JPH08210429A - 液封入式防振装置 - Google Patents
液封入式防振装置Info
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- JPH08210429A JPH08210429A JP1778695A JP1778695A JPH08210429A JP H08210429 A JPH08210429 A JP H08210429A JP 1778695 A JP1778695 A JP 1778695A JP 1778695 A JP1778695 A JP 1778695A JP H08210429 A JPH08210429 A JP H08210429A
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- vibration
- engine
- metal fitting
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- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 船舶用エンジンを支承する防振装置として、
効率的に振動、騒音を低減できるもの、さらにはエンジ
ン側のブラッケットを所定位置に確実にかつ緩みやガタ
が生じないように支持できるものを提供する。 【構成】 筒状本体金具1の上部開口部にゴム弾性体か
らなる防振基体2を、下部開口部にダイヤフラム3を、
それぞれ取着して液室4を形成するとともに、該液室4
を仕切り部材6によりオリフィス5によって連通する二
つの液室4a,4bに仕切り、ダイヤフラム取着側の本
体金具1の開口部に取付金具7を取着して密閉された空
気室8を形成する。防振基体1に上金具11を固着し
て、エンジン取付用のボルト10を突設する。このボル
ト10には、エンジン側のブラケットを支持する座付き
ナット12と、上金具11に係止して該ボルト10の緩
脱を防止するナット13とを設ける。
効率的に振動、騒音を低減できるもの、さらにはエンジ
ン側のブラッケットを所定位置に確実にかつ緩みやガタ
が生じないように支持できるものを提供する。 【構成】 筒状本体金具1の上部開口部にゴム弾性体か
らなる防振基体2を、下部開口部にダイヤフラム3を、
それぞれ取着して液室4を形成するとともに、該液室4
を仕切り部材6によりオリフィス5によって連通する二
つの液室4a,4bに仕切り、ダイヤフラム取着側の本
体金具1の開口部に取付金具7を取着して密閉された空
気室8を形成する。防振基体1に上金具11を固着し
て、エンジン取付用のボルト10を突設する。このボル
ト10には、エンジン側のブラケットを支持する座付き
ナット12と、上金具11に係止して該ボルト10の緩
脱を防止するナット13とを設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型船舶や自動車のエ
ンジン部を防振的に支承するのに用いられる液封入式防
振装置に関するものである。
ンジン部を防振的に支承するのに用いられる液封入式防
振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、例えばモータボート等の主に小型船舶において、エ
ンジン部を船舶の台床に防振的に支持して設置するため
に、一般には防振ゴム製の防振装置を用いて、エンジン
部を支持部に固定することにより、防振的に支承するこ
ととしていた。
り、例えばモータボート等の主に小型船舶において、エ
ンジン部を船舶の台床に防振的に支持して設置するため
に、一般には防振ゴム製の防振装置を用いて、エンジン
部を支持部に固定することにより、防振的に支承するこ
ととしていた。
【0003】しかし、この防振ゴム製の防振装置では、
エンジンの作動時に共振現象が生じることがあり、また
振動による振幅が大きく、エンジンの振動、騒音の低減
の効果は充分に満足できるものではない。
エンジンの作動時に共振現象が生じることがあり、また
振動による振幅が大きく、エンジンの振動、騒音の低減
の効果は充分に満足できるものではない。
【0004】そこで、本発明は、この種の小型船舶用等
の大重量のエンジンを支承する防振装置として、ゴム弾
性体からなる防振基体を有する本体の内室を仕切り部材
により2室に仕切り、両室をオリフィスを介して連通さ
せるとともに、両室に液体を封入して、オリフィスによ
る両液室の液流動効果や防振基体の防振効果により、振
動減衰機能と振動絶縁機能を果すように構成した、液封
入式防振マウントを使用することにより、効率的に振
動、騒音を低減せんとするものである。
の大重量のエンジンを支承する防振装置として、ゴム弾
性体からなる防振基体を有する本体の内室を仕切り部材
により2室に仕切り、両室をオリフィスを介して連通さ
せるとともに、両室に液体を封入して、オリフィスによ
る両液室の液流動効果や防振基体の防振効果により、振
動減衰機能と振動絶縁機能を果すように構成した、液封
入式防振マウントを使用することにより、効率的に振
動、騒音を低減せんとするものである。
【0005】特に、この種の液封入式防振マウントを使
用する場合、小型船舶用等の大重量のエンジンを連結し
その荷重を支える部分には、エンジンの荷重が大きいも
のほど強い力が作用することになるので、この点をも考
慮して、エンジン側のブラッケットを所定位置に確実に
かつ緩みやガタが生じないように確実に結合して支持で
きるようにした、大重量のエンジンを支承するのに好適
な液封入式防振装置を提供するものである。
用する場合、小型船舶用等の大重量のエンジンを連結し
その荷重を支える部分には、エンジンの荷重が大きいも
のほど強い力が作用することになるので、この点をも考
慮して、エンジン側のブラッケットを所定位置に確実に
かつ緩みやガタが生じないように確実に結合して支持で
きるようにした、大重量のエンジンを支承するのに好適
な液封入式防振装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンを支
承する液封入式防振装置であって、筒状の本体金具の上
部開口部にエンジンの荷重を受けるゴム弾性体からなる
防振基体を、下部開口部にゴム膜からなるダイヤフラム
を、それぞれシール状態に取着して液室を形成するとと
もに、該液室を仕切り部材によりオリフィスによって連
通する複数の液室に仕切り、前記ダイヤフラム取着側の
本体金具の開口部に取付金具を取着してダイヤフラムと
の間に密閉された空気室を形成し、前記防振基体に上金
具を固設するとともに、該上金具にエンジン取付用のボ
ルトを突設してなり、このエンジン取付用のボルトに、
エンジン側のブラケットを支持する座付きナットと、前
記上金具に係止して該ボルトの緩脱を防止するナットと
を備えたことを特徴とするものである。
承する液封入式防振装置であって、筒状の本体金具の上
部開口部にエンジンの荷重を受けるゴム弾性体からなる
防振基体を、下部開口部にゴム膜からなるダイヤフラム
を、それぞれシール状態に取着して液室を形成するとと
もに、該液室を仕切り部材によりオリフィスによって連
通する複数の液室に仕切り、前記ダイヤフラム取着側の
本体金具の開口部に取付金具を取着してダイヤフラムと
の間に密閉された空気室を形成し、前記防振基体に上金
具を固設するとともに、該上金具にエンジン取付用のボ
ルトを突設してなり、このエンジン取付用のボルトに、
エンジン側のブラケットを支持する座付きナットと、前
記上金具に係止して該ボルトの緩脱を防止するナットと
を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記の構成を有する本発明の液封入式防振装置
は、これを小型船舶等の比較的大重量のエンジンの支承
部において、防振基体上部の上金具に突設されたエンジ
ン取付用のボルトに、エンジン側のブラケットを取付け
固定して、該エンジンを防振的に支持する。
は、これを小型船舶等の比較的大重量のエンジンの支承
部において、防振基体上部の上金具に突設されたエンジ
ン取付用のボルトに、エンジン側のブラケットを取付け
固定して、該エンジンを防振的に支持する。
【0008】この支持状態において、エンジン等の振動
が防振装置に作用すると、ゴム弾性体よりなる防振基体
が変形して、仕切り部材により仕切られた複数の液室に
容積変化が生じ、その結果、液体がオリフィスを通じて
可逆的に流動するが、低周波振動域では、防振基体とオ
リフィスの流動抵抗および液体の粘性とにより高い減衰
作用を発揮し、また高周波振動域では、防振基体および
液体自体が共振現象を呈して低動的ばね定数を示するも
ので、空気室が密閉されていることもあって振動伝達を
有効に遮断する。そのため振動および騒音を効率よく低
減できることになる。
が防振装置に作用すると、ゴム弾性体よりなる防振基体
が変形して、仕切り部材により仕切られた複数の液室に
容積変化が生じ、その結果、液体がオリフィスを通じて
可逆的に流動するが、低周波振動域では、防振基体とオ
リフィスの流動抵抗および液体の粘性とにより高い減衰
作用を発揮し、また高周波振動域では、防振基体および
液体自体が共振現象を呈して低動的ばね定数を示するも
ので、空気室が密閉されていることもあって振動伝達を
有効に遮断する。そのため振動および騒音を効率よく低
減できることになる。
【0009】しかも、防振基体の上部の上金具に突設さ
れたエンジン取付用のボルトには、エンジン側のブラケ
ットを支持する座付きナットを設けてあるので、ブラケ
ットの取付け位置を適宜調整でき、所定高さ位置に安定
よく確実に連結して支持できる。またこのエンジン取付
用のボルトには、エンジンの荷重を受けて上金具との連
接部等に強い力が作用するが、このボルトには上金具に
係止するナットが設けられているので、前記ボルトに作
用する荷重を該ナットと上金具との係合部分で支えるこ
とができ、ボルトとスタビライザおよび上金具との連接
部分の緩みやガタつきを防止できる。
れたエンジン取付用のボルトには、エンジン側のブラケ
ットを支持する座付きナットを設けてあるので、ブラケ
ットの取付け位置を適宜調整でき、所定高さ位置に安定
よく確実に連結して支持できる。またこのエンジン取付
用のボルトには、エンジンの荷重を受けて上金具との連
接部等に強い力が作用するが、このボルトには上金具に
係止するナットが設けられているので、前記ボルトに作
用する荷重を該ナットと上金具との係合部分で支えるこ
とができ、ボルトとスタビライザおよび上金具との連接
部分の緩みやガタつきを防止できる。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
る。
【0011】図1は、本発明に係る液封入式防振装置の
1例を示している。この実施例の防振装置は、筒状の本
体金具(1)の上部開口部にエンジンの荷重を受けるゴ
ム弾性体からなる防振基体(2)を加硫成形手段により
取着されるとともに、本体金具(1)の下部開口部にゴ
ム膜からなるダイヤフラム(3)がシール状態に取着さ
れて、内部に液室(4)が形成されている。この液室
(4)は、外周にオリフィス(5)を有する仕切り部材
(6)によって、2つの液室(4a)(4b)に仕切り
構成され、該両液室(4a)(4b)がオリフィス
(5)により連通せしめられている。
1例を示している。この実施例の防振装置は、筒状の本
体金具(1)の上部開口部にエンジンの荷重を受けるゴ
ム弾性体からなる防振基体(2)を加硫成形手段により
取着されるとともに、本体金具(1)の下部開口部にゴ
ム膜からなるダイヤフラム(3)がシール状態に取着さ
れて、内部に液室(4)が形成されている。この液室
(4)は、外周にオリフィス(5)を有する仕切り部材
(6)によって、2つの液室(4a)(4b)に仕切り
構成され、該両液室(4a)(4b)がオリフィス
(5)により連通せしめられている。
【0012】オリフィス(5)を形成する仕切り部材
(6)は、板状体からの絞り加工により形成されて外周
部にオリフィス(5)となる溝を有してなり、本体金具
(1)の内周に対し防振基体(2)と一体の筒状のシー
ル用ゴム部(2a)を介して液密に嵌着され、さらに前
記の溝部分から仕切られた一方の液室(4a)に通ずる
連通孔(5a)と、他方の液室(4b)に通ずる連通孔
(5b)とが、溝一部の閉塞部分を挟んで形成され、溝
がオリフィス流路を形成するように設けられている。
(6)は、板状体からの絞り加工により形成されて外周
部にオリフィス(5)となる溝を有してなり、本体金具
(1)の内周に対し防振基体(2)と一体の筒状のシー
ル用ゴム部(2a)を介して液密に嵌着され、さらに前
記の溝部分から仕切られた一方の液室(4a)に通ずる
連通孔(5a)と、他方の液室(4b)に通ずる連通孔
(5b)とが、溝一部の閉塞部分を挟んで形成され、溝
がオリフィス流路を形成するように設けられている。
【0013】またダイヤフラム(3)が取着された本体
金具(1)の下端開口部には椀状をなす取付金具(7)
が取着され、ダイヤフラム(3)との間に密閉された空
気室(8)が形成されている。取付金具(7)は前記仕
切り部材(6)およびダイヤフラム(3)の外周部とと
もに、本体金具(1)の開口端部のかしめ手段により締
付け固定されてシール性が確保されている。また取付金
具(7)には、防振装置を船舶の床面上の支持台(図示
省略)等への取付けるためのボルト(9)が下方向きに
突設されている。
金具(1)の下端開口部には椀状をなす取付金具(7)
が取着され、ダイヤフラム(3)との間に密閉された空
気室(8)が形成されている。取付金具(7)は前記仕
切り部材(6)およびダイヤフラム(3)の外周部とと
もに、本体金具(1)の開口端部のかしめ手段により締
付け固定されてシール性が確保されている。また取付金
具(7)には、防振装置を船舶の床面上の支持台(図示
省略)等への取付けるためのボルト(9)が下方向きに
突設されている。
【0014】そして、前記の防振基体(2)の上部に
は、エンジン取付用のボルト(10)を突設してなる平
板状の上金具(11)が、加硫成形手段により一体に固
着されている。ボルト(10)は、防振基体(2)のゴ
ム部に埋め込まれるアンカー(10a)を有し、上金具
(11)の中央部の孔に圧入手段等により嵌装されて固
着されている。
は、エンジン取付用のボルト(10)を突設してなる平
板状の上金具(11)が、加硫成形手段により一体に固
着されている。ボルト(10)は、防振基体(2)のゴ
ム部に埋め込まれるアンカー(10a)を有し、上金具
(11)の中央部の孔に圧入手段等により嵌装されて固
着されている。
【0015】エンジン取付用のボルト(10)には、外
周のネジ部(10b)が先端から上金具(11)との連
接部にまで形成されて、エンジン側のブラケットを支持
する座付きナット(12)と、前記上金具(11)に係
止して該ボルト(10)の緩脱を防止するナット(1
3)とが、前記ネジ部(10b)にそれぞれ螺合されて
設けられている。
周のネジ部(10b)が先端から上金具(11)との連
接部にまで形成されて、エンジン側のブラケットを支持
する座付きナット(12)と、前記上金具(11)に係
止して該ボルト(10)の緩脱を防止するナット(1
3)とが、前記ネジ部(10b)にそれぞれ螺合されて
設けられている。
【0016】この構成を備えていると、前記の座付きナ
ット(12)の螺合位置を調整することによって、エン
ジン側のブラケットを任意の高さ位置に取付け支持でき
る。またボルト(10)に加わる比較的大きい船舶用エ
ンジンの荷重を前記の緩脱防止用のナット(13)が係
止する上金具(11)により受支でき、ボルト(10)
とスタビライザ(14)および上金具(11)の連接部
分の緩みやガタつきを防止できる。
ット(12)の螺合位置を調整することによって、エン
ジン側のブラケットを任意の高さ位置に取付け支持でき
る。またボルト(10)に加わる比較的大きい船舶用エ
ンジンの荷重を前記の緩脱防止用のナット(13)が係
止する上金具(11)により受支でき、ボルト(10)
とスタビライザ(14)および上金具(11)の連接部
分の緩みやガタつきを防止できる。
【0017】すなわち、前記の緩脱防止用のナット(1
3)を有さないものであると、ボルト(10)が上金具
(11)圧入手段により固着されていても、エンジンの
荷重の増減および振動の繰返しによってボルト(10)
と上金具(11)との連接部分に緩みが生じたり、ボル
ト(10)が防振基体(1)のゴム部側に脱落してしま
うことがあるが、前記のようにナット(13)を設けて
おけば、そのような問題は生じない。
3)を有さないものであると、ボルト(10)が上金具
(11)圧入手段により固着されていても、エンジンの
荷重の増減および振動の繰返しによってボルト(10)
と上金具(11)との連接部分に緩みが生じたり、ボル
ト(10)が防振基体(1)のゴム部側に脱落してしま
うことがあるが、前記のようにナット(13)を設けて
おけば、そのような問題は生じない。
【0018】図の場合、前記上金具(11)の上には略
L字形をなす金属板体よりなるスタビライザ(14)が
面接触状態に載設されており、前記ナット(13)は該
スタビライザ(14)の締付け固定を兼ねて、該スタビ
ライザ(14)の上からボルト(10)に螺合されて締
付けられており、上金具(11)とはスタビライザ(1
4)を介して係止するように設けられている。
L字形をなす金属板体よりなるスタビライザ(14)が
面接触状態に載設されており、前記ナット(13)は該
スタビライザ(14)の締付け固定を兼ねて、該スタビ
ライザ(14)の上からボルト(10)に螺合されて締
付けられており、上金具(11)とはスタビライザ(1
4)を介して係止するように設けられている。
【0019】図2のように、前記のスダビライザ(1
4)と上金具(11)とを一体に形成し、その金具(1
7)に防振基体(2)を加硫成形により固着した形状と
するこもできる。この場合にも、緩脱防止用のナット
(13)がスタビライザ(14)の上から締付けられて
上金具(11)に係止される。
4)と上金具(11)とを一体に形成し、その金具(1
7)に防振基体(2)を加硫成形により固着した形状と
するこもできる。この場合にも、緩脱防止用のナット
(13)がスタビライザ(14)の上から締付けられて
上金具(11)に係止される。
【0020】本体金具(1)の一部の突出片(1a)を
埋設した防振基体(2)の張出し部分(15)は、振動
源のエンジン側になる上金具(11)の過度の振動(大
変位)を抑止するストッパーとして形成されており、振
動による上下方向(引張と圧縮)による変位量が大きい
ときに、前記スタビライザ(14)の一部(14a)
(14b)が前記張出し部分(15)に弾力的に当接し
て、それ以上の変位を阻止するようになっている。
埋設した防振基体(2)の張出し部分(15)は、振動
源のエンジン側になる上金具(11)の過度の振動(大
変位)を抑止するストッパーとして形成されており、振
動による上下方向(引張と圧縮)による変位量が大きい
ときに、前記スタビライザ(14)の一部(14a)
(14b)が前記張出し部分(15)に弾力的に当接し
て、それ以上の変位を阻止するようになっている。
【0021】なお、取付金具(7)に突設したボルト
(9)は、頭部(9a)の下方にローレット等によるセ
レーション(10)を有し、該ボルトのセレーションに
対応する取付金具(7)の孔に圧入手段により貫設され
ている。またこのボルト(9)の頭部(9a)と取付金
具(7)との間隙および前記貫設部の間隙に、嫌気性ジ
メタクリレート樹脂等の嫌気性接着剤(図示省略)が充
填されて、気密状態を確実に保持するように設けられて
いる。この場合、嫌気性接着剤は、ボルト(9)の前記
充填部相当個所にドライコーティングあるいは焼付け加
工等の手段により予め塗布しておいて圧入すればよい。
このように構成することにより、空気室(8)の気密性
を容易にして良好に確保できる。
(9)は、頭部(9a)の下方にローレット等によるセ
レーション(10)を有し、該ボルトのセレーションに
対応する取付金具(7)の孔に圧入手段により貫設され
ている。またこのボルト(9)の頭部(9a)と取付金
具(7)との間隙および前記貫設部の間隙に、嫌気性ジ
メタクリレート樹脂等の嫌気性接着剤(図示省略)が充
填されて、気密状態を確実に保持するように設けられて
いる。この場合、嫌気性接着剤は、ボルト(9)の前記
充填部相当個所にドライコーティングあるいは焼付け加
工等の手段により予め塗布しておいて圧入すればよい。
このように構成することにより、空気室(8)の気密性
を容易にして良好に確保できる。
【0022】上記の構成の液封入式防振装置は、主に小
型船舶等の比較的大重量のエンジンの支承部において、
該エンジンを防振的に支持するのに使用する。この際、
防振基体(2)上部の上金具(11)に突設されたエン
ジン取付用のボルト(10)に対し、座付きナット(1
2)の螺合位置を調整して、エンジン側のブラケットを
所定高さ位置取付け固定できる。そして、エンジン等の
振動が防振装置に作用すると、ゴム弾性体よりなる防振
基体(2)が変形し、上下二つの液室(4a)(4b)
の容積が変化するのに伴って、液体がオリフィス(5)
を通じて流動するもので、低周波振動は、防振基体
(2)とオリフィス(5)の流動抵抗および液体の粘性
とにより吸収されて減衰し、また高周波振動は、防振基
体お(2)よび液体自体の共振作用により吸収されて、
低い動的バネ定数を示すことになる。すなわち従来の防
振装置に比べて、振動および騒音を効率よく低減できる
ことになる。
型船舶等の比較的大重量のエンジンの支承部において、
該エンジンを防振的に支持するのに使用する。この際、
防振基体(2)上部の上金具(11)に突設されたエン
ジン取付用のボルト(10)に対し、座付きナット(1
2)の螺合位置を調整して、エンジン側のブラケットを
所定高さ位置取付け固定できる。そして、エンジン等の
振動が防振装置に作用すると、ゴム弾性体よりなる防振
基体(2)が変形し、上下二つの液室(4a)(4b)
の容積が変化するのに伴って、液体がオリフィス(5)
を通じて流動するもので、低周波振動は、防振基体
(2)とオリフィス(5)の流動抵抗および液体の粘性
とにより吸収されて減衰し、また高周波振動は、防振基
体お(2)よび液体自体の共振作用により吸収されて、
低い動的バネ定数を示すことになる。すなわち従来の防
振装置に比べて、振動および騒音を効率よく低減できる
ことになる。
【0023】
【発明の効果】上記したように本発明の液封入式防振装
置によれば、エンジンを支持する防振装置として、ゴム
弾性体よりなる防振基体の防振効果、容積可変の液室内
に液流動効果等により、振動減衰機能と振動絶縁機能を
併有し、従来の船舶用防振装置に比して、高い減衰係
数、低いばね定数を示し、効率よくエンジンの振動およ
び騒音を低減することができる。
置によれば、エンジンを支持する防振装置として、ゴム
弾性体よりなる防振基体の防振効果、容積可変の液室内
に液流動効果等により、振動減衰機能と振動絶縁機能を
併有し、従来の船舶用防振装置に比して、高い減衰係
数、低いばね定数を示し、効率よくエンジンの振動およ
び騒音を低減することができる。
【0024】特に、比較的荷重の大きいエンジンを支承
するのに充分な強度を持ち、エンジン側のブラケットを
所定位置に確実にかつ緩みやガタが生じないように支持
できるので、小型船舶用その他の比較的大重量のエンジ
ンの防振装置として好適に使用できる。
するのに充分な強度を持ち、エンジン側のブラケットを
所定位置に確実にかつ緩みやガタが生じないように支持
できるので、小型船舶用その他の比較的大重量のエンジ
ンの防振装置として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の液封入式防振装置の縦断面
図である。
図である。
【図2】他の実施例の液封入式防振装置の一部の縦断面
図である。
図である。
(1) 本体金具 (2) 防振基体 (3) ダイヤフラム (4) 液室 (4a)(4b) 仕切られた二つの液室 (5) オリフィス (6) 仕切り部材 (9) ボルト (10) エンジン取付用のボルト (11) 上金具 (12) 座付きナット (13) ボルトの緩脱防止用のナット (14) スタビライザ (15) ストッパーとなる張出し部分
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16F 13/06
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンを支承する防振装置であって、筒
状の本体金具の上部開口部にエンジンの荷重を受けるゴ
ム弾性体からなる防振基体を、下部開口部にゴム膜から
なるダイヤフラムを、それぞれシール状態に取着して液
室を形成するとともに、該液室を仕切り部材によりオリ
フィスによって連通する複数の液室に仕切り、前記ダイ
ヤフラム取着側の本体金具の開口部に取付金具を取着し
てダイヤフラムとの間に密閉された空気室を形成し、前
記防振基体に上金具を固設するとともに、該上金具にエ
ンジン取付用のボルトを突設してなり、エンジン取付用
のボルトに、エンジン側のブラケットを支持する座付き
ナットと、上金具に係止して該ボルトの緩脱を防止する
ナットとを備えてなることを特徴とする液封入式防振装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5979884A (en) * | 1997-02-28 | 1999-11-09 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Vibration isolating apparatus |
KR20030000064A (ko) * | 2001-06-22 | 2003-01-06 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 롤스톱퍼마운팅어셈블리 |
WO2005093284A1 (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-06 | Toyo Tire & Rubber Co. Ltd. | 液封入式防振装置 |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP1778695A patent/JP3281929B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5979884A (en) * | 1997-02-28 | 1999-11-09 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Vibration isolating apparatus |
KR20030000064A (ko) * | 2001-06-22 | 2003-01-06 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 롤스톱퍼마운팅어셈블리 |
WO2005093284A1 (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-06 | Toyo Tire & Rubber Co. Ltd. | 液封入式防振装置 |
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