JPH08213905A - 位相同期回路及びそれを用いた周波数シンセサイザ - Google Patents

位相同期回路及びそれを用いた周波数シンセサイザ

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JPH08213905A
JPH08213905A JP7020025A JP2002595A JPH08213905A JP H08213905 A JPH08213905 A JP H08213905A JP 7020025 A JP7020025 A JP 7020025A JP 2002595 A JP2002595 A JP 2002595A JP H08213905 A JPH08213905 A JP H08213905A
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circuit
output
phase
frequency
frequency synthesizer
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JP7020025A
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Masaru Kokubo
優 小久保
Kazuyuki Hori
一行 堀
Kazuo Watanabe
一雄 渡辺
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/085Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal
    • H03L7/089Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses
    • H03L7/0891Details of the phase-locked loop concerning mainly the frequency- or phase-detection arrangement including the filtering or amplification of its output signal the phase or frequency detector generating up-down pulses the up-down pulses controlling source and sink current generators, e.g. a charge pump

Abstract

(57)【要約】 【目的】固定パルスを印加するとともに位相比較器の入
力に固定パルス幅の遅延を与えることにより、位相比較
器の不感帯から外れた点に収束でき、しかも、固定パル
ス幅の変動による位相雑音発生を防止した周波数シンセ
サイザを提供する。 【構成】基準信号frと遅延回路7の出力div_Dを
入力し位相差を検出する位相比較器1と、チャージポン
プ回路2,ループフィルタ3,電圧制御発振器5及び分
周器4と、分周器4の出力div_outから一定のパ
ルス幅を有するパルス信号を生成するNAND10−7
から構成され、NAND10−7の出力を位相比較器1
の出力dnに加算するように構成する。 【効果】遅延回路7の遅延量に係らず、チャージポンプ
2を制御する2つの信号を同じ位置に同じ幅の信号とす
ることができるので、周波数シンセサイザの位相雑音発
生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相同期回路及びそれを
用いた周波数シンセサイザ、特に移動通信端末のような
小型な局部発振回路が必要となる通信装置の発振回路に
関し、高速で周波数切替が要求され、しかも、帯域外雑
音や位相雑音等を十分に抑圧して、安定な発振が必要な
デジタル方式移動通信端末等に適したPLL(Phas
e Locked Loop)回路及びPLL回路を用
いた周波数シンセサイザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】PLL回路を用いた周波数シンセサイザ
の基本的構成は、図2に示すように、電圧制御発振器
(VCO)5の出力をプログラマブル分周器4で分周し
た出力と基準信号frとの位相を比較する位相比較器1
と、位相比較結果を注入電流又は引込み電流に変換する
チャージポンプ2と、閉ループの周波数帯域を決定する
ループフィルタ3と、ループフィルタ3の出力により発
振周波数が制御される電圧制御発振器5で構成される。
上記周波数シンセサイザは、プログラマブル分周器4の
分周数を任意に設定することにより構成され、容易に高
い周波数分解能が得られるので、携帯用無線端末の内部
発振器として数多く使用されている。
【0003】しかし、図2の周波数シンセサイザの構成
では、位相引込みが完了し、電圧制御発振器5の出力を
プログラマブル分周器で分周した出力と基準信号frと
の位相がほぼ一致した状態では位相比較器1の出力パル
スが零となる。ところで、チャージポンプ2は、注入電
流又は引込み電流を与える2つの電流源と、位相比較器
の出力によって制御される2つのスイッチから構成され
る。そのため、上述のような位相引込み完了後の2つの
位相が一致した状態では、位相比較器1の出力パルスが
ほぼ零となるため、チャージポンプが反応できない状態
になることがある。このような状態では、プログラマブ
ル分周器4の分周出力と基準信号frとの位相が安定せ
ず、位相変動として観測され、低周波数領域の位相雑音
となったりするため、例えば、上記周波数シンセサイザ
を携帯電話器の送信回路に使用した場合、変調精度の劣
化をもたらす等の問題が発生する。
【0004】この問題を回避する技術として、図3に示
すように、位相比較器のどちらか一方の入力に同期した
パルス信号を生成し、チャージポンプ内にて加算する方
法が公開特許公報 特開平5−206845号に記載さ
れている。すなわち、図3の点線で囲むパルス回路6を
付加したもので、プログラマブル分周器4の分周出力d
iv−outを遅延回路7で遅延した信号div−Dと
出力div−outをNOT回路9で反転した信号との
NAND論理を回路10−7で信号up−addとし、
相比較器1の信号upに加算8するものである。
【0005】図3の周波数シンセサイザの動作を図4の
タイムチャートで説明する。遅延回路7の遅延量が2通
りの場合(T1の時(太線)及びT2の時(細線))に
ついて示している。周波数シンセサイザが収束し、チャ
ージポンプ2における注入電流と引込み電流がほぼ一致
していると仮定すると、チャージポンプ2における注入
電流側の電流源がオンとなる期間と引込み電流側の電流
源がオンとなる期間とがほぼ一致する。遅延回路7の遅
延量がT1の時、プログラマブル分周器4の分周出力d
iv_outに同期して、上記遅延量T1に相当する一
定幅のパルスup_addが信号upに加えられたパル
スup+up_addがチャージポンプ2に印加される
ので、ループフィルタ3、電圧制御発振器5及びプログ
ラマブル分周器4で構成される帰還ループにより、上記
パルスup+up_addを打ち消すように、位相比較
器1の一方の出力である発振器3の周波数を減少させる
信号dnにパルスup+up_addと等しい信号が発
生するように制御される。その結果、分周器出力div
_outは基準信号frに対して、一定幅のパルスup
+up_addのパルス幅に相当する一定の位相差、す
なわち、収束後、基準信号frとプログラマブル分周器
4の出力div_outとが一定の位相差をもつ。
【0006】一方、パルスup_addのパルス幅は、
遅延回路7の遅延量に依存する。そのため、分周出力d
iv_outと基準信号frとの位相差は、遅延回路7
の遅延量に依存し、遅延量が大きいとき位相差も大きく
(T2)、遅延量が小さいときは位相差も小さく(T
1)なる。このような遅延量に位相差が依存するPLL
回路を周波数シンセサイザに用いた場合、基準信号fr
に対する周波数シンセサイザの出力位相が遅延回路7の
遅延量によって変化することになる。遅延回路7の遅延
量は遅延回路7を半導体素子で作成する場合は、例え
ば、半導体素子のインバータを偶数段縦属接続する回路
素子によって実現されることが多いため、電源電圧や周
囲温度とにより簡単に変動するという問題がある。その
結果、遅延回路7の遅延量の変動に相当する位相変動は
分周出力div_outに発生するとともに、周波数シ
インセサイザーの出力である電圧制御発振器5の出力に
も現れる。上述のように、従来の周波数シンセサイザで
は、遅延回路7の遅延量変動による位相雑音が発生する
点に考慮されていなかった。
【0007】また、チャージポンプが反応できない状態
(不感域)の問題を解決する方法として米国特許402
3116号に示されるように、位相比較器の出力に故意
に誤差パルスを注入するものが知られているが、基準周
波数に対して好ましくない位相誤差をもったいわゆる、
スプリアス発生の問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、例え、遅延回路7の遅延量が変動した場合でも、発
振器又はプログラマブル分周器4の出力div_out
と基準信号frとの位相差が変動せず、常に一定の位相
関係を保持したPLL回路すなわち位相同期回路実現
し、周波数シンセサイザに適用しても、遅延回路7の遅
延量変動による位相雑音が発生しない周波数シンセサイ
ザを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の位相同期回路は、位相比較器に入力される
電圧制御発振器又は分周器からの信号の位相と基準信号
の位相に一定の位相差を設け、上記位相比較器の出力で
あって上記電圧制御発振器の周波数を低下させる方向に
制御する出力又は上記電圧制御発振器の周波数を減少さ
せる方向に制御する出力のいずれか一方に上記一定の位
相差に対応するパルス幅のパルスを加え、位相同期回路
の収束後の上記基準信号と上記電圧制御発振器又は分周
器の出力との位相が一致する回路構成とした。また、上
記位相同期回路の分周器に分周数を可変する手段を付加
することにより周波数シンセサイザを構成する。
【0010】位相比較器に入力される上記分周器の出力
と基準信号の位相に一定の位相差を設ける位相差設定手
段としては、上記電圧制御発振器又は分周器の出力を遅
延し、上記位相比較器の一方の入力とする遅延回路、又
は、上記電圧制御発振器又は分周器の出力は直接で上記
位相比較器の一方の入力とし、上記基準信号を遅延して
上記位相比較器の一方の入力とする遅延回路で構成す
る。上記分周器の出力を遅延する場合は、分周器の出力
の極性を反転した信号と上記遅延回路の出力の論理出力
を得る論理回路と、上記論理出力を上記位相比較器の出
力であって上記電圧制御発振器の周波数を低下させる方
向に制御する出力に加算する回路で構成する。また、上
記基準信号の出力を遅延する場合は、上記基準信号の極
性を反転した信号と上記遅延回路の出力の論理出力を得
る論理回路と、上記論理出力を上記位相比較器の出力で
あって上記電圧制御発振器の周波数を増加させる方向に
制御する出力に加算するパルス発生回路で構成する。
【0011】
【作用】本発明は、不感帯が問題となった従来のPLL
回路(図2)では、収束後の基準信号frとプログラマ
ブル分周器4の出力div_outとの位相は一致して
いた点に着目してなされたもので、図2のようなパルス
回路6を用いても、収束後の基準信号frと分周器の出
力div−outの位相が一致する構成とし、遅延回路
の遅延時間の変動の影響を下述の理由によって除く。
【0012】本発明の原理を図1に示す本発明の周波数
シンセサイザの一実施例構成及び図5に示すその収束時
における要部のタイムチャートによって説明する。図1
の実施例では、図3の従来の周波数シンセサイザと比較
して、分周期の出力div_outが、直接でなく、遅
延回路7で遅延された信号div_Dが位相比較1に加
えられる。プログラマブル分周器4の出力div_ou
tの極性をインバータ9によって反転した信号と遅延さ
れた信号div_DとのNAND回路の出力dn−ad
dが、位相比較器1の出力であって電圧制御発振器5の
周波数を低下させる方向に制御する出力dnに加算する
回路で構成される点で異なる。
【0013】図1の回路において、遅延回路7の遅延時
間が変動し、遅延回路の出力div_Dが変化した場
合、位相比較1に加えられる基準信号frは遅延回路の
出力div_Dに対しT1(T2)遅れているから、電
圧制御発振器5の周波数を増加させる方向に制御するパ
ルス幅T1(T2)の出力upを発生するが、電圧制御
発振器5の周波数を低下させる方向に制御する出力dn
に出力upと同位相かつ同じ幅のNAND回路の出力d
n−addが加算されるためチャージポンプの2電流は
均衡し、PLL回路は収束する。収束後では、基準信号
frとプログラマブル分周器4の出力div_outと
の立ち下がり時点t0の位相は、遅延回路7の遅延時間
T1(T2)に係らず一致する。そのため遅延回路7の
変動による位相雑音が発生がなくなる。
【0014】
【実施例】図6は本発明による周波数シンセサイザの第
1の実施例の構成を示すブロック図である。本実施例の
構成は実質的に図1の構成と同じである。
【0015】電圧制御発振器5の出力は基準信号frの
周波数の整数(N)倍の周波数であり、その一部は周波
数シンセサイザの出力として取り出され、他の一部は任
意の分周数Nで分周するプログラマブル分周器4に加え
られる。分周器4によって分周された出力div−ou
tの一部はインバータ9−2〜9−5を直列接続した遅
延回路7によって一定時間遅延される。ここで、インバ
ータ9−2〜9−5による遅延量をTとする。従って、
プログラマブル分周器4の出力div_outと遅延回
路7出力div_Dとの間には時間Tの位相差が存在す
る。出力div−outの他の一部はNOT回路9によ
って極性を反転される。遅延回路7の出力div_D及
びNOT回路9の出力は、NAND回路10−7によっ
てNAND論理出力dn−addに変換され、AND回
路8−1によって、位相比較器1の一方の出力である周
波数を低下させる方向に制御する制御信号dnに加えら
れる。遅延回路7の出力div−Dの一部は位相比較器
1に加えられる。位相比較器1は基準信号frと信号d
iv−Dとの位相差に応じて、上記周波数を低下させる
方向に制御する制御信号dn及び周波数を増加させる方
向に制御する制御信号upを発生する。制御信号upは
一入力として“High”が加えられるAND回路8−
2を経てチャージポンプ2に加えられる。ループフィル
タ3はチャージポンプ2の出力を入力とし、PLL全体
のループ帯域を決定する。ループフィルタ3の出力によ
って電圧制御発振器5の発振周波数が制御される。
【0016】遅延回路7、NOT回路9及びNAND回
路10−7からなるパルス発生回路6は、遅延回路7の
遅延時間Tに相当する一定パルス幅のパルスを発生す
る。ここで、遅延回路7を構成するインバータ9−2〜
9−5の段数は遅延量よって異なる段数を選択するの
で、その段数は偶数段ならば何段でもよい。
【0017】位相比較器1、チャージポンプ2及びルー
プフィルタ2の回路構成をそれぞれ図7、図8及び図9
に示す。位相比較器1は従来よく知られている回路と同
じである。図7に示すように、INPUT1端子より基
準信号frを入力し、INPUT2端子より比較される
信号するdiv_Dが入力される。以下の説明は、NA
ND回路で構成されているので、低レベル信号(以下L
owと略称)が有効となる負論理で説明を行う。4つの
ラッチ回路とそれをリセットするための4入力NAND
(論理積の否定)回路12から構成される。この4つの
ラッチ回路は、入力信号INPUT1を検出するLow
でセットされNAND10−1とNAND11−1で構
成される第1のラッチ回路、入力信号INPUT2を検
出するLowでセットされNAND10−6とNAND
11−2で構成される第2のラッチ回路、第1のラッチ
回路で(NAND10−1のLowで)リセットされる
NAND10−2とNAND10−3で構成される第3
のラッチ回路及び第2のラッチ回路で(NAND10−
5のLowで)リセットされるNAND10−4とNA
ND10−5で構成される第4のラッチ回路である。以
上の4つのラッチ回路の出力が4入力NAND回路12
に入力され、さらに、4入力NAND回路12の出力と
NAND回路10−2とにより、上記第1のラッチ回路
と第2のラッチ回路をリセットし、上記第3のラッチ回
路と第4のラッチ回路をセットするように結線されてい
る。
【0018】チャージポンプ2は、図8に示すように、
注入電流Icpを決定する電流源14と、引込み電流I
cnを決定する電流源13と、制御信号upでオン又は
オフするスイッチ15−1と、制御信号dnでオン又は
オフするスイッチ15−2から構成される。
【0019】ループフィルタ3は、図9に示すすよう
に、キャパシタ16と並列に結合されたキャパシタ18
と抵抗器17の直列回路で構成されている。位相比較器
1、チャージポンプ2及びループフィルタ3の構成は以
上に示す実施例の構成に限定されるものではなく、同一
の機能を実現できる構成であれば、他の構成でもよい。
例えば、位相比較器1のNAND回路12の出力と各ラ
ッチ回路の入力間に遅延回路を設けてもよい。
【0020】図10は第1の実施例の収束時における要
部の位相関係を説明するためのタイムチャートである。
プログラム分周器4の出力div_outと遅延回路7
を構成するインバータ9−2〜9−5の出力div_D
との間にはTの位相差が存在する。プログラム分周器4
の出力div_outをインバータ9にて反転させた信
号と信号div_DとのNAND回路10−7の出力d
n_addは遅延量Tに相当する期間だけLowとな
る。次に、位相比較器1のINPUT1に入力された基
準信号frの立ち下がり遷移(t0)により、NAND
回路10−1の出力P02がHigh、NAND回路1
1−1の出力upがLowとなる。一方、位相比較器1
のINPUT2に入力されたdiv_Dの立ち下がり遷
移(t1)により、NAND回路10−6の出力P05
がHigh、NAND回路11−2の出力dnがLow
となる。NAND回路10−6の出力P05がHigh
に遷移すると、その時は既にNAND回路12の他の3
つの入力はすべてHighとなっているので、上記出力
P05の立上りに同期してNAND回路12の出力P0
4がLowに遷移する。NAND回路12の出力P04
は、NAND回路11−1,11−2,10−3,10
−4に接続されているので、それぞれの出力はHigh
に変化する。そのため、出力P01とP07はLowに
変化し、NAND回路12の出力P04は再びHigh
に遷移する。また、制御信号upとdnは共にHigh
となる。
【0021】以上の結果、制御信号upは基準信号fr
の立ち下がり時点t0からdiv_Dの立ち下がり時点
t1までの間Lowとなり、信号dnはdiv_Dの立
ち下がりの瞬間だけLowとなる。さらに、基準信号f
rがHighに変化するとNAND回路10−1の出力
P02がHighに、NAND回路10−2の出力P0
1がLowに変化し、また、信号div_DがHigh
に変化するとNAND回路10−6の出力P05がHi
ghに、NAND回路10−5の出力P06がLowに
変化するので、もとの状態となる。
【0022】次に、制御信号dnとNAND回路10−
7の出力dn_addとの論理積がAND8−2で処理
される。したがって、AND8−2の出力dn+dn_
addは基準信号frの立ち下がり遷移から、信号di
v_Dの立ち下がり遷移までの間とNAND回路12が
各ラッチ回路をリセットするための極めて短い期間だけ
Lowとなる。一方、制御信号upもAND回路8−1
に入力される。AND回路8−1の他方の入力はHig
hに固定されているので、AND8−1の遅延時間だけ
遅れた信号がAND回路8−1から出力される。これ
は、信号dnに対して信号dn_addを加算するため
にAND回路8−2を用いる必要があるため、信号up
との遅延量を合わせる目的で使用しているもので、AN
D回路8−2による遅延量がほとんど無視できる場合に
は、AND回路8−1は省略できる。
【0023】遅延回路7の遅延量がTの時、プログラマ
ブル分周器4の出力div_outに同期して、上記遅
延量Tに相当する一定幅のパルスdn_addがdn信
号に加えられてチャージポンプ2に印加されるので、ル
ープフィルタ3、電圧制御発振器5及びプログラマブル
分周器4で構成される帰還ループにより、上記一定幅の
パルスdn_addを打ち消すように制御される。周波
数シンセサイザが収束した時点でのチャージポンプにお
ける注入電流側の電流源がオンとなる期間(制御信号u
pのLowの期間)と引込み電流側の電流源がオンとな
る期間(制御信号dn+dn_addがLowの期間)
とがほぼ一致することになる。
【0024】その結果、プログラマブル分周器4の出力
を遅延回路7にて遅延した信号div_Dは基準信号f
rに対して、信号dn_addのパルス幅に相当する一
定の位相差を有する。しかし、出力div_Dに対する
プログラマブル分周器4の出力div_outとの位相
関係は、遅延回路7の遅延量に相当する位相だけ前の位
相となるので、基準信号frと一致する。そのため、遅
延回路7の遅延量Tが異なる場合でも、基準信号frと
プログラマブル分周器4の出力div_outは同様に
一致する。上述の動作により、遅延回路7の遅延量変動
による位相雑音が発生しない。
【0025】図11は本発明による周波数シンセサイザ
の第2の実施例の構成を示すブロック図である。本実施
例の構成は、位相比較器1、AND回路8−1,8−
2、チャージポンプ2、ループフィルタ3、電圧制御発
振器5、プログラマブル分周器4に関する構成は第1の
実施例と同一である。第2の実施例と第1の実施例と異
なる点は、第1の実施例では位相比較器1の一方に入力
されていた基準信号frが、第2の実施例では遅延回路
7を構成するインバータ9−2〜9−5に入力され、さ
らに、遅延された基準信号fr_Dが位相比較器1の入
力となる点と、第1の実施例ではプログラマブル分周器
4の出力div_outを遅延させた信号div_Dが
位相比較器1の他方の入力となっていたのに対し、第2
の実施例では、プログラマブル分周器4の出力div_
outが直接位相比較器1の入力となる点と、第1の実
施例ではAND回路8−2の入力にNAND回路10−
7の出力が接続されていたのに対し、第2の実施例では
AND回路8−1の入力となっている3点である。
【0026】図12は第2の実施例の動作を説明する収
束時のタイムチャートを示す。図12には図5と同様に
遅延回路7の遅延量がT1(太線)とT2(細線)の2
通りの遅延について記載している。
【0027】パルス発生回路6の出力up_addは、
基準信号frとその遅延した遅延基準信号fr_Dによ
って生成するため、この2つの信号の位相差に相当する
期間だけ、Lowとなり、AND回路8−1を介して信
号up信号に加えられ、一定幅のパルス信号up+up
_addとなりチャージポンプ2を制御する。一方、位
相比較器1には、プログラマブル分周器4の出力div
_outと遅延基準信号fr_Dが入力される。チャー
ジポンプ3における注入電流と引込み電流の値がほぼ一
致している状態では、パルス信号up+up_addを
打ち消す信号dnが発生するように制御が行われるの
で、プログラマブル分周器4の出力div_outの立
ち下がりの位相は遅延基準信号fr_Dの立上りの位相
に対して早い位相点に収束する。したがって、プログラ
マブル分周器4の出力div_outは、例え遅延回路
7の遅延量がT1又はT2と異なった値であっても、常
に基準信号frと一致した位相となる。その結果、第1
の実施例と同様に、遅延回路7の遅延量が変動したとし
ても、周波数シンセサイザの位相雑音として観測される
ことはなく、良好な特性が得られる。
【0028】図13は、本発明による周波数シンセサイ
ザを用いた無線通信端末装置の構成を示すブロック図で
ある。無線通信端末装置は送信回路21と受信回路23
と分波器24とアンテナ25と周波数シンセサイザ22
とそれらを制御する制御回路20から構成される。制御
回路20は受信回路23にて受信したデータをもとに、
無線通信装置の状態を制御するとともに、周波数シンセ
サイザに発振する周波数を指示する。周波数シンセサイ
ザ22は指示された発振周波数を送信回路21及び受信
回路23に供給する。送信回路21は周波数シンセサイ
ザ22から与えられた発振周波数をもとに、制御回路2
0からの送信信号を変調した送信波を発生し、分波器2
4にて不要周波数成分を抑圧したのち、アンテナ25か
ら送信される。
【0029】また、アンテナ25から受信した信号は分
波器24にて不要信号成分の抑圧後、受信回路23に入
力される。受信回路23は上記周波数シンセサイザ22
からの信号を用いて受信信号を復調し、復号結果を制御
回路20に出力する。制御回路20は送受信された信号
から、所望のデータを音声や画像に変換し、出力する。
【0030】
【発明の効果】上述のように、チャージポンプでの注入
電流と引込み電流が一致している条件では、遅延回路7
の遅延量にかかわらず、チャージポンプを制御する2つ
の信号up,dn+dn_addを同じ位相で同じ幅の
信号とすることができる。したがって、遅延回路7の遅
延量の変動による周波数シンセサイザの位相雑音劣化が
発生することはない。また、この2つの信号が同時に発
生する期間にてチャージポンプからループフィルタに供
給される電荷はほぼ零となり、米国特許4023116
号に示される方式を用いたときに問題となるスプリアス
発生も抑制できる。しかも、半導体基板上に集積化した
ときに発生する論理回路の雑音、例えば、プログラマブ
ル分周器4の動作に伴う雑音に対して、離れた位相にて
位相比較器を動作させることが可能となり、一層の位相
雑音低減に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による周波数シンセサイザの一実施例の
構成を示すブロック図
【図2】従来の周波数シンセサイザの構成を示すブロッ
ク図
【図3】従来の他の周波数シンセサイザの構成を示すブ
ロック図
【図4】従来の他の周波数シンセサイザの動作説明のた
めのタイムチャート
【図5】本発明による周波数シンセサイザの一実施例の
動作説明のためのタイムチャート
【図6】本発明による周波数シンセサイザの第1の実施
例の構成を示すブロック図
【図7】図6の位相比較器の構成を示す論理回路図
【図8】図6のチャージポンプの構成を示す回路図
【図9】図6のループフィルタの構成を示す回路図
【図10】本発明よる周波数シンセサイザの第1の実施
例の動作説明のためのタイムチャート
【図11】本発明による周波数シンセサイザの第2の実
施例の構成を示すブロック図
【図12】本発明よる周波数シンセサイザの第2の実施
例の動作説明のためのタイムチャート
【図13】本発明による周波数シンセサイザを用いた無
線通信装置の構成ブロック図
【符号の説明】
1…位相比較器,2…チャージポンプ,3…ループフィ
ルタ,4…プログラマブル分周器,5…電圧制御発振
器,6…パルス回路,7…遅延回路,8…加算回路,8
−1,6−2…AND回路,9、〜9−5…インバー
タ,10−1〜10−7,11−1〜11−2,12…
NAND回路,13…引込み電流電流源,14…注入電
流電流源,15−1〜15−2…スイッチ,16,18
…キャパシタ,17…抵抗器,20…制御回路,21…
送信回路,22…周波数シンセサイザ,23…受信,2
4…分波器、25…アンテナ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧制御発振器の出力と基準信号の位相を
    比較する位相比較器と、上記位相比較器の出力によって
    制御されるチャージポンプと、上記チャージポンプ出力
    を帯域制限するループフィルタと上記ループフィルタの
    出力で上記電圧制御発振器の周波数を制御する位相同期
    回路において、上記位相比較器に加えられる上記電圧制
    御発振器の出力と上記基準信号の位相に一定の位相差を
    設ける位相差設定手段と、上記位相比較器の出力であっ
    て上記電圧制御発振器の周波数を低下させる方向に制御
    する第1の制御信号又は上記位相比較器の出力であって
    上記電圧制御発振器の周波数を増加させる方向に制御す
    る第2の制御信号の一方に上記一定の位相差に対応する
    パルス幅のパルスを加える第1回路とをもつことを特徴
    とする位相同期回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の位相同期回路に上記電圧制
    御発振器の出力の周波数を分周するプログラマブル分周
    器を設け、上記プログラマブル分周器の出力を上記遅延
    手段又は上記位相比較器のいずれかに加えるように構成
    されたことを特徴とする周波数シンセサイザ。
  3. 【請求項3】上記位相差設定手段が上記分周器の出力を
    遅延し、上記位相比較器の一方の入力とする遅延回路で
    構成され、上記第1回路が上記分周器の出力の極性を反
    転した信号と上記遅延回路の出力の論理出力を得る第2
    回路と、上記第2回路の出力を上記第1の制御信号に加
    算する第3回路で構成されたことを特徴とする請求2記
    載の周波数シンセサイザ。
  4. 【請求項4】上記位相差設定手段が上記基準信号を遅延
    し上記位相比較器の一方の入力とする遅延回路で構成さ
    れ、上記第1回路が上記基準信号の極性を反転した信号
    と上記遅延回路の出力の論理出力を得る第2回路と、上
    記第2回路の出力を上記第2の制御信号に加算する第3
    回路で構成されたことを特徴とする請求項2記載の周波
    数シンセサイザ。
  5. 【請求項5】上記位相比較器が上記基準信号を検出する
    Lowでセットされ第1NAND回路と第7NAND回
    路で構成される第1のラッチ回路、上記分周回路の出力
    を検出するLowでセットされる第6NAND回路と第
    8NAND回路で構成される構成される第2のラッチ回
    路、第1のラッチ回路でリセットされる第2NAND回
    路と第3NAND回路で構成される第3のラッチ回路及
    び第2のラッチ回路でリセットされる第4NAND回路
    と第5NAND回路で構成される第4のラッチ回路と、
    上記第1ないし第4のラッチ回路の出力が入力される第
    9NAND回路とからなり、上記第9NAND回路の出
    力と第2NAND回路の出力とにより、上記第1のラッ
    チ回路と第2のラッチ回路をリセットし、上記第3のラ
    ッチ回路と第4のラッチ回路をセットするように構成さ
    れたことを特徴とする請求2ないし4のいずれか一に記
    載の周波数シンセサイザ。
  6. 【請求項6】上記遅延回路が複数の半導体インバータを
    直列接続して構成されたことを特徴とする請求3ないし
    6のいずれか一に記載の周波数シンセサイザ。
  7. 【請求項7】上記位相比較器から出力される上記電圧制
    御発振器の周波数を増加及び減少させる信号の2つの制
    御信号について、上記位相比較器の出力からのチャージ
    ポンプの動作までの互いの遅延量を一致させるように構
    成したことを特徴とする請求項3ないし7のいずれか一
    に記載の周波数シンセサイザ。
  8. 【請求項8】無線通信装置を制御する制御回路と、周波
    数シンセサイザと、上記制御回路と周波数シンセサイザ
    からの発振信号をもとに送信信号を生成する送信回路
    と、送信信号を帯域制限する分波器と、無線信号を送出
    および受信を行うアンテナと、受信した信号を上記周波
    数シンセサイザの発振信号をもとに復調する受信回路か
    ら構成され、上記制御回路を介して情報信号を入出力す
    る無線通信装置において、上記周波数シンセサイザが請
    求項2ないし7のいずれか一に記載された周波数シンセ
    サイザで構成されたことを特徴とする無線通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0847142A1 (en) * 1996-12-05 1998-06-10 Nec Corporation Phase locked loop
US9019016B2 (en) 2011-05-18 2015-04-28 Asahi Kasei Microdevices Corporation Accumulator-type fractional N-PLL synthesizer and control method thereof

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