JPH08201408A - 角速度検出器 - Google Patents
角速度検出器Info
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- JPH08201408A JPH08201408A JP1360995A JP1360995A JPH08201408A JP H08201408 A JPH08201408 A JP H08201408A JP 1360995 A JP1360995 A JP 1360995A JP 1360995 A JP1360995 A JP 1360995A JP H08201408 A JPH08201408 A JP H08201408A
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- magnetic
- coil
- yoke
- angular velocity
- loop
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転物体上に設置した場合でもその角速度を
検出できるようにする。 【構成】 略円柱状の磁性体から成るインナヨーク5の
軸方向両端の外周面に永久磁石6a,6bを固着し、こ
れらによって第1の磁気発生部1を形成する。略円筒状
の磁性体から成るアウタヨーク7の軸方向両端の内周面
に永久磁石8a,8bを固着し、これらによって第2の
磁気発生部2を形成する。第1の磁気発生部1と第2の
磁気発生部2の間に磁性体から成るコイルヨーク3を介
装する。このコイルヨーク3に検出コイル4を巻回す
る。検出コイル4はそのコイル線のループが被検出物の
回転方向と直交するように磁気発生部1,2の磁極に対
峙させる。コイルヨーク3は、一方の磁極に対峙してい
る検出コイル4のコイル線のループ内から他方の磁極近
傍に至る磁路pを成す。
検出できるようにする。 【構成】 略円柱状の磁性体から成るインナヨーク5の
軸方向両端の外周面に永久磁石6a,6bを固着し、こ
れらによって第1の磁気発生部1を形成する。略円筒状
の磁性体から成るアウタヨーク7の軸方向両端の内周面
に永久磁石8a,8bを固着し、これらによって第2の
磁気発生部2を形成する。第1の磁気発生部1と第2の
磁気発生部2の間に磁性体から成るコイルヨーク3を介
装する。このコイルヨーク3に検出コイル4を巻回す
る。検出コイル4はそのコイル線のループが被検出物の
回転方向と直交するように磁気発生部1,2の磁極に対
峙させる。コイルヨーク3は、一方の磁極に対峙してい
る検出コイル4のコイル線のループ内から他方の磁極近
傍に至る磁路pを成す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気を用いた角速度検
出器に関し、特に、車両等の移動物体に搭載するのに有
利な角速度検出器に関するものである。
出器に関し、特に、車両等の移動物体に搭載するのに有
利な角速度検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、共立出版社発行の物理学one
point−2「電場、磁場」第82頁、昭和54年
10月1日発行、青野修著には、単極誘導モデルにおい
て、金属円板と磁石とを用いて角速度を検出する構成が
示されている。即ち、金属円板を磁石に近接させて回転
させた場合や、磁石と一体化させて回転させた場合に
は、金属円板の中心と周縁との間に、e=Bωr2/2
の式で表される誘導起電力eが発生する。ただし、Bは
磁束密度、rは金属円板の半径、ωは角速度である。こ
のため、磁束密度と円板半径とを予め設定しておき、誘
導起電力eを測定するようにすれば、上式を基に金属円
板の角速度ωが検出される。
point−2「電場、磁場」第82頁、昭和54年
10月1日発行、青野修著には、単極誘導モデルにおい
て、金属円板と磁石とを用いて角速度を検出する構成が
示されている。即ち、金属円板を磁石に近接させて回転
させた場合や、磁石と一体化させて回転させた場合に
は、金属円板の中心と周縁との間に、e=Bωr2/2
の式で表される誘導起電力eが発生する。ただし、Bは
磁束密度、rは金属円板の半径、ωは角速度である。こ
のため、磁束密度と円板半径とを予め設定しておき、誘
導起電力eを測定するようにすれば、上式を基に金属円
板の角速度ωが検出される。
【0003】また、上記の場合において誘導起電力を測
定するに際しては、金属円板の中央部を検出器の一方の
電極にスリップリングを介して接続する一方で、金属円
板の外周縁部を他方の電極にブラシを介して接続してお
き、金属円板の中心と外周縁部との間に生じる誘導起電
力を検出器によって測定する。
定するに際しては、金属円板の中央部を検出器の一方の
電極にスリップリングを介して接続する一方で、金属円
板の外周縁部を他方の電極にブラシを介して接続してお
き、金属円板の中心と外周縁部との間に生じる誘導起電
力を検出器によって測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ような角速度検出の場合、金属円板の外周縁部に接触す
るブラシを、被検出物の回転に影響されることのないよ
う地上に固定設置しておく必要があるが、車両のような
移動物体(回転物体)上で用いる場合には、上記ブラシ
を地上に固定設置することができないことから正確な検
出値を求めることができない。つまり、磁石から出た磁
束は金属円板ばかりでなく、ブラシやそれにつながるハ
ーネスをも貫くため、ブラシやハーネスが金属円板と一
体に回転する場合には、金属円板上で発生した誘導起電
力と、ブラシとハーネスで発生した誘導起電力とが互い
に逆向きとなって打ち消し合う結果となり、正確な角速
度の検出が不可能となってしまう。
ような角速度検出の場合、金属円板の外周縁部に接触す
るブラシを、被検出物の回転に影響されることのないよ
う地上に固定設置しておく必要があるが、車両のような
移動物体(回転物体)上で用いる場合には、上記ブラシ
を地上に固定設置することができないことから正確な検
出値を求めることができない。つまり、磁石から出た磁
束は金属円板ばかりでなく、ブラシやそれにつながるハ
ーネスをも貫くため、ブラシやハーネスが金属円板と一
体に回転する場合には、金属円板上で発生した誘導起電
力と、ブラシとハーネスで発生した誘導起電力とが互い
に逆向きとなって打ち消し合う結果となり、正確な角速
度の検出が不可能となってしまう。
【0005】そこで、本発明は回転物体上に設置した場
合でもその角速度を正確に検出することのできる角速度
検出器を提供しようとするものである。
合でもその角速度を正確に検出することのできる角速度
検出器を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1の発明は、被検出物と一体
に回転する角速度検出器において、軸方向の一端側の周
面と他端側の周面とが異磁極となる磁気発生部を設け、
誘導起電力を検出するための検出コイルを、そのコイル
線のループが被検出物の回転方向と直交するように、前
記磁気発生部の一方の磁極に対峙させて配設すると共
に、この検出コイルの一方の磁極に対峙している部分の
コイル線のループ内から磁気発生部の他方の磁極近傍部
に至る磁路を成すコイルヨークを設けるようにした。
ための手段として、請求項1の発明は、被検出物と一体
に回転する角速度検出器において、軸方向の一端側の周
面と他端側の周面とが異磁極となる磁気発生部を設け、
誘導起電力を検出するための検出コイルを、そのコイル
線のループが被検出物の回転方向と直交するように、前
記磁気発生部の一方の磁極に対峙させて配設すると共
に、この検出コイルの一方の磁極に対峙している部分の
コイル線のループ内から磁気発生部の他方の磁極近傍部
に至る磁路を成すコイルヨークを設けるようにした。
【0007】また、請求項2の発明は、前記磁気発生部
を、コイルヨークの内周側と外周側とに夫々配設すると
共に、両磁気発生部の同極同士を検出コイルを挟んで径
方向で対峙させるようにした。
を、コイルヨークの内周側と外周側とに夫々配設すると
共に、両磁気発生部の同極同士を検出コイルを挟んで径
方向で対峙させるようにした。
【0008】
【作用】請求項1の発明の場合、角速度検出器が被検出
物と一体に回転すると、磁気発生部の磁極から出た磁束
を検出コイルが横切り、その結果、被検出物の角速度に
応じた誘導起電力が検出コイルに出力される。このと
き、検出コイルが磁気発生部の磁束の出る側に配設され
ているのであれば、磁気発生部の磁極から出た磁束は検
出コイルのコイル線のループ内に入った後にそのまま検
出コイルを直線的に貫通することなくコイルヨークに沿
って磁気発生部の他方の磁極へと戻る。また、検出コイ
ルが磁気発生部の磁束の戻る側に配設されているのであ
れば、磁気発生部の磁極から出た磁束はコイルヨークを
通って検出コイルの内側部分まで流れ、そこから検出コ
イルのコイル線のループを横切って磁気発生部の他方の
磁極へと戻る。このように、磁束が検出コイルのコイル
線のループを直径方向に完全に貫通することがないた
め、検出コイルには被検出物の角速度に応じた正確な誘
導起電力が出力される。
物と一体に回転すると、磁気発生部の磁極から出た磁束
を検出コイルが横切り、その結果、被検出物の角速度に
応じた誘導起電力が検出コイルに出力される。このと
き、検出コイルが磁気発生部の磁束の出る側に配設され
ているのであれば、磁気発生部の磁極から出た磁束は検
出コイルのコイル線のループ内に入った後にそのまま検
出コイルを直線的に貫通することなくコイルヨークに沿
って磁気発生部の他方の磁極へと戻る。また、検出コイ
ルが磁気発生部の磁束の戻る側に配設されているのであ
れば、磁気発生部の磁極から出た磁束はコイルヨークを
通って検出コイルの内側部分まで流れ、そこから検出コ
イルのコイル線のループを横切って磁気発生部の他方の
磁極へと戻る。このように、磁束が検出コイルのコイル
線のループを直径方向に完全に貫通することがないた
め、検出コイルには被検出物の角速度に応じた正確な誘
導起電力が出力される。
【0009】請求項2の発明の場合、両磁気発生部の磁
束の出る向きが互いに対峙する向きであるため、磁束は
検出コイルのコイル線のループを直径方向により貫通し
にくくなる。
束の出る向きが互いに対峙する向きであるため、磁束は
検出コイルのコイル線のループを直径方向により貫通し
にくくなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0011】この角速度検出器は、略円柱状の第1の磁
気発生部1と、この第1の磁気発生部1の外周側に配置
された略円筒状の第2の磁気発生部2と、第1の磁気発
生部1と第2の磁気発生部2の間に介装されたコイルヨ
ーク3と、このコイルヨーク3に巻回された検出コイル
4とから概略構成されている。
気発生部1と、この第1の磁気発生部1の外周側に配置
された略円筒状の第2の磁気発生部2と、第1の磁気発
生部1と第2の磁気発生部2の間に介装されたコイルヨ
ーク3と、このコイルヨーク3に巻回された検出コイル
4とから概略構成されている。
【0012】第1の磁気発生部1は、図2に示すよう
に、磁性体によって略円柱状(縦断面が略I字型の円柱
形状)に形成されたインナヨーク5の軸方向の両端外周
に永久磁石6a,6bが固着され、軸方向の一端側の外
周面と他端側の外周面とが異磁極となっている。つま
り、両永久磁石6a,6bは外周面側に現れる磁極が逆
のもの(図1においては、図中上側のものがN極,下側
のものがS極となっている。)が用いられている。これ
に対し、第2の磁気発生部2は、図3に示すように、磁
性体によって略円筒状に形成されたアウタヨーク7の軸
方向の両端内周に永久磁石8a,8bが固着され、軸方
向の一端側の内周面と他端側の内周面とが異磁極となっ
ている。この磁気発生部の場合にも、両永久磁石8a,
8bは内周面側に現れる磁極が逆のもの(図1において
は、図中上側のものがN極,下側のものがS極となって
いる。)が用いられている。図1からも明らかなよう
に、第1の磁気発生部1と第2の磁気発生部2の両端の
互いに対峙する磁極は同極となっている。
に、磁性体によって略円柱状(縦断面が略I字型の円柱
形状)に形成されたインナヨーク5の軸方向の両端外周
に永久磁石6a,6bが固着され、軸方向の一端側の外
周面と他端側の外周面とが異磁極となっている。つま
り、両永久磁石6a,6bは外周面側に現れる磁極が逆
のもの(図1においては、図中上側のものがN極,下側
のものがS極となっている。)が用いられている。これ
に対し、第2の磁気発生部2は、図3に示すように、磁
性体によって略円筒状に形成されたアウタヨーク7の軸
方向の両端内周に永久磁石8a,8bが固着され、軸方
向の一端側の内周面と他端側の内周面とが異磁極となっ
ている。この磁気発生部の場合にも、両永久磁石8a,
8bは内周面側に現れる磁極が逆のもの(図1において
は、図中上側のものがN極,下側のものがS極となって
いる。)が用いられている。図1からも明らかなよう
に、第1の磁気発生部1と第2の磁気発生部2の両端の
互いに対峙する磁極は同極となっている。
【0013】また、コイルヨーク3は、図4に示すよう
に、円筒の周壁が間欠的に切り欠かれた概略形状に形成
され、軸方向一端側と他端側の円環状の梁部9a,9b
と、この両梁部9a,9bを連結する複数個の支柱部9
cとを備えている。
に、円筒の周壁が間欠的に切り欠かれた概略形状に形成
され、軸方向一端側と他端側の円環状の梁部9a,9b
と、この両梁部9a,9bを連結する複数個の支柱部9
cとを備えている。
【0014】このコイルヨーク3の軸方向両端の梁部9
a,9bには、図5に示すように、検出コイル4が巻回
されている。この検出コイル4は、一本のコイル線が一
端側の梁部9aと他端側の梁部9bとにまたがって連続
的に巻回されているのであるが、この巻回方向は、一端
側の梁部9aに対しては前方に向かって左巻き方向に、
他端側の梁部9bに対しては前方に向かって右巻き方向
のように設定してある。そして、検出コイル4のコイル
線の巻き始め4aと巻き終わり4bは、図示しない電圧
検出回路に接続されている。
a,9bには、図5に示すように、検出コイル4が巻回
されている。この検出コイル4は、一本のコイル線が一
端側の梁部9aと他端側の梁部9bとにまたがって連続
的に巻回されているのであるが、この巻回方向は、一端
側の梁部9aに対しては前方に向かって左巻き方向に、
他端側の梁部9bに対しては前方に向かって右巻き方向
のように設定してある。そして、検出コイル4のコイル
線の巻き始め4aと巻き終わり4bは、図示しない電圧
検出回路に接続されている。
【0015】このように検出コイル4を巻回されたコイ
ルヨーク3は、前述の第1の磁気発生部1と第2の磁気
発生部2の間に介装されて、両者に対して接着剤等によ
って固定されているのであるが、この状態において、コ
イルヨーク3の軸方向両端の梁部9a,9bに巻回され
た検出コイル4は、そのコイル線のループが、軸心Cを
中心とした被検出物の回転方向と直交することとなる。
また、この状態において、コイルヨーク3は図1中の矢
印Pで示すような磁路を成す。この磁路Pは、第1の磁
気発生部1と第2の磁気発生部2のN極から出て、検出
コイル4内に入り込んだ磁束を一方の梁部9aから支柱
部9cを介して他方の梁部9bに導き、この他方の梁部
9bから第1の磁気発生部1と第2の磁気発生部2のS
極へと戻すようになっている。
ルヨーク3は、前述の第1の磁気発生部1と第2の磁気
発生部2の間に介装されて、両者に対して接着剤等によ
って固定されているのであるが、この状態において、コ
イルヨーク3の軸方向両端の梁部9a,9bに巻回され
た検出コイル4は、そのコイル線のループが、軸心Cを
中心とした被検出物の回転方向と直交することとなる。
また、この状態において、コイルヨーク3は図1中の矢
印Pで示すような磁路を成す。この磁路Pは、第1の磁
気発生部1と第2の磁気発生部2のN極から出て、検出
コイル4内に入り込んだ磁束を一方の梁部9aから支柱
部9cを介して他方の梁部9bに導き、この他方の梁部
9bから第1の磁気発生部1と第2の磁気発生部2のS
極へと戻すようになっている。
【0016】この角速度検出器は以上のような構成であ
るため、今、例えば、同検出器が被検出物と一体に図1
の上から見て右方向(同図中の矢印ωで示す方向)に回
転した場合、検出コイル4にはフレミングの右手の法則
に従い誘導起電力が生じる。つまり、図中矢印qで示す
向きにコイル線のループに沿って巻き始め4aから巻き
終わり4bに向かう向きに被検出物の角速度に比例した
誘導電流が流れる。このような誘導起電力は、第1の磁
気発生部1と第2の磁気発生部2とから出た磁束が以下
のような理由によって検出コイル4のコイル線のループ
を直径方向に貫通することがないために生じる。
るため、今、例えば、同検出器が被検出物と一体に図1
の上から見て右方向(同図中の矢印ωで示す方向)に回
転した場合、検出コイル4にはフレミングの右手の法則
に従い誘導起電力が生じる。つまり、図中矢印qで示す
向きにコイル線のループに沿って巻き始め4aから巻き
終わり4bに向かう向きに被検出物の角速度に比例した
誘導電流が流れる。このような誘導起電力は、第1の磁
気発生部1と第2の磁気発生部2とから出た磁束が以下
のような理由によって検出コイル4のコイル線のループ
を直径方向に貫通することがないために生じる。
【0017】即ち、第1の理由としては、コイルヨーク
3が、検出コイル4の磁気発生部1,2のN極と対峙し
ている部分のコイル線のループ内から、検出コイル4の
磁気発生部1,2のS極と対峙している部分のコイル線
のループ内に至る磁路pを構成しているために、各磁気
発生部1,2のN極から出てコイル線のループ内に入っ
た磁束がコイルヨーク3に沿って各磁気発生部1,2の
S極に戻り易いということである。
3が、検出コイル4の磁気発生部1,2のN極と対峙し
ている部分のコイル線のループ内から、検出コイル4の
磁気発生部1,2のS極と対峙している部分のコイル線
のループ内に至る磁路pを構成しているために、各磁気
発生部1,2のN極から出てコイル線のループ内に入っ
た磁束がコイルヨーク3に沿って各磁気発生部1,2の
S極に戻り易いということである。
【0018】そして、第2の理由としては、コイルヨー
ク3の内周側と外周側とに、第1の磁気発生部1と第2
の磁気発生部2とを夫々のN極同士とS極同士が径方向
で対峙するように配設してあるために、両磁気発生部
1,2のN極から出てコイル線のループ内に入った磁束
がそのまま直線的にコイル線のループを貫通しにくくな
るということである。
ク3の内周側と外周側とに、第1の磁気発生部1と第2
の磁気発生部2とを夫々のN極同士とS極同士が径方向
で対峙するように配設してあるために、両磁気発生部
1,2のN極から出てコイル線のループ内に入った磁束
がそのまま直線的にコイル線のループを貫通しにくくな
るということである。
【0019】ここで、検出コイル4の巻き始め4aを電
圧検出回路の(−)端子に、巻き終わり4bを(+)端
子に夫々接続してあるとすれば、上記のように検出コイ
ル4に生じた誘導起電力は(+)電圧で検出することが
できる。また、被検出物が図1の上から見て左方向に回
転した場合には、同様にして誘導起電力を(−)電圧で
検出することができる。
圧検出回路の(−)端子に、巻き終わり4bを(+)端
子に夫々接続してあるとすれば、上記のように検出コイ
ル4に生じた誘導起電力は(+)電圧で検出することが
できる。また、被検出物が図1の上から見て左方向に回
転した場合には、同様にして誘導起電力を(−)電圧で
検出することができる。
【0020】そして、被検出物の角速度ωは上記で求め
た誘導起電力を基にして以下のようにして求めることが
できる。
た誘導起電力を基にして以下のようにして求めることが
できる。
【0021】即ち、一般に、磁界中においた金属線を磁
界と直交する方向に移動させた場合、金属線に発生する
誘導起電力eは以下の式によって表すことができる。
界と直交する方向に移動させた場合、金属線に発生する
誘導起電力eは以下の式によって表すことができる。
【0022】
【数1】e=B・l・v … ただし、Bは、磁束密度、lは金属線の長さ、vは金属
線の移動速度。
線の移動速度。
【0023】このため、この角速度検出器における第1
の磁気発生部1側の磁束密度をB1,第2の磁気発生部
2側の磁束密度をB2とし、検出コイル4のコイル線の
ループのうちの磁気発生部1,2の磁極と対峙する部分
の長さをl、検出コイル4の内径と外径を夫々r1,
r2、検出コイル4の総巻き数をNとすると、検出コイ
ル4で発生する誘導起電力eは、
の磁気発生部1側の磁束密度をB1,第2の磁気発生部
2側の磁束密度をB2とし、検出コイル4のコイル線の
ループのうちの磁気発生部1,2の磁極と対峙する部分
の長さをl、検出コイル4の内径と外径を夫々r1,
r2、検出コイル4の総巻き数をNとすると、検出コイ
ル4で発生する誘導起電力eは、
【0024】
【数2】 e=B1・N・l・r1・ω+B2・N・l・r2・ω =N・l・ω(B1・r1+B2・r2) … で表すことができる。そして、この式は以下の式で
表すことができるため、この式に誘導起電力eを代入
すれば、被検出物の角速度ωは求まる。
表すことができるため、この式に誘導起電力eを代入
すれば、被検出物の角速度ωは求まる。
【0025】 ω=e/{N1(B1・r1+B2・R2)} … この式からも明らかなように誘導起電力eと角速度ωと
は比例関係となる。
は比例関係となる。
【0026】尚、この実施例の角速度検出器は、コイル
ヨーク3の軸方向の両端に検出コイル4を配設したが、
コイルヨークの軸方向の一端側のみに検出コイルを配設
することも可能である。この場合、コイルヨークの軸方
向の他端側と、磁気発生部をつなぎ、一体に形成するこ
ともできる。ただし、上記の実施例のように、コイルヨ
ーク3の軸方向の両端に検出コイル4を配設した場合に
は、検出コイル4に生じる誘導起電力が大きくなるた
め、検出コイル4の出力をより高めることができる。
ヨーク3の軸方向の両端に検出コイル4を配設したが、
コイルヨークの軸方向の一端側のみに検出コイルを配設
することも可能である。この場合、コイルヨークの軸方
向の他端側と、磁気発生部をつなぎ、一体に形成するこ
ともできる。ただし、上記の実施例のように、コイルヨ
ーク3の軸方向の両端に検出コイル4を配設した場合に
は、検出コイル4に生じる誘導起電力が大きくなるた
め、検出コイル4の出力をより高めることができる。
【0027】また、上記実施例においては、コイルヨー
ク3の内周側と外周側とに磁気発生部1,2を配設した
が、図6に示すようにコイルヨーク3の内周側のみに磁
気発生部1を配設したり、逆に図7に示すようにコイル
ヨーク3の外周側のみに磁気発生部2を配設するように
しても良い。さらにまた、上記実施例ではインナヨーク
5やアウタヨーク7の軸方向の両端に夫々永久磁石6
a,6bや8a,8bを固着したが、これらのヨークの
軸方向の一端側のみに永久磁石を固着したり、ヨークを
軸方向に分割してその中間部に永久磁石を介装するよう
にしても良く、上記ヨーク全体を永久磁石としても良
い。
ク3の内周側と外周側とに磁気発生部1,2を配設した
が、図6に示すようにコイルヨーク3の内周側のみに磁
気発生部1を配設したり、逆に図7に示すようにコイル
ヨーク3の外周側のみに磁気発生部2を配設するように
しても良い。さらにまた、上記実施例ではインナヨーク
5やアウタヨーク7の軸方向の両端に夫々永久磁石6
a,6bや8a,8bを固着したが、これらのヨークの
軸方向の一端側のみに永久磁石を固着したり、ヨークを
軸方向に分割してその中間部に永久磁石を介装するよう
にしても良く、上記ヨーク全体を永久磁石としても良
い。
【0028】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、軸方向
の一端側の周面と他端側の周面とが異磁極となる磁気発
生部を設け、誘導起電力を検出するための検出コイル
を、そのコイル線のループが被検出物の回転方向と直交
するように、前記磁気発生部の一方の磁極に対峙させて
配設すると共に、この検出コイルの一方の磁極に対峙し
ている部分のコイル線のループ内から磁気発生部の他方
の磁極近傍部に至る磁路を成すコイルヨークを設けるよ
うにしたため、磁気発生部の磁極から出た磁束が検出コ
イルのコイル線のループを直径方向に貫通することなく
磁気発生部に戻るようになり、その結果、回転物体上に
設置した場合であっても常に角速度に応じた安定した誘
導起電力を検出コイルに生じさせることができる。した
がって、角速度を正確に検出することができる。
の一端側の周面と他端側の周面とが異磁極となる磁気発
生部を設け、誘導起電力を検出するための検出コイル
を、そのコイル線のループが被検出物の回転方向と直交
するように、前記磁気発生部の一方の磁極に対峙させて
配設すると共に、この検出コイルの一方の磁極に対峙し
ている部分のコイル線のループ内から磁気発生部の他方
の磁極近傍部に至る磁路を成すコイルヨークを設けるよ
うにしたため、磁気発生部の磁極から出た磁束が検出コ
イルのコイル線のループを直径方向に貫通することなく
磁気発生部に戻るようになり、その結果、回転物体上に
設置した場合であっても常に角速度に応じた安定した誘
導起電力を検出コイルに生じさせることができる。した
がって、角速度を正確に検出することができる。
【0029】また、請求項2の発明は、さらに前記磁気
発生部を、コイルヨークの内周側と外周側とに夫々配設
すると共に、両磁気発生部の同極同士を検出コイルを挟
んで径方向で対峙させ、磁気発生部から出た磁束が検出
コイルのコイル線のループを直径方向に貫通しにくいよ
うにしたため、より角速度検出の信頼性を高めることが
できる。
発生部を、コイルヨークの内周側と外周側とに夫々配設
すると共に、両磁気発生部の同極同士を検出コイルを挟
んで径方向で対峙させ、磁気発生部から出た磁束が検出
コイルのコイル線のループを直径方向に貫通しにくいよ
うにしたため、より角速度検出の信頼性を高めることが
できる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】同実施例を示す斜視図。
【図3】同実施例を示す斜視図。
【図4】同実施例を示す斜視図。
【図5】同実施例を示す斜視図。
【図6】本発明の他の実施例を示す断面図。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
1…第1の磁気発生部(磁気発生部)、 2…第2の磁気発生部(磁気発生部)、 3…コイルヨーク、 4…検出コイル。
Claims (2)
- 【請求項1】 被検出物と一体に回転する角速度検出器
において、軸方向の一端側の周面と他端側の周面とが異
磁極となる磁気発生部を設け、誘導起電力を検出するた
めの検出コイルを、そのコイル線のループが被検出物の
回転方向と直交するように、前記磁気発生部の一方の磁
極に対峙させて配設すると共に、この検出コイルの一方
の磁極に対峙している部分のコイル線のループ内から磁
気発生部の他方の磁極近傍部に至る磁路を成すコイルヨ
ークを設けたことを特徴とする角速度検出器。 - 【請求項2】 前記磁気発生部を前記コイルヨークの内
周側と外周側とに夫々配設すると共に、両磁気発生部の
同極同士を検出コイルを挟んで径方向で対峙させたこと
を特徴とする請求項1に記載の角速度検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1360995A JPH08201408A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 角速度検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1360995A JPH08201408A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 角速度検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08201408A true JPH08201408A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11837978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1360995A Pending JPH08201408A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 角速度検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08201408A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1593342A1 (en) * | 2003-02-10 | 2005-11-09 | Sumitomo Special Metals Company Limited | Magnetic field-producing device |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP1360995A patent/JPH08201408A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1593342A1 (en) * | 2003-02-10 | 2005-11-09 | Sumitomo Special Metals Company Limited | Magnetic field-producing device |
EP1593342A4 (en) * | 2003-02-10 | 2009-04-22 | Hitachi Metals Ltd | MAGNETIC FIELD-DRESSING DEVICE |
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