JPH08211015A - イオン濃度測定装置 - Google Patents

イオン濃度測定装置

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JPH08211015A
JPH08211015A JP7039099A JP3909995A JPH08211015A JP H08211015 A JPH08211015 A JP H08211015A JP 7039099 A JP7039099 A JP 7039099A JP 3909995 A JP3909995 A JP 3909995A JP H08211015 A JPH08211015 A JP H08211015A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オペアンプ入力側のスイッチを不要にしてコ
ストの低減、信頼性の向上を図る。アース電極を不要に
し、イオン濃度測定と電極インピーダンス測定を同時に
可能とする。 【構成】 測定液に浸漬されたイオン電極と比較電極と
の間の電位差に基づいて前記測定液のイオン濃度測定信
号を得るようにしたイオン濃度測定装置に関する。オペ
アンプQ1の非反転入力端子に交流電圧を印加する矩形
波発生回路30、コンデンサC4、抵抗R5と、オペアン
プQ1から出力される交流電圧を、比較電極、測定液及
びイオン電極からなる直列回路に印加する配線手段と、
前記直列回路に流れる交流電流を直流カットコンデンサ
5を介して取り込み、前記交流電流を交流電圧に変換
してから整流平滑して電極インピーダンス測定信号を出
力する電極インピーダンス測定回路20とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス電極等のイオン
電極と比較電極とを備えたpH測定装置等のイオン濃度
測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン電極や比較電極の異常を検出する
ために、各電極に測定液を介し交流電流を流してインピ
ーダンスを測定する装置または回路として、従来から種
々のものが提案されている。例えば、特公昭63−16
706号公報記載のイオン濃度計、特公昭63−167
07号公報記載のイオン濃度測定装置、特開昭62−2
42849号公報記載の電極性能の試験方法及び試験装
置、特開平2−302940号公報記載のpH変換器、
更には、本出願人による実開平4−131764公報記
載のイオン濃度測定装置及び実願平5−22045号に
かかるイオン濃度測定装置等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭63−1670
6号のイオン濃度計や同63−16707号のイオン濃
度測定装置では、電極間電位の測定回路を構成するオペ
アンプ入力側のハイインピーダンスラインにスイッチが
接続されており、イオン濃度測定時には上記スイッチに
よりインピーダンス測定用の交流電源を測定回路から切
り離しておく必要がある。このような作用により、前記
スイッチには絶縁性の極めて高いものが必要になるが、
高絶縁性のスイッチはコストも高く、信頼性の点でも十
分なものを得にくいという問題がある。また、これらの
従来技術ではイオン濃度の測定中に電極インピーダンス
を測定することができない。
【0004】更に、特公昭63−16707号のイオン
濃度測定装置では、発明の目的上、イオン電極(ガラス
電極)のインピーダンスを測定することは予定しておら
ず、ガラス電極の割れ等による異常を検出できないと共
に、測定原理上、アース電極が必要であり、電極の構造
が大形化、複雑化する等の問題がある。
【0005】特開昭62−242849号の電極性能の
試験方法及び試験装置においても、電極間電位の測定回
路を構成するオペアンプ入力側のハイインピーダンスラ
インに、参照インピーダンスを挿入するためのスイッチ
が接続されているため、前記同様に高絶縁性のスイッチ
に起因する問題があるほか、このスイッチを切り換えて
イオン濃度を測定するため、イオン濃度及び電極インピ
ーダンスの同時測定を行なうことができない。また、ア
ース電極が必要である。
【0006】特開平2−309240号公報の第1図に
記載されたpH変換器では、イオン濃度及び電極インピ
ーダンスの同時測定、並びにガラス電極、比較電極のイ
ンピーダンス測定をそれぞれ独立して行なうことができ
る。しかるに、このpH変換器には、交流電圧として矩
形波を発生させるための切り換え用や電極の異常検出信
号の同期整流用に複数のスイッチが必要であり、これら
のスイッチを制御する発振器やスイッチ制御回路が不可
欠であることから、回路構成が極めて複雑である。更
に、アース電極が必要であるといった問題も有してい
る。
【0007】実開平4−131764号及び実願平5−
22045号にかかるイオン濃度測定装置は、イオン濃
度とイオン電極、比較電極のインピーダンス測定を同時
に行なえ、しかも測定回路の入力側ハイインピーダンス
ラインにスイッチを持たない反面、アース電極が必要で
あるという問題があった。
【0008】本発明は上記従来技術が有する種々の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、測定回路の入力側ハイインピーダンスラインの
スイッチを不要にしてコストの低減、信頼性の向上を図
り、また、アース電極を用いずにイオン電極のインピー
ダンス測定を可能にすると共に、イオン濃度の測定とイ
オン電極のインピーダンス測定とを同時に行なえるよう
にしたイオン濃度測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、測定液に浸漬されたガラス電極等のイオ
ン電極と比較電極との間の電位差を、オペアンプ及びロ
ーパスフィルタを有するイオン濃度測定回路に入力して
測定液のイオン濃度測定信号を得るイオン濃度測定装置
において、例えば、交流信号に関し電圧フォロワとして
動作するオペアンプの非反転入力端子に矩形波等の交流
電圧を印加する手段と、上記オペアンプから出力される
交流電圧を、比較電極、測定液及びイオン電極からなる
直列回路に印加する手段と、前記直列回路に流れる交流
電流を直流カットコンデンサを介して取り込み、前記交
流電流を交流電圧に変換してから整流平滑して電極イン
ピーダンス測定信号を出力する電極インピーダンス測定
手段とを備えたものである。
【0010】
【作用】本発明では、オペアンプの非反転入力端子に加
えられた交流電圧が出力端子からそのまま出力され、こ
の交流電圧が比較電極、測定液、イオン電極からなる直
列回路に印加されてインピーダンス測定用の交流電流を
生じさせる。この交流電流は直流カットコンデンサを介
し交流電圧に変換された後、整流平滑され、比較電極及
びイオン電極の合成インピーダンスに応じた電圧として
出力される。
【0011】一般に、ガラス電極のようなイオン電極の
インピーダンスは比較電極のそれよりも非常に大きいの
で、上記合成インピーダンスはほぼイオン電極のインピ
ーダンスに等しいとみなすことができる。従って、この
電極インピーダンスに応じた電圧を所定のしきい値と比
較すれば、イオン電極に割れ等の異常が発生したことを
検出することができる。
【0012】
【実施例】以下、図に沿って本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明をpH測定装置に適用した実施例の
主要部を示す回路図であり、T1はガラス電極接続端
子、T2は比較電極接続端子である。
【0013】ガラス電極接続端子T1は、直列接続され
た抵抗R1,R2を介してオペアンプQ1の反転入力端子
に接続され、その出力端子は、抵抗R1,R2と共にロー
パスフィルタを構成するコンデンサC1の一端及び比較
電極接続端子T2に接続されている。矩形波発生回路3
0は直流カットコンデンサC4及び抵抗R5を介して共通
電位点に接続され、コンデンサC4及び抵抗R5の接続点
はオペアンプQ1の非反転入力端子に接続されている。
ここで、コンデンサC4には、矩形波発生回路30から
例えば100〔Hz〕の矩形波電圧が印加される。
【0014】オペアンプQ1の出力端子は、2段のロー
パスフィルタを構成する抵抗R3,R4及びコンデンサC
2,C3を介して出力端子T3に接続されており、この出
力端子T3からイオン濃度測定信号が出力される。上記
構成において、オペアンプQ1、抵抗R1〜R4、コンデ
ンサC1〜C3はイオン濃度測定回路10を構成してい
る。
【0015】一方、前記ガラス電極接続端子T1は、直
流カットコンデンサC5及び抵抗R6を介してオペアンプ
2の反転入力端子に接続されており、その非反転入力
端子は共通電位点に接続されている。オペアンプQ2
帰還ループにはダイオードD1,D2及び抵抗R7が接続
されており、抵抗R6,R7、ダイオードD1,D2及びオ
ペアンプQ2により半波整流回路が構成されている。
【0016】ダイオードD2及び抵抗R7の接続点は2段
のローパスフィルタを構成する抵抗R8,R9及びコンデ
ンサC6,C7を介して出力端子T4に接続されており、
この出力端子T4から電極インピーダンス測定信号が出
力される。図示されていないが、電極インピーダンス測
定信号はコンパレータにより適宜なしきい値と比較され
ており、その比較結果によってガラス電極に割れ等の異
常が発生したことを検出できるようになっている。上記
構成において、オペアンプQ2、ダイオードD1,D2
抵抗R6〜R9、コンデンサC6,C7は電極インピーダン
ス測定回路20を構成している。
【0017】次に、この実施例の動作を説明する。ま
ず、電極インピーダンス測定動作につき述べる。矩形波
発生回路30から出力された矩形波電圧は、コンデンサ
4を介してオペアンプQ1の非反転入力端子に加えられ
る。この入力端子は抵抗R5を介して共通電位点に接続
されているので、非反転入力端子には交流信号として矩
形波電圧が印加される。ここで、矩形波発生回路30か
ら出力された矩形波電圧が直流分を含んでいたとして
も、この直流分はコンデンサC4によりカットされるた
め、オペアンプQ1の非反転入力端子には常に交流電圧
が印加されることになる。
【0018】オペアンプQ1は交流信号に関して、電圧
利得が1の電圧フォロワ(インピーダンス変換回路)と
して動作し、その出力端子には非反転入力端子に印加さ
れた矩形波交流電圧が表われる。この交流電圧は、接続
端子T2を介して比較電極のインピーダンスRR、測定液
及びガラス電極のインピーダンスRGからなる直列回路
に印加され、接続端子T1及びコンデンサC5を介して電
極インピーダンス測定回路20に流れ込む交流電流を発
生させる。
【0019】電極インピーダンス測定回路20に流入し
た交流電流は、オペアンプQ2を有する半端整流回路に
より半波整流電圧に変換される。この電圧は、後段のロ
ーパスフィルタにより平滑され、電極のインピーダンス
に応じた直流電圧として端子T4から出力される。
【0020】なお、回路構成から明らかなように、電極
インピーダンス測定回路20は、厳密にはガラス電極と
比較電極との合成インピーダンスを測定している。しか
るに、ガラス電極のインピーダンスRGは比較電極のイ
ンピーダンスRRに比べて1000倍以上あるため、両
者の合成インピーダンスは実質的にガラス電極のインピ
ーダンスRGにほぼ等しいと考えることができる。従っ
て、電極インピーダンス測定回路20の出力信号をガラ
ス電極のインピーダンス測定信号とみなすことが可能で
あり、例えばガラス電極に割れが生じた場合にはインピ
ーダンスが低下するので、この電極インピーダンスに相
当する直流電圧を所定のしきい値と比較することによ
り、ガラス電極の異常を検出することができる。
【0021】また、上記原理上、比較電極の汚染や断線
等によりそのインピーダンスRRが変化した場合は、合
成インピーダンスの変化がガラス電極の異常によるもの
か比較電極の異常によるものかが区別できない場合があ
る。しかるに、比較電極に比べてガラス電極の異常によ
るインピーダンスの変化はある程度突発的に起こること
が経験的に知られているので、比較的短いサイクルでイ
ンピーダンス測定を行なっていれば、ガラス電極の異常
によるインピーダンスの変化を検出することが可能であ
る。一方、比較電極の断線についてはイオン濃度測定の
指示値が振り切れる等の現象から別個に検出することも
できる。
【0022】ここで、ガラス電極のインピーダンスは、
正常時でも温度に対して大きく依存することが知られて
いる。このため、出力端子T4からの電極インピーダン
ス測定信号と比較されるしきい値を温度に応じて変化さ
せるようにすれば、測定液にある程度の温度変化があっ
ても支障なく電極の異常を検出することができる。ある
いは、しきい値を固定したままで、温度がある値以上に
なった場合には測定を打ち切るように測定回路を制御し
ても良い。
【0023】なお、pH等のイオン濃度の測定は、上述
したインピーダンス測定の回路動作と並行して、ガラス
電極接続端子T1と比較電極測定端子T2との間の電位差
をオペアンプQ1がインピーダンス変換し、ローパスフ
ィルタにより交流分を除去してイオン濃度に応じた直流
電圧として出力することにより実現される。
【0024】上記実施例では、電極インピーダンスの測
定用に矩形波信号を印加しているが、インピーダンス測
定電流として交流電流を生じさせる電圧波形であれば、
矩形波以外の三角波や正弦波等の交流信号を印加しても
よい。また、上記実施例はpH測定装置を対象としてい
るが、本発明は、ガラス電極以外のイオン電極を有する
イオン濃度測定装置にも適用可能である。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明は、イオン濃度測定
回路を構成するオペアンプの入力側から交流電圧を印加
し、その出力側から得られた交流電圧を比較電極、測定
液及びイオン電極からなる直列回路に印加して交流電流
を流し、この交流電流を直流カットコンデンサを通して
から電圧に変換して整流平滑することにより、ほぼイオ
ン電極のインピーダンスに相当する信号を得るものであ
る。
【0026】このため、オペアンプの入力側ハイインピ
ーダンスラインにスイッチを設けなくてもイオン濃度測
定回路と電極インピーダンス測定回路とが電気的に分離
されることになり、上記スイッチに起因するコストの上
昇や信頼性の問題、スイッチ制御回路の複雑化等の不都
合を解消することができる。また、双方の測定動作を同
時並行的に連続して行なうことも可能である。更に、測
定上、アース電極を必要としない構成であるため、電極
構造の簡略化、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の主要部を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ガラス電極接続端子 T2 比較電極接続端子 T3,T4 出力端子 R1〜R9 抵抗 C1〜C7 コンデンサ D1,D2 ダイオード Q1,Q2 オペアンプ 10 イオン濃度測定回路 20 電極インピーダンス測定回路 30 矩形波発生回路 RG ガラス電極インピーダンス RR 比較電極インピーダンス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定液に浸漬されたイオン電極と比較電
    極との間の電位差をオペアンプに入力し、その出力信号
    をローパスフィルタに通して前記測定液のイオン濃度測
    定信号を得るようにしたイオン濃度測定装置において、 オペアンプの一方の入力端子に交流電圧を印加する手段
    と、 オペアンプから出力される交流電圧を、比較電極、測定
    液及びイオン電極からなる直列回路に印加する手段と、 前記直列回路に流れる交流電流を直流カットコンデンサ
    を介して取り込み、前記交流電流を交流電圧に変換して
    から整流平滑して電極インピーダンス測定信号を出力す
    る電極インピーダンス測定手段と、 を備えたことを特徴とするイオン濃度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009092414A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Japan Organo Co Ltd イオン濃度測定装置
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US11709147B2 (en) 2018-09-28 2023-07-25 Hitachi High-Tech Corporation Electrolyte measuring device

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