JPH08204959A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH08204959A
JPH08204959A JP7008181A JP818195A JPH08204959A JP H08204959 A JPH08204959 A JP H08204959A JP 7008181 A JP7008181 A JP 7008181A JP 818195 A JP818195 A JP 818195A JP H08204959 A JPH08204959 A JP H08204959A
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JP7008181A
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Shigeo Yamagata
茂雄 山形
Hiroshi Tanioka
宏 谷岡
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 階調性に優れた高画質な中間調処理画像を高
速に、しかも極めて簡単な構成で得ることができる画像
処理装置の提供を目的とする。 【構成】 所定領域の平均濃度値を演算する平均濃度演
算回路3と、乱数データを発生する乱数発生器5と、前
記平均濃度演算回路3により得られた平均濃度値m
(i、j)と前記乱数発生器5からの乱数データp
(i、j)を所定の割合で加算する加算回路7と、前記
加算器により得られた値mp(i、j)を閾値として、
入力多値画像データf(i、j)を2値化処理する2値
化回路1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多値画像データを2値
画像データに2値化処理する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファクシミリ装置やデジタル
複写機等の画像処理装置における、画像データの2値化
処理方式として、誤差拡散法や平均濃度近似法が提案さ
れている。
【0003】前者の誤差拡散法は、文献R.FLOYD
& L.STEINBERG、“AN ADAPTI
VE ALGORITHM FOR SPETIAL
GRAY SCALE”,SID 75DIGEST,
PP36〜37に開示されている如く、注目画素の多値
画像データを2値化(最濃レベルかまたは最淡レベルに
変換)し、前記2値化レベルと2値化前の多値画像デー
タとの誤差に所定の重み付けをして注目画素近傍の画素
のデータに加算するものである。
【0004】また、後者の平均濃度近似法は、特開昭5
7−104369号に記載されている様に、注目画素近
傍の既に2値化された2値データを用いて注目画素を黒
または白に2値化した場合のそれぞれの近傍画素との重
み付け平均値を求め、この2つの平均値の平均を閾値と
して注目画素の画像データを2値化するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した誤差拡散法
は、入力画像データと出力画像データとの誤差を補正す
る方式のため、入力画像の濃度を出力画像に保存するこ
とができ、解像度及び階調性共に優れた画像を提供する
ことが可能である。
【0006】しかしながら、誤差拡散法は入力画像デー
タと出力画像データとの誤差補正をする際、多くの2次
元演算をおこなわなければならず、その処理量の多さに
より、ハードウエアー構成が大変複雑になるという欠点
があった。
【0007】また、特に入力画像レベルがハイライトの
領域においては、入力画像データと出力画像データとの
誤差補正をする際に、誤差データが分配される周辺領域
の方向性が出力画像にあらわれるという欠点があった。
【0008】また、平均濃度近似法は2値化後の2値デ
ータを用いて演算を行うので、ハードウエア構成を簡素
化することが出来るとともに少ない処理量の為、処理の
高速化を実現することが可能である。
【0009】しかしながら、平均濃度近似法は、単に注
目画素を含めた領域の平均値に注目画素を近似させ、2
値化を行うので階調数が制限されリニアリティが劣ると
ともに、なだらかな濃度変化を有する画像に対して特有
の低周波のテクスチャが発生し、画質が劣化するといっ
た欠点があった。
【0010】本発明は上述した従来技術の欠点を除去す
るものであり、階調性に優れた高画質な中間調処理画像
を高速に、しかも極めて簡単な構成で得ることができる
画像処理装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上述した目的を
達成するため、本発明の画像処理装置は多値画像データ
を入力する入力手段と、所定領域の平均濃度値を演算す
る演算手段と、乱数データを発生する乱数発生手段と、
前記演算手段により得られた平均濃度値と前記乱数発生
手段からの乱数データを所定の割合で合成する合成手段
と、前記合成手段により得られた値を閾値として、前記
多値画像データを2値化処理する2値化手段とを備え
る。
【0012】そして本発明によれば誤差拡散法に比較し
て処理量が極めて少ないにもかかわらず、これと、同
等、もしくはそれ以上の画像再生能力があり、特に誤差
補正をおこなう誤差拡散法において生じていたハイライ
ト領域の2値化出力の方向性は、誤差補正を行わない本
実施例の方式においては、まったく生じることがないば
かりでなく、注目画素近傍の2値化処理済みデータ信号
より算出した平均濃度に所定の比率で加算される乱数信
号の影響により2値化出力における出力“1”の画素は
平均的に配置され、出力画像の質を向上することができ
る。
【0013】また、注目画素近傍の2値化処理済みデー
タ信号より算出した平均濃度に所定の比率で加算される
乱数信号の影響により、なだらかな濃度変化を有する入
力画像データを2値化処理する場合にも、前述した平均
濃度近似法に比較し、特有のテクスチャを発生すること
なく2値化出力における階調表現が滑らかになり出力画
像の画質を向上することができる。
【0014】又、本発明の画像処理装置は多値画像デー
タを入力する入力手段と、2値化処理の終了した画素領
域の2値データと、2値化の終了していない画素領域の
多値画像データに基づき平均濃度値を演算する演算手段
と、乱数データを発生する乱数発生手段と、前記演算手
段により得られた平均濃度値と前記乱数発生手段からの
乱数データに基づき2値化のための閾値を形成する形成
手段と、前記形成手段からの閾値を用いて前記多値画像
データを2値化処理する2値化手段とを備える。
【0015】これにより、前述した作用効果に加え、中
間濃度の入力画像データに対する2値化出力画像におい
て、画質劣化の要因となる、市松パターンの発生を抑制
することができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照し本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0017】図1は、本発明の以下に説明する複数の実
施例に共通に用いられる画像処理装置の構成を示したブ
ロック図である。
【0018】101は入力センサ部でありCCD等の光
電変換素子及びこれを走査する駆動装置より構成され原
稿の読み取り走査を行う。入力センサー部101にて読
み取られた原稿の画像データは、逐次A/D変換器10
2に送られる。ここでは各画素のデータを8ビットのデ
ジタルデータに変換し、256階調数を持つデータに量
子化する。A/D変換器102の出力信号は補正回路1
03に入力され、CCDセンサーの感度ムラや照明光源
による照度ムラを補正するためのシェーデイング補正等
をデジタル演算処理により行う。次に、この補正処理済
みのデータを2値化回路104に入力する。2値化回路
104では入力された8ビットの多値画像データを以下
の実施例で詳細に述べる2値化方式により1画素1ビッ
ト2値のデータに量子化処理する。35はレーザービー
ム、又は、インクジェト方式により構成されたプリンタ
で2値化回路104より入力される2値のデータに基づ
き印字ドットをオン/オフ制御し、画像を記録紙上に再
現する。
【0019】以下に説明する実施例では、図1の2値化
回路104について詳細に説明する。
【0020】〔第1実施例〕本発明の第1実施例を以下
に図面を参照しながら説明する。
【0021】図2は、本発明の第1の実施例を示し、図
2は、2値化回路104の詳細を示したブロック図であ
る。図2中、f(i、j)は2値化しようとする入力画
像の多値濃度データを示し、これは、正規化された0〜
1の値をとるものである。1はf(i、j)と、後述す
る加算器7の出力信号mp(i、j)が入力される比較
器であり、比較結果として2値化画像データB(i、
j)を出力する。2は2値化出力B(i、j)が入力さ
れるメモリである。
【0022】3はメモリ2より読み出した信号が入力さ
れ、入力した2値データに基づき注目画素近傍の平均濃
度m(i、j)を演算し出力する平均濃度演算回路であ
る。4は平均濃度演算回路3の出力信号m(i、j)に
係数K(Kは1以下)を乗算し、その結果を出力する乗
算器である。5は正規化された0〜1の値をとる乱数p
(i、j)を発生する乱数発生器、6は乱数発生器より
出力された乱数p(i、j)が入力され、これに係数
(1−K)を乗算した結果を出力する乗算器、7は乗算
器4、乗算器6の出力を加算し、加算結果信号mp
(i、j)を出力する加算器である。
【0023】平均濃度演算回路3の出力信号m(i、
j)は乗算器4によりK倍されまた、乱数発生器5より
出力された乱数信号p(i、j)は乗算器6により(1
−K)倍されて、加算回路7に入力される。加算回路7
の出力信号mp(i、j)は mp(i、j)=K×M(i、j)+(1−K)×p(i、j)…<1> となる。
【0024】前述したように係数Kは1以下の数値が選
ばれていることにより、mp(i、j)は平均濃度信号
m(i、j)と乱数信号p(i、j)が所定の比率Kで
加算された信号となる。
【0025】図3(1)は入力画像データf(i、j)
の画素ごとの配置を示す図面であり図3(1)において
f(i、j)は2値化しようとする注目画素位置の入力
画像の多値濃度データを示す。
【0026】図3(2)は2値化画像データを表す図で
あり、B(i、j)は注目画素の2値化後の濃度(0又
は1の値とする)を示す。破線により囲まれた部分は、
注目画素の処理時には既に2値化処理の行われた画素デ
ータを示し、これらは、図2のメモリ2に記憶されてい
るものであり、図2の平均濃度演算回路3にて参照さ
れ、注目画素近傍の平均濃度算出時に用いられるもので
ある。図3(3)は平均濃度を演算する際に用いられ
る、重み付けマスクを示す図である。Rは重み付けマス
クを示す1例で、3×3サイズのマトリクスで表してい
る。注目画素にあたる位置の重みはR(0、0)で示
し、R(0、0)=R(0、−1)=0としている。
【0027】以下に本第1実施例の動作について詳細に
説明する。
【0028】図2のメモリ2には図3(2)に示した注
目画素位置に対して既に2値化処理が終了している2値
化画像データが記憶され、これは、前述したように、少
なくとも図3(3)に示した重み付けマスクにより平均
濃度を演算する際に用いられる領域が記憶されている。
【0029】平均濃度演算回路3はメモリ2に記憶され
た2値化画像データを参照して、注目画素近傍における
2値画像の重み付け平均濃度をm(i、j)として、こ
れを次式により求める。
【0030】
【外1】 ここでSは重みRの総和を示す。
【0031】平均濃度演算回路3より出力されたm
(i、j)は乗算器4にてK倍され加算器7にて(1−
K)倍された乱数p(i、j)と加算されてmp(i、
j)を出力する。mp(i、j)は比較器1に入力され
る。比較器1にてmp(i、j)は多値の入力画像デー
タf(i、j)と比較され次式に従って2値化出力B
(i、j)を得る。 f(i、j)>mp(i、j)の時B(i、j)=1…<3> f(i、j)≦mp(i、j)の時B(i、j)=0…<4> 以上説明したように、多値の入力画像データf(i、
j)と、注目画素近傍の2値化処理済みデータ信号より
算出した平均濃度m(i、j)と乱数信号p(i、j)
を所定の比率で加算した信号mp(i、j)にもとづい
て2値化出力B(i、j)が算出される。
【0032】ここで注目画素近傍の2値化処理済みデー
タ信号より算出した平均濃度m(i、j)と乱数信号p
(i、j)の加算比率を決める係数Kの値は2値化出力
における階調のなめらかさ、またハイライト、ダーク領
域における2値化出力の自然感を左右するものであり、
係数Kの値を小さくし、乱数の割合を増やすほど、周期
的なテクスチャーの発生は抑えることができるが、得ら
れる2値化出力画像にざらつき感が増すことになり、画
質の劣化をまねくことになる。係数Kの値としては、約
0.7〜0.95としたとき周期的なテクスチャの発生
及びざらつき感を抑えた良好な2値化出力が得られる。
【0033】また、係数Kの値は固定にするのではな
く、入力画像データf(i、j)のレベル、または平均
濃度m(i、j)のレベルに基づいて変化させてもよ
い。
【0034】つまり、〈1〉式から明らかな如く、Kの
値が小さい時は、乱数の影響が大きくなる。このため出
力されるドットとドットが乱数に支配されランダムに発
生し、画像のハイライト及びダーク部において粒状感に
優れた画像を得ることができる。従って、入力画像デー
タf(i、j)又は平均濃度m(i、j)のレベルを判
別し、そのレベルが小さいハイライト部及び、f(i、
j)又はm(i、j)のレベルが大きいダーク部ではK
の値を小さくする。
【0035】一方、Kの値が大きい時は乱数の影響が小
さくなるため画像のざらつきを抑えた滑らかな階調を表
現することができる。従って、入力画像データf(i、
j)又は平均濃度m(i、j)のレベルを判別し、その
レベルが中間濃度部である場合はKの値を大きくする。
【0036】また、Kの値は使用者の所望する2値化出
力画像の質に対応して選択設定するようにしてもよい。
【0037】また、平均濃度m(i、j)を算出する際
に2値化データを参照する注目画素近傍の2値化処理済
み画素領域を図3の(2)に破線で示したものより広げ
ることにより、2値化出力画像の階調がなめらかになり
良好な画像出力が得られるものであり、本実施例に示し
た領域に限定されるものではない。
【0038】また、本実施例では、算出された平均濃度
m(i、j)をK倍した値と、(1−K)倍した乱数を
加算した値mp(i、j)を比較器1の入力としている
が、乗算器4、6を省略し、これらを省略した場合の重
み付けマスクの総和S′を、 S′=S/K となるように図3(3)に示した各画素の重み係数を初
めから決め、更に、乱数発生器5より発生される乱数を
p′(i、j)とすると、 p′(i、j)=(1−K)×p(i、j) となるように初めから乱数の上限値を決め、前述のS′
とp′(i、j)を加算した値をmp(i、j)として
比較器1の入力としてもよい。
【0039】図4に図2に示した実施例により出力され
る2値化画像データのリニアリティを示す。横軸は入力
される多値画像データを示し、縦軸に単位面積当たりの
2値化出力1の画素の正規化個数を示す。
【0040】乱数の加算割合を決める係数Kの値が一定
値の場合、図4に示されるように、多値画像入力データ
の値が中心値よりも小さい場合には、単位面積当たりの
2値化出力1の画素の個数は、理想値に比較して、多く
なり、多値画像入力データの値が中心値よりも大きい場
合には、単位面積当たりの2値化出力1の画素の個数
は、理想値に比較して、少なくなる特性を示し、中間濃
度レベルを境にして対象な特性となる。また、理想値と
の誤差は、最低濃度または、最高濃度の入力多値データ
を処理した場合において、最も大きくなっている。
【0041】これは、入力画像多値データの値が小さい
ハイライト画像の、2値化の際には、大部分の注目画素
の2値化時に算出される平均濃度m(i、j)の値は小
さい値(最小濃度に近い値)となり、比較器1で比較さ
れるmp(i、j)の値としては乱数発生器5より発生
される乱数p(i、j)が支配的となる。すなわち、乱
数p(i、j)の、値の幅、周期がハイライト画像の2
値化出力を決定する大きな要因となっていることによ
る。また、同様の理由により、入力画像多値データの値
が大きい高濃度画像の、2値化の際にも、乱数p(i、
j)の、値の幅、周期がハイライト画像の2値化出力を
決定する大きな要因となっている。
【0042】そこで、ハイライト、高濃度領域のリニア
リティを良好に設定するためには、比較的、乱数加算の
割合を大きく設定する必要がある。しかし、乱数加算割
合を一率で大きくすることは、得られる2値化出力画像
のざらつき感を増加させ、画質の劣化をまねくことにな
る。
【0043】そこで、乱数加算割合を増加させずにハイ
ライト部のリニアリティを良好に保つことができる実施
例を図5に示す。
【0044】図5は入力画像多値データとして0〜25
5(8ビット)の値が取られる場合の例を示す。図5中
11は乱数発生器を示し0〜63の乱数を発生する。1
2は8ビットの入力画像多値データf8(i、j)を1
0ビットのデータ信号f′(i、j)にテーブル変換す
る変換回路であり、256バイトのRAMで構成されて
いる。平均濃度演算回路13は、すでに2値化の終了し
た注目画素周辺領域の2値化出力データより、平均濃度
を算出するブロックであり、m′(i、j)は
【0045】
【外2】 で示される式に従って算出される。
【0046】ここでR(X、Y)、B(i−X、j−
Y)は図3(2)、(3)に示した画素位置に対応す
る、重み付けマスクの値と2値化出力データをしめす。
【0047】ここで、重み付けマスクの総和は960と
なるように、各画素に対する値が決定されている。加算
器7には前述した乱数p′(i、j)とm′(i、j)
が入力され、それぞれを加算したデータm′p′(i、
j)が比較器1にて10ビットに変換された入力画像多
値データf′(i、j)と比較されて、2値化出力B
(i、j)を得る。ここで、入力画像多値データf8
(i、j)の0〜255に対して、m′p′(i、j)
は0〜1023の値を取りえることにより、変換回路1
2の変換テーブルの設定値により、入力画像多値データ
に対するリニアリティ、すなわち、単位面積あたりの2
値化出力“1”となる画素数を制御することが可能とな
り、ハイライト、高濃度画像に対しても加算する乱数の
値を大きくすることなく、良好なリニアリティを確保す
るこたができる。
【0048】図6に変換回路12で用いられる変換テー
ブルの例を示し、図7に図5に示した示した実施例によ
り出力される2値化画像データのリニアリティを示す。
横軸は入力される多値画像データを示し、縦軸に単位面
積(255画素)あたりの2値化出力1の画素の個数を
示す。
【0049】ここで用いられている変換テーブルは、ハ
イライト入力に対しては、2値化出力“1”の画素数を
減少させるために、入力データを下げる方向、すなわち
入力画像データの4倍よりも小さな値に変換し、高濃度
入力に対しては、2値化出力“1”の画素数を増加させ
るために、入力データを上げる方向、すなわち入力画像
データの4倍よりも大きな値に変換するよう設定されて
いる。
【0050】このような変換テーブルを使用し、8ビッ
ト入力データを10ビットに拡張して、処理することに
より、乱数加算割合を増加させることなく、入力多値画
像を2値化処理した場合のリニアリティを改善すること
ができる。
【0051】これは、ハイライト画像、最高濃度画像入
力レベルのリニアリティに大きく寄与する乱数の値を実
質的に大きくすることにが可能となることによるもので
ある。1例として、8ビット処理で加算乱数が0〜15
必要であった場合、10ビット処理では0〜60として
も、出力画像のざら付き感としては、同等である。しか
し、注目画素周辺の2値化済み画素の2値化出力がすべ
て“0”または“1”となるような場合、すなわち加算
乱数の値が2値化出力のレベル決定に支配的になるハイ
ライト、高濃度画像入力値に対しては、加算乱数の幅が
4倍になることにより、ハイライト部の2値化出力
“1”となる割合を抑え、高濃度部の2値化出力“0”
となる割合が抑えられることになるわけである。
【0052】なお、ここでは、変換回路として、テーブ
ル変換を行うRAMを使用しているが、これは、算術的
な手段により演算により、データ信号の変換を行っても
同様な効果がえられることは、明白である。
【0053】以上説明した如く、本第1実施例の2値化
方式は誤差拡散法に比較して処理量が極めて少ないにも
かかわらず、これと、同等、もしくはそれ以上の画像再
生能力があり、特に誤差補正をおこなう誤差拡散法にお
いて生じていたハイライト領域の2値化出力の方向性
は、誤差補正を行わない本実施例の方式においては、ま
ったく生じることがしないばかりでなく、注目画素近傍
の2値化処理済みデータ信号より算出した平均濃度に所
定の比率で加算される乱数信号の影響により2値化出力
における出力“1”の画素は平均的に配置され、出力画
像の質を向上することができる。
【0054】また、注目画素近傍の2値化処理済みデー
タ信号より算出した平均濃度に所定の比率で加算される
乱数信号の影響により、なだらかな濃度変化を有する入
力画像データを2値化処理する場合にも、前述した平均
濃度近似法に比較し、特有のテクスチャを発生すること
なく2値化出力における階調表現が滑らかになり出力画
像の画質を向上することができる。
【0055】更に、出力画像のざらつきを抑え、入力多
値画像を2値化処理した場合のリニアリティをも改善す
ることができる。
【0056】〔第2実施例〕図8に第2の実施例のブロ
ック図を示す。図8の図面中、前述した第1の実施例図
2において説明したブロックと同等のブロックには同一
の番号を付し、これらのブロックに関しては説明を省略
する。
【0057】図8中15は正規化された−G〜+Gの乱
数p(i、j)を出力信号として発生する乱数発生器で
ある。
【0058】以下に本発明の第2実施例の動作について
詳細に説明する。
【0059】図8中の平均濃度演算回路3より前述した
<2>式より算出された平均濃度m(i、j)が出力さ
れ、これが加算器7により、乱数発生器15の出力信号
p(i、j)と加算され出力信号mp(i、j)とな
り、これが、入力画像の多値濃度データと比較器1によ
り比較され2値化出力B(i、j)がえられる。
【0060】ここで、加算器7の出力mp(i、j)は
算出された平均濃度m(i、j)を中心値とし、乱数に
よりプラス、マイナス方向に変化された値となってい
る。
【0061】乱数発生器15より発生する乱数の幅を決
定する値Gは2値化出力における階調のなめらかさ、ま
たハイライト領域における2値化出力の自然感を左右す
るものであり、Gの値としては、約0.35〜0.02
5としたとき良好な2値化出力が得られる。
【0062】乱数として、プラスデータだけでなくマイ
ナスデータも用いることにより、より自然が出力画像を
得ることができる。
【0063】この乱数発生器15は図2の乱数発生器
5、図5の乱数発生器11にも用いることができる。
【0064】〔第3実施例〕図9に第3の実施例のブロ
ック図を示す。図9の図面中、前述した第1の実施例図
2において説明したブロックと同等のブロックには同一
の番号を付し、これらのブロックに関しては説明を省略
する。
【0065】以下に、本発明の第3実施例の動作につい
て詳細に説明する。本実施例では多値の入力画像信号f
(i、j)は乗算器4によりK倍され、また、乱数発生
回路5より出力された乱数信号pは乗算器6により(1
−K)倍されて、加算回路7に入力される。加算回路7
の出力信号fp(i、j)は入力画像信号f(i、j)
と乱数信号p(i、j)が所定の比率Kで加算された信
号となり次式で示される。 fp(i、j)=K×f(i、j)+(1−K)×p
(i、j) 上記fp(i、j)は比較器1に入力されまた比較器1
の他方の入力には前述した〈2〉式により算出された注
目画素近傍の平均濃度m(i、j)が入力される。ま
た、比較器1は次式に従って2値化出力B(i、j)を
算出し出力する。 fp(i、j)>m(i、j)の時B(i、j)=1 fp(i、j)≦m(i、j)の時B(i、j)=0 以上説明したように、多値の入力画像データf(i、
j)と乱数信号p(i、j)を所定の比率で加算した信
号fp(i、j)と注目画素近傍の2値化処理済みデー
タ信号より算出した平均濃度m(i、j)にもとづいて
2値化出力B(i、j)が算出される。
【0066】以上説明した構成において得られる2値化
出力画像は第1の実施例の図2にて得られる2値化出力
画像と同等のものとなり、前述したのと同様な理由によ
り誤差拡散法、平均濃度近似法比較して画質の向上した
2値化出力画像が得られるという効果がある。
【0067】〔第4実施例〕次に、第4の実施例を説明
する。第4実施例における構成は図2と同じであり、第
4の実施例は、前述した第1の実施例図2の平均濃度演
算回路3の構成を変えたものであり、他のブロックに関
しては、前述した実施例において説明したブロックと同
等のブロックにより構成されるものである。同等のブロ
ックに関しては説明を省略する。
【0068】第1の実施例で用いた平均濃度演算時に用
いられる、重み付けマスク(図3(3))は、注目画素
位置に関する値R(0、0)=0としている例を示した
が、ここでは、R(0、0)≠0の場合に関して説明す
る。ただし、第1の実施例と同様にR(0、−1)=0
とする。
【0069】本第4実施例では、注目画素を“1”また
は“0”のいずれかに2値化した場合の注目画素近傍に
おける出力画像の平均濃度をそれぞれm1(i、j)、
m0(i、j)とし、次式により求める。
【0070】
【外3】 ここでSは重みRの総和を示す。上記求めたm1(i、
j)、m0(i、j)よりm(i、j)を次式により求
める。 m(i、j)=(m1(i、j)+m0(i、j))/2 このようにして求められた平均濃度m(i、j)が平均
濃度演算回路3より出力される。
【0071】また、平均濃度演算回路3より出力された
m(i、j)は、前述した式<1>に従って、乱数発生
器5より出力されたp(i、j)と所定の比率Kにて加
算されmp(i、j)として比較器1に入力される。こ
れが比較器1において他方の入力信号f(i、j)と比
較され次式に従って2値化出力B(i、j)を得る。 f(i、j)>mp(i、j)の時B(i、j)=1 f(i、j)≦mp(i、j)の時B(i、j)=0 以上説明したように、第4の実施例において算出される
注目画素近傍の平均濃度m(i、j)は、注目画素位置
に対応する、重み付けマスクの値として0でない値をも
つことにより注目画素の2値化出力を予測して算出した
m1(i、j)、m0(i、j)の平均値となる。
【0072】このように、注目画素位置の2値化出力を
予測して、注目画素の2値化出力を決定することによ
り、2値化出力画像に発生する、テクスチャーが高周波
成分を有するようになり、低周波テクスチャの発生を抑
えることができる。
【0073】〔第5実施例〕次に、第5の実施例を説明
する。図10に第5の実施例のブロック図を示す。図1
0の図面中、前述した第1の実施例図2において説明し
たブロックと同等のブロックには同一の番号を付し、こ
れらのブロックに関しては説明を省略する。
【0074】図10中8は入力画像データが入力される
FIFO(ファーストインファーストアウト)メモリで
あり、ここで、入力画像データf(i+1、j)はFI
FOメモリ8に入力されここで、所定の遅延が与えられ
る。所定の遅延を与えられた入力画像データはf(i、
j)で示されこれが比較器1に入力される。また、入力
画像データf(i+1、j−1)は平均濃度演算回路9
に入力される。平均濃度演算回路9の出力信号m(i、
j)は乗算器4に出力される。
【0075】図11(1)は入力画像データの画素ごと
の配置を示す図面であり図11(1)においてf(i+
1、j−1)がFIFOメモリ8に入力される画素の入
力画像データ、及び対応する画素配置を示し、入力画像
データf(i、j)で示される画素位置はFIFOメモ
リ8より出力される入力画像データが対応する画素位置
である。またf(i、j)で示す画素位置を2値化を行
う際の注目画素とする。
【0076】図11(2)は平均濃度を演算する際に用
いられる、重み付けマスクを示す図である。Rは重み付
けマスクを示す1例で、4×4サイズのマトリクスで表
している。注目画素にあたる位置の重みはR(0、0)
で示し、R(0、0)≠0,R(0、−1)=R(−
1、0)=R(−1、−1)=0としている。なお、R
(0、0)=0としても、本実施例は実現することがで
きる。
【0077】以下動作について詳細に説明する。
【0078】図10中の平均濃度演算回路9にて、既に
2値化された画素位置のメモリ2からの2値化出力デー
タ及び入力画像データf(i+1、j−1)を用いて、
注目画素を“1”または“0”のいずれかに2値化した
場合の注目画素近傍における出力画像の平均濃度をそれ
ぞれm1(i、j)、m0(i、j)として以下の式に
より求める。
【0079】
【外4】 ここでSは重みRの総和を示す。上記求めたm1(i、
j)、m0(i、j)よりm(i、j)を次式により求
める。 m(i、j)=(m1(i、j)+m0(i、j))/2 このようにして求められた平均濃度m(i、j)が平均
濃度演算回路9より出力される。
【0080】以上説明したように、本実施例の平均濃度
演算回路9にて算出される注目画素近傍の平均濃度m
(i、j)は、注目画素近傍の既に2値化が終了した画
素位置に対する2値化出力とまだ2値化を行っていな
い、画素位置の多値の入力画像データf(i+1、j−
1)を参照し、これを、図11(2)に示した重み付け
マスクを用い演算することによりおこなわれている。
【0081】平均濃度演算回路9より出力された注目画
素近傍の平均濃度m(i、j)は、前述した式<1>に
従って、乱数p(i、j)と加算され加算器7よりmp
(i、j)として出力される。比較器1にてmp(i、
j)はf(i、j)と比較されて、前述した式、
〈3〉、〈4〉に従って2値化出力B(i、j)を出力
する。
【0082】本第5実施例に示したように、注目画素近
傍の平均濃度算出の際に、既に2値化が終了した画素領
域の2値化出力値と、まだ2値化が終了していない画素
領域の入力画像データをもちいることにより、2値化出
力においてレベル“1”となる画素が繋がるという効果
があり、2値化出力画像において高周波成分を有するテ
クスチャ(1と0が交互に発生する市松パターン)の発
生を抑制するという効果がえられる。
【0083】これは、平均濃度を2値化出力値だけで求
める場合よりも、2値化が終了していない入力画像デー
タも用いる場合の方が、ドットが打たれた時の平均濃度
の上がり方が少ないためで、つまり、ドットが打たれて
も、次の画素の2値化閾値となる平均濃度の上がり方が
少ないと、ドットが連続してうたれることとなる。これ
により、中間濃度の画像データを連続して入力すると2
値化結果は1、1、0、0、1、1、0、0…となり目
障りな市松パターン(1、0、1、0、1、0…)の発
生を防止できる。
【0084】また、なだらかな濃度変化を有する入力画
像データを2値化する場合においては、第1の実施例に
て説明したすでに2値化が終了した画素領域のみを使用
して、注目画素周辺の平均濃度を算出する場合にひかく
して、乱数の加算割合を小さくしても、周期的なテクス
チャーの発生が抑えられ、第1実施例と同等の階調表現
が得られるという効果があり、総合的な画質が向上す
る。
【0085】なお、本実施例では、注目画素近傍の平均
濃度算出の際に、参照するまだ2値化が終了していない
画素領域の入力画像データは式〈5〉、〈6〉に示すよ
うに、多値データのままで使用されることとなるが、こ
れを、ディザマトリクス、若しくは乱数により一度2値
化した2値データを使用するようにしてもよい。これに
より、演算を簡略化できる。ただし、この場合、ディザ
マトリクスにより2値化されたデータは平均濃度算出に
用いられるが、この2値化データがそのまま2値化出力
として出力されるわけでは無い。尚、入力多値データを
一度、2値化データに変換したのち、平均濃度の算出に
用いる例は後で説明する。
【0086】又、平均濃度算出の際にもちいられる図1
1(2)にしめした重み付けマスクとして、 R(0、0)=R(0、−1)=R(−1、0)=R
(−1、−1)=0 とし注目画素位置に対応する重み付けマスクの値R
(0、0)を“0”とすることにより、2値化出力にお
いてレベル“1”となる画素が繋がるという効果がさら
にあがり、2値化出力画像に発生する高周波成分のテク
スチャがさらに抑制される。特に中間濃度の入力画像デ
ータに対する2値化出力画像において、画像劣化の要因
となる。市松パターンの発生を抑制することができる。
【0087】〔第6の実施例〕次に第6の実施例を以下
に説明する。第6実施例の特徴は、第1の実施例にて説
明した図2のブロック図における平均濃度演算回路3に
て演算される。注目画素近傍の平均濃度m(i、j)を
以下の式に従って算出するところにある。
【0088】
【外5】
【0089】ここでt=0のときm(i、j)は第1実
施例にて算出された平均濃度に等しいものとなる。tに
0を越える値に設定することにより、ここで算出される
平均濃度m(i、j)は注目画素位置に隣接する画素の
2値化出力値B(i−1,j),B(i,j−1)の値
により変化する。
【0090】ここで算出される注目画素近傍の平均濃度
m(i、j)は、注目画素位置に隣接する画素の2値化
出力値B(i−1,j),B(i,j−1)が1の時、
ma(i、j)よりt{B(i、j−1)+B(i−
1、j)}だけ小さい値となる。すなわち、隣接画素に
2値化出力“1”の画素がある場合には、係数tの大き
さに基づいて平均濃度が下げられることになる。これに
より、比較器1に入力されるmp(i、j)の値も下げ
られることになり、比較器1にて出力される2値化出力
B(i、j)はレベル“1”を取りやすくなる。よって
2値化出力画像においては、レベル“1”の画素が繋が
って出力されやすくなるという効果がある。
【0091】係数tの値を大きく設定するほど、2値化
出力画像において、レベル“1”の画素が繋がって出力
されやすくなり、2値化出力画像に発生する高周波成分
のテクスチャが抑制される。特に中間濃度の入力画像デ
ータに対する2値化出力画像において、画像劣化の要因
となる、市松パターンの発生を抑制する効果が得られ
る。
【0092】〔第7実施例〕第7実施例を図12を用い
て説明する。図12の図面中、前述した第1の実施例図
2において説明したブロックと同等のブロックには同一
の番号を付し、これらのブロックに関しては説明を省略
する。
【0093】図12中21は入力画像データf(i、
j)と平均濃度演算回路3の出力である注目画素近傍の
平均濃度m(i、j)が入力される差分演算回路で、出
力として、2入力の差分の絶対値|m(i、j)−f
(i、j)|を出力する。
【0094】22は差分演算回路21の出力信号と所定
の値εの大きさを比較する比較器であり、|m(i、
j)−f(i、j)|が所定の値εより大きい場合に
“1”を大きく無い場合に“0”を出力ERとして2値
化出力決定部23に出力する。2値化出力決定部23に
は比較器1にて f(i、j)>mp(i、j)の時B¥0(i、j)=1 f(i、j)≦mp(i、j)の時B¥0(i、j)=0 の式に従って2値化された信号B¥0(i、j)、比較
器22の出力信号ER、及び2値化出力が記憶されてい
るメモリ2が接続されており、出力として2値化出力B
(i、j)を出力する。
【0095】以下に本第7実施例の動作について詳細に
説明する。2値化出力決定部23は図3(2)に示し
た、注目画素位置近傍の既に2値化が終了した画素位置
における2値化出力をメモリ2を介して参照することに
より出力“1”の画素の数をN1、出力“0”の画素の
数をN0として、それぞれを計算し、以下の式に従って
2値化出力B(i、j)を決定し出力する。 ER=1ならばB(i、j)=B¥0(i、j) ER=0かつN0>N1ならばB(i、j)=0 ER=0かつN0≦N1ならばB(i、j)=1 ここでER=1とは差分演算回路21の出力信号|m
(i、j)−f(i、j)|が所定値εより大きい場合
を表し、これは注目画素の入力画像データf(i、j)
と注目画素近傍の平均濃度m(i、j)の差分が大きい
場合を示している。すなわちこのような場合には画像の
エッジ部と判断し2値化出力として、比較器1の出力信
号がそのまま2値化出力B(i、j)として出力され
る。
【0096】またER=0の場合、すなわち注目画素の
入力画像データf(i、j)と注目画素近傍の平均濃度
m(i、j)の差分が小さい場合には、比較器1の2値
化出力B¥0(i、j)の値に関わり無く、注目画素近
傍の既に2値化が終了した画素における、出力“0”の
画素数N0が出力“1”の画素数N1より多い場合に2
値化出力B(i、j)=0とし、N0がN1より大きく
無い場合には2値化出力B(i、j)=1とするもので
ある。すなわち、ER=0の場合には注目画素近傍の既
に2値化が終了した画素の2値化出力値の多数決により
注目画素の2値化出力が決定されるわけである。
【0097】以上説明したようにして出力された2値化
出力画像においては、注目画素の入力画像データf
(i、j)と注目画素近傍の平均濃度m(i、j)の差
分が小さい場合には、多数決により注目画素の2値化出
力が決定されることにより、濃度変化の小さい入力画像
データに対する2値化出力画像は、同一レベルの画素が
繋がって出力されやすくなるという効果があり高周波成
分のテクスチャの発生が抑制される効果がある。特に中
間濃度の入力画像データに対する2値化出力画像におい
て、画像劣化の要因となる、市松パターンの発生を抑制
することができる。
【0098】〔第8実施例〕第8実施例は第5実施例で
説明した、2値化が終了した画素領域の2値化出力値
と、まだ2値化が終了していない画素領域の入力画像デ
ータを用いて平均濃度を算出する例を具体的に説明する
実施例である。第8実施例の2値化処理を実現するブロ
ック図は第5実施例の説明で用いた図10のものと同一
である。
【0099】図13(1)は入力画像データf(i、
j)の画素ごとの配置を示す図面であり図13(1)に
おいてf(i、j)は2値化しようとする注目画素位置
の入力画像の多値濃度データを示す。
【0100】図13(2)は2値化画像データを表す図
であり、B(i、j)は注目画素の2値化後の濃度(0
又は1の値とする)を示す。破線により囲まれた部分
は、注目画素の処理時には既に2値化処理の行われた画
素データを示し、これらは、図10中のメモリ2に記憶
されているものであり、図10中の平均濃度演算回路9
にて参照され、注目画素近傍の平均濃度算出時に用いら
れるものである。図13(3)は平均濃度を演算する際
に用いられる、重み付けマスクを示す図である。Rは重
み付けマスクを示す1例で、5×7サイズのマトリクス
で表している。注目画素にあたる位置の重みはR(0、
0)で示し、ている。図13(4)は図13(3)に示
した重み付けマスクデータの対応する画素位置に対する
具体的な値の1例をを示すものである。ここで用いられ
ている重みマスクの値は2値化注目画素位置に対応する
もの(R(0,0))を0としたものであり、また、2
値化がまだ行われていない画素に対応する重みマスクの
値としてR(−1,3)=4,R(−1,2)=10,
R(−1,1)=19と設定されている。また入力画像
データが8ビットデジタル信号であることに対応して重
みマスクの値の総和は255になるよう定められてい
る。注目画素近傍の平均濃度m(i、j)の演算式はこ
こでは、つぎのようにおこなわれる。
【0101】
【外6】
【0102】ここでmb(i、j)は既に2値化が終了
した注目画素近傍の既に2値化が終了した画素の2値化
出力値より算出した濃度でありmc(i、j)はまだ2
値化が行われていない注目画素近傍の画素の8ビット多
値入力データよりより算出した濃度であり、算出する注
目画素近傍の平均濃度m(i、j)は上記〈9〉式に示
されるようにmb(i、j)とmc(i、j)の和とな
る。
【0103】また、上述したように算出した注目画素近
傍の平均濃度m(i、j)は乱数発生器5より出力され
る乱数p(i、j)と所定の比率で加算されるわけであ
るがここでは、の加算比を決定する係数Kのあたいとし
て、K=0.95を用いている。このようにしてえられ
たmp(i、j)が比較器1において、8ビットの入力
画像データf(i、j)と比較され、上述した〈3〉式
〈4〉式に従って、2値化出力B(i、j)を得る。
【0104】ここで得られる出力画像は、平均濃度演算
時の重みマスクとして2値化の注目画素に対応する値を
0とし、また平均濃度演算時に2値化がまだ行われてい
ない画素の多値データを使用し、2値化がまだ行なわれ
ていない画素位置と、既に2値化が行なわれている画素
位置のデータを使用して注目画素近傍の平均濃度を算出
している。これにより2値化出力値により再現される画
像は、高周波のテクスチャーの発生が抑制され、レベル
1〔最高濃度)で再現される画素が繋がって発生する効
果がえらる。特に中間濃度領域においては画像劣化の要
因となる、市松パターンの発生が抑制されるため、画像
再現性が向上し極めて良好な中間調処理画像がえられ
る。
【0105】〔第9実施例〕第9実施例のブロック構成
図を図14に示す。
【0106】第9実施例の特徴は、第1実施例で説明し
た、平均濃度に乱数を加える構成、同じく第1実施例で
説明した、画像のハイライト及び高濃度領域におけるリ
ニアリティを改善するための構成更には、第5実施例で
説明した、平均濃度算出の際に、2値化済みデータとと
もに2値化が終了していないデータをディザマトリクス
の閾値を用いて、2値化して用いる構成を備えたことに
ある。
【0107】図14において、入力画像多値データfi
は0〜255(8ビット)の値が取られる。FIFO3
1は図10のFIFO8に相当する。乱数発生器34は
0〜31の乱数を発生する。変換回路32は8ビットの
入力画像多値データを10ビットのデータ16号にテー
ブル変換する変換回路であり、256バイトのRAMで
構成されている。この変換回路32は図6に示したデー
タ変換を行なうもので、これにより、入力多値画像を2
値化処理した場合のハイライト及び高濃度領域における
リニアリティを改善することができる。
【0108】平均濃度演算回路35は図15に示した重
みマスクを用いて平均濃度を演算する。演算回路35に
は2値化済データと、入力多値データを16×16ディ
ザマトリクス37からの閾値と比較器36で比較した結
果の2値データが入力される。演算回路35では、2値
化済データと比較器36からの2値データに基づき図1
5に示した重みマスクを用いて平均濃度を演算する。図
15に示した重みマスクの総和は992となっており、
平均濃度演算回路35は入力した2値データの値に応じ
て0〜992の平均濃度値を出力する。
【0109】これにより、簡単な演算で、ドットをつな
げることができ、特に中間濃度部における市松パターン
の発生を防止できる。
【0110】平均濃度演算回路35からの出力には、加
算器38で乱数発生器34からの乱数が加算される。
【0111】2値化回路33では加算器38の出力を閾
値として、変換回路32からの多値画像データを2値化
する。
【0112】以上説明した如く本第9実施例の2値化方
式は誤差拡散法に比較して処理量が極めて少ないにもか
かわらず、これと、同等、もしくはそれ以上の画像再生
能力があり、特に誤差補正をおこなう誤差拡散法におい
て生じていたハイライト領域の2値化出力の方向性は、
誤差補正を行わない本実施例の方式においては、まった
く生じることがないばかりでなく、注目画素近傍の2値
化処理済みデータ信号より算出した平均濃度に所定の比
率で加算される乱数信号の影響により2値化出力におけ
る出力“1”の画素は平均的に配置され、出力画像の質
を向上することができる。
【0113】また、注目画素近傍の2値化処理済みデー
タ信号より算出した平均濃度に所定の比率で加算される
乱数信号の影響により、なだらかな濃度変化を有する入
力画像データを2値化処理する場合にも、前述した平均
濃度近似法に比較し、特有のテクスチャを発生すること
なく2値化出力における階調表現が滑らかになり出力画
像の画質を向上することができる。
【0114】更に、出力画像のざらつきを抑え、入力多
値画像を2値化処理した場合のリニアリティをも改善す
ることができる。
【0115】更に、多値データをディザ閾値により2値
化したデータを平均濃度の演算に用いることで、中間濃
度の入力画像データに対する2値化出力画像において、
画質劣化の要因となる、市松パターンの発生を抑制する
ことができる。
【0116】上記第1〜第9実施例では、2値化処理を
行う多値入力画像データの種類として、1つ(1色)の
場合を説明したが、多値入力画像データをR、G、Bの
3色、あるいは、C、M、Y、Kの4色とすることで、
本発明はカラー画像の処理にも的用することができる。
【0117】又、上記実施例中の乱数p(i、j)と、
注目画素近傍の平均濃度m(i、j)、または入力画像
データf(i、j)の加算比を決める係数Kは前述した
値に限定されるものではない。
【0118】又、上記実施例中の注目画素近傍の平均濃
度m(i、j)を算出する際に参照する、既に2値化が
終了した画素位置の配置、画素数、または、まだ2値化
が行われていない入力画像の画素位置、配置、画素数は
前述したものに限定されるものではない。
【0119】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、階調
性に優れた高画質な中間調処理画像を高速に、しかも極
めて簡単な構成で得ることができる。
【0120】又、多値データを2値化したデータを平均
濃度の演算に用いることで、中間濃度の入力画像データ
に対する2値化出力画像において、画質劣化の要因とな
る市松パターンの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に共通に用いられる画像処理装
置の構成を示したブロック図。
【図2】本発明の第1実施例の2値化回路の詳細を示し
たブロック図。
【図3】画素毎の入力多値画像、2値化画像、重み付け
マスクを示した図。
【図4】図2に示した実施例により出力される2値化画
像データのリニアリティを示した図。
【図5】第1実施例においてリニアリティを改善するた
めの構成を示したブロック図。
【図6】変換テーブルの一例を示した図。
【図7】図5に示した回路より出力される2値化画像デ
ータのリニアリティを示した図。
【図8】本発明の第2実施例の2値化回路の詳細を示し
たブロック図。
【図9】本発明の第3実施例の2値化回路の詳細を示し
たブロック図。
【図10】本発明の第5実施例の2値化回路の詳細を示
したブロック図。
【図11】画素値の入力多値画像、重み付けマスクを示
した図。
【図12】本発明の第7実施例の2値化回路の詳細を示
したブロック図。
【図13】本発明の第8実施例を説明するための図。
【図14】本発明の第9実施例の2値化回路の詳細を示
したブロック図。
【図15】第9実施例で用いられる重みマスクを示した
図。
【符号の説明】
1 比較器 2 メモリ 3 平均濃度演算回路 4 乗算器 5 乱数発生器 6 乗算器 7 加算機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像データを入力する入力手段と、 所定領域の平均濃度値を演算する演算手段と、 乱数データを発生する乱数発生手段と、 前記演算手段により得られた平均濃度値と前記乱数発生
    手段からの乱数データを所定の割合で合成する合成手段
    と、 前記合成手段により得られた値を閾値として、前記多値
    画像データを2値化処理する2値化手段とを有すること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記合成手段は前記入力手段が入力する
    多値画像データのレベルに応じて平均濃度値と乱数デー
    タの合成の割合を変化させることを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記2値化手段により
    2値化の終了した画素領域の2値データと、 2値化の終了していない画素領域の多値画像データに基
    づき平均濃度値を演算することを特徴とする請求項1記
    載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記演算手段は2値化の終了していない
    画素領域の多値画像データをディザ閾値により2値化
    し、それにより得られた2値データに基づき平均濃度値
    を演算することを特徴とする請求項3記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記入力手段は、入力多値画像データの
    入出力特性を変換する変換は手段を含むことを特徴とす
    る請求項1記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 多値画像データを入力する入力手段と、 2値化処理の終了した画素領域の2値データと、 2値化の終了していない画素領域の多値画像データに基
    づき平均濃度値を演算する演算手段と、 乱数データを発生する乱数発生手段と、 前記演算手段により得られた平均濃度値と前記乱数発生
    手段からの乱数データに基づき2値化のための閾値を形
    成する形成手段と、 前記形成手段からの閾値を用いて前記多値画像データを
    2値化処理する2値化手段とを有することを特徴とする
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記演算手段は2値化の終了していない
    画素領域の多値画像データをデイザ閾値により2値化
    し、それにより得られた2値データに基づき平均濃度値
    を演算することを特徴とする請求項6記載の画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記入力手段は入力多値画像データの入
    出力特性を変換する変換手段を含むことを特徴とする請
    求項6記載の画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011211503A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Kyocera Mita Corp 画像処理装置および画像形成装置

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