JPH08213699A - 半導体レーザー - Google Patents
半導体レーザーInfo
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- JPH08213699A JPH08213699A JP28896295A JP28896295A JPH08213699A JP H08213699 A JPH08213699 A JP H08213699A JP 28896295 A JP28896295 A JP 28896295A JP 28896295 A JP28896295 A JP 28896295A JP H08213699 A JPH08213699 A JP H08213699A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】II-VI 族化合物半導体を用いた青緑色領域で発
振する半導体レーザーに対して、光閉じ込め率を大きく
するための構造を提供する。 【解決手段】Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性
層7と、Zn1-XCdXSe活性層7に隣接する一対の光
閉じ込め構造4、5、6、8、9及び10と、光閉じ込
め構造のそれぞれに隣接するクラッド層3及び11を備
えた半導体レーザーであって、光閉じ込め構造のエネル
ギーバンドギャップが、Zn1-XCdXSe活性層7から
の距離が増加するにつれて単調増加している。これによ
って、光閉じ込め係数が改善される。
振する半導体レーザーに対して、光閉じ込め率を大きく
するための構造を提供する。 【解決手段】Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性
層7と、Zn1-XCdXSe活性層7に隣接する一対の光
閉じ込め構造4、5、6、8、9及び10と、光閉じ込
め構造のそれぞれに隣接するクラッド層3及び11を備
えた半導体レーザーであって、光閉じ込め構造のエネル
ギーバンドギャップが、Zn1-XCdXSe活性層7から
の距離が増加するにつれて単調増加している。これによ
って、光閉じ込め係数が改善される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザーの
構造に関するもので、特に、II-VI 族化合物半導体を用
いた青緑色領域で発振する半導体レーザーの構造に関す
る。
構造に関するもので、特に、II-VI 族化合物半導体を用
いた青緑色領域で発振する半導体レーザーの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】青緑色領域で発振するII-VI 族化合物半
導体レーザーは、たとえば、アプライド・フィジクス・
レターズ第62巻第2462頁(Appl.Phys.Lett.Vol62
(1993)2462)に報告されている。この半導体レーザー
は、Zn0.8Cd0.2Se単一量子井戸活性層(厚さ6.
5nm)と、この活性層を挟む一対のZnS0.06Se
0.94光閉じ込め層と、これらの層を挟む一対のZn0.9
Mg0.1S0.1Se0.9クラッド層とを備えている。一対
のZnS0.06Se0.94光閉じ込め層の一方にはp型不純
物がドープされており、他方にはn型不純物がドープさ
れている。この半導体レーザーは室温で発振し、波長5
16nmのレーザー光を放射したと報告されている。
導体レーザーは、たとえば、アプライド・フィジクス・
レターズ第62巻第2462頁(Appl.Phys.Lett.Vol62
(1993)2462)に報告されている。この半導体レーザー
は、Zn0.8Cd0.2Se単一量子井戸活性層(厚さ6.
5nm)と、この活性層を挟む一対のZnS0.06Se
0.94光閉じ込め層と、これらの層を挟む一対のZn0.9
Mg0.1S0.1Se0.9クラッド層とを備えている。一対
のZnS0.06Se0.94光閉じ込め層の一方にはp型不純
物がドープされており、他方にはn型不純物がドープさ
れている。この半導体レーザーは室温で発振し、波長5
16nmのレーザー光を放射したと報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、しきい電流が比較的に高いという
問題がある。これは、活性層に対する光の閉じ込め率が
十分に高くないためである。
従来技術においては、しきい電流が比較的に高いという
問題がある。これは、活性層に対する光の閉じ込め率が
十分に高くないためである。
【0004】レーザー発振が開始するのは、モード利得
がレーザー共振器のしきい損失に等しくなったときであ
る。このしきい損失は光閉じ込め率に反比例する。従っ
て、光閉じ込め率が大きいほど、半導体レーザーを動作
させる電流は低くすることができる。前術の従来の半導
体レーザーでは、光閉じ込め率が1.7%と比較的に低
くいため、しきい電流は240mAと比較的に高い。
がレーザー共振器のしきい損失に等しくなったときであ
る。このしきい損失は光閉じ込め率に反比例する。従っ
て、光閉じ込め率が大きいほど、半導体レーザーを動作
させる電流は低くすることができる。前術の従来の半導
体レーザーでは、光閉じ込め率が1.7%と比較的に低
くいため、しきい電流は240mAと比較的に高い。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、光閉じ込め
率が向上した、青緑色領域で発振する半導体レーザーを
提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、光閉じ込め
率が向上した、青緑色領域で発振する半導体レーザーを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体レー
ザーは、Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層
と、該Zn1-XCdXSe活性層に隣接する光閉じ込め構
造と、該光閉じ込め構造に隣接するクラッド層を備えた
半導体レーザーであって、該光閉じ込め構造のエネルギ
ーバンドギャップは、該Zn1-XCdXSe活性層からの
距離が増加するにつれて単調増加しており、そのことに
より上記目的が達成される。
ザーは、Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層
と、該Zn1-XCdXSe活性層に隣接する光閉じ込め構
造と、該光閉じ込め構造に隣接するクラッド層を備えた
半導体レーザーであって、該光閉じ込め構造のエネルギ
ーバンドギャップは、該Zn1-XCdXSe活性層からの
距離が増加するにつれて単調増加しており、そのことに
より上記目的が達成される。
【0007】ある実施形態では、前記一対の光閉じ込め
構造の少なくとも一方が、第1のZnZMg1-ZSUSe
1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と、第2のZnZ'M
g1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<U’<
1))とを含んでいる。
構造の少なくとも一方が、第1のZnZMg1-ZSUSe
1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と、第2のZnZ'M
g1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<U’<
1))とを含んでいる。
【0008】ある実施形態では、前記クラッド層の少な
くとも一方が、ZnVMg1-VSWSe1-W(0<V≦
Z’、U’≦W<1)から形成されている。
くとも一方が、ZnVMg1-VSWSe1-W(0<V≦
Z’、U’≦W<1)から形成されている。
【0009】前記光閉じ込め構造は、更に、Zn1-YC
dYSe(0≦Y<X≦0.3)層を備えており、該Z
n1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層は、前記Zn
1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層と前記第1のZ
nZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と
の間に位置していることが好ましい。
dYSe(0≦Y<X≦0.3)層を備えており、該Z
n1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層は、前記Zn
1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層と前記第1のZ
nZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と
の間に位置していることが好ましい。
【0010】前記Zn1-X CdX Se活性層および前記
光閉じ込め構造は、p型不純物およびn型不純物を実質
的に含んでいないことが好ましい。
光閉じ込め構造は、p型不純物およびn型不純物を実質
的に含んでいないことが好ましい。
【0011】前記光閉じ込め構造のエネルギーバンドギ
ャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が増
加するにつれて階段状に増加していてもよく、滑らかに
増加していてもよい。
ャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が増
加するにつれて階段状に増加していてもよく、滑らかに
増加していてもよい。
【0012】前記光閉じ込め構造のエネルギーバンドギ
ャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が増
加するにつれてパラボラリックに増加していることが好
ましい。
ャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が増
加するにつれてパラボラリックに増加していることが好
ましい。
【0013】前記光閉じ込め構造の前記すくなとも一方
は、更に、前記Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.
3)層と前記第1のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z
≦1、0<U<1)との間に位置しているZn1-Y'Cd
Y'Se(0≦Y’<Y)を備えていてもよい。
は、更に、前記Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.
3)層と前記第1のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z
≦1、0<U<1)との間に位置しているZn1-Y'Cd
Y'Se(0≦Y’<Y)を備えていてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の半導体レーザーは、Zn
1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層と、Zn1-XC
dXSe活性層に隣接する一対の光閉じ込め構造と、光
閉じ込め構造のそれぞれに隣接するクラッド層を備えて
いる。光閉じ込め構造のエネルギーバンドギャップが、
Zn1-XCdXSe活性層からの距離に対して単調増加し
ているため、レーザー光に対する実効屈折率がZn1-X
CdXSe活性層からの距離が増加するにつれて単調に
減少する。
1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層と、Zn1-XC
dXSe活性層に隣接する一対の光閉じ込め構造と、光
閉じ込め構造のそれぞれに隣接するクラッド層を備えて
いる。光閉じ込め構造のエネルギーバンドギャップが、
Zn1-XCdXSe活性層からの距離に対して単調増加し
ているため、レーザー光に対する実効屈折率がZn1-X
CdXSe活性層からの距離が増加するにつれて単調に
減少する。
【0015】なお、本願明細書においては、「単調増
加」は、滑らかな増加だけではなく、階段状に増加する
場合を含む。また、「単調減少」は、滑らかな減少だけ
ではなく、階段状に減少する場合を含む。
加」は、滑らかな増加だけではなく、階段状に増加する
場合を含む。また、「単調減少」は、滑らかな減少だけ
ではなく、階段状に減少する場合を含む。
【0016】光閉じ込め構造のエネルギーバンドギャッ
プが、活性層から遠ざかるにつれ単調に増加しているた
め、キャリアのクラッド層へのオーバフローが抑制され
る。また、光閉じ込め構造の実効屈折率が、活性層から
遠ざかるにつれ単調に減少しているため、光の閉じ込め
効率が理論的な最適な値に近づく。その結果、レーザー
の動作電流が低減され、レーザー素子の信頼性の向上す
る。
プが、活性層から遠ざかるにつれ単調に増加しているた
め、キャリアのクラッド層へのオーバフローが抑制され
る。また、光閉じ込め構造の実効屈折率が、活性層から
遠ざかるにつれ単調に減少しているため、光の閉じ込め
効率が理論的な最適な値に近づく。その結果、レーザー
の動作電流が低減され、レーザー素子の信頼性の向上す
る。
【0017】光閉じ込め構造の屈折率分布(Index Prof
ile)は、光の閉じ込めの効率を高くするという観点か
ら、パラボラリックであることが最も好ましい。
ile)は、光の閉じ込めの効率を高くするという観点か
ら、パラボラリックであることが最も好ましい。
【0018】光閉じ込め構造の屈折率分布をパラボラリ
ックに近づけるには、エネルギーバンドギャップの異な
る複数のZnMgSSe層を適当な厚さで積層し、それ
によって光閉じ込め構造を形成すれば良い。たとえば、
第1のZnZMg1-ZSUSe1 -U層(0<Z≦1、0<U
<1)と、第2のZnZ'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<
Z’<Z、U<U’<1))とを積層すれば良い。第2
のZnZ'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<
U’<1))のエネルギーバンドギャップは、第1のZ
nZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)の
エネルギーバンドギャップよりも高い。
ックに近づけるには、エネルギーバンドギャップの異な
る複数のZnMgSSe層を適当な厚さで積層し、それ
によって光閉じ込め構造を形成すれば良い。たとえば、
第1のZnZMg1-ZSUSe1 -U層(0<Z≦1、0<U
<1)と、第2のZnZ'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<
Z’<Z、U<U’<1))とを積層すれば良い。第2
のZnZ'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<
U’<1))のエネルギーバンドギャップは、第1のZ
nZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)の
エネルギーバンドギャップよりも高い。
【0019】光閉じ込め構造は、活性層を挟んで両側に
形成される。活性層の下側に形成される光閉じ込め構造
と、活性層の上側に形成される光閉じ込め構造は、同じ
屈折率分布を持っている必要はない。活性層の中心に対
して非対称な光閉じ込め構造でも、光閉じ込め率は向上
する。ただし、活性層の中心に対して対称な屈折率分布
のほうが、レーザー光のビーム断面形状を対称的にする
のに適している。
形成される。活性層の下側に形成される光閉じ込め構造
と、活性層の上側に形成される光閉じ込め構造は、同じ
屈折率分布を持っている必要はない。活性層の中心に対
して非対称な光閉じ込め構造でも、光閉じ込め率は向上
する。ただし、活性層の中心に対して対称な屈折率分布
のほうが、レーザー光のビーム断面形状を対称的にする
のに適している。
【0020】エネルギーバンドギャップの異なる(屈折
率の異なる)複数の半導体層を積層すれば、屈折率は階
段状に変化する。これに対して、半導体層の成長に際し
て、その組成比を連続的に変化させれば、エネルギーバ
ンドギャッブ及び屈折率が連続的に変化する光閉じ込め
層が得られる。
率の異なる)複数の半導体層を積層すれば、屈折率は階
段状に変化する。これに対して、半導体層の成長に際し
て、その組成比を連続的に変化させれば、エネルギーバ
ンドギャッブ及び屈折率が連続的に変化する光閉じ込め
層が得られる。
【0021】しかしながら、異なるエネルギーバンドギ
ャップを持つZnMgSSe層を分子線エピタキシャル
成長法(MBE法)で積層することは、従来、きわめて
困難であった。
ャップを持つZnMgSSe層を分子線エピタキシャル
成長法(MBE法)で積層することは、従来、きわめて
困難であった。
【0022】前述の構成に加えて、Zn1-XCdXSe
(0<X≦0.3)活性層と第1のZnZMg1-ZSUS
e1-U層(0<Z≦1、0<U<1)との間に、更に、
Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層を設けれ
ば、より滑らかな屈折率分布が形成され、理想的な屈折
率分布に近づくので好ましい。Zn1-YCdYSe(0≦
Y<X≦0.3)層のエネルギーバンドギャップが、Z
n1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層のエネルギー
バンドギャップと第1のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0
<Z≦1、0<U<1)のエネルギーバンドギャップの
中間的な値を持つからである。
(0<X≦0.3)活性層と第1のZnZMg1-ZSUS
e1-U層(0<Z≦1、0<U<1)との間に、更に、
Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層を設けれ
ば、より滑らかな屈折率分布が形成され、理想的な屈折
率分布に近づくので好ましい。Zn1-YCdYSe(0≦
Y<X≦0.3)層のエネルギーバンドギャップが、Z
n1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層のエネルギー
バンドギャップと第1のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0
<Z≦1、0<U<1)のエネルギーバンドギャップの
中間的な値を持つからである。
【0023】複数の半導体層を積層して光閉じ込め層を
形成することによって、屈折率分布光閉じ込めを最適化
できるだけでなく、活性層におけるキャリア閉じ込めを
最適化できる。特に、クラッド層として、ZnVMg1-V
SWSe1-W(0<V≦Z’、U’≦W<1)を用いれ
ば、光の閉じ込めもキャリアのオーバーフローの抑制も
更に効率よく達成される。Zn1-X CdX Se活性層お
よび光閉じ込め構造が、p型不純物およびn型不純物を
実質的に含んでいない場合、活性層内部およびその界面
近傍に不純物準位が形成されることがないので、キャリ
ア再結合発光の効率が向上し、レーザーの動作特性を向
上させることができる。
形成することによって、屈折率分布光閉じ込めを最適化
できるだけでなく、活性層におけるキャリア閉じ込めを
最適化できる。特に、クラッド層として、ZnVMg1-V
SWSe1-W(0<V≦Z’、U’≦W<1)を用いれ
ば、光の閉じ込めもキャリアのオーバーフローの抑制も
更に効率よく達成される。Zn1-X CdX Se活性層お
よび光閉じ込め構造が、p型不純物およびn型不純物を
実質的に含んでいない場合、活性層内部およびその界面
近傍に不純物準位が形成されることがないので、キャリ
ア再結合発光の効率が向上し、レーザーの動作特性を向
上させることができる。
【0024】以下に、本発明による半導体レーザーの実
施例を詳細に説明する。
施例を詳細に説明する。
【0025】(実施例1)図1は、第1の本実施例を模
式的に示す断面図である。本実施例の半導体レーザー
は、図1に示されるように、ZnCdSe活性層(厚
さ:約6nm)7と、n型不純物としてClがドープさ
れたn型ZnMgSSeクラッド層(厚さ:約0.8μ
m)3との間に、下部の光閉じ込め構造を備えててい
る。また、ZnCdSe活性層7と、p型不純物として
Nがドープされたp型ZnMgSSeクラッド層(厚
さ:約0.7μm)11との間に、上部の光閉じ込め構
造を備えている。
式的に示す断面図である。本実施例の半導体レーザー
は、図1に示されるように、ZnCdSe活性層(厚
さ:約6nm)7と、n型不純物としてClがドープさ
れたn型ZnMgSSeクラッド層(厚さ:約0.8μ
m)3との間に、下部の光閉じ込め構造を備えててい
る。また、ZnCdSe活性層7と、p型不純物として
Nがドープされたp型ZnMgSSeクラッド層(厚
さ:約0.7μm)11との間に、上部の光閉じ込め構
造を備えている。
【0026】下部の光閉じ込め構造は、ZnMgSSe
光閉じ込め層(厚さ:約20nm)4と、ZnSSe光
閉じ込め層(厚さ:約30nm)5と、ZnCdSe光
閉じ込め層(厚さ:約27nm)6とを含んでおり、ま
た、上部の光閉じ込め構造は、ZnCdSe光閉じ込め
層(厚さ:約27nm)8と、ZnSSe光閉じ込め層
(厚さ:約30nm)9と、ZnMgSSe光閉じ込め
層(厚さ:約20nm)10とを含んでいる。
光閉じ込め層(厚さ:約20nm)4と、ZnSSe光
閉じ込め層(厚さ:約30nm)5と、ZnCdSe光
閉じ込め層(厚さ:約27nm)6とを含んでおり、ま
た、上部の光閉じ込め構造は、ZnCdSe光閉じ込め
層(厚さ:約27nm)8と、ZnSSe光閉じ込め層
(厚さ:約30nm)9と、ZnMgSSe光閉じ込め
層(厚さ:約20nm)10とを含んでいる。
【0027】上記クラッド層3及び11や光閉じ込め構
造体は、Clがドープされたn型ZnSeバッファ層
(厚さ:約30nm)2を介して、Siがドープされた
n型GaAs(100)基板1上に設けられている。
造体は、Clがドープされたn型ZnSeバッファ層
(厚さ:約30nm)2を介して、Siがドープされた
n型GaAs(100)基板1上に設けられている。
【0028】p型ZnMgSSeクラッド層11の上に
は、p型不純物としてNがドープされたp型ZnSSe
キャップ層(厚さ:約0.3μm)12が形成され、p
型ZnSSeキャップ層12にはストライプ状のリッジ
(高さ:約0.1μm、幅:約10μm)が形成されて
いる。リッジの上には、p型不純物としてNがドープさ
れたp型ZnSeTeコンタクト層(厚さ:約55n
m)13が設けられ、リッジの両側にはZnS膜14が
埋め込まれている。ZnS膜14は電流を所定の幅を持
つ領域に狭窄する働きを行う。これらの半導体積層体の
上面には、p型電極としてAu/Pd電極15が設けら
れ、n型GaAs基板1の裏面には、n型電極としてI
n電極16が設けられている。
は、p型不純物としてNがドープされたp型ZnSSe
キャップ層(厚さ:約0.3μm)12が形成され、p
型ZnSSeキャップ層12にはストライプ状のリッジ
(高さ:約0.1μm、幅:約10μm)が形成されて
いる。リッジの上には、p型不純物としてNがドープさ
れたp型ZnSeTeコンタクト層(厚さ:約55n
m)13が設けられ、リッジの両側にはZnS膜14が
埋め込まれている。ZnS膜14は電流を所定の幅を持
つ領域に狭窄する働きを行う。これらの半導体積層体の
上面には、p型電極としてAu/Pd電極15が設けら
れ、n型GaAs基板1の裏面には、n型電極としてI
n電極16が設けられている。
【0029】p型ZnSeTeコンタクト層13は、よ
り詳細には、図2(a)及び(b)に示すように、Zn
Se層とZnTe層とが交互に周期的に積層された構成
を有している。図2(a)の場合、一対のZnSe層と
ZnTe層との合計厚さを2.5nmと一定に維持しな
がら、約10対の積層構造を形成している。まず、最下
部では、ZnSe層の厚さ:ZnTe層の厚さ=23:
2とし、最上部では、ZnSe層の厚さ:ZnTe層の
厚さ=2:23になるように、ZnSe層とZnTe層
との対を形成する。最後に、厚さ30nmのZnTe層
を形成し、p型ZnSeTeコンタクト層13が形成さ
れる。図2(b)の場合、約10対のZnSe層及びZ
nTe層を、ZnSe層の厚さをたとえば1.6nmに
維持しながら、ZnTe層の厚さを増加させて積層して
いる。まず、最下部では、ZnTe層の厚さを0.3n
mとし、最上部では、ZnTe層の厚さを8nmとして
いる。
り詳細には、図2(a)及び(b)に示すように、Zn
Se層とZnTe層とが交互に周期的に積層された構成
を有している。図2(a)の場合、一対のZnSe層と
ZnTe層との合計厚さを2.5nmと一定に維持しな
がら、約10対の積層構造を形成している。まず、最下
部では、ZnSe層の厚さ:ZnTe層の厚さ=23:
2とし、最上部では、ZnSe層の厚さ:ZnTe層の
厚さ=2:23になるように、ZnSe層とZnTe層
との対を形成する。最後に、厚さ30nmのZnTe層
を形成し、p型ZnSeTeコンタクト層13が形成さ
れる。図2(b)の場合、約10対のZnSe層及びZ
nTe層を、ZnSe層の厚さをたとえば1.6nmに
維持しながら、ZnTe層の厚さを増加させて積層して
いる。まず、最下部では、ZnTe層の厚さを0.3n
mとし、最上部では、ZnTe層の厚さを8nmとして
いる。
【0030】上記いずれの場合も、Au/Pd電極15
と接触する位置には、ZnTe層が配置されている。こ
れは、オーミックコンタクトを形成するために必要なこ
とである。Au/Pd電極15は、厚さ10nmのPd
下層と、厚さ250nmのAu上層とを含んでいる。
と接触する位置には、ZnTe層が配置されている。こ
れは、オーミックコンタクトを形成するために必要なこ
とである。Au/Pd電極15は、厚さ10nmのPd
下層と、厚さ250nmのAu上層とを含んでいる。
【0031】図3は、活性層7および光閉じ込め構造の
導電帯に関するエネルギーバンドダイアグラムである。
クラッド層3および11と活性層7との間のバンドオフ
セットは十分大きく(導電帯側のバンドオフセットは
0.26eV)。このため、室温以上の実用的な温度領
域において、キャリアはクラッド層3および11にオー
バーフローすることなく、活性層7に有効に閉じ込めら
れる。
導電帯に関するエネルギーバンドダイアグラムである。
クラッド層3および11と活性層7との間のバンドオフ
セットは十分大きく(導電帯側のバンドオフセットは
0.26eV)。このため、室温以上の実用的な温度領
域において、キャリアはクラッド層3および11にオー
バーフローすることなく、活性層7に有効に閉じ込めら
れる。
【0032】光閉じ込め層の厚さは、レーザー構造を構
成する各層の屈折率および厚さから、最適な光閉じ込め
が得られるように設計される。本実施例においては、図
3のような光閉じ込め構造を採用することにより、活性
層7における光閉じ込め率は2.3%になった。この数
値は、従来技術と同じ条件で比較すると1.5倍とな
る。光閉じ込め率が1.5倍になることにより、レーザ
ーの動作電流は約2/3に低減できる。また、このよう
な光閉じ込め構造を採用することにより、光閉じ込め構
造の屈折率が、活性層7の中心からの距離の2乗にほぼ
比例して減少しているるので、レーザー素子から出射す
るレーザー光はガウシアンビームとなり好ましい。
成する各層の屈折率および厚さから、最適な光閉じ込め
が得られるように設計される。本実施例においては、図
3のような光閉じ込め構造を採用することにより、活性
層7における光閉じ込め率は2.3%になった。この数
値は、従来技術と同じ条件で比較すると1.5倍とな
る。光閉じ込め率が1.5倍になることにより、レーザ
ーの動作電流は約2/3に低減できる。また、このよう
な光閉じ込め構造を採用することにより、光閉じ込め構
造の屈折率が、活性層7の中心からの距離の2乗にほぼ
比例して減少しているるので、レーザー素子から出射す
るレーザー光はガウシアンビームとなり好ましい。
【0033】上部の光閉じ込め構造を構成する各半導体
層の厚さについても、上記と同様のことが適用される。
本実施例では、基板1にはGaAs基板を用いたが、こ
れに限定されるものではない。例えば、ZnSe基板に
用いてレーザー素子を作製すれば、GaAs基板を用い
た場合に見られるヘテロエピタキシャル成長による基板
との界面での欠陥発生を抑制できるので、より信頼性の
高いレーザー特性が得られる。
層の厚さについても、上記と同様のことが適用される。
本実施例では、基板1にはGaAs基板を用いたが、こ
れに限定されるものではない。例えば、ZnSe基板に
用いてレーザー素子を作製すれば、GaAs基板を用い
た場合に見られるヘテロエピタキシャル成長による基板
との界面での欠陥発生を抑制できるので、より信頼性の
高いレーザー特性が得られる。
【0034】以下に、図1の半導体レーザーの製造方法
を説明する。本実施例において、各半導体層の成長は、
分子線エピタキシャル成長法を用いて行った。詳細に
は、10-8〜10-10 Torrの高真空中で、原料とな
る多結晶ZnSe、ZnS、CdSe、ZnTeおよび
金属Mgを加熱蒸発させ、分子線を形成した。複数の分
子線をn型GaAs基板1上に同時に照射することによ
り、基板1上に単結晶半導体層を成長させた。n型ドー
ピングにはZnCl2を、p型ドーピングには、窒素プ
ラズマを形成して得られた活性窒素を、結晶成長中に照
射することにより行った。結晶成長中、基板1の温度は
260〜330℃に維持されることが好ましい。本実施
例では、基板1の温度を280℃に維持した。
を説明する。本実施例において、各半導体層の成長は、
分子線エピタキシャル成長法を用いて行った。詳細に
は、10-8〜10-10 Torrの高真空中で、原料とな
る多結晶ZnSe、ZnS、CdSe、ZnTeおよび
金属Mgを加熱蒸発させ、分子線を形成した。複数の分
子線をn型GaAs基板1上に同時に照射することによ
り、基板1上に単結晶半導体層を成長させた。n型ドー
ピングにはZnCl2を、p型ドーピングには、窒素プ
ラズマを形成して得られた活性窒素を、結晶成長中に照
射することにより行った。結晶成長中、基板1の温度は
260〜330℃に維持されることが好ましい。本実施
例では、基板1の温度を280℃に維持した。
【0035】まず、基板1上に、n型ZnSeバッファ
層2を30nm程度エピタキシャル成長させた。ZnS
eはGaAsに対して室温で0.28%の格子不整合を
示すので、格子緩和して転位を発生させる臨界膜厚(約
150nm)より十分薄くする必要がある。なお、有効
ドナー密度が約6×1017cm-3になるように、n型不
純物のClをドープした。
層2を30nm程度エピタキシャル成長させた。ZnS
eはGaAsに対して室温で0.28%の格子不整合を
示すので、格子緩和して転位を発生させる臨界膜厚(約
150nm)より十分薄くする必要がある。なお、有効
ドナー密度が約6×1017cm-3になるように、n型不
純物のClをドープした。
【0036】次に、n型Zn0.93Mg0.07S0.13Se
0.87クラッド層3を約0.8μmエピタキシャル成長さ
せた。この組成を持つZnMgSSeはGaAsとほぼ
格子整合する。有効ドナー密度は約6×1017cm-3と
した。n型Zn0.93Mg0.07S0.13Se0.87クラッド層
3の禁制帯幅は、室温において約2.83eVであっ
た。
0.87クラッド層3を約0.8μmエピタキシャル成長さ
せた。この組成を持つZnMgSSeはGaAsとほぼ
格子整合する。有効ドナー密度は約6×1017cm-3と
した。n型Zn0.93Mg0.07S0.13Se0.87クラッド層
3の禁制帯幅は、室温において約2.83eVであっ
た。
【0037】続いて、光閉じ込め構造を構成する各半導
体層と活性層を連続的にエピタキシャル成長させた。す
なわち、厚さ約20nmのZn0.95Mg0.05S0.09Se
0.91光閉じ込め層4、厚さ約30nmのZnS0.06Se
0.94光閉じ込め層5および厚さ27nmのZn0.96Cd
0.04Se光閉じ込め層6を順次成長させた。この後活性
層7となるZn0.8 Cd0.2 Se層を厚さ約6nm成長
させ、活性層7に対して対称となるよう厚さ27nmの
Zn0.96Cd0.04Se光閉じ込め層8、厚さ約30nm
のZnS0.06Se0.94光閉じ込め層9および厚さ約20
nmのZn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉じ込め層1
0を順次成長させた。
体層と活性層を連続的にエピタキシャル成長させた。す
なわち、厚さ約20nmのZn0.95Mg0.05S0.09Se
0.91光閉じ込め層4、厚さ約30nmのZnS0.06Se
0.94光閉じ込め層5および厚さ27nmのZn0.96Cd
0.04Se光閉じ込め層6を順次成長させた。この後活性
層7となるZn0.8 Cd0.2 Se層を厚さ約6nm成長
させ、活性層7に対して対称となるよう厚さ27nmの
Zn0.96Cd0.04Se光閉じ込め層8、厚さ約30nm
のZnS0.06Se0.94光閉じ込め層9および厚さ約20
nmのZn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉じ込め層1
0を順次成長させた。
【0038】本実施例では、上述のように、MBE成長
のための分子線ソースとして、多結晶化合物ソースを用
いた。ZnSe、ZnS、CdSeおよびZnTe等の
多結晶化合物ソースではなく、個々の構成元素毎に分か
れたソース(たとえば、Zn、SeやTeなど)を使用
した場合は、多数の分子線セルが必要となり、各分子線
ビームの強度を再現性良く調整することは難しい。Al
GaAS等のIII−V族系化合物半導体の場合、本発
明に使用するII−VI族系化合物半導体との間には、
MBE成長時の組成の制御に関して、その困難さに大き
な相違点がある。AlGaAsの場合、III族元素の
分子線強度とV族元素の分子線強度の比(V/III
比)が10〜30に設定され、Asの供給過剰な状態で
AlGaAs層の成長が行われる。AlGaAs層の組
成比の調整は、Gaの分子線強度のみを制御することに
より達成される。このため、バンドギャップ(屈折率)
の異なるAlGaAs層を連続的に形成するのは比較的
に容易である。
のための分子線ソースとして、多結晶化合物ソースを用
いた。ZnSe、ZnS、CdSeおよびZnTe等の
多結晶化合物ソースではなく、個々の構成元素毎に分か
れたソース(たとえば、Zn、SeやTeなど)を使用
した場合は、多数の分子線セルが必要となり、各分子線
ビームの強度を再現性良く調整することは難しい。Al
GaAS等のIII−V族系化合物半導体の場合、本発
明に使用するII−VI族系化合物半導体との間には、
MBE成長時の組成の制御に関して、その困難さに大き
な相違点がある。AlGaAsの場合、III族元素の
分子線強度とV族元素の分子線強度の比(V/III
比)が10〜30に設定され、Asの供給過剰な状態で
AlGaAs層の成長が行われる。AlGaAs層の組
成比の調整は、Gaの分子線強度のみを制御することに
より達成される。このため、バンドギャップ(屈折率)
の異なるAlGaAs層を連続的に形成するのは比較的
に容易である。
【0039】これに対して、ZnCdSeやZnMgS
Seの場合、II族元素の分子線強度とVI族元素の分
子線強度の比(VI/II比)は、約1に設定される必
要がある。このため、組成の調整を行う場合、各元素に
関する分子線強度の調整は、VI/II比、すなちわ、
(Zn+Cd)/Znや(Zn+Mg)/(Se+S)
を約1に維持しながら行う必要がある。このため、多数
の単体ソースを用いて成長を行おうとすると、多数の分
子線の強度を微妙に調整する必要があるので、精度の高
い組成制御が困難である。しかし、多結晶化合物ソース
を使用することは、以下に示す利点を持つので、本発明
の光閉じ込め構造を形成するためには非常に好ましい。
Seの場合、II族元素の分子線強度とVI族元素の分
子線強度の比(VI/II比)は、約1に設定される必
要がある。このため、組成の調整を行う場合、各元素に
関する分子線強度の調整は、VI/II比、すなちわ、
(Zn+Cd)/Znや(Zn+Mg)/(Se+S)
を約1に維持しながら行う必要がある。このため、多数
の単体ソースを用いて成長を行おうとすると、多数の分
子線の強度を微妙に調整する必要があるので、精度の高
い組成制御が困難である。しかし、多結晶化合物ソース
を使用することは、以下に示す利点を持つので、本発明
の光閉じ込め構造を形成するためには非常に好ましい。
【0040】・分子線セルの数が低減される。
【0041】・セル温度を比較的に高い温度(約600
〜約1000℃)にして分子線が形成される。
〜約1000℃)にして分子線が形成される。
【0042】・セルシャッタの開いてから、ビーム強度
が比較的に短時間(約1秒〜約1分)で平衡強度に達す
る。
が比較的に短時間(約1秒〜約1分)で平衡強度に達す
る。
【0043】ビーム強度の調整は、通常、セル温度やセ
ルシャッタの開度の制御により行う。このどちらの方法
の制御も、化合物ソースを用いた場合は、安定にしかも
再現性良く行われる。また、本実施例のように、光閉じ
込め層となる複数のII−VI層を成長する場合は、そ
れらのII−VI層の成長のための複数のセルをMBE
装置内に用意しておけば、きわめて簡単に所望の組成比
を持つII−VI層を得ることができる。
ルシャッタの開度の制御により行う。このどちらの方法
の制御も、化合物ソースを用いた場合は、安定にしかも
再現性良く行われる。また、本実施例のように、光閉じ
込め層となる複数のII−VI層を成長する場合は、そ
れらのII−VI層の成長のための複数のセルをMBE
装置内に用意しておけば、きわめて簡単に所望の組成比
を持つII−VI層を得ることができる。
【0044】光閉じ込め層4、5、9および10はGa
Asとほぼ格子整合するが、Zn1- XCdXSeはGaA
sに対して格子不整を示す。しかし、本実施例において
は、その膜厚が格子緩和を起こす臨界膜厚(約30n
m)には達していないので、活性層7および光閉じ込め
層6および8は圧縮歪を含んだ状態で格子整合を保って
いる。ただし、組成Xが0.3を越えると、格子不整が
2%より大きくなり、良好な結晶品質を保てないので好
ましくない。
Asとほぼ格子整合するが、Zn1- XCdXSeはGaA
sに対して格子不整を示す。しかし、本実施例において
は、その膜厚が格子緩和を起こす臨界膜厚(約30n
m)には達していないので、活性層7および光閉じ込め
層6および8は圧縮歪を含んだ状態で格子整合を保って
いる。ただし、組成Xが0.3を越えると、格子不整が
2%より大きくなり、良好な結晶品質を保てないので好
ましくない。
【0045】良好な結晶性を得るという観点から、Zn
1-XCdXSe光閉じ込め層6および8のそれぞれの厚さ
は、約60nm以下であることが好ましい。また、下部
光閉じ込め構造の厚さは、全体として、約70〜130
nmであることが好ましい。同様に、上部光閉じ込め構
造の厚さは、全体として、約70〜130nmであるこ
とが好ましい。約70nm未満の場合、光のクラッド層
へのしみだしが大きくなって、活性層における光閉じ込
め率が極端に小さくなり、閾値電流が増加する。約13
0nmを越える場合、光閉じ込めに対するクラッド層の
屈折率の寄与が少なくなるため、活性層と光閉じ込め構
造との間の実効屈折率差が小さくなり、光閉じ込め率が
低下する。
1-XCdXSe光閉じ込め層6および8のそれぞれの厚さ
は、約60nm以下であることが好ましい。また、下部
光閉じ込め構造の厚さは、全体として、約70〜130
nmであることが好ましい。同様に、上部光閉じ込め構
造の厚さは、全体として、約70〜130nmであるこ
とが好ましい。約70nm未満の場合、光のクラッド層
へのしみだしが大きくなって、活性層における光閉じ込
め率が極端に小さくなり、閾値電流が増加する。約13
0nmを越える場合、光閉じ込めに対するクラッド層の
屈折率の寄与が少なくなるため、活性層と光閉じ込め構
造との間の実効屈折率差が小さくなり、光閉じ込め率が
低下する。
【0046】活性層7の厚さは2〜20nm程度が好ま
しい。2nmより薄いとレーザー利得が飽和しやすいだ
けでなく、活性層と、それに隣接する層との界面におけ
る組成変化の急峻性に対する組成のゆらぎの寄与が大き
くなり、動作電流密度の増加をも招く。20nmより厚
いと格子緩和のために活性層内部に転位が発生してレー
ザー特性が著しく悪化する。
しい。2nmより薄いとレーザー利得が飽和しやすいだ
けでなく、活性層と、それに隣接する層との界面におけ
る組成変化の急峻性に対する組成のゆらぎの寄与が大き
くなり、動作電流密度の増加をも招く。20nmより厚
いと格子緩和のために活性層内部に転位が発生してレー
ザー特性が著しく悪化する。
【0047】また活性層に圧縮または引張りの歪がかか
ると、価電子帯を構成する重い正孔帯、軽い正孔帯およ
びスピン軌道分離帯の縮退が解けてレーザー発振のしき
い値利得が減少するので、発振しきい値電流を低下させ
るためには、このように活性層に歪を導入することが効
果的である。
ると、価電子帯を構成する重い正孔帯、軽い正孔帯およ
びスピン軌道分離帯の縮退が解けてレーザー発振のしき
い値利得が減少するので、発振しきい値電流を低下させ
るためには、このように活性層に歪を導入することが効
果的である。
【0048】なお、Zn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光
閉じ込め層4からZn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉
じ込め層10までの領域には、不純物ドーピングは行な
わなかった。これにより、活性層7の内部および光閉じ
込め層との界面近傍に不純物準位が形成されることはな
いので、キャリア再結合発光の効率が向上し、レーザー
の動作特性を向上させることができる。
閉じ込め層4からZn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉
じ込め層10までの領域には、不純物ドーピングは行な
わなかった。これにより、活性層7の内部および光閉じ
込め層との界面近傍に不純物準位が形成されることはな
いので、キャリア再結合発光の効率が向上し、レーザー
の動作特性を向上させることができる。
【0049】Zn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉じ込
め層10の上には順次、p型Zn0. 93Mg0.07S0.13S
e0.87クラッド層11、p型ZnS0.06Se0.94キャッ
プ層12およびp型ZnSeTeコンタクト層13をそ
れぞれ約0.7μm、約0.3μmおよび約20nmエ
ピタキシャル成長させた。有効アクセプタ密度はそれぞ
れ約2×1017cm-3、約4×1017cm-3および約5
×1018cm-3とした。
め層10の上には順次、p型Zn0. 93Mg0.07S0.13S
e0.87クラッド層11、p型ZnS0.06Se0.94キャッ
プ層12およびp型ZnSeTeコンタクト層13をそ
れぞれ約0.7μm、約0.3μmおよび約20nmエ
ピタキシャル成長させた。有効アクセプタ密度はそれぞ
れ約2×1017cm-3、約4×1017cm-3および約5
×1018cm-3とした。
【0050】以上のエピタキシャル成長で得られたレー
ザー構造のウェハを、リッジ型レーザー素子に加工し
た。すなわち、フォトレジストをマスクにしてウェット
エッチングにより幅10μm、深さ0.1μmのリッジ
を形成した。エッチングには重クロム酸カリウム飽和水
溶液と濃硫酸が容積比3:2のエッチング液を用いた。
次に、ZnS絶縁膜14を厚さ0.1μm蒸着し、リフ
トオフによりp型ZnSeTeコンタクト層13を露出
させた。そして、ウェハ全面にPdおよびAuを順次蒸
着することによってp型ZnSeTeコンタクト層13
に対するPd/Au電極15を設けた。また、n型Ga
As基板1の裏面にはIn電極16を設けた。
ザー構造のウェハを、リッジ型レーザー素子に加工し
た。すなわち、フォトレジストをマスクにしてウェット
エッチングにより幅10μm、深さ0.1μmのリッジ
を形成した。エッチングには重クロム酸カリウム飽和水
溶液と濃硫酸が容積比3:2のエッチング液を用いた。
次に、ZnS絶縁膜14を厚さ0.1μm蒸着し、リフ
トオフによりp型ZnSeTeコンタクト層13を露出
させた。そして、ウェハ全面にPdおよびAuを順次蒸
着することによってp型ZnSeTeコンタクト層13
に対するPd/Au電極15を設けた。また、n型Ga
As基板1の裏面にはIn電極16を設けた。
【0051】このウェハを劈開して、共振器長700μ
mとし、両端面ともコーティングを施さずに、幅500
μmのチップに分離して、銅のヒートシンクに素子のI
n電極16が接合するよう実装した。
mとし、両端面ともコーティングを施さずに、幅500
μmのチップに分離して、銅のヒートシンクに素子のI
n電極16が接合するよう実装した。
【0052】この半導体レーザー素子に対して、24℃
でパルス幅10μs、繰り返し1kHz(デューティ比
1%)の電流を注入したところ、519nmにおいて青
緑色のレーザー発振を確認した。しきい値電流は80m
A、しきい値電流密度は1.1kA/cm2 であった。
でパルス幅10μs、繰り返し1kHz(デューティ比
1%)の電流を注入したところ、519nmにおいて青
緑色のレーザー発振を確認した。しきい値電流は80m
A、しきい値電流密度は1.1kA/cm2 であった。
【0053】なお、本実施例においては、活性層近傍の
構造を光閉じ込め層付きの単一量子井戸構造としたが、
高い光学利得を得るためおよび効果的な光閉じ込めを行
なうためには、多重量子井戸構造を採用することが好ま
しい。
構造を光閉じ込め層付きの単一量子井戸構造としたが、
高い光学利得を得るためおよび効果的な光閉じ込めを行
なうためには、多重量子井戸構造を採用することが好ま
しい。
【0054】また、本実施例においてはn型基板を用い
たが、p型基板を用いてp型とn型を入れ替えた構造で
半導体レーザーを形成しても同様の効果が認められた。
たが、p型基板を用いてp型とn型を入れ替えた構造で
半導体レーザーを形成しても同様の効果が認められた。
【0055】(実施例2)次に、図4を参照しながら、
本発明による他の半導体レーザーを説明する。
本発明による他の半導体レーザーを説明する。
【0056】この半導体レーザーは、光閉じ込め構造以
外の部分は、図1の半導体レーザーと同様の構成を有し
ている。以下には、本実施例に特徴的な部分のみを説明
する。
外の部分は、図1の半導体レーザーと同様の構成を有し
ている。以下には、本実施例に特徴的な部分のみを説明
する。
【0057】本実施例の特徴部は、n型Zn0.91Mg
0.09S0.18Se0.82クラッド層30と、Zn0.97Mg
0.03S0.07Se0.93光閉じ込め層(厚さ:約55nm)
40と、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込め層(厚さ:約
35nm)60と、Zn0.8 Cd0. 2 Se活性層(厚
さ:約6nm)70と、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込
め層(厚さ:約35nm)80と、Zn0.97Mg0.03S
0.07Se0.93光閉じ込め層(厚さ:約55nm)90
と、n型Zn0.91Mg0.09S0.18Se0.82クラッド層1
10とを備えていることにある。すなちわ、本実施例の
下部の光閉じ込め構造は、Zn0.97Mg0.03S0.07Se
0.93光閉じ込め層40とZn0.98Cd0.02Se光閉じ込
め層60の2層から構成されており、上部の光閉じ込め
構造は、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込め層80とZn
0.97Mg0.03S0.07Se0.93光閉じ込め層90の2層か
ら構成されている。
0.09S0.18Se0.82クラッド層30と、Zn0.97Mg
0.03S0.07Se0.93光閉じ込め層(厚さ:約55nm)
40と、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込め層(厚さ:約
35nm)60と、Zn0.8 Cd0. 2 Se活性層(厚
さ:約6nm)70と、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込
め層(厚さ:約35nm)80と、Zn0.97Mg0.03S
0.07Se0.93光閉じ込め層(厚さ:約55nm)90
と、n型Zn0.91Mg0.09S0.18Se0.82クラッド層1
10とを備えていることにある。すなちわ、本実施例の
下部の光閉じ込め構造は、Zn0.97Mg0.03S0.07Se
0.93光閉じ込め層40とZn0.98Cd0.02Se光閉じ込
め層60の2層から構成されており、上部の光閉じ込め
構造は、Zn0.98Cd0.02Se光閉じ込め層80とZn
0.97Mg0.03S0.07Se0.93光閉じ込め層90の2層か
ら構成されている。
【0058】上記構成によれば、図1の構成よりも簡単
な構成で、光閉じ込め率を従来の値より向上させること
ができる。
な構成で、光閉じ込め率を従来の値より向上させること
ができる。
【0059】(実施例3)次に、図5を参照しながら、
本発明による更に他の半導体レーザーを説明する。
本発明による更に他の半導体レーザーを説明する。
【0060】この半導体レーザーは、光閉じ込め構造以
外の部分は、図1の半導体レーザーと同様の構成を有し
ている。以下には、本実施例に特徴的な部分のみを説明
する。
外の部分は、図1の半導体レーザーと同様の構成を有し
ている。以下には、本実施例に特徴的な部分のみを説明
する。
【0061】本実施例の下部の光閉じ込め構造(厚さ:
75nm)は、組成比Yを0.07から0に連続的に変
化させながら成長させたZn1-YCdYSe(0≦Y≦
0.07)層と、組成比Zを0から0.07まで連続的
に変化させ、かつ、組成比Uを0.06から0.13ま
で連続的に変化させながら成長したZnZMg1-ZSUS
e1-U層(0≦Z≦1、0.06≦U≦0.13)とを
有している。上部の光閉じ込め構造(厚さ:75nm)
は、下部の光閉じ込め構造と対称的な構造を有してい
る。なお、光閉じ込め構造に隣接して、Zn0.93Mg
0.07S0.13Se0.87層が設けられている。
75nm)は、組成比Yを0.07から0に連続的に変
化させながら成長させたZn1-YCdYSe(0≦Y≦
0.07)層と、組成比Zを0から0.07まで連続的
に変化させ、かつ、組成比Uを0.06から0.13ま
で連続的に変化させながら成長したZnZMg1-ZSUS
e1-U層(0≦Z≦1、0.06≦U≦0.13)とを
有している。上部の光閉じ込め構造(厚さ:75nm)
は、下部の光閉じ込め構造と対称的な構造を有してい
る。なお、光閉じ込め構造に隣接して、Zn0.93Mg
0.07S0.13Se0.87層が設けられている。
【0062】本実施例では、光閉じ込め構造を構成する
各半導体層の各組成比の変化は、Zn1-YCdYSe(0
≦Y≦0.07)層およびZnZMg1-ZSUSe1-U層
(0≦Z≦1、0.06≦U≦0.13)の実効屈折率
が、活性層の中心からの距離に対して、パラボリックに
変化するように調整されている。その結果、光閉じ込め
率が最適化されている。
各半導体層の各組成比の変化は、Zn1-YCdYSe(0
≦Y≦0.07)層およびZnZMg1-ZSUSe1-U層
(0≦Z≦1、0.06≦U≦0.13)の実効屈折率
が、活性層の中心からの距離に対して、パラボリックに
変化するように調整されている。その結果、光閉じ込め
率が最適化されている。
【0063】
【発明の効果】本発明の半導体レーザーによれば、光閉
じ込め構造のエネルギーバンドギャップが、Zn1-XC
dXSe活性層からの距離に対して単調増加しているた
め、レーザー光に対する実効屈折率がZn1-XCdXSe
活性層からの距離に対して単調に減少する。このため、
キャリアのクラッド層へのオーバフローが抑制される。
また、光閉じ込め構造の実効屈折率が活性層から遠ざか
るにつれ単調に減少しているため、光の閉じ込め効率が
理論的な最高値に近づく。その結果、レーザーの動作電
流が低減され、レーザー素子の信頼性の向上する。
じ込め構造のエネルギーバンドギャップが、Zn1-XC
dXSe活性層からの距離に対して単調増加しているた
め、レーザー光に対する実効屈折率がZn1-XCdXSe
活性層からの距離に対して単調に減少する。このため、
キャリアのクラッド層へのオーバフローが抑制される。
また、光閉じ込め構造の実効屈折率が活性層から遠ざか
るにつれ単調に減少しているため、光の閉じ込め効率が
理論的な最高値に近づく。その結果、レーザーの動作電
流が低減され、レーザー素子の信頼性の向上する。
【0064】光閉じ込め構造を、第1のZnZMg1-ZS
USe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と、第2のZn
Z'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<U’<
1))とを含むように形成すれば、比較的に簡単な構造
で光閉じ込め効率を向上できる。
USe1-U層(0<Z≦1、0<U<1)と、第2のZn
Z'Mg1-Z'SU'Se1-U'層(0<Z’<Z、U<U’<
1))とを含むように形成すれば、比較的に簡単な構造
で光閉じ込め効率を向上できる。
【0065】特に、ZnZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z
≦1、0<U<1)よりも、活性層のバンドギャップに
比較的に近いバンドギャップを持つZn1-YCdYSe
(0≦Y<X≦0.3)層を、Zn1-XCdXSe(0<
X≦0.3)活性層とZnZMg1 -ZSUSe1-U層(0<
Z≦1、0<U<1)との間に位置させることにより、
より好ましい屈折率分布が得られる。このため、光閉じ
込め効率を更に向上されることができる。
≦1、0<U<1)よりも、活性層のバンドギャップに
比較的に近いバンドギャップを持つZn1-YCdYSe
(0≦Y<X≦0.3)層を、Zn1-XCdXSe(0<
X≦0.3)活性層とZnZMg1 -ZSUSe1-U層(0<
Z≦1、0<U<1)との間に位置させることにより、
より好ましい屈折率分布が得られる。このため、光閉じ
込め効率を更に向上されることができる。
【図1】本発明による半導体レーザー素子の実施例の断
面図。
面図。
【図2】(a)及び(b)は、図1の半導体レーザーの
p型ZnSeTeコンタクト層の構成を示す断面図。
p型ZnSeTeコンタクト層の構成を示す断面図。
【図3】図1の半導体レーザーの活性層及び光閉じ込め
構造の導電帯に関するエネルギーバンドダイアグラム。
構造の導電帯に関するエネルギーバンドダイアグラム。
【図4】本発明による半導体レーザー素子の他の実施例
の断面図。
の断面図。
【図5】本発明による半導体レーザー素子の更に他の実
施例の断面図。
施例の断面図。
1 n型GaAs基板 2 n型ZnSeバッファ層 3 n型Zn0.93Mg0.07S0.13Se0.87クラッド層 4 Zn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉じ込め層 5 ZnS0.06Se0.94光閉じ込め層 6 Zn0.96Cd0.04Se光閉じ込め層 7 Zn0.8 Cd0.2 Se活性層 8 Zn0.96Cd0.04Se光閉じ込め層 9 ZnS0.06Se0.94光閉じ込め層 10 Zn0.95Mg0.05S0.09Se0.91光閉じ込め層 11 p型Zn0.93Mg0.07S0.13Se0.87クラッド層 12 p型ZnS0.06Se0.94キャップ層 13 p型ZnSeTeコンタクト層 14 ZnS絶縁膜 15 Au/Pd電極 16 In電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三露 常男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活
性層と、該Zn1-XCdXSe活性層に隣接する一対の光
閉じ込め構造と、該光閉じ込め構造のそれぞれに隣接す
るクラッド層を備えた半導体レーザーであって、 該光閉じ込め構造のエネルギーバンドギャップは、該Z
n1-XCdXSe活性層からの距離が増加するにつれて単
調増加している半導体レーザー。 - 【請求項2】 前記一対の光閉じ込め構造の少なくとも
一方は、第1のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦
1、0<U<1)と、第2のZnZ'Mg1-Z'SU'Se
1-U'層(0<Z’<Z、U<U’<1))とを含んでい
る請求項1に記載の半導体レーザー。 - 【請求項3】 前記クラッド層の少なくとも一方は、Z
nVMg1-VSWSe1 -W(0<V≦Z’、U’≦W<1)
から形成されている、請求項2に記載の半導体レーザ
ー。 - 【請求項4】 前記光閉じ込め構造の少なくとも一方
は、更に、Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層
を備えており、 該Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦0.3)層は、前記
Zn1-XCdXSe(0<X≦0.3)活性層と前記第1
のZnZMg1-ZSUSe1-U層(0<Z≦1、0<U<
1)との間に位置している、請求項2に記載の半導体レ
ーザー。 - 【請求項5】 前記Zn1-X CdX Se活性層および前
記光閉じ込め構造は、p型不純物およびn型不純物を実
質的に含んでいない、請求項1に記載の半導体レーザ
ー。 - 【請求項6】 前記Zn1-X CdX Se活性層および前
記光閉じ込め構造は、p型不純物およびn型不純物を実
質的に含んでおらず、前記クラッド層は、p型不純物お
よびn型不純物を含んでいる、請求項3に記載の半導体
レーザー。 - 【請求項7】 前記光閉じ込め構造のエネルギーバンド
ギャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離に
対して、階段状に増加している請求項1に記載の半導体
レーザー。 - 【請求項8】 前記光閉じ込め構造のエネルギーバンド
ギャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が
増加するにつれて、滑らかに増加している請求項1に記
載の半導体レーザー。 - 【請求項9】 前記光閉じ込め構造のエネルギーバンド
ギャップは、前記Zn1-XCdXSe活性層からの距離が
増加するにつれたパラボラリックに増加している請求項
8に記載の半導体レーザー。 - 【請求項10】 前記光閉じ込め構造の前記すくなとも
一方は、更に、前記Zn1-YCdYSe(0≦Y<X≦
0.3)層と前記第1のZnZMg1-ZSUSe1 -U層(0
<Z≦1、0<U<1)との間に位置しているZn1-Y'
CdY'Se(0≦Y’<Y)を備えている請求項4に記
載の半導体レーザー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28896295A JPH08213699A (ja) | 1994-11-11 | 1995-11-07 | 半導体レーザー |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-277555 | 1994-11-11 | ||
JP27755594 | 1994-11-11 | ||
JP28896295A JPH08213699A (ja) | 1994-11-11 | 1995-11-07 | 半導体レーザー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08213699A true JPH08213699A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=26552449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28896295A Withdrawn JPH08213699A (ja) | 1994-11-11 | 1995-11-07 | 半導体レーザー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08213699A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004140370A (ja) * | 2002-10-17 | 2004-05-13 | Samsung Electronics Co Ltd | 半導体光電素子 |
-
1995
- 1995-11-07 JP JP28896295A patent/JPH08213699A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004140370A (ja) * | 2002-10-17 | 2004-05-13 | Samsung Electronics Co Ltd | 半導体光電素子 |
JP2011035427A (ja) * | 2002-10-17 | 2011-02-17 | Samsung Led Co Ltd | 半導体光電素子 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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