JPH08215729A - 圧延板材の形状制御圧延方法 - Google Patents
圧延板材の形状制御圧延方法Info
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- JPH08215729A JPH08215729A JP7031170A JP3117095A JPH08215729A JP H08215729 A JPH08215729 A JP H08215729A JP 7031170 A JP7031170 A JP 7031170A JP 3117095 A JP3117095 A JP 3117095A JP H08215729 A JPH08215729 A JP H08215729A
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- shape
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は多段クラスタ圧延機で板を圧延する
際、エッジクリップ部圧延における圧延能率の低下、形
状不良部分の増大、或いは短時間の形状変動に追随困難
という問題を解消し、エッジクリップ部の圧延に最適な
形状修正機構を設けることにより高能率かつ全自動化可
能の形状制御圧延法とその装置を提供する。 【構成】 エッジクリップ部を適正に圧延するために、
予めクリップ実施時に、板材の長手方向のクリップ位
置、幅方向のクリップ位置およびクリップの大きさをト
ラッキング情報として登録し、このトラッキング情報を
もとに形状修正のための修正値を算定しておき、圧延中
の定常圧延をエッジクリップ部の圧延機直前位置で修正
し、この修正値でエッジクリプ部を圧延した後直ちに修
正値を元の定常圧延設定値に戻すことによりエッジクリ
ップ部の圧延に最適な形状修正制御を可能とする。
際、エッジクリップ部圧延における圧延能率の低下、形
状不良部分の増大、或いは短時間の形状変動に追随困難
という問題を解消し、エッジクリップ部の圧延に最適な
形状修正機構を設けることにより高能率かつ全自動化可
能の形状制御圧延法とその装置を提供する。 【構成】 エッジクリップ部を適正に圧延するために、
予めクリップ実施時に、板材の長手方向のクリップ位
置、幅方向のクリップ位置およびクリップの大きさをト
ラッキング情報として登録し、このトラッキング情報を
もとに形状修正のための修正値を算定しておき、圧延中
の定常圧延をエッジクリップ部の圧延機直前位置で修正
し、この修正値でエッジクリプ部を圧延した後直ちに修
正値を元の定常圧延設定値に戻すことによりエッジクリ
ップ部の圧延に最適な形状修正制御を可能とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、クラスタロールを有す
る多段圧延機を用いて耳割れ、溶接等のエッジ部の欠陥
を除去するために板材にエッジクリップを行った板材の
形状制御圧延法とその装置に関するものである。
る多段圧延機を用いて耳割れ、溶接等のエッジ部の欠陥
を除去するために板材にエッジクリップを行った板材の
形状制御圧延法とその装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、クラスタロールを有する多段圧
延機（以下多段クラスタ圧延機という。）による圧延に
際しては、圧延される板材に耳割れ、溶接等のエッジ部
の欠陥部にエッジクリップを施して圧延されるのが通常
である。ここでエッジクリップ部とは、例えば図１に示
すように、板のエッジ部の欠陥をカッターまたはシャー
等で取り除いた部分ｄであり、このエッジクリップ部の
板幅Ｗｉは定常部幅Ｗｏと比較して狭い（Ｗｉ＜Ｗ
ｏ）。すなわち、板幅が狭いことによりクリップ部が耳
波形状を呈し圧延トラブルの原因となることは良く知ら
れたことである。このエッジクリップ部を有する圧延材
を連続的に多段クラスタ圧延機でトラブルを回避して圧
延する方法として、従来より作業者による手動エッジク
リップ圧延方法や自動板形状制御方法がある。
延機（以下多段クラスタ圧延機という。）による圧延に
際しては、圧延される板材に耳割れ、溶接等のエッジ部
の欠陥部にエッジクリップを施して圧延されるのが通常
である。ここでエッジクリップ部とは、例えば図１に示
すように、板のエッジ部の欠陥をカッターまたはシャー
等で取り除いた部分ｄであり、このエッジクリップ部の
板幅Ｗｉは定常部幅Ｗｏと比較して狭い（Ｗｉ＜Ｗ
ｏ）。すなわち、板幅が狭いことによりクリップ部が耳
波形状を呈し圧延トラブルの原因となることは良く知ら
れたことである。このエッジクリップ部を有する圧延材
を連続的に多段クラスタ圧延機でトラブルを回避して圧
延する方法として、従来より作業者による手動エッジク
リップ圧延方法や自動板形状制御方法がある。
【０００３】最も簡便な作業方法として採用されている
作業者による手動エッジクリップ圧延方法は、予め記録
しておいた板材の長手方向のクリップ位置に基づきエッ
ジクリップ部の噛み込み前に圧延材の走行速度を減速
し、エッジクリップのない部分の圧延形状を目安に中間
ロールシフト、バックアップロールクラウン調整装置等
の形状修正装置を操作してエッジクリップ圧延のための
圧延形状修正条件に設定して圧延を行い、エッジクリッ
プ圧延後は、形状修正装置を定常圧延状態の修正量に戻
して圧延を続行する方法である。しかし、この方法では
圧延中に減速が起こり、この減速のために圧延能率が低
下すると共に作業者が形状修正装置の操作を開始してか
らエッジクリップ通過後定常圧延状態に復元するまでの
間に形状不良部分が広い範囲にわたり発生するとという
問題に加え、作業者による手動操作が必要であるという
問題がある。
作業者による手動エッジクリップ圧延方法は、予め記録
しておいた板材の長手方向のクリップ位置に基づきエッ
ジクリップ部の噛み込み前に圧延材の走行速度を減速
し、エッジクリップのない部分の圧延形状を目安に中間
ロールシフト、バックアップロールクラウン調整装置等
の形状修正装置を操作してエッジクリップ圧延のための
圧延形状修正条件に設定して圧延を行い、エッジクリッ
プ圧延後は、形状修正装置を定常圧延状態の修正量に戻
して圧延を続行する方法である。しかし、この方法では
圧延中に減速が起こり、この減速のために圧延能率が低
下すると共に作業者が形状修正装置の操作を開始してか
らエッジクリップ通過後定常圧延状態に復元するまでの
間に形状不良部分が広い範囲にわたり発生するとという
問題に加え、作業者による手動操作が必要であるという
問題がある。
【０００４】また、従来の多段クラスタ圧延機は、ゼン
ジミアミルに代表されるようにバックアップロール、中
間ロールおよびワークロールが一体型ハウジングに、ま
たは内外ハウジングに収納されており、形状制御は中間
ロールシフトおよびバックアップロールのクラウン調整
によって行われている。このゼンジミアミルのような多
段クラスタ圧延機では、中間ロールシフトおよびバック
アップロールのクラウン調整だけでは形状修正能力が小
さくかつ複合伸びに対して制御しきれず、制御の応答性
も悪いため、満足な形状圧延制御が行われていないのが
実情である。特に、エッジクリップ部のような幅方向で
不均一な形状を有する板材の形状制御圧延は大きな課題
を抱えている。
ジミアミルに代表されるようにバックアップロール、中
間ロールおよびワークロールが一体型ハウジングに、ま
たは内外ハウジングに収納されており、形状制御は中間
ロールシフトおよびバックアップロールのクラウン調整
によって行われている。このゼンジミアミルのような多
段クラスタ圧延機では、中間ロールシフトおよびバック
アップロールのクラウン調整だけでは形状修正能力が小
さくかつ複合伸びに対して制御しきれず、制御の応答性
も悪いため、満足な形状圧延制御が行われていないのが
実情である。特に、エッジクリップ部のような幅方向で
不均一な形状を有する板材の形状制御圧延は大きな課題
を抱えている。
【０００５】一方、多段クラスタ圧延機における自動板
形状制御方法は、ワークロールおよび中間ロールをそれ
ぞれ独立したチョックで支持し、ロールシフトおよびバ
ックアップロールクラウン調整装置機能によりロールベ
ンデイング機能を付加することにより形状制御機能が大
きく高圧下が可能なように改善され、これを利用して更
に好適な自動形状制御を行うことが特公平２ー４６２８
４号公報に開示されている。すなわちこの方法は、圧延
中の形状制御方法として、は圧延機出側の形状検出器か
らの検出信号と目標板形状の設定値との形状偏差信号に
より、バックアップロールクラウン量、ロールシフト量
およびロールベンデイング力等の修正量を計算し、この
修正量によって圧延中の板形状を制御するものである。
形状制御方法は、ワークロールおよび中間ロールをそれ
ぞれ独立したチョックで支持し、ロールシフトおよびバ
ックアップロールクラウン調整装置機能によりロールベ
ンデイング機能を付加することにより形状制御機能が大
きく高圧下が可能なように改善され、これを利用して更
に好適な自動形状制御を行うことが特公平２ー４６２８
４号公報に開示されている。すなわちこの方法は、圧延
中の形状制御方法として、は圧延機出側の形状検出器か
らの検出信号と目標板形状の設定値との形状偏差信号に
より、バックアップロールクラウン量、ロールシフト量
およびロールベンデイング力等の修正量を計算し、この
修正量によって圧延中の板形状を制御するものである。
【０００６】しかし、このような被圧延材の形状検出信
号と目標設定値の偏差信号のみで形状修正を行う方法
は、圧延後の板材の形状検出信号によるフィードバック
制御のため、比較的長い範囲で変わる通常の形状変動の
制御は可能であるが、短い範囲で発生するエッジクリッ
プによる形状変動については制御できないのが実情であ
る。
号と目標設定値の偏差信号のみで形状修正を行う方法
は、圧延後の板材の形状検出信号によるフィードバック
制御のため、比較的長い範囲で変わる通常の形状変動の
制御は可能であるが、短い範囲で発生するエッジクリッ
プによる形状変動については制御できないのが実情であ
る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多段クラス
タ圧延機を用いて耳割れ、溶接等のエッジ部の欠陥を除
去するために当該欠陥部にエッジクリップを行った板材
の圧延に際し、前記手動エッジクリップ圧延法における
圧延中の減速に起因する圧延能率の低下、形状不良部分
の増大、或いは従来の自動板形状制御法に基づく短時間
の形状変動に追随出来ないという問題を解消し、エッジ
クリップ部の圧延に最適な形状修正機構を設けることに
より高能率かつ全自動化可能の形状制御圧延法とその装
置を提供することを目的とするものである。
タ圧延機を用いて耳割れ、溶接等のエッジ部の欠陥を除
去するために当該欠陥部にエッジクリップを行った板材
の圧延に際し、前記手動エッジクリップ圧延法における
圧延中の減速に起因する圧延能率の低下、形状不良部分
の増大、或いは従来の自動板形状制御法に基づく短時間
の形状変動に追随出来ないという問題を解消し、エッジ
クリップ部の圧延に最適な形状修正機構を設けることに
より高能率かつ全自動化可能の形状制御圧延法とその装
置を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため種々検討した結果、エッジクリップ部を適正
に圧延するために、予め板材の長手方向のクリップ位
置、幅方向のクリップ位置およびクリップの大きさをト
ラッキング情報として登録し、そのトラッキング情報を
もとに形状修正のための修正値を算定しておき、圧延中
の定常圧延を、エッジクリップ部の圧延機直前位置で修
正し、この修正値でエッジクリップ部を圧延した後直ち
に修正値を元の定常圧延設定値に戻すことによりエッジ
クリップ部の圧延に最適な形状修正制御を可能としたも
のである。すなわち本発明は、エッジクリップ部を有す
る圧延板材を、バックアップロールクラウン調整装置、
ロールシフト装置およびロールベンデイング装置を有す
る多段クラスタ圧延機で圧延する方法において、予め板
材の長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置お
よびクリップの大きさをトラッキング情報として登録
し、そのトラッキング情報をもとにエッジクリップ部の
形状修正値を算出し、圧延時、エッジクリップ部の圧延
機到来直前に自動形状制御を解除するとともに、前記形
状修正値を出力し、バックアップロールクラウン量、ロ
ールシフト量およびロールベンデイング力を修正してエ
ッジクリップ部を形状矯正する非定常圧延を行い、エッ
ジクリップ部圧延完了後直ちに非定常圧延から定常圧延
の自動形状制御の設定値に戻して通常圧延を続行するこ
とによりエッジクリップ部の圧延に最適な形状修正制御
を行うことを特徴とする多段クラスタ圧延機による圧延
板材の形状制御圧延方法である。また、この方法を実施
する装置として、バックアップロールクラウン調整装
置、ロールシフト装置およびロールベンデイング装置を
有する多段クラスタ圧延機において、予め登録された、
板材の長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置
およびクリップの大きさで構成されるトラッキング情報
をもとにエッジクリップの形状修正値を算出する演算装
置と、自動形状制御を遂行または解除する自動形状制御
切替装置と、前記演算装置から出力される形状修正値と
圧延機の情報に基づきエッジクリップ部圧延に最適なバ
ックアップロールクラウン量、ロールシフト量およびロ
ールベンデイング力を演算する形状制御オンライン演算
装置と、この形状制御オンライン演算装置の出力信号に
応じて前記バックアップロールクラウン調整装置、ロー
ルシフト装置およびロールベンデイング装置を制御する
圧延板材形状矯正装置装置を備えたことを特徴とする多
段クラスタ圧延機による板材の形状制御装置である。
成するため種々検討した結果、エッジクリップ部を適正
に圧延するために、予め板材の長手方向のクリップ位
置、幅方向のクリップ位置およびクリップの大きさをト
ラッキング情報として登録し、そのトラッキング情報を
もとに形状修正のための修正値を算定しておき、圧延中
の定常圧延を、エッジクリップ部の圧延機直前位置で修
正し、この修正値でエッジクリップ部を圧延した後直ち
に修正値を元の定常圧延設定値に戻すことによりエッジ
クリップ部の圧延に最適な形状修正制御を可能としたも
のである。すなわち本発明は、エッジクリップ部を有す
る圧延板材を、バックアップロールクラウン調整装置、
ロールシフト装置およびロールベンデイング装置を有す
る多段クラスタ圧延機で圧延する方法において、予め板
材の長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置お
よびクリップの大きさをトラッキング情報として登録
し、そのトラッキング情報をもとにエッジクリップ部の
形状修正値を算出し、圧延時、エッジクリップ部の圧延
機到来直前に自動形状制御を解除するとともに、前記形
状修正値を出力し、バックアップロールクラウン量、ロ
ールシフト量およびロールベンデイング力を修正してエ
ッジクリップ部を形状矯正する非定常圧延を行い、エッ
ジクリップ部圧延完了後直ちに非定常圧延から定常圧延
の自動形状制御の設定値に戻して通常圧延を続行するこ
とによりエッジクリップ部の圧延に最適な形状修正制御
を行うことを特徴とする多段クラスタ圧延機による圧延
板材の形状制御圧延方法である。また、この方法を実施
する装置として、バックアップロールクラウン調整装
置、ロールシフト装置およびロールベンデイング装置を
有する多段クラスタ圧延機において、予め登録された、
板材の長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置
およびクリップの大きさで構成されるトラッキング情報
をもとにエッジクリップの形状修正値を算出する演算装
置と、自動形状制御を遂行または解除する自動形状制御
切替装置と、前記演算装置から出力される形状修正値と
圧延機の情報に基づきエッジクリップ部圧延に最適なバ
ックアップロールクラウン量、ロールシフト量およびロ
ールベンデイング力を演算する形状制御オンライン演算
装置と、この形状制御オンライン演算装置の出力信号に
応じて前記バックアップロールクラウン調整装置、ロー
ルシフト装置およびロールベンデイング装置を制御する
圧延板材形状矯正装置装置を備えたことを特徴とする多
段クラスタ圧延機による板材の形状制御装置である。
【０００９】以下に本発明を詳細に説明する。図２は、
本発明を単スタンドの多段クラスタ圧延機に適用した場
合の実施例を示し、多段クラスタ圧延機１は、その板形
状矯正装置としてバックアップロールクラウン調整装置
２、中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロー
ルベンデイング装置３ｂを有し、更には図示はしないが
ロールシフト装置を有している。図中１５はバックアッ
プロールクラウン制御装置、１６はロールシフト制御装
置、１７はロールベンデイング制御装置、１８は圧下制
御装置、１９は圧下装置を示す。
本発明を単スタンドの多段クラスタ圧延機に適用した場
合の実施例を示し、多段クラスタ圧延機１は、その板形
状矯正装置としてバックアップロールクラウン調整装置
２、中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロー
ルベンデイング装置３ｂを有し、更には図示はしないが
ロールシフト装置を有している。図中１５はバックアッ
プロールクラウン制御装置、１６はロールシフト制御装
置、１７はロールベンデイング制御装置、１８は圧下制
御装置、１９は圧下装置を示す。
【００１０】板形状に影響する因子である圧延荷重、材
質、板厚、板幅、ワークロールクラウン等の各情報は予
め求められており、これ等の各因子との関係は形状制御
初期設定演算装置５に予め記憶されているため、圧延開
始と同時に最適な圧延条件の設定値が自動形状制御装置
６を経由して上記バックアップロールクラウン調整装置
２、中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロー
ルベンデイング装置３ｂ、ロールシフト装置に与えら
れ、定常圧延が行われる。
質、板厚、板幅、ワークロールクラウン等の各情報は予
め求められており、これ等の各因子との関係は形状制御
初期設定演算装置５に予め記憶されているため、圧延開
始と同時に最適な圧延条件の設定値が自動形状制御装置
６を経由して上記バックアップロールクラウン調整装置
２、中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロー
ルベンデイング装置３ｂ、ロールシフト装置に与えら
れ、定常圧延が行われる。
【００１１】次に、エッジクリップ部を有する板材の圧
延例を同様に図２に基づいて説明する。先ず、定常圧延
状態で予めエッジクリップ部をトラッキングして得た、
板材長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置お
よびクリップの大きさ等のトラッキング情報をトラッキ
ング情報入力装置７に入力し、次いで、この情報に基づ
いて形状制御演算装置８でエッジクリップ部の圧延に最
適な形状修正値が算出される。形状制御演算装置８から
の信号は自動形状制御解除・復帰装置１０および形状矯
正装置９に出力さる。すなわち、圧延中は、前記トラッ
キング情報によりエッジクリップ部が圧延機の直前に到
来したことを判定した時に、エッジクリップ部の圧延機
通過よりｘ秒だけ早いタイミングで前記形状矯正装置９
を作動させて算出された形状修正値を出力し、形状修正
操作を開始する。
延例を同様に図２に基づいて説明する。先ず、定常圧延
状態で予めエッジクリップ部をトラッキングして得た、
板材長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置お
よびクリップの大きさ等のトラッキング情報をトラッキ
ング情報入力装置７に入力し、次いで、この情報に基づ
いて形状制御演算装置８でエッジクリップ部の圧延に最
適な形状修正値が算出される。形状制御演算装置８から
の信号は自動形状制御解除・復帰装置１０および形状矯
正装置９に出力さる。すなわち、圧延中は、前記トラッ
キング情報によりエッジクリップ部が圧延機の直前に到
来したことを判定した時に、エッジクリップ部の圧延機
通過よりｘ秒だけ早いタイミングで前記形状矯正装置９
を作動させて算出された形状修正値を出力し、形状修正
操作を開始する。
【００１２】この際、エッジクリップ部のない部分で修
正操作が開始されるため、自動形状制御で修正分が戻さ
れないように、この自動形状制御装置を自動形状制御解
除・復帰装置１０で解除させる。
正操作が開始されるため、自動形状制御で修正分が戻さ
れないように、この自動形状制御装置を自動形状制御解
除・復帰装置１０で解除させる。
【００１３】形状矯正装置９の作動でクリップ直前に、
中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロールベ
ンデイング装置３ｂに、予め求めておいたベンダー圧力
修正（増加）量を出力し、ベンダー圧力を増加させ、ベ
ンダーの動作が完了後に最適条件でクリップ部の圧延を
行う。ここでベンダーをクリップ部の形状制御装置とし
ているのは、多段クラスター圧延機の場合、複数の形状
制御装置を有するが、クリップ部のように部分的な形状
修正が必要な場合は、ベンダーの使用が応答性の点で有
利であり、形状不良による歩留り落ちを最小限にするこ
とができるためである。
中間ロールベンデイング装置３ａおよびワークロールベ
ンデイング装置３ｂに、予め求めておいたベンダー圧力
修正（増加）量を出力し、ベンダー圧力を増加させ、ベ
ンダーの動作が完了後に最適条件でクリップ部の圧延を
行う。ここでベンダーをクリップ部の形状制御装置とし
ているのは、多段クラスター圧延機の場合、複数の形状
制御装置を有するが、クリップ部のように部分的な形状
修正が必要な場合は、ベンダーの使用が応答性の点で有
利であり、形状不良による歩留り落ちを最小限にするこ
とができるためである。
【００１４】しかし、圧延中ベンダー圧力の増加方向の
余裕は一定でなく、場合によっては殆どベンダー圧力が
増加できないケースも発生する。そこで実施例では、ベ
ンダーでの圧力増加が十分とれない場合は、予め、中間
ロールベンデイング装置３ａおよびワークロールベンデ
イング装置３ｂにベンダー圧力修正（減少）量を出力
し、ベンダー圧力を減少させると同時に、バックアップ
ロールクラウン調整装置２および圧下バランスをベンダ
ー圧力の減少を補う方向に作動させる。これにより、定
常圧延状態を維持しつつ、中間ロールベンダー圧力およ
びワークロールベンダー圧力の増加方向の余裕を最大と
することができる。この後、先に述べたクリップ部の形
状修正を行えば、ベンダー能力を最大限クリップ部の形
状修正に使用した圧延が可能となる。
余裕は一定でなく、場合によっては殆どベンダー圧力が
増加できないケースも発生する。そこで実施例では、ベ
ンダーでの圧力増加が十分とれない場合は、予め、中間
ロールベンデイング装置３ａおよびワークロールベンデ
イング装置３ｂにベンダー圧力修正（減少）量を出力
し、ベンダー圧力を減少させると同時に、バックアップ
ロールクラウン調整装置２および圧下バランスをベンダ
ー圧力の減少を補う方向に作動させる。これにより、定
常圧延状態を維持しつつ、中間ロールベンダー圧力およ
びワークロールベンダー圧力の増加方向の余裕を最大と
することができる。この後、先に述べたクリップ部の形
状修正を行えば、ベンダー能力を最大限クリップ部の形
状修正に使用した圧延が可能となる。
【００１５】クリップ部の圧延終了後に、ロールベンダ
ー圧力、バックアップロールクラウン調整および圧下バ
ランスを定常圧延状態とするために、自動形状制御解除
・復帰装置１０で形状矯正装置９を解除し、前記自動形
状制御装置６を作動させて定常圧延状態に戻して圧延す
る。この一連の操作は、エッジクリップ部の圧延の必要
がある際に繰り返して実施されることになる。
ー圧力、バックアップロールクラウン調整および圧下バ
ランスを定常圧延状態とするために、自動形状制御解除
・復帰装置１０で形状矯正装置９を解除し、前記自動形
状制御装置６を作動させて定常圧延状態に戻して圧延す
る。この一連の操作は、エッジクリップ部の圧延の必要
がある際に繰り返して実施されることになる。
【００１６】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればエ
ッジクリップ前後の形状不良部長さを極力短くでき、圧
延歩留りを向上させることが可能であり、また圧延中に
エッジクリップ部圧延のための減速が不要となると共
に、高能率化圧延が実施でき、加えて全自動圧延が可能
となるために作業者の介入を不要となる利点がある。更
に、複数の形状修正装置を有する圧延機においても、エ
ッジクリップ部の圧延に最も有効な形状修正範囲を拡大
し効果的な形状修正を行うことが可能になり、生産能率
および圧延歩留りを著しく向上することができる。
ッジクリップ前後の形状不良部長さを極力短くでき、圧
延歩留りを向上させることが可能であり、また圧延中に
エッジクリップ部圧延のための減速が不要となると共
に、高能率化圧延が実施でき、加えて全自動圧延が可能
となるために作業者の介入を不要となる利点がある。更
に、複数の形状修正装置を有する圧延機においても、エ
ッジクリップ部の圧延に最も有効な形状修正範囲を拡大
し効果的な形状修正を行うことが可能になり、生産能率
および圧延歩留りを著しく向上することができる。
【図１】エッジクリップの説明図。
【図２】本発明による多段クラスタ圧延機の一例を示す
説明図。
説明図。
１ 多段クラスタ圧延機 ２ バックアップロールクラウン調整装置 ３ａ 中間ロールベンデイング装置 ３ｂ ワークロールベンデイング装置 ４ ロードセル ５ 形状制御初期設定演算装置 ６ 自動形状制御装置 ７ トラッキング情報入力装置 ８ 形状制御装置演算装置 ９ 形状矯正装置 １０ 自動形状制御解除・復帰装置 １１ 予測圧延荷重演算装置 １２ 被圧延板材の材質・板幅・板厚・圧下率設定装
置 １３ 目標板厚設定装置 １４ 入側板クラウン設定装置
置 １３ 目標板厚設定装置 １４ 入側板クラウン設定装置
Claims (2)
- 【請求項１】 エッジクリップ部を有する圧延板材を、
バックアップロールクラウン調整装置、ロールシフト装
置およびロールベンデイング装置を有する多段クラスタ
圧延機で圧延する方法において、予め板材の長手方向の
クリップ位置、幅方向のクリップ位置およびクリップの
大きさをトラッキング情報として登録し、そのトラッキ
ング情報をもとにエッジクリップ部の形状修正値を算出
し、圧延時、エッジクリップ部の圧延機到来直前に自動
形状制御を解除するとともに、前記形状修正値を出力
し、バックアップロールクラウン量、ロールシフト量お
よびロールベンデイング力を修正してエッジクリップ部
を形状矯正する非定常圧延を行い、エッジクリップ部圧
延完了後直ちに非定常圧延から定常圧延の自動形状制御
の設定値に戻して通常圧延を続行することによりエッジ
クリップ部の圧延に最適な形状修正制御を行うことを特
徴とする多段クラスタ圧延機による圧延板材の形状制御
圧延方法。 - 【請求項２】 バックアップロールクラウン調整装置、
ロールシフト装置およびロールベンデイング装置を有す
る多段クラスタ圧延機において、予め登録された、板材
の長手方向のクリップ位置、幅方向のクリップ位置およ
びクリップの大きさで構成されるトラッキング情報をも
とにエッジクリップの形状修正値を算出する演算装置
と、自動形状制御を遂行または解除する自動形状制御切
替装置と、前記演算装置から出力される形状修正値と圧
延機の情報に基づきエッジクリップ部圧延に最適なバッ
クアップロールクラウン量、ロールシフト量およびロー
ルベンデイング力を演算する形状制御オンライン演算装
置と、この形状制御オンライン演算装置の出力信号に応
じて前記バックアップロールクラウン調整装置、ロール
シフト装置およびロールベンデイング装置を制御する圧
延板材形状矯正装置装置を備えたことを特徴とする多段
クラスタ圧延機による板材の形状制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7031170A JPH08215729A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 圧延板材の形状制御圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7031170A JPH08215729A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 圧延板材の形状制御圧延方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08215729A true JPH08215729A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12323971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7031170A Withdrawn JPH08215729A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 圧延板材の形状制御圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08215729A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003053408A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-26 | Kawasaki Steel Corp | 母材条件の異なる金属材の溶接部圧延方法 |
-
1995
- 1995-02-20 JP JP7031170A patent/JPH08215729A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003053408A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-26 | Kawasaki Steel Corp | 母材条件の異なる金属材の溶接部圧延方法 |
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Legal Events
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