JPH08203665A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JPH08203665A
JPH08203665A JP3185695A JP3185695A JPH08203665A JP H08203665 A JPH08203665 A JP H08203665A JP 3185695 A JP3185695 A JP 3185695A JP 3185695 A JP3185695 A JP 3185695A JP H08203665 A JPH08203665 A JP H08203665A
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heating
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heating chamber
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Tatsumi Kyotani
龍美 京谷
Noriyuki Nakayama
法行 中山
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電子レンジに関し、差湿センサを用いて、食品
の加熱仕上がりを検知することができるようにする。 【構成】一方の側に通気穴を有する容器に収容された2
個の感熱素子を、それぞれの通気穴が互いに反対の側を
向くように熱伝導性を有する隔壁に取り付けて差湿セン
サを構成し、この差湿センサを、隔壁を境として電子レ
ンジの加熱室104に接続された排気ダクト111壁
に、一方の感熱素子が排気ダクト内における加熱室から
の排気に接し、他方の感熱素子が電子レンジのキャビネ
ット100内における加熱室への吸気に接するように取
付ける。そして、両感熱素子を含むブリッジ回路の不平
衡電圧によって、排気の絶対湿度と吸気の絶対湿度との
差湿度を検出し、この差湿度の状態によって、加熱室内
に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジに関し、特
に差湿センサを用いて、食品の加熱仕上がりを検知する
ようにした電子レンジに関するものである。
【0002】電子レンジは、食品等にマイクロ波を照射
して加熱することによって、調理等を行なうものであっ
て、家庭用,業務用を問わず、広く用いられている。
【0003】電子レンジにおいては、加熱中の食品の加
熱仕上がりを外部から正確に検知して、自動的に加熱を
停止できるようにすることが、要求されている。
【0004】
【従来の技術】従来、電子レンジによる食品の加熱時に
おける加熱仕上がりを検出する方法としては、赤外線セ
ンサによる表面温度の測定に基づく方法や、ガスセンサ
または湿度センサによる湿度の測定に基づく方法等が用
いられている。
【0005】このうち、赤外線センサを用いる方法で
は、センサが常に食品の表面から放射される赤外線を、
常に計測することができるようにするために、被調理食
品を加熱用ターンテーブルの中心に置かなければならな
いという制約がある。またガスセンサや湿度センサを使
用する方法では、空気以外の各種ガスの存在に基づく外
部環境の影響によって、仕上がり温度の検出に誤差を生
じることがある。
【0006】湿度センサによる方法は、加熱時に食品か
ら発生する水蒸気によって加熱室内の湿度が上昇してか
ら、所定の時間経過したことによって、食品の加熱仕上
がりを判定するものであって、小型の装置によって、簡
易かつ確実に食品の加熱仕上がりを検知することができ
るので、広く用いられている。
【0007】このような目的に使用可能な湿度センサと
しては、従来、大別して、相対湿度センサ(以下、RH
センサという)と、絶対湿度センサ(以下、AHセンサ
という)との2種類のものがが用いられている。
【0008】このうち、RHセンサは相対湿度の変化を
電気抵抗値の変化としてとらえるものであって、金属酸
化物セラミックを用いたもの、有機高分子薄膜を用いた
もの、塩化リチウム等の電解質材料を用いたもの等があ
る。
【0009】図8は、相対湿度検出回路の構成例を示し
たものであって、図中、SR はRHセンサを示し、RL
は負荷抵抗を示している。RHセンサSR と負荷抵抗R
L とを直列にして、交流電源VS を印加したときのRH
センサSR の両端の出力電圧VR によって、RHセンサ
R が置かれた環境の相対湿度を知ることができる。
【0010】またAHセンサは、乾燥空気の場合と湿り
空気の場合とで、雰囲気の熱伝導度が変化することを利
用して、加熱状態におかれたサーミスタ等の感熱素子の
抵抗値の変化に基づいて、絶対湿度を測定するものであ
って、同一特性を有する2個の感熱素子を使用し、その
一方を密閉型として乾燥空気を封入して基準側の素子と
するとともに、他方を開放型として通気孔を経て自由に
雰囲気に触れることができるようにして、測定側の素子
として用いる形式のものが知られている。
【0011】AHセンサは、このような基準側の素子
と、測定側の素子とを直列に接続して、対辺を構成する
2個の抵抗とともにブリッジ回路を形成し、両感熱素子
を自己加熱状態にしたときの、ブリッジ不平衡電圧によ
って、測定側素子がおかれた雰囲気の絶対湿度を測定す
るものである。
【0012】図9は、絶対湿度測定回路の構成例を示し
たものであって、図中、R1 はAHセンサを構成する測
定側の感熱素子、R2 は同じく基準側の感熱素子、R3,
4はブリッジの対辺を構成する抵抗、R5 は直列抵
抗、Eは直流電源である。
【0013】図9の回路において、最初、測定側の感熱
素子R1 を乾燥空気中においた状態で、ブリッジ回路を
平衡させたのち、測定側の感熱素子R1 を電子レンジ加
熱室等の被測定環境においたときの、両感熱素子R1,
2 の中点Aと、両抵抗R3,4 の中点Bとの間の出力電
圧VA によって、測定側の感熱素子R1 が置かれた環境
の絶対湿度を知ることができる。
【0014】このような湿度センサを用いて食品の加熱
仕上がりを検知するようにした電子レンジは、すでに知
られており、例えば、相対湿度センサを用いたものとし
ては、特公昭61−14419号公報に記載されたもの
があり、絶対湿度センサを用いたものとしては、特開昭
59−120947号,特開昭59−120949号,
特開昭60−101428号の各公報に記載されたもの
がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】これらの湿度センサ
を、電子レンジにおいて、食品の加熱仕上がり検知用と
して使用した場合、RHセンサでは、食品の気化ガスや
油煙によるセンサの汚染に対して、リフレッシュ(保守
作業)を行なうことが必要であるとともに、リフレッシ
ュ時、安定するまでに長時間を必要とするという問題が
ある。さらに、センサ表面における水分の化学的吸着に
基づいて湿度の測定を行なうものであるため、吸湿,脱
湿に必要な時間に左右されて応答が遅く、かつ、その際
のヒステリシスも大きい。
【0016】また、RHセンサの出力は、相対湿度の変
化に対して指数関数的に変化するので、センサ出力を線
形化するための対数圧縮増幅回路が必須であるととも
に、RHセンサにおける化学吸着時の分極作用を防止す
るため、測定用電源として、交流電源を用いなければな
らないという問題がある。
【0017】一方、AHセンサの場合は、基準側の感熱
素子の気密度が低下した場合、絶対湿度に応じた出力信
号が得られなくなるため、気密度の長期安定性が必須条
件であって、そのため、ハーメチックシール等の高気密
構造が必要となる。
【0018】さらに、AHセンサは絶対湿度センサであ
るため、その出力特性の基準値は湿度0g/m3 とな
る。一方、電子レンジにおける調理前の加熱室内の湿度
が0g/m3 であることはあり得ず、必ずある値の湿度
を有している。従って、AHセンサによって、食品の加
熱調理時に発生する水蒸気を検知するためには、加熱開
始前の加熱室内の湿度を知って、この値によって補正す
ることが必要となる。
【0019】図10は、従来の電子レンジの加熱特性を
示したものであって、加熱開始時において、加熱室内の
空気湿度に相当するAHセンサ出力を発生しており、加
熱の進行に伴って、加熱調理によって食品から発生した
水蒸気に基づいて、AHセンサ出力電圧が増加すること
が示されている。
【0020】図10に示されるように、加熱によって食
品から発生した水蒸気に基づく湿度を知るためには、あ
る加熱時間後のAHセンサ出力電圧V1 から、加熱開始
前のAHセンサ出力電圧V2 を差し引いた値によって、
湿度を求めることが必要である。なお、このような加熱
開始前の湿度による補正は、RHセンサの場合も同様に
必要である。加熱開始前の加熱室内湿度は、夏と冬とで
は、最大20g/m3もの違いがあるため、加熱前後の
湿度補正の必要性は極めて大きい。
【0021】本発明は、このような従来技術の課題を解
決しようとするものであって、湿度の測定に基づいて被
調理食品の加熱仕上がりを正しく検知することができる
とともに、その際使用する湿度センサが、取り扱いが容
易で応答が速く、高気密構造が不要で、かつ加熱開始前
の湿度の補正が不要な、電子レンジを提供することを目
的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
(1) 食品の加熱仕上がりを検知して自動的に加熱を停止
する電子レンジにおいて、一方の側に通気穴17,18
を有する容器1に収容された2個の感熱素子4,5を、
それぞれの通気穴が互いに反対の側を向くように熱伝導
性を有する隔壁3に取り付けてなる差湿センサ112
を、この隔壁を境として、一方の感熱素子が電子レンジ
における第1の有湿環境に接し、他方の感熱素子が電子
レンジにおける第2の有湿環境に接するように取付け
て、この両感熱素子を含むブリッジ回路の不平衡電圧に
よって、第1の有湿環境の絶対湿度と第2の有湿環境の
絶対湿度との差湿度を検出し、この差湿度の状態によっ
て加熱室内に置かれた食品の加熱仕上がりを検知する。
【0023】(2) (1) の場合に、差湿センサを隔壁を境
として電子レンジの加熱室に接続された排気ダクト壁に
取り付けるとともに、第1の有湿環境が排気ダクト内に
おける加熱室からの排気であり、第2の有湿度環境が電
子レンジのキャビネット内における加熱室への吸気であ
るようにする。
【0024】(3) (1) または(2) の場合に、各感熱素子
4,5を構成するサーミスタを、ガラスコートされたチ
ップ型サーミスタとする。
【0025】
【作用】
(1) 最初、差湿センサ112を構成する2個の感熱素子
4,5を、乾燥状態の雰囲気中において、ブリッジ回路
を平衡させる。次に、この差湿センサを、隔壁3を境と
して、一方の感熱素子が第1の有湿環境に接し、他方の
感熱素子が第2の有湿環境に接するように取付けた状態
では、ブリッジ回路の不平衡電圧によって、第1の有湿
環境の絶対湿度と第2の有湿環境の絶対湿度との差湿度
が検出される。この差湿度は、食品の加熱状態を示して
いるので、差湿度の状態によって食品の加熱仕上がりを
検知することができる。
【0026】本発明の電子レンジでは、、食品を調理す
る際に、加熱仕上がりを正しく判定することができ、こ
の際、調理前の湿度値の補正処理を、季節変動分を含め
て不要とすることができる。
【0027】本発明の電子レンジにおいて使用する湿度
センサは、差湿センサからなっているので、使用中のリ
フレッシュ等の処理が不要でかつ応答が速いとともに、
高気密構造が不要であって、従って取り扱いが容易であ
るとともに、安価に実現できる。
【0028】(2) この場合に、差湿センサを隔壁を境と
して電子レンジの加熱室に接続された排気ダクト壁に取
り付けて、第1の有湿環境が排気ダクト内における加熱
室からの排気となり、第2の有湿度環境が電子レンジの
キャビネット内における加熱室への吸気となるようにす
るのが最も好適である。
【0029】(3) 感熱素子に使用するサーミスタとして
は、ガラスコートされたチップ型サーミスタを使用する
ことによって、湿度の高い環境でも、安定に動作させる
ことができる。
【0030】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示したものであ
って、本発明の電子レンジの概略構成を示している。図
中において、(a)は正面図、(b)は内部構造を示す
説明図である。
【0031】図1(a)に示すように、電子レンジのキ
ャビネット100の前面には、操作パネル101が設け
られていて、この部分に、調理メニューを選択するため
のメニュー選択キー102と、加熱スタートキー103
とが設けられている。またキャビネット100の内部に
は、図1(b)に示すように、加熱室104が設けられ
ていて、その側面に設けられたマグネトロン105から
マイクロ波を照射することによって、内部におかれた食
品106を加熱することができるようになっている。被
加熱食品106は、通常、容器107に収容して回転台
108に載せて回転させることによって、均一に加熱す
るようになっている。
【0032】加熱時には、ファン109を回転させるこ
とによって、通気窓110からキャビネット内の空気を
加熱室104に導入し、被加熱食品106から発生する
油煙や水蒸気とともに排気ダクト111を経て外部に排
出する。この際、排気ダクト111の部分に設けられた
差湿センサ112によって、被加熱食品106から発生
する水蒸気に基づく、加熱室内の湿度の変化を検出し
て、食品の加熱仕上がりを判定する。
【0033】図2は、本発明に使用する湿度センサを示
したものであって、(a)は側面図を示し、(b)は底
面図を示している。この湿度センサは、サーミスタ等の
感熱素子を利用して、排気ダクトにおける排気の絶対湿
度と、キャビネット内における吸気の絶対湿度との差を
測定する、差湿センサ(以下、DHセンサという)を実
現するものである。
【0034】図2において、1は感熱素子を収容するケ
ースであって、例えばある厚みを持った鍔付き円板型を
なし、両端に設けられたビス穴2によって、取付けられ
るように構成されている。ケース1の一方の面は、金属
からなる熱伝導隔壁3をなし、この部分に、2個の開放
型感熱素子4,5が取り付けられているとともに、ケー
ス1の他方の面はカバー6をなし、この部分を貫通し
て、ケース1内に外気を流通させるための通気穴7が設
けられている。
【0035】図3は、感熱素子の構成を示したものであ
って、(a)は第1の感熱素子4を示し、(b)は第2
の感熱素子5を示している。感熱素子4,5は、同型で
あって、絶縁物からなる端子台11を貫通して設けられ
た2本のピン12,13の先端間にサーミスタ14を接
続するとともに、端子台11の周囲に取り付けた金属ベ
ース15に、金属キャップ16を被せて接合した構造を
有している。さらに、一方の感熱素子4には、金属キャ
ップ16の部分に、外気を導くための通気穴17が設け
られており、他方の感熱素子5には、金属ベース15の
部分に、外気を導くための通気穴18が設けられてい
る。図2(a)において、↑は通気穴の位置を示してい
る。
【0036】図2に戻って、各感熱素子4,5は、それ
ぞれのピンが絶縁された状態でカバー6内に突出するよ
うに、ケース1の熱伝導隔壁3の面に取り付けられてい
るとともに、コード8に収容された接続線9が、それぞ
れのピンに接続されている。コード8はコード抑え10
によって、ケース1に固定されている。熱伝導隔壁3
は、感熱素子4,5にそれぞれ接する雰囲気を隔離する
とともに、両感熱素子4,5の温度を均一にする作用を
行なう。
【0037】図4は、図2に示された湿度センサを用い
た湿度測定回路を示したものであって、図中、R11は一
方の感熱素子(4)、R12は他方の感熱素子(5)、R
13,14はブリッジの対辺を構成する抵抗である。R15
は直列抵抗であって、直流電源Eから供給される電流を
制限するものであり、各感熱素子を構成するサーミスタ
が、例えば200°C程度に自己加熱されるように、そ
の抵抗値を選択されている。
【0038】図4の回路において、最初、両感熱素子R
11,R12を乾燥空気中において、ブリッジ回路を平衡さ
せて出力電圧VD が0になるように、抵抗R13, 14
値を調整する。次に、感熱素子R11のみを湿度雰囲気中
において、湿度雰囲気と乾燥空気とのそれぞれの絶対湿
度の差(差湿)と出力電圧VD との関係を求める。
【0039】次に、感熱素子R12をNaCl飽和水溶液
雰囲気中におき、感熱素子R11を湿度雰囲気中におい
て、湿度雰囲気と飽和湿度雰囲気との差湿と出力電圧V
D との関係を求める。
【0040】図5は、差湿−出力特性を示したものであ
って、(a)は感熱素子R11が基準湿度0g/m3 の状
態のときの差湿−出力電圧特性を示し、(b)は感熱素
子R12が基準湿度38.2g/m3 の状態のときの差湿
−出力電圧特性を示したものである。
【0041】図5において、(b)に示す特性において
基準とした湿度値を、(a)に示す特性と重ね合わせる
と、同じ特性になっている。従って基準とする湿度を0
g/m3 とすると、DHセンサの出力特性は、AHセン
サの出力特性とほぼ等価となる。
【0042】また、基準とする湿度が0g/m3 以外の
ときでも、その出力特性は、AHセンサの出力から、基
準とする湿度に相当する出力を差し引いた出力特性とな
るので、DHセンサによって、絶対湿度差(差湿)に応
じた出力を得ることができる。
【0043】このことは、定性的には、感熱素子4,5
を構成するサーミスタは、ともに150°C〜200°
Cに自己加熱されていて、それぞれ雰囲気中の水蒸気量
に応じた熱放散を行なっているが、この場合の熱放散量
の違いに基づいてブリッジのバランスが崩れることによ
って、差湿の出力が発生していることを示している。
【0044】感熱素子4,5を構成するサーミスタとし
ては、ガラスコートされたチップ型サーミスタを使用す
ることが最適であり、これによって雰囲気中の水蒸気に
基づく劣化や、特性変化を有効に防止するとともに、応
答性を向上させることができる。
【0045】図6は、ダクト部におけるDHセンサの配
置を示したものであって、図1および図2におけると同
じものを同じ番号で示している。排気ダクト31は、加
熱室104に隣接して設けられていて、側面の吸気孔3
5から吸い込まれた加熱室104内の空気を、キャビネ
ット背面の排気穴36から排出するように構成されてい
る。DHセンサ32は、排気ダクト31の側面に設けら
れた穴の位置に、熱伝導隔壁3の部分が加熱室104内
に突出するようにビス止めされていて、カバー6の部分
が、キャビネット100に設けられた通気窓37を介し
て外気と流通する、キャビネット内の空気と接するよう
になっている。
【0046】従ってDHセンサ32の感熱素子4は、通
気穴17を介して排気ダクト31内の雰囲気と接し、感
熱素子5は、通気穴18を介してキャビネット内の空気
と接しているので、図5について説明したように、加熱
室からの排気の湿度と、加熱室への吸気の湿度との差に
応じた、差湿の測定を行なうことができる。なお、感熱
素子4を、排気ダクト31内の空気と接する代わりに、
直接、加熱室104内の空気と接するようにしてもよ
い。また、感熱素子5を、キャビネット100内の空気
と接する代わりに、直接、キャビネット外の空気と接す
るようにしてもよい。
【0047】図7は、本発明の電子レンジの加熱特性を
示したものである。図示のように、加熱開始時には、排
気ダクト内の湿度と、キャビネット内の湿度とが同じな
ので、DHセンサ出力電圧は0である。加熱の進行に伴
って、調理加熱によって食品から発生した水蒸気によっ
て、DHセンサ出力電圧が増加して、ある時間後には、
ほぼ一定値VD となる。これは加熱中、食品中の水分の
温度が沸騰点に達したため、発生する水蒸気の量が加熱
電力に応じた一定値になることによって、加熱室内の湿
度が一定状態になったことを示している。従って、この
ような状態がある時間継続したことによって、所定の加
熱仕上がりを判定することができる。
【0048】このように、本発明の電子レンジでは、調
理開始前に湿度を検知してマイコン等に記憶させてお
き、この値によって、調理前湿度値を補正する制御が不
要である。図7に示された特性は、雰囲気温度が高くな
った場合でも、常温時と殆ど同じ加熱時間の立ち上がり
特性および加熱パタンとなる。
【0049】本発明の電子レンジでは、従来のRHセン
サを用いた場合のように、センサ回りの回路構成が複雑
化し、コスト的に不利となる恐れがない。またAHセン
サを用いた場合のように、素子に高気密構造を要求され
ることがないとともに、調理前湿度値の補正を行なう必
要がなく、電子レンジの制御を簡単化することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電子レンジ
では、差湿センサからなる湿度センサを用いて、排気ダ
クト内の空気と外気との絶対湿度差を測定することによ
って、被調理食品の加熱仕上がりを正しく検知すること
ができる。また、この際使用する湿度センサは、リフレ
ッシュ等の処理が不要でかつ応答が速いとともに、高気
密構造が不要であり、さらに加熱開始前の湿度の補正が
季節変動分を含めて不要であり、従って取り扱い容易で
あるとともに、安価に実現できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】本発明に使用する湿度センサを示す図である。
【図3】感熱素子の構成を示す図である。
【図4】図2に示された湿度センサを用いた湿度測定回
路を示す図である。
【図5】差湿−出力特性を示す図である。
【図6】ダクト部におけるDHセンサの配置を示す図で
ある。
【図7】本発明の電子レンジの加熱特性を示す図であ
る。
【図8】相対湿度検出回路の構成例を示す図である。
【図9】絶対湿度測定回路の構成例を示す図である。
【図10】従来の電子レンジの加熱特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 3 熱伝導隔壁 4 感熱素子 5 感熱素子 17 通気穴 18 通気穴 100 キャビネット 104 加熱室 111 ダクト 112 差湿センサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】図5は、差湿−出力特性を示したものであ
って、(a)は感熱素子12 が基準湿度0g/m
状態のときの差湿−出力電圧特性を示し、(b)は感熱
素子R12が基準湿度38.2g/mの状態のときの
差湿−出力電圧特性を示したものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品の加熱仕上がりを検知して自動的に
    加熱を停止する電子レンジにおいて、一方の側に通気穴
    を有する容器に収容された2個の感熱素子を、それぞれ
    の通気穴が互いに反対の側を向くように熱伝導性を有す
    る隔壁に取り付けてなる差湿センサを、該隔壁を境とし
    て、一方の感熱素子が該電子レンジにおける第1の有湿
    環境に接し、他方の感熱素子が該電子レンジにおける第
    2の有湿環境に接するように取付けて、該両感熱素子を
    含むブリッジ回路の不平衡電圧によって該第1の有湿環
    境の絶対湿度と第2の有湿環境の絶対湿度との差湿度を
    検出し、該差湿度の状態によって前記加熱室内に置かれ
    た食品の加熱仕上がりを検知することを特徴とする電子
    レンジ。
  2. 【請求項2】 前記差湿センサが前記隔壁を境として電
    子レンジの加熱室に接続された排気ダクト壁に取り付け
    られているとともに、前記第1の有湿環境が該排気ダク
    ト内における加熱室からの排気であり、前記第2の有湿
    度環境が該電子レンジのキャビネット内における加熱室
    への吸気であることを特徴とする請求項1に記載の電子
    レンジ。
  3. 【請求項3】 前記各感熱素子を構成するサーミスタ
    が、ガラスコートされたチップ型サーミスタからなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の電子レンジ。
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