JPH08203866A - 低温処理装置およびこれを用いた低温処理方法 - Google Patents

低温処理装置およびこれを用いた低温処理方法

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JPH08203866A
JPH08203866A JP800895A JP800895A JPH08203866A JP H08203866 A JPH08203866 A JP H08203866A JP 800895 A JP800895 A JP 800895A JP 800895 A JP800895 A JP 800895A JP H08203866 A JPH08203866 A JP H08203866A
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temperature
substrate
low
refrigeration cycle
compression refrigeration
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JP800895A
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Hidetoshi Watanabe
英俊 渡邉
Tomohide Shirosaki
友秀 城崎
Shinsuke Hirano
信介 平野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エッチングユニット2と温度調節ユニット3
とからなるドライエッチング装置において、温度調節ユ
ニット3は、液化温度の異なる3種類のフルオロカーボ
ン系冷媒をそれぞれ循環させる3個の圧縮冷凍サイクル
11,12,13よりなる。第3段圧縮冷凍サイクル1
1では、最も液化温度の低い冷媒Aを、第3段凝縮器1
6および第3段膨張弁17を経て液化温度まで冷却した
状態でウェハ載置電極5内へ流入させることも、バイパ
ス路19を経て高温のままウェハ載置電極5内へ流入さ
せることもできる。 【効果】 一台で−100℃以下の低温から常温以上の
温度にまで、ウェハ1の温度を迅速に昇降させることが
でき、異なる温度での複数のプロセスを同一チャンバ内
で連続処理したり、低温処理後にウェハ1の温度を即座
に常温にまで昇温することができる。このため、スルー
プットの向上、コストの削減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子材料の製造分野に
おいて、低温ドライエッチングに代表される低温処理が
施される基板の温度を、迅速かつ効率的に調節可能な低
温処理装置に関し、また、これを用いた低温処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、低温処理、特に0℃以下の温度で
処理を行う低温ドライエッチング技術が注目を浴びてお
り、例えば、半導体装置や液晶デバイス、フィールド・
エミッション・ディスプレイ(FED)、マイクロ・エ
レクトロ・メカニカル・システム(MEMS)の製造分
野における高精度微細加工への適用が進められている。
【0003】この低温ドライエッチング技術は、基板を
0℃以下の低温にて保持し、深さ方向のエッチング速度
をイオンアシスト効果により維持したまま、側面でのラ
ジカル反応を凍結するという着想から発したものであ
り、従来のRIE(反応性イオンエッチング)技術では
二律相反するといわれていた異方性、高速性と、低ダメ
ージ、選択性、汚染性とを両立させ得るものである。
【0004】特に、−100℃以下ではレジスト材料の
反応生成物であるH2 Oの蒸気圧が急激に低下するた
め、いわゆるサイドエッチが防止されて、異方性が著し
く向上する。また、常温では塩素系のエッチング・ガス
を用いていたシリコン材料のエッチングにおいても、低
温下ではCF4 等のフッ素系のエッチング・ガスが使用
でき、有害ガスを使用する必要がなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、低温ドライ
エッチングを実施するためには様々な問題を解決しなけ
ればならない。先ず、1つ目は基板を如何にして冷却す
るかという問題である。
【0006】基板の冷却システムとしては、特開平3−
233929号公報に、液体窒素等の液冷媒が導入され
た液冷媒溜めを用い、該液冷媒溜めの底面または側面に
基板を保持させることにより基板を冷却するものが開示
されている。しかしながら、このように基板の被処理面
を下方または側方に向けて保持させるためには基板載置
台の構成が複雑となる。また、搬送系に基板の表裏を反
転させる手段が必要となるため、ロードロックチャンバ
等を備えて真空内で基板を自動搬送するシステム内で用
いることが困難となる。したがって、基板を処理チャン
バ内から取り出す際には、該処理チャンバを大気開放し
なければならず、結露を発生させてしまうこととなる。
さらに、基板の冷却時に、液冷媒が蒸発、気化するた
め、常に液冷媒を補給する必要があり、製造コストが高
くなる。
【0007】冷媒の補給を要さない冷却システムとして
は、液化可能な冷媒を循環させるものが提案されてい
る。なお、この冷却システムにおいては、冷媒を基板載
置台内に通過させれば、該基板載置台上に基板の被処理
面を上方に向けて載置させることが可能となる。しかし
ながら、冷媒を例えば常温から−100℃以下までとい
った広い温度範囲で状態変化させるためには、冷媒の熱
膨張分の体積を吸収するタンクを設置しなければなら
ず、クリーンルーム内の大きなスペースを占有すること
となる。また、冷媒の循環を自然対流に頼っているた
め、冷媒の循環路を該基板載置台よりも上方に配置させ
なければ、冷却された冷媒を基板載置台内に通過させる
ことができないという装置構成上の制約もある。
【0008】2つ目の課題は、基板の温度制御をどのよ
うにして行うかというものである。特開平3−2339
29号公報においては、液冷媒による冷却とヒータによ
る加熱とを併用する例が開示されているが、冷却と加熱
を同時に行うこととなるためエネルギー損失が非常に大
きい。
【0009】3つ目の課題は、ドライエッチング終了
後、基板をどのようにして取り出すかというものであ
る。ドライエッチング終了後、基板をそのまま大気中に
取り出すと、基板に結露の発生により、プロセスの信頼
性を著しく低下させるからである。この結露の発生を防
止するには、大気開放する前に予め基板温度を上昇させ
ておく必要があるが、真空断熱下では冷却操作を停止し
ても、自然放置によって基板を常温に戻すためには数時
間を要し、スループットを著しく低下させることとな
る。
【0010】なお、特開平2−308528号公報に開
示された装置においては、基板の搬入部からエッチング
・チャンバへ向かって順次温度を低下させた複数の冷却
室、逆にエッチング・チャンバから基板搬出部へ向かっ
て順次温度を上昇させた複数の加熱室が設けられたこと
により、基板の取出時の結露発生を防止できる。しかし
ながら、複数の冷却室および加熱室を必要とすることか
ら、装置の大型化、高コスト化を免れられない。
【0011】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、冷媒の補給を必要としないこ
と、装置構成上の制約が少なく、省スペース化が図れる
こと、エネルギー損失を抑えて基板を所定温度に効率的
に調節できること、基板の取り出し時に結露を発生させ
ないこと、といった条件を満たす低温処理装置を提供す
ることを目的とする。また、この低温処理装置を用いた
低温処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る低温処理装
置は、上述の目的を達成するために提案されたものであ
り、処理室内の基板載置台に載置された基板に対して所
定の低温処理を施す低温処理手段と、前記基板載置台の
冷却/加熱を通じて前記基板の温度を調節する温度調節
手段とを有するものであって、前記温度調節手段は、液
化温度の異なる冷媒をそれぞれ循環させる複数の圧縮冷
凍サイクルが組み合わせられてなる多元冷凍サイクルを
有するものである。
【0013】ここで、各圧縮冷凍サイクル内にて循環す
る各冷媒は、圧縮器内で断熱圧縮して圧縮蒸気となり、
凝縮器内にて凝縮熱が奪われて液化し、膨張弁を経て断
熱自由膨張して低温低圧となり、蒸発器にて被冷凍物か
ら熱を奪って気化する、という逆ランキンサイクルを繰
り返している。そして、ある段の圧縮冷凍サイクルにお
ける凝縮器が前段の蒸発器となるように、各圧縮冷凍サ
イクルが直列につながれて多元冷凍サイクルを構成して
いる。但し、最終段の圧縮冷凍サイクルにおいては、基
板載置台が蒸発器に相当する。なお、後段の圧縮冷凍サ
イクルほど、液化温度の低い冷媒を循環させる。
【0014】そして、本発明に係る低温処理装置におい
て、上述した最終段の圧縮冷凍サイクルは、圧縮器から
凝縮器に至る冷媒流路の中途部の分岐点より分岐され、
膨張弁から前記基板載置台に至る冷媒流路の中途部に開
口する加熱ガス供給用のバイパス路と、前記分岐点にて
前記加熱ガスの流入方向を切り替える切り替え弁と、前
記基板載置台上の基板の測定温度に基づいて前記切り替
え弁を作動させるコントローラとを有するものであって
好適である。
【0015】また、前記多元冷凍サイクルは、前記圧縮
冷凍サイクルが3個組み合わせられた3元冷凍サイクル
であって好適である。そして、圧縮冷凍サイクルのそれ
ぞれには、液化温度の異なる3種類のフルオロカーボン
系冷媒を循環させて好適である。
【0016】なお、最終段の圧縮冷凍サイクルにおいて
は、その流路の一部が、低温処理手段における基板載置
台内を通ることとなる。このため、低温処置手段と接続
部における流路を二重真空断熱配管で構成し、冷媒を低
温に維持できるようにして好適である。
【0017】以上のような構成を有する低温処理装置を
用いると、温度調節手段によって基板の温度を調節しな
がら、低温処理手段によって該基板に対する所定の低温
処理を行うことができる。例えば、凝縮器および膨張弁
を経た冷媒を基板載置台内に通過させれば、基板を−1
00℃以下に冷却することができ、切り替え弁にて冷媒
の流路を切り替えて圧縮器を経た冷媒を直接基板載置台
内に通過させれば、短時間で基板を常温以上に加熱する
こともできる。このため、基板に対する広い温度領域で
の処理が可能である。なお、低温処理としては、ドライ
エッチングを行って好適である。
【0018】
【作用】本発明に係る低温処理装置は、冷媒を閉サイク
ル内にて循環させることによって基板の温度を調節する
ものであるため、冷媒の補給を必要としない。また、こ
の低温処理装置においては、基板載置面をいずれの方向
に向けた基板載置台に対しても冷却/加熱が行え、基板
を上面載置することができる。このため、ロードロック
チャンバ等を備えて真空内で基板を自動搬送するシステ
ム内で用いることができ、基板の取り出し時に、処理チ
ャンバを大気開放する必要がない。
【0019】また、逆ランキンサイクルを行わせる圧縮
冷凍サイクルにおいては、冷媒を強制循環させることが
できるため、基板載置台と圧縮冷凍サイクルの流路との
重力方向の位置関係に制約がない。このため、本発明に
係る低温処理装置は装置構成の自由度が大きい。
【0020】また、本発明では、多元冷凍サイクルを適
用しているため、圧縮冷凍サイクル1段当りで生ずる冷
媒の体積膨張が小さく、各圧縮冷凍サイクル内でこの膨
張分の体積を吸収できる。このため、いずれの圧縮冷凍
サイクルにおいても熱膨張分の体積を吸収するタンクが
必要ない。
【0021】さらに、最終段の圧縮冷凍サイクルにおい
ては、基板の測定温度に基づいて切り替え弁を作動させ
ることにより、基板載置台内に流入させる温度調節媒体
を、凝縮器および膨張弁を経て液化温度まで冷却した冷
媒、あるいは、バイパス路を経た高温のガスのいずれか
に切り替えることができる。このため、基板載置台の冷
却/加熱が効率的に行え、基板の温度を冷媒の液化温度
近傍から常温以上の温度までの広い温度範囲に亘って迅
速に昇降することができ、エネルギー損失も小さい。
【0022】これにより、1台の装置で幅広い温度領域
での処理が可能となるため、例えば、基板を−100℃
以下に冷却しながらドライエッチングを行った後、基板
を常温まで加熱してから取り出すこともでき、結露の発
生も防止できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明
に係る低温処理装置を半導体装置の製造プロセスに用い
られる平行平板型低温RIE装置に適用した。
【0024】実施例1 本実施例に係る平行平板型低温RIE装置は、図1に示
されるように、ウェハ1に対して実際にRIEを行うエ
ッチングユニット2と、ウェハ1の温度を調節する温度
調節ユニット3とからなる。
【0025】エッチングユニット2は、エッチング・チ
ャンバ4、該エッチング・チャンバ4内に配設されたウ
ェハ載置電極5、上部電極6とから構成される。上記チ
ャンバ4内は排気ポンプ7によって排気されるようにな
されており、上記上部電極6は、エッチング・ガス供給
源8に接続され、エッチング・ガスをウェハ1上に均一
に供給できるようになされている。また、上記ウェハ載
置電極5には、RF電源9が接続されている。
【0026】一方、温度調節ユニット3は、液化温度の
異なる3種類のフルオロカーボン系冷媒をそれぞれ循環
させる3個の圧縮冷凍サイクル11,12,13、冷却
水導入路14よりなる。なお、上記3個の圧縮冷凍サイ
クル11,12,13は、ある段の圧縮冷凍サイクルに
おける凝縮器が前段の蒸発器となるように直列につなが
れることにより、3元冷凍サイクルを構成している。
【0027】最終段の圧縮冷凍サイクル(以下、第3次
圧縮冷凍サイクルとする。)11は、最も液化温度の低
い冷媒(冷媒Aとする。)を、第3次圧縮器15、第3
次凝縮器16、第3次膨張弁17、第3次蒸発器に相当
するウェハ載置電極5内にこの順に循環させるものであ
る。
【0028】この第3次圧縮冷凍サイクル11には、第
3次圧縮器15から第3次凝縮器16に至る流路の中途
部の分岐点より分岐され、第3次膨張弁16からウェハ
載置電極5に至る流路の中途部に開口するバイパス路1
9が設けられている。なお、この分岐点には、冷媒の流
入方向を切り替える切り替えバルブ20が設けられ、バ
イパス路19の中途部には逆流防止弁20が設けられて
いる。そして、この切り替えバルブ20には、ウェハ載
置電極5上のウェハ1の温度測定を行う温度計22から
伝達される情報に基づいて該切り替えバルブ20を作動
させるコントローラ23が接続されている。
【0029】このため、ウェハ1の測定温度に基づいて
切り替えバルブ20を作動させることにより、ウェハ載
置電極5内に流入させる冷媒Aを、第3次凝縮器16お
よび第3次膨張弁17を経て液化温度まで冷却したも
の、あるいは、バイパス路19を経た高温のガスのいず
れかに切り替えることができ、ウェハ1の温度を冷媒A
の液化温度近傍から常温以上の温度までのいずれの温度
にも調節することができる。
【0030】上述したような第3次圧縮冷凍サイクル1
1の前段には、冷媒Aよりも液化温度の高い冷媒Bを循
環させる第2次圧縮冷凍サイクル12が設けられてい
る。なお、第2次圧縮冷凍サイクル12においては、冷
媒Bを第2次圧縮器24、第2次凝縮器25、第2次膨
張弁26、第3次凝集器15へ順に循環させる。即ち、
第3次凝縮器16は、第2次冷凍サイクル12における
蒸発器でもある。
【0031】さらに、上述したような第2次圧縮冷凍サ
イクル12の前段には、冷媒Bよりも液化温度の高い冷
媒Cを循環させる第1次圧縮冷凍サイクル13が設けら
れている。なお、第1次圧縮冷凍サイクル13において
は、冷媒Cを第1次圧縮器27、第1次凝縮器28、第
1次膨張弁29、第2次凝集器25へ順に循環させる。
即ち、第2次凝縮器25は、第1次冷凍サイクル13に
おける蒸発器でもある。また、上記第1次凝縮器28に
て冷媒Cから放出される熱は、冷却水導入路14に導入
される冷却水に吸収させるようになされている。
【0032】このような構成を有する温度調節ユニット
3においては、圧縮冷凍サイクル1段当りで生ずる冷媒
の体積膨張が小さいため、熱膨張分の体積を吸収するタ
ンクが必要ない。
【0033】なお、上述したような温度調節ユニット3
における各圧縮冷凍サイクル11,12,13は、各冷
媒A,B,Cの温度を保つために外界から断熱される。
但し、第3次圧縮冷凍サイクル11においては、その流
路の一部がエッチングユニット2のウェハ載置電極5内
を通過するために、温度調節ユニット3とエッチングユ
ニット2との接続部、即ち、ウェハ載置電極5の上流側
および下流側の流路を二重真空断熱配管30で構成し
た。
【0034】実施例2 以下、上述したドライエッチング装置を用い、シリコン
基板上にタングステンシリサイド層が形成されたウェハ
1に対して、−80℃にてドライエッチングを行った例
について説明する。
【0035】先ず、ウェハ1をエッチング・チャンバ4
内のウェハ載置電極5上に載置した後、各圧縮冷凍サイ
クル11,12,13に以下の冷媒A,B,Cを循環さ
せ、ウェハ載置電極5の冷却を通じてウェハ1を冷却し
た。
【0036】 第3次圧縮冷凍サイクル11の冷媒A : CF4 (沸
点−128℃) 第2次圧縮冷凍サイクル12の冷媒B : CHF
3 (沸点−84℃) 第1次圧縮冷凍サイクル13の冷媒C : CHClF
2 (沸点−41℃) また、冷却水導入路14には冷却水を導入した。
【0037】なお、第3次圧縮冷凍サイクル11を循環
させる冷媒Aの沸点は−128℃であるため、第3次凝
縮器16および第3次膨張弁17を通過させた冷媒Aを
ウェハ載置電極5内に通過させると、該ウェハ載置電極
5が−80℃以下にまで冷却される。このため、コント
ローラ23に、予め−80℃なる設定温度を記憶させて
おき、温度計22による測定温度の方が設定温度よりも
低くなったときには、冷媒Aをバイパス路19を介して
直接ウェハ載置電極5内へ送るように、切り替えバルブ
20を作動させて、該ウェハ載置電極5の温度を調節し
た。
【0038】そして、ウェハ載置電極5を−80℃に維
持した状態にて、SF6 /Cl2 混合ガスを供給しなが
ら、RF電力を供給して通常のエッチングを行った。こ
れにより、シリコン基板に対する選択比を確保しながら
タングステンシリサイド層を異方的にエッチングするこ
とができた。
【0039】このようにしてドライエッチングを行った
後、エッチング・チャンバ4からウェハ1を取り出す前
には、切り替えバルブ20を操作して、第3次圧縮器1
5を通過した冷媒Aを第3次凝縮器16および第3次膨
張弁17を経由させず、バイパス路19から直接ウェハ
載置電極5内へ送ることにより、該ウェハ載置電極5を
加熱した。
【0040】なお、この高温ガスの温度は約80℃であ
ったことから、ウェハ1を十分に加熱することができ、
ウェハ1の取り出し時に結露が発生することはなかっ
た。
【0041】以上、本発明に係る低温処理装置およびこ
れを用いた低温処理方法の具体例について説明したが、
本発明は上述の実施例に限定されるものではない。例え
ば、実施例1では温度調節ユニット3を3元冷凍サイク
ルより構成したが、冷却温度によっては、圧縮冷凍サイ
クルを2個組み合わせた2元冷凍サイクルより構成して
も、圧縮冷凍サイクルを4個組み合わせた4元冷凍サイ
クルより構成してもよい。
【0042】また、実施例2では、タングステンシリサ
イド層のドライエッチングのみを行ったが、様々な設定
温度によるエッチングを連続して行うことも可能であ
る。
【0043】なお、冷媒の組合せも実施例2に示したも
のに限定されず、3元冷凍サイクルを構成する場合、 第3次圧縮冷凍サイクルの冷媒:CF4 (沸点−1
28℃) 第2次圧縮冷凍サイクルの冷媒:CClF3 (沸点−8
1℃) 第1次圧縮冷凍サイクルの冷媒:CHClF2 とC2
lF5 の混合冷媒(沸点−45.6℃) のように冷媒を組み合わせてもよい。
【0044】また、本発明を平行平板型低温RIE装置
に適用したが、マグネトロンRIE装置、有磁場マイク
ロ波プラズマ(ECRプラズマ)エッチング装置、誘導
結合プラズマ(ICPプラズマ)エッチング装置、ヘリ
コン波プラズマエッチング装置等、従来公知のエッチン
グ装置のいずれに適用してもよい。
【0045】さらに、低温ドライエッチングがなされる
ウェハの構成も上述したものに限定されない。例えば、
半導体装置の製造プロセスのみならず、フィールド・エ
ミッション・ディスプレイ(FED)や液晶表示素子
(LCD)、太陽電池、マイクロマシーンの製造プロセ
ス等、優れた選択比や異方性を必要とするエッチングに
本発明の低温処理方法を適用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る低温処理装置は、一台で−100℃以下の低温か
ら常温以上の温度にまで、基板の温度を迅速に昇降させ
ることができる。即ち、設定温度が異なる処理を一台の
装置で行うことができるため、異なる温度での複数のプ
ロセスを同一処理室内で連続処理することや、低温処理
後に基板温度を即座に常温にまで昇温することも可能で
ある。
【0047】また、該低温処理装置は、冷媒の補給を必
要とせず、また、基板を上面載置することができるた
め、ロードロックチャンバ等を備えて真空内で基板を自
動搬送するシステム内で用いることができ、基板の取り
出し時に処理チャンバを大気開放する必要がない。さら
に、装置構成の自由度が大きく、冷媒の熱膨張分の体積
を吸収するタンクも必要とせず、クリーンルームの省ス
ペース化も図れる。
【0048】したがって、本発明を適用すると、スルー
プットを大幅に向上させることができ、また、製造コス
トおよび設備コストの大幅な削減も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温処理装置の一例を概略的に示
す模式図である。
【符号の説明】
1 ウェハ 2 エッチングユニット 3 温度調節ユニット 5 ウェハ載置電極 11 第3次圧縮冷凍サイクル 12 第2次圧縮冷凍サイクル 13 第1次圧縮冷凍サイクル 15 第3次圧縮器 16 第3次凝縮器 17 第3次膨張弁 19 バイパス路 20 切り替えバルブ 23 コントローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内の基板載置台に載置された基板
    に対して所定の低温処理を施す低温処理手段と、前記基
    板載置台の冷却/加熱を通じて前記基板の温度を調節す
    る温度調節手段とを有する低温処理装置において、 前記温度調節手段は、液化温度の異なる冷媒をそれぞれ
    循環させる複数の圧縮冷凍サイクルが組み合わせられて
    なる多元冷凍サイクルを有することを特徴とする低温処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記多元冷凍サイクルの最終段の圧縮冷
    凍サイクルは、圧縮器から凝縮器に至る冷媒流路の中途
    部の分岐点より分岐され、膨張弁から前記基板載置台に
    至る冷媒流路の中途部に開口する加熱ガス供給用のバイ
    パス路と、 前記分岐点にて前記加熱ガスの流入方向を切り替える切
    り替え弁と、 前記基板載置台上の基板の測定温度に基づいて前記切り
    替え弁を作動させるコントローラとを有することを特徴
    とする請求項1記載の低温処理装置。
  3. 【請求項3】 前記温度調節手段は、前記圧縮冷凍サイ
    クルが3個組み合わせられた3元冷凍サイクルを有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の低温処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記圧縮冷凍サイクルには、液化温度の
    異なる3種類のフルオロカーボン系冷媒がそれぞれ循環
    されることを特徴とする請求項3記載の低温処理装置。
  5. 【請求項5】 前記所定の低温処理は、ドライエッチン
    グであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
    ずれか1項に記載の低温処理装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし請求項5のいずれか
    1項に記載の低温処理装置を用い、温度調節手段による
    基板載置台の冷却/加熱を通じて基板の温度を調節しな
    がら、低温処理手段によって該基板に対する所定の低温
    処理を行うことを特徴とする低温処理方法。
  7. 【請求項7】 前記所定の低温処理として、ドライエッ
    チングを行うことを特徴とする請求項6記載の低温処理
    方法。
JP800895A 1995-01-23 1995-01-23 低温処理装置およびこれを用いた低温処理方法 Pending JPH08203866A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6993919B2 (en) 2002-09-10 2006-02-07 Tokyo Electron Limited Processing apparatus and processing apparatus maintenance method
JP5000803B2 (ja) * 1998-07-14 2012-08-15 デルタ・デザイン・インコーポレイテッド 電子デバイスの速応温度反復制御を液体を利用して広範囲に行うための装置、方法
JP2019186287A (ja) * 2018-04-03 2019-10-24 東京エレクトロン株式会社 温調方法

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