録方法は、記
録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて記録を
行うものであり、ランニングコストが安く、静かな記録
方式として広く用いられている。また、インクを吐出す
る多数のノズルが副走査方向に直線上に置された記録ヘ
ッドを用いることにより、記録ヘッドが記録用紙上を一
回走査することでノズル数に対応した幅の記録がなされ
る。そのため、記録動作の高速を達成することが可能で
ある。
【0004】さらに、カラー対応のインクジェット記録
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせることによりカラー画像を形成す
る。一般に、カラー記録を行う場合、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)およびシアン(C)の3原色またはこれ
ら3原色にブラック(B)を含めた4色に対応する4種
類の記録ヘッドおよびインクカートリッジが必要とされ
る。昨今ではこのような3〜4色の記録ヘッドを搭載
し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実用化されて
いる。
【0005】しかし、従来のインクジェット記録方法を
適用した記録装置は、一般に水溶性の染料を含むインク
が使用されている。したがって、いわゆる普通紙と呼ば
れる被記録材上に画像を得る場合、画像の耐水性が不十
分であったり、また、カラー画像を得る場合には、フェ
ザリングの生じない高濃度の画像と色間のにじみの生じ
ない画像とを両立させることができず、良好な画像堅牢
性でかつ良好な品位のカラー画像が得られていなかっ
た。
【0006】画像の耐水性を向上させる方法としてイン
ク中に含まれる色材に耐水性を持たせたインクも近年で
は実用化されている。しかしながらその耐水性はまだま
だ不十分であるとともに、原理的に乾燥後、水に溶解し
にくいインクであるために、記録ヘッドのノズル詰まり
が生じやすく、これを防止するために装着構成が複雑に
なってしまう欠点があった。
【0007】また、従来より被記録材の堅牢性を向上さ
せる技術が多数開示されている。特開昭53−2448
6号では染色物の湿潤堅牢度を増進させるために、染色
物を後処理することで染料をレーキ化固着させる技術が
開示されている。
【0008】特開昭54−43733号ではインクジェ
ット記録方式を用いて、相互に接触すると常温または加
熱時に被膜形成能が増大する2以上の成分を用いて記録
する方法が開示されており、被記録材上で各成分が接触
することで強固に密着した被膜を形成した印刷物を得て
いる。
【0009】特開昭55−150396号(特公昭62
−38155号)でも水性染料インクをインクジェット
記録後に、染料とレーキを形成する耐水化剤を付与する
方法が開示されている。
【0010】特開昭58−128862号では記録すべ
き画像位置をあらかじめ識別し、記録インクと処理イン
クとを重ねて記録するインクジェット記録方法が開示さ
れており、記録インクに先立って処理インクで描いた
り、先に描かれた記録インク上に処理インクを重ねた
り、先に描かれた処理インク上に記録インクを重ね、さ
らに処理インクを重ねて描いたりする方法が開示されて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記引例で
は、インクジェット記録装置に特有な吐出信頼性維持の
ための回復手段についてはほとんど開示されていない。
【0012】一方、インクジェット記録方式には元来、
以下のような特有の問題点(1)〜(2)がある。
【0013】(1) 記録ヘッドからインク液滴を紙,
OHPフィルムなどの被記録材に吐出させて画像記録を
行うため、吐出した主インク滴以外に発生した微細なイ
ンク滴(ミスト)や被記録材へ吐出したインク滴の跳ね
返りなどによって記録ヘッドの吐出口面にインクが付着
する。このような場合、インクが吐出口の周りに多量に
集まったり、これに紙粉等の異物が付着することによっ
てインクの吐出が不十分なものとなったり阻害されるこ
とによって思わぬ方向に吐出したり(ヨレ)、インク液
滴が吐出しない(不吐出)といった弊害を引き起こす。
【0014】(2) 記録ヘッドは非印字時、正確には
長期にわたって吐出をしていないとノズル内のインクが
蒸発乾燥してしまい、増粘・固化したインクがノズル内
に詰まってヨレや不吐出などの吐出不良を引き起こす。
【0015】このためインクジェット記録方式では、こ
うした不都合を解消すべく回復手段をもたせている。
【0016】上記問題点(1)で述べたミストや被記録
材からのインク滴の跳ね返りによる吐出口面の不要なイ
ンク及び紙粉等の異物を清掃除去する手段としてゴムな
どの弾性部材で形成したブレードで吐出口面を掃拭(ワ
イピング)する構成を一般的に採用している。
【0017】また、上記問題点(2)を解消するための
手段として一般的に次のような構成を採用している。非
記録時にノズル面をキャッッピングすることによって記
録ヘッドのノズル内のインクが蒸発乾燥して増粘・固着
するのを防いでいる。万が一、増粘・固着して吐出不良
を起こしたり、ブレードで除去できなかった吐出口面の
異物などをキャップに接続された吸引ポンプでノズル内
の増粘インクを排出し正常な吐出に回復することを行っ
ている。
【0018】前述したような画像堅牢性を向上させる技
術として記録インクと処理液とをインクジェット方式で
記録する場合、インクジェット特有の上記問題点はイン
クを吐出するインクジェット記録ヘッドだけでなく処理
液を吐出させるインクジェットヘッドにも該当し、処理
液吐出用のヘッドのノズルが吐出不良となったり、凝固
または粘度の高くなった処理液によって吐出方向が大き
くずれてしまったりする。その結果、処理液を施す画像
領域に十分な処理液が付着せず、部分的に耐水性が損な
われたり、時には画像にムラを引き起こしてしまう場合
もある。このため、該処理液を吐出するヘッドにも従来
のインクの場合と同様に回復手段をもたせることが必要
である。
【0019】また、回復手段を用いる場合に問題となる
のが回収された液の貯蔵方法である。回収インクに関し
ては、一般に以下のような貯蔵が行われている。すなわ
ち、従来では吸引ポンプによる吸引によってノズルから
排出されたインクは、廃インクタンクと呼ばれるタンク
内に貯蔵される。通常、廃インクタンクはタンク内のイ
ンクが漏れ出さないように多孔質の吸収体が充填されて
おり、これにインクを吸収保持させる。しかし、上記し
たようにインクの他にインク中の色材を不溶化する処理
液をもたせることにより次のような新たな問題が生じ
る。すなわち、処理液が増えたことにより廃インクタン
クの容量を大きくしなければならないことと、さらに同
一の廃インクタンク内にインクと処理液とを同時に排出
することで廃インクタンク内で凝集が起こり、吸収体の
吸収効率が低下してしまう。そのため、吸収体全域にわ
たって十分にインクを吸収させることが困難となる。ま
た、インク用の回収タンクと処理液用の回収タンクとを
それぞれ独立に設けることも可能であるけれども、この
ような場合、装置が大型化してしまうという問題がある
のみならず、多くのユーザーが求める装置の簡素化、小
型化、および低価格化に反する。
【0020】したがって、本発明の目的は、上記の問題
点を解決し、普通紙上であっても従来よりも優れた耐水
性を示し、またフェザリングやカラー記録の際の色間の
にじみが生じない高品位且つ高信頼の画像記録が可能
で、しかも小型で装置内の廃インクの量を低減できるイ
ンクジェット記録装置および該装置を出力手段とする情
報処理システム、さらにこのような装置およびシステム
に適用されるインクジェット記録方法を実現することに
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづくインクジェット記録装置は、入力
画像情報にもとづいて被記録材上に色材を含むインクを
吐出することによって画像を記録する記録手段が搭載さ
れるインクジェット記録装置であって、上記画像の記録
性を向上させるための記録性向上液を上記被記録材上に
吐出する記録性向上液吐出手段と、上記記録性向上液吐
出手段の吐出機能を、上記記録性向上液を吸引すること
によって回復させる吸引回復手段と、上記吸引回復手段
によって吸引された上記記録性向上液を上記被記録材の
面に少なくとも部分的に付与する転写手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0022】好ましくは、上記記録性向上液は、上記イ
ンク中の色材を不溶化または凝集する化合物が含まれる
処理液であるか、もしくは上記インクとは異なる色を呈
するとともに上記インク中の色材を不溶化または凝集す
る化合物が含まれるインクである。
【0023】好ましくは、上記転写手段によって上記記
録性向上液が付与される上記被記録材の一面は、上記入
力画像情報にもとづいて上記画像が記録される記録面で
あるか、もしくは上記入力画像情報にもとづいて上記画
像が記録される記録面の裏側の面である。
【0024】好ましくは、上記被記録材の種類によって
上記転写手段の動作を制御する制御手段が設けられてい
る。
【0025】好ましくは、上記記録手段の記録モードに
よって上記転写手段の動作を制御する制御手段が設けら
れている。
【0026】好ましくは、上記記録手段と上記記録性向
上液吐出手段とが同一移動手段に搭載されて主走査方向
に沿って移動する。
【0027】好ましくは、上記記録手段および上記記録
性向上液吐出手段は、それぞれ上記インクおよび上記記
録性向上液とを吐出するためのエネルギー発生手段とし
て、上記インクおよび上記記録性向上液に膜沸騰を生じ
させる発熱抵抗素子を用いる。
【0028】好ましくは、上記記録性向上液は、低分子
成分と高分子成分とからなるカチオン性物質を含むもの
で、また上記インクに含まれる上記色材はアニオン性物
質からなるか、もしくは低分子成分と高分子成分とから
なるカチオン性物質を含むもので、また上記インクは上
記色材としてアニオン性の染料を含むかまたは少なくと
もアニオン性化合物と顔料とを含む。
【0029】つぎに、本発明にもとづく情報処理システ
ムは、上記構成からなる新規なインクジェット記録装置
を出力手段とすることを特徴とするもので、好ましくは
複写機、ファクシミリ、プリンタ、ワードプロセッサ、
およびパーソナルコンピュータからなる群から選択され
る。
【0030】また、本発明にもとづく被記録材は上記構
成からなる新規なインクジェット記録装置によって記録
された画像を有する。
【0031】さらに、本発明にもとづくインクジェット
記録方法は、入力画像情報にもとづいて被記録材上に色
材を含むインクを吐出することによって画像を記録する
画像記録工程と、上記画像の記録性を向上させるための
記録性向上液を吐出する記録性向上液吐出手段を用いて
上記被記録材上に吐出する記録性向上液吐出工程と、上
記記録性向上液の吐出手段の吐出機能を、上記記録性向
上液を吸引することによって回復させる吸引回復工程
と、上記吸引回復工程によって吸引された上記記録性向
上液を上記被記録材の面に少なくとも部分的に付与する
転写工程とを有することを特徴とする。
【0032】好ましくは、上記記録性向上液は、上記イ
ンク中の色材を不溶化または凝集する化合物が含まれる
処理液であるか、もしくは上記インクとは異なる色を呈
するとともに上記インク中の色材を不溶化または凝集す
る化合物が含まれるインクである。
【0033】好ましくは、上記転写工程によって上記記
録性向上液が付与される上記被記録材の面は、上記入力
画像情報にもとづいて上記画像が記録される記録面であ
るか、もしくは上記入力画像情報にもとづいて上記画像
が記録される記録面の裏側の面である。
【0034】好ましくは、上記被記録材の種類によって
上記転写手段の動作を制御する制御工程が設けられてい
る。
【0035】好ましくは、上記記録工程の記録モードに
よって上記転写工程を制御する制御工程が設けられてい
る。
【0036】好ましくは、上記記録手段および上記記録
性向上液吐出手段は、それぞれ上記インクおよび上記記
録性向上液とを吐出するためのエネルギー発生手段とし
て、上記インクおよび上記記録性向上液に膜沸騰を生じ
させる発熱抵抗素子を用いる。
【0037】好ましくは、上記記録性向上液は、低分子
成分と高分子成分とからなるカチオン性物質を含むもの
で、また上記インクに含まれる上記色材はアニオン性物
質からなる。
【0038】好ましくは、上記記録性向上液は、低分子
成分と高分子成分とからなるカチオン性物質を含むもの
で、また上記インクは上記色材としてアニオン性の染料
を含むかまたは少なくともアニオン性化合物と顔料とを
含む。
【0039】
【作用】上記構成により、被記録材上に色材を含むイン
クを吐出することによって記録される記画像の記録性を
記録性向上液を吐出することによって得る。また、記録
性向上液吐出手段の吐出機能を、記録性向上液を吸引す
ることによって回復させ、さらに吸引回復手段によって
吸引された記録性向上液を被記録材の一面に少なくとも
部分的に付与する。
【0040】なお、記録性の向上とは、濃度、彩度、エ
ッジ部分のシャ−プネス度合、ドット径等の画質を向上
させること、インクの定着性を向上させること、耐水
性、耐光性等の耐候性、すなわち画像保存性を向上させ
ること等の意味も含む。
【0041】また、不溶化という言葉は、インク中の染
料に含まれるアニオン性基と記録性向上液中に含まれる
カチオン性物質のカチオン性基がイオン的に相互作用を
起こしてイオン結合が生じ、インク中に均一に溶解して
いた染料が溶液中から分離する現象である。なお、本発
明においては必ずしもインク中の全ての染料が不溶化し
なくとも、本発明で述べるようなカラーブリード抑制、
発色性の向上、文字品位の向上、定着性の向上といった
効果が得られる。
【0042】凝集とは、インクに使用している色剤がア
ニオン性基を有する水溶性染料の場合には、不溶化と同
一の意味で使用される。また、インクに使用している色
剤が顔料の場合には、顔料分散剤あるいは顔料表面と記
録性向上液中に含まれるカチオン性物質のカチオン性基
がイオン的相互作用を起こし、顔料の分散破壊が生じ、
顔料の粒子径が巨大化することを含む。通常、上述した
凝集に伴って、インクの粘度が上昇する。なお、本発明
においては必ずしもインク中の全ての顔料または顔料分
散剤が凝集しなくとも、本発明で述べるようなカラーブ
リード抑制、発色性の向上、文字品位の向上、定着性の
向上といった効果が得られる。
【0043】
【実施例】以下、本発明にもとづくインクジェット記録
方法およびインクジェット記録装置の具体例を説明す
る。もちろん、本発明のインクジェット記録装置は、以
下の実施例に限定されることなく、ファクシミリ、プリ
ンタ、複写機等の事務機器のみならず、装飾用プリン
タ、布地に絵柄を直接プリントするコンピュータデザイ
ン捺染システムなどの大型システムプリント装置など大
量生産機器等もまれる。図面を参照して本発明の実施例
を詳細に説明する。
【0044】<実施例1>図1は、本発明にもとづくイ
ンクジェット記録装置の一例であるインクジェットプリ
ンタの概略的構成を説明するための斜視図である。
【0045】インクジェットプリンタ100は、カラ−
プリント対応のプリントヘッドとインクタンクとが着脱
自在に一体化されたヘッドユニット102を搭載するキ
ャリッジ101と、被プリント材Pを搬送する搬送手段
109と、これらを制御するための制御手段(不図示)
とを具備する。そして、複数の吐出口からインク滴を吐
出させるプリントヘッドを被プリント材の搬送方向(副
走査方向、図中矢印B)と直交する方向(主走査方向、
図中矢印A方向)にシリアルスキャンさせ、一方で非プ
リント時に被プリント材Pをプリント幅に等しい量で間
欠搬送するものである。
【0046】記録装置100の給紙位置に挿入された被
プリント材Pは、送りローラ109によってプリントヘ
ッドユニット200の記録可能領域へ搬送される。記録
可能領域における被記録材の下部には、プラテン108
が設けられる。キャリッジ2は、2つのガイド軸11a
と11bによって矢印A方向に移動可能な構成となって
おり、記録領域を往復走査する。キャリッジ2には、複
数の色インクと記録性向上液としての処理液を吐出する
複数のプリントヘッドを組み合わせたプリントヘッドユ
ニット200と、それぞれのプリントヘッド にインク
や処理液を供給するインクタンクが搭とされている。こ
の例のインクジェット記録装置に設けられる複数の色の
インクは、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)の4色である。
【0047】主走査方向に沿ってキャリッジが移動可能
な領域の一端部近傍にはキャリッジの下部に対向して回
復系ユニット110が設けられている。この回復系ユニ
ットは、非記録時にプリントヘッドの吐出口部を覆うキ
ャップ手段を持つ。この回復系ユニットが設けられた上
記一端部を、ここではホームポジションとも呼ぶ。
【0048】参照符号107は各種スイッチと表示素子
とが設けられたスイッチ部である。このスイッチ部10
7は、記録装置の電源のオン/オフや各種記録モードの
設定時等に使用される。また、スイッチ部は記録装置の
状態を上記表示素子によって表示する。
【0049】図2は、キャリッジ2に搭載されたプリン
トヘッドユニット200およびインクタンクの拡大斜視
図である。この例は、ブラック(Bk),シアン
(C),マゼンタ(M) ,およびイエロー(Y)の各色
インクに対応したインクタンクと、処理液のタンクとが
全て独立に交換可能な構成をとる場合を示している。
【0050】プリントヘッドユニット200は、処理液
またはインクを吐出するためのエネルギーを発生するエ
ネルギー発生手段として、熱エネルギーを利用(膜沸騰
現象を利用)して液体を吐出させる方式(いわゆるバブ
ルジェット方式)をとるものである。このタイプのプリ
ントヘッドは、液体吐出口を高密度に配列することがで
きるために高解像度のプリントをすることが可能であ
る。また、駆動電気パルス信号により一対一の対応で液
路のインク内に気泡を発生させることができ、また即時
かつ適切に気泡の成長・収縮を行わせることができるの
で、特に応答性のすぐれた液滴吐出が達成できる。
【0051】キャリッジ2にはBk,C,M,およびY
と処理液を吐出する複数のプリントヘッド(後述)が一
体化されたプリントヘッドユニット200と、Bk用タ
ンク20K、C用タンク20C、M用タンク20M、Y
用タンク20Y、および、処理液のタンク21が搭載さ
れる。各タンクはプリントヘッドとの接続部を介してプ
リントヘッドと接続し、吐出口にインクや処理液を供給
する。
【0052】この例以外にも、例えば、処理液とBkの
タンクが一体構造であっても良く、また、CとMとYの
タンクが一体構造であっても良い。
【0053】図3は、プリントヘッド25の発熱体付近
の拡大断面図である。この例のインクジェット記録装置
は、各インク吐出口に対応して電気・熱変換体である発
熱体を配置し、記録情報に対応する駆動信号を発熱体に
印加してノズルからインクを吐出させる記録方式を採用
するものである。発熱体30は、全てのノズルに対して
それぞれ独立に発熱可能な構成となっている。
【0054】発熱体30の発熱により急速に加熱された
ノズル内のインクは膜沸騰により気泡を形成し、この気
泡生成の圧力により図3に示すようにインク滴35が記
録媒体Pに向かって吐出され、被プリント材上に文字や
画像を形成する。この時、吐出される各色のインク滴の
体積は15〜80ngである。
【0055】吐出口23の各々には、吐出口に連通する
インク液路が設けられており、インク液路が配設される
部位の後方にはこれら液路にインクを供給するための共
通液室32が設けられる。吐出口の各々に対応するイン
ク液路には、これら吐出口からインク滴を吐出するため
に利用される熱エネルギーを発生する電気・熱変換体で
ある発熱体30やこれに電力を供給するための電極配線
が設けられている。これら、発熱体30や電極配線は、
シリコン等からなる基板33上に成膜技術によって形成
される。発熱体30の上にはインクと発熱体が直接接触
しないように保護膜36が形成されている。さらに、こ
の基板上に樹脂やガラス材よりなる隔壁34を積層する
ことによって上記吐出口、インク液路、共通液室等が構
成される。
【0056】図4は、回復ユニット110の斜視図であ
り、ホームポジションにおいてプリントヘッドの吐出口
面と対向するキャップ部材300、ポンプユニット50
0、およびキャップ部材300a〜300eとポンプユ
ニット500とを連通させ、かつキャップ部材300を
支持する支持部材301a〜301eを有する。すなわ
ち、回復ユニット110はBk用のキャップ300a
と、C用のキャップ300bと、M用のキャップ300
cと、Y用のキャップ300dと、処理液用のキャップ
300eとを持つ。各キャップは 支持部材301a〜
301eによって上下方向(図中矢印C方向)に移動可
能な構成となっている。プリントヘッドがホームポジシ
ョンに置かれている場合は、プリントヘッド部と接合し
てこれをキャッピングし、プリントヘッドの吐出口内の
インクが蒸発することに起因する増粘や固着による吐出
不良を防止する。
【0057】回復ユニットの各キャップはポンプユニッ
ト500に連通している。ポンプユニット500はキャ
ップ300a〜300e に負圧を発生させるためのもの
である。すなわち、プリントヘッドが吐出不良になった
場合、キャップユニット300はプリントヘッドの吐出
口面を覆うようにてヘッドへ着脱自在に接合する。この
際、ポンプユニット500はプリントヘッドの吐出口か
らインクを吸引する。このポンプユニット500は処理
液専用のもの、および各インク用のものとがそれぞれ互
いに独立して設けられている。また、これらのキャップ
300a〜300eによって吸引されたインクや処理液
はそれぞれ独立した経路によって移送される。そのた
め、キャップ及びポンプ内で記録用色インクと処理液の
接触によるポンプ内での不溶化または凝集の発生を防ぐ
ことが可能となる。なお、装置の小型化、低価格化を達
成するために、ポンプユニットのポンプ構成を処理液用
と記録する色インク用の2つにしても良い。
【0058】本実施例では、さらに構成を図示していな
いが、従来のヘッド回復装置のように、ゴムなどの弾性
部材で形成されたブレードを設け、ヘッドの吐出口面に
付着した液滴をワイピングする構成となっている。
【0059】図5は、上記インクジェットプリンタに適
用される制御系のブロック図である。ホストコンピュー
タから、記録すべき文字や画像のデータ(以下画像デー
タという)がプリンタの受信バッファー401に入力さ
れる。また、正しくデータが転送されているかを確認す
るデータや、プリンタの動作状態を知らせるデータが記
録装置からホストコンピュータに帰される。受信バッフ
ァー401のデータはCPU402の管理のもとで、メ
モリ部403に転送されRAM(ランダムアクセスメモ
リ)に一次的に記憶される。メカコントロール部404
は、CPU402からの指令によりキャリッジモータや
ラインフィードモータ等のメカ部405を駆動する。セ
ンサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW
(スイッチ)からなるセンサ/SW部407からの信号
をCPU402に送る。表示素子コントロール部408
は、CPUからの指令により表示パネル群のLEDや液
晶表示素子等からなる表示素子部409を制御する。ヘ
ッドコントロール部410はCPUからの指令により各
インクジェットプリントヘッド411を制御する。ま
た、ヘッド411の状態を示す温度情報等をセンスしC
PU402に伝える。
【0060】図6は図1のインクジェットプリンタの内
部をホームポジション側から見た図である。ここで60
0は転写ローラ、600aはその回転軸であり、連結板
602に回動可能に軸支されている。603はソレノイ
ドであり、装置内に固定され、かつ連結板602に係合
されている。参照符号604は廃処理液溜めで、700
はインク用の廃インクタンクである。この廃インクタン
ク内には、インクを吸収するための多孔質体(吸収体)
701が充填されている。
【0061】参照符号501は処理液の廃液を移送する
ための廃処理液移送管であり、502は廃インクを移送
するための廃インク移送管である。廃処理液移送管50
1はその排出端501aが廃処理液溜め604に配置さ
れ、一方廃インク移送管502はその排出端502aが
廃インクタンク700の受け入れ口702に配置されて
いる。
【0062】次に上記回復装置の動作について説明す
る。不図示の給紙機構により、被プリント材Pは送りロ
ーラ109まで搬送される。この搬送はプリントヘッド
の移動方向(主走査方向)に直交する図中矢印Bの方向
(副走査方向)である。被プリント材Pは、送りローラ
109によってプラテン108上の記録位置にまで送ら
れる。ここで、キャリッジを往復動させ、かつ入力画像
情報にもとづいてプリントヘッドを駆動させることによ
って被プリント材P上に画像記録(プリント)が行われ
る。回復動作を行う場合は先ず、キャリッジ2をホーム
ポジションに移動させる。つづいて、キャップ300を
不図示の駆動手段によって上昇させてヘッドフェイス面
に各々キャップ300を密着させる。その後、吸引ポン
プ500にて負圧を発生させてノズル内より各々インク
と処理液を吸い出し、インクは廃インク移送管502を
通して廃インクタンク700に送られた後、廃インクタ
ンク内の多孔質吸収体701に吸収保持される。一方、
廃処理液は廃処理液移送管501を通して廃処理液溜め
604に溜められる。ところで、上記転写ローラ600
はその周面に、液体を吸収保持できる層を有している。
そこで、廃処理液溜め内に溜められた廃処理液に転写ロ
ーラ600の周面を浸すことによって廃処理液が吸収層
に吸収させる。
【0063】図6に示すように、転写ローラ600と送
りローラ109とは互いに平行となるよう配設されてお
り、またそれらの周面が互いに対向している。したがっ
て、被プリント材Pが送りローラ109の回転にともな
って転写ローラ600の周面に対向する位置に送られて
くると、ソレノイド603により転写ローラ600の周
面が被プリント材に押し当てられる。これによって、転
写ローラ600の吸収層に保持された廃処理液が被プリ
ント材Pの記録面上に転写させる。処理液は無色透明ま
たは淡色であるため被プリント材P上に転写されても全
く目立たない。被プリント材Pがさらに搬送されて、転
写ローラ600から離れると、転写ローラ600も後退
する。これにより、廃処理液を被プリント材P上に吸収
させることができるため、本体内に廃処理液を溜めのス
ペースをほとんど必要とにせず装置内の廃液の量を軽減
することができる。
【0064】被プリント材の種類によってはインクを不
溶化する処理液を施さない方が良い場合がある。例え
ば、記録した面とは反対の面から画像を見るようなバッ
クプリントフィルムと呼ばれる特殊な被プリント材があ
るが、このような被プリント材に対しては吐出したイン
クが被プリント材中を充分に浸透させてやらなければな
らない。この様な被プリント材に対して色材(染料)を
不溶化する処理液を施した場合、被プリント材上で凝集
が起こるために逆に必要とされるインクの浸透が阻害さ
れて印字品位を低下させるという問題が生じる。このた
め、被プリント材の種類に応じて廃液処理手段の動作を
切り換えても良い。具体的には、本体装置内に公知の手
段、例えばメカニカルセンサと光学センサの組み合わせ
等により、被プリント材がコピー用紙やポンド紙等の普
通紙であるかフィルム状のシートであるかを自動判別
し、もし後者であれば廃処理液の転写ローラ600を押
し当てないような制御をしてもよい。また、スイッチ1
07によってユーザが処理液を必要としない記録モード
を選択した場合に、廃処理 液の転写手段を稼働させな
いようにしてもよい。
【0065】ここで、使用したインクと処理液の処方は
以下の様である。
【0066】 Yインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.ダイレクトイエロー142 2.0重量% 水 79.0重量% Mインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.アシッドレッド289 2.5重量% 水 78.5重量% Cインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料C.I.ダイレクトブルー199 2.5重量% 水 78.5重量% Bkインク グリセリン 5.0重量% チオジグリコール 5.0重量% 尿素 5.0重量% イソプロピルアルコール 4.0重量% 染料 フードブラック2 3.0重量% 水 78.0重量% 処理液 ポリアリルアミン塩酸塩 5.0重量% 塩化ベンザルコニウム 1.0重量% ジエチレングリコール 10.0重量% アセチレノールEH(川研ケミカル) 0.5重量% 水 83.5重量% ここで、Y,M,C,Bkインクの色材として染料を使
用した例を示したがこれに限定されることなく、色材と
して例えば顔料を使用したもの、あるいは染料と顔料を
混合したもの等でも良い。色材を含有した各インクが凝
集する最適な処理液を使用することで同様な効果が得ら
れる。
【0067】<実施例2>次に本発明を適用した第2の
実施例を図面を参照して具体的に説明する。
【0068】図7は、本発明にもとづくインクジェット
記録装置の第2の実施例であるインクジェットプリンタ
の概略的構成を説明するための斜視図である。図中、C
Tはインクジェットプリントヘッドとインクタンクとが
着脱自在に一体化されたインクジェットカートリッジで
ある。さらに、このカートリッジCTはプリントヘッド
を駆動するための信号などを受容するためのコネクタを
有する。参照符号2はキャリッジである。このキャリッ
ジ2は5個のインクジェットカートリッジCT(それぞ
れ異なった色のインクまたは処理液を収納しており、た
とえばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックインクと
染料で不溶化する処理液など)を位置決めして搭載す
る。また、プリントヘッドを駆動するための信号などを
伝達するためのコネクタホルダーが設けられており、プ
リントヘッドと電気的に接続される。本実施例では、各
インクジェットカートリッジの配列順序を、主走査方向
に沿ってホームポジション側(回復系ユニット側)から
イエローY、マゼンタM、シアンC、そしてブラックB
kとし、さらに染料を不溶化するための処理液を収納し
たカートリッジをホームポジションとは反対側の端部に
搭載した。参照符号11はキャリッジ2の主走査方向に
延在し、かつキャリッジ2を摺動自在に支持する走査レ
ール、52はキャリッジ2を往復動させるための駆動力
を伝達する駆動ベルトである。また、15,16および
17,18は、プリントヘッドによる記録位置の前後に
配置されて被プリント材の挾持搬送を行うための搬送ロ
ーラ対、Pは紙などの被プリント材で、被プリント材P
の被記録面を平坦に規制するプラテンに圧接されてい
る。この場合、キャリッジ2に搭載されたインクジェッ
トカートリッジCTのヘッド部はキャリッジから下方へ
突出して被プリント材搬送用ローラ16,18間に位置
しおり、またヘッド部の吐出口形成面は、プラテンの案
内面に圧接された被プリント材Pに平行に対向するよう
になっている。
【0069】本例のインクジェットプリンタにおいて
は、回復系ユニットを図7のホームポジション側に配設
してある。回復系ユニットにおいて、参照符号300は
プリントヘッドを有する複数のインクジェットカートリ
ッジCTにそれぞれ対応して設けたキャップユニットで
あり、上下方向に昇降可能である。そしてキャリッジが
ホームポジションにあるときにはプリントヘッド部と接
合してこれをキャッピングし、プリントヘッドの吐出口
内のインクが蒸発して増粘・固着して吐出不良になるの
を防いでいる。また、キャップユニット300にはポン
プユニット500と連通されており、プリントヘッドが
万一吐出不良になった場合、ポンプユニット500を用
いてキャップユニットとプリントヘッドとを接合させて
行う吸引回復処理などに際してそのための負圧を生じさ
せる。
【0070】このインクジェットプリンタは、処理液ヘ
ッドからインク中の染料を水などの溶媒に不溶化させる
ための処理液を被プリント材に吐出し、プリントヘッド
から吐出されたインクと被プリント材上で接触させて染
料に耐水性を持たせるようにしたものである。被プリン
ト材上でインク中の染料が処理液と反応して瞬時に不溶
化するため、耐水性を向上させるだけでなく、色間の不
当なにじみをも防止することができる。本実施例でも実
施例1と同様な処理液および記録インクを使用した。
【0071】図8は、インクジェットカートリッジCT
の概略的構成を説明するための斜視図である。このイン
クジェットカートリッジCTは、インクジェットプリン
トヘッドユニット25とインクタンクユニットTとが一
体化したものである。インクジェットプリントヘッドユ
ニットを構成するプリントヘッドの吐出口面1は、下方
(矢印D方向)に向いている。インクタンクユニットT
はヘッドユニット1の上に位置して設けられている。ま
た、プリントヘッド25を駆動するための信号などを受
容すると共にインク残量検知の出力を行うためのヘッド
側コネクタ27がインクタンク部Tに並ぶ位置に設けら
れている。さらに、参照符号28はインクタンク部Tの
大気連通孔である。
【0072】上記インクジェットプリントヘッド25
は、吐出口面1の吐出口に連通した液路部分にインクを
吐出するのに必要とされるエネルギーを発生する吐出エ
ネルギー発生素子が配置される。
【0073】図9は図7のインクジェットプリンタをホ
ームポジション側から見た図である。参照符号605は
転写ベルトであり、610aと610bは転写ベルト6
05を回転させるための転写ベルト回転ローラである。
実施例1と同様に廃処理液は廃処理液溜め604に溜め
られ、廃インクは廃インクタンク700内の吸収体70
1に吸収保持される。廃処理液溜め604に溜められた
廃処理液は転写ベルト605によって被プリント材Pの
記録面と反対側の面に転写されるように構成されてい
る。このように記録面と反対側に廃処理液を転写させる
ことにより記録面への処理液の塗布量にムラがなくなる
ため記録画像への影響は全く無視できる。
【0074】<その他の実施例>さらに、上記インク染
料を不溶化させる処理液は、上記実施例で示した例のみ
ならず、一般に以下のようにして得ることが可能であ
る。
【0075】すなわち、インク染料を不溶化する処理液
は、一例として以下のようにして得ることができる。
【0076】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電工製)にて加圧
濾過した後、NaOHでpHを4.8に調製し、処理液
Alを得ることができる。
【0077】 [Alの成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 2.0部 (商品名;エレクトロストッパQE、花王製) カチオン性化合物の高分子成分 ポリアミンスルホン(平均分子量;5000) 3.0部 (商品名;PAS−92、日東紡績製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、上記処理液と混合し不溶化するインクの好適な例
として以下のものを挙げることができる。
【0078】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:クロロポアフィルタ、住友電工製)にて加圧濾過し
てイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのインクY
1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0079】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 アセチレノールEH(川研ファインケミカル) 0.05部 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代え
た以外はY1と同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以
外はY1と同じ組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外は
Y1と同じ組成 以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)とインクとの
混合において、本発明では、上述した処理液とインクが
被プリント材上あるいは被プリント材に浸透した位置で
混合する結果、反応の第1段階として処理液中に含まれ
ているカチオン性物質の内、低分子量の成分またはカチ
オン性オリゴマーとインクに使用しているアニオン性基
を有する水溶性染料または顔料インクに使用しているア
ニオン性化合物とがイオン的相互作用により会合を起こ
し、瞬間的に溶液相から分離を起こす。この結果顔料イ
ンクにおいては分散破壊が起こり、顔料の凝集体ができ
る。
【0080】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体または顔料の凝集体が処理液中に含まれる高
分子成分により吸着されるために、会合で生じた染料の
凝集体または顔料の凝集体のサイズがさらに大きくな
り、被プリント材の繊維間の隙間に入り込みにくくな
り、その結果として固液分離した液体部分のみが記録紙
中にしみこむことにより、プリント品位と定着性との両
立が達成される。同時に上述したようなメカニズムによ
り生成したカチオン物質の低分子成分またはカチオン性
オリゴマーとアニオン性染料とカチオン性物質とで形成
される凝集体または顔料の凝集体は粘性が大きくなり、
液媒体の動きとともに移動することがないので、フルカ
ラーの画像形成時のように隣接したインクドットが異色
のインクで形成されていたとしても互いに混じり合うよ
うなことはなく、ブリーデイングも起こらない。また、
上記凝集体は本質的に水不溶性であり形成された画像の
耐水性は完全なものとなる。また、ポリマーの遮蔽効果
により形成された画像の耐光堅牢性も向上するという効
果も有する。
【0081】本明細書において使用される不溶化または
凝集として、その一例は前記第1段階のみの現象であ
り、他の例は第1段階と第2段階の両方を含んだ現象で
ある。
【0082】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0083】(その他)本発明の液体噴射記録ヘッドを
使用する記録機構を備えた記録装置の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらに
は送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るも
の等であってもよい。
【0084】図10は本発明の記録装置をワードプロセ
ッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装置、複
写装置としての機能を有する情報処理装置に適用した場
合の概略構成を示すブロック図である。
【0085】図中、1801は装置全体の制御を行なう
制御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/O
ポートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力し
たり、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御
を行なっている。1802はディスプレイ部で、この表
示画面には各種メニューや文書情報およびイメージリー
ダ1807で読み取ったイメージデータ等が表示され
る。1803はディスプレイ部1802上に設けられた
透明な感圧式のタッチパネルで、指等によりその表面を
押圧することにより、ディスプレイ部1802上での項
目入力や座標位置入力等を行なうことができる。
【0086】1804はFM(Frequency M
odulation)音源部で、音楽エディタ等で作成
された音楽情報をメモリ部1810や外部記憶装置18
12にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモ
リ等から読み出してFM変調を行なうものである。FM
音源部1804からの電気信号はスピーカ部1805に
より可聴音に変換される。プリンタ部1806はワード
プロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置の出力端末として、本発明記録装置が適用
されたものである。
【0087】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路途中に設
けられており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原
稿の読取りを行なう。1808はイメージリーダ部18
07で読取った原稿データのファクシミリ送信や、送ら
れてきたファクシミリ信号を受信して復号するファクシ
ミリ(FAX)の送受信部であり、外部とのインターフ
ェース機能を有する。1809は通常の電話機能や留守
番電話機能等の各種電話機能を有する電話部である。
【0088】1810はシステムプログラムやマネージ
ャプログラムおよびその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォントおよび辞書等を記憶するROMや、
外部記憶装置1812からロードされたアプリケーショ
ンプログラムや文書情報さらにはビデオRAM等を含む
メモリ部である。
【0089】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0090】フロッピィディスクやハードディスク等を
記憶媒体とする外部記憶装置で、この外部記憶装置18
12には文書情報や音楽或は音声情報、ユーザのアプリ
ケーションプログラム等が格納される。
【0091】図11は図10に示す情報処理装置の模式
的外観図である。
【0092】図中、1901は液晶等を利用したフラッ
トパネルディスプレイで、各種メニューや図形情報およ
び文書情報等を表示する。このディスプレイ1901上
にはタッチパネル1803の表面を指等で押圧すること
により座標入力や項目指定入力を行なうことができる。
1902は装置が電話器として機能するときに使用され
るハンドセットである。キーボード1903は本体と脱
着可能にコードを介して接続されており、各種文書情報
や各種データ入力を行なうことができる。また、このキ
ーボード1903には各種機能キー1904等が設けら
れている。1905は外部記憶装置212へのフロッピ
ーディスクの挿入口である。
【0093】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を戴置する用紙戴置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907より記録さ
れる。
【0094】なお、上記でディスプレイ部1802はC
RTでもよいが、強誘電性液晶を利用した液晶ディスプ
レイ等のフラットパネルが望ましい。小型、薄型化に加
え軽量化が図れるからである。
【0095】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部211から入力された各種情報が制御部1801によ
り所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部18
06に画像として出力される。
【0096】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0097】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0098】なお、上述した情報処理装置は図12に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図11と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。
【0099】以上説明した多機能型情報処理装置に本発
明の記録装置を適用することによって、高品位の記録画
像を高速かつ低騒音で得ることができるため、上記情報
処理装置の機能をさらに向上させることが可能となる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被記録材上に色材を含むインクを吐出することによって
記録される記画像の記録性を記録性向上液を吐出するこ
とによって得る。また、記録性向上液吐出手段の吐出機
能を、記録性向上液を吸引することによって回復させ、
さらに吸引回復手段によって吸引された記録性向上液を
被記録材の一面に少なくとも部分的に付与する。したが
って、普通紙上であっても従来よりも優れた耐水性を示
し、またフェザリングやカラー記録の際の色間のにじみ
が生じない高品位且つ高信頼の画像記録が可能で、しか
も小型で 装置内の廃記録性向上液の量を低減できるイ
ンクジェット記録装置および該装置を出力手段とする情
報処理システム、さらにこのような装置およびシステム
に適用されるインクジェット記録方法を実現することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタの概略的構成を説明す
るための斜視図である。
【図2】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載されるプリント
ヘッドユニットの概略的構成を説明するための斜視図で
ある。
【図3】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載されるプリント
ヘッドユニットの概略的構成を説明するための模式的断
面図である。
【図4】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載される回復系ユ
ニットの概略的構成を説明するための斜視図である。
【図5】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタの制御ブロック図であ
る。
【図6】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載される回復系ユ
ニットの概略的構成を説明するための模式的側面図であ
る。
【図7】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタの概略的構成を説明す
るための斜視図である。
【図8】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載されるインクジ
ェットカートリッジの概略的構成を説明するための斜視
図である。
【図9】本発明にもとづくインクジェット記録装置の一
例であるインクジェットプリンタに搭載される回復系ユ
ニットの概略的構成を説明するための模式的側面図であ
る。
【図10】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
一例であるインクジェットプリンタを出力手段とする情
報処理システムの一例を説明するためのブロック図であ
る。
【図11】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
一例であるインクジェットプリンタを出力手段とする情
報処理システムの一例を説明するための斜視図である。
【図12】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
一例であるインクジェットプリンタを出力手段とする情
報処理システムの一例を説明するための斜視図である。
【符号の説明】 100 インクジェットプリンタ 110 回復系ユニット 200 プリントヘッド 300 キャップ 500 ポンプユニット 600 転写ローラ 604 廃処理溜め 700 廃インクタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森山 次郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 加藤 真夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 加藤 美乃子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像情報にもとづいて被記録材上に
    色材を含むインクを吐出することによって画像を記録す
    る記録手段が搭載されるインクジェット記録装置であっ
    て、 前記画像の記録性を向上させるための記録性向上液を前
    記被記録材上に吐出する記録性向上液吐出手段と、 前記記録性向上液吐出手段の吐出機能を、前記記録性向
    上液を吸引することによって回復させる吸引回復手段
    と、 前記吸引回復手段によって吸引された前記記録性向上液
    を前記被記録材の面に少なくとも部分的に付与する転写
    手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録装置であって、 前記記録性向上液は、前記インク中の色材を不溶化また
    は凝集する化合物が含まれる処理液であることを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録装置であって、 前記記録性向上液は、前記インクとは異なる色を呈する
    とともに前記インク中の色材を不溶化または凝集する化
    合物が含まれるインクであることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項記載の
    記録装置であって、前記転写手段によって前記記録性向
    上液が付与される前記被記録材の面は、前記入力画像情
    報にもとづいて前記画像が記録される記録面であること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれか一項記載の
    記録装置であって、前記転写手段によって前記記録性向
    上液が付与される前記被記録材の面は、前記入力画像情
    報にもとづいて前記画像が記録される記録面の裏側の面
    であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項記載の
    記録装置であって、前記被記録材の種類によって前記転
    写手段の動作を制御する制御手段が設けられたことを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれか一項記載の
    記録装置であって、前記記録手段の記録モードによって
    前記転写手段の動作を制御する制御手段が設けられたこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一項記載の
    記録装置であって、前記記録手段と前記記録性向上液吐
    出手段とが同一移動手段に搭載されて主走査方向に沿っ
    て移動することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一項記載の
    記録装置であって、 前記記録手段および前記記録性向上液吐出手段は、それ
    ぞれ前記インクおよび前記記録性向上液とを吐出するた
    めのエネルギー発生手段として、前記インクおよび前記
    記録性向上液に膜沸騰を生じさせる発熱抵抗素子を用い
    ることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか一項記載
    の記録装置であって、 前記記録性向上液は、低分子成分と高分子成分とからな
    るカチオン性物質を含むもので、また前記インクに含ま
    れる前記色材はアニオン性物質からなることを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9のいずれか一項記載
    の記録装置であって、 前記記録性向上液は、低分子成分と高分子成分とからな
    るカチオン性物質を含むもので、また前記インクは前記
    色材としてアニオン性の染料を含むかまたは少なくとも
    アニオン性化合物と顔料とを含むことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか一項記
    載のインクジェット記録装置を出力手段とすることを特
    徴とする情報処理システム。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のシステムであって、
    該システムは、複写機、ファクシミリ、プリンタ、ワー
    ドプロセッサ、およびパーソナルコンピュータからなる
    群から選択されるものであることを特徴とする情報処理
    システム。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし12のいずれか一項記
    載のインクジェット記録装置によって記録された画像を
    有することを特徴とする被記録材。
  15. 【請求項15】 インクジェット記録方法であって、 入力画像情報にもとづいて被記録材上に色材を含むイン
    クを吐出することによって画像を記録する画像記録工程
    と、 前記画像の記録性を向上させるための記録性向上液を吐
    出する記録性向上液吐出手段を用いて前記被記録材上に
    吐出する記録性向上液吐出工程と、 前記記録性向上液の吐出手段の吐出機能を、前記記録性
    向上液を吸引することによって回復させる吸引回復工程
    と、 前記吸引回復工程によって吸引された前記記録性向上液
    を前記被記録材の面に少なくとも部分的に付与する転写
    工程とを有することを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の記録方法であって、 前記記録性向上液は、前記インク中の色材を不溶化また
    は凝集する化合物が含まれる処理液であることを特徴と
    するインクジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の記録方法であって、 前記記録性向上液は、前記インクとは異なる色を呈する
    とともに前記インク中の色材を不溶化または凝集する化
    合物が含まれるインクであることを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
  18. 【請求項18】 請求項15ないし17のいずれか一項
    記載の記録方法であって、前記転写工程によって前記記
    録性向上液が付与される前記被記録材の面は、前記入力
    画像情報にもとづいて前記画像が記録される記録面であ
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  19. 【請求項19】 請求項15ないし17のいずれか一項
    記載の記録方法であって、前記転写工程によって前記記
    録性向上液が付与される前記被記録材の面は、前記入力
    画像情報にもとづいて前記画像が記録される記録面の裏
    側の面であることを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項15ないし19のいずれか一項
    記載の記録方法であって、前記被記録材の種類によって
    前記転写手段の動作を制御する制御工程が設けられたこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  21. 【請求項21】 請求項15ないし20のいずれか一項
    記載の記録方法であって、前記記録工程の記録モードに
    よって前記転写工程を制御する制御工程が設けられたこ
    とを特徴とするインクジェット記録方法。
  22. 【請求項22】 請求項15ないし21のいずれか一項
    記載の記録方法であって、 前記記録手段および前記記録性向上液吐出手段は、それ
    ぞれ前記インクおよび前記記録性向上液とを吐出するた
    めのエネルギー発生手段として、前記インクおよび前記
    記録性向上液に膜沸騰を生じさせる発熱抵抗素子を用い
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
  23. 【請求項23】 請求項15ないし22のいずれか一項
    記載の記録方法であって、 前記記録性向上液は、低分子成分と高分子成分とからな
    るカチオン性物質を含むもので、また前記インクに含ま
    れる前記色材はアニオン性物質からなることを特徴とす
    るインクジェット記録方法。
  24. 【請求項24】 請求項15ないし22のいずれか一項
    記載の記録方法であって、 前記記録性向上液は、低分子成分と高分子成分とからな
    るカチオン性物質を含むもので、また前記インクは前記
    色材としてアニオン性の染料を含むかまたは少なくとも
    アニオン性化合物と顔料とを含むことを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100541905B1 (ko) * 2001-05-09 2006-01-10 캐논 가부시끼가이샤 잉크제트 기록 방법, 잉크제트 기록 장치, 프로그램 및컴퓨터로 판독가능한 프로그램 코드 저장용 저장 매체
JP2011093198A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Canon Inc 転写型インクジェット記録方法及び装置

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