JP3567922B2 - エキシマレーザ制御装置及び露光システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば半導体装置製造用の露光装置の光源に用いられるエキシマレーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、逐次移動型縮小投影露光装置(以下ステッパという)の光源として、放電励起型のパルス発振エキシマレーザが用いられている。ステッパでは、感光剤が塗布されたウエハ上の一領域が露光された後、ウエハを搭載したステージを移動させてさらに別の領域が露光されるものであり、これを繰り返すことによってウエハ上の必要な全領域が露光される。
【0003】
このような露光には、常時光源を点灯しているg線、i線ステッパのように、一定周波数で常時エキシマレーザを連続的に発振させて露光に必要な時にシャッタを開いて露光を行なう方法が考えられるが、この方法はレーザ光源の寿命を考慮すると効率の悪いものである。そこで、露光光源であるエキシマレーザの運転法として、図6に示すような、一定の周波数である期間連続的に発振する状態(発振状態)と発振を停止する状態(停止状態)とを繰り返すモード(以下、バーストモードと記す)が用いられている。
【0004】
一方、ステッパにおいては均質な半導体装置を製造するためには、一領域を露光する時間内に積算される光量、即ち露光量が領域によって変動するのは望ましくなく、極力一定に保つ必要がある。
しかしながら、光源としてパルス発振で励起されるエキシマレーザを用いる場合、パルス放電そのものが放電ガスや電極の表面状態に依存する本質的に統計的な現象であるため、パルス毎のレーザ光エネルギーを一定にすることは困難である。特に連続発振等の発振開始直後では、放電を支配するガスや電極の状態が過渡的に変化するため、レーザ光エネルギーが、図7に示される如く発振開始直後には大きく、その後徐々に減少していくというパターン(スパイク現象)が一般的にみられる。
【0005】
従って、上記バーストモードにおいても、発振状態を開始するたび毎に、開始直後のレーザ光のエネルギーは大きく、その後徐々に減少していくという図8に示すようなスパイク状のパターンを示す事が避けられない状況にあった。実際の露光を行なうにあたっては、レーザ光のエネルギーを測定してから放電電圧を変更する通常のフィードバック制御ではこのスパイク状パターンを消去することはできず、発振開始直後から暫くの間(一般的に30パルス程度まで)露光を停止しておき、バラツキがある一定の範囲内になってからのパルス光を露光に用いるという効率の悪い方法を行なっていた。
【0006】
このように本質的にレーザ光エネルギーがパルス毎にバラツキをもつエキシマレーザを光源とする場合には特別の配慮が必要であった。そこで、従来は以下に示すような方法によりこれを解決しようとしていた。
一つは、パルス数を増加させることによって露光量のバラツキを減らす方法である。エキシマレーザのパルス毎の光エネルギーの頻度分布は、ほぼ正規分布で近似することができる。この様な性質をもつパルス光のエネルギーを一定時間積算した露光量のバラツキは、同じ露光量を得るための積算パルスの数をnとすれば、もとのパルスのバラツキの1/√nに減少する。
【0007】
また、ステッパまたはレーザ内の露光計を用いるなどして各パルス毎の光エネルギーを積算し、この積算値が目標とする露光量に近づいてきた時に、減光フィルタ等をレーザ光路中に挿入して目標の露光量になるようパルス毎のエネルギーを修正していくという方法も考えられていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、個々のパルスの光エネルギーを小さくして露光パルス数を増やして露光量を安定化する方法を用いる場合には、トータルのパルス数が増大するため、レーザの部品寿命が早くつきランニングコスト面で問題が生じてしまう。
【0009】
また、近年、技術の改良によって光に対して敏感に反応する(高感度な)感光剤が開発されるにつれ、単位面積当たりの必要な露光量はより小さくなり、従来よりはるかに少ないパルス数で短時間での露光が可能となり、生産性の向上が実現できる状況となっている。しかしながら、露光光源であるエキシマレーザのスパイク状パターンを含むパルス列は、当然のことながらスパイク状パターンを含まないパルス列に比べて、そのパルス毎の光エネルギーの頻度分布に大きなバラツキを有するものであり、単純に露光のパルス数を減らしたのでは、露光量のバラツキが増大して規定値を越えてしまうという問題が生じる。
【0010】
さらに、前述のように光エネルギーの積算値が所定値となるようにパルス毎のエネルギーを修正する露光方法を用いる場合も、必要とするパルス数を極端に減らすことはできなかった。従って、従来のエキシマレーザによる露光では、改良された高感度な感光剤の特性を十分生かすことができず、生産性の向上が実現できないという問題があった。
【0011】
本発明は、上記問題を解消し、露光量のバラツキを最少限にすると共に従来より少ないパルス数での露光を可能とするエキシマレーザ装置を得ることを目的とする。
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るエキシマレーザ制御装置では、一定の周波数で連続的なパルス発振を所定時間維持する発振状態と、前記パルス発振を所定時間停止する停止状態とを交互に繰り返すバーストモード発振が可能なエキシマレーザ装置に対して、放電電圧を調整することによって前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を調整するエキシマレーザ制御装置において、前記発振状態開始からの各パルスにおける前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を記憶する記憶手段と、前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を検出する検出手段と、前記バーストモードにおける前記停止状態時に前記検出手段を動作せしめて得られた検出結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記関係を更新する更新手段と、前記発振状態中の各パルスのエネルギー量をほぼ一定にするように、前記更新手段により更新された前記関係に基いて前記パルス毎に前記放電電圧を制御する制御手段と、を備えた。
【0015】
また請求項4に記載の発明に係る露光システムでは、レーザ装置からパルス発振されたレーザ光を露光装置内の被露光体に照射することによって、該被露光体を露光する露光システムにおいて、前記レーザ装置は、一定の周期数で連続的なパルス発振を所定時間維持する発振状態と、前記パルス発振を所定時間停止する停止状態とを交互に繰り返すバーストモード発振が可能であり、前記レーザ装置に対する放電電圧を調整する電圧調整手段と、前記発振状態開始からの各パルスにおける前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を記憶する記憶手段と、前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を検出する検出手段と、前記バーストモード発振における前記停止状態時に前記検出手段を動作せしめて得られた検出結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記関係を更新する更新手段と、前記発振状態中の各パルスのエネルギー量をほぼ一定にするよう、前記更新手段に更新された前記関係に基いて前記パルス毎に前記電圧調整手段を制御する制御手段と、を備えた。
【0017】
【作用】
放電励起型エキシマレーザから発振されるパルス状のレーザ光のエネルギーの大きさは、図4に示すように放電電圧によって変動する。この性質はエキシマレーザの光出力をフィードバック制御して長期的に一定に維持するために従来から使われてきた。しかし、エネルギーを測定してから放電電圧を変更する従来の方式での制御は、発振状態の開始直後のスパイク現象を取り除くことはできなかった。これは、停止状態においてガスの状態が変化し、発振状態の最初の数パルスを制御できなかったからである。
【0018】
本発明は、前述のスパイク状パターンを消去し、バーストモードにおける発振状態中の各パルス毎のエネルギー値をほぼ一定とするように放電電圧を制御する制御手段を備えたものであり、感光剤に対して影響を与えない状態でパルス発振を行ない、その時のパルスエネルギーと放電電圧との関係を求めて記憶手段に記憶し、この関係に基いて放電電圧の制御を行なうものである。
【0019】
即ち、スパイクの発生要因であるガスの状態や電極の状態がパルスエネルギーに与える状況を探るために、感光剤に影響を与えない状態でパルス発振し、その時のレーザ光のパルスエネルギーと放電電圧との関係を計測してその値から図5の(a)に示されるようなスパイク状のパターンを予測する。
【0020】
パルスの発振時にはそのスパイク状パターンを相殺するため、図5(b)に示す如く放電電圧を時間的に変化させてパルス発振を行う。このような制御手段によって、バーストモードで運転するエキシマレーザではこれまで不可避と考えられていたエネルギーのスパイク状のパルスを事実上消去することが初めて可能となる。
【0021】
従って、本発明においては、発振直後からパルスエネルギーのほぼ一定なレーザ光を得ることができ、露光量のバラツキを最少限にすることが可能となる。また、パルスエネルギーを一定にするような放電電圧の制御パターンを決定するための発振を半導体装置の露光動作を行なっていない期間に行なうため、露光時間には影響せず、スループットを低下させることもない。
【0022】
さらに、本発明では、上記の制御を、パルス発振直後からほぼ30パルス以下に対して行なうとしている。これは、一般にバーストモード運転のエキシマレーザにおいて、パルス発振直後にパルスエネルギーの極端に大きくなるスパイク状パターンが、通常は発振開始からほぼ30パルス以上におよぶことがないという事実を考慮したものである。従って、発振初期のスパイク状態が落着いてからは従来のフィードバック制御機能を用いることができる。
【0023】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るエキシマレーザ装置を光源とした場合の露光システムを示す。レーザの発振器1から発生したレーザ光の一部はビームスプリッタ2で反射され、検出器3に入射する。検出器3から出力したレーザ光のエネルギーに応じた光電信号は、コンピュータ4に入力してパルス毎のエネルギーが求められる。また、コンピュータ4は、図4に示すようなレーザ発振器1に対する放電電圧とレーザ光のパルスエネルギーとの関係を求めて記憶しており、電源5に対して放電電圧に関する指令(信号)を出力する。
【0024】
レーザの電源5は、コンピュータ4の指令に基く放電電圧をレーザの放電回路に与える。放電電圧は印加電圧かあるいは充電電圧である。また、ビームスプリッタ2を透過したレーザ光は、その光路中に進退可能なシャッタ6によってステッパ8内に配置されたウエハに到達しないように遮断されている。コンピュータ4はレーザ部7とステッパ8の間のインターフェースとしても使用できるもので、シャッタ6を含むレーザ部7の状態をステッパ8に通信する事ができる。
【0025】
通常の露光装置においては、特開平2ー294013号公報に開示してあるように、レーザ側とステッパ側は各種のインターフェース信号に基いて協調制御が行なわれている。例えば、ステッパ側からレーザ側へ発振命令としてトリガー信号を出力することによってレーザ光を放出する。また、レーザ側からステッパ側へシャッタ位置を示す信号を出力することによってシャッタを制御している。
【0026】
本実施例においてもコンピュータ4とステッパ8との間に上記のようなインターフェース信号を通信することによってレーザ部7とステッパ8とを協調制御している。
また、本実施例においては、ビームスプリッタ2、検出器3、コンピュータ4、シャッタ6はレーザ部7に内蔵された場合を示しているが、これらはステッパ8内にあっても良い。
【0027】
コンピュータ4は、レーザ光のパルスエネルギーが一定になるような、パルスの発振時間に対する放電電圧のあらかじめ決められたパターンをデータとして持っている。レーザ光のエネルギー値はガス状態、電極の消耗状態等に依存するため、こうしたパターンを決定するには、バーストモードの停止状態中にできるだけ少ないパルス数だけ発振してそのときの放電電圧とレーザ光のエネルギーとの関係を求めて決定することが好ましい。
【0028】
レーザ部7は、ステッパ8からの発振命令がコンピュータ4を通じて与えられると、その時記憶している放電電圧のパターンのデータにしたがって電源5を制御し放電電圧を時間とともに変化させつつパルス発振を行う。
図2は、このような放電電圧の制御によるエキシマレーザ制御のためのアルゴリズムの一例をフローチャートで示したものである。以下このフローチャートに従って制御の具体例を説明する。
【0029】
コンピュータ4は、前述したような発振時間に対する放電電圧の関係についてのパターンを予め初期データとして記憶している(ステップ101)。コンピュータ4はステッパ8からの発振命令の有無をチェックし(ステップ102)、なければパターンのデータを更新するルーチンAに移る。
【0030】
ルーチンAではまずステッパ8からの発振命令を受け付けないようにし(ステップ201)、シャッタ6を閉じる(ステップ202)。こうしてレーザ光が被露光体に届かない状態を作りだした後、発振を行う(ステップ203)。この発振は前述のように極力レーザの状態に影響を与えないのが望ましく、できれば1から数パルスがよい。この時のレーザ光は検出器3で測定され(ステップ204)、コンピュータ4でレーザ光のパルスエネルギーを算出する(ステップ205)。この時のエネルギー値にしたがって放電電圧のパターンのデータを更新する(ステップ206)。
【0031】
データ更新(ステップ206)の方法として例えば次のようなものが考えられる。放電電圧のパターンは通常図5の(b) のように、徐々に放電電圧値を上昇させ、一定値に達した後はそのパルスエネルギー値を保つ通常のフィードバック制御又は電圧を一定に保つ制御とするものである。
【0032】
図5の(a) のように一定の放電電圧で発振したときに生じるレーザ光エネルギーのスパイク状パターンが強く現れると考えられるなら、前述したようなコンピュータ4に記憶する放電電圧変化のパターン(図5b)は急峻になり、初期の放電電圧値はより小さくされるべきである。逆にスパイク状パターンが弱く現れると予測されるなら、コンピュータに記憶する放電電圧変化のパターンは緩慢になるべきである。
【0033】
即ち、シャッタ6を閉じてこのルーチンAで発振したときの最初の数パルスのエネルギー値が大きい時には、放電電圧変化のパターンは急峻になる。逆にさほど大きくなければ放電電圧変化のパターンは緩慢になる。
こうしてパターンのデータが更新されると、ルーチンAの最初で行った発振受付の停止を解除し(ステップ207)、ステッパ8からの発振命令が有ればそれにしたがってシャッタ6を開き(ステップ103)、コンピュータ4に記憶、あるいは更新されたパターンのデータに基いてレーザ光を発振する(ステップ104)。所定パルス数だけ、または所定の露光量だけ露光を行なった後、シャッタ6を閉じる(ステップ105)。
【0034】
上記図2のフローチャートに示した制御は、ステッパが数回、ないし数十回のバーストの命令信号をまとめて出すために、バーストモードの停止状態を1回毎にコンピュータ4で認識させず、複数のまとまった発振状態が終了した後の、パルス発振を停止させた状態で次のパルス発振における放電電圧のパターンを決定する例である。因に、このパルス発振停止中にウエハの交換等を行なってもよい。
【0035】
次に、レーザ制御の他の例を図3に示す。これは、バーストモードの停止状態の1回毎に経過時間をリセットし、所定時間内に次のパルス発振がない場合にデータの更新を行なうものであり、所定時間以上パルスの発振がない場合は、レーザのガス状態等が変化し、それまでのデータでは正確さに欠けるということを考慮したものである。
【0036】
まず、レーザが停止状態になる(ステップ301)とともにタイマーをリセットする(ステップ302)。この時には予めあるパターンがデータとして与えられている。停止状態の開始と同時に、コンピュータ4は内蔵するタイマーによって停止状態になってからの経過時間を算出する(ステップ304)。これが予め設定された時間Tを越えないときは発振命令の有無をチェックし(ステップ305,306)、なければ再び経過時間を算出する。
【0037】
通常はこのループを廻っている事になる。しかし経過時間がTを越えた時には更に発振命令の有無を調べ(ステップ307)、なければパターンのデータを更新するルーチンAに移る。以下は、図2と同様の過程でデータ更新が行なわれる。
【0038】
パターンのデータが更新されると、ルーチンAの最初で行った発振受付の停止を解除し(ステップ207)、経過時間のタイマーをリセットして(ステップ208)、先ほどの経過時間計算のルーチンに戻る。再度設定時間Tが経過するまでは、通常のルーチンを廻る。勿論、途中で発振命令が入ればそれにしたがって、またその時点でコンピュータが記憶しているデータに基いて発振を行い(ステップ308)、この発振が終了すると同時に発振停止状態開始(ステップ301)に戻る事となる。
【0039】
以上の実施例で示したようなエキシマレーザの制御は、パルス発振初期の数パルスから30パルス程度までのパルス発振に対して行なわれるよう設定すればよい。これは、これまでの経験より、パルス発振直後に生じるスパイク現象は最初の数パルスからほぼ30パルスまでであり、それ以上に及ぶことはないことが解っているためである。従って、あらかじめ決められる放電電圧のパターンは発振開始から30パルス程度までで良く、それ以降はいわゆる従来のフィードバック制御を用いることができる。
【0040】
また、このときパルス毎のエネルギーをほぼ一定にしたとしても、若干のバラツキが残ることも考えられる。その場合、積算露光量の増加につれて目標の露光量からかけはなれることになる。これを避けるため、積層露光量をモニターして目標値となるように各パルス毎のエネルギーを制御するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、バーストモードの発振直後からパルスエネルギーの一定なレーザ光を得ることができ、少ないパルス数であっても露光量のバラツキを極めて少なくすることが可能となる。よって、最新の感光剤の優れた特徴を余す事なく引き出して極めて高い生産性を実現できると共に、トータルパルス数が減少することによってレーザの寿命が長くなり、ランニングコストが安くなる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るエキシマレーザ装置を用いた露光装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施例のエキシマレーザ制御の手順を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の一実施例のエキシマレーザ制御の手順を説明するフローチャートである。
【図4】エキシマレーザの放電電圧とパルスエネルギーとの関係を説明する線図である。
【図5】本発明の作用を説明する図である。
【図6】ステッパにおけるバーストモードを説明する図である。
【図7】エキシマレーザ光のパルス毎のエネルギーの大きさを示す線図である。
【図8】バーストモードにおけるエキシマレーザ光のパルス毎のエネルギーの大きさを示す図である。
【符号の説明】
1:エキシマレーザ発振器
2:ビームスプリッタ
3:検出器
4:コンピュータ
5:レーザの電源装置
6:シャッタ
7:レーザ部
8:ステッパ
Claims (6)
- 一定の周波数で連続的なパルス発振を所定時間維持する発振状態と、前記パルス発振を所定時間停止する停止状態とを交互に繰り返すバーストモード発振が可能なエキシマレーザ装置に対して、放電電圧を調整することによって前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を調整するエキシマレーザ制御装置において、
前記発振状態開始からの各パルスにおける前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を記憶する記憶手段と、
前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を検出する検出手段と、
前記バーストモードにおける前記停止状態時に前記検出手段を動作せしめて得られた検出結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記関係を更新する更新手段と、
前記発振状態中の各パルスのエネルギー量をほぼ一定にするように、前記更新手段により更新された前記関係に基いて前記パルス毎に前記放電電圧を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするエキシマレーザ制御装置。 - 前記更新手段は、前記停止状態が所定時間以上経過したあとに、前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を更新することを特徴とする請求項1に記載のエキシマレーザ制御装置。
- 前記制御手段は、前記パルスの発振直後からほぼ30パルスまでの出力を、前記関係に基いて制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のエキシマレーザ制御装置。
- レーザ装置からパルス発振されたレーザ光を露光装置内の被露光体に照射することによって、該被露光体を露光する露光システムにおいて、
前記レーザ装置は、一定の周期数で連続的なパルス発振を所定時間維持する発振状態と、前記パルス発振を所定時間停止する停止状態とを交互に繰り返すバーストモード発振が可能であり、
前記レーザ装置に対する放電電圧を調整する電圧調整手段と、
前記発振状態開始からの各パルスにおける前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を記憶する記憶手段と、
前記エキシマレーザ装置から発振されるパルスのエネルギー量を検出する検出手段と、
前記バーストモード発振における前記停止状態時に前記検出手段を動作せしめて得られた検出結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記関係を更新する更新手段と、
前記発振状態中の各パルスのエネルギー量をほぼ一定にするよう、前記更新手段に更新された前記関係に基いて前記パルス毎に前記電圧調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする露光システム。 - 前記更新手段は、前記停止状態が所定時間以上経過したあとに、前記放電電圧と前記エネルギー量との関係を更新することを特徴とする請求項4に記載の露光システム。
- 前記制御手段は、前記パルスの発振直後からほぼ30パルスまでの出力を、前記関係に基づいて制御することを特徴とする請求項4又は6に記載の露光システム。
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