JPH08211418A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH08211418A
JPH08211418A JP7210759A JP21075995A JPH08211418A JP H08211418 A JPH08211418 A JP H08211418A JP 7210759 A JP7210759 A JP 7210759A JP 21075995 A JP21075995 A JP 21075995A JP H08211418 A JPH08211418 A JP H08211418A
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JP
Japan
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transparent
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inorganic
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transparent conductive
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Application number
JP7210759A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuya Akashi
一弥 明石
Kazuya Edamura
一弥 枝村
Yasubumi Otsubo
泰文 大坪
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Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界配列効果に基づく光機能性流体組成物を
用いて、透過光量を調整し、所望の文字、数字、図形な
どを表示できる表示装置を提供する。 【解決手段】 電界配列効果を有する固体粒子を電気絶
縁性媒体19中に含有してなる電気感応型光機能性流体
組成物16と、この電気感応型光機能性流体組成物16
を収納し、対向する2面の少なくとも相対向する一部を
透明とした中空の収納体18とを具備し、前記収納体1
8の相対向する透明部分に表示部および非表示部が設け
られ、前記表示部をなす透明部分の一方の面に、1以上
の表示部透明導電層を形成し、前記表示部をなす透明部
分の他方の面にも、前記表示部透明導電層に対向する1
以上の表示部透明導電層を形成し、この表示部を、透明
絶縁層45を介して複数積層形成してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気感応型光機能
性流体組成物を用いた透過光量の制御機構を有する表示
装置に関し、特に電圧を印加することによって透過光量
を制御して、所望の文字や図形を表示する表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、デパートや商店においては、
ガラス・ショウ・ウインドウなどの表示装置を利用し
て、商品を展示、宣伝することが行われている。このガ
ラス・ショウ・ウインドウは、店舗壁面に大型のガラス
板をはめ込み、その内部に店内で販売されている商品を
陳列したもので、ウインドウ内の背景を変えたり、照明
を設ける等のディスプレイを工夫することによって、多
大な宣伝効果を上げることができる。また、商品やその
値段を知らせるばかりでなく、店内の雰囲気等も伝える
ことができることから、その利用が重要視されている。
【0003】また、強化ガラスの開発により、ガラス板
が破壊され、陳列物が盗難される心配も減少したため、
閉店後もガラス・ショウ・ウインドウには照明を残し
て、商品の宣伝や、店舗のイメージアップを展開する店
舗が増加している。このような状況の中、ガラス・ショ
ウ・ウインドウなどの表示装置を利用した広告宣伝方法
のさらなる充実化が有望視されている。
【0004】ところで、このような表示装置を備えた店
舗においては、例えば「開店記念セール」、「バーゲン
セール」などの催しものを行う場合、通常、前記ガラス
板にペイントしたり、ポスターを貼ったり、旗を立てた
りするなどの装飾が施される。しかし、これらの装飾
は、装飾そのものに時間がかかり、さらに表示内容を変
更することができないため、宣伝効果に劣り、また催し
物終了後は、それらの取り外しにさらに手間を要してい
た。また、ガラス板や装飾文字の大きさにより、装飾文
字の字数が限られ、さらに、多数の装飾文字の取り外し
に大きな手間を要していた。
【0005】一方、店舗前に立設されたり、店舗入口上
壁などに備え付けられたりする看板には、その表示が時
間によって変化するものがあり、宣伝広告効果が高めら
れている。これらの表示が変化する看板などには、電圧
を印加することによって、光学特性を制御し得る電気感
応型光機能性流体組成物が応用されているものであり、
そのような電気感応型光機能性流体組成物として、液晶
組成物、エレクトロクロミック組成物などが知られてい
る。
【0006】これらは、例えば2枚の透明電極の間に挟
んで電圧を印加すると、液晶混合物の場合は透過光の偏
光的性質を変化させ、またエレクトロクロミック組成物
の場合は、特定波長の透過光を吸収するなど、電気感応
型の光機能性を有するものであり、この特性を利用し
て、窓ガラスなどの面調光シャッターや各種表示装置な
どとして盛んに用いられている。そこで、このような電
気感応型光機能性流体組成物を前記表示装置に用いて、
広告宣伝効果を上げることが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電気感
応型光機能性流体組成物は、例えば液晶組成物の場合、
表示装置の製造に際して、偏光膜などの付属部品を必要
とし、また透明電極の間隔の厳密な管理を要するなど、
多くの要因から表示面積の増大に伴って製品が著しく高
価なものとなり、また、消費電力が大きく、ショウ・ウ
インドウ用の大型ガラス板に用いるには不経済であり実
用的ではなかった。また、エレクトロクロミック組成物
の場合は、応答性が鈍く、かつ色が特定されるなどの問
題があった。
【0008】ところで本願発明者らは、クラッチ、ダン
パまたは振動素子等の機器の動力伝達用または制動用等
に使用できる電気感応型流体組成物の研究を行ってい
る。この電気感応型流体は、従来から特異な振る舞いを
示すことが知られる。この電気感応型流体の組成は、例
えば電気絶縁性の媒体中に固体粒子を分散させて得られ
る流体であり、これに外部電界を加えるとその粘度が著
しく増大し、場合によっては固化する性質を持つ。
【0009】このような効果はウインズロー効果として
知られ、組成物を電極の間に挿入して電圧を印加すると
き、電極間に生ずる電場の作用によって組成物中に分散
している固体粒子が分極し、さらに分極に基づく静電引
力によって互いに電場方向に配位連結して外部剪断流動
に抵抗する結果発現するものとされている。電気感応型
流体は上記のような効果を有するために、クラッチ、ダ
ンパ、ショックアブソーバ、バルブ、アクチュエータ、
バイブレータ、プリンタ、または振動素子等のような電
気制御による機器の動力伝導用または制動用等としての
応用が期待されている。
【0010】しかし従来知られている電気感応型流体に
は様々な課題があった。従来の電気感応型流体としては
例えば、シリコン油、塩化ジフェニル、またはトランス
油等の電気絶縁性油の中にシリカゲル、セルロース、で
んぷん、大豆カゼイン、ポリスチレン系イオン交換樹脂
等のような粒子の表面に水を吸着保有する固体粒子を分
散させたものが知られている。しかしこれらは荷電中の
外部剪断流動に対する抵抗力(以下、剪断抵抗という)
が不充分であり、また高い印加電圧を必要とし、消費電
力が大であり、固体粒子の吸湿等によって時として異常
電流が流れたり、粒子が泳動して一方の電極に凝集した
り、また保存安定性も乏しいものであった。さらに、加
熱によって上記粒子に吸着されていた水が脱離したり蒸
発したりして粒子の含水率が変化するので電気感応型特
性が変化し、従って耐熱性、耐湿性が乏しい等の問題も
あった。
【0011】そこで例えば固体粒子として半導体を含む
電気伝導度の低い無機固体粒子を使用するもの(特開平
2−91194号公報)や、多価金属の水酸化物、ハイ
ドロタルサイト類、多価金属の酸性塩、ヒドロキシアパ
タイト、ナシコン型化合物、粘土鉱物、チタン酸カリウ
ム類、ヘテロポリ酸塩または不溶性フェロシアン化物か
らなる無機イオン交換体粒子を使用するもの(特開平3
−200897号公報)等が提案されている。
【0012】しかしこれらの無機固体粒子は分散媒とな
る電気絶縁性油との比重差が大きいため経時的に沈降を
起こし、容易に再分散できない程度に沈降凝集する等、
保存安定性に乏しかった。またこれらの無機固体粒子は
きわめて硬質であるために電圧印加用の電極や機器壁と
の摩擦によってそれを摩耗するという課題があり、さら
にこの摩耗によって生じた摩耗粉が電気感応型流体中に
浮遊すること等によって使用中に特性が変化し、ときと
して(または突然に)大電流が流れたりしてしまい使用
耐久性に乏しいという課題もある。また、特に無機イオ
ン交換体の中には電気伝導度が大きいものがあり、それ
を使用した場合は電極に通電したとき電気感応型流体に
過大な電流が流れて異常発熱し、また過大な電力を消費
するという不都合もあった。
【0013】また固体粒子として比重1.2以下の物質
を芯材とし、水中で解離可能なアニオン性基またはカチ
オン性基を有する有機高分子化合物をその芯材に被覆し
て得られる粒子を使用するものも提案されている(特開
平3−162494号公報)。しかしこの場合は粒子が
含水性であるために使用中の系の温度が上昇するなどし
て粒子の含水率が変化するとその電気伝導度や分極率が
変化し、結果として組成物の特性が環境湿度によって変
化する等の課題があった。
【0014】このような背景から本発明者らは、前記従
来の電気感応型流体組成物の課題を一挙に解決すること
のできる画期的な電気感応型流体組成物として、有機高
分子化合物からなる芯体と無機イオン交換体からなる表
層とによって形成される無機・有機複合粒子を電気絶縁
性媒体中に分散させてなる電気感応型流体組成物を開発
し、先に、特開平5−324102号公報に示す如く特
許出願を既に行っている。そして、本発明者らは、この
新規な構造の電気感応型流体組成物の研究を進めること
により、この電気感応型流体組成物に電場を印加した際
に、光の透過率が変化することを知見し、この知見に基
づいて本発明に到達した。
【0015】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、広い波長域においてほぼ均一の全く新規な透過光
量調節作用を生じさせ得る光機能性を有する電気感応型
流体組成物を用いて、透過光量を調整し、所望の文字、
数字、図形などを表示できる表示装置を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、電界配列効果を有する固体粒
子を電気絶縁性媒体中に含有してなる電気感応型光機能
性流体組成物と、この電気感応型光機能性流体組成物を
収納し、対向する2面の少なくとも相対向する一部を透
明とした中空の収納体とを具備し、前記収納体の相対向
する透明部分に表示部および非表示部が設けられ、前記
表示部をなす透明部分の一方の面に、1以上の表示部透
明導電層を形成し、前記表示部をなす透明部分の他方の
面に、前記表示部透明導電層に対向する1以上の表示部
透明導電層を形成し、この表示部を、透明絶縁層を介し
て複数積層形成してなる表示装置によって解決できる。
【0017】また、請求項2記載の発明は、電界配列効
果を有する固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有してなる
電気感応型光機能性流体組成物と、この電気感応型光機
能性流体組成物を収納し、対向する2面の少なくとも相
対向する一部を透明とした中空の収納体とを具備し、前
記収納体の相対向する透明部分に表示部および非表示部
が設けられ、前記非表示部をなす透明部分の一方の面
に、1以上の非表示部透明導電層を形成し、前記非表示
部をなす透明部分の他方の面にも、1以上の前記非表示
部透明導電層を形成し、この表示部を、透明絶縁層を介
して複数積層形成してなる表示装置によっても解決でき
る。
【0018】また、前記固体粒子が、有機高分子化合物
からなる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表
層とによって形成される無機・有機複合粒子であること
が好ましい。さらに、前記電界配列無機物が、無機イオ
ン交換体、シリカゲル、または電気半導体性無機物、も
しくはそれらの混合物であることが好ましい。また、前
記表層が、電界配列無機物とともに色素粒子を含むもの
や、前記芯体が、色素を含むものであってもよい。さら
に、前記電気絶縁性媒体の動粘度は1〜3000cSt
の範囲であり、前記電気絶縁性媒体中の固体粒子の濃度
は0.5〜15重量%の範囲であり、透明導電層から電
気感応型光機能性流体組成物の固体粒子に印加される電
圧は、0.1〜5.0kV/mmの範囲であることが好
ましい。
【0019】上述した構成の本発明は、特別な構造の電
気感応型光機能性流体組成物を中空の収納体に満たすの
で、この収納体の透明部分に形成された透明導電層に通
電して電気感応型光機能性流体組成物に電圧を印加する
ことで、電気感応型光機能性流体組成物中の無機・有機
複合粒子などの固体粒子が特定の方向に配向する。これ
により、電圧が印加されていない状態では、収納体中に
分散している固体粒子が光を乱反射して、前記透明部分
が不透明に見えるが、電圧が印加されると、固体粒子が
鎖状に配位連結して鎖状体を形成し、この鎖状体が電界
方向に平行して配列するので、その間隙を光が透過し、
透明に見えるようになる。また、表層、芯体及び電気絶
縁性媒体の、少なく共いずれかを色素等により着色して
おくことにより、透過あるいは反射光が着色され、好ま
しい表示を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。図1(A)は本発明の表示装置
の一例を示すもので、この例の表示装置Aは、一対の透
明基板15,15を所定の間隔をあけて平行に配置し、
これらの間に液状体の電気感応型光機能性流体組成物1
6を封入して構成されたものである。
【0021】前記透明基板15,15の相対向する内面
には同形状の透明導電層17,17,…が形成されると
共に、透明基板15,15の外周縁部にはシール部材2
0が装着され、透明基板15,15とシール部材20に
より形成される板状の中空の透明の収納体18の内部に
電気感応型光機能性流体組成物16が封入されている。
【0022】ここで、透明導電層17,17’は、後述
するように、ガラス板や樹脂などからなる透明絶縁層4
5を介して複数積層されているが、ここではまず、一層
形成した場合の例について説明する。また、透明基板1
5,15の外周縁部には、透明導電層17,…に電気的
に接続された電極部21,22が形成され、各電極部2
1と22は電源23にスイッチ24を介して接続されて
いる。
【0023】前記透明基板15,15は、内部に電気感
応型光機能性流体組成物16を収納できるとともに運搬
や設置などに耐える強度を有する必要があるので、各種
のガラス基板、アクリル樹脂などからなる透明樹脂基板
等から構成することが好ましい。なお、透明基板15,
15は全体が透明である必要はなく、光を通過させる部
分のみを透明とした構造としても良い。従って、周縁部
のみを不透明の金属枠、樹脂枠などから構成し、その枠
の内部に透明のガラス基板や樹脂基板を嵌め込んだ構成
にしても良い。また、その形状は特に限定されるもので
はないが、通常は、板状のものが用いられる。
【0024】前記透明導電層17,…を構成する透明導
電膜としては、透明性と導電性を有するものであれば任
意であり、具体的にはITO(インジウム錫酸化物)な
どからなるものが挙げられる。また、その形状は、表示
しようとする文字、数字、図形などによって任意とする
ことができる。
【0025】前記電気感応型光機能性流体組成物16
は、基本的に、電気絶縁性媒体19中に図1(B)に示
す構造の無機・有機複合粒子30が分散されてなるもの
であり、この無機・有機複合粒子30は、有機高分子化
合物からなる芯体31と、この芯体31の表面を覆った
電界配列効果(以下、単にEA光かという)を有する無
機物、すなわち電界配列性無機物(以下、単にEA無機
物という)32からなる表層33とによって形成されて
いる。
【0026】このようなEA無機物32としては種々の
ものが知られているが、好ましい例としては多価金属の
水酸化物、ハイドロタルサイト類、多価金属の酸性塩、
ヒドロキシアパタイト、ナシコン型化合物、粘土鉱物、
チタン酸カリウム類、ヘテロポリ酸塩または不溶性フェ
ロシアン化物からなる無機イオン交換体及びシリカゲル
と電気半導体性無機物を挙げることができる。
【0027】このようなEA無機物32が有機高分子化
合物からなる芯体31上に表層33を形成するとき、電
気感応型光機能性流体組成物16にEA効果がもたらさ
れる。
【0028】また、上記の無機・有機複合粒子30は、
芯体31と同時に表層33を形成する方法によって生成
されたものであることが好ましい。
【0029】前記無機・有機複合粒子30の芯体31と
して使用し得る有機高分子化合物の例としては、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エス
テル−スチレン共重合物、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、AB
S樹脂、ナイロン、ポリビニルブチレート、アイオノマ
ー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂等の1種または2種以上の混合物
または共重合物を挙げることができる。
【0030】無機・有機複合粒子30の表層33として
使用し得る好ましいEA無機物32は無機イオン交換
体、電気半導体性無機物またはシリカゲルである。これ
らはその固体粒子を電気絶縁性媒体19中に分散すると
き、優れた電界配列効果を現す。
【0031】無機イオン交換体の例としては(1)多価
金属の水酸化物、(2)ハイドロタルサイト類、(3)
多価金属の酸性塩、(4)ヒドロキシアパタイト、
(5)ナシコン型化合物、(6)粘土鉱物、(7)チタ
ン酸カリウム類、(8)ヘテロポリ酸塩、および(9)
不溶性フェロシアン化物を挙げることができる。
【0032】以下に、それぞれの無機イオン交換体につ
いて詳しく説明する。 (1)多価金属の水酸化物 これらの化合物は、一般式MOx (OH)y (Mは多価
金属であり、xは零以上の数であり、yは正数である)
で表され、例えば、水酸化チタン、水酸化ジルコニウ
ム、水酸化ビスマス、水酸化錫、水酸化鉛、水酸化アル
ミニウム、水酸化タンタル、水酸化ニオブ、水酸化モリ
ブデン、水酸化マグネシウム、水酸化マンガン、及び水
酸化鉄等である。ここで、例えば水酸化チタンとは含水
酸化チタン(別名メタチタン酸またはβチタン酸、Ti
O(OH)2 )及び水酸化チタン(別名オルソチタン酸
またはαチタン酸、Ti(OH)4 )の双方を含むもの
であり、他の化合物についても同様である。
【0033】(2)ハイドロタルサイト類 これらの化合物は、一般式M13Al6 (OH)43(C
O)3 ・12H2 O(Mは二価の金属である)で表さ
れ、例えば二価の金属MがMg、CaまたはNi等であ
る。
【0034】(3)多価金属の酸性塩 これらは例えばリン酸チタン、リン酸ジルコニウム、リ
ン酸錫、リン酸セリウム、リン酸クロム、ヒ酸ジルコニ
ウム、ヒ酸チタン、ヒ酸錫、ヒ酸セリウム、アンチモン
酸チタン、アンチモン酸錫、アンチモン酸タンタル、ア
ンチモン酸ニオブ、タングステン酸ジルコニウム、バナ
ジン酸チタン、モリブデン酸ジルコニウム、セレン酸チ
タン及びモリブデン酸錫等である。
【0035】(4)ヒドロキシアパタイト これらは例えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、
ストロンチウムアパタイト、カドミウムアパタイト等で
ある。
【0036】(5)ナシコン型化合物 これらには例えば(H3 O)Zr2 (PO4 3 のよう
なものが含まれるが、本発明においてはH3 OをNaと
置換したナシコン型化合物も使用できる。
【0037】(6)粘土鉱物 これらは例えばモンモリロナイト、セピオライト、ベン
トナイト等であり、特にセピオライトが好ましい。
【0038】(7)チタン酸カリウム類 これらは一般式aK2 O・bTiO2 ・nH2 O(aは
0<a≦1を満たす正数であり、bは1≦b≦6を満た
す正数であり、nは正数である)で表され、例えばK2
・TiO2 ・2H2 O、K2 O・2TiO2 ・2H
2 O、0.5K2 O・TiO2 ・2H2 O、及びK2
・2.5TiO2 ・2H2 O等である。なお、上記化合
物のうち、aまたはbが整数でない化合物はaまたはb
が適当な整数である化合物を酸処理し、KとHとを置換
することによって容易に合成される。
【0039】(8)ヘテロポリ酸塩 これらは一般式H3 AE1240・nH2 O(Aはリン、
ヒ素、ゲルマニウム、またはケイ素であり、Eはモリブ
デン、タングステン、またはバナジウムであり、nは正
数である)で表され、例えばモリブドリン酸アンモニウ
ム、及びタングストリン酸アンモニウムである。
【0040】(9)不溶性フェロシアン化物 これらは次の一般式で表される化合物である。Mb-pxa
A[E(CN)6 ](Mはアルカリ金属または水素イオ
ン、Aは亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、マンガン、カ
ドミウム、鉄(III)またはチタン等の重金属イオ
ン、Eは鉄(II)、鉄(III)、またはコバルト
(II)等であり、bは4または3であり、aはAの価
数であり、pは0〜b/aの正数である。) これらには例えば、Cs2 Zn[Fe(CN)6 ]およ
びK2 Co[Fe(CN)6 ]等の不溶性フェロシアン
化合物が含まれる。
【0041】上記(1)〜(6)の無機イオン交換体は
いずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交換
体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または全
部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イオ
ン交換体という)も、本発明における無機イオン交換体
に含まれるものである。
【0042】即ち、前述の無機イオン交換体をR−M1
(M1 は、イオン交換サイトのイオン種を表す)と表す
と、R−M1 におけるM1 の一部または全部を、下記の
イオン交換反応によって、M1 とは異なるイオン種M2
に置換した置換型無機イオン交換体もまた、本発明にお
ける無機イオン交換体である。
【0043】 xR−M1 +yM2 →Rx−(M2 )y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2 、M1 の価数を
表す)。
【0044】M1 はOH基を有する無機イオン交換体の
種類により異なるが、無機イオン交換体が陽イオン交換
性を示すものでは、一般にM1 はH+ であり、この場合
のM2 はアルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金
属、遷移金属または希土類金属等、H+ 以外の金属イオ
ンのいずれか任意のものである。
【0045】OH基を有する無機イオン交換体が陰イオ
ン交換性を示すものでは、M1 は一般にOH- であり、
その場合M2 は例えばI、Cl、SCN、NO2 、B
r、F、CH3 COO、SO4 またはCrO4 等や錯イ
オン等、OH- 以外の陰イオン全般の内の任意のもので
ある。
【0046】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体等も本発明
に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具体
例としてはナシコン型化合物、例えば(H3 O)Zr2
(PO4 3 の加熱により得られるHZr2 (PO4
3 やハイドロタルサイトの高温加熱処理物(500〜7
00℃で加熱処理したもの)等がある。
【0047】これらの無機イオン交換体は一種類だけで
はなく、多種類を同時に表層として用いることもでき
る。なお、上記の無機イオン交換体として、多価金属の
水酸化物、及び多価金属の酸性塩を用いることが特に好
ましい。
【0048】前記無機・有機複合粒子30の表層33と
して使用し得る他の好ましいEA無機物は、電気伝導度
が、室温にて103 〜10-11 Ω-1/cmの金属酸化
物、金属水酸化物、金属酸化水酸化物、無機イオン交換
体、またはこれらの少なくともいずれか1種に金属ドー
ピングしたもの、もしくは金属ドーピングの有無に拘わ
らず、これらの少なくともいずれか1種を他の支持体上
に電気半導体層として施したもの等である。
【0049】以下に、他の好ましいEA無機物について
さらに詳しく説明する。 (A)金属酸化物:例えばSnO2 、アモルファス型二
酸化チタン(出光石油化学社製)等である。 (B)金属水酸化物:例えば水酸化チタン、水酸化ニオ
ブ等である。
【0050】ここで水酸化チタンとは、含水酸化チタン
(石原産業社製)、メタチタン酸(別名βチタン酸、T
iO(OH)2 )およびオルソチタン酸(別名αチタン
酸、Ti(OH)4 )を含むものである。 (C)金属酸化水酸化物:この例としては例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)等を挙げることができる。
【0051】(D)多価金属の水酸化物:先に(1)で
記載したものと同等である。 (E)ハイドロタルサイト類:先に(2)で記載したも
のと同等である。 (F)多価金属の酸化塩:先に(3)で記載したものと
同等である。 (G)ヒドロキシアパタイト:先に(4)で記載したも
のと同等である。 (H)ナシコン型化合物:先に(5)で記載したものと
同等である。 (I)粘土鉱物:先に(6)で記載したものと同等であ
る。 (J)チタン酸カリウム類:先に(7)で記載したもの
と同等である。 (K)ヘテロポリ酸塩:先に(8)で記載したものと同
等である。 (L)不溶性フェロシアン化物:先に(9)で記載した
ものと同等である。
【0052】(M)金属ドーピング電界配列性無機物:
これは上記EA無機物(A)〜(L)の電気伝導度を上
げるために、アンチモン(Sb)等の金属をEA無機物
にドーピングしたものであって、例としてはアンチモン
(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )等を挙げること
ができる。
【0053】(N)他の支持体上に電気半導体層として
EA無機物を施したもの:例えば支持体として酸化チタ
ン、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ等の無機物粒
子、またはポリエチレン、ポリプロピレン等の有機高分
子粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモン
(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )を施したもの等
を挙げることができる。このようにEA無機物が施され
た粒子は全体としてEA無機物となっている。
【0054】これらのEA無機物は、1種類だけでな
く、2種類またはそれ以上を同時に表層として用いるこ
ともできる。前記の電気感応型光機能性流体組成物16
に用いる電気絶縁性媒体19としては、従来知られてい
る電界配列性流体(すなわちEA流体)に使用されてい
るものが全て使用可能である。例えば、塩化ジフェニ
ル、セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級アル
コールエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、トラ
ンス油、塩化パラフィン、弗素系オイル、またはシリコ
ン系オイルやフルオロシリコンオイル等、電気絶縁性及
び電気絶縁破壊強度が高く、化学的に安定でかつ無機・
有機複合粒子を安定に分散させ得るものであればいずれ
の流体も使用可能であり、またそれらの混合物を使用す
ることもできる。
【0055】この電気絶縁性媒体19は、目的に応じて
着色することもできる。着色する場合は、選択された電
気絶縁性媒体19に可溶であってその電気的特性を損な
わない種類と量の油溶性染料または分散性染料を用いる
ことが好ましい。電気絶縁性媒体19には、この他に、
分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、酸化防止剤、安定剤
などが含まれていてもよい。
【0056】このような無機・有機複合粒子30は種々
な方法によって製造することができる。例えば、有機高
分子化合物からなる粒子状の芯体31と微粒子状のEA
無機物32をジェット気流によって搬送し、衝突させる
方法がある。この場合は粒子状の芯体31の表面にEA
無機物32の微粒子が高速度で衝突し、固着して表層3
3を形成する。
【0057】また、別の製法例としては、粒子状の芯体
31を気体中に浮遊させておき、EA無機物の溶液を霧
状にしてその表面に噴霧する方法がある。この場合はそ
の溶液が芯体31の表面に付着し乾燥することによって
表層33が形成される。しかし、無機・有機複合粒子3
0を製造する好ましい製法例は、芯体31と同時に表層
33を形成する方法である。この方法は、例えば、芯体
31を形成する有機高分子化合物のモノマーを重合媒体
中で乳化重合、懸濁重合または分散重合するに際して、
微粒子状としたEA無機物32を上記モノマー中、また
は重合媒体中に存在させて行う、というものである。
【0058】重合媒体としては水が好ましいが、水と水
溶性有機溶媒との混合物を使用することができ、また有
機系の貧溶媒を使用することもできる。この方法によれ
ば、重合媒体の中でモノマーが重合して芯体粒子を形成
すると同時に、微粒子状のEA無機物32が芯体31の
表面に層状に配向してこれを被覆し、表層33を形成す
る。乳化重合または懸濁重合によって無機・有機複合粒
子を製造する場合には、モノマーの疎水性の性質とEA
無機物32の親水性の性質を組み合わせることによっ
て、EA無機物32の微粒子の大部分を芯体粒子の表面
に配向させることができる。この芯体31と表層33と
の同時形成方法によれば、有機高分子化合物からなる芯
体粒子31の表面にEA無機物粒子32が緻密かつ強固
に接着し、堅牢な無機・有機複合粒子30が形成され
る。
【0059】本発明に使用する無機・有機複合粒子30
の形状は必ずしも球形であることを要しないが、粒子状
の芯体31が調節された乳化・懸濁重合方法によって製
造された場合は、得られる無機・有機複合粒子30の形
状はほぼ球形となる。しかも球形状であれば、透過光量
を調節する際に光を全方向に散乱させることができるの
で、不定形のものよりも球形状のものが有利になる。
【0060】無機・有機複合粒子30の粒径は特に限定
されるものではないが、0.1〜500μm、特に5〜
200μm程度とすることが好ましい。この際の微粒子
状のEA無機物32の粒径は特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.005〜100μmであり、さら
に好ましくは0.01〜10μmである。
【0061】このような無機・有機複合粒子30におい
て、表層33を形成するEA無機物32と芯体31を形
成する有機高分子化合物の重量比は特に限定されるもの
ではないが、(EA無機物):(有機高分子化合物)比
で(1〜60):(99〜40)の範囲、特に(4〜3
0):(96〜70)の範囲であることが好ましい。こ
こで、EA無機物32の重量比が1%未満では得られた
電気感応型光機能性流体組成物のEA効果が不充分であ
り、60%を超えると得られた電気感応型光機能性流体
組成物16に過大な電流が流れるようになる。
【0062】上記の無機・有機複合粒子30の表層33
または芯体31は色素を含むものであってもよい。表層
33に用いることのできる色素は顔料である。この顔料
は、芯体31上に、上記の方法によりEA無機物32か
らなる表層33を形成する際、EA無機物32に混合し
て用いて、表層33に含ませることが好ましい。芯体3
1に色素を含ませる場合は、一般に合成樹脂用として知
られている染料または顔料のいずれも使用可能である。
この色素は、予め芯体31を形成するモノマー中に混合
した後にモノマーを重合するか、または芯体31となる
合成樹脂に練り込んで芯体31中に含ませることができ
る。表層33または芯体31、またはその双方に色素を
含む無機・有機複合粒子30は、これを用いることによ
って、得られた電気感応型光機能性流体組成物16の電
界無負荷時の散乱光を任意の色に着色することができ
る。
【0063】上記のような各種の方法、特に芯体31と
表層33を同時に形成する方法によって製造された無機
・有機複合粒子30は一般に、その表層33の全部また
は一部分が有機高分子物質や、製造工程で使用された分
散剤、乳化剤その他の添加物質の薄膜で覆われていて、
EA無機物32微粒子のEA効果が充分に発揮されない
こともある。この不活性物質の薄膜は該粒子表面を研磨
することによって容易に除去し得る。従って本発明に用
いる電気感応型光機能性流体組成物16にあっては、そ
の表面を研磨した無機・有機複合粒子30が用いられ
る。ただし、無機・有機複合粒子30が芯体31を形成
した後で上記の表層33を形成する方法によって製造さ
れた場合は、表層33の表面に不活性物質がなく、かつ
無機イオン交換体のEA効果が充分に大きい。
【0064】この無機・有機複合粒子30表面の研磨
は、種々な方法で行うことができる。
【0065】例えば、無機・有機複合粒子30を水など
の分散媒体中に分散させて、これを攪拌する方法によっ
て行うことができる。この際、分散媒体中に砂粒やボー
ルなどの研磨材を混入して無機・有機複合粒子30と共
に攪拌する方法、あるいは研削砥石を用いて攪拌する方
法等によって行うこともできる。例えば、また分散媒体
を使用せず、無機・有機複合粒子30と上記のような研
磨材と、研削砥石を用いて乾式で攪拌して行うこともで
きる。さらに好ましい研磨方法は、無機・有機複合粒子
30をジェット気流等によって気流攪拌する方法であ
る。これは該粒子自体を相互に気相において激しく衝突
させて研磨する方法であり、他の研磨材を必要とせず、
粒子表面から剥離した不活性物質を分級によって容易に
分離し得る点で好ましい方法である。上記のジェット気
流攪拌においては、それに用いられる装置の種類、攪拌
速度、無機・有機複合粒子30の材質等により研磨条件
を特定するのが難しいが、一般的には6000rpmの
攪拌速度で0.5〜15分程度ジェット気流攪拌するの
が好ましい。
【0066】本発明に用いる電気感応型光機能性流体組
成物16は上記の無機・有機複合粒子30を、必要なら
分散剤等、他の成分と共に電気絶縁性媒体19中に均一
に攪拌混合して製造することができる。この攪拌機とし
ては、液状分散媒に固体粒子を分散させるために通常使
用されるものがいずれも使用できる。
【0067】次に本発明に係る表示装置に用いる場合に
有効な無機・有機複合粒子濃度と電気絶縁性媒体19の
動粘度と印加電界について説明する。本発明において用
いる電気感応型光機能性流体組成物16中における無機
・有機複合粒子30の粒子濃度は、特に限定されるもの
ではないが0.5〜15重量%であることが好ましい。
その粒子濃度が0.5重量%未満では充分な透過光制御
効果が得られず、15重量%以上では粒子濃度が濃すぎ
て大量の無機・有機複合粒子30が電気感応型光機能性
流体組成物16の全体に分散することになるので、後述
の如く電場を印加して無機・有機複合粒子30…を配向
制御しても透明感が得られなくなるおそれがある。
【0068】次に、本発明において用いる電気絶縁性媒
体19の動粘度は、1〜3000cStの範囲であるこ
とが好ましい。動粘度が1cStより小さいと、分散媒
中に揮発成分が多量に混在し、電気感応型光機能性流体
の貯蔵安定性の面で不足を生じ、動粘度が3000cS
tより大きいと調整時に気泡を巻き込み、その気泡が抜
けにくくなり、取り扱いに支障を来すので好ましくな
い。なお、この動粘度の範囲は、10〜1000cSt
がより好ましい範囲、10〜100cStが更に好まし
い範囲となる。
【0069】次に、電気感応型光機能性流体組成物16
に印加する電界として例えば、0.1〜5.0kV/m
mの範囲で任意の電界をかけることができるが、この範
囲よりも大きな電界を印加するようにしても良い。ま
た、この印加電界の範囲において、0.25〜1.5k
V/mmの範囲とすることがより好ましい。
【0070】次に、図1(A)に示す表示装置Aを使用
して透過光量の制御を行い、所望の表示を得る原理につ
いて説明する。図2は、スイッチ24を開放して透明導
電層17,17に通電していない状態を示すが、この状
態で無機・有機複合粒子30には電界が作用していない
ので電気絶縁性媒体19中においてランダムに浮遊する
ことになる。この状態で収納体18に光を入射すると、
光は無機・有機複合粒子30の存在により種々の方向に
散乱されるので、収納体18は不透明状態となる。例え
ば、EA無機物32として酸化チタン系のものを用いた
場合は、白濁した色調となる。また、無機・有機複合粒
子30の表層33と芯体3のいずれか、または両方の色
素が含有されている場合は、収納体18は、前記色素に
よって着色される。
【0071】ここで、無機・有機複合粒子30が球形状
であれば、光の散乱が全方向になされるので、特定の方
向に光が収束されたりするおそれが少ない。
【0072】次に図3に示すようにスイッチ24を閉じ
て透明導電層17,17に通電するならば、無数の無機
・有機複合粒子30を透明導電層17,17の間で透明
導電層17に垂直な方向に鎖状に結合させて鎖状結合体
30’とすることができると同時に各鎖状結合体30’
を相互に離間させて平行に配向させることができる。
【0073】即ち、電気絶縁性媒体19中に分散された
無機・有機複合粒子30の割合は前述した如く10重量
%前後以下の量であって全体としては少ないので、これ
らが配向して鎖状結合体30’を構成すると、鎖状結合
体30’どうしの間には無機・有機複合粒子30の直径
よりもかなり広い間隔があくことになり、これにより収
納体18の厚さ方向に入射された光は、ほとんど減衰す
ることなく収納体18を通過する。従って収納体18を
透明状態とすることができる。
【0074】以上の操作によって、透明導電層17,1
7に通電するか否かによって、収納体18を不透明な状
態から透明な状態に変化させることができ、これにより
所望の文字、数字、図形などを表示できる。例えば、図
4および図5に示すように、表示する文字部分(表示部
40)を不透明にしたい場合は、透明基板17,17の
内面の前記表示部40を除く部分(非表示部41)に、
透明導電層(非表示部透明導電層17a)を対向するよ
うに形成し、前記非表示部透明導電層17aに通電すれ
ばよい。すると、非表示部41の固体粒子は電界の影響
を受けて、非表示部透明導電層17a,17aの間で非
表示部透明導電層17a,17aに垂直な方向に鎖状に
結合させて鎖状結合体30’とすることができ、前記非
表示部41は透明となる。一方、表示部40の固体粒子
は、ランダムに浮遊した状態のままであるので、入射光
が散乱し、不透明なままである。よって、透明なガラス
板に、表示部40の文字が表示される。
【0075】また、図6および図7に示すように、表示
する文字部分(表示部40)を透明にしたい場合は、透
明基板17,17の内面の前記表示部40に、透明導電
層(表示部透明導電層17a)を対向するように形成
し、前記表示部透明導電層17bに通電すればよい。す
ると、先の例と逆に、表示部40は電界の影響を受けて
透明となり、非表示部41は不透明なままで、結果とし
て、先の例の反転文字のような表示ができる。
【0076】さらに、本願発明は、図8に示すように、
前記一層の透明導電層17,17を透明絶縁層45を介
して別の透明導電層17’,17’が複数積層形成して
なる。すなわち、前記実施例の透明導電層17に対して
相対向する面に、ガラス板や合成樹脂などからなる透明
絶縁層45が配設され、この透明絶縁層45の相対向す
る面に、数字、文字などの図形パターンを形成した透明
導電層17’,17’が形成されている。ここで、図で
は、表示部を二層積層形成したが、三層以上積層形成し
てもよい。また、後述する非表示部も同様に二層以上積
層形成してもよい。
【0077】これら透明導電層17’,17’は、透明
基板15の外周縁部に配された各電極部21’,22’
に各々電気的に接続され、これら各電極21’,22’
は、電源23’にスイッチ24’を介して接続されてい
る。このスイッチ24’を前記スイッチ24と切り換え
ることにより、透明導電層17’,17’の図形パター
ンが形成される。この図形パターンは、図9に示すよう
に、表示部40と同一面上に形成することができる。す
なわち、前記スイッチ24を切ることにより、前記透明
導電層17,17の図形パターンに無機・有機複合粒子
30が配向されず、この状態で、別のスイッチ24’を
接続することにより、透明導電層17’,17’の図形
パターンに対応させて無機・有機複合粒子30を所定方
向に配向させることができ、表示部40の透過光量を制
御できるので、透明導電層17’,17’の図形パター
ンが見られる。
【0078】これにより、前記実施例で「バーゲンセー
ル」と書かれた部分に、これら文字を消去し、図10に
示すように、あらたな数字である「8/1〜9/1」と
いうバーゲンセールの期間を表示できる。もちろん、こ
れも、図11に示すように、表示する文字部分(表示部
40)を透明にしたい場合は、透明基板17’,17’
の内面の前記表示部40に、透明導電層(表示部透明導
電層17a)を対向するように形成し、前記表示部透明
導電層17bに通電すればよい。すると、先の例と逆
に、表示部40は電界の影響を受けて透明となり、非表
示部41は不透明なままで、結果として、先の例の反転
文字のような表示ができる。
【0079】従って前記構成の表示装置Aを例えば、電
源からの電力のオンオフの切り替えにより容易に不透明
な状態から透明状態に切り換えることができるようにな
り、ガラス・ショウ・ウインドウ用のガラス板に、所望
の文字、数字、図形などを表示することができるように
なる。
【0080】しかも、前記表示装置Aにあっては、0.
1〜5.0kV/mmの電圧で高々数mA/m2 とうい
極めて少ない電流で駆動できるので、10W/m2 程度
も電力があれば充分に駆動することができ、省電力構造
とすることができる。更に、透明導電層17,17に通
電してから数秒〜20秒で完全に無機・有機複合粒子3
0を配列できるので、充分な応答性を得ることができ
る。また、電気感応型光機能性流体組成物16による透
過光量制御を行うならば、特定の周波数の光を吸収する
ことなく全波長域で均一に透過光量の制御ができるの
で、光吸収に起因する発熱などのおそれがなく、エネル
ギー的に無駄のない表示装置ができる。
【0081】更に、一度電圧を印加して無機・有機複合
粒子30…の配向を行うと、無機・有機複合粒子30…
は電圧を切ってもしばらくの間その状態を維持するの
で、印加する電圧は間欠的で良くなり、その分省エネル
ギー駆動ができる。なお、無電界時の無機・有機複合粒
子30の配向状態の維持時間は、無機・有機複合粒子3
0を分散させている電気絶縁性倍媒体19の動粘度に応
じて適宜調節することができる。即ち、電気絶縁性媒体
19の動粘度を低くすれば維持時間を短縮することがで
き、動粘度を高くすれば維持時間を長くすることができ
る。
【0082】このような表示装置は、電界配列効果を有
する固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有してなる電気感
応型光機能性流体組成物と、この電気感応型光機能性流
体組成物を収納し、対向する2面の少なくとも相対向す
る一部を透明とした中空の収納体とを具備し、前記収納
体の相対向する透明部分に表示部および非表示部が設け
られ、前記表示部をなす透明部分の一方の面に、1以上
の表示部透明電極層を形成し、前記表示部をなす透明部
分の他方の面に、前記表示部透明導電層に対向する1以
上の表示部透明導電層を形成し、これら各面の表示部透
明導電層を、透明絶縁層を介して複数積層形成したか、
または、前記非表示部をなす透明部分の一方の面に、1
以上の非表示部透明導電層を形成し、前記非表示部をな
す透明部分の他方の面に、1以上の前記非表示部透明導
電層を形成し、これら各面の表示部透明導電層を、透明
絶縁層を介して複数積層形成したものであるので、構造
が簡単であり製造単価も液晶を用いた従来装置よりも遥
かに低コストで提供できる。ちなみに、先に説明した電
気感応型光機能性流体組成物は通常の液晶材料よりも単
価において1/10以下できわめて安い。また、液晶を
用いた装置においては、液晶駆動のための種々の制御回
路やLSIを用いる必要があるが、本発明に係る表示装
置Aにあっては、先にも説明した通り簡単な構成で良
く、電源まわりの電気回路等も最低スイッチ1つと配線
のみで構成可能である。
【0083】また特に、各表示部を、透明絶縁層を介し
て複数積層形成したので、表示部を切り換えることによ
り、表示される文字や図形を切り換えることができるの
で、表示部に多数の文字、数字、図形などを表示するこ
とができ、これら文字などを表示部に大きく表示でき
る。
【0084】以下、実施例を示し、本発明の効果を明ら
かにする。まず、水酸化チタン(一般名:含水酸化チタ
ン、石原産業株式会社製、C−II)、アクリル酸ブチ
ル、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート及び
重合開始剤の混合物を、第三リン酸カルシウムを分散安
定化剤として含有する水中に分散し、60℃で1時間攪
拌下に懸濁重合を行った。得られた生成物を瀘過、酸洗
浄し、さらに水洗後、乾燥して無機・有機複合粒子30
を得た。
【0085】上記で得られた無機・有機複合粒子30を
ジェット気流攪拌機(株式会社奈良機械製作所製ハイブ
リダイザー)を用いてジェット気流攪拌し、表面研磨し
てなる無機・有機複合粒子を得た。この無機・有機複合
粒子を、種々の動粘度のシリコーン油(東芝シリコーン
株式会社製、TSF451シリーズ)中に、その含有率
が種々の重量%となるように均一に分散し、シリコーン
油の動粘度が一定で種々の粒子濃度の流体組成物と、粒
子濃度が一定で種々の動粘度のシリコーン油を電気絶縁
性媒体19とした電気感応型光機能性流体組成物16を
得た。
【0086】前記種々の電気感応型光機能性流体組成物
を用いて行った透過光制御実験の結果を図12〜図16
に示す。実験は、透明の収納体に入射した光の強度と収
納体を通過した光の強度をそれぞれ光センサで検出し、
それぞれを比較した結果を増加光としてdBm表示する
ことで行った。この場合、3.2dBmの増加が生じる
と光パワーで2.09倍の増加を意味し、4.2dBm
の増加が生じると光パワーで2.63倍の増加を意味す
る。
【0087】図8はシリコン油(ベースオイル)の動粘
度が10cStの場合において、無機・有機複合粒子濃
度と印加電界をパラメータにとった際の増加光を測定し
た結果を示す。同様に図13はシリコン油の動粘度が5
0cStの場合の同様な試験結果、図14はシリコン油
の動粘度が100cStの場合の同様な試験結果を示
す。
【0088】図12〜図14に示す結果から、1〜10
重量%の無機・有機複合粒子濃度においては、0.25
〜1.5kV/mmの範囲で印加電界を大きくする方が
増加光のdBm値が増加している。従って本発明を実施
することで透過光量の制御を行えることが実証できた。
次に、無機・有機複合粒子濃度が1.0重量%では印加
電界を1,5kV/mmとしても増加光の割合は少な
い。よって、無機・有機複合粒子濃度を2.5重量%以
上とすることが好ましいことが判明した。
【0089】次に図15と図16は、無機・有機複合粒
子濃度を5.0重量%に固定した場合において、シリコ
ン油の動粘度と印加電界をパラメータにとって増加光を
測定した試験の結果と、同様な試験で無機・有機複合粒
子濃度を7.5重量%とした場合の試験結果を示してい
る。
【0090】図15と図16に示す結果から、いずれの
動粘度のシリコン油においても0.25〜1.5kV/
mmの範囲で印加電界を大きくする方が増加光のdBm
値が増加していることが判明した。従って本発明を実施
することで透過光量の制御を行えることが実証できると
ともに、印加電界は0.25〜1.5kV/mmの範囲
内で大きい方がより大きな増加光とすることができるこ
とが判明した。
【0091】次に表1と表2は、動粘度50cStのシ
リコン油(ベースオイル)を用い、無機・有機複合粒子
の濃度を5.0重量%とした場合に得られた増加光につ
いて、透過光の波長毎に調査した結果を示す。
【0092】
【表1】
【表2】 表1と表2に示す結果から、本発明に係る透過光量制御
装置を用いて透過光量の制御を行う場合、400〜11
00nmの広い波長域において均一な増加光が得られて
おり、本発明により、広範な光波長域において均一の透
過光量の調節ができることが明らかになった。なお、通
常、可視光の波長域は480〜780nmとされている
ので、可視光の波長のほぼ全域と、それよりも波長の長
い赤外線領域において、本発明の装置は均一な透過光制
御性能を有することが明らかになった。
【0093】一方、ガラス板の内面の相対向する位置
に、「A」という形状にITO(インジウム錫酸化物)
膜からなる透明導電層17を形成した厚さ1.0mmの
ITOガラスを2枚用意し、2枚のガラスを各々の透明
導電層17どうしを向き合わせた状態で2mmの間隔で
平行に対向させ、周縁部を樹脂製のシール部材20でシ
ールした。次にシール部材20の一部に注入孔を形成し
ておき、ここから液状の電気感応型光機能性流体組成物
16を注入し、注入後に注入孔を塞いで図1(A)に示
す構成の表示装置とした。ついで、前記表示装置の透明
導電層17に通電したところ、透明導電層17を形成し
た「A」という部分のみが透明になった。そして、この
透明部分は他の不透明部分とはっきりと区別でき、表示
装置として十分実用的なものであった。
【0094】また、本発明の表示装置は先の例に限定さ
れるものではない。例えば、透明導電層17は1層に限
定されず、透明絶縁膜を介して、複数の層を積層させる
こともできる。
【0095】この際前記透明導電層17の形状を、互い
に異なるものとしておけば、所望の透明導電層17に通
電することで、所望の表示を得ることができる。さら
に、前記透明導電層17への通電を停止し、先の表示が
消えた後、他の透明導電層17に通電することで、簡単
に表示内容を変更することができる。さらに、透明基板
15へ光照射可能な位置に、有色光を発する照明具を設
けておけば、前記照明具から光を照射することによっ
て、透明部分に容易に着色をすることができる。
【0096】また、本発明の表示装置は、前記収納体1
8の外部に、電灯、レーザー、あるいはろうそくなどの
照明手段を具備していてもよい。このような照明手段を
収納体18の外部に設けることにより、この照明手段か
ら供給される光が、透明部分をさらに明るくし、表示を
際立たせることができる。さらに、前記照明手段と前記
収納体18との間に、色付きのパラフィン紙などの、照
明手段から供給される光の着色手段を設けてもよい。こ
のような着色手段を設けることにより、表示をさらにき
わだたせ、注意を喚起することができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、収
納体に収納した電気感応型光機能性流体組成物に電圧を
印加することで固体粒子を配向させることができ、これ
により収納体の透明部分を透過する光の量を制御できる
ので、通電制御するのみの操作で所望の表示を得ること
ができる。また特に、各表示部を、透明絶縁層を介して
複数積層形成したので、各表示部が表示する文字や図形
を切り換えることができるので、多数の文字、数字、図
形などを表示することができ、これら文字などを大きく
表示できる。
【0098】しかも、本発明にあっては、0.1〜5.
0kV/mmの電圧であって高々数mA/m2 とうい極
めて少ない電圧で駆動できるので、10W/m2 程度も
電力があれば充分に駆動することができ、省電力構造と
することが容易な特徴がある。
【0099】更に、通電して電圧を電気感応型光機能性
流体組成物に付加してから数秒〜20秒で完全に固体粒
子を配列制御できるので、充分な応答性を得ることがで
きる。
【0100】更にまた、電気感応型光機能性流体組成物
による透過光量制御を行うならば、特定の周波数の光を
吸収することなく全波長域で均一に透過光量の制御がで
きるので、発熱などのおそれがなく、エネルギー的に無
駄のない透過光量制御を広い波長域で実現できる。ま
た、一度電圧を印加して固体粒子の配向を行うと、固体
粒子は電圧を切ってもしばらくの間その状態を維持する
ので、印加する電界は間欠的で良くなり、その分省エネ
ルギー駆動ができる特徴がある。
【0101】次に、収納体を透明基板と透明導電層とシ
ール部材と電気感応型光機能性流体組成物を用いる構成
にするならば、構造が簡単であり製造単価も液晶を用い
た従来装置よりも遥かに低コストで提供できる。ちなみ
に、電気感応型光機能性流体組成物は通常使用されてい
る液晶材料よりも単価において1/1000程度であ
り、極めて低廉である。また、液晶を用いた装置では液
晶駆動のための種々の制御回路やLSIを用いる必要が
あるが、本発明では先にも説明した通り簡単な構成で実
現でき、電源まわりの回路等も最低スイッチ1つと配線
のみで構成可能であり、構成を極めて簡略化できる特徴
がある。
【0102】更に、電気感応型光機能性流体組成物の電
気絶縁性媒体の動粘度は1〜3000cStの範囲で自
由に設定できるとともに、電気絶縁性媒体中の固体粒子
の濃度は0.5〜15重量%であることが好ましい。こ
の重量%範囲であれば、高い透過光制御能力を得ること
ができる。また、電気感応型光機能性流体組成物に印加
する電圧は、0.1〜5.0kV/mmの電圧で、高々
数mA/m2 という極めて少ない電流で十分であり10
W/m2 程度も電力があれば充分に駆動することができ
るので省電力駆動することができる。
【0103】また、EA無機物および芯体のいずれか、
あるいは両方に色素を添加することにより、簡単にカラ
ー表示をすることができるなどの効果も得られる。よっ
て、このような表示装置を用いれば、多大な宣伝効果を
もたらすことができる。また、電圧を印加するだけで、
必要な表示をすることができるので、例えば、定期的に
開催される催し物の表示を毎回作り直す必要がなくな
り、そのための費用と手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明に係る表示装置の一実施例
の一部を示す断面図、図1(B)は同装置に用いられる
無機・有機複合粒子の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す透過光量制御装置の透明導電層に対
する非通電状態における無機・有機複合粒子の分散状態
を示す説明図である。
【図3】図1に示す透過光量制御装置の透明導電層に対
する通電状態における無機・有機複合粒子の配向状態を
示す説明図である。
【図4】本発明の表示装置をガラス・ショウ・ウインド
ウに用いた際の一実施例を示す斜視図である。
【図5】図4のB部の拡大図である。
【図6】本発明の表示装置をガラス・ショウ・ウインド
ウに用いた際の他の例を示す斜視図である。
【図7】図6のC部の拡大図である。
【図8】本発明の表示装置の断面図である。
【図9】図8の表示部を示す斜視図である。
【図10】図9の文字をガラス・ショウ・ウインドウに
用いた際の例を示す斜視図である。
【図11】図10の変形例を示す斜視図である。
【図12】実施例の装置において、10cStの動粘度
の電気絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度と
印加電圧をパラメータにとって示した図である。
【図13】実施例の装置において、50cStの動粘度
の電気絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度と
印加電圧をパラメータにとって示した図である。
【図14】実施例の装置において、100cStの動粘
度の電気絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度
と印加電圧をパラメータにとって示した図である。
【図15】実施例の装置において、粒子濃度を5.0重
量%の無機・有機複合粒子を用いた場合の光透過性を印
加電圧と電気絶縁性媒体の動粘度をパラメータにとって
示した図である。
【図16】実施例の装置において、粒子濃度7.5重量
%の無機・有機複合粒子を用いた場合の光透過性を印加
電圧と電気絶縁性媒体の動粘度をパラメータにとって示
した図である。
【符号の説明】
15 透明基板 16 電気感応型光機能性流体組成物 17,17’ 透明導電層 18 収納体 19 電気絶縁性媒体 20 シール部材 21 電極部 30 無機・有機複合粒子 31 芯体 32 無機・有機複合粒子 33 表層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枝村 一弥 東京都港区芝公園2丁目6番15号 藤倉化 成株式会社本社事務所内 (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界配列効果を有する固体粒子を電気絶
    縁性媒体中に含有してなる電気感応型光機能性流体組成
    物と、この電気感応型光機能性流体組成物を収納し、対
    向する2面の少なくとも相対向する一部を透明とした中
    空の収納体とを有し、 前記収納体の相対向する透明部分に表示部および非表示
    部が設けられ、 前記表示部をなす透明部分の一方の面に、1以上の表示
    部透明導電層を形成し、前記表示部をなす透明部分の他
    方の面に、前記表示部透明導電層に対向する1以上の表
    示部透明導電層を形成し、この表示部を、透明絶縁層を
    介して複数積層形成してなることを特徴とする表示装
    置。
  2. 【請求項2】 電界配列効果を有する固体粒子を電気絶
    縁性媒体中に含有してなる電気感応型光機能性流体組成
    物と、この電気感応型光機能性流体組成物を収納し、対
    向する2面の少なくとも相対向する一部を透明とした中
    空の収納体とを有し、 前記収納体の相対向する透明部分に表示部および非表示
    部が設けられ、 前記非表示部をなす透明部分の一方の面に、1以上の非
    表示部透明導電層を形成し、前記非表示部をなす透明部
    分の他方の面に、1以上の前記非表示部透明導電層を形
    成し、この表示部を、透明絶縁層を介して複数積層形成
    したことを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 前記固体粒子が、有機高分子化合物から
    なる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表層と
    によって形成される無機・有機複合粒子であることを特
    徴とする請求項1または2記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記電界配列効果を有する無機物が、無
    機イオン交換体、シリカゲル、または電気半導体性無機
    物、もしくはそれらの混合物であることを特徴とする請
    求項3記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表層が、電界配列効果を有する無機
    物とともに色素粒子を含むことを特徴とする請求項3ま
    たは4記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記芯体が、色素を含むものであること
    を特徴とする請求項3ないし5のいずれか1つに記載の
    表示装置。
  7. 【請求項7】 前記電気絶縁性媒体の動粘度が1〜30
    00cStの範囲とされてなることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれか1つに記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記電気絶縁性媒体中の固体粒子の濃度
    が、0.5〜15重量%の範囲とされてなることを特徴
    とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の表示装
    置。
  9. 【請求項9】 透明導電層から電気感応型光機能性流体
    組成物中の固体粒子に印加される電圧が、0.1〜5.
    0kV/mmの範囲に設定されてなることを特徴とする
    請求項1ないし8のいずれか1つに記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記収納体の外部に、照明手段をさら
    に具備することを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か1つに記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記収納体と前記照明手段との間に、
    光の着色手段をさらに具備することを特徴とする請求項
    10記載の表示装置。
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JP6-195832 1994-08-19
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