JPH08209165A - 拡散ポンプ油 - Google Patents

拡散ポンプ油

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JPH08209165A
JPH08209165A JP33893794A JP33893794A JPH08209165A JP H08209165 A JPH08209165 A JP H08209165A JP 33893794 A JP33893794 A JP 33893794A JP 33893794 A JP33893794 A JP 33893794A JP H08209165 A JPH08209165 A JP H08209165A
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JP
Japan
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diffusion pump
pump oil
thioether
meta
triphenyl
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JP33893794A
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Hiroshi Nakanishi
博 中西
Toshiaki Kuribayashi
利明 栗林
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酸化安定性、熱安定性及び低蒸気圧性に優れた
新規化合物からなる拡散ポンプ油を提供する。 【構成】一般式[1] 【化1】 で表わされる新規なポリフェニルチオエーテルを主成分
とする拡散ポンプ油を提供した。式中Rは、同一であっ
ても又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜
24の炭化水素基であり、nは1〜4の整数である。好
ましい炭化水素基は、炭素数5〜20の直鎖状若しくは
分岐状アルキル基又はアルケニル基、炭素数6〜20の
シクロアルキル基、アルール基、アルキルアリール基、
又はアリールアルキル基が挙げられる。特に好ましい炭
化水素基は、炭素数10〜18のアルキル基である。
又、好ましいnは1〜3である。 【効果】新規ポリフェニルチオエーテルを主成分とする
ことから、酸化安定性及び熱安定性が極めて高い拡散ポ
ンプ油が得られる。又、同時に、到達真空度粘度指数そ
の他拡散ポンプ油に要求される品質をすべて満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拡散ポンプ油に関し、
更に詳しくは、新規なポリフェニルチオエーテルを主成
分とする拡散ポンプ油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真空ポンプには、メカニカルポンプ、蒸
気噴射型ポンプ等種々あるが、低真空状態を得るために
は、ロータリーポンプが使用され、更に高真空状態を得
るためには、ロータリーポンプが付設された拡散ポンプ
が使用されている。
【0003】拡散ポンプは、筒上のハウジングの上部に
吸気口、下部にロータリーポンプに繋がっている排気口
があり、底部には作動油が溜められている。ハウジング
外周部には冷却管が張り巡らされ、内部にはチムニー
(煙突状部)が設けられている。そのチムニーからは
(ジェット)ノズルが幾つか斜め下方に延出している。
【0004】底部の作動油を加熱すると、油蒸気が発生
しチムニー内を上昇し、その後、ノズルから、冷却され
ているハウジングの内壁めがけて、勢いよく噴射され
る。その際に、蒸気の近傍に存在する気体分子を巻き込
んで、ロータリーポンプにつながる排気口に排気する。
【0005】この作動油、つまり拡散ポンプ油は、一般
の油よりも蒸気圧の低いことが本質的に要求され、その
ような特性を満たす合成油系のものがよく使用されてい
る。その代表的な例は、アルキルジフェニルエーテル
や、アルキルナフタレン、ポリフェニルエーテル、シリ
コーン油が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この拡散ポンプ油は、
ロータリーポンプ油のように潤滑作用やシール作用を発
揮する必要はないが、直接加熱を受けるために、又、よ
り苛酷な使用条件にも耐え得るためには、特に高い耐熱
性が要求されている。
【0007】更に、従来から使用されている拡散ポンプ
油は、酸化が進むと、粘度が上昇し、樹脂状物が析出
し、又生成する分解物により、蒸気圧が高くなり、拡散
ポンプ油としての使用が困難となるという難点を包蔵し
ている。
【0008】従って、現在より一層耐酸化性の優れたも
のが要求されている。
【0009】本発明は、このような状況のもとに、かか
る要請に応え得る耐熱性及び耐酸化性に優れる拡散ポン
プ油を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者らが創
製した新規なポリフェニルチオエーテルが前述の如き拡
散ポンプ油に要求される品質をすべて満足し得ることを
見い出し、この知見に基いて本発明を完成した。
【0011】かくして本発明によれば、 1)一般式[1]
【0012】
【化1】 (式中、Rは同一であっても又は異なっていてもよく、
水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基であり、nは
1〜4の整数である。)で表わされる化合物を主成分と
する拡散ポンプ油が提供される。
【0013】更に、本発明の好ましい実施の態様として
次の2)〜4)の拡散ポンプ油が提供される。
【0014】即ち、 2)前記化合物がメタ−トリフェニルチオエーテル、及
びアルキルメタ−トリフェニルチオエーテルである第
1)項記載の拡散ポンプ油、 3)前記アルキルメタ−トリフェニルチオエーテルがモ
ノアルキルメタ−トリフェニルチオエーテルである第
2)項記載の拡散ポンプ油、 4)前記モノアルキルメタ−トリフェニルチオエーテル
がモノデシルメタ−トリフェニルチオエーテル、モノテ
トラデシルメタ−トリフェニルチオエーテル、モノヘキ
サデシルメタ−トリフェニルチオエーテル、又はモノオ
クタデシルメタトリフェニルチオエーテルである第3)
項記載の拡散ポンプ油 が提供される。
【0015】以下、本発明について詳述する。
【0016】本発明において使用するメタ−トリフェニ
ルチオエーテルは、次の一般式で表わされるものであ
る。
【0017】
【化1】 (式中Rは、同一であっても又は異なっていてもよく、
水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基であり、nは
1〜4の整数である。) 一般式[1]の炭化水素基は、上記の如く炭素数1〜2
4を有するものであり、炭素数1〜24の直鎖状又は分
岐状アルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基、炭素
数6〜24のシクロアルキル基、アリール基、アルキル
アリール基、又はアリールアルキル基が挙げられる。こ
れらの中で好ましい炭化水素基は、炭素数5〜20のア
ルキル基である。
【0018】炭化水素基、Rの数、即ち、nは好ましく
は1〜4であり、更に好ましくは1〜3である。
【0019】従って、本発明において、好ましい化合物
の具体例を挙げると次の如くである。
【0020】メタ−トリフェニルチオエーテル モノペンチルメタ−トリフェニルチオエーテル ジペンチルメタ−トリフェニルチオエーテル モノヘキシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジヘキシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノヘプチルメタ−トリフェニルチオエーテル ジヘプチルメタ−トリフェニルチオエーテル モノオクチルメタ−トリフェニルチオエーテル ジオクチルメタ−トリフェニルチオエーテル モノノニルメタ−トリフェニルチオエーテル ジノニルメタ−トリフェニルチオエーテル モノデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノウンデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジウンデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノドデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジドデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノトリデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジトリデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノテトラデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジテトラデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノヘプタデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジヘプタデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノヘキサデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジヘキサデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノオクタデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジオクタデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノノナデシルメタ−トリフェニルチオエーテル ジノナデシルメタ−トリフェニルチオエーテル モノエイコシルメタ−トリフェニルチオエーテル、及び ジエイコシルメタ−トリフェニルチオエーテル 等であり、これらの化合物の各々の異性体も好ましい化
合物として挙げることができる。
【0021】特に好ましい化合物は、モノデシルメタ−
トリフェニルチオエーテル、モノドシデルメタ−トリフ
ェニルチオエーテル、モノテトラデシルメタ−トリフェ
ニルチオエーテル、モノヘキサデシルメタ−トリフェニ
ルチオエーテル、モノオクタデシルメタ−フェニルチオ
エーテル等である。特に炭素数5以上のアルキル基を有
する化合物は増粘効果があるが、炭素数が24を越える
と粘度が上昇しすぎ、固化傾向が生じ、又、熱
安定性、酸化安定性も低下するという問題が
生ずる。
【0022】通常、拡散ポンプ油には、2mm2 /s〜
30mm2 /sの100℃における動粘度が要求される
が、本発明によるメタ−トリフェニルチオエーテル及び
アルキル基置換メタ−トリフェニルチオエーテルは、ア
ルキル基の鎖長を制御することにより所望の粘度を有す
るものを得ることができる。特にアルキル基置換トリフ
ェニルチオエーテルは前述の如く、炭素数1〜24のア
ルキル基を1〜3個置換することにより必要な粘度を有
する拡散ポンプ油を得ることができる。
【0023】又、鎖長の異なるアルキル基を有する化合
物を2種以上混合することにより、所望粘度の拡散ポン
プ油を得ることができる。例えば、炭素数4〜6の短鎖
アルキル基を有する化合物と炭素数18〜24の長鎖ア
ルキル基を有する化合物とを混合することにより粘度特
性の優れた拡散ポンプを調製することができる。
【0024】本発明による新規ポリフェニルチオエーテ
ルは、その化合物自体、酸化及び熱に対し安定であり、
そのまま拡散ポンプ油に用いることができるが、酸化防
止剤を添加することにより、一層酸化安定性を改良した
拡散ポンプ油を得ることがでできる。添加剤としては限
定されるものではないか、ヒンダードフェノール、チオ
エーテル等を用いることが好ましい。ヒンダードフェノ
ールは、ラジカルを捕捉し、一方、チオエーテルは過酸
化物分解作用を発揮する。これらの二種の酸化防止剤の
組合せにより、両者が相乗的に作用し、これらの添加剤
を含有する本発明の拡散ポンプ油は、特に優れた酸化安
定性を示す。又、それに伴ない熱安定性が改善される。
【0025】次に本発明で使用する添加剤について説明
する。まず、ヒンダードフェノール、つまり立体障害性
の基を有するフェノール類は、2−t−ブチルフェノー
ル構造又は2,6−ジ−t−ブチルフェノール構造を持
つものが代表例である。
【0026】例えば、一般式[2]
【0027】
【化2】 (式中R´は炭素数10〜25の炭化水素基である。)
及び、一般式[3]
【0028】
【化3】 (式中kは2〜6の整数である。)で表わされる化合物
を使用することができ、又、次に掲げるフェノール化合
物も使用することができる。
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】 特に好ましいものは、下記構造のn−オクタデシル−3
−(4−ハイドロキシ−3´,5´−ジ−tブチルフェ
ニル)プロピオネートや、
【0034】
【化9】 下記構造のヘキサメチレングルコールビス[p−(3,
5−ジ−tブチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピ
オネート]である。
【0035】
【化10】 本発明によれば、チオエーテルとして次の一般式で表わ
されるものが使用される。
【0036】即ち一般式[4] S(CH2 CH2 COOR12 (式中R1 は、同一であっても又は異なるものでもよ
く、炭素数10〜20のアルキル基である。)で表わさ
れる化合物、又は一般式[5] C(CH2 OC(O)CH2 CH2 SR24 (式中R2 は、同一であっても又は異なるものでもよ
く、炭素数10〜20のアルキル基である。)で表わさ
れる化合物である。
【0037】具体的には、次の化合物が好ましい。即
ち、 ジラウリルチオジイソプロピオネート S(CH2 CH
2 COOC1225) ジトリデシルチオジプロピオネート S(CH2 CH
2 COOC1327) ジミリスチルチオジプロピオネート S(CH2 CH
2 COOC1429) ラウリルステアリルチオジプロピオネートH2512
(O)CCH2 CH2 S(CH2 CH2 COOC
1837) ジステアリルチオジプロピオネート S(CH2 CH
2 COOC1837) ペンタエリスリトールテトラ(β−ラウリルチオプロピ
オン酸エステル)C(CH2 OC(O)CH2 CH2
254 及び n−オクタデシル−3−(4−ハイドロキシ−3´,5
´−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート等であ
る。
【0038】ヒンダードフェノールの添加量は、通常、
拡散ポンプ油全量に対し0.05重量%〜5重量%、好
ましくは、0.1重量%〜1.0重量%とする。チオエ
ーテルの添加量は、通常、0.05重量%〜5.0重量
%、好ましくは0.1重量%〜1.0重量%である。
【0039】なお、本発明の拡散ポンプ油には、その性
能を向上する任意の添加剤を使用することができる。そ
の例として、腐食防止剤、摩耗防止剤、金属不活性化
剤、防錆剤、消泡剤等が挙げられる。
【0040】
【実施例】
拡散ポンプ油の製造 製造例1 検水管付き冷却管及び撹拌器を備えた四つ口フラスコ
(内容積2l)にN−メチル−2ピロリドンを500m
l採り、チオフェノールを770g(7モル)及び水酸
化カリウムを392.7g(7モル)添加し、更に、m
−ジクロルベンゼンを511g(3.5モル)添加し撹
拌した。これを油浴で170℃になるまで加熱し、検水
管で上層が水、下層がN−メチル2−ピロリドン及びm
−ジクロルベンゼンの二層に分離し、水を126g除去
した。
【0041】室温に冷却後、検水管をはずし、塩化第一
銅を70g添加し、210℃に加熱し10時間撹拌しな
がら反応させ、反応終了後濾過した。濾液を常圧蒸留に
より、180℃〜210℃で未反応のチオフェノール、
m−シクロルベンゼン及びN−メチル−2−ピロリドン
を除去した。
【0042】その後、減圧蒸留により、220℃〜23
0℃/5 Torrの留分を617g得た。
【0043】この留分は、GPC分析カラムとして昭和
電工(株)製長さ38cmのショーデックスG−400
0HXL、G−2500HXL各一本を接続した(株)
島津製作所製LC−6Aを使用した。)により、単一組
成の反応生成物であることを確認し、質量分析法(FD
法;日本電子(株)製DX−303を使用した。)によ
り、メタ−トリフェニルチオエーテル(m−3P2T)
であることを確認した。
【0044】製造例2 製造例1で得られたメタ−トリフェニルチオエーテル
(m−3P2T)を冷却管付き四つ口フラスコ(内容積
2l)に1176g(4モル)採り、塩化アルミニウム
を28g添加し、90℃〜100℃に加熱して溶解した
後、α−オレフィン(デセン−1)を280g(2モ
ル)を1時間かけて滴下した。その後、90℃で10時
間撹拌した。キョワード1000(協和化学工業(株)
を60g添加し、活性白土を100g添加した。60℃
で1時間保持し濾過した。その後、減圧蒸留により未反
応の メタ−トリフェニルチオエーテル(m−3P2
T)を除去し、250℃〜270℃/5Torr 留分
を738g得た。
【0045】この留分を前述と同様にGPC分析によ
り、単一組成(同一分子量)のモノデシルメタ−トリフ
ェニルチオエーテル(C1021m−3P2T)であり、
質量分析(FD−MS法)により、分子量が434であ
ることを確認した。 製造例3 αオレフィンとしてデセン−1 280g(2モル)の
代わりにテトラデセン−1を392g(2モル)を用い
たこと以外、すべて製造例2と同様に処理し、留分27
0℃〜280℃/5Torrの留分のモノテトラデシル
メタ−トリフェニルチオエーテルを794g得た。化合
物の同定は製造例2と同様にGPC分析及び質量分析を
用いて行なった。 製造例4 α−オレフィンとしてデセン−1 280g(2モル)
の代わりに、オクタデセン−1を504g(2モル)を
用いたこと以外、実施例1と同様に処理して、留分29
0℃〜300℃/5Torrの留分のモノオクタデシル
メタ−トリフェニルチオエーテルを906g得た。化合
物は、製造例と同様のGPC分析及び質量分析を用いて
同定した。 実施例1 製造例1で得られたメタ−トリフェニルチオエーテル
(m−3P2T)を拡散ポンプ油m−3P2TAとして
一般性状並びに、拡散ポンプ油に特に要求される蒸気圧
及び酸化安定度について評価し、それらの結果を表1に
示めした。拡散ポンプ油m−3P2TAは、粘度は低い
ものの酸化安定度試験において1000分以上という予
期せざる結果を得た。又、真空到達度を測定したとこ
ろ、本発明の拡散ポンプ油が十分な実用性能をもってい
ることが示めされ、耐熱性試験においてもスラッジの発
生はなかった。 実施例2 製造例2で得られたモノデシルメタ−トリフェニルチオ
エーテル(C10m−3P2T)を拡散ポンプ油C10m−
3P2TAとして一般性状並びに拡散ポンプ油に特に要
求される蒸気圧及び酸化安定度について評価し、それら
の結果を表1に示した。本発明による新規拡散ポンプ油
は、添加剤を加えなくとも十分な性能を備えていること
が明らかとなった。又、真空到達度の測定結果は下記の
如くであり、十分な実用性能が示めされた。耐熱性につ
いてもスラッジの発生はなかった。
【0046】次に、拡散ポンプ油C10m−3P2TA
に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン
酸オクタデシルエステル(商品名:アデカスタブA0−
50、旭電化工業(株)製)を0.5重量%及びチオエ
ーテル系酸化防止剤として、ジトルデシルチオジプロピ
オネート(商品名:アデカスタブA0−503 A、旭
電化工業(株)製)を0.5重量%添加し、拡散ポンプ
油C10m−3P2T AAを得た。一般性状及び酸化安
定度試験等に供したところ表1に示す結果を得た。 実施例3 製造例3で得られたモノテトラデシルm−フェニルチオ
エーテルC14m−3P2Tを拡散ポンプ油C14m−3P
2TAとして一般性状及び酸化安定度について評価し結
果を表1に示めした。真空到達度及び耐熱性試験の結果
も良好であった。
【0047】次に拡散ポンプ油C14m−3P2TAに酸
化防止剤として、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニルプロピオン酸オクタデシルエステルを0.
5重量%及びジトリデシルチオジプロピオネートを0.
5重量%添加し、拡散ポンプ油C14m−3P2TAAを
得た。前記同様一般性状及び酸化安定度について評価
し、結果を表1に掲げた。 実施例4 製造例4で得られたモノオクタデシルメタ−トリフェニ
ルチオエーテル(C18m−3P2T)を拡散ポンプ油C
18m−3P2TAとして一般性状及び酸化安定度につい
て評価し、これらの結果を表1に示めした。又真空到達
度及び耐熱性試験の結果も良好であった。
【0048】次に、拡散ポンプ油C18m−3P2TAに
酸化防止剤として、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニルプロピオン酸オクタデシルエステルを
0.5重量%及びジトリデシルチオジプロピオネートを
0.5重量%添加し、拡散ポンプ油C18m−3P2T
AAを得た。
【0049】この拡散ポンプ油モノC18m−3P2TA
Aの一般性状及び酸化安定度について評価し、それらの
結果を表1に示めした。
【0050】上記の如くして実施例1〜4で得られた拡
散ポンプ油について下記の方法により到達真空度を測定
したところ次の結果を得た。 拡散ポンプ油 到達真空度 実施例1拡散ポンプ油 作動開始 80分 7.0×10-6 同 150分 2.0×10-6 実施例2拡散ポンプ油 同 60分 1.8×10-7 同 150分 4.5×10-8 実施例3拡散ポンプ油 同 60分 1.4×10-7 同 150分 3.0×10-8 実施例4拡散ポンプ油 同 60分 1.0×10-7 同 150分 1.0×10-8 比較例1 モノステアリルジフェニルエーテル(モノC18−2P
IE)について実施例1を同様に一般性状及び酸化安定
度等を評価しそれらの結果を表1に記載した。 比較例2 モノステアリルジフェニルエーテル(モノC18−2P
IE)について上記と同様に一般性状及び酸化安定度等
を評価し、それらの結果を表2に記載した。 比較例3 アルキルナフタレン(ライオン株式会社製(ライオンA
1)について上記と同様に一般性状及び酸化安定度等を
評価し、それらの結果を表2に記載した。 比較例4 鉱油(ネオバックMD−350)について上記と同様に
一般性状及び酸化安定度等を評価し、それらの結果を表
2に示めした。
【0051】以上の実施例及び比較例で拡散ポンプ油の
評価に用いた試験方法は以下の通りである。 (1)粘度 JIS K 2249 (2)引火度 JIS K 2265 (3)粘度 JIS K 2283 (4)粘度指数JIS K 2283 (5)全酸価 JIS K 2501 (6)蒸気圧 ガスクロマトグラフにより測定 (7)酸化安定度 JIS K 2514 (8)到達真空度 日電アネルバ製インチ拡散ポンプCDP−600を使用
して(補助ロータリーポンプはアルカテル社製T202
0A使用)到達真空度を測定した。 (9)耐熱性試験 各試料50gを、ビーカーに採り、170℃の恒温槽に
入れ、96時間の加熱後スラッジの有無の確認を行なっ
た。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明に係る拡散ポンプ油は、以上説明
したように、新規に創製した特定の構造を有するポリフ
ェニルチオエーテルからなるものであり、耐酸化性及び
耐熱性に優れ、低蒸気圧であり、更に苛酷な使用条件に
も耐え得ることができ、耐久性も著しく高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:10 129:14) C10N 20:00 A 30:08 30:10 40:00 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1] 【化1】 (式中、Rは同一でも又は異なっていてもよく、水素原
    子又は炭素数1〜24の炭化水素基であり、nは1〜4
    の整数である。)で表わされる化合物を主成分とする拡
    散ポンプ油。
  2. 【請求項2】請求項1の化合物を基油とし、該基油に酸
    化防止剤を含有させてなる拡散ポンプ油。
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