JPH08205633A - 歩行型移植機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータが操縦ハンドルから離れたりする
ことなく、該ハンドル側において前記搬送部への苗継ぎ
作業や空の苗収容箱の回収作業を簡単に行うことができ
る歩行型移植機を提供する。 【解決手段】 機体１の前後方向一側部に操縦ハンドル
６を設けると共に、前記機体１に、前後方向一方側から
他方に向かって苗収容箱を搬送し、且つこの搬送した苗
収容箱を回収トレイ１０に向けて反転案内する搬送部７
１と、該搬送部７１から搬送される苗を取り出す苗取部
７４と移植部７８とを備えた移植装置７を設ける一方、
前記移植装置７における搬送部７１の搬送始端側及び前
記回収トレイ１０の回収終端側を、前記操縦ハンドル６
に向かうように配設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、野菜などのポット
苗を圃場に順次移植するようにした歩行型の移植機に関
する。

【０００２】

【従来の技術分野】以前に、この種歩行型移植機とし
て、駆動車輪を備えた機体の上部で進行方向前部側に、
駆動源を搭載すると共に、前記機体の後部側に後上方に
向けて延びる操縦ハンドルを設けて、前記機体の上部側
に所定の空間を確保し、斯かる空間に、複数のポット苗
が収容された苗収容箱を搭載する苗載体をもった搬送部
と、該搬送部で搬送される前記収容箱からポット苗を取
出す苗取部と、この苗取部で取出されたポット苗を圃場
に移植する移植部とから成る移植装置を配設し、斯かる
配置構成とすることにより、前記移植機の前後方向長さ
を短くして、全体をコンパクトとなし、保管管理などを
行い易くするようにしたものを提案した。また、以上の
移植機では、前記苗取部と移植部を、前記機体の後部側
で操縦ハンドル近くに配設すると共に、前記苗取部と移
植部の前部側に、機体前後方向に向けて延びる前記搬送
部を、その苗載体の遊端側つまり苗継ぎ側が、前記ハン
ドルとは反対側で前記駆動源側を指向するように配設し
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】所で、以上の移植機で
は、前記移植装置の苗取部と移植部が、前記機体の後部
側で操縦ハンドル近くに配設され、また、前記苗取部と
移植部の前部側に、機体前後方向に向けて延びる前記搬
送部が、その苗載体の遊端側が前記駆動源側を指向する
ように配設されているため、前記搬送部で搬送される苗
収容箱のポット苗がなくなって、該搬送部上に苗継ぎを
行うとき、オペレータが前記ハンドルから一旦離れて前
記駆動源側へと移動し、この駆動源側において前記苗載
体の遊端側から苗継ぎを行う必要があり、また、ポット
苗がなくなった空の苗収容箱を回収するときにも、以上
の場合と同様な作業を行う必要があって、苗継ぎ作業や
空の苗収容箱空箱の回収作業が非常に面倒で時間がかか
るなどの問題があった。

【０００４】本発明は以上のような問題に鑑みてなした
もので、その目的は、オペレータが操縦ハンドルから離
れたりすることなく、該ハンドル側において前記搬送部
への苗継ぎ作業や空の苗収容箱の回収作業を簡単に行う
ことができる歩行型移植機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の歩行型移植機では、駆動源２及び駆動車輪
４を備えた機体１の前後方向一側部に操縦ハンドル６を
設けると共に、前記機体１に、前後方向一方側から他方
に向かって苗収容箱を搬送し、且つこの搬送した苗収容
箱を回収トレイ１０に向けて反転案内する搬送部７１
と、該搬送部７１から搬送される苗を取り出す苗取部７
４と移植部７８とを備えた移植装置７を設ける一方、前
記移植装置７における搬送部７１の搬送始端側及び前記
回収トレイ１０の回収終端側を、前記操縦ハンドル６に
向かうように配設したことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】前後方向一方側から他方に向かって苗収容箱を
搬送し、且つこの搬送した苗収容箱を回収トレイ１０に
向けて反転案内する前記搬送部７１の搬送始端側及び前
記回収トレイ１０の回収終端側が、機体１の前後方向一
側部に設けた操縦ハンドル６に向かうように配設されて
いることから、前記搬送部７１の搬送始端側上に苗継ぎ
を行うとき、オペレータは、前記ハンドル６から離れた
りすることなく、このハンドル６側において苗継ぎが行
えるし、且つポット苗がなくなった空の苗収容箱を回収
するときにも、前記ハンドル６側において行うことがで
きて、これら苗継ぎ作業や空の苗収容箱空箱の回収作業
が簡単かつ迅速に行えるのである。

【０００７】

【発明の実施態様】図１に示した歩行型移植機は、機体
１の上部で進行方向後部側に、駆動源２としてエンジン
２を搭載し、このエンジン２の前部側にミッションケ−
ス３を連動連結すると共に、該ミッションケ−ス３の車
幅方向両側に、それぞれ伝動チェンケ−ス３１を介して
一対の駆動車輪４を支持し、かつ、前記機体１の進行方
向前方両側に、それぞれ一対の回転車輪５を支持する一
方、前記機体１の進行方向後部で前記エンジン２の搭載
側に、斜め後上方に向けて延びる操縦ハンドル６を取付
け、また、前記機体１上におけるエンジン２の前方側
で、前記駆動車輪４と回転車輪５との中間上方部位に、
後述する移植装置７を配設している。

【０００８】前記移植装置７は、複数のポット苗が収容
された苗収容箱Ｃを搭載して搬送すると共に、搬送した
苗収容箱Ｃを後記する回収トレイ１０に向けて反転案内
する苗載体７１ａをもつ搬送部７１と、この搬送部７１
の搬送終端側で前記苗収容箱Ｃからポット苗を１本づつ
取出す苗取出爪７２ａをもつ苗取出体７２、該苗取出体
７２の左右方向への横送り機構７３とから成る苗取部７
４と、前記苗取出体７２で取出されたポット苗を下方側
に落下案内させる案内機構７５と、この案内機構７５か
ら落下案内されたポット苗を受取って圃場側へと移植す
る移植器７６、その上下方向への駆動機構７７とから成
る移植部７８とを備えている。

【０００９】また、前記搬送部７１の苗載体７１ａは、
無端状の平ベルトＢと、該平ベルトＢを掛回する前後一
対の回転ローラＲ１・Ｒ２とから構成され、該各ローラ
Ｒ１・Ｒ２の回転に伴う前記平ベルトＢの前後方向への
回行により、搬送部７１の搬送始端側から該ベルトＢ上
に搭載された前記苗収容箱Ｃを前記苗取出体７２側に搬
送して、その搬送終端部近くで該苗取出体７２の苗取出
爪７２ａで取出し、この取出したポット苗を前記案内機
構７５で前記移植器７６に案内させて、該移植器７６で
順次圃場側に移植させるようになすのであり、また、斯
かる移植作業時に、前記苗収容箱Ｃは前記搬送部７１の
下部側へと反転周回状に案内され、ポット苗のなくなっ
たこの空の苗収容箱Ｃを、前記搬送部７１における搬送
始端側の下方に配設した回収トレイ１０に搬送して、該
回収トレイ１０の回収終端側から取り出すようにしてい
る。

【００１０】そして、前記移植装置７を前記機体１上に
配設するにあたって、前記移植装置７を構成する前記苗
取部７４と移植部７８とを、それぞれ前記機体１の進行
方向前部側に配置すると共に、前記搬送部７１を前記機
体１の後部側に前後方向に向けて配置し、この搬送部７
１における搬送始端側及び該搬送部７１の搬送始端側の
下方に配置した前記回収トレイ１０の回収終端側を、前
記機体１の進行方向後方側、つまり前記ハンドル６側に
指向させるのである。

【００１１】また、図２に示した歩行型移植機は、前記
機体１の上部で進行方向前部側に、前記エンジン２を搭
載し、このエンジン２の後部側にミッションケ−ス３を
連結すると共に、該ミッションケ−ス３の車幅方向両側
に、それぞれ伝動チェンケ−ス３１を介して一対の駆動
車輪４を支持し、かつ、前記機体１の進行方向後部両側
に、一対の回転車輪５をそれぞれ支持する一方、前記機
体１の進行方向後部で前記回転車輪５側に、斜め後上方
に向けて延びる操縦ハンドル６を取付け、また、前記機
体１上におけるエンジン２の後方側で、前記駆動車輪４
と回転車輪５との中間上方部位に、前述したものと同様
な移植装置７を配設している。

【００１２】そして、以上の構成とした歩行型移植機
に、前記移植装置７を配設するにあたっては、前記移植
装置７を構成する前記苗取部７４と移植部７８とを、そ
れぞれ前記機体１の前後方向中間で、前記駆動車輪４と
回転車輪５との中間部位に配置すると共に、前記搬送部
７１を前記機体１の進行方向後部側に前後方向に向けて
配置し、この搬送部７１における搬送始端側及び該搬送
部７１の搬送始端側の下方に配置した回収トレイ１０の
回収終端側を、前記機体１の進行方向後方側で前記ハン
ドル６側に指向させるのである。

【００１３】また各図において、前記回転車輪５の近く
には、左右一対の転動輪８８を配設している。

【００１４】次に、以上の構成とした歩行型移植機の作
用について説明する。

【００１５】ポット苗の圃場への移植作業時には、前記
操縦ハンドル６を把持して、前記移植装置７の全体を駆
動させながら、前記機体１の走行を行うのであり、する
と、前記搬送部７１における苗載体７１ａの回行に伴
い、該苗載体７１ａ上に搭載された前記苗収容箱Ｃが前
記苗取出体７２側に搬送され、その搬送終端側で前記苗
収容箱Ｃからポット苗が、前記苗取出体７２の苗取出爪
７２ａで１本づつ取出され、この取出されたポット苗が
前記案内機構７５で前記移植器７６へと落下案内され
て、該移植器７６で圃場側に順次移植される。

【００１６】そして、斯かる移植作業時に、前記苗収容
箱Ｃのポット苗がなくなり、又は少なくなって、前記搬
送部７１の苗載体７１ａ上に新たな苗収容箱Ｃを搭載す
るとき、つまり、前記搬送部７１への苗継ぎを行うと
き、前記搬送部７１の搬送始端側が前記ハンドル６側に
指向されているため、オペレータは、前記ハンドル６か
ら離れたりすることなく、このハンドル６側において、
前記搬送部７１の搬送始端側から苗継ぎが簡単かつ迅速
に行えるのである。

【００１７】一方、ポット苗がなくなった空の苗収容箱
を回収する場合においても、該苗収容箱が送りこまれて
来る回収トレイ１０の回収終端側が前記ハンドル６側に
指向されているので、オペレータは、前記ハンドル６か
ら離れたりすることなく、このハンドル６側において、
回収トレイ１０に搬送されてくる空の苗収容箱の回収を
も簡単かつ迅速に行えるのである。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の歩行型移
植機では、駆動源２及び駆動車輪４を備えた機体１の前
後方向一側部に操縦ハンドル６を設けると共に、前記機
体１に、前後方向一方側から他方に向かって苗収容箱を
搬送し、且つこの搬送した苗収容箱を回収トレイ１０に
向けて反転案内する搬送部７１と、該搬送部７１から搬
送される苗を取り出す苗取部７４と移植部７８とを備え
た移植装置７を設ける一方、前記移植装置７における搬
送部７１の搬送始端側及び前記回収トレイ１０の回収終
端側を、前記操縦ハンドル６に向かうように配設したこ
とにより、前記搬送部７１の搬送始端側上への苗継ぎ作
業を行う場合のみならず、ポット苗がなくなった空の苗
収容箱を回収するときに、オペレータは前記操縦ハンド
ル６から離れたりすることなく、該ハンドル６側におい
て前記苗継ぎ作業や空の苗収容箱の回収作業を簡単かつ
迅速に行い得るに至ったのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にかかる歩行型移植機の一実施例を
示す側面図。

【図２】 本発明にかかる歩行型移植機の他の実施例
を示す側面図。

【符号の説明】

１ 機体 １０ 回収トレイ ２ 駆動源 ４ 駆動車輪 ６ 操縦ハンドル ７ 移植装置 ７１ 搬送部 ７１ａ 苗載体 ７４ 苗取出部 ７８ 移植部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動源（２）及び駆動車輪（４）を備え
   た機体（１）の前後方向一側部に操縦ハンドル（６）を
   設けると共に、前記機体（１）に、前後方向一方側から
   他方に向かって苗収容箱を搬送し、且つこの搬送した苗
   収容箱を回収トレイ（１０）に向けて反転案内する搬送
   部（７１）と、該搬送部（７１）から搬送される苗を取
   り出す苗取部（７４）と移植部（７８）とを備えた移植
   装置（７）を設ける一方、前記移植装置（７）における
   搬送部（７１）の搬送始端側及び前記回収トレイ（１
   ０）の回収終端側を、前記操縦ハンドル（６）に向かう
   ように配設したことを特徴とする歩行型移植機。