JPH08214308A - 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置 - Google Patents

画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置

Info

Publication number
JPH08214308A
JPH08214308A JP1798595A JP1798595A JPH08214308A JP H08214308 A JPH08214308 A JP H08214308A JP 1798595 A JP1798595 A JP 1798595A JP 1798595 A JP1798595 A JP 1798595A JP H08214308 A JPH08214308 A JP H08214308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coefficient
image
inverse
filter
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1798595A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuto Kobayashi
和人 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Graphic Communication Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Graphic Communication Systems Inc filed Critical Matsushita Graphic Communication Systems Inc
Priority to JP1798595A priority Critical patent/JPH08214308A/ja
Publication of JPH08214308A publication Critical patent/JPH08214308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モスキートノイズやブロック歪みなどの画質
劣化を発生させることなく高い圧縮率でカラー、グレイ
スケールの静止画像の符号化を実現する。 【構成】 画像圧縮符号化装置に、2分割フィルターを
再帰的に用いて低周波域ほど細かく帯域オクターブ分割
するウェーブレット変換手段13と、高周波域の帯域の
係数ほど粗く量子化を行なう量子化手段14と、量子化
手段の出力をエントロピー符号化するエントロピー符号
化手段15とを備え、前記ウェーブレット変換手段を、
低周波域の2分割(合成)フィルターのタップ数の方が
高周波域の2分割(合成)フィルターのタップ数よりも
長いフィルターバンクを備えた構成にするとともに、各
層のフィルターの出力側にバッファメモリ手段を設け、
また画像端検出手段と、この検出結果に基づき画像端に
零データを挿入する手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像圧縮符号化装置及び
画像伸長復号化装置、特にカラー画像、グレイスケール
静止画像の符号化或いは復号化を行なう画像圧縮符号化
装置及び画像伸長復号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカラー画像、グレイスケール静止
画像の符号化或いは復号化を行なう装置の規格として、
例えば、ITU−Tの国際標準規格JPEGが知られて
いる。この規格に基づいた画像圧縮符号化装置及び画像
伸長復号化装置の従来例としては例えば図27のブロッ
ク図に示すものがある。
【0003】図27は符号化装置及び復号化装置が一体
になった、いわゆる画像圧縮伸長符号復号化装置を示し
ている。この図において、符号1は送信する画信号を符
号化する符号化器で、この符号化器1は、離散コサイン
変換部2と、量子化器3とエントロピー符号化器4とか
ら構成されている。5は量子化器3による量子化に必要
なデータが格納された量子化テーブル、6はエントロピ
ー符号化器4による符号化処理動作に必要なデータが格
納された符号化テーブル、7は符号化された画像データ
が送受信される伝送路である。また、符号8は受信され
る画信号を復号化する復号化器で、この復号化器8は、
逆離散コサイン変換部9と、逆量子化器10とエントロ
ピー復号化器11とから構成されている。
【0004】JPEGにおける符号化器1の入力画像は
8×8画素のブロックに分割され、この8×8画素のブ
ロック画像に対して、離散コサイン変換部2にて2次元
の離散コサイン変換(以下DCTと呼ぶ)を行なう。こ
れにより、ブロック画素は複数の周波数変換係数となる
周波数領域型式に変換される。
【0005】ここで、ブロック内の画素の値をP[x,
y]とするとき、DCTの変換結果S[u,v]は、次
式に示すように決定される。 S[u,v]=0.25・Cu ・Cv ・ΣΣP[x,y]・COS[(2x+1 )・u・π/16]・COS[(2y+1)・v・π/16] ………(1) 但し、Cu ,Cv =1/1.41421356 :u,
v=0のとき、 また、Cu ,Cv =1 :その
他の場合 1ブロックの画素の値P[x,y]に対してDCT変換
を行なった場合、全部で64個の変換係数S[u,v]
が得られる。ここで、S[0,0]は8×8画素の平均
値(直流成分)を示しているので、DC係数と呼び、残
りはさまざまな交流成分を示すのでAC係数と呼ばれ
る。
【0006】次に量子化器3において、量子化テーブル
5から入力した量子化値QT[u,v]によって変換係
数S[u,v]を量子化し、QS[u,v]として出力
する。なお、この量子化は次式によって表される。 QS[u,v]=round(S[u,v]/QT[u,v]) ………(2) 但し、roundは最も近い整数への整数化 この量子化において、QT[u,v]の値を調整するこ
とで、画質/圧縮率のコントロールが可能となる。
【0007】次に、エントロピー符号化器4において、
QS[u,v]はエントロピー符号化される。エントロ
ピー符号化の方式としては、符号化テーブル6から入力
したハフマンテーブルを参照することにより符号化を行
なうハフマン符号化方式が採用される。このハフマン符
号化は、図28のフロー図に示すような処理手順で行な
う。すなわち、処理ステップ(以下単にステップとい
う)ST1において、DC係数とAC係数を分離し、次
ににDC係数の符号化(ステップST2)とAC係数の
符号化(ステップST3)を別々に行ない、DC係数の
符号のあとにAC係数の符号を付加することにより合成
して(ステップST4)全体の符号とする。
【0008】DC係数の符号化は、図29のフロー図に
示すような処理手順で行なう。すなわち、まず現ブロッ
クのDC成分DCi と前ブロックのDC成分DCi-1 と
の差分ΔDCi を求め(ステップST5)、この値の属
するグループ番号をアドレスとして、DC係数用のハフ
マンテーブルから符号を読み出し(ステップST6)、
さらにグループ内での順位を付加ビットとして加えたも
のをDC係数の符号とする。
【0009】AC係数の符号化は図30のフロー図に示
すような処理手順で行なう。すなわち、まずAC係数の
走査を行なう(ステップST7)。この走査の方法とし
ては、低周波側から高周波側へと2次元の空間周波数領
域をジグザグにスキャンすることにより行なわれる。こ
のような走査方法をとることにより、ゼロのランを長く
することができ、圧縮率の向上を図ることが可能とな
る。具体的には、下記表1に示す通りである。
【0010】 (表1) QS[0,1]→QS[1,0]→QS[2,0]→QS[1,1]→ QS[0,2]→QS[0,3]→QS[1,2]→QS[2,1]→ QS[1,2]→QS[0,3]→QS[0,4]→QS[1,3]→ QS[2,2]→ … →QS[6,7]→QS[7,6]→ QS[7,7] 1次元にならび換えられたAC係数に対して、順次AC
係数がゼロか否かを判定して(ステップST8)、まず
連続するゼロの係数(無効係数)の長さ(ランレング
ス)とそれに続くゼロでない係数(有効係数)の値を求
め(ステップST9)、この有効係数の属するグループ
番号と、無効係数のランレングスの組み合わせ値とを、
2次元アドレスとしてAC係数のハフマン符号テーブル
から符号を読み出し(ステップST10)、さらに有効
係数のグループ内での順位を付加ビットとして加えてA
C係数の1つの符号が得られる。そして、次のAC係数
がなくなったか否かをチェックしながら(ステップST
11)、AC係数がなくなるまでこれを繰り返し、次の
AC係数がなくなると符号化処理を終了する。なお、こ
れらの符号は伝送路7を介して復号化器8側へと伝送さ
れる。
【0011】次に、復号化器8の動作を説明する。この
復号化器8では、符号化テーブル6から入力したハフマ
ンテーブルにより復号化を行なう。復号化の動作として
は、図31のフロー図に示すような処理手順で行なう。
すなわち、まず、1ブロックの符号を切り出し(ステッ
プST12)、DC係数の復号化(ステップST13)
とAC係数の復号化(ステップST14)を行ない、変
数係数を合成する(ステップST15)。
【0012】DC係数の復号化は、図32のフロー図に
示すような処理手順で行なう。すなわち、付加ビットを
除いた符号をアドレスとしてDC係数用のハフマン復号
テーブルからグループ番号を読み出し(ステップST1
6)、このグループ番号から差分ΔDCi を割り出して
前ブロックのDC成分DCi-1 1に加算し(ステップS
T17)、この値と上述の付加ビットからDC係数を求
める。
【0013】また、AC係数の復号化は、図33のフロ
ー図に示すような処理手順で行なう。すなわち、1つの
符号を切り出し(ステップST18)、付加ビットを除
いた符号をアドレスとして、AC係数用のハフマン復号
テーブルを読み出し(ステップST19)、この読み出
されたデータのランレングスから零係数である無効係数
を再生する(ステップST20)一方で、これと並行し
て非零係数である有効係数のグループ番号を求め(ステ
ップST21)、さらにグループ番号と上述の付加ビッ
トから有効係数の値を求め、変換係数行列の中の1符号
に対応するAC係数を決定する(ステップST22)。
そして、次のAC係数用の1符号がなくなったか否かを
チェックしながら(ステップST23)、AC係数がな
くなるまでこれを繰り返し、次のAC係数用の1符号が
なくなると復号化処理を終了する。
【0014】逆量子化器10においては、次式に示すよ
うに量子化テーブル5から入力した量子化係数QT
[u,v]をQS[u,v]に乗算して変換係数S
[u,v])が算出される。 S[u,v]=QS・[u,v]・QT・[u,v] ………(3) 次に、逆離散コサイン変換部2において、8×8画素に
対して2次元の逆離散コサイン変換(以後IDCTと呼
ぶ)を行なう。ブロック内の画素の値P[x,y]が、
IDCTの変換係数S[u,v]から次式に示すように
決定される。 P[x,y]=0.25・Cu ・Cv ・ΣΣS[u,v]・COS[(2x+1 )・u・π/16]・COS[(2y+1)・v・π/16] ………(4) 但し、Cu ,Cv =1/1.41421356 :u,
v=0のとき、 また、Cu ,Cv =1 :その
他の場合
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像圧縮符号化装置および画像伸長復号化装
置にあっては、DCTという形の直交変換を8×8画素
のブロック単位で行なうべく、高い圧縮率を実現するた
めに量子化を粗くする(量子化係数QT[u,v]を大
きくする)と、以下のような問題が生じる、まず、第1
に、8×8画素を単位とした歪み(ブロック歪み)が発
生する。第2に、エッジの周辺に蚊が飛んでいるような
歪み(モスキートノイズ)が発生する。第1の問題点は
DCTの基底がオーバーラップしていないことに起因し
ている。この問題点に対してエッチ・エス・マルヴァー
(H.S.MALVAR)はその論文”The LO
T:Transform Cod−ing witho
ut Blocking effects”(IEEE
Trans, ASSP、Vol.37 No.4
1989)において、基底が互いにオーバーラップする
直交変換としてLOTを提唱し、第1の問題点(ブロッ
ク歪み)が抑制できることを示している。
【0016】しかしながら、この方式では、高周波の基
底がオーバーラップしない直交変換に比べ、長くなって
しまうので、モスキートノイズの発生範囲は広まってし
まい、第1、第2の問題点を合わせた総合的な解決策と
はなり得なかった。
【0017】ところで、LOTとは、独立してフィルタ
ーバンクというフィルターの集まりを用いて帯域を分割
して、符号化する方法にサブバンド符号化があり、19
80年代中頃から研究されている。サブバンド符号化で
は基底がオーバーラップするため、ブロック歪は発生し
ない。また、サブバンド符号化では2分割フィルターを
再帰的に用いて低周波域ほど細かい帯域分割を実現して
いるため、高周波域側の基底が低周波域側の基底よりも
相対的に短くなる。よって、高周波成分を存在するエッ
ジ部で粗く量子化を行なっても高周波域用基底の幅が短
いため、モスキートノイズの存在する幅がせばまり、モ
スキートノイズの発生を視覚的に目だたないものにする
可能性をもっている。サブバンド符号化の例としては、
村上、山田の”Wavelet変換による画像符号化”
(電子情報通信学会研究会、IE92−8、pp53)
や、太田、松本、矢野、西谷の”ウェーブレット変換に
よる画像符号化の検討(1)−直交変換との比較−”
(D−335、電子情報通信学会1991年春期全国大
会)がある。
【0018】サブバンド符号化に用いられるフィルター
の種類には、直交ミラーフィルター(QMF)を代表と
して、共役ミラーフィルター(CQF)、ウェーブレッ
トフィルター(WF)など、いくつかのバリエーション
があるが、(例えば、斉藤、チョン、”新しい画像符号
化概念の構築へ向けて”、テレビジョン学会誌、Vo
l.46,No.9,1992)、いずれのフィルター
に対しても高圧縮符号化のためには、2つの帯域を急峻
な遮断特性で分割して無相関化する必要があるため、長
いタップのフィルター(基底)が望ましい。ところが、
すでに述べたように、モスキートノイズの抑制には高周
波域に対する基底は短いフィルターが望ましいため、モ
スキートノイズを抑制しながら高い圧縮性を実現するの
は困難であるという問題点を生ずる。
【0019】また、第3に、静止画像伝送装置では、最
低限、標準符号化JPEGを搭載することが多いが、公
知の前記のウェーブレット変換による画像圧縮符号化を
追加搭載することは量子化部、エントロピー符号化部が
JPEGの量子化部、エントロピー符号化部とは異なる
ため、回路規模が増大し、コストアップが大きくなって
しまうという不具合があった。
【0020】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、コストが小さく、モスキー
トノイズやブロック歪みなどの画質劣化を発生させるこ
となく、高い圧縮率でカラー、グレイスケールの静止画
像を圧縮符号化することのできる画像圧縮符号化装置お
よび画像伸長復号化装置を提供することである。
【0021】本発明の第2の目的は、コストアップが小
さく標準符号化JPEGを搭載した画像伝送装置に前記
画質劣化のない画像圧縮符号化装置を追加搭載し得るよ
うにすることである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、画像圧縮符号化装置を、ウェーブレット
変換手段と、このウェーブレット変換手段の出力を量子
化する量子化手段と、前記量子化手段の出力を符号化す
るエントロピー符号化手段とを備え、前記ウェーブレッ
ト変換手段が、入力信号の帯域を再帰的に2分割する2
分割フィルター手段と、この2分割フィルターの中間出
力信号を格納するバッファメモリ手段と、このバッファ
メモリ手段をサイクリックに制御する制御手段とを有す
ることを第1の要旨とする。
【0023】本発明の別の態様では、画像伸長復号化装
置を、符号をエントロピー復号化するエントロピー復号
化手段と、前記エントロピー復号化手段の出力を逆量子
化する逆量子化手段と、逆ウェーブレット変換手段とで
構成するとともに、逆ウェーブレット変換手段が2つの
帯域を再帰的に合成する2帯域合成フィルター手段と、
この2帯域合成フィルターの中間出力信号を格納するバ
ッファメモリ手段と、このバッファメモリ手段をサイク
リックに制御する制御手段とを有することを第2の要旨
とする。これらの画像圧縮符号化装置および画像伸長復
号化装置は、画像圧縮伸長符号復号化装置として一体に
組み合わせられてもよい。
【0024】本発明はまた、画像圧縮符号化装置のウェ
ーブレット変換手段が、画像端を検出する画像端検出手
段と、この画像端検出手段の検出結果に基づいて画像端
に零データを挿入する零データ挿入手段とを有すること
を第3の要旨とする。
【0025】本発明はまた、画像伸長復号化装置の逆ウ
ェーブレット変換手段が、変換係数端を検出する変換係
数端検出手段と、この変換係数端検出手段の検出結果に
基づいて入力データにに零データを挿入する零データ挿
入手段とを有することを第4の要旨とする。
【0026】本発明はまた、画像圧縮符号化装置のウェ
ーブレット変換手段が、ウェーブレット変換係数の絶対
値を格納する係数格納手段と、この係数の絶対値を使っ
て入力データに対して所定の設定に応じて加減乗算を行
なう算術演算手段とを有することを第5の要旨とする。
【0027】本発明はまた、画像圧縮符号化装置のウェ
ーブレット変換手段が、低周波側のウェーブレット変換
係数を格納する係数格納手段と、この係数を使って入力
データに対して所定の設定に応じて加減乗算を行なう算
術演算手段とを有することを第6の要旨とする。
【0028】本発明はまた、画像伸長復号化装置の逆ウ
ェーブレット変換手段が、逆ウェーブレット変換係数の
絶対値を格納する係数格納手段と、この係数の絶対値を
使って入力データに対して所定の設定に応じて加減乗算
を行なう算術演算手段とを有することを第7の要旨とす
る。
【0029】本発明はまた、画像伸長復号化装置の逆ウ
ェーブレット変換手段が、低周波側の逆ウェーブレット
変換係数を格納する係数格納手段と、この係数を使って
入力データに対して所定の設定に応じて加減乗算を行な
う算術演算手段とを有することを第8の要旨とする。
【0030】本発明はさらに、2分割フィルターを再帰
的に用いて低周波域ほど細かく分割するウェーブレット
変換手段において、再帰的に用いる低周波域の2分割
(合成)フィルターのタップ数の方が高周波域の2分割
(合成)フィルターのタップ数よりも長いフィルターバ
ンクを備えることを第9の要旨とする。
【0031】本発明はまた、前記再帰的に用いる低周波
域の2分割(合成)フィルターのタップ数の方が高周波
域の2分割(合成)フィルターのタップ数よりも長いフ
ィルターバンクを備えることに代えて、これと等価なフ
ィルターバンクを帯域別に別々のフィルターで構成して
備えることを第10の要旨とする。
【0032】さらに、本発明は、前記第9の要旨または
第10の要旨に加えて、高周波域の帯域係数ほど粗く量
子化を行なう量子化手段を備えたことを第11の要旨と
する。
【0033】
【作用】本発明は前記第1の要旨により、画像圧縮符号
化装置ではウェーブレット変換動作を実行することがで
き、高い圧縮率による非標準の符号化を実現できる。ま
た、ウェーブレット変換手段に、入力信号の帯域を再帰
的に2分割する2分割フィルター手段と、この2分割フ
ィルターの中間出力信号を格納するバッファメモリ手段
と、このバッファメモリ手段をサイクリックに制御する
制御手段とを設けたためバッファメモリのコウトダウン
が図れるとともに、ウェーブレット変換と、符号化、通
信動作のリアルタイム化が図れる。
【0034】また、画像圧縮符号化装置のウェーブレッ
ト変換手段に、画像端を検出する画像端検出手段と、こ
の画像端検出手段の検出結果に基づいて画像端に零デー
タを挿入する零デタ挿入手段とを設けたため、ウェーブ
レット変換のフィルター処理を、対象とするブロックの
画像上での位置に関わらず、一律に同じサブルーチンを
繰り返して使用することができ、その結果ソフトウェア
容量を削減することができる。
【0035】また、ウェーブレット変換手段に、ウェー
ブレット変換係数の絶対値または低周波側の変換係数を
格納する係数格納手段と、この係数の絶対値を使って入
力データに対して所定の設定に応じて加減乗算を行なう
算術演算手段を設けたため、演算において頻繁に使用す
る係数を係数格納手段に常駐させることができ、フィル
ター処理に際しての係数読み出しが高速にできる。ま
た、前記絶対値を格納する場合は、係数格納手段に符号
ビットが不要なので係数の正数部の精度が上がりウェー
ブレット変換のSN比が向上する。
【0036】また、逆ウェーブレット変換手段と逆離散
コサイン変換手段を合わせ持つタイプの画像伸長復号化
装置では、前記高い圧縮率による非標準の符号化が施さ
れた画像データおよび通常の符号化が施された画像デー
タに対して逆ウェーブレット変換動作と逆離散コサイン
変換とを選択的に実行し、高圧縮率の符号化データも不
都合なく伸長復号化することができる。
【0037】また本発明は、すべての2分割(合成)フ
ィルターの長さが等しいフィルターバンクを備えた構成
よりも高周波成分を多く含むエッジ部では量子化誤差の
影響する範囲が狭くなり、モスキートノイズの発生およ
びブロック歪みの発生を抑圧することができる。また、
これと同時に、低周波域のフィルターが急峻な帯域遮断
特性を持つため、無相関化が高まり圧縮率が高くなる。
【0038】さらに本発明は、量子化の誤差の発生がよ
りエッジの近くに集中するためモスキートノイズの発生
を抑制することができる。
【0039】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に係る画像圧縮
符号化装置と画像伸長復号化装置とが一体として結合構
成された画像圧縮伸長符号復号化装置の構成を表すブロ
ック図である。この図において、符号12は送信される
静止画像信号の符号化を行なう符号化器、符号20は受
信された画信号を復号化する復号化器、19は符号化さ
れた画像 データが送受信される伝送路である。2は上
記従来例におけると同様画信号を離散コサイン変換する
離散コサイン変換部、13は画信号をウェーブレット変
換するウェーブレット変換部、13bはウェーブレット
変換部13の出力と離散コサイン変換部2の出力を選択
するセレクタ、16は量子化動作の際のセンターデッド
ゾーンの閾値を格納するセンターデッドゾーンテーブ
ル、17は量子化(または逆量子化)の際の量子化係数
の逆数(量子化係数)を格納する量子化テーブル、14
はセンターデッドゾーンテーブル16と量子化テーブル
17からの量子化のパラメータを入力してウェーブレッ
ト変換部13の出力の量子化を行なう量子化器、18は
ハフマンテーブルで、ハフマン符号化のためのハフマン
符号を格納するハフマン符号テーブル18aと、ハフマ
ン復号化のためのデータを格納するハフマン復号テーブ
ル18bとを有する。
【0040】15はハフマンテーブル18からハフマン
符号を入力し、量子化器14の出力をハフマン符号化す
るエントロピー符号化器、23はハフマンテーブル18
からハフマン復号を入力し、符号をハフマン復号化する
エントロピー復号化器、22はセンターデッドゾーンテ
ーブル16と量子化テーブル17から量子化のパラメー
タを入力してエントロピー復号化器23の出力の逆量子
化を行なう逆量子化器、21bは逆量子化器22の出力
を逆ウェーブレット変換部21または逆離散コサイン変
換部3に入力するセレクタ、21はセレクタ21bの出
力を逆ウェーブレット変換処理する逆ウェーブレット変
換部、3はセレクタ21bの出力を逆離散コサイン変換
処理する逆離散コサイン変換部、13cはセレクタ13
b、セレクタ21bに対して制御信号を出力し、センタ
ーデッドゾーンテーブル16、量子化テーブル17ハフ
マンテーブル18に対してテーブル内容を書き換える制
御部である。
【0041】本実施例では送信装置と受信装置のネゴシ
エーションによって、ウェーブレット変換を用いた非標
準モードの搭載を確認し、且つ高い圧縮率(JPEGで
は画質劣化が著しい)で伝送する場合には制御部13c
からの制御信号によりウェーブレット変換部13からの
出力を量子化器14へ、または逆量子化器22から逆ウ
ェーブレット変換部21への入力を選択して非標準符号
化を実施し、それ以外(非標準モードを搭載していな
い、または高圧縮率での伝送を行なわない)場合は制御
部13cからの制御信号により離散コサイン変換部2か
らの出力を量子化器14へ、または逆量子化器22から
逆離散コサイン変換部3への入力を選択して標準符号化
JPEGを実施する。このJPEGの動作は従来と同じ
である。
【0042】ここではウェーブレット変換符号化の場合
の動作について説明する。図2はウェーブレット変換部
13の内部構成を表す図である。この図において、符号
24は水平方向低域側分割フィルターFHL1と1/2
のデータまびきの処理を行なうユニット(以下、便宜上
「第1の水平低域処理ユニット」という)、25は水平
方向高域側分割フィルターFHH1と1/2のデータま
びきの処理を行なうユニット(以下、便宜上「第1の水
平高域処理ユニット」という)で、これら2つのユニッ
ト24、25はペアで画信号の処理を行なう。
【0043】26、27はペアで出力の処理を行なう
が、2カ所で使用される。第1の箇所では、26は第1
の水平低域処理ユニット24の出力を入力して垂直方向
低域側分割フィルターFVL1と1/2のデータまびき
の処理を行なうユニット(以下、便宜上「第1の垂直低
域処理ユニット」という)、27は第1の水平低域処理
ユニット24の出力を入力して垂直方向高域側分割フィ
ルターFVH1と1/2のデータまびきの処理を行なう
ユニット(以下、便宜上「第1の垂直高域処理ユニッ
ト」という)である。第2の箇所では、26は第1の水
平高域処理ユニット25の出力を入力して垂直方向低域
側分割フィルターFVL1と1/2のデータまびきの処
理を行なうユニット、27は第1の水平高域処理ユニッ
ト25の出力を入力して垂直方向高域側分割フィルター
FVH1と1/2のデータまびきの処理を行なうユニッ
トである。
【0044】符号28は水平方向低域側分割フィルター
FHL2と1/2のデータまびきの処理を行なうユニッ
ト(以下、便宜上「第2の水平低域処理ユニット」とい
う)、29は水平方向高域側分割フィルターFHH2と
1/2のデータまびきの処理を行なうユニット(以下、
便宜上「第2の水平高域処理ユニット」という)で、こ
れら2つのユニット28、29はペアで第1の垂直低域
処理ユニット26の出力の処理を行なう。
【0045】30、31はペアで出力の処理を行なう
が、2カ所で使用される。第1の箇所では、30は第2
の水平低域処理ユニット28の出力を入力して垂直方向
低域側分割フィルターFVL2と1/2のデータまびき
の処理を行なうユニット(以下、便宜上「第2の垂直低
域処理ユニット」という)、31は第2の水平低域処理
ユニット28の出力を入力して垂直方向高域側分割フィ
ルターFVH2と1/2のデータまびきの処理を行なう
ユニット(以下、便宜上「第2の垂直高域処理ユニッ
ト」という)である。第2の箇所では、30は第2の水
平高域処理ユニット29の出力を入力して垂直方向低域
側分割フィルターFVL2と1/2のデータまびきの処
理を行なうユニット、31は第2の水平高域処理ユニッ
ト29の出力を入力して垂直方向高域側分割フィルター
FVH2と1/2のデータまびきの処理を行なうユニッ
トである。
【0046】符号32は水平方向低域側分割フィルター
FHL3と1/2のデータまびきの処理を行なうユニッ
ト(以下、便宜上「第3の水平低域処理ユニット」とい
う)、33は水平方向高域側分割フィルターFHH3と
1/2のデータまびきの処理を行なうユニット(以下、
便宜上「第3の水平高域処理ユニット」という)で、こ
れら2つのユニット28、29はペアで第2の垂直低域
処理ユニット30の出力の処理を行なう。
【0047】34、35はペアで出力の処理を行なう
が、2カ所で使用される。第1の箇所では、34は第3
の水平低域処理ユニット32の出力を入力して垂直方向
低域側分割フィルターFVL3と1/2のデータまびき
の処理を行なうユニット(以下、便宜上「第3の垂直低
域処理ユニット」という)、35は第3の水平低域処理
ユニット32の出力を入力して垂直方向高域側分割フィ
ルターFVH3と1/2のデータまびきの処理を行なう
ユニット(以下、便宜上「第3の垂直高域処理ユニッ
ト」という)である。第2の箇所では、34は第3の水
平高域処理ユニット33の出力を入力して垂直方向低域
側分割フィルターFVL3と1/2のデータまびきの処
理を行なうユニット、31は第3の水平高域処理ユニッ
ト33の出力を入力して垂直方向高域側分割フィルター
FVH3と1/2のデータまびきの処理を行なうユニッ
トである。
【0048】36、37、38、39、40、41、4
2、43、44、45はウェーブレット変換部13の出
力でそれぞれLL3、LH3、HL3、HH3、LH
2、HL2、HH2、LH1、HL1、HH1という信
号名である。図3にこれらの信号が分割する帯域を2次
元の空間周波数領域に示した。高周波領域ほど分割の幅
が広く、低周波領域ほど分割の幅が狭くなっている。
【0049】図2の中で表されている↓(13B)はダ
ウンサンプラで、データの1/2まびきを行なう。
【0050】図4は量子化器14の内部の構成を示す図
である。10個(入力する帯域変換係数(LL3〜HH
1)の個数分)の1帯域に対応した量子化ユニットがあ
る。LL3を入力する量子化ユニット(線形量子化部)
67は線形量子化を行ない、それ以外の9個の量子化ユ
ニット(センターデッドゾーン型量子化部68)はセン
ターデッドゾーン型の量子化を行なう。線形量子化部6
7は帯域係数LL3と量子化テーブル17から量子化係
数の逆数(1/QT_LL3(69))を入力して乗算
を行なってQLL3(88)として出力する。
【0051】9個のセンターデッドゾーン型量子化部6
8は、それぞれ帯域係数LH3(37),HL3(3
8),HH3(39),LH2(40),HL2(4
1),HH2(42),LH1(43),HL1(4
4),HH1(45)とセンターデッドゾーンテーブル
16からセンターデッドゾーン閾値CD_LH3(7
9),CD_HL3(80),CD_HH3(81),
CD_LH2(82),CD_HL2(83),CD_
HH2(84),CD_LH1(85),CD_HL1
(86),CD_HH1(87),と量子化テーブル1
7から量子化係数の逆数1/QT_LH3(70),1
/QT_HL3(71),1/QT_HH3(72),
1/QT_LH2(73),1/QT_HL2(7
4),1/QT_HH2(75),1/QT_LH1
(76),1/QT_HL1(77),1/QT_HH
1(78)を入力して、図6に示すフロー図(但し図6
ではHH1の例のみ記載)にしたがってセンターデッド
ゾーン型量子化を行ない、QLH3,(89),QHL
3(90),QHH3(91),QLH2(92),Q
HL2(93),QHH2(94),QLH1(9
5),QHL1(96),QHH1(97)をそれぞれ
出力する。
【0052】センターデッドゾーン型量子化は、図5の
詳細フロー図に示すような処理手順で行なう。このフロ
ー図はHH1の場合の例を示したものである。なわち、
この量子化動作がスタートすると、HH1<CD_HH
1か否かをチェックし(ステップST31)、HH1≧
CD_HH1ならば、出力はQHH1=(HH1−CD
_HH1)・(1/QT_HH1)とする(ステップS
T32)。HH1<CD_HH1であれば、次にHH1
≦−CD_HH1か否かをチェックし(ステップST3
3)、HH1>−CD_HH1ならば、出力はQHH1
=0とする(ステップST34)。また、HH1<CD
_HH1かつHH1≦−CD_HH1ならば、出力はQ
HH1=(HH1+CD_HH1)・(1/QT_HH
1)とする(ステップST35)。量子化係数QT_X
XXは次の(5)式をみたす。 QT_HH1,QT_HL1,QT_LH1 > QT_HH2,QT_HL2 ,QT_LH2 > QT_HH3,QT_HL3,QT_LH3,QT_LL 3 ………(5) センターデッドゾーン閾値CDは次の(6)式をみた
す。 CD_HH1,CD_HL1,CD_LH1 > CD_HH2,CD_HL 2,CD_LH2 > CD_HH3,CD_HL3,CD_LH3,CD_L L3 ………(6) なお、センターデッドゾーン型量子化部68に対して、
逆量子化器22において用いられるセンターデッドゾー
ン型逆量子化部(後出の109)が存在する。量子化の
入力とセンターデッドゾーン型量子化部68、センター
デッドゾーン型逆量子化部109を組み合わせた出力の
関係を図6に示す。
【0053】エントロピー符号化器15は、量子化器1
4の出力QLL3,(88),QLH3(89),QH
L3(90),QHH3(91),QLH2(92),
QHL2(93),QHH2(94),QLH1(9
5),QHL1(96),QHH1(97)を入力して
エントロピー符号化を行なう。エントロピー符号化は図
7のフロー図のような処理手順で行なう。すなわち、ま
ず、図8に示すように、8×8画素(図8中の110)
に対応する量子化変数係数QHH1[n,n](11
4),QHL1[n,n](115),QLH1[n,
n](116),QHH2[n,n](117),QH
L2[n,n](118,QLH2[n,n](11
9),QHH3[n,n](120),QHL3[n,
n](121),QLH3[n,n](122),QL
L3[n,n](123)を切り出す。QHH1[n,
n](114),QHL1[n,n](115),QL
H1[n,n](116)は、それぞれ4×4個(図8
中の111),QHH2[n,n](117),QHL
2[n,n](118,QLH2[n,n](119)
は、それぞれ2×2個(図8中の112),QHH3
[n,n](120),QHL3[n,n](12
1),QLH3[n,n](122),QLL3[n,
n](123)は、それぞれ1個(図8中の113)、
合計64個の変数係数が存在するが、まず8×8画素に
対応する変数係数ブロックの切り出しを行なう(ステッ
プST36)。
【0054】次にDC係数(QLL3)の符号化を行な
い(ステップST37)、その次にAC係数(QLL3
以外のすべて)の符号化を行ない(ステップST3
8)、2つの符号を合成して全体の符号とし、次の変数
係数ブロックがあるか否かをチェックしながら(ステッ
プST39)、ブロック切り出しと符号化を繰り返し、
変数係数ブロックがなくなれば符号化処理を終了する。
【0055】前記エントロピー符号化処理動作の中にお
けるDC係数の符号化は図9に示すフロー図のような処
理手順で行なう。すなわち、現ブロックの番号をiとす
るとき、現ブロックのDC係数DCiと前ブロックのD
C係数DCi-1の差分ΔDCiを求め(ステップST4
0)、この値の属するグループ番号をアドレスとしてハ
フマンテーブル18のDC係数用のハフマン符号テーブ
ル18aから符号を読み出し(ステップST41)、さ
らにグループ内での順位を付加ビットとして加えたもの
をDC係数の符号とする。
【0056】前記エントロピー符号化処理動作の中にお
けるAC係数の符号化は図10に示すフロー図のような
処理手順で行なう。この場合、まずAC係数の走査を行
なう(ステップST42)。走査の方法としては、低周
波側から高周波側へとスキャンする。具体的には下記
(表2)の通りである。 (表2) QLH3[0,0]→QHL1[0,0]→QHH1[0,0]→ QLH2[0,0]→QLH2[0,1]→QLH2[1,0]→ QLH2[1,1]→QHL2[0,0]→QHL2[0,1]→ QHL2[1,0]→QHL2[1,1]→QHH2[0,0]→ QHH2[0,1]→QHH2[1,0]→QHH2[1,1]→ QLH1[0,0]→QLH1[0,1]→QLH1[0,2]→ QLH1[0,3]→QLH1[1,0]→QLH1[1,1]→ QLH1[1,2]→QLH1[1,3]→QLH1[2,0]→ QLH1[2,1]→QLH1[2,2]→QLH1[2,3]→ QLH1[3,0]→QLH1[3,1]→QLH1[3,2]→ QLH1[3,3]→QHL1[0,0]→ … → QHH1[3,3] この1次元に並び変えられたAC係数に対して順次AC
係数が零か否か判定して(ステップST43)、まず連
続する零の係数(無効係数)の長さ(ランレングス)を
求める(ステップST44)とともに、それに続く非零
の係数(有効係数)の値を求め、この有効係数の属する
グループ番号と無効係数のランレングスの組み合わせ値
を2次元アドレスとしてハフマンテーブル18のAC係
数のハフマン符号テーブル18aから符号を読み出し
(ステップST45)、さらに、有効係数のグループ内
での順位を付加ビットとして加えてAC係数の1つの符
号とする。そして、次のAC係数がなくなったか否かを
チェックしながら(ステップST46)、この処理動作
を繰り返し、AC係数がなくなれば処理を終了する。こ
のとき、符号は伝送路19を介して復号化器20へ伝送
される。
【0057】エントロピー復号化器13は、符号を入力
して復号化し、QLL3,(88),QLH3(8
9),QHL3(90),QHH3(91),QLH2
(92),QHL2(93),QHH2(94),QL
H1(95),QHL1(96),QHH1(97)を
出力する。エントロピー復号化は、図11のフロー図の
ような処理手順で行なう。すなわち、まず1変換係数ブ
ロックに対応する符号の切り出し(ステップST47)
を行なう。次に、DC係数(QLL3)の復号化を行な
い(ステップST48)、その次にAC係数(QLL3
以外のすべて)の復号化とを行ない(ステップST4
9)、変数係数を図8のように再生する。そして、次の
変数係数ブロックに対応する符号があるか否かをチェッ
クしながら(ステップST50)、ブ ロックに対応す
る符号の切り出しと復号化を繰り返し、変数係数ブロッ
クに対応する符号がなくなれば復号化処理を終了する。
【0058】前記エントロピー復号化処理動作の中にお
けるDC係数の復号化は図12に示すフロー図のような
処理手順で行なう。すなわち、DC係数の復号化では、
付加ビットを除いた符号をアドレスとしてハフマンテー
ブル18のDC係数用のハフマン復号テーブル18bか
らグループ番号を読み出し(ステップST51)、この
グループ番号と前記付加ビットからDC係数差分値ΔD
Ciを求める。次に、現ブロックのDC係数DCiを、
前ブロックのDC係数DCi-1に前記DC係数差分値Δ
DCiを加算して得る(ステップST52)。
【0059】また、前記エントロピー復号化処理動作の
中におけるAC係数の復号化は図13に示すフロー図の
ような処理手順で行なう。この場合、まず1つの符号を
切り出し(ステップST53)、付加ビットを除いた符
号をアドレスとして、ハフマンテーブル18のAC係数
用のハフマン復号テーブル18bを読み出し(ステップ
ST54)、この読み出されたデータのランレングスか
ら零係数である無効係数を再生する(ステップST5
5)一方で、これと並行して非零係数である有効係数の
グループ番号を求め(ステップST56)、さらにグル
ープ番号と前記付加ビットから有効係数の値を求め、変
数係数行列の中の1符号に対応するAC係数を決定する
(ステップST57)。そして、次のAC係数用の1符
号がなくなるったか否かをチェックしながら(ステップ
ST58)、AC係数がなくなるまでこれを繰り返し、
次のAC係数用の1符号がなくなると復号化処理を終了
する。
【0060】図14は、逆量子化器22の内部の構成を
示す図である。この逆量子化器22には、1個の線形逆
量子化部108と9個のセンターデッドゾーン型逆量子
化部109の、合計10個(入力する量子化帯域変数係
数(QLL3〜QHH1)の個数分)の1帯域に対応し
た逆量子化ユニットが設けられている。線形逆量子化部
108は、QLL3を入力して線形逆量子化を行ない、
それ以外のセンターデッドゾーン型逆量子化部109は
センターデッドゾーン型の逆量子化を行なう。
【0061】線形逆量子化部108は、量子化帯域係数
QLL3(88)と、量子化テーブル17からの量子化
係数(QT_LL3(98))を入力して乗算を行なっ
てLL3(36)として出力する。
【0062】9個のセンターデッドゾーン型逆量子化部
109は、それぞれ帯域係数QLH3(89),QHL
3(90),QHH3(91),QLH2(92),Q
HL2(93),QHH2(94),QLH1(9
5),QHL1(96),QHH1(97)と、センタ
ーデッドゾーンテーブル16からセンターデッドゾーン
閾値CD_LH3(79),CD_HL3(80),C
D_HH3(81),CD_LH2(82),CD_H
L2(83),CD_HH2(84),CD_LH1
(85),CD_HL1(86),CD_HH1(8
7)と、量子化テーブル17から量子化係数QT_LH
3(99),QT_HL3(100),QT_HH3
(101),QT_LH2(102),QT_HL2
(103),QT_HH2(104),QT_LH1
(105),QT_HL1(106),QT_HH1
(107)を入力して、図15に示すフロー図(但し図
15ではHH1の例のみ記載)にしたがってセンターデ
ッドゾーン型量子化を行ない、帯域係数LH3(3
7),HL3(38),HH3(39),LH2(4
0),HL2(41),HH2(42),LH1(4
3),HL1(44),HH1(45)をそれぞれ出力
する。
【0063】センターデッドゾーン型逆量子化は、図1
5の詳細フロー図に示すような処理手順で行なう。この
フロー図はHH1の場合の例を示したものである。なわ
ち、この量子化動作がスタートすると、QHH1≦0か
否かをチェックし(ステップST59)、QHH1>0
ならば、出力はHH1=QHH1・QT_HH1+CD
_HH1とする(ステップST60)。QHH1≦0で
あれば、次にQHH1<0か否かをチェックし(ステッ
プST61)、QHH1=0ならば、出力はHH1=0
とする(ステップST62)。QHH1<0ならば、出
力はHH1=QHH1・QT_HH1+CD_HH1と
する(ステップST63)。
【0064】次に、逆ウェーブレット変換部21の内部
の構成を図16に示す。この図において、処理ユニット
46と47はペアで処理を行なうが2ヵ所で使用され
る。第1の箇所では、46はLL3(36)を入力して
垂直方向低域合成フィルターBVL3と1つのデータ間
に1つの零を挿入する処理のユニットであり、47はL
H3(37)を入力して垂直方向高域合成フィルターB
VH3と1つのデータ間に1つの零を挿入する処理のユ
ニットである。第2の箇所では、46はHL3(38)
を入力して垂直方向低域合成フィルターBVL3と1つ
のデータ間に1つの零を挿入する処理のユニットであ
り、47はHH3(39)を入力して垂直方向高域合成
フィルターBVH3と1つのデータ間に1つの零を挿入
する処理のユニットである。
【0065】48は加算器58により加算された前記処
理ユニット46の出力と処理ユニット47の出力との和
であるL3(59)を入力して、水平方向低域合成フィ
ルターBHL3と1つのデータ間に1つの零を挿入する
処理のユニットである。49は加算器58により加算さ
れた前記処理ユニット46の出力と処理ユニット47の
出力との和であるH3(60)を入力して、水平方向低
域合成フィルターBHH3と1つのデータ間に1つの零
を挿入する処理のユニットである。
【0066】処理ユニット50、51はペアで処理を行
なうが2ヵ所で使用される。第1の箇所では、50は加
算器58により加算された前記処理ユニット48の出力
と処理ユニット49の出力との和であるLL2(61)
を入力して、垂直方向低域合成フィルターBVL2と1
つのデータ間に1つの零を挿入する処理のユニットであ
り、51はLH2(40)を入力して、垂直方向高域合
成フィルターBVH2と1つのデータ間に1つの零を挿
入する処理のユニットである。第2の箇所では、50は
HL2(41)を入力して、垂直方向低域合成フィルタ
ーBVL2と1つのデータ間に1つの零を挿入する処理
のユニットであり、51はHH2(42)を入力して、
垂直方向高域合成フィルターBVH2と1つのデータ間
に1つの零を挿入する処理のユニットである。
【0067】52は加算器58により加算された前記処
理ユニット50の出力と処理ユニット51の出力との和
であるL2(62)を入力して、水平方向低域合成フィ
ルターBHL2と1つのデータ間に1つの零を挿入する
処理のユニットである。53は加算器58により加算さ
れた前記処理ユニット50の出力と処理ユニット51の
出力との和であるH2(63)を入力して、水平方向低
域合成フィルターBHH2と1つのデータ間に1つの零
を挿入する処理のユニットである。
【0068】処理ユニット54、55はペアで処理を行
なうが2ヵ所で使用される。第1の箇所では、54は加
算器58により加算された前記処理ユニット52の出力
と処理ユニット53の出力との和であるLL1(64)
を入力して、垂直方向低域合成フィルターBVL1と1
つのデータ間に1つの零を挿入する処理のユニットであ
り、55はLH1(43)を入力して、垂直方向高域合
成フィルターBVH1と1つのデータ間に1つの零を挿
入する処理のユニットである。第2の箇所では、54は
HL1(44)を入力して、垂直方向低域合成フィルタ
ーBVL1と1つのデータ間に1つの零を挿入する処理
のユニットであり、55はHH1(45)を入力して、
垂直方向高域合成フィルターBVH1と1つのデータ間
に1つの零を挿入する処理のユニットである。
【0069】56は加算器58により加算された前記処
理ユニット54の出力と処理ユニット55の出力との和
であるL1(65)を入力して、水平方向低域合成フィ
ルターBHL1と1つのデータ間に1つの零を挿入する
処理のユニットである。57は加算器58により加算さ
れた前記処理ユニット54の出力と処理ユニット55の
出力との和であるH1(66)を入力して、水平方向低
域合成フィルターBHH1と1つのデータ間に1つの零
を挿入する処理のユニットである。なお、図16の中の
↑(21B)はアップサンプラで、データの間に零を挿
入する。以上の構成により画信号が再生される。
【0070】次にウェーブレット変換部13と逆ウェー
ブレット変換部21のフィルターの特性について説明す
る。水平方向のフィルターのセット{FHL1,FHH
1,BHL1,BHH1}と垂直方向のフィルターのセ
ット{FVL1,FVH1,BVL1,BVH1}は、
4タップフィルターで、次の(7)式のような同じ係数
をもっている。 FHL1[n](FVL1[n])={.48296,.83651, .22414,−.12940} FHH1[n](FVH1[n])={.12940,.22414, −.83651,.48296} BHL1[n](BVL1[n])={−.12940,.22414, .83651,.48296} BHH1[n](BVH1[n])={.48296,−.83651, .22414,.12940} ………(7) 水平方向のフィルターのセット{FHL2,FHH2,
BHL2,BHH2}と垂直方向のフィルターのセット
{FVL2,FVH2,BVL2,BVH2}は、6タ
ップフィルターで、次の(8)式のような同じ係数をも
っている。 FHL2[n](FVL2[n])={.33267,.80689, .45987,−.13501, −.08544,.03522} FHH2[n](FVH2[n])={−.03522,−.08544, .13501,.45987, −.80689,.33267} BHL2[n](BVL2[n])={.03522,−.08544, −.13501,.45987, .80689,.33267} BHH2[n](BVH2[n])={.33267,−.80689, .45987,.13501, −.08544,−.03522} ………(8) 水平方向のフィルターのセット{FHL3,FHH3,
BHL3,BHH3}と垂直方向のフィルターのセット
{FVL3,FVH3,BVL3,BVH3}は、8タ
ップフィルターで、次の(9)式のような同じ係数をも
っている。 FHL3[n](FVL3[n])={.23037,.71484, .63088,−.02798, −.18703,.03084, .03288,−.01059} FHH3[n](FVH3[n])={.01059,.03288, −.03084,.18703, .02798,.63088, −.71484,.23037} BHL3[n](BVL3[n])={−.01059,.03288, .03084,−.18703, −.02798,.63088, .71484,−.23037} BHH3[n](BVH3[n])={.23037,−.71484, .63088,.02798, .18703,−.03084, .03288,.01059} ………(9) FHL1[n](FVL1[n]),FHL2[n]
(FVL2[n]),FHL3[n](FVL3
[n])は、I.Daubechiesが”Ortho
normal Bases of Ompactly
Supported Wavelets”(Commu
nications on Pure and App
lied Mathematics,VOL.XLI,
909−996,1988)で具体的に示したフィルタ
ー係数を使用している。これにより、有限長のタップで
逆ウェーブレット変換により信号を完全に再生でき、ま
た、これらのフィルターの合成フィルターをなめらかな
(微分可能な)フィルター係数特性を持たせることがで
きる。
【0071】さらに、M.J.T.Smith,T.
P.Barnwell 3が”Exact Recon
struction Technique for T
ree−Strucured Subband Cod
ers”で提唱している共役直交フィルター(CQF)
の性質(次式)を用いてFHL*[n](BHL*
[n])(但し*=1,2,3)からFHH*[n]
(FVH*[n])とBHL*[n](BVL*
[n])とBHH*[n](BVH*[n])(但し*
=1,2,3)を次の(10)式によって決定してい
る。 FHH*[n]=(−1) FHL*[3−n] FVH*[n]=(−1) FVL*[3−n] BHL*[n]=FHL*[3−n] BVL*[n]=VHL*[3−n] BHH*[n]=FHH*[3−n] BVH*[n]=VHH*[3−n] 但し、n=0,1,2,3, ・・・・(10) 図17は本発明において用いられるウェーブレット変換
部の他の例の構成を示すブロック図である。上述のウェ
ーブレット変換部13をはじめとする一般的なウェーブ
レット変換部を用いて符号化を行なう場合は、分割した
帯域毎に符号化を行なうため、変換係数と変換係数を演
算する際の中間データを格納するバッファメモリがペー
ジ単位で必要である。この結果、ウェーブレット変換部
の回路規模が増大し、コストアップの原因になるととも
に、画像の圧縮符号化に際してリアルタイム処理が困難
になり、ウェーブレット変換部13を用いたことによる
メリットは充分ではない。
【0072】そこでこの例では、ウェーブレット変換部
160に、図17に示すように、2帯域分割フィルター
手段と、この2帯域分割フィルター手段の中間出力信号
を格納するバッファメモリ手段と、バッファメモリ手段
をサイクリックに制御する制御手段とを設けている。図
17において、160はウェーブレット変換部、161
は水平方向2分割フィルター(2タップ)および垂直方
向2分割フィルター(2タップ)から成る第1層分割フ
ィルター、162は第1段バッファメモリ、163は水
平方向2分割フィルター(4タップ)および垂直方向2
分割フィルター(4タップ)から成る第2層分割フィル
ター、164は第2段バッファメモリ、165は水平方
向2分割フィルター(4タップ)および垂直方向2分割
フィルター(4タップ)から成る第3層分割フィルタ
ー、166は第3段バッファメモリである。また、16
7はウェーブレット変換部160の変換動作に際して第
1〜第3段のバッファメモリ162、164、166を
コントロールするバッファメモリ制御部である。このウ
ェーブレット変換部160において、第1層分割フィル
ター161には、図2に示したウェーブレット変換部1
3のフィルター中、FHL1,FHH1,FVL1,F
VH1が含まれる。第2層分割フィルター163には、
図2に示したウェーブレット変換部13のフィルター
中、FHL2,FHH2,FVL2,FVH2が含まれ
る。第3層分割フィルター165には、図2に示したウ
ェーブレット変換部13のフィルター中、FHL3,F
HH3,FVL3,FVH3が含まれる。
【0073】このような構成に係るウェーブレット変換
部160によりウェーブレット変換を行なう場合の動作
の様子を図18を参照して説明する。ここでは、第1段
バッファメモリ162における書き込み、読み出し動作
を説明する。なお、データは図18中、矢印S1の方向
へ送られる。まず、第1層分割フィルター161の1ブ
ロック処理により第1段バッファメモリ162にLL
1,LH1,HL1,HH1の4つのデータそれぞれを
2×2個書き込む(図18中(イ))。次に、LL1の
データ(書き込んだばかりのデータを含む)を6×6個
読み出して第2層分割フィルター163によるフィルタ
ー処理を行ない、その結果を第2段バッファメモリ16
4に書き込む(第2段バッファメモリの(ロ)、(ハ)
によって書き込む)。そして、1ブロックの処理が終わ
ったら、第1段バッファメモリ162の(ニ)の位置の
データLH1,HL1,HH1を出力する。第1段バッ
ファメモリ162においては、現処理の書き込みアドレ
ス(イ)と読み出しアドレス(ニ)がサイクリックに連
結していて、1ブロック処理後にバッファメモリ制御部
167からの制御信号によりそれぞれのアドレスが1ブ
ロック分シフトする。第2段バッファメモリ164およ
び第3段バッファメモリ166においても同様の動作を
行なう。
【0074】また、図19は本発明において用いられる
逆ウェーブレット変換部の他の例の構成を示すブロック
図である。この例では、逆ウェーブレット変換部175
に、図19に示すように、2帯域合成フィルター手段
と、この2帯域合成フィルター手段の中間出力信号を格
納するバッファメモリ手段と、バッファメモリ手段をサ
イクリックに制御する制御手段とを設けている。図19
において、175は逆ウェーブレット変換部、173は
水平方向2帯域合成フィルター(2タップ)および垂直
方向2帯域合成フィルター(2タップ)から成る第1層
合成フィルター、172は第1段バッファメモリ、17
1は水平方向2帯域合成フィルター(4タップ)および
垂直方向2帯域合成フィルター(4タップ)から成る第
2層合成フィルター、170は第2段バッファメモリ、
169は水平方向2帯域合成フィルター(4タップ)お
よび垂直方向2帯域合成フィルター(4タップ)から成
る第3層合成フィルター、168は第3段バッファメモ
リである。また、174は逆ウェーブレット変換部17
5の変換動作に際して第1〜第3段のバッファメモリ1
72、170、168をコントロールするバッファメモ
リ制御部である。この逆ウェーブレット変換部175に
おいて、第1層合成フィルター173には、図16に示
した逆ウェーブレット変換部21のフィルター中、BH
L1,BHH1,BVL1,BVH1が含まれる。第2
層合成フィルター171には、図16に示した逆ウェー
ブレット変換部21のフィルター中、BHL2,BHH
2,BVL2,BVH2が含まれる。第3層合成フィル
ター169には、図16に示した逆ウェーブレット変換
部21のフィルター中、BHL3,BHH3,BVL
3,BVH3が含まれる。
【0075】このような構成に係る逆ウェーブレット変
換部175により逆ウェーブレット変換を行なう場合の
動作の様子を図20を参照して説明する。ここでは、第
2段バッファメモリ170における書き込み、読み出し
動作について説明する。なお、データは図20中、矢印
S2の方向へ送られる。まず、第3層合成フィルター1
69の1ブロック処理により第2段バッファメモリ17
0にLL2のデータを2×2個書き込む(図20中
(あ)(い))。次に、LL2のデータ(書き込んだば
かりのデータを含む)を4×4個読み出し、同時に第2
段バッファメモリ170からLH2,HL2,HH2の
データをそれぞれ4×4個読み出して第2層合成フィル
ター171によるフィルター処理を行ない、その結果を
第1段バッファメモリ172に書き込む(第1段バッフ
ァメモリの(う)、(え)によって書き込む)。第2段
バッファメモリ170においては、現処理の書き込みア
ドレス(あ)(い)と読み出しアドレス((お)の右隣
り)がサイクリックに連結していて、1ブロック処理後
にバッファメモリ制御部174からの制御信号によりそ
れぞれのアドレスが1ブロック分シフトする。第1段バ
ッファメモリ172および第3段バッファメモリ168
においても同様の動作を行なう。
【0076】なお、前記の例におけるウェーブレット変
換部160および逆ウェーブレット変換部175のタッ
プ数は4であったが、これ以外であってもかまわない。
タップ数が長くなると、必要なバッファメモリのサイズ
(容量)も大きなものが必要となる。
【0077】このようなウェーブレット変換部160お
よび逆ウェーブレット変換部175の構成にすることに
より、バッファメモリの規模を小さくでき、コストダウ
ンを図ることができる。また、ウェーブレット変換と同
時に符号化、通信ができるというような、動作のリアル
タイム化を図ることができる。
【0078】図21は本発明において用いられるウェー
ブレット変換部のさらに他の例の構成を示すブロック図
である。この例では、ウェーブレット変換部130に、
図21に示すように、画像端検出部131と、零データ
挿入部132と、画像端検出部131の出力により、画
像データのうち、零データを挿入したデータと挿入して
いないデータを選択して出力するセレクタ133とを設
けている。画像端検出部131は、画像の端部すなわち
黒から白への変換点を検出する手段である。零データ挿
入部132は、図22に示すように、画像の端部におい
て、8×8画素の画信号の対応して同じサイズの8×8
画素の零データを挿入する手段である。これらの機能部
131、132、133は、ウェーブレット変換部13
0の初段の部分、すなわち画像データ入力部に設けられ
る。
【0079】かかる構成を有するウェーブレット変換部
130において、画像入力部に入力された8×8画素の
画信号は、画像端検出部131と、零データ挿入部13
2と、セレクタ133とに入力される。画像端検出部1
31では、現ブロックが画像の上端または下端、或いは
左端または右端にあるか否かを検出し、その検出によっ
て得られた制御信号をセレクタ133に出力する。セレ
クタ133は、画像端が検出された場合は、その画像の
前または後ろに零のデータを挿入し、そうでなければ画
信号をそのまま出力する。図22は画像の右端および下
端で零データの挿入を行なった例を示す図である。
【0080】このような、画像端への零データの挿入を
行なわない場合において、ウェーブレット変換を用いた
符号化において、たとえば2分割フィルターのタップ数
を4とし、4タップのテンプレートの中で右端から3番
目の位置を注目画素とする。この場合、画像の1ページ
内の右端でウェーブレット変換のフィルター処理を行な
うと、画像の右端から4番目までは4タップの畳み込み
演算を行なうが、それよりも右では画素数が4未満のた
め、畳み込み演算も順に3タップ、2タップ、1タップ
となってしまう。フィルターのタップ数が多いとさらに
画像端でのフィルタータップの長さの変化する領域が増
えてしまう。これらの状況は左端、上端、下端でも起こ
る。本発明では、上記のように画像端への零データの挿
入を行なうので、そのようなフィルタータップの長さの
変化は起こらず、ウェーブレット変換のフィルター処理
を、対象とするブロックの画像上での位置に拘らず、一
律に同じサブルーチンを繰り返して使用することで実現
できる。その結果複雑な演算は必要でなくなり、DSP
などの汎用プロセッサでのソフトウェア容量を削減する
ことができる。
【0081】図23は本発明において用いられる逆ウェ
ーブレット変換部のさらに他の例の構成を示すブロック
図である。この例では、逆ウェーブレット変換部140
に、図23に示すように、変換係数端検出部141と、
零データ挿入部142と、変換係数端検出部141の出
力により、画像データのうち、零データを挿入したデー
タと挿入していないデータを選択して出力するセレクタ
143とを設けている。変換係数端検出部141は、画
像の端部すなわち黒から白へ変換する画像端に対応して
切り換る変換係数端を検出する手段である。零データ挿
入部142は、前記零データ挿入部132と同様、図2
2に示すように、画像の端部において、8×8画素の画
信号の対応して同じサイズの8×8画素の零データを挿
入する手段である。これらの機能部141、142、1
43は、逆ウェーブレット変換部140の画像データ出
力部に設けられる。
【0082】かかる構成を有する逆ウェーブレット変換
部140において、フィルター処理を施されたデータ
は、変換係数端検出部141と、零データ挿入部142
と、セレクタ143とに入力される。変換係数端検出部
141では、現ブロックが画像の上端または下端、或い
は左端または右端に対応するか否かを検出し、その検出
によって得られた制御信号をセレクタ143に出力す
る。セレクタ143は、画像端に対応する変換係数端が
検出された場合は、その画像の前または後ろに対応する
データ部分に零のデータを挿入し、そうでなければデー
タをそのまま出力する。図22は前記ウェーブレット変
換部130におけると同様、逆ウェーブレット変換部1
4において画像の右端および下端で零データの挿入を行
なった例を示す図である。また、この逆ウェーブレット
変換においても画像端への零データの挿入を行なうの
で、前記ウェーブレット変換に関連して説明したよう
に、画像端においてフィルタータップの長さの変化に伴
う余分で複雑な複雑な演算を必要としせず、DSPなど
の汎用プロセッサでのソフトウェア容量を削減すること
ができる。
【0083】図24は本発明におけるウェーブレット変
換または逆ウェーブレット変換処理動作を行なうための
演算コア部の構成を示すブロック図である。この図にお
いて、151はデータを格納するデータレジスタ、15
2はウェーブレット変換係数または逆ウェーブレット変
換係数を格納する係数レジスタ、153はデータレジス
タ出力と係数レジスタ出力との積を求める乗算器、15
4は加算または減算の演算を行なう算術器、155は算
術器154の演算結果を蓄積するアキュムレータ、15
6は算術器154の加算または減算動作をコントロール
する制御部である。算術器154は、制御部156から
の制御信号によって乗算器153における乗算結果出力
とアキュムレータ155の出力とを加算または減算処理
する。
【0084】また、係数レジスタ152にはウェーブレ
ット変換または逆ウェーブレット変換処理動作において
使用されるフィルター係数が、フィルター係数値の絶対
値で格納されている。すなわち、ウェーブレット変換時
の低周波側のフィルターの係数をFL(n)、高周波側
のフィルターの係数をFH(n)とする。また、逆ウェ
ーブレット変換時の低周波側のフィルターの係数をBL
(n)、高周波側のフィルターの係数をBH(n)とす
る。(但し、n=0、1、2、……)である。このと
き、ウェーブレット変換時の高周波側のフィルターの係
数FH(n)は、 FH(n)=(−1)n ・FL(N−1−n) ………(11) (但し、Nはタップ数)で表される。また、このとき逆
ウェーブレット変換時の高周波側のフィルターの係数B
H(n)は、 BH(n)=(−1)n ・BL(N−1−n) ………(12) (但し、Nはタップ数) である。そして、これらの式(11)、(12)を基に
算出されたフィルター係数の例が前記式(7)に示す値
である。この式(7)から明らかなように、ウェーブレ
ット変換のときの係数と、逆ウェーブレット変換のとき
の係数はいずれも一方の係数の絶対値から算出できるこ
とがわかる。
【0085】したがって、低周波側の係数または係数の
絶対値だけを係数レジスタ152に格納しておけば、効
率のよい係数の格納が実現できる。そして、ウェーブレ
ット変換、または逆ウェーブレット変換の処理動作に際
して、演算コア部の中の加減乗演算部で、制御部156
からの信号によって、係数の正負に応じて適宜加算演算
と減算演算を切り換えれば充分に演算コア部としての機
能は発揮できる。これにより演算処理動作において頻繁
に使用する係数を係数レジスタ152に常駐させておく
ことができる。または係数の絶対値を係数レジスタ15
2に格納しておくことにより、係数レジスタ152のビ
ット幅(格納容量)は固定であるから、符号付きの係数
を格納する場合よりもデータの精度を高くすることがで
きる。
【0086】このように本実施例では、演算に必要な係
数は係数そのまま、或いは反転した値が係数レジスタ1
52に常駐しているため、係数を他のメモリから読み出
して来る必要はなく、演算の処理スピードが従来よりも
高速に行なえる。また、係数レジスタ152に符号ビッ
トを設ける必要がないので、けいすうの正数部の精度が
上がり、結果的にウェーブレット変換処理および逆ウェ
ーブレット変換処理のSN比が向上する。
【0087】以上が図1に基づく本発明の第1の実施例
の説明であるが、次に列挙するような変形も可能であ
る。
【0088】前記実施例では、2分割(合成)フィルタ
ーFXX1,FXX2,FXX3(XXはHL,HH,
VL,VH)をそれぞれ4タップ、6タップ、8タップ
としているが、それぞれ2タップ、2タップ、4タップ
でも2タップ、4タップ、4タップ、6タップ、4タッ
プ、4タップ、6タップでも、4タップ、6タップ、6
タップでもFXX1のタップ数がFXX2またはFXX
3より短ければかまわない。次の(13)式に2タップ
フィルターの例を示す。 FHL*[n](FVL*[n])={.70710,.70710, FHH*[n](FVH*[n])={−.70710,.70710, BHL*[n](BVL*[n])={.70710,.70710, BHH*[n](BVH*[n])={.70710,−.70710, ・・・・(13) 本実施例で用いているDaubechiesの示した係
数値のフィルター(狭義のウェーブレットフィルター)
は合成したフィルターの係数列がなめらかな関数とな
り、完全可逆性をもち、直線位相をもたないフィルター
であるが、合成したフィルターの係数列がなめらかな関
数となる必要性は大きくない。そこで、制約性がより少
なく、完全可逆性をもち、直線位相性をもたないフィル
ターである共役ミラーフィルター(Conjugate
Quadrature Filter)を代わりに用
いてもかまわない。
【0089】また、ウェーブレットフィルターでは、フ
ィルターのサイズ、量子化の大きさによっては歪みの発
生が不均一となり、これが視覚的に問題となる場合もあ
る。そこで、完全に直交しない(相対的に圧縮効率が低
い)が直線位相性を持つ(歪が不均一でない)双直交ウ
ェーブレットフィルター(BiorthogonalW
avelet Filter)を代わりに用いてもかま
わない。(双直交ウェーブレットフィルターについて
は、例えば、チョン、相沢、斉藤、鳥羽の”Biort
hogonal Wavelet変換を用いた画像符号
化の特性評価”(D−135,1991年電子情報通信
学会秋全大)に記載。) また、ウェーブレットフィルター、共役直交フィルター
では直線位相性を持たないため、フィルターのサイズ、
量子化の大きさによっては歪みの発生が不均一となり、
これが視覚的に問題となる場合もある。そこで、完全可
逆ではない(相対的に画質劣化は多い)が直線位相性を
持つ(歪の発生が均一)な直交ミラーフィルター(Qu
adrature Millor Filter)を用
いてもかまわない。
【0090】本実施例では3階層に帯域を分割して10
個の帯域を得ているが、帯域分割数はこれより少なくて
も、多くてもかまわない。
【0091】2分割フィルターを再帰的に用いてオクタ
ーブ分割するとして、低周波域のフィルターを合成して
いるが、各帯域の分割フィルターを別々に構成してもか
まわない。この場合、本実施例と同一のフィルターバン
クの特性(一次元方向)を得るためには、FX1 ×
FX2のフィルターのタップ数は14(≧10=2×4
+2)、また、FX1 × FX2 × FX3のフィ
ルターのタップ数は42(≧22=2×10+2)とな
っていることが必要である。(前記の括弧内の数字は4
タップフィルターをツリー状にしてフィルターを合成し
たときのタップ数である。) 一般的には、N+1個の帯域を帯域幅が高い方から1/
2,1/4,1/8,……,1/2N-1 ,1/2N の
幅の比率でオクターブ分割するウェーブレット変換部に
おいて周波数の高い方からn番目(n<N+1)の帯域
を分割するフィル ターのタップ数をKn とするとき、 Kn+1 ≧ 2×Kn +K1 ・・・・(14) をみたすことが必要である。
【0092】図25は本発明による画像圧縮符号化装置
と画像伸長復号化装置の第2の実施例の構成を表すブロ
ック図である。この実施例においては、符号化器12は
ウェーブレット変換部13と、量子化器14と、エント
ロピー符号化器15とから構成され、また復号化器20
は逆ウェーブレット変換部21と、逆量子化器22と、
エントロピー復号化器23とから構成されている。そし
て、前記第1の実施例と異なり符号化器12の中には離
散コサイン変換部2のようなJPEGによりフィルター
処理を行なう手段を省略している。これにより、画信号
の符号化に際しては高圧縮率の符号化の追求を主眼とし
ている。
【0093】この第2の実施例の画像圧縮符号化装置と
画像伸長復号化装置においても、ウェーブレット変換部
13、量子化器14、エントロピー符号化器15、逆ウ
ェーブレット変換部21、逆量子化器22およびエント
ロピー復号化器23の構成及び動作は前記第1の実施例
と同様であり、且つまた、図17乃至図24を参照して
説明したウェーブレット変換部および逆ウェーブレット
変換部の変形例を適用することが可能である。
【0094】図26は本発明による画像圧縮符号化装置
と画像伸長復号化装置の第3の実施例の構成を表すブロ
ック図である。実施例の基本構成は前記第2の実施例と
ほぼ同様である。異なっているのは符号化制御部180
が設けられ、この符号化制御部180がウェーブレット
変換部13、逆ウェーブレット変換部21、センターデ
ッドゾーンテーブル16、量子化テーブル17およびハ
フマンテーブル18の制御を行なっている点である。符
号化制御部180には大別すると、高圧縮を実現する高
圧縮モードと、高画質を実現する低圧縮モードがある。
符号化制御部180により、高圧縮モード時にはセンタ
ーデッドゾーンテーブル16に大きなセンターデッドゾ
ーン閾値を設定し、量子化テーブル17に大きな量子化
係数を設定し、ウェーブレット変換部13と逆ウェーブ
レット変換部21においてオクターブ分割(合成)を構
成する2分割(合成)フィルターのタップ数として短い
タップ数を選択し、ハフマンテーブル18に高圧縮用の
ハフマン符号およびハフマン復号を設定する。符号化制
御部180により、低圧縮モード時にはセンターデッド
ゾーンテーブル16に小さなセンターデッドゾーン閾値
を設定し、量子化テーブル17に小さな量子化係数を設
定し、ウェーブレット変換部13と逆ウェーブレット変
換部21においてオクターブ分割(合成)を構成する2
分割(合成)フィルターのタップ数として長いタップ数
を選択し、ハフマンテーブル18に低圧縮用のハフマン
符号およびハフマン復号を設定する。これにより本実施
例によれば、高圧縮時には画質劣化の発生範囲がエッジ
の近傍に集中するので、モスキートノイズの発生は視覚
的にめだちにくくなり、また、低圧縮時には分割された
帯域の係数の無相関性が高まり、符号化の効率が高ま
る。
【0095】なおこの第3の実施例の画像圧縮符号化装
置と画像伸長復号化装置においても、前記第2の実施例
におけると同様、ウェーブレット変換部13、量子化器
14、エントロピー符号化器15、逆ウェーブレット変
換部21、逆量子化器22およびエントロピー復号化器
23の構成及び動作は前記第1の実施例と同様であり、
且つまた、図17乃至図24を参照して説明したウェー
ブレット変換部および逆ウェーブレット変換部の変形例
を適用することが可能である。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像圧縮符号化装置に、2分割フィルターを再帰的に用
いて低周波域ほど細かく帯域オクターブ分割するウェー
ブレット変換手段を用い、且つこのウェーブレット変換
部において、再帰的に用いる低周波域の2分割(合成)
フィルターのタップ数の方が高周波域の2分割(合成)
フィルターのタップ数よりも長いフィルターバンクを備
えた構成により、或いは等価なフィルターバンクを帯域
別に別々のフィルターで構成するとともに、各フィルタ
ー層の後にバッファメモリと、このバッファメモリをサ
イクリックに制御する制御手段とを備えたため、より小
さなメモリを使ってコストダウンを図りながら、高周波
成分を多く含むエッジ部では量子化誤差の影響する範囲
を狭くでき、モスキートノイズの発生を抑圧することが
できる。同時に、低周波域のフィルターが急峻な帯域遮
断特性をもつため、無相関化が高まり圧縮率が高くな
る。またバッファメモリのサイクリック使用によりウェ
ーブレット変換と同時に符号化および通信ができリアル
タイムでの処理、通信動作が可能となる。
【0097】また、ウェーブレット変換部(逆ウェーブ
レット変換部)において、画像端検出手段(変換係数端
検出手段)と、零信号挿入手段(零データ挿入手段)と
を設けたため、ウェーブレット変換(逆ウェーブレット
変換)のフィルター処理を、対象とするブロックの画像
上での位置に拘らず、一律に同じサブルーチンを繰り返
して使用することで実現できる。その結果複雑な演算は
必要でなくなり、DSPなどの汎用プロセッサでのソフ
トウェア容量を削減することができる。
【0098】さらに、ウェーブレット変換部(逆ウェー
ブレット変換部)において、ウェーブレット変換係数
(逆ウェーブレット変換係数)の絶対値または低周波側
のウェーブレット変換係数(逆ウェーブレット変換係
数)を格納する係数格納手段と、入力データに対して加
減算または乗算を行なう算術演算手段とを設けたため、
ウェーブレット変換(逆ウェーブレット変換)のフィル
ター係数を係数格納手段に常駐させることができウェー
ブレット変換(逆ウェーブレット変換)処理のスピード
を上げることができる。また、係数格納手段に符号(正
負)ビットが必要ないので係数の正数部の精度が上が
り、ウェーブレット変換(逆ウェーブレット変換)のS
N比が向上する。
【0099】また、前記のような2分割フィルターを再
帰的に用いて低周波域ほど細かく帯域オクターブ分割す
るウェーブレット変換手段を用いた画像圧縮符号化装置
に、高周波域の帯域の係数ほど粗く量子化を行なう量子
化手段を備えたことにより、量子化の誤差の発生がより
エッジの近くに集中するため、モスキートノイズの発生
を抑制できる。
【0100】さらに、離散コサイン変換部の出力とウェ
ーブレット変換部の出力を制御部からの制御信号により
セレクタで選択的に出力し、後段の量子化部、エントロ
ピー符号化部を共有化、またエントロピー復号化部、逆
量子化部を共有化して、制御部からの制御信号によりセ
レクタで逆量子化部の出力を逆離散コサイン変換部また
は逆ウェーブレット変換部へ選択的に入力することによ
り、JPEGを搭載した静止画像伝送装置において非標
準の前記ウェーブレット変換を用いた符号化を小さなコ
ストアップで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像圧縮符号化装置および画像伸
長復号化装置の一実施例を示すブロック図
【図2】前記実施例において用いられるウェーブレット
変換部の構成を示すブロック図
【図3】図2に示されたウェーブレット変換部による2
次元空間周波数帯域の分割のようすを示す説明図
【図4】前記実施例において用いられる量子化器の構成
を示すブロック図
【図5】図4に示された量子化器におけるセンターデッ
ドゾーン型量子化動作を説明するフロー図
【図6】量子化の入力と、センターデッドゾーン型量子
化部及びセンターデッドゾーン型逆量子化部を組み合わ
せた出力との関係を説明する図
【図7】前記実施例において実行されるエントロピー符
号化動作を説明するフロー図
【図8】前記実施例の動作における画像と量子化された
各帯域変換係数の位置関係を説明する相関図
【図9】図7に示すエントロピー符号化動作の中におけ
るDC係数の符号化動作を説明するフロー図
【図10】図7に示すエントロピー符号化動作の中にお
けるAC係数の符号化動作を説明するフロー図
【図11】前記実施例において実行されるエントロピー
復号化動作を説明するフロー図
【図12】図11に示すエントロピー復号化動作の中に
おけるDC係数の復号化動作を説明するフロー図
【図13】図11に示すエントロピー復号化動作の中に
おけるAC係数の復号化動作を説明するフロー図
【図14】前記実施例において用いられる逆量子化器の
構成を示すブロック図
【図15】図4に示された逆量子化器におけるセンター
デッドゾーン型逆量子化動作を説明するフロー図
【図16】前記実施例において用いられる逆ウェーブレ
ット変換部の構成を示すブロック図
【図17】各層のフィルターの出力側にバッファメモリ
を設けた、ウェーブレット変換部の変更例の構成を示す
ブロック図
【図18】図17に示されたウェーブレット変換部によ
りウェーブレット変換を行なう場合の動作を説明する図
【図19】各層のフィルターの出力側にバッファメモリ
を設けた、逆ウェーブレット変換部の変更例の構成を示
すブロック図
【図20】図19に示された逆ウェーブレット変換部に
より逆ウェーブレット変換を行なう場合の動作を説明す
る図
【図21】画像端に零データを挿入するように変更され
たウェーブレット変換部の零データ挿入部の構成を示す
ブロック図
【図22】(a)1ブロック画像の画像端の状態を示す
図 (b)前記(a)に示された1ブロック画像の画像端に
零データを挿入して得られた画像を示す図
【図23】画像端に零データを挿入するように変更され
たウェーブレット変換部の零データ挿入部の構成を示す
ブロック図
【図24】本発明におけるウェーブレット変換または逆
ウェーブレット変換処理動作を行なうための演算コア部
の構成を示すブロック図
【図25】本発明による画像圧縮符号化装置と画像伸長
復号化装置の第2の実施例の構成を表すブロック図
【図26】本発明による画像圧縮符号化装置と画像伸長
復号化装置の第3の実施例の構成を表すブロック図
【図27】従来の画像圧縮符号化装置および画像伸長復
号化装置の構成の一例を示すブロック図
【図28】従来の装置において実行されるエントロピー
符号化動作を説明するフロー図
【図29】従来の装置におけるエントロピー符号化動作
の中におけるDC係数の符号化動を説明するフロー図
【図30】従来の装置におけるエントロピー符号化動作
の中におけるAC係数の符号化動作を説明するフロー図
【図31】従来の装置において実行されるエントロピー
復号化動作を説明するフロー図
【図32】従来の装置におけるエントロピー復号化動作
の中におけるDC係数の復号化動作を説明するフロー図
【図33】従来の装置におけるエントロピー復号化動作
の中におけるAC係数の復号化動作を説明するフロー図
【符号の説明】
2 離散コサイン変換部 3 逆離散コサイン変換部 12 符号化器 13、130、160 ウェーブレット変換部 13b、21b セレクタ 13c 制御部 14 量子化器 15 エントロピー符号化器 16 センターデッドゾーンテーブル 17 量子化テーブル 18 ハフマンテーブル 18a ハフマン符号テーブル 18b ハフマン復号テーブル 19 伝送路 21、140、175 逆ウェーブレット変換部 22 逆量子化器 23 エントロピー復号化器 117、119、121、162、164、166 バ
ッファメモリ 131 画像端検出部 132、142 零データ挿入部 152 係数レジスタ(係数格納手段) 153 乗算器 154 算術器 180 符号化制御部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーブレット変換手段と、このウェー
    ブレット変換手段の出力を量子化する量子化手段と、前
    記量子化手段の出力を符号化するエントロピー符号化手
    段とを備え、前記ウェーブレット変換手段が、入力信号
    の帯域を再帰的に2分割する2分割フィルター手段と、
    この2分割フィルターの中間出力信号を格納するバッフ
    ァメモリ手段と、このバッファメモリ手段をサイクリッ
    クに制御する制御手段とを有する画像圧縮符号化装置。
  2. 【請求項2】 符号をエントロピー復号化するエントロ
    ピー復号化手段と、前記エントロピー復号化手段の出力
    を逆量子化する逆量子化手段と、逆ウェーブレット変換
    手段とを備え、この逆ウェーブレット変換手段が2つの
    帯域を再帰的に合成する2帯域合成フィルター手段と、
    この2帯域合成フィルターの中間出力信号を格納するバ
    ッファメモリ手段と、このバッファメモリ手段をサイク
    リックに制御する制御手段とを有する画像伸長復号化装
    置。
  3. 【請求項3】 ウェーブレット変換手段に対して並列的
    に設けられた離散コサイン変換手段と、制御手段と、前
    記制御手段の制御信号を入力して、前記ウェーブレット
    変換手段の出力と前記離散コサイン変換手段の出力を選
    択的に量子化手段へ出力する選択手段とを有することを
    特徴とする請求項1記載の画像圧縮符号化装置。
  4. 【請求項4】 逆ウェーブレット変換手段に対して並列
    的に設けられた逆離散コサイン変換手段と、制御手段
    と、前記制御手段の制御信号と前記逆量子化手段の出力
    を入力して前記逆ウェーブレット変換手段と前記逆離散
    コサイン変換手段に対して選択的に前記逆量子化手段の
    出力を入力する選択手段とを有することを特徴とする請
    求項2記載の画像伸長復号化装置。
  5. 【請求項5】 ウェーブレット変換手段と、このウェー
    ブレット変換手段の出力を量子化する量子化手段と、前
    記量子化手段の出力を符号化するエントロピー符号化手
    段とを備え、前記ウェーブレット変換手段が、画像端を
    検出する画像端検出手段と、この画像端検出手段の検出
    結果に基づいて画像端に零データを挿入する零データ挿
    入手段とを有することを特徴とする画像圧縮符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 符号をエントロピー復号化するエントロ
    ピー復号化手段と、前記エントロピー復号化手段の出力
    を逆量子化する逆量子化手段と、逆ウェーブレット変換
    手段とを備え、前記逆ウェーブレット変換手段が、変換
    係数端を検出する変換係数端検出手段と、この変換係数
    端検出手段の検出結果に基づいて入力データにに零デー
    タを挿入する零データ挿入手段とを有することを特徴と
    する画像伸長復号化装置。
  7. 【請求項7】 ウェーブレット変換手段と、このウェー
    ブレット変換手段の出力を量子化する量子化手段と、前
    記量子化手段の出力を符号化するエントロピー符号化手
    段とを備え、前記ウェーブレット変換手段が、ウェーブ
    レット変換係数の絶対値を格納する係数格納手段と、こ
    の係数の絶対値を使って入力データに対して所定の設定
    に応じて加減乗算を行なう算術演算手段とを有すること
    を特徴とする画像圧縮符号化装置。
  8. 【請求項8】 ウェーブレット変換手段と、このウェー
    ブレット変換手段の出力を量子化する量子化手段と、前
    記量子化手段の出力を符号化するエントロピー符号化手
    段とを備え、前記ウェーブレット変換手段が、低周波側
    のウェーブレット変換係数を格納する係数格納手段と、
    この係数を使って入力データに対して所定の設定に応じ
    て加減乗算を行なう算術演算手段とを有することを特徴
    とする画像圧縮符号化装置。
  9. 【請求項9】 符号をエントロピー復号化するエントロ
    ピー復号化手段と、前記エントロピー復号化手段の出力
    を逆量子化する逆量子化手段と、逆ウェーブレット変換
    手段とを備え、前記逆ウェーブレット変換手段が、逆ウ
    ェーブレット変換係数の絶対値を格納する係数格納手段
    と、この係数の絶対値を使って入力データに対して所定
    の設定に応じて加減乗算を行なう算術演算手段とを有す
    ることを特徴とする画像伸長復号化装置。
  10. 【請求項10】 符号をエントロピー復号化するエント
    ロピー復号化手段と、前記エントロピー復号化手段の出
    力を逆量子化する逆量子化手段と、逆ウェーブレット変
    換手段とを備え、前記逆ウェーブレット変換手段が、低
    周波側の逆ウェーブレット変換係数を格納する係数格納
    手段と、この係数を使って入力データに対して所定の設
    定に応じて加減乗算を行なう算術演算手段とを有するこ
    とを特徴とする画像伸長復号化装置。
  11. 【請求項11】 ウェーブレット変換手段の帯域を再帰
    的に分割していく低周波域の2分割フィルター手段のタ
    ップ数が高周波域の2分割フィルターのタップ数と等し
    いか或いはより長いことを特徴とする請求項1、5、7
    または8のいずれかに記載の画像圧縮符号化装置。
  12. 【請求項12】 逆ウェーブレット変換手段の再帰的に
    帯域を合成していく低周波域の2帯域合成フィルター手
    段のタップ数が高周波域の2帯域合成フィルターのタッ
    プ数と等しいか或いはより長いことを特徴とする請求項
    2、6、9または10のいずれかに記載の画像伸長復号
    化装置。
  13. 【請求項13】 ウェーブレット変換手段は共役直交フ
    ィルターまたは直交ミラーフィルターであることを特徴
    とする請求項1、5、7または8記載の画像圧縮符号化
    装置。
  14. 【請求項14】 逆ウェーブレット変換手段は共役直交
    フィルターまたは直交ミラーフィルターであることを特
    徴とする請求項2、6、9または10記載の画像伸長復
    号化装置。
  15. 【請求項15】 高周波域の係数ほど粗く量子化する量
    子化手段を備えたことを特徴とする請求項1、5、7ま
    たは8のいずれかに記載の画像圧縮符号化装置。
  16. 【請求項16】 高周波域の係数ほど粗く逆量子化する
    逆量子化手段を備えたことを特徴とする請求項2、6、
    9または10のいずれかに記載の画像伸長復号化装置。
  17. 【請求項17】 制御手段において、受信手段からの非
    標準の復号化が可能であることを示す信号により選択信
    号を設定することを特徴とする請求項3記載の画像圧縮
    符号化装置。
  18. 【請求項18】 制御手段において、送信手段からの非
    標準の符号化が可能であることを示す信号により選択信
    号を設定することを特徴とする請求項4記載の画像伸長
    復号化装置。
  19. 【請求項19】 制御手段において、高い圧縮率で送信
    を行なう場合にウェーブレット変換の出力を選択する選
    択信号を設定することを特徴とする請求項3記載の画像
    圧縮符号化装置。
  20. 【請求項20】 制御手段において、高い圧縮率で受信
    を行なう場合に逆ウェーブレット変換への入力を選択す
    る選択信号を設定することを特徴とする請求項4記載の
    画像伸長復号化装置。
JP1798595A 1995-02-06 1995-02-06 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置 Pending JPH08214308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1798595A JPH08214308A (ja) 1995-02-06 1995-02-06 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1798595A JPH08214308A (ja) 1995-02-06 1995-02-06 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08214308A true JPH08214308A (ja) 1996-08-20

Family

ID=11959025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1798595A Pending JPH08214308A (ja) 1995-02-06 1995-02-06 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08214308A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999016249A1 (en) * 1997-09-19 1999-04-01 Sharp Kabushiki Kaisha Image encoder and image decoder
WO2002009440A1 (en) * 2000-07-24 2002-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus and method, image display apparatus and method, image processing system and image sensing apparatus
KR100787241B1 (ko) * 2006-01-24 2007-12-21 엠텍비젼 주식회사 그레이스케일 이미지를 칼라 이미지로 변환하는 방법 및장치
KR101359500B1 (ko) * 2008-07-28 2014-02-11 에스케이 텔레콤주식회사 양자화/역 양자화 장치 및 방법과 그를 이용한 영상부호화/복호화 장치
US9406111B2 (en) 2007-11-12 2016-08-02 Seiko Epson Corporation Image display apparatus and image display method
WO2018189905A1 (ja) * 2017-04-14 2018-10-18 富士通株式会社 基地局、端末、送信プログラム、受信プログラム、送信方法および受信方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999016249A1 (en) * 1997-09-19 1999-04-01 Sharp Kabushiki Kaisha Image encoder and image decoder
KR100362863B1 (ko) * 1997-09-19 2002-11-29 샤프 가부시키가이샤 화상 부호화 장치 및 화상 복호 장치
US6956974B1 (en) 1997-09-19 2005-10-18 Sharp Kabushiki Kaisha Image encoder and image decoder
CN100423585C (zh) * 1997-09-19 2008-10-01 夏普公司 图像编码装置及图像译码装置
WO2002009440A1 (en) * 2000-07-24 2002-01-31 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus and method, image display apparatus and method, image processing system and image sensing apparatus
JP2002044663A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Canon Inc 画像符号化装置及び方法、画像表示装置及び方法、画像処理システム並びに撮像装置
US7079696B2 (en) 2000-07-24 2006-07-18 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus and method, image display apparatus and method, image processing system and image sensing apparatus
KR100787241B1 (ko) * 2006-01-24 2007-12-21 엠텍비젼 주식회사 그레이스케일 이미지를 칼라 이미지로 변환하는 방법 및장치
US9406111B2 (en) 2007-11-12 2016-08-02 Seiko Epson Corporation Image display apparatus and image display method
KR101359500B1 (ko) * 2008-07-28 2014-02-11 에스케이 텔레콤주식회사 양자화/역 양자화 장치 및 방법과 그를 이용한 영상부호화/복호화 장치
WO2018189905A1 (ja) * 2017-04-14 2018-10-18 富士通株式会社 基地局、端末、送信プログラム、受信プログラム、送信方法および受信方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3367825B2 (ja) 符号化装置
US7054493B2 (en) Context generation
Taubman et al. JPEG2000: Standard for interactive imaging
US7016545B1 (en) Reversible embedded wavelet system implementation
JPH0927912A (ja) 符号化装置、符号化方法及び埋め込み符号ストリームの利用方法
JPH09182069A (ja) 画像圧縮方法および画像圧縮装置
KR100359821B1 (ko) 움직임 보상 적응형 영상 압축과 복원방법 및 그 장치와디코더
JPH10224789A (ja) 画像データ処理装置および画像データ処理方法
KR20040023606A (ko) 3차원 웨이브렛 변환 방법 및 장치
US20070133680A1 (en) Method of and apparatus for coding moving picture, and method of and apparatus for decoding moving picture
US20060215764A1 (en) System and method for low-resolution signal rendering from a hierarchical transform representation
JPH08214308A (ja) 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置
US7397957B2 (en) Discrete wavelet transform unit and method for adaptively encoding still image based on energy of each block
US7245769B2 (en) Archival of transformed and compressed data
JPH08205151A (ja) 画像圧縮符号化装置及び画像伸長復号化装置
JP2004266794A (ja) マルチ・リゾルーション・ビデオ符号化および復号化
JPH07203441A (ja) 符号化装置及び復号化装置
Vandendorpe et al. Hierarchical encoding of HDTV by transform coefficients block splitting
GB2341034A (en) Reversible wavelet system implementation
Bilgin et al. JPEG2000: Highly scalable image compression
JP3169147B2 (ja) 動画像データの高能率符号化装置
JPH08205152A (ja) 画像圧縮符号化装置
Panchanathan et al. Wavelet-based scalable image compression
Oktem et al. Adaptive filter banks for lossless image compression
JPH10164574A (ja) ビデオ圧縮