JPH08204274A - エキシマレーザ装置 - Google Patents

エキシマレーザ装置

Info

Publication number
JPH08204274A
JPH08204274A JP4121295A JP4121295A JPH08204274A JP H08204274 A JPH08204274 A JP H08204274A JP 4121295 A JP4121295 A JP 4121295A JP 4121295 A JP4121295 A JP 4121295A JP H08204274 A JPH08204274 A JP H08204274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
halogen gas
laser oscillation
laser
charging voltage
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4121295A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Senbayashi
暁 千林
Shinichi Ideno
愼一 出野
Tamotsu Kawakita
有 川北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP4121295A priority Critical patent/JPH08204274A/ja
Publication of JPH08204274A publication Critical patent/JPH08204274A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インジェクション終了時におけるハロゲンガ
ス濃度が常に最適値になるように、レーザ発振容器内の
実際のハロゲンガス濃度に応じてハロゲンガスの補給量
を調整して、長時間の動作安定性を向上させる。 【構成】 レーザ発振容器2にハロゲンガスを補給する
ハロゲンガス供給手段7の動作を制御するハロゲンガス
注入制御部15は、充電電圧制御部14の設定する充電
電圧値Vを監視し、充電電圧値Vが予め定めた基準
値を超えると前記レーザ発振容器2へのハロゲンガスの
供給を開始させ、かつ、前記充電電圧値Vが下降状態
から上昇状態に変る変曲点を検出したとき前記レーザ発
振容器2へのハロゲンガスの供給を終了させるようにし
たエキシマレーザ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エキシマレーザ装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】エキシマレーザ装置は、希ガス(Ar,
Kr,Xeなど)とハロゲンガス(F,Clなど)の混
合ガス中で放電を行って励起することにより紫外域のパ
ルスレーザ(エキシマレーザ)を発振する装置で、該エ
キシマレーザ装置から発振されるエキシマレーザ光の発
振波長は、前述の希ガスとして使う成分とハロゲンガス
として使う成分との組合わせによって異なったものにな
る。
【0003】このようなエキシマレーザ装置は、通常、
希ガスとハロゲンガスの混合ガス中で放電を行って励起
することによりレーザ発振を行うレーザ発振容器、該レ
ーザ発振容器内の放電用の電極に所定の高圧電圧を印加
する高電圧電源と、前記レーザ発振容器にハロゲンガス
を補給するハロゲンガス供給手段(ハロゲンガスボン
ベ)等を基本的な構成要素として、構成される。
【0004】ところで、ハロゲンガスは反応性が極めて
高いため、前記レーザ発振容器内には、稼働中に放電用
の電極金属等と反応して不純物であるハロゲン化合物が
生成される。そして、このようにして生成されたハロゲ
ン化合物は、発振したレーザ光を吸収したり、あるいは
レーザ発振容器内の光学系に付着して光学系を汚損した
り、レーザ発振容器内におけるハロゲンガス濃度を低下
させる要因となり、その結果、レーザ発振容器から出力
されるエキシマレーザ光の出力を低下させ、封じ切りレ
ーザとしての寿命を短命化するという不都合を招く。
【0005】そこで、このような不都合の発生を防止す
るための対策として、従来より、エキシマレーザ装置自
体に、予め、ガス精製手段や、ハロゲンガス供給手段を
装備しておくことが、行われている。前記ガス精製手段
は、例えば、冷却トラップ等の不純ガストラップ装置、
フィルタ等の集塵装置、前記レーザ発振容器内の混合ガ
スを前記不純ガストラップ装置や集塵装置に循環させる
ガス循環装置等からなるもので、前記不純ガストラップ
装置や集塵装置によってレーザ発振容器内の混合ガス中
の不純物濃度を低減させ、ハロゲン化合物等の不純物に
よるレーザ光の吸収を低下させると同時に、光学系の汚
染を低下させるものである。
【0006】また、前記ハロゲンガス供給手段は、開閉
バルブ付きのハロゲンガスボンベで、レーザ発振容器内
のハロゲンガス濃度が低下した場合に、ハロゲンガス注
入制御部よって前記開閉バルブを操作して、一定量のハ
ロゲンガスをレーザ発振容器内に供給し、ハロゲン化合
物の生成によってレーザ発振容器内におけるハロゲンガ
ス濃度が低下する分、適時、ハロゲンガスを前記レーザ
発振容器に補給して、ハロゲンガス濃度の低下に起因す
る不都合の発生を防止するものである。
【0007】レーザ発振容器内のハロゲンガス濃度の低
下の検出は、一定の現象の発生を検出することによって
行うが、検出対象の現象は、エキシマレーザ装置の仕様
によって異なってくる。従来、例えば、前記高電圧電源
の出力電圧(高電圧を形成するためのコンデンサの充電
電圧)を一定にして稼働させるエキシマレーザ装置の場
合には、前記レーザ発振容器から出力されるレーザ光の
出力を検出し、その出力低下を、ハロゲンガス濃度の低
下を現わす現象として扱い、レーザ発振容器から出力さ
れるレーザ光の出力が基準値よりも低下すると、ハロゲ
ンガス濃度が一定基準以下になったと見なして、一定量
のハロゲンガスをレーザ発振容器内に供給する。
【0008】一方、レーザ出力を一定にして長時間連続
稼働させるエキシマレーザ装置の場合は、前記レーザ発
振容器の出力するレーザ光の出力を検出するレーザ光検
出回路を設けると共に、前記高電圧電源に充電電圧を制
御する充電電圧制御部が設けられ、通常、前記レーザ発
振容器から出力されるレーザ光の出力が一定に維持され
るように前記レーザ光検出回路の検出値に基づいて前記
高電圧電源の充電電圧を制御し、前記充電電圧制御部の
設定する充電電圧値が基準値よりも高くなったとき、ハ
ロゲンガス濃度が一定基準以下になったと見なして、一
定量のハロゲンガスをレーザ発振容器内に供給する。即
ち、前記充電電圧制御部の設定する充電電圧の変動が、
レーザ発振容器内のハロゲンガス濃度の変動を具現する
パラメータとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のよう
に、レーザ発振容器から出力されるレーザ光の出力を検
出し、その出力低下を、ハロゲンガス濃度の低下を現わ
す現象として扱い、レーザ発振容器から出力されるレー
ザ光の出力が基準値よりも低下すると、一定量のハロゲ
ンガスをレーザ発振容器内に供給したり、充電電圧制御
部の設定する充電電圧値が基準値よりも高くなったと
き、一定量のハロゲンガスをレーザ発振容器内に供給す
るという従来方式では、次のような問題が生じる。
【0010】即ち、レーザ発振容器から出力されるレー
ザ光の出力低下は、レーザ発振容器内のハロゲンガス濃
度の低下だけでなく、レーザ発振容器内の光学系の汚れ
が要因となっている場合があり、また複数の要因が組み
合さって起こっている場合がある。従って、レーザ発振
容器から出力されるレーザ光の出力の監視に基づいてレ
ーザ発振容器内におけるハロゲンガス濃度の低下を検出
しても、実際のレーザ発振容器内におけるハロゲンガス
濃度は、正確に一定基準まで低下しているとは限らず、
ハロゲンガスの供給開始時におけるレーザ発振容器内の
ハロゲンガス濃度は、その都度、異なったものとなって
いる。
【0011】従って、前述のような従来方式では、ハロ
ゲンガスの補給開始時におけるハロゲンガス濃度のバラ
ツキを修正することができず、ハロゲンガスの補給を繰
り返す毎にハロゲンガス濃度のバラツキが増大し、その
結果、レーザ光の出力特性が不安定に成ったり、あるい
はハロゲンガスの補給処理の実施間隔が極めて不規則に
なって、装置動作の安定性を低下させる恐れがあった。
また、レーザ発振容器内の光学系のクリーニング時期ま
たは交換時期の把握が難しいという問題もあった。
【0012】本発明は、上記間題に鑑みなされたもの
で、レーザ発振容器から出力されるレーザ光の出力低下
を検出してハロゲンガスの補給を行うようにしても、ハ
ロゲンガスの補給開始時におけるレーザ発振容器内の実
際のハロゲンガス濃度に応じてハロゲンガスの補給量を
調整することができ、ハロゲンガスの補給を終了した時
には、ハロゲンガス濃度をほぼ最適値に修正することが
でき、ハロゲンガスの補給を繰り返す毎にハロゲンガス
濃度のバラツキが増大するといった不都合の発生を防止
して、レーザ光の出力特性を安定化することができ、ま
た、ハロゲンガスの補給処理の実施間隔の不規則化に起
因した装置動作の安定性の低下を防止して、レーザ出力
を一定にして長時間連続稼働させるような場合における
装置動作の安定性を向上させることができるエキシマレ
ーザ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、放
電電極を備え希ガスとハロゲンガスの混合ガス中で放電
を行うことによりエキシマレーザ光を形成するレーザ発
振容器と、前記レーザ発振容器の出力を検出するレーザ
光検出回路と、前記レーザ光検出回路の検出出力に基づ
いて前記放電電極に印加する電圧を設定制御する充電電
圧制御部を備える高電圧電源と、前記レーザ発振容器に
ハロゲンガスを補給するハロゲンガス供給手段と、前記
ハロゲンガス供給手段の動作を制御して前記レーザ発振
容器に供給されるハロゲンガス量を調整するハロゲンガ
ス注入制御部とを備え、前記ハロゲンガス注入制御部
は、前記充電電圧制御部の設定する電圧値を監視し、前
記電圧値が予め定めた基準値を超えるとき前記レーザ発
振容器へのハロゲンガスの供給を開始させ、かつ、前記
電圧値が下降状態から上昇状態に変る変曲点を検出した
とき前記レーザ発振容器へのハロゲンガスの供給を終了
させる手段からなることを特徴とするエキシマレーザ装
置により達成される。
【0014】
【作用】本発明の上記構成によれば、通常はレーザ発振
容器から出力されるレーザ光の出力が一定に維持される
ようにレーザ光検出回路の検出値に基づいて高電圧電源
の充電電圧を制御しているが、ハロゲンガス注入制御部
は、前記充電電圧を監視していて、この監視を行いなが
ら前記充電電圧の電圧値が予め定めた基準値を超えると
前記レーザ発振容器へのハロゲンガスの供給を開始さ
せ、かつ、前記電圧値が下降状態から上昇状態に変る変
曲点を検出したとき前記レーザ発振容器へのハロゲンガ
スの供給を終了させる。また、ハロゲンガスの供給は一
定流量あるいは一定量づつで行われる。
【0015】ここに、エキシマレーザ装置において、高
圧電源の充電電圧を一定にしたときのレーザ出力は、図
2に曲線Fに示すように、ハロゲンガス濃度に依存
し、ハロゲンガス濃度が0.1〜0.2%の範囲にある
最適値の時に最大値となる上に凸の略放物線状になる。
一方、レーザ出力を一定にしたときの高圧電源の充電電
圧は、図3に曲線Fで示すように、前述の図2に示し
たハロゲンガス濃度が最適値のときに最小となる下に凸
の略放物線状となる。従って、レーザ発振容器内のハロ
ゲンガス濃度が低下して充電電圧が上昇した場合、その
充電電圧は、ハロゲンガスの補給を開始してハロゲンガ
ス濃度が増加するのに伴って徐々に低下し、ハロゲンガ
ス濃度が最適値になったときに、最小値に戻る。そし
て、さらにハロゲンガスの補給を続けて、ハロゲンガス
濃度が最適値以上になれば、また、徐々に増大していく
という特性を示す。
【0016】従って、ハロゲンガスの供給を開始した場
合に、前記充電電圧値が下降状態から上昇状態に変る変
曲点を検出したら前記レーザ発振容器へのハロゲンガス
の供給を終了させる本発明の構成によれば、レーザ発振
容器内に残留している実際のハロゲンガス量(ハロゲン
ガス濃度)に応じて補給するハロゲンガス量を調整し
て、レーザ発振容器内のハロゲンガス濃度がほぼ最適値
になる最適状態でハロゲンガスの補給を終了することが
でき、ハロゲンガスの補給を終了した時には、常に、ハ
ロゲンガス濃度をほぼ最適値に修正することができ、ハ
ロゲンガスの補給を繰り返す毎にハロゲンガス濃度のバ
ラツキが増大するといった不都合の発生を防止して、レ
ーザ光の出力特性を安定化することができる。また、ハ
ロゲンガスの補給処理の実施間隔の不規則化に起因した
装置動作の安定性の低下を防止して、レーザ出力を一定
にして長時間連続稼働させるような場合における装置動
作の安定性を向上させることができる。
【0017】また、レーザ発振容器内の光学系がハロゲ
ン化合物等の不純物で汚染され、それに起因して充電電
圧が増大している場合、汚染が進むに従って、ハロゲン
ガス濃度を最適値に戻すまでのハロゲンガス補給量が減
少していく。従って、ハロゲンガスの補給量を監視して
いることで、レーザ発振容器内の光学系の汚染度を推察
することが可能になり、レーザ発振容器内の光学系のク
リーニング時期または交換時期を見極めることが容易に
なるという効果も得られる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係るエキシマレーザ装置の
一実施例を示したものである。この一実施例のエキシマ
レーザ装置1は、希ガスとハロゲンガスの混合ガス中で
放電を行って励起することによりレーザ発振を行うレー
ザ発振容器2と、該レーザ発振容器2の出力するエキシ
マレーザ光3の出力を検出するレーザ光検出回路4と、
前記レーザ発振容器2内の混合ガスを循環精製して該混
合ガス中のハロゲン化合物等の不純物の除去を行うガス
精製手段6と、前記レーザ発振容器2内にハロゲンガス
を補給するハロゲンガス供給手段7とから構成されてい
る。
【0019】前記レーザ発振容器2には、前記レーザ発
振容器2内の放電用の電極9に高電圧を印加する高電圧
電源10と、この高電圧電源10や前記ガス精製手段6
や前記ハロゲンガス供給手段7などの動作を制御する制
御部11が装備されている。前記レーザ光検出回路4
は、前記エキシマレーザ光3の出力経路に配置したスプ
リットミラー12を介して、レーザ光3の一部を受光し
て、これにより、前記レーザ発振容器2からの出力を検
出している。
【0020】前記ガス精製手段6は、例えば、冷却トラ
ップ等の不純ガストラップ装置、フィルタ等の集塵装
置、前記レーザ発振容器2内の混合ガスを前記不純ガス
トラップ装置や集塵装置に循環させるガス循環装置等か
らなるもので、前記不純ガストラップ装置や集塵装置に
よって前記レーザ発振容器2内の混合ガス中の不純物濃
度を低減させ、ハロゲン化合物等の不純物によるレーザ
光の吸収を低下させると同時に、光学系の汚染を低下さ
せる。ハロゲンガス供給手段7は、開閉バルブ付きのハ
ロゲンガスボンベで、前記開閉バルブの開閉操作により
レーザ発振容器2へハロゲンガスを供給する。
【0021】制御部11には、この一実施例の場合、レ
ーザ発振容器2から出力されるレーザ光3の出力が一定
に維持されるように前記レーザ光検出回路4の検出値に
基づいて充電電圧を設定する充電電圧制御部14と、前
記ハロゲンガス供給手段7の動作を制御して前記レーザ
発振容器2に供給されるハロゲンガス量を調整するハロ
ゲンガス注入制御部15とが装備され、高電圧電源10
は、前記充電電圧制御部14の設定した充電電圧に従っ
て、前記電極9への電圧印加を行う。
【0022】前記ハロゲンガス注入制御部15は、図4
に示すように、前記充電電圧制御部14の設定した充電
電圧値Vを予め定めた基準値Vと比較して前記充電
電圧値Vが基準値Vを超えた時に前記ハロゲンガス
供給手段7にハロゲンガスの供給を開始させるインジェ
クション開始指示回路17と、前記充電電圧制御部の設
定した充電電圧値を一定時間毎に検出する充電電圧検出
回路18と、該充電電圧検出回路18の検出値Vを記
憶するメモリ回路19と、前記充電電圧検出回路18の
検出した充電電圧値Vと前記メモリ回路19に保存さ
れている直前の検出動作時の充電電圧値Vn−1とを比
較して充電電圧が降下状態にあるか上昇状態にあるかを
評価して充電電圧値が下降状態から上昇状態に変る変曲
点を検出したとき前記ハロゲンガス供給手段7によるハ
ロゲンガスの供給を終了させる電圧変化評価回路20と
を備えている。
【0023】前記ハロゲンガス注入制御部15は、以上
の構成により、図5に示す手順で、ハロゲンガスの補給
処理(インジェクション処理)を行う。すなわち、前記
充電電圧制御部14の設定する充電電圧値Vを監視
し、前記充電電圧値Vが予め定めた規定の基準値V
を超えたときに、前記レーザ発振容器2へのハロゲンガ
スの供給(インジェクション)を開始し(ステップ10
1)、まず、前記ハロゲンガス供給手段7のバルブを開
いて、1〜100torr/minの一定流量による供
給を始める(ステップ102)。インジェクション開始
後は、前記充電電圧検出回路18およびメモリ回路19
によって一定時間毎に充電電圧制御部14の設定した充
電電圧値Vの検出・保存を行い(ステップ103,1
04)、さらに、電圧変化評価回路20によって前記充
電電圧値Vが下降状態から上昇状態に変る変曲点に到
達したか否かを評価し(ステップ105)、変曲点に到
達していない場合には、ステップ103〜105を繰り
返す。そして、変曲点に到達したことを検出したとき、
直にハロゲンガス供給手段7のバルブを閉じ(ステップ
106)、インジェクション処理を終了する。
【0024】なお、前記ハロゲンガス注入制御部15に
おけるインジェクション処理の手順は、図5のものに限
定するものではない。例えば、図6のようにしてもよ
い。すなわち、前記充電電圧制御部14の設定する充電
電圧値Vを監視し、該充電電圧値Vが予め定めた基
準値Vを超えたときに、前記レーザ発振容器2へのハ
ロゲンガスの供給(インジェクション)を開始し(ステ
ップ201)、ハロゲンガス供給手段7のバルブを開く
(ステップ202)が、ハロゲンガス供給手段7は1〜
10torrの定量の供給を行ったら、再び、バルブを
閉じる(ステップ203)。その後、前記充電電圧検出
回路18およびメモリ回路19によって一定時間毎に充
電電圧制御部14の設定した充電電圧値Vの検出・保
存を行い(ステップ204,205)、さらに、電圧変
化評価回路20によって前記充電電圧値Vが下降状態
から上昇状態に変る変曲点に到達したか否かを評価し
(ステップ206)、変曲点に到達していない場合に
は、ステップ202〜206を繰り返す。ステップ20
6で変曲点に到達したとき、直にインジェクション処理
の終了とする(ステップ207)。
【0025】エキシマレーザ装置において、充電電圧を
一定にしたときのレーザ出力は、図2に曲線Fに示す
ように、ハロゲンガス濃度に依存し、ハロゲンガス濃度
が0.1〜0.2%の範囲にある最適値の時に最大値と
なる上に凸の略放物線状になる。一方、レーザ出力を一
定にしたときの充電電圧は、図3に曲線Fで示すよう
に、前述の図2に示したハロゲンガス濃度が最適値のと
きに最小となる下に凸の略放物線状となる。従って、レ
ーザ発振容器内のハロゲンガス濃度が低下して充電電圧
が上昇した場合、その充電電圧は、ハロゲンガスの補給
を開始してハロゲンガス濃度が増加するのに伴って徐々
に低下し、ハロゲンガス濃度が最適値になったときに、
最小値に戻る。そして、さらにハロゲンガスの補給を続
けて、ハロゲンガス濃度が最適値以上になれば、また、
徐々に増大していくという特性を示す。
【0026】従って、前述の実施例のように、充電電圧
制御部14の設定する充電電圧値Vが下降状態から上
昇状態に変る変曲点を検出し、この検出によって前記レ
ーザ発振容器へのハロゲンガスの供給を終了させるよう
にすると、レーザ発振容器2内に残留している実際のハ
ロゲンガス量(ハロゲンガス濃度)に応じて補給するハ
ロゲンガス量を調整して、レーザ発振容器2内のハロゲ
ンガス濃度がほぼ最適値になる最適状態でハロゲンガス
の補給を終了することができ、ハロゲンガスの補給を終
了した時には、常に、ハロゲンガス濃度をほぼ最適値に
修正することができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ハロゲンガス注入制御部は、充電電圧制御部の設定する
充電電圧値を監視し、前記充電電圧値が予め定めた基準
値を超えると前記レーザ発振容器へのハロゲンガスの供
給を開始させ、かつ、前記充電電圧値が下降状態から上
昇状態に変る変曲点を検出したとき前記レーザ発振容器
へのハロゲンガスの供給を終了させるように構成してい
るので、レーザ発振容器内に残留している実際のハロゲ
ンガス量(ハロゲンガス濃度)に応じて補給するハロゲ
ンガス量を調整して、レーザ発振容器内のハロゲンガス
濃度がほぼ最適値になる最適状態でハロゲンガスの補給
を終了することができ、ハロゲンガスの補給を終了した
時には、常に、ハロゲンガス濃度をほぼ最適値に修正す
ることができ、ハロゲンガスの補給を繰り返す毎にハロ
ゲンガス濃度のバラツキが増大するといった不都合の発
生を防止して、レーザ光の出力特性を安定化することが
できる。また、ハロゲンガスの補給処理の実施間隔の不
規則化に起因した装置動作の安定性の低下を防止して、
レーザ出力を一定にして長時間連続稼働させるような場
合における装置動作の安定性を向上させることができ
る。更に、レーザ発振容器内の光学系がハロゲン化合物
等の不純物で汚染され、それに起因して充電電圧が増大
している場合、汚染が進むに従って、ハロゲンガス濃度
を最適値に戻すまでのハロゲンガス補給量が減少してい
く。従って、ハロゲンガスの補給量を監視していること
で、レーザ発振容器内の光学系の汚染度を推察すること
が可能になり、レーザ発振容器内の光学系のクリーニン
グ時期または交換時期を見極めることが容易になるとい
う効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のエキシマレーザ装置の概略
構成を示すブロック図。
【図2】一定充電電圧下におけるレーザ出力とハロゲン
ガス濃度との相関の説明図。
【図3】ハロゲンガスのインジェクション処理中におけ
る充電電圧の推移の説明図。
【図4】本発明の一実施例のハロゲンガス注入制御部の
構成の詳細図。
【図5】本発明の一実施例のハロゲンガス注入制御部に
おける処理手順を示すフローチャート。
【図6】本発明におけるハロゲンガス注入制御部におけ
る処理手順の他の実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エキシマレーザ装置 2 レーザ発振容器 3 レーザ光 4 レーザ光検出回路 6 ガス精製手段 7 ハロゲンガス供給手段 9 放電電極 10 高電圧電源 11 制御部 12 スプリットミラー 14 充電電圧制御部 15 ハロゲンガス注入制御部 17 インジェクション開始指示回路 18 充電電圧検出回路 19 メモリ回路 20 電圧変化評価回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電電極を備え希ガスとハロゲンガスの
    混合ガス中で放電を行うことによりエキシマレーザ光を
    形成するレーザ発振容器と、前記レーザ発振容器の出力
    を検出するレーザ光検出回路と、前記レーザ光検出回路
    の検出出力に基づいて前記放電電極に印加する電圧を設
    定制御する充電電圧制御部を備える高電圧電源と、前記
    レーザ発振容器にハロゲンガスを補給するハロゲンガス
    供給手段と、前記ハロゲンガス供給手段の動作を制御し
    て前記レーザ発振容器に供給されるハロゲンガス量を調
    整するハロゲンガス注入制御部とを備え、前記ハロゲン
    ガス注入制御部は、前記充電電圧制御部の設定する電圧
    値を監視し、前記電圧値が予め定めた基準値を超えると
    き前記レーザ発振容器へのハロゲンガスの供給を開始さ
    せ、かつ、前記電圧値が下降状態から上昇状態に変る変
    曲点を検出したとき前記レーザ発振容器へのハロゲンガ
    スの供給を終了させる手段からなることを特徴とするエ
    キシマレーザ装置
JP4121295A 1995-01-20 1995-01-20 エキシマレーザ装置 Pending JPH08204274A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4121295A JPH08204274A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 エキシマレーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4121295A JPH08204274A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 エキシマレーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08204274A true JPH08204274A (ja) 1996-08-09

Family

ID=12602108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4121295A Pending JPH08204274A (ja) 1995-01-20 1995-01-20 エキシマレーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08204274A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002208746A (ja) * 2001-01-09 2002-07-26 Komatsu Ltd ガス制御方法及びレーザコントローラ
WO2008118975A2 (en) * 2007-03-27 2008-10-02 Photomedex, Inc. Method and apparatus for efficiently operating a gas discharge excimer laser

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002208746A (ja) * 2001-01-09 2002-07-26 Komatsu Ltd ガス制御方法及びレーザコントローラ
WO2008118975A2 (en) * 2007-03-27 2008-10-02 Photomedex, Inc. Method and apparatus for efficiently operating a gas discharge excimer laser
WO2008118975A3 (en) * 2007-03-27 2009-04-16 Photomedex Inc Method and apparatus for efficiently operating a gas discharge excimer laser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5463650A (en) Apparatus for controlling output of an excimer laser device
US5642374A (en) Excimer laser device
US6005879A (en) Pulse energy control for excimer laser
JP2631080B2 (ja) レーザ装置の出力制御装置
US5450436A (en) Laser gas replenishing apparatus and method in excimer laser system
KR100504073B1 (ko) 엑시머 레이저용 펄스 에너지 제어
JP4650881B2 (ja) エキシマレーザ装置とレーザガス交換方法と部分ガス交換量演算方法
US5994668A (en) Laser beam machining method with interrupt and restart functions
JPH07183593A (ja) エキシマレ−ザ装置のガス補給方法
US8411720B2 (en) System and method for automatic gas optimization in a two-chamber gas discharge laser system
JP6816019B2 (ja) エキシマレーザ装置
JP2001358064A (ja) マイクロリソグラフィのための制御技術
JP3580430B2 (ja) 露光システム及び露光方法
JPH08236844A (ja) レーザ装置
JPH08204274A (ja) エキシマレーザ装置
JP4371588B2 (ja) ガス制御方法及びレーザコントローラ
EP1019992A1 (en) Pulse energy control for excimer laser
JPH0997951A (ja) エキシマレーザ装置
JP2003511865A (ja) エキシマ又は分子フッ素レーザのエネルギー制御
JP3779010B2 (ja) エキシマレーザ装置のガス供給制御装置およびガス供給制御方法
JP2779569B2 (ja) レーザ装置の出力制御装置
JP3567922B2 (ja) エキシマレーザ制御装置及び露光システム
JPH10173273A (ja) エキシマレーザ装置
JP2941341B2 (ja) ガスレーザ装置
JP3788850B2 (ja) 放電励起型レーザ装置における制御装置