JPH08213226A - 樹脂成形品 - Google Patents
樹脂成形品Info
- Publication number
- JPH08213226A JPH08213226A JP1716195A JP1716195A JPH08213226A JP H08213226 A JPH08213226 A JP H08213226A JP 1716195 A JP1716195 A JP 1716195A JP 1716195 A JP1716195 A JP 1716195A JP H08213226 A JPH08213226 A JP H08213226A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- resin molded
- bobbin
- molded body
- magnetic
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 透磁率が高く、かつ、電気的絶縁性に優れた
樹脂成形品を得る。 【構成】 チョークコイルに使用されるボビン１の材料
としては、ポリブチレンテレフタレートやポリフェニレ
ンサルファイドやポリエチレンテレフタレート等の樹脂
に、フェライト粉末を７５〜９０ｗｔ％の割合で含有し
たものが使用される。ここに、フェライト粉末は酸化層
が表面に形成され、好ましくは平均粒子径が５〜１００
μｍのものである。
樹脂成形品を得る。 【構成】 チョークコイルに使用されるボビン１の材料
としては、ポリブチレンテレフタレートやポリフェニレ
ンサルファイドやポリエチレンテレフタレート等の樹脂
に、フェライト粉末を７５〜９０ｗｔ％の割合で含有し
たものが使用される。ここに、フェライト粉末は酸化層
が表面に形成され、好ましくは平均粒子径が５〜１００
μｍのものである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品、特に、高
透磁率を有した樹脂成形品に関する。
透磁率を有した樹脂成形品に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、高透磁率を有した樹脂成形品が
磁気シールドや磁路形成のために使用されている。この
樹脂成形品の材料としては、例えばフェライト粉末を含
有した樹脂が使用される。そして、高透磁率を確保して
十分な磁気特性を有した樹脂成形品とするため、フェラ
イト粉末を７５〜９０ｗｔ％の割合で含有した樹脂を使
用するものが提案されている（特開昭６３−１２２２０
５号公報参照）。
磁気シールドや磁路形成のために使用されている。この
樹脂成形品の材料としては、例えばフェライト粉末を含
有した樹脂が使用される。そして、高透磁率を確保して
十分な磁気特性を有した樹脂成形品とするため、フェラ
イト粉末を７５〜９０ｗｔ％の割合で含有した樹脂を使
用するものが提案されている（特開昭６３−１２２２０
５号公報参照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の樹脂成形品は、
例えばコイル部品のボビンとして使用する場合、ボビン
の胴部に１本の巻線を巻回する構造のコイル部品に対し
ては問題がないが、２本の巻線を巻回する構造で、しか
も巻線間の電気的絶縁を確保する必要があるコイル部品
（特に、ＡＣライン用チョークコイル等）に対しては問
題があった。樹脂に対してフェライト粉末の含有量が７
５〜９０ｗｔ％と多いため、ボビンの固有抵抗値が低く
なり、２本の巻線間の絶縁性が低下するからである。
例えばコイル部品のボビンとして使用する場合、ボビン
の胴部に１本の巻線を巻回する構造のコイル部品に対し
ては問題がないが、２本の巻線を巻回する構造で、しか
も巻線間の電気的絶縁を確保する必要があるコイル部品
（特に、ＡＣライン用チョークコイル等）に対しては問
題があった。樹脂に対してフェライト粉末の含有量が７
５〜９０ｗｔ％と多いため、ボビンの固有抵抗値が低く
なり、２本の巻線間の絶縁性が低下するからである。
【０００４】そこで、本発明の目的は、透磁率が高く、
かつ、電気的絶縁性に優れた樹脂成形品を提供すること
にある。
かつ、電気的絶縁性に優れた樹脂成形品を提供すること
にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る樹脂成形品は、酸化層を表面に形成し
た磁性体粉末を７５〜９０ｗｔ％混入した樹脂にて成形
したことを特徴とする。ここに、磁性体粉末としては、
フェライト粉末等が使用される。樹脂としては、エンジ
ニアリングプラスチック、例えばポリブチレンテレフタ
レート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテ
レフタレート等が使用される。
め、本発明に係る樹脂成形品は、酸化層を表面に形成し
た磁性体粉末を７５〜９０ｗｔ％混入した樹脂にて成形
したことを特徴とする。ここに、磁性体粉末としては、
フェライト粉末等が使用される。樹脂としては、エンジ
ニアリングプラスチック、例えばポリブチレンテレフタ
レート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテ
レフタレート等が使用される。
【０００６】
【作用】以上の構成により、磁性体粉末の表面に形成さ
れた酸化層は抵抗率が高いため、磁性体粉末を樹脂に対
して７５〜９０ｗｔ％混入しても十分な固有抵抗値が得
られる。
れた酸化層は抵抗率が高いため、磁性体粉末を樹脂に対
して７５〜９０ｗｔ％混入しても十分な固有抵抗値が得
られる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明に係る樹脂成形品の一実施例に
ついて添付図面を参照して説明する。図１及び図２は、
ボビン１の側面図及び正面図である。ボビン１は角筒状
胴部１１と、胴部１１の両端部及び中央部に設けられた
鍔部１２，１３，１４と、鍔部１２〜１４の外周端面に
接合する蓋部１５とで構成されている。
ついて添付図面を参照して説明する。図１及び図２は、
ボビン１の側面図及び正面図である。ボビン１は角筒状
胴部１１と、胴部１１の両端部及び中央部に設けられた
鍔部１２，１３，１４と、鍔部１２〜１４の外周端面に
接合する蓋部１５とで構成されている。
【０００８】筒状胴部１１の穴１１ａは、胴部１１の中
央部に設けられて、その横断面は円形である。鍔部１
２，１３の下部には端子取付け台１７が設けられてい
る。端子取付け台１７には端子１８が植設されている。
蓋部１５は、横断面がコ字形をしており、ボビン１の胴
部１１に後述の巻線４，５が巻回された後、接着剤等に
より鍔部１２〜１４の外周端面に接合される。
央部に設けられて、その横断面は円形である。鍔部１
２，１３の下部には端子取付け台１７が設けられてい
る。端子取付け台１７には端子１８が植設されている。
蓋部１５は、横断面がコ字形をしており、ボビン１の胴
部１１に後述の巻線４，５が巻回された後、接着剤等に
より鍔部１２〜１４の外周端面に接合される。
【０００９】ボビン１の材料としては、比透磁率が１以
上（例えば２〜数十）の絶縁性磁性体材料が使用され
る。具体的にはＮｉ−Ｚｎ系やＭｎ−Ｚｎ系のフェライ
ト粉末を樹脂に対して７５〜９０ｗｔ％混入したものが
使用される。樹脂としては、エンジニアリングプラスチ
ック、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート等があ
る。
上（例えば２〜数十）の絶縁性磁性体材料が使用され
る。具体的にはＮｉ−Ｚｎ系やＭｎ−Ｚｎ系のフェライ
ト粉末を樹脂に対して７５〜９０ｗｔ％混入したものが
使用される。樹脂としては、エンジニアリングプラスチ
ック、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート等があ
る。
【００１０】フェライト粉末は以下の手順によって準備
される。焼成して得られたフェライト原料をボールミル
等の手段にて粉砕し、所定の大きさのフェライト粉末、
すなわち樹脂の種類等の条件により異なるが、好ましく
は平均粒径が５〜１００μｍのフェライト粉末とする。
次に、このフェライト粉末を空気雰囲気中で熱処理（加
熱温度：約１０００℃）し、フェライト粉末の表面に酸
化層を形成する。
される。焼成して得られたフェライト原料をボールミル
等の手段にて粉砕し、所定の大きさのフェライト粉末、
すなわち樹脂の種類等の条件により異なるが、好ましく
は平均粒径が５〜１００μｍのフェライト粉末とする。
次に、このフェライト粉末を空気雰囲気中で熱処理（加
熱温度：約１０００℃）し、フェライト粉末の表面に酸
化層を形成する。
【００１１】こうして準備されたフェライト粉末を含有
した樹脂にて成形されたボビン１は、フェライト粉末の
表面に形成された酸化層の抵抗率が高いので、十分な固
有抵抗値を有することができる。この結果、透磁率が高
く、かつ、電気的絶縁性に優れたボビン１が得られる。
このボビン１を用いたＡＣライン用チョークコイルを図
３及び図４に示す。チョークコイルはボビン１と、この
ボビン１にそれぞれ巻き回されている一対の巻線４，５
と、２個のコ字形磁性体コア６，７とで構成されてい
る。一対の巻線４，５は、それぞれボビン１の胴部１１
に鍔部１４を間に挟んで巻回され、それぞれの始端部及
び終端部は異なる端子１８に固定される。ボビン１が十
分な固有抵抗値を有しているので、巻線４と５の間の電
気的絶縁性は確保できる。
した樹脂にて成形されたボビン１は、フェライト粉末の
表面に形成された酸化層の抵抗率が高いので、十分な固
有抵抗値を有することができる。この結果、透磁率が高
く、かつ、電気的絶縁性に優れたボビン１が得られる。
このボビン１を用いたＡＣライン用チョークコイルを図
３及び図４に示す。チョークコイルはボビン１と、この
ボビン１にそれぞれ巻き回されている一対の巻線４，５
と、２個のコ字形磁性体コア６，７とで構成されてい
る。一対の巻線４，５は、それぞれボビン１の胴部１１
に鍔部１４を間に挟んで巻回され、それぞれの始端部及
び終端部は異なる端子１８に固定される。ボビン１が十
分な固有抵抗値を有しているので、巻線４と５の間の電
気的絶縁性は確保できる。
【００１２】図４において、ボビン１は胴部１１の左側
半分と鍔部１２と蓋部１５の左側半分と鍔部１４とで巻
線４を周回する閉磁路を構成し、胴部１１の右側半分と
鍔部１３と蓋部１５の右側半分と鍔部１４とで巻線５を
周回する閉磁路を構成している。磁性体コア６，７は、
ボビン１の胴部１１の穴１１ａに挿通された状態で接合
され、ロ字形状のコアを形成している。ボビン１の蓋部
１５はこの磁性体コア６，７が配設された側と反対の側
から鍔部１２〜１４に接合される。コア６，７の材料と
しては、比透磁率が数千のものが好ましく、具体的には
フェライトやアモルファス等が使用される。図５はＡＣ
ライン用チョークコイルの電気等価回路図である。
半分と鍔部１２と蓋部１５の左側半分と鍔部１４とで巻
線４を周回する閉磁路を構成し、胴部１１の右側半分と
鍔部１３と蓋部１５の右側半分と鍔部１４とで巻線５を
周回する閉磁路を構成している。磁性体コア６，７は、
ボビン１の胴部１１の穴１１ａに挿通された状態で接合
され、ロ字形状のコアを形成している。ボビン１の蓋部
１５はこの磁性体コア６，７が配設された側と反対の側
から鍔部１２〜１４に接合される。コア６，７の材料と
しては、比透磁率が数千のものが好ましく、具体的には
フェライトやアモルファス等が使用される。図５はＡＣ
ライン用チョークコイルの電気等価回路図である。
【００１３】なお、本発明に係る樹脂成形品は前記実施
例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に
変形することができる。特に、前記実施例は、樹脂成形
品としてＡＣライン用チョークコイルに使用されるボビ
ンの場合について説明したが、必ずしもこれに限定され
るものではないことは言うまでもない。例えば、電子部
品の磁気シールド用外装材等であってもよい。
例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に
変形することができる。特に、前記実施例は、樹脂成形
品としてＡＣライン用チョークコイルに使用されるボビ
ンの場合について説明したが、必ずしもこれに限定され
るものではないことは言うまでもない。例えば、電子部
品の磁気シールド用外装材等であってもよい。
【００１４】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、磁性体粉末として、酸化層を表面に形成したも
のを用いるので、磁性体粉末を樹脂に対して７５〜９０
ｗｔ％混入しても、樹脂成形品は十分な固有抵抗値を有
することができる。この結果、透磁率が高く、かつ、電
気的絶縁性に優れた樹脂成形品が得られる。
よれば、磁性体粉末として、酸化層を表面に形成したも
のを用いるので、磁性体粉末を樹脂に対して７５〜９０
ｗｔ％混入しても、樹脂成形品は十分な固有抵抗値を有
することができる。この結果、透磁率が高く、かつ、電
気的絶縁性に優れた樹脂成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る樹脂成形品の一実施例を示す側面
図。
図。
【図２】図１に示した樹脂成形品の正面図。
【図３】図１に示した樹脂成形品を使用したＡＣライン
用チョークコイルを示す側面図。
用チョークコイルを示す側面図。
【図４】図３に示したＡＣライン用チョークコイルの断
面図。
面図。
【図５】図４に示したＡＣライン用チョークコイルの電
気等価回路図。
気等価回路図。
１…ボビン １１…筒状胴部 １１ａ…穴 １２，１３，１４…鍔部 １５…蓋部
Claims (1)
- 【請求項１】 酸化層を表面に形成した磁性体粉末を７
５〜９０ｗｔ％混入した樹脂にて成形したことを特徴と
する樹脂成形品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1716195A JPH08213226A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1716195A JPH08213226A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 樹脂成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08213226A true JPH08213226A (ja) | 1996-08-20 |
Family
ID=11936251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1716195A Pending JPH08213226A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 樹脂成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08213226A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998008234A1 (fr) * | 1996-08-23 | 1998-02-26 | Tokin Corporation | Organe de prevention contre les interferences electromagnetiques et dispositif actif correspondant |
| CN106205942A (zh) * | 2016-09-22 | 2016-12-07 | 电子科技大学 | 磁性复合材料、制备方法及其在pcb埋嵌电感中作为磁芯的应用 |
-
1995
- 1995-02-03 JP JP1716195A patent/JPH08213226A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998008234A1 (fr) * | 1996-08-23 | 1998-02-26 | Tokin Corporation | Organe de prevention contre les interferences electromagnetiques et dispositif actif correspondant |
| CN106205942A (zh) * | 2016-09-22 | 2016-12-07 | 电子科技大学 | 磁性复合材料、制备方法及其在pcb埋嵌电感中作为磁芯的应用 |
| CN106205942B (zh) * | 2016-09-22 | 2018-04-13 | 电子科技大学 | 一种形成pcb埋嵌电感磁芯的磁性复合材料及其制备方法和应用 |
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