JPH08205034A - イメージセンサ - Google Patents

イメージセンサ

Info

Publication number
JPH08205034A
JPH08205034A JP7007564A JP756495A JPH08205034A JP H08205034 A JPH08205034 A JP H08205034A JP 7007564 A JP7007564 A JP 7007564A JP 756495 A JP756495 A JP 756495A JP H08205034 A JPH08205034 A JP H08205034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
transfer
image sensor
capacitance
charges
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7007564A
Other languages
English (en)
Inventor
Toronnamuchiyai Kuraison
クライソン・トロンナムチャイ
Kazunori Noso
千典 農宗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP7007564A priority Critical patent/JPH08205034A/ja
Publication of JPH08205034A publication Critical patent/JPH08205034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質の劣化を抑制し、任意の画素を任意の順
序で読出可能とする。 【構成】 フレーム転送用ゲートFTを遮断した状態で
第1の静電容量C1への電荷蓄積を開始する。その後、
フレーム転送制御線L1を介して各フレーム転送用ゲー
トFTにフレーム転送信号を送出すると、すべてのフレ
ーム転送用ゲートFTは同時に導通し、各第1の静電容
量C1に蓄積されていた電荷はフレーム転送用ゲートF
Tを介して第2の静電容量C2に転送される。第2の静
電容量C2への電荷の転送が終了した後にいずれかのM
OS型スイッチを開閉すると、いずれかの第2の静電容
量C2に蓄積されている電荷が読み出される。このよう
に、フレーム転送用ゲートFTを開閉するタイミングを
全画素で共通にすることで、第2の静電容量C2への電
荷蓄積開始時刻を各画素で共通にでき、また第2の静電
容量への電荷蓄積時間も等しくできるため、ちらつきが
防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数画素を有し、各画
素で受光された光を光電変換して得られる電荷をいった
ん蓄積し、これら蓄積電荷を外部に転送可能なイメージ
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】撮像管を使用せず、半導体素子によって
撮像を行うものは一般に固体撮像素子と呼ばれる。固体
撮像素子には大きく分けて、XYアドレス型イメージセ
ンサと電荷転送型イメージセンサの2種類がある。
【0003】図11はXYアドレス型イメージセンサの
代表であるMOS型イメージセンサの内部構成を示す回
路図である。MOS型イメージセンサの内部には、光電
変換を行うフォトダイオードが一定間隔で多数配設され
ており、各フォトダイオードが画素単位となる。図11
では、イメージセンサの一部である縦横2個ずつの画素
を示しており、以下この図を用いて従来のMOS型イメ
ージセンサの構造を説明する。
【0004】各フォトダイオードD1〜D4のカソード
端子にはそれぞれMOS型スイッチSY1〜SY4が接
続され、MOS型スイッチSY1,SY2のゲート端子
には水平選択線Y1が、MOS型スイッチSY3,SY
4のゲート端子には水平選択線Y2が接続されている。
また、MOS型スイッチSY1,SY3にはMOS型ス
イッチSX1が、MOS型スイッチSY2,SY4には
MOS型スイッチSX2が接続されており、各MOS型
スイッチSX1,SX2のゲート端子にはそれぞれ垂直
選択線X1,X2が接続されている。
【0005】一方、各フォトダイオードD1〜D4はそ
れぞれ寄生容量C11〜C14を有しており、この寄生
容量C11〜C14にはフォトダイオードD1〜D4に
よって光電変換された電荷が蓄積される。以下、この寄
生容量を第1の静電容量と呼ぶ。第1の静電容量C11
〜C14に蓄積された電荷はMOS型スイッチSY1〜
SY4およびMOS型スイッチSX1,SX2を介して
電荷読出部から読み出される。例えば、図11の垂直選
択線X1と水平選択線Y1をハイレベルにすると、MO
S型スイッチSX1とMOS型スイッチSY1が導通
し、フォトダイオードD1の寄生容量C11に蓄積され
た電荷が読み出される。そして、一度電荷が読み出され
ると、読み出された寄生容量C11の内部の電荷は消滅
する。
【0006】このように、MOS型イメージセンサ内部
の各画素の情報は、垂直選択線および水平選択線を任意
に選択することで、それぞれ個別に読み出すことができ
る。すなわち、MOS型イメージセンサでは、任意の画
素の情報を任意の順序でランダムに読み出すことができ
るため、ランダムアクセスが必須となる画像処理の分野
で広く用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MOS
型イメージセンサのようなXYアドレス型イメージセン
サを用いて撮像すると、ちらつき等により画質が劣化す
るという問題が生じる。以下、図12を用いてこの問題
を説明する。
【0008】図12(a)の画素Pが図11のフォトダ
イオードD1および第1の静電容量C11に、図12
(a)の画素Qが図11のフォトダイオードD2および
第1の静電容量C12に対応するものとし、画素Pの蓄
積電荷を読み出した後に画素Qの蓄積電荷を読み出すも
のとする。図12(a)に示す2個の画素P,Qに図1
2(b)に示すような特性の光束が入射されると、画素
Pからは図12(b)の矢印Aで示す信号レベルの信号
が出力され、画素Qからは図12(b)の矢印Bで示す
信号レベルの信号が出力される。
【0009】このように、隣接する2個の画素に同一特
性の光束が入射されても、各画素の電荷読み出しタイミ
ングはそれぞれ異なるため、各画素の出力値にずれが生
じ、このずれによってちらつきが生じてしまう。また、
このずれは、各画素に照射される光束の時間的変化が大
きいほど大きくなる。
【0010】一方、光電変換によって得られる電荷の蓄
積時間が画素ごとにばらつくと画質が低下するおそれが
あるため、従来は第1の静電容量への電荷蓄積時間が各
画素で共通になるように、各画素の蓄積電荷を読み出す
順序を予め定めている。このため、本来ランダムアクセ
スが可能であるはずのXYアドレス型イメージセンサの
長所を生かせない。
【0011】次に、従来の電荷転送型イメージセンサの
構造およびその問題点について説明する。図13は、電
荷転送型イメージセンサの代表である電荷結合デバイス
(ChargeCoupled Device)の内部構成を示す図である。
図13に示すように、それぞれの画素はフォトダイオー
ドD1と第1の静電容量C1とによって構成され、各画
素はフレーム転送用ゲートFTを介して垂直転送用CC
DチャネルVに接続されている。垂直転送用CCDチャ
ネルVには画素単位ごとに第2の静電容量C2が設けら
れ、外部からクロックが入力されるたびに、第2の静電
容量C2に蓄積された電荷は隣接チャネルの第2の静電
容量C2に順次転送される。また、垂直転送用CCDチ
ャネルVの最下部には水平転送用CCDチャネルHが設
けられ、垂直転送用CCDチャネルVから出力された電
荷を水平方向に順次転送する。
【0012】図13のように構成された電荷転送型イメ
ージセンサにおいては、まずフレーム転送用ゲートFT
を遮断した状態で各画素ごとに光電変換を行い、各画素
ごとに設けられる第1の静電容量C1に電荷を蓄積す
る。次に、フレーム転送用ゲートFTを導通し、それぞ
れの第1の静電容量C1に蓄積された電荷を垂直転送用
CCDチャネルVに転送する。このフレーム転送動作が
終了すると、再度フレーム転送用ゲートFTを遮断して
第1の静電容量C1に電荷を蓄積する。
【0013】一方、垂直転送用CCDチャネルVに転送
された電荷は、クロックが入力されるたびに1チャネル
ずつ転送され、転送された電荷が水平転送用CCDチャ
ネルHに達すると、今度は水平転送用CCDチャネルH
を1チャネルずつ転送される。
【0014】このように、電荷転送型イメージセンサで
は、電荷蓄積開始時刻と電荷蓄積時間を全画素について
等しくするため、XYアドレス型イメージセンサで問題
となったちらつき等が生じないという利点がある。ま
た、電荷の転送速度や転送周期をテレビの走査線の動き
に同期させるのが容易であるため、テレビやビデオの撮
像に適している。
【0015】ところが、従来の電荷転送型イメージセン
サでは、各画素の画素データを転送する順番を予め定め
ているため、XYアドレズ型イメージセンサのように任
意の画素を指定してその画素データだけを読み出すこと
はできず、画像処理分野での使用が制限される。
【0016】以下、XYアドレス型イメージセンサと電
荷転送型イメージセンサとの相違点を図14を用いて説
明する。図14は、全体像Zの一部に注目領域T1,T
2がある例を示す。XYアドレス型イメージセンサの場
合は、例えば注目領域T1,T2だけを読み出したり、
あるいは注目領域T1,T2を細かく読み出してそれ以
外の領域を粗く読み出すことができ、画素データの転送
時間を必要に応じて短縮できる。ところが、電荷転送型
イメージセンサの場合は、画素データを決まった順序で
しか読み出せないため、図示の注目領域T1,T2の画
素データだけを抽出する場合には、いったんすべてのデ
ータを転送した後にその中から必要なデータを選択しな
ければならない。このため、電荷転送型イメージセンサ
を用いて注目領域T1,T2だけを抽出する場合には、
画素データの転送に時間がかかるため画像データを高速
に処理できず、また画像データを一時的に記憶しておく
画像メモリが必要となるため、その分だけコストが高く
なるという欠点がある。
【0017】本発明の目的は、光電変換によって発生さ
れる電荷の蓄積開始時刻と蓄積時間とを全画素で共通に
することで画質の劣化を抑制するようにしたXYアドレ
ス型イメージセンサを提供することにある。また、本発
明の他の目的は、任意の画素データを任意の順序で読み
出せるようにした電荷転送型イメージセンサを提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1〜10
に対応づけて本発明を説明すると、本発明は、受光量に
応じた電流を発生する複数の光電変換部D1と、これら
光電変換部D1ごとに設けられ、発生された電流に応じ
た電荷を蓄積する第1の静電容量C1とを備え、 これ
ら第1の静電容量のいずれかを選択して蓄積された電荷
を読み出し可能なXYアドレス型イメージセンサに適用
され、第1の静電容量C1にそれぞれ対応して設けられ
る第2の静電容量C2と、第1の静電容量C1と第2の
静電容量C2との間にそれぞれ設けられ、第1の静電容
量C1に蓄積されている電荷を略同時に対応する第2の
静電容量C2に転送する転送手段FTと、第2の静電容
量C2のいずれかに蓄積されている電荷を選択して読み
出す電荷読出手段SX1,SY1とを備えることによ
り、上記目的は達成される。請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載されたXYアドレス型イメージセンサに
おいて、第1の静電容量C1のそれぞれに対応して設け
られ、転送手段FTによる電荷転送が終了した後に第1
の静電容量C1に残存している電荷を除去する第1の電
荷除去手段SR,SR1を備えるものである。請求項3
に記載の発明は、請求項1または2に記載されたXYア
ドレス型イメージセンサにおいて、第2の静電容量C2
のそれぞれに対応して設けられ、転送手段FTによる電
荷転送を行う前に第2の静電容量C2に残存している電
荷を除去する第2の電荷除去手段SR1を備えるもので
ある。請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載されたXYアドレス型イメージセンサにおい
て、電荷読出手段SX1,SY1は、第2の静電容量C
2に蓄積されている電荷の量に変化が生じないように該
電荷量に相関する量を読み出す非破壊読出手段B1を備
えるものである。請求項5に記載の発明は、請求項1〜
4のいずれかに記載されたXYアドレス型イメージセン
サにおいて、第1の静電容量C1のインピーダンスを高
い状態に維持し、かつ第1の静電容量C1の両端電圧を
ゼロまたは所定電圧に設定する電圧設定手段FT,FT
1を備え、電圧設定手段FT,FT1を転送手段FTと
して機能させるものである。
【0019】請求項6に記載の発明は、受光量に応じた
電流を発生する複数の光電変換部D1と、これら光電変
換部D1で発生された電流に応じた電荷を所定方向に順
次転送する転送手段Vと、この転送手段Vから出力され
た電荷を順次蓄積する電荷蓄積手段CGと、複数の光電
変換部D1のうち予め指定された光電変換部D1の電荷
が転送手段Vから出力されると該電荷を読み出すととも
に、電荷蓄積手段CGに蓄積されている電荷を転送手段
Vに逆送する読出制御手段TSとを備えることにより、
上記目的は達成される。請求項7に記載の発明は、受光
量に応じた電流を発生する複数の光電変換部D1と、こ
れら光電変換部D1で発生された電流に応じた電荷を第
1の方向に順次転送する第1の転送手段Vと、この第1
の転送手段Vから出力された電荷を第2の方向に転送す
る第2の転送手段Hとを備えた電荷転送型イメージセン
サに適用され、第1および第2の転送手段Hはそれぞれ
電荷をリング状に転送可能とされており、第2の転送手
段Hには第1の転送手段Vからの電荷を受け取るための
電荷受取部と、該電荷を外部に読み出すための電荷読出
部とが設けられることにより、上記目的は達成される。
【0020】
【作用】請求項1に記載の発明では、光電変換部D1に
よって発生された電流に応じた電荷を第1の静電容量C
1に蓄積し、その蓄積された電荷を転送手段FTによっ
て第2の静電容量C2に略同時に転送し、その転送され
た電荷のいずれかを電荷読出手段SX1,SY1によっ
て選択して読み出す。これにより、第2の静電容量C2
への電荷蓄積開始時刻および電荷蓄積時間を各画素で共
通にできる。請求項2に記載の発明では、第1の静電容
量C1から第2の静電容量C2に電荷を転送した後に、
第1の静電容量C1に残存している電荷を除去する。請
求項3に記載の発明では、第1の静電容量C1から第2
の静電容量C2に電荷を転送する前に、第2の静電容量
C2に残存している電荷を除去する。請求項4に記載の
発明では、第2の静電容量C2に蓄積されている電荷の
量に変化が生じないように電荷量に相関する量を読み出
すことにより、第2の静電容量C2に蓄積されている電
荷を何度でも読み出せるようにする。請求項5に記載の
発明では、第1の静電容量C1から第2の静電容量C2
に電荷を転送する際に、電圧設定手段FT,FT1の作
用によって第1の静電容量C1の両端電圧をゼロまたは
所定電圧にする。これにより、第1の静電容量C1に蓄
積されている電荷は第2の静電容量C2に効率よく転送
される。請求項6に記載の発明では、光電変換部D1で
発生された電流に応じた電荷を転送手段Vによって順次
転送し、転送手段Vから出力された電荷を順次電荷蓄積
手段CGに蓄積する。そして、予め指定した光電変換部
D1の電荷が転送手段Vから出力されるとその電荷を外
部に読み出し、かつそれまでに電荷蓄積手段CGに蓄積
されている電荷を転送手段Vに逆に転送する。請求項7
に記載の発明では、光電変換部D1で発生された電荷に
応じた電荷を第1の転送手段Vによってリング状に転送
し、その途中で第2の転送手段Hにも転送可能とする。
第2の転送手段Hは、第1の転送手段Vから転送された
電荷をリング状に転送し、その途中で電荷読出部から外
部に読出可能とする。
【0021】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0022】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は本発明によるXYアドレス型イメージセンサの第
1の実施例の内部構成を示す回路図である。図1は一画
素分の構成を示しており、図11に示す従来のイメージ
センサと共通する構成部分には同一符号を付している。
図1において、フォトダイオードD1および第1の静電
容量C1は図11と同様に並列に接続され、フォトダイ
オードD1とMOS型スイッチSY1との間にはフレー
ム転送用ゲートFTと第2の静電容量C2とが接続され
ている。フレーム転送用ゲートFTのゲート端子はフレ
ーム転送制御線L1によって他のすべてのフレーム転送
用ゲートFTのゲート端子と接続され、MOS型スイッ
チSY1のゲート端子は水平選択線Y1に、MOS型ス
イッチSX1のゲート端子は垂直選択線X1にそれぞれ
接続されている。
【0023】以下、図1のように構成された第1の実施
例の動作を説明する。まず、フレーム転送用ゲートFT
を遮断した状態で第1の静電容量C1への電荷蓄積を開
始する。その後、フレーム転送制御線L1を介して各フ
レーム転送用ゲートFTにフレーム転送信号を送出する
と、すべてのフレーム転送用ゲートFTは同時に導通
し、各第1の静電容量C1に蓄積されていた電荷はフレ
ーム転送用ゲートFTを介して第2の静電容量C2に転
送される。第2の静電容量C2への電荷の転送が終了し
た後にいずれかのMOS型スイッチを開閉すると、いず
れかの第2の静電容量C2に蓄積されている電荷が読み
出される。
【0024】このように、第1の実施例では、フレーム
転送用ゲートFTを開閉するタイミングを全画素で共通
にするため、第1の静電容量への電荷蓄積開始時刻を各
画素で共通にでき、また第1の静電容量への電荷蓄積時
間も等しくできる。したがって、電荷蓄積開始時刻およ
び電荷蓄積時間のずれによって生じるちらつきが起きな
くなる。また、第1の実施例では、フレーム転送用ゲー
トFTを遮断した状態で電荷を読み出すため、第1の静
電容量C1への電荷蓄積と第2の静電容量C2からの電
荷読出を同時に行える。したがって、それぞれの画素の
データを前フレームの読出順序の影響を受けずに任意の
順序で読み出すことができる。
【0025】ところが、第1の実施例には、以下の〜
に示す欠点がある。 電荷の蓄積および転送を同時に行うため、蓄積時間を
短くするいわゆる電子絞りを行えない。ここで、電子絞
りとは、光電変換によって得られる電荷の蓄積時間を制
御可能とすることで、感度および解像度の向上を図るこ
とをいう。 第2の静電容量C2に蓄積されている電荷をいったん
読み出すと第2の静電容量C2内部に電荷がなくなるた
め、一フレーム中に複数回、同一の第2の静電容量C2
から電荷を読み出すことはできない。 第1の静電容量C1から第2の静電容量C2に電荷を
転送すると、電荷の一部は第1の静電容量C1に残存し
てしまう。具体的には、第1の静電容量C1および第2
の静電容量C2の各電荷容量比分だけの電荷が第1の静
電容量C1に残存する。このため、前フレームの残像電
荷が読み出される結果となり、画質が劣化してしまう。 これら〜の欠点を解消するためには、例えば以下に
示す第2〜第6の実施例が考えられる。
【0026】−第2の実施例− 第2の実施例は、電荷の転送後に第1の静電容量に残存
する電荷を除去するものである。図2はXYアドレス型
イメージセンサの第2の実施例の内部構成を示す回路図
であり、図1と共通する構成部分には同一符号を付して
おり、以下では相違点を中心に説明する。
【0027】図2に示すように、第2の実施例はリセッ
ト用スイッチSRを新たに設ける点を除いて第1の実施
例と共通する。リセット用スイッチSRは第1の静電容
量C1およびフォトダイオードD1に直接接続され、そ
のゲート端子はリセット制御信号線L2によって他のす
べての画素のリセット用スイッチSRのゲート端子と接
続されている。
【0028】以下、図2に基づいて第2の実施例の動作
を説明する。まず、フレーム転送用ゲートFTを遮断し
た状態で第1の静電容量C1への電荷蓄積を行う。次
に、フレーム転送用ゲートFTを導通して第2の静電容
量C2への電荷転送を行う。電荷転送が終了すると、フ
レーム転送用ゲートFTを遮断してMOS型スイッチS
X1,SY1を介して電荷の読み出しを行う。ここまで
は、第1の実施例と共通する。
【0029】一方、第2の静電容量C2への電荷転送の
終了後にフレーム転送用ゲートFTを遮断すると、第1
の静電容量C1への電荷蓄積が再開される。ある程度電
荷が蓄積された段階でリセット制御信号線L2を介して
各リセット用スイッチSRを導通すると、第1の静電容
量C1に蓄積されている電荷はすべて除去される。これ
により、前フレームの残像電荷はすべて除去され、残像
電荷による画質の劣化を抑制できる。
【0030】また、各リセット用スイッチSRを導通す
るタイミングを制御することで第1の静電容量C1への
電荷蓄積時間を制御でき、電子絞り調整が可能となる。
すなわち、いったんリセット用スイッチSRを導通して
残像電荷をすべて除去した時点からフレーム転送用ゲー
トFTを導通するまでの時間が絞り時間に相当し、この
時間を制御することで感度および解像度の向上を図れ
る。例えば、フォトダイオードD1への入射光の強度が
強い場合には電荷蓄積時間を短くし、逆に入射光の強度
が弱い場合には電荷蓄積時間を長くすれば、入射光の強
度に関係なく常に一定の感度を維持できる。
【0031】上記第1または第2の実施例における第2
の静電容量C2は、フレーム転送用ゲートFTやMOS
型スイッチSX1,SY1や配線等に寄生している容量
によって構成してもよく、あるいは個別にコンデンサを
付加してもよい。
【0032】−第3の実施例− 第3の実施例は、一フレーム中に複数回、同一の第2の
静電容量から電荷を読み出せるようにしたものである。
図3はXYアドレス型イメージセンサの第3の実施例の
内部構成を示す回路図である。図3では第1の実施例と
共通する構成部分には同一符号を付しており、以下では
相違点を中心に説明する。
【0033】図3において、B1はフレーム転送用ゲー
トFTとMOS型スイッチSY1との間に接続されるソ
ースフォロワ型のバッファ、SR1は第2の静電容量C
2に蓄積されている電荷を除去するためのMOS型スイ
ッチである。バッファB1のドレイン端子は電源VDD
に、そのソース端子はMOS型スイッチSY1に、その
ゲート端子は第2の静電容量C2にそれぞれ接続され、
MOS型スイッチSR1のドレイン端子はリセット電位
VRに、そのソース端子は第2の静電容量C2に、その
ゲート端子はリセット制御信号線L2にそれぞれ接続さ
れている。
【0034】以下、図3に基づいて第3の実施例の動作
を説明する。第1の静電容量C1に電荷が蓄積された後
にフレーム転送用ゲートFTを導通して第2の静電容量
C2に電荷を転送すると、バッファB1のゲート端子の
電位は次第に高くなる。例えば、第2の静電容量C2に
信号電荷Qが蓄積されると、バッファB1のゲート端子
の電圧VはQ/Cだけ上昇する(Cは第2の静電容量の
電気容量)。その結果、バッファB1のソース電位もQ
/Cだけ上昇する。したがって、バッファB1のソース
電位を計測することで第2の静電容量C2に蓄積された
電荷量Qを検出できる。また、バッファB1のソース電
位を検出しても第2の静電容量C2に蓄積された電荷量
Qは変化しないため、一フレーム中に何度でも第2の静
電容量C2の蓄積電荷Qを検出できる。
【0035】さらに、フレーム転送用ゲートFTを導通
する前にいったんMOS型スイッチSR1を導通するこ
とで、第2の静電容量C2に蓄積されている電荷をすべ
て除去でき、残像電荷による画質の劣化を抑制できる。
【0036】このように、第3の実施例によれば、第2
の静電容量C2に蓄積されている電荷量に変化が生じな
いようにその電荷量に相関する電圧値を検出するため、
いわゆる非破壊読出が可能となり、一フレーム中に何度
でも同一画素データを読み出せる。
【0037】上記第3の実施例における第2の静電容量
C2は、フレーム転送用ゲートFTやMOS型スイッチ
SX1,SY1や配線等に寄生している容量によって構
成してもよく、あるいは個別にコンデンサを付加しても
よい。また、バッファB1のゲート容量を第2の静電容
量として用いてもよい。
【0038】−第4の実施例− 第4の実施例は、第1の静電容量をリセットするための
リセット用スイッチを第3の実施例に追加したものであ
る。図4は第4の実施例の内部構成を示す回路図であ
る。図示のように、第4の実施例は、第1の静電容量C
1およびフォトダイオードD1にリセット用スイッチS
Rを接続する点を除いて図3に示す第3の実施例と共通
する。これにより、第2の実施例の特徴である電子絞り
と、第3の実施例の特徴である任意回数および任意順序
での画素読み出しの双方が可能となる。
【0039】−第5の実施例− 第5の実施例は、第1の静電容量から第2の静電容量に
効率よく電荷を転送できるようにしたものである。図5
はXYアドレス型イメージセンサの第5の実施例の内部
構成を示す回路図である。図5では、図3に示す第3の
実施例と共通する構成部分には同一符号を付しており、
以下では相違点を中心に説明する。
【0040】図5において、フォトダイオードD1のア
ノード端子とソースフォロワ型のバッファB1のソース
端子との間にはMOS型スイッチFT1が接続されてい
る。MOS型スイッチFT1のゲート端子はフレーム転
送用ゲートFTのゲート端子とともにフレーム転送制御
線L1に接続され、第1の静電容量C1、フォトダイオ
ードD1のアノード端子およびMOS型スイッチFT1
には抵抗Rが接続されている。この抵抗Rは、配線の寄
生抵抗を利用してもよく、あるいは別個独立の抵抗体を
取り付けてもよい。
【0041】以下、図5に基づいて第5の実施例の動作
を説明する。第1の静電容量C1への電荷の蓄積が終了
した後にフレーム転送制御線L1を介してフレーム転送
を指示すると、フレーム転送用ゲートFTおよびMOS
型スイッチFT1は双方ともに導通する。また、ソース
フォロワの特性により、バッファB1のソース電位(図
示の点aの電位)は実効ゲート電位(ゲート電位−閾
値)に等しくなるため、第1の静電容量C1に蓄積され
ている電荷は一定値を除いてすべて第2の静電容量C2
に転送され、第1の静電容量C1に残像電荷が残らなく
なる。
【0042】これにより、前フレームの影響を受けるこ
となく画像を表示でき、画質が改善する。また、第2の
実施例のように、リセット用スイッチを設けて残像電荷
を除去するよりも多くの電荷を第1の静電容量C1から
第2の静電容量C2に転送できるため、感度が向上する
とともに、転送される電荷量を多くできるために信号対
雑音比(S/N)が向上する。
【0043】−第6の実施例− 図5に示す第5の実施例の場合、第1の静電容量C1か
ら第2の静電容量C2に電荷が転送される際に、電源V
DDからの電流がバッファB1、MOS型スイッチFT1
および抵抗Rを通って流れるため、消費電力が増えると
いう欠点がある。このような欠点を解消するためには、
抵抗Rの値を大きくすることも考えられるが、抵抗Rを
大きくすると、第1の静電容量C1と抵抗Rとによって
定まる時定数が大きくなり、応答性および直線性が悪く
なる。すなわち、抵抗Rの値を最適化するのが大変難し
い。そこで、以下に示す第6の実施例では、応答性およ
び直線性を損なうことなく消費電力の低減を図ってい
る。
【0044】図6はXYアドレス型イメージセンサの第
6の実施例の内部構成を示す回路図である。図6では、
図5に示す第5の実施例と共通する構成部分には同一符
号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。第
1〜第5の実施例では、光電変換された電荷を蓄積する
ための第1の静電容量C1としてフォトダイオードD1
の寄生容量を用いたが、以下に示す第6の実施例では、
図6に示すように、寄生容量C1とは別個に第1の静電
容量C1aを設ける。また、寄生容量C1と第1の静電
容量C1aとの間にMOS型スイッチFN,FN1を設
ける。これらMOS型スイッチFN,FN1のゲート端
子はいずれも蓄積タイミング制御信号線L2によって他
のMOS型スイッチFN,FN1のゲート端子と接続さ
れている。
【0045】以下、図6に基づいて第6の実施例の動作
を説明する。MOS型スイッチFT,FT1を遮断して
MOS型スイッチFN,FN1を導通すると、寄生容量
C1に蓄積された電荷は第1の静電容量C1aに転送さ
れる。これにより、速やかに第1の静電容量C1aに電
荷が蓄積され、応答性および直線性の改善が図れる。次
に、MOS型スイッチFN,FN1を遮断して代わりに
MOS型スイッチFT1およびフレーム転送用ゲートF
Tを導通すると、第1の静電容量C1aに蓄積された電
荷は第2の静電容量C2に転送される。その際、MOS
型スイッチFN,FN1は遮断されているため、電源V
DDからの電流がMOS型スイッチFN1を通って流れる
ことはない。したがって、消費電力を低減できる。
【0046】−第7の実施例− 以下に説明する第7〜第10の実施例では、電荷転送型
イメージセンサにXYアドレス指定機能を追加するもの
である。図7は電荷転送型イメージセンサの代表である
CCDの第7の実施例の内部構成を示す回路図である。
図7では、図13に示す従来のCCDと共通する構成部
分には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に
説明する。なお、図7では、簡略化のため、縦横2個ず
つの画素によってCCDを構成する例について説明す
る。
【0047】図7において、CGは垂直転送用CCDチ
ャネルVから転送された電荷を順次蓄積する一時蓄積用
CCDチャネルであり、その内部には第3の静電容量C
3が設けられている。TSは、垂直転送用CCDチャネ
ルVから転送された電荷を電荷読出部まで転送するか、
あるいは一時蓄積用CCDチャネルCGに転送するかを
選択する転送選択用CCDチャネルである。
【0048】以下、図7に基づいて第7の実施例の動作
を説明する。第1の静電容量C1への電荷蓄積が終了す
ると、全画素とも同時に垂直転送用CCDチャネルV内
部の第2の静電容量C2に電荷を転送し、それと同時に
第1の静電容量C1は次フレームの電荷蓄積を開始す
る。第2の静電容量C2に転送された電荷はクロックが
入力されるたびに隣接するチャネルの第2の静電容量C
2に順次転送される。これにより、垂直転送用CCDチ
ャネルVから出力された電荷は転送選択用CCDチャネ
ルTSを介して順次に一時蓄積用CCDチャネルCGに
転送され、その内部の第3の静電容量C3に蓄積され
る。
【0049】例えば、図7に示す電荷転送型イメージセ
ンサの第1行にある画素G11,G12の電荷を読み出す場
合には、画素G11,G12の電荷データが転送選択用CC
DチャネルTSに転送されるまで、垂直転送用CCDチ
ャネルVから一時蓄積用CCDチャネルCGに電荷を順
次転送する。そして、画素G11,G12の電荷データが転
送選択用CCDチャネルTSに転送されてくると、それ
らの電荷を電荷読出部まで転送して外部に出力する。画
素G11,G12の電荷読み出しが終了すると、一時蓄積用
CCDチャネルCGに蓄積されている電荷を逆に転送し
て、もとの垂直転送用CCDチャネルV内の第2の静電
容量C2に戻す。
【0050】このように、第7の実施例によれば、2次
元に配列された複数画素のうち、所望の行の画素データ
が転送選択用CCDチャネルTSに転送されるまでの
間、垂直転送用CCDチャネルVから転送された電荷を
一時蓄積用CCDチャネルCGに順次蓄積し、所望の行
の画素データを外部に読み出した後に、一時蓄積用CC
Dチャネルに蓄積されている電荷を垂直転送用CCDチ
ャネルVに戻すようにしたため、一部の画素データだけ
を任意に指定して読み出すことができる。したがって、
従来不向きとされた画像処理分野にも電荷転送型イメー
ジセンサを広く用いることができる。
【0051】−第8の実施例− 第7の実施例は、2次元に配列された複数画素の画素デ
ータを行単位で選択して読み出すのに対し、以下に説明
する第8の実施例は、任意の画素のデータだけを選択し
て読み出せるようにしたものである。
【0052】図8はCCDの第8の実施例の内部構成を
示す回路図である。図8では、図7と共通する構成部分
には同一符号を付しており、以下では相違点を中心に説
明する。図8において、フォトトランジスタD1、第1
の静電容量C1および垂直転送用CCDチャネルVの構
成は図7に示す第7の実施例と共通する。垂直転送用C
CDチャネルVの一端には水平転送用CCDチャネルH
が接続されており、水平転送用CCDチャネルHの内部
には電荷読出部と第3の静電容量C3が設けられてい
る。
【0053】以下、図8に基づいて第8の実施例の動作
を説明する。第1の静電容量C1から垂直転送用CCD
チャネルVの内部の第2の静電容量C2に転送された電
荷データは、順次に第2の静電容量C2に転送される。
そして、垂直転送用CCDチャネルVから出力された電
荷は順次水平転送用CCDチャネルHに転送され、電荷
読出部を通過して第3の静電容量C3に転送される。読
み出したい画素の電荷データが電荷読出部に到達する
と、そのデータが電荷読出部から出力され、その後、第
3の静電容量C3に蓄積されている電荷が逆に転送され
て再度垂直転送用CCDチャネルVに転送され、もとの
第2の静電容量に蓄積される。
【0054】このように、第8の実施例によれば、読み
出したい画素の電荷が転送されるまで順次電荷を第3の
静電容量C3に蓄積し、読み出したい画素の電荷を出力
した後に、他の電荷を逆に転送してもとの第2の静電容
量に蓄積するようにしたため、指定アドレスの画素デー
タだけを読み出すことができる。
【0055】−第9の実施例− 第9の実施例は垂直転送用CCDチャネルと水平転送用
CCDチャネルをともにリング状にすることで、第7,
8の実施例のような逆転送の手間を省いたものである。
図9はCCDの第9の実施例の内部構成を示す回路図で
ある。図9では、図7と共通する構成部分には同一符号
を付しており、以下では相違点を中心に説明する。図9
に示すように、垂直転送用CCDチャネルVはその内部
にリング状に配設された第2の静電容量C2を有し、ク
ロックが入力されるたびに、各第2の静電容量C2に蓄
積されている電荷は隣接する第2の静電容量C2に転送
される。同様に、水平転送用CCDチャネルHの内部に
もリング状に配設された第3の静電容量C3が設けられ
る。
【0056】以下、図9に基づいて第9の実施例の動作
を説明する。第1の静電容量C1から垂直転送用CCD
チャネルVの内部の第2の静電容量C2に転送された電
荷データは、高速度で垂直転送用CCDチャネルVおよ
び水平転送用CCDチャネルHを巡回する。そして、こ
の巡回速度に同期した速度で電荷読出部から電荷データ
を読み出すようにすれば、任意のデータを迅速に読み出
せる。また、電荷データは一定速度でリング状に巡回し
ているため、第7および第8の実施例のように電荷デー
タを逆に転送する必要もなく、タイミング制御が容易に
なる。
【0057】−第10の実施例− 第10の実施例は、フローティングゲート型の読出回路
を設けて電荷を非破壊に読み出すものである。図10は
CCDの第10の実施例の構造を示す断面図である。図
10に示すように、P型シリコン基板11上には電極1
2が一定間隔で配設されている。P型シリコン基板11
を接地して電極12に正の電圧を印加すると、P型シリ
コン基板11と電極12との界面付近に空乏層13がで
き、この空乏層13付近に光を照射すると、光電変換に
よって生じた電子が空乏層13内に蓄積される。
【0058】一方、空乏層13と電極12との間には電
位が浮動しているフローティングゲートFGが設けられ
ており、このフローティングゲートFGはMOS型スイ
ッチS1を介してMOS型スイッチS2に接続されてい
る。そして、MOS型スイッチS2のソース端子には電
荷読出部が接続されている。
【0059】以下、図10に基づいて第10の実施例の
動作を説明する。P型シリコン基板11と電極12との
界面付近に光を照射すると、空乏層13内に電子が蓄積
される。そして、各電極12に印加する電圧を順次変更
することにより、空乏層13内の電子は隣接する空乏層
13に順次転送される。空乏層13内の電子がフローテ
ィングゲートFGの直下を通過すると、フローティング
ゲートFGに誘導電荷が誘起される。このとき、MOS
型スイッチS1が遮断している場合には、フローティン
グゲートFG内部の誘導電荷はどこにも移動せず、空乏
層13内の電子が隣接する空乏層13に転送された後に
再結合によって消滅する。
【0060】一方、空乏層13内の電子がフローティン
グゲートFGの直下を通過したときにMOS型スイッチ
S1が導通している場合には、フローティングゲートF
G内部の誘導電荷はMOS型スイッチS1のドレイン・
ソース間を通ってMOS型スイッチS2のゲート端子に
達する。これにより、MOS型スイッチS2のゲート電
位が変化し、その結果、MOS型スイッチS2のソース
電位、すなわち電荷読出部の電位が変化する。
【0061】いったんフローティングゲートFGからM
OS型スイッチS2のゲート端子に移動した誘導電荷は
電荷読出部の電位を読み出しても変化しないため、一フ
レーム中に何度でも電荷を読み出すことができ、非破壊
読出が可能となる。また、空乏層13内の電荷の転送速
度とMOS型スイッチS1のオン・オフ速度を同期させ
ることにより、任意の画素を選択して読み出すことがで
きる。
【0062】なお、上記第10の実施例では、フローテ
ィングゲートFG内部の誘導電荷やMOS型スイッチS
2のゲート端子に移動した誘導電荷を除去する手段を省
略しているが、電荷読出部の電位を読み出した後にフロ
ーティングゲートFGおよびMOS型スイッチS2のゲ
ート端子の誘導電荷を除去する手段を備えるのが望まし
い。
【0063】第1〜第6の実施例ではMOS型スイッチ
を用いたが、バイポーラ型スイッチを用いてもよい。ま
た、第7〜第10の実施例では電荷転送型イメージセン
サとしてCCDを用いたが、本発明はBBD(Buclcet
Brigade Device)などの他のすべての電荷転送型イメー
ジセンサに適用できる。
【0064】このように構成した実施例にあっては、フ
レーム転送用ゲートFTが転送手段に、MOS型スイッ
チSX1,SY1が電荷読出手段に、リセット用スイッ
チSRが第1の電荷除去手段に、リセット用スイッチS
R1が第2の電荷除去手段に、バッファB1が非破壊読
出手段に、MOS型スイッチFT1が電圧変換手段に、
一時蓄積用CCDチャネルCGが電荷蓄積手段に、転送
選択用CCDチャネルTSが読出制御手段に、垂直転送
用CCDチャネルVが第1の転送手段に、水平転送用C
CDチャネルHが第2の転送手段に、MOS型スイッチ
S1が電荷取出手段に、MOS型スイッチS2が電圧発
生手段に、それぞれ対応する。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、各画素ごとに設けられる第1の静電容量に蓄積さ
れている電荷を略同時に第2の静電容量に転送するよう
にしたため、第2の静電容量への電荷蓄積開始時刻およ
び電荷蓄積時間を共通にでき、電荷蓄積開始時刻および
電荷蓄積時間のずれによって生じるちらつきが生じなく
なる。また、転送手段を制御することで第1の静電容量
への電荷蓄積と第2の静電容量からの電荷読出とを同時
に行うことができ、その結果として各画素の画素データ
を任意の順序で読み出すことができる。請求項2に記載
の発明によれば、第2の静電容量に電荷を転送した後に
第1の静電容量に残存している電荷を除去するようにし
たため、残像電荷による画質の劣化を抑制できる。請求
項3に記載の発明によれば、第2の静電容量に電荷を転
送する前に第2の静電容量に残存している電荷を除去す
るようにしたため、残像電荷による画質の劣化を抑制で
きる。請求項4に記載の発明によれば、第2の静電容量
に蓄積されている電荷の量に変化が生じないように電荷
量に相関する量を読み出すようにしたため、いわゆる非
破壊読出が可能となり、一フレーム中に何度でも同一の
第2の静電容量から電荷を読み出せるようになる。請求
項5に記載の発明によれば、電圧設定手段を設けること
によって第1の静電容量の両端電圧がゼロまたは所定電
圧になるようにしたため、第1の静電容量に蓄積されて
いる電荷を第2の静電容量に効率よく転送でき、第1の
静電容量内部に残存電荷が残らないようにすることがで
きる。請求項6に記載の発明によれば、所望の光電変換
部の電荷が転送手段から出力されるまで順次電荷を蓄積
し、所望の電荷を読み出した後に、蓄積した電荷をもと
に戻すようにしたため、電荷転送型イメージセンサに任
意の画素だけを指定して読み出す機能を付加できる。請
求項7に記載の発明によれば、第1の転送手段および第
2の転送手段をリング状にすることで、任意の画素だけ
を指定して読み出せるとともに、タイミング制御も簡易
化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】XYアドレス型イメージセンサの第1の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図2】XYアドレス型イメージセンサの第2の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図3】XYアドレス型イメージセンサの第3の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図4】XYアドレス型イメージセンサの第4の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図5】XYアドレス型イメージセンサの第5の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図6】XYアドレス型イメージセンサの第6の実施例
の内部構成を示す回路図。
【図7】CCDの第7の実施例の内部構成を示す回路
図。
【図8】CCDの第8の実施例の内部構成を示す回路
図。
【図9】CCDの第9の実施例の内部構成を示す回路
図。
【図10】CCDの第10の実施例の内部構成を示す回
路図。
【図11】従来のXYアドレス型イメージセンサの内部
構成を示す回路図。
【図12】従来のXYアドレス型イメージセンサの欠点
を説明する図。
【図13】従来のCCDの内部構成を示す回路図。
【図14】全体像の一部に注目領域がある例を示す図。
【符号の説明】
C1 第1の静電容量 C2 第2の静電容量 D1 フォトダイオード FT フレーム転送用ゲート SX1,SY1 MOS型スイッチ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光量に応じた電流を発生する複数の光
    電変換部と、 これら光電変換部ごとに設けられ、発生された電流に応
    じた電荷を蓄積する第1の静電容量とを備え、 これら第1の静電容量のいずれかを選択して蓄積された
    電荷を読み出し可能なXYアドレス型イメージセンサに
    おいて、 前記第1の静電容量にそれぞれ対応して設けられる第2
    の静電容量と、 前記第1の静電容量と前記第2の静電容量との間にそれ
    ぞれ設けられ、前記第1の静電容量に蓄積されている電
    荷を略同時に対応する前記第2の静電容量に転送する転
    送手段と、 前記第2の静電容量のいずれかに蓄積されている電荷を
    選択して読み出す電荷読出手段とを備えることを特徴と
    するXYアドレス型イメージセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたXYアドレス型イ
    メージセンサにおいて、 前記第1の静電容量のそれぞれに対応して設けられ、前
    記転送手段による電荷転送が終了した後に前記第1の静
    電容量に残存している電荷を除去する第1の電荷除去手
    段を備えることを特徴とするXYアドレス型イメージセ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載されたXYアド
    レス型イメージセンサにおいて、 前記第2の静電容量のそれぞれに対応して設けられ、前
    記転送手段による電荷転送を行う前に前記第2の静電容
    量に残存している電荷を除去する第2の電荷除去手段を
    備えることを特徴とするXYアドレス型イメージセン
    サ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載されたX
    Yアドレス型イメージセンサにおいて、 前記電荷読出手段は、前記第2の静電容量に蓄積されて
    いる電荷の量に変化が生じないように該電荷量に相関す
    る量を読み出す非破壊読出手段を備えることを特徴とす
    るXYアドレス型イメージセンサ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載されたX
    Yアドレス型イメージセンサにおいて、 前記第1の静電容量のインピーダンスを高い状態に維持
    し、かつ前記第1の静電容量の両端電圧をゼロまたは所
    定電圧に設定する電圧設定手段を備え、 前記電圧設定手段が前記転送手段として機能することを
    特徴とするXYアドレス型イメージセンサ。
  6. 【請求項6】 受光量に応じた電流を発生する複数の光
    電変換部と、 これら光電変換部で発生された電流に応じた電荷を所定
    方向に順次転送する転送手段と、 この転送手段から出力された電荷を順次蓄積する電荷蓄
    積手段と、 前記複数の光電変換部のうち予め指定された光電変換部
    の電荷が前記転送手段から出力されると該電荷を読み出
    すとともに、前記電荷蓄積手段に蓄積されている電荷を
    前記転送手段に逆送する読出制御手段とを備えることを
    特徴とする電荷転送型イメージセンサ。
  7. 【請求項7】 受光量に応じた電流を発生する複数の光
    電変換部と、 これら光電変換部で発生された電流に応じた電荷を第1
    の方向に順次転送する第1の転送手段と、 この第1の転送手段から出力された電荷を第2の方向に
    転送する第2の転送手段とを備えた電荷転送型イメージ
    センサにおいて、 前記第1および第2の転送手段はそれぞれ電荷をリング
    状に転送可能とされており、前記第2の転送手段には前
    記第1の転送手段からの電荷を受け取るための電荷受取
    部と、該電荷を外部に読み出すための電荷読出部とが設
    けられることを特徴とする電荷転送型イメージセンサ。
JP7007564A 1995-01-20 1995-01-20 イメージセンサ Pending JPH08205034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7007564A JPH08205034A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 イメージセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7007564A JPH08205034A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 イメージセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08205034A true JPH08205034A (ja) 1996-08-09

Family

ID=11669304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7007564A Pending JPH08205034A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 イメージセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08205034A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002218323A (ja) * 2001-01-15 2002-08-02 Sony Corp 撮像装置及びその方法
JP2002344811A (ja) * 2001-05-14 2002-11-29 Olympus Optical Co Ltd 固体撮像素子
US6674470B1 (en) 1996-09-19 2004-01-06 Kabushiki Kaisha Toshiba MOS-type solid state imaging device with high sensitivity
WO2004043061A1 (ja) * 2002-11-07 2004-05-21 Rohm Co., Ltd. エリアイメージセンサ
US6975356B1 (en) 1999-06-28 2005-12-13 Fujitsu Limited Solid-state imaging device with the elimination of thermal noise
CN100352265C (zh) * 2004-05-31 2007-11-28 松下电器产业株式会社 用于减少在长时间曝光下垂直方向上阴影的图像拾取装置
WO2008023806A1 (fr) * 2006-08-25 2008-02-28 Kyocera Corporation Procédé de correction de sensibilité et dispositif imageur
US7623170B2 (en) 1998-06-30 2009-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Amplification type image pickup apparatus and method of controlling the amplification type image pickup apparatus
US7847847B2 (en) 2005-01-27 2010-12-07 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Structure for CMOS image sensor with a plurality of capacitors
US7893392B2 (en) 2005-11-14 2011-02-22 Nec Lcd Technologies, Ltd. Light-receiving circuit having a photodiode made of thin films and a transferring thin film transistor
US8106988B2 (en) 2007-09-06 2012-01-31 Renesas Electronics Corporation Solid imaging device
JP2013165416A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Nikon Corp 撮像装置

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6674470B1 (en) 1996-09-19 2004-01-06 Kabushiki Kaisha Toshiba MOS-type solid state imaging device with high sensitivity
US7623170B2 (en) 1998-06-30 2009-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Amplification type image pickup apparatus and method of controlling the amplification type image pickup apparatus
US6975356B1 (en) 1999-06-28 2005-12-13 Fujitsu Limited Solid-state imaging device with the elimination of thermal noise
JP2002218323A (ja) * 2001-01-15 2002-08-02 Sony Corp 撮像装置及びその方法
JP2002344811A (ja) * 2001-05-14 2002-11-29 Olympus Optical Co Ltd 固体撮像素子
WO2004043061A1 (ja) * 2002-11-07 2004-05-21 Rohm Co., Ltd. エリアイメージセンサ
US7423678B2 (en) 2002-11-07 2008-09-09 Rohm Co., Ltd. Area image sensor
CN100352265C (zh) * 2004-05-31 2007-11-28 松下电器产业株式会社 用于减少在长时间曝光下垂直方向上阴影的图像拾取装置
US7847847B2 (en) 2005-01-27 2010-12-07 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Structure for CMOS image sensor with a plurality of capacitors
US7893392B2 (en) 2005-11-14 2011-02-22 Nec Lcd Technologies, Ltd. Light-receiving circuit having a photodiode made of thin films and a transferring thin film transistor
EP2061235A1 (en) * 2006-08-25 2009-05-20 Kyocera Corporation Sensitivity correction method and imaging device
JPWO2008023806A1 (ja) * 2006-08-25 2010-01-14 京セラ株式会社 感度補正方法および撮像装置
JP4620780B2 (ja) * 2006-08-25 2011-01-26 京セラ株式会社 感度補正方法および撮像装置
WO2008023806A1 (fr) * 2006-08-25 2008-02-28 Kyocera Corporation Procédé de correction de sensibilité et dispositif imageur
EP2061235A4 (en) * 2006-08-25 2011-05-04 Kyocera Corp SENSITIVITY CORRECTION METHOD AND IMAGEUR DEVICE
US8049796B2 (en) 2006-08-25 2011-11-01 Kyocera Corporation Method of correcting sensitivity and imaging apparatus
US8106988B2 (en) 2007-09-06 2012-01-31 Renesas Electronics Corporation Solid imaging device
JP2013165416A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Nikon Corp 撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9899447B2 (en) Solid-state imaging device, method for driving the same, and imaging device
US6507365B1 (en) Solid-state imaging device
EP2587794B1 (en) Pixel and pixel array with global shutter
US7326904B2 (en) In-pixel kTC noise suppression using circuit techniques
EP2285098B1 (en) Solid-state image pickup device and driving method thereof, and electronic apparatus
US20160255287A1 (en) Electronic apparatus and driving method therefor
EP0905787B1 (en) Solid state image pickup device and driving method therefor
US9451190B2 (en) Method for driving photoelectric conversion device
JP3937716B2 (ja) 固体撮像装置及び撮像システム
JPH08205034A (ja) イメージセンサ
CN114422725A (zh) 一种图像输出方法、图像传感器及其应用
US5781234A (en) Charge-coupled image sensor operable to simultaneously transfer pixels from adjacent image acquisition and image storage areas at different pixel transfer rates
JP6083934B2 (ja) 光電変換装置の駆動方法
JPH11261899A (ja) 固体撮像装置
JP6012195B2 (ja) 光電変換装置、および、光電変換装置の駆動方法
EP0871326A2 (en) Motion-detecting image sensor incorporating signal digitization
JPH10285467A (ja) 撮像装置
JPH1093868A (ja) 固体撮像素子及びその駆動方法
JP2004336823A (ja) 撮像装置
JP3424267B2 (ja) クランプ用キャパシタを有する増幅型固体撮像装置
JP2004208006A (ja) 固体撮像装置
JP2019140513A (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP2002152597A (ja) 固体撮像デバイスおよび固体撮像装置
JPS61267364A (ja) 固体撮像装置