JPH08200736A - 空調用殺菌・脱臭装置 - Google Patents

空調用殺菌・脱臭装置

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JPH08200736A
JPH08200736A JP7010278A JP1027895A JPH08200736A JP H08200736 A JPH08200736 A JP H08200736A JP 7010278 A JP7010278 A JP 7010278A JP 1027895 A JP1027895 A JP 1027895A JP H08200736 A JPH08200736 A JP H08200736A
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宏次 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調用の殺菌・脱臭装置において高い殺菌・
脱臭効果を得る。 【構成】 運転モードとして、送風路5,6における空
調機器介装部Xの入口及び出口で風路開閉手段M1,M
2を開いて空調対象域1に空気SAを送る状態で、送風
路5,6から分流した空気A1を殺菌・脱臭用のガス剤
供給手段12によるガス剤供給処理とガス剤処理手段1
3による無害化処理とをその順に経て空調対象域1に送
る空調実施時処理モードと、前記の風路開閉手段M1,
M2を閉じて空調対象域1への空気送りを停止した状態
で、空調機器介装部Xの空気A3に対しガス剤供給手段
12によるガス剤供給処理を行う空調停止時処理モード
と、前記の風路開閉手段M1,M2を閉じて空調対象域
1への空気送りを停止した状態で、空調機器介装部Xの
空気A4に対しガス剤処理手段13による無害化処理を
行う空調再開準備モードを、選択実施可能に構成してあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調対象域に空気を送
る空調運転において、菌類や臭気を含まない清浄な空気
を空調対象域に供給するための空調用殺菌・脱臭装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルタや温調用コイル等の空調
機器で菌類が増殖して、この菌類が空調機器での処理空
気とともに送風路を介して空調対象域に持ち込まれると
いったこと、また、臭気が空気とともに送風路を介して
空調対象域に持ち込まれるといったことを防止するの
に、実公平6−33291号公報では次の(イ)の方式
が提案され、特開平5−322220号公報では次の
(ロ)の方式が提案され、また、特願昭60−7605
8号公報では次の(ハ)の方式が提案されている。
【0003】(イ)図7に示す如く、フィルタ9・ヒー
タ10a・クーラ10b等の複数種の空調機器を内装し
た空調機2において、機内上流部と機内下流部とを結ぶ
バイパス風路Bを設けるとともに、殺菌兼消臭用のガス
剤として二酸化塩素ガスを発生する殺菌消臭ユニットU
をバイパス風路Bに介装し、この構成において、空調機
2から空調対象域1への空気送りを停止する空調停止時
に、殺菌消臭ユニットUにおける出入り口のダンパD
1,D2を開いた状態で、空調機2の機内と殺菌消臭ユ
ニットUとにわたって空気循環させることにより、殺菌
消臭ユニットUで発生する二酸化塩素ガスを空調機2の
機内に充満させ、これにより、空調機2の機内を殺菌し
合わせて消臭効果を得る。
【0004】また、空調機2から空調対象域1へ空気を
送る空調実施時には、殺菌消臭ユニットUにおける出入
り口のダンパD1,D2を閉じることにより、二酸化塩
素ガスが空調機2から空調対象域1へ送る空気中に混入
することを阻止する。
【0005】(ロ)図8に示す如く、滅菌兼脱臭用のガ
ス剤としてオゾンを発生するオゾン発生装置12を空調
機2に装備し、この構成において、空調対象域1が無人
の際に、外気用ダンパDo及び排気用ダンパDeを閉
じ、かつ、循環用ダンパDrを開いた状態で、オゾン発
生装置12でのオゾン発生に並行して空調機2から空調
対象域1への空気送りを実施することにより、発生オゾ
ンを空調機2と空調対象域1とにわたって循環させ、こ
れにより、空調機2の機内と空調対象域1の域内を滅菌
し合わせ脱臭効果を得る。
【0006】また、この滅菌脱臭の後は、オゾン発生装
置12でのオゾン発生を停止した状態で、外気用ダンパ
Do及び排気用ダンパDeを開き、かつ、循環用ダンパ
Drを閉じて、空調機2から空調対象域1への空気送り
を実施することにより、外気OAを空調機2及び空調対
象域1に導入して機内及び域内の残留オゾンを外部に排
出する。
【0007】そして、通常の空調実施時には、オゾン発
生装置12でのオゾン発生を停止した状態で、また、外
気用ダンパDo・排気用ダンパDe・循環用ダンパDr
の夫々を開いた状態で、空調機2から空調対象域1へ空
気を送る。
【0008】(ハ)図9に示す如く、オゾン等の殺菌ガ
スを供給する殺菌ガス供給器12を空調機2に装備する
とともに、空調機2から空調対象域1へ空気を導く送風
路6の下流部に空気中の殺菌ガスを吸着除去する吸着剤
層Kを設け、この構成において、空調機2から空調対象
域1へ空気を送る空調実施時に、空調対象域1への送り
空気中へ殺菌ガスを混入供給することにより、空調機2
の機内や送風路6を殺菌するとともに、空調対象域1へ
の送り空気そのものを殺菌する。
【0009】そして、混入殺菌ガスが空気とともに空調
対象域1に持ち込まれることは、下流に配置した吸着剤
層Kにより殺菌ガスを吸着除去することで阻止し、これ
により、供給殺菌ガスによる域内者への悪影響を防止す
る。
【0010】すなわち、前記(イ)及び(ロ)の方式で
は、空調機2から空調対象域1への空気送りを停止した
空調停止時や、空調対象域1が無人のときに殺菌・脱臭
処理を行うのに対し、この(ハ)の方式では、空調対象
域1が有人の状況で空調機2から空調対象域1へ空気を
送る通常の空調実施に並行して殺菌を行う。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の(イ)
及び(ロ)の方式では、二酸化塩素ガスやオゾン等の殺
菌兼脱臭用ガス剤による域内者への悪影響を回避する必
要上、空調対象域1が有人の状況で空調機2から空調対
象域1に空気を送る通常の空調実施時には、ガス剤供給
による殺菌・脱臭処理を行えず、この点、空調実施時及
び停止時の全体を通して見た場合、殺菌・脱臭処理の実
施期間が限られることから殺菌・脱臭効果も低いものと
なり、例えば、病院の待合室など種々の病原菌や臭気の
発生が多いところを対象域とする場合、殺菌・脱臭効果
の一層の向上が要望されている。
【0012】しかも、(イ)の方式では、空調の再開に
あたり殺菌消臭ユニットUにおける出入り口D1,D2
のダンパを閉じるものの、空調機2の機内に充満して残
存する二酸化塩素ガスが空調の再開に伴い、送り空気と
ともに空調対象域1に持ち込まれて域内者に悪影響を与
える可能性がある。
【0013】一方、(ハ)の方式では、空調実施時の殺
菌処理に加え、空調停止時に空調機1の入口側及び出口
側をダンパDにより遮断した状態で、殺菌ガス供給器1
2により空調機2の機内に殺菌ガスを供給すれば、殺菌
ガスを空調機2の機内に充満させる形態の機内殺菌を空
調停止時に行うことも可能であり、また、その後、空調
機2の入口及び出口を開いて空調を再開するにあたって
は、空調実施時の殺菌処理と同様、空調機2から送出さ
れる充満殺菌ガスを吸着剤層Kにより吸着除去すること
で、域内者への悪影響も防止できるものの、空調機2か
らの送出空気の全量を吸着剤層Kに対し通過させる必要
があるため、殺菌ガス混入空気を無害化する手段として
の吸着剤層Kが大型なものとなり、この点、設置スペー
スが嵩む、また、装置コストが高くつくといった問題が
ある。
【0014】以上の実情に対し、本発明は、域内者に対
する悪影響を十分に防止しながら、また、装置の大型化
を回避しながら、空調実施時及び空調停止時のいずれに
おいても殺菌・脱臭処理を行えるようにすることを基本
の目的とする。
【0015】また、上記基本目的の達成に加え、簡単な
風路構成で各モードの選択実施を可能にして装置構成を
簡略化すること、装置の設置施工や装置メンテナンスを
容易にすること、殺菌と脱臭との両方を可能にするこ
と、空調対象域の清浄化を促進すること、並びに、病院
の待合での不快感や二次感染を効果的に防止することの
夫々を付随の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕請求項1に係る、本発明の空調用殺菌
・脱臭装置の第1特徴構成は、空調対象域に空気を送る
送風路において、空調機器介装部の入口部と出口部に風
路開閉手段を設け、殺菌用又は脱臭用のガス剤を空気中
に混入供給するガス剤供給手段と、ガス剤混入空気を無
害化処理するガス剤処理手段とを設け、運転モードとし
て、前記風路開閉手段を開いて前記送風路から前記空調
対象域に空気を送る状態で、前記送風路から分流した空
気を前記ガス剤供給手段によるガス剤供給処理と前記ガ
ス剤処理手段による無害化処理とをその順に経て前記空
調対象域に送る空調実施時処理モードと、前記風路開閉
手段を閉じて前記送風路から前記空調対象域への空気送
りを停止した状態で、前記空調機器介装部の空気に対し
前記ガス剤供給手段によるガス剤供給処理を行う空調停
止時処理モードと、前記風路開閉手段を閉じて前記送風
路から前記空調対象域への空気送りを停止した状態で、
前記空調機器介装部の空気に対し前記ガス剤処理手段に
よる無害化処理を行う空調再開準備モードを、選択実施
可能に構成してあることにある。
【0017】〔第2特徴構成〕請求項2に係る、本発明
の空調用殺菌・脱臭装置の第2特徴構成は、上記の第1
特徴構成の実施において好適な具体構成を特定するもの
であり、前記空調機器介装部から前記ガス剤供給手段の
ガス剤供給部へ空気を導出する導出風路と、前記ガス剤
供給部から前記ガス剤処理手段のガス剤処理部を介して
前記空調機器介装部へ空気を戻すバイパス用還流風路
と、前記ガス剤供給部から前記ガス剤処理部を迂回して
前記空調機器介装部へ空気を戻す循環用還流風路を設
け、これらバイパス用還流風路と循環用還流風路とを選
択的に開閉する還流風路切換手段を設けたことにある。
【0018】〔第3特徴構成〕請求項3に係る、本発明
の空調用殺菌・脱臭装置の第3特徴構成は、上記の第2
特徴構成の実施において好適な具体構成を特定するもの
であり、前記導出風路は、複数種の空調機器を内装した
空調機の機内から空気を導出する接続構成とし、前記バ
イパス用還流風路、及び、前記循環用還流風路は夫々、
前記空調機の機内に空気を戻す接続構成としてあること
にある。
【0019】〔第4特徴構成〕請求項4に係る、本発明
の空調用殺菌・脱臭装置の第4特徴構成は、前記の第
1、第2又は第3特徴構成の実施において好適な具体構
成を特定するものであり、前記ガス剤供給手段は、前記
ガス剤としてオゾンを供給するオゾン供給手段とし、前
記ガス剤処理手段は、オゾン混入空気を触媒又は活性炭
により無害化する構成としてあることにある。
【0020】〔第5特徴構成〕請求項5に係る、本発明
の空調用殺菌・脱臭装置の第5特徴構成は、前記の第
1、第2、第3又は第4特徴構成の実施において好適な
具体構成を特定するものであり、前記空調対象域では、
受給空気を域内に吹き出す吹出具を天井部に分散配置
し、かつ、域内空気を排出する排気具を床部に分散配置
してあることにある。
【0021】〔第6特徴構成〕請求項6に係る、本発明
の空調用殺菌・脱臭装置の第6特徴構成は、前記の第
1、第2、第3、第4又は第5特徴構成の実施において
好適な具体構成を特定するものであり、病院の待合室を
前記の空調対象域とすることにある。
【0022】
【作用】
〔第1特徴構成の作用〕第1特徴構成では、送風路を介
して空調対象域へ空気を送る空調実施時において前記の
空調実施時処理モードを採用実施することにより、この
空調実施に並行する殺菌・脱臭処理を行う。
【0023】つまり(図1参照)、空調機器介装部Xの
入口部と出口部における風路開閉手段M1,M2を開い
た状態として、空調機器9,10,11による処理空気
SAを空調対象域1に送るようにしながら、この空調実
施に並行して、送風路5,6から分流した空気A1に対
し先ずガス剤供給手段12によるガス剤供給処理を行う
ことにより、この分流空気A1を供給ガス剤により殺菌
・脱臭し、続いて、このガス剤混入状態となった分流空
気A1に対しガス剤処理手段13による無害化処理を行
うことにより、この殺菌・脱臭済の分流空気A1を域内
者にとって無害なものにし、その上で、分流元空気A2
の空調対象域1への供給と並行して、この殺菌・脱臭及
び無害化済の分流空気A1を空調対象域1へ供給する。
【0024】一方、送風路から空調対象域への空気送り
を停止する空調停止時には、前記の空調停止時処理モー
ドを採用実施することにより、空調停止時における殺菌
・脱臭処理を行う。
【0025】つまり(図2参照)、空調機器介装部Xの
入口部と出口部における風路開閉手段M1,M2を閉じ
た状態で、この空調機器介装部Xの空気A3に対しガス
剤供給手段12によるガス剤供給処理を行うことによ
り、閉空間状態の空調機器介装部Xに供給ガス剤を充満
させ、これにより、空調機器介装部Xの内部(換言すれ
ば空調機器9,10,11)を殺菌・脱臭処理する。
【0026】そして、この空調停止時処理モードを実施
した後には、前記の空調再開準備モードを採用実施する
ことにより、空調停止時処理モードにおいて空調機器介
装部に充満させたガス剤が空調の再開(すなわち、風路
開閉手段を開いての空気送りの再開)に伴い空調対象域
に送出されて域内者に悪影響を与えるといったことを回
避する。
【0027】つまり(図3参照)、空調停止時処理モー
ドの実施後、空調機器介装部Xの入口部と出口部におけ
る風路開閉手段M1,M2を閉じたままで、ガス剤充満
状態にある空調機器介装部Xの空気A4に対しガス剤処
理手段13による無害化処理を行うことにより、空調機
器介装部Xの空気A4を域内者にとって無害なものに
し、これにより、空調対象域1に空気を送る空調の再開
において域内者に悪影響を与えることを回避する。
【0028】〔第2特徴構成の作用〕第2特徴構成で
は、前記の風路開閉手段M1,M2を開いた状態で、還
流風路切換手段M3、M4をもって循環用還流風路16
を閉じ、かつ、バイパス用還流風路15を開くことによ
り、前記の空調実施時処理モードを実施する。
【0029】つまり(図1参照)、送風路5,6からの
空気分流として、空調機器介装部Xから導出風路14へ
空気分流し、この分流空気A1を導出風路14によりガ
ス剤供給手段12のガス剤供給部12aに導くことで、
この分流空気A1に対しガス剤供給手段12によるガス
剤供給処理を行う。
【0030】そして、このガス剤混入状態となった分流
空気A1をバイパス用還流風路15により先ずガス剤供
給部12aからガス剤処理手段13のガス剤処理部13
aへ導いて、この殺菌・脱臭済の分流空気A1に対しガ
ス剤処理手段13による無害化処理を行い、続いてバイ
パス用還流風路15により、この殺菌・脱臭及び無害化
済となった分流空気A1をガス剤処理部13aから空調
機器介装部Xへ戻すことで、この殺菌・脱臭及び無害化
済の分流空気A1を分流元の空気A2と合流させて空調
対象域1に送る。
【0031】一方、前記の空調停止時処理モードは、前
記の風路開閉手段M1,M2を閉じた状態で、還流風路
切換手段M3,M4をもって循環用還流風路16を開
き、かつ、バイパス用還流風路15を閉じることにより
実施する。
【0032】つまり(図2参照)、空調機器介装部Xの
空気A3を導出風路14を介しガス剤供給手段12のガ
ス剤供給部12aに導いて、この導出空気A3に対しガ
ス剤供給手段12によるガス剤供給処理を行い、続い
て、このガス剤混入状態となった導出空気A3を循環用
還流風路16によりガス剤処理手段13のガス剤処理部
13aを迂回させてガス剤供給部12aから空調機器介
装部Xへ戻すという形態で、空調機器介装部Xとガス剤
供給部12aとにわたって空気循環を行わせ、これによ
り、閉空間状態の空調機器介装部Xに供給ガス剤を充満
させる。
【0033】そして、前記の空調再開準備モードは、空
調停止時処理モードに続き風路開閉手段M1,M2を閉
じたままで、また、ガス剤供給手段12によるガス剤供
給を停止した状態で、還流風路切換手段M3,M4をも
って循環用還流風路16を閉じ、かつ、バイパス用還流
風路15を開くことにより実施する。
【0034】つまり(図3参照)、ガス剤充満状態にあ
る空調機器介装部Xの空気A4を導出風路14によりガ
ス剤供給停止状態のガス剤供給部12aに導くととも
に、これに続き、バイパス用還流風路15によりガス剤
供給部12aからガス剤処理手段13のガス剤処理部1
3aへ導いて、このガス剤混入状態の導出空気A4に対
しガス剤処理手段13による無害化処理を行い、さらに
続いて、この無害化済の導出空気A4をバイパス用還流
風路15によりガス剤処理部13aから空調機器介装部
Xに戻すという形態で、空調機器介装部Xとガス剤処理
部13aとにわたって空気循環を行わせ、これにより、
閉空間状態の空調機器介装部Xにおける空気A4を無害
化する。
【0035】〔第3特徴構成の作用〕第3特徴構成では
(図1参照)、前記の第2特徴構成を実施するための付
帯風路である導出風路14、バイパス用還流風路15、
及び、循環用還流風路16を空調機2に対し接続するこ
とにより、前記の空調実施時処理モード、空調停止時処
理モード、及び、空調再開準備モードの夫々で行う空調
機器介装部Xから導出風路14への空気導出を空調機2
からの空気導出とし、また、前記の空調実施時処理モー
ド、及び、空調再開準備モードの夫々で行うバイパス用
還流風路15から空調機器介装部Xへの空気還流、並び
に、前記の空調停止時処理モードで行う循環用還流風路
16から空調機器介装部Xへの空気還流を空調機2への
空気還流とする。
【0036】そして、この構成により空調停止時処理モ
ードでは空調機2の機内にガス剤を充満させる形態と
し、これにより、空調機2に内装された複数種の空調機
器9,10,11を一括して殺菌・脱臭処理する。
【0037】〔第4特徴構成の作用〕第4特徴構成で
は、前記の空調実施時処理モードにおいて送風路からの
分流空気A1に対しオゾンO3 を混入供給することによ
り、また、前記の空調停止時処理モードにおいて閉空間
状態の空調機器介装部XにオゾンO3 を充満させること
により、オゾンO3 の殺菌・脱臭作用をもって、これら
分流空気A1、及び、空調機器介装部Xを殺菌・脱臭処
理する。
【0038】そして、ガス剤処理手段13は、前記の空
調実施時処理モードにおいてオゾン混入状態の分流空気
A1を無害化するにあたり、また、前記の空調再開準備
モードにおいてオゾン充満状態にある空調機器介装部X
の空気A4を無害化するにあたり、これらオゾン混入空
気A1,A4を触媒の作用により又は活性炭の作用によ
り域内者にとって無害なものにする。
【0039】〔第5特徴構成の作用〕第5特徴構成では
(図1参照)、空調対象域1において、天井部に分散配
置した吹出具18から空調対象域1の受給空気を域内に
均等に吹き出すとともに、床部に分散配置した排気具1
9から域内空気を均等に排出することにより、域内気流
状態を域内の全域にわたって極力均一な層流状の下降気
流状態とし、これにより、域内におけるゴミ、菌類、臭
気等の拡散を防止する。
【0040】〔第6特徴構成の作用〕第6特徴構成で
は、種々の病原菌や臭気の発生が多い病院の待合室に対
する空調において、前記の第1ないし第5の特徴構成を
実施することにより、病院待合室を清浄化する。
【0041】
【発明の効果】
〔第1特徴構成の効果〕本発明の第1特徴構成によれ
ば、空調停止時に空調機器介装部にガス剤を充満させて
空調機器を殺菌・脱臭処理することに加え、空調対象域
が有人の状況で空調対象域に空気を送る通常の空調実施
時にも、空気中へのガス剤供給による殺菌・脱臭処理を
並行して行えることにより、殺菌・脱臭処理の実施が空
調停止時や域内無人時に限られる先述の(イ)や(ロ)
の従来方式に比べ、より高い殺菌・脱臭効果を得ること
ができる。
【0042】しかも、空調実施時処理モードではガス剤
供給による殺菌・脱臭に続いてガス剤処理手段による無
害化処理を行った上で殺菌・脱臭済空気を空調対象域に
送り、また、空調停止時処理モードでは空調機器介装部
にガス剤を充満させて空調機器に対する殺菌・脱臭効果
を高く確保する形態を採りながらも、この空調停止時処
理モードの後には、ガス剤充満状態にある空調機器介装
部の空気を空調再開準備モードの実施により十分に無害
化した上で、空調機器介装部の入口部及び出口部の風路
開閉手段を開いて空調を再開できるから、空調対象域に
ガス剤が持ち込まれて域内者に悪影響を与えるといった
ことを確実に防止でき、高い安全性を確保できる。
【0043】その上、空調実施時処理モードでは送風路
からの分流空気にガス剤を供給して、この分流空気に対
しガス剤処理手段を作用させる形態を採るから、また、
空調再開準備モードでは、閉空間状態にあって量的に制
限された空調機器介装部の内部空気に対し、空調停止時
間を利用した状態でガス剤処理手段を十分に作用させる
形態を採るから、先述の(ハ)の従来方式の如く、空調
対象域に送る空気の全量に対してガス剤処理手段を作用
させるに比べ、無害化機能は高く保ちながらもガス剤処
理手段を小型なもので済ませることができ、これによ
り、必要設置スペースを小さくし得るとともに装置コス
トを安価にし得る。
【0044】〔第2特徴構成の効果〕本発明の第2特徴
構成によれば、付帯風路として導出風路とバイパス用還
流風路と循環用還流風路とを設けるだけの簡単な風路構
成で、前記各モードの選択実施を可能とすることができ
る。
【0045】また、空調実施時処理モードでの分流空気
に対するガス剤供給と、空調停止時処理モードでの空調
機器介装部に対するガス剤供給とを同一のガス剤供給部
で一つのガス剤供給手段により行い、かつ、空調実施時
処理モードでの分流空気に対する無害化処理と空調再開
準備モードでの空調機器介装部に対する無害化処理とを
同一のガス剤処理部で一つのガス剤処理手段により行う
ことによる装置構成の簡略化も合わせ達成できることか
ら、全体として、装置コストの低減を効果的に達成でき
る。
【0046】〔第3特徴構成の効果〕本発明の第3特徴
構成によれば、付帯風路である導出風路、バイパス用還
流風路、及び、循環用還流風路を空調機に接続すること
から、装置の設置施工にあたっては、これら付帯風路を
予め空調機に組み付けた状態で空調機とともに設置箇所
へ搬入設置でき、これら付帯風路を空調対象域への送風
路とともに設置現場において延設施工するに比べ、装置
の設置施工を容易にし得る。
【0047】また、これら付帯風路とともにガス剤供給
手段のガス剤供給部、及び、ガス剤処理手段のガス剤処
理部も空調機部分に集約配置できることにより、装置メ
ンテナンスを容易にすることもできる。
【0048】〔第4特徴構成の効果〕本発明の第4特徴
構成によれば、ガス剤としてオゾンを用いることにより
殺菌効果と脱臭効果の両方を得ることができ、これによ
り、空調対象域の清浄化を効果的に達成できる。
【0049】また、このように殺菌兼脱臭用のガス剤と
してオゾンを用いながらも、触媒又は活性炭の作用によ
りオゾン混入空気を無害化することで、高い安全性を確
保できる。
【0050】〔第5特徴構成の効果〕本発明の第5特徴
構成によれば、域内気流状態を域内の全域にわたって極
力均一な層流状の下降気流状態にして域内におけるゴ
ミ、菌類、臭気等の拡散を防止することにより、前記の
空調実施時処理モードでの殺菌・脱臭、及び、空調停止
時処理モードでの殺菌・脱臭をもって清浄な空気を空調
対象域に供給することによる空調対象域の清浄化を促進
し、これにより、域内清浄化を一層効果的に達成でき
る。
【0051】〔第6特徴構成の効果〕本発明の第6特徴
構成によれば、前記の第1ないし第5特徴構成をもって
病院待合室を清浄化することにより、待合中の不快感や
二次感染を効果的に防止でき、殊に、前記の第5特徴構
成を合わせ実施することにより、これら不快感や二次感
染の防止について特に顕著な効果を得ることができる。
【0052】
【実施例】図1は病院の待合室1に対する空調設備を示
し、2は空調機、3は換気用の外気OAを採り入れる外
気採り入れ風路、4は待合室1からの排出空気である還
気RAを導く還気風路、5は採り入れ外気OAと還気R
Aとの合流空気を空調機2に導入する合流風路、6は空
調機2において調整した空気を給気SAとして待合室1
に供給する給気風路であり、また、7は還気RAの一部
を排気EAとして排気ファン8により系外に排出する排
気風路である。
【0053】空調機2には空調機器として、空気流れ方
向の上流側から順に除塵用のフィルタ9、通過空気を冷
却または加熱する温調コイル10、給気ファン11を内
装してあり、この空調機2で調整した空気SAを給気風
路6を介し空調対象域としての待合室1に供給すること
で待合室1を冷房または暖房する。
【0054】外気採り入れ風路3、還気風路4、給気風
路6、排気風路7には夫々、風量調整用ダンパV1,V
2,V3,V4を介装してあり、また、合流風路5と給
気風路6との間における空調機器介装部Xの入口部と出
口部(本例では、合流風路5における空調機近傍箇所と
給気風路6における空調機近傍箇所)には、風路開閉手
段としてモータ駆動式の開閉ダンパM1,M2を介装
し、両開閉ダンパM1,M2を閉じることにより、空調
機器介装部X(換言すれば空調機2の機内)を閉空間状
態に密閉し得るようにしてある。
【0055】12はオゾンO3 を発生して、この発生オ
ゾンO3 を器内のオゾン供給部12aで通過空気に対し
供給するオゾン供給器、13は器内のオゾン処理部13
aで通過空気中の混入オゾンO3 を触媒13sの作用に
より酸素O2 に分解するオゾン分解処理器であり、この
オゾン供給器12はオゾンO3 を殺菌兼脱臭用のガス剤
として空気中に混入供給するガス剤供給手段を構成し、
これに対し、オゾン分解処理器13はガス剤混入空気を
無害化処理するガス剤処理手段を構成する。
【0056】上記のオゾン供給器12、及び、オゾン分
解処理器13を空調機2の近傍に配備することに対し、
空調機2には付帯風路として、空調機2の機内における
フィルタ9と温調コイル10との間の部分からオゾン供
給器12のオゾン供給部12aへ空気を導出する導出風
路14と、オゾン供給器12のオゾン供給部12aから
オゾン分解処理器13のオゾン処理部13aを介して、
空調機2の機内におけるフィルタ9と温調コイル10と
の間の部分で上記導出風路14の接続箇所よりも下流側
の部分へ空気を戻すバイパス用還流風路15と、オゾン
供給器12のオゾン供給部12aからオゾン分解処理器
13のオゾン処理部13aを迂回して、空調機2の機内
における温調コイル10よりも下流側に部分へ空気を戻
す循環用還流風路16とを設けてある。
【0057】そして、導出風路14には分流・循環用フ
ァン17を介装し、また、バイパス用還流風路15、及
び、循環用還流風路16の夫々にはモータ駆動式の風路
切換用開閉ダンパM3,M4を介装してあり、これら風
路切換用開閉ダンパM3,M4はバイパス用還流風路1
5と循環用還流風路16とを選択的に開閉する還流風路
切換手段を構成する。
【0058】CMは空調運転スケジュールに従って空調
機2を運転制御するとともに、殺菌・脱臭についての制
御を行う制御器であり、この制御器CMは、給気ファン
11を運転して待合室1に空気を送る空調実施時には殺
菌・脱臭について下記の「空調実施時処理モード」を自
動的に選択実施し、また、給気ファン11を停止した空
調停止時には殺菌・脱臭について下記の「空調停止時処
理モード」を自動的に選択実施し、さらに、この「空調
停止時処理モード」の実施に続いて空調の再開に先立ち
殺菌・脱臭について下記の「空調再開準備モード」を自
動的に選択実施する構成としてある。
【0059】すなわち、上記制御器CMは殺菌・脱臭に
ついての各モードの具体的実施形態として、「空調実施
時処理モード」では(図1参照)、開閉ダンパM1,M
2を開いて空調機2による処理空気SAを待合室1に送
るようにしながら、バイパス用還流風路15の側の風路
切換用開閉ダンパM3を開き、かつ、循環用還流風路1
6の側の風路切換用開閉ダンパM4を閉じ、この状態
で、分流・循環用ファン17、及び、オゾン供給器12
を運転する。
【0060】つまり、この「空調実施時処理モード」で
は(同図1参照)、分流・循環用ファン17の運転によ
り空調機2から導出風路14へ空気分流し、この分流空
気A1を導出風路14によりオゾン供給器12のオゾン
供給部12aに導くことで、この分流空気A1に対しオ
ゾン供給器12によるオゾン供給処理を行い、これによ
り、分流空気A1を殺菌・脱臭処理する(なお、本例で
は主に脱臭を目的として、この「空調実施時処理モー
ド」を実施する)。
【0061】また、これに続き、このオゾン混入状態と
なった分流空気A1をバイパス用還流風路15によりオ
ゾン分解処理器13のオゾン処理部13aへ導いて、こ
の殺菌・脱臭済の分流空気A1に対しオゾン分解処理器
13による無害化処理を行うことで、この殺菌・脱臭済
の分流空気A1を待合室1の室内者にとって無害なもの
にし、その上で、この殺菌・脱臭及び無害化済となった
分流空気A1をバイパス用還流風路15により空調機2
へ戻すことで、この殺菌・脱臭及び無害化済の分流空気
A1を分流元の空気A2と合流させて待合室1に送る。
【0062】これに対し、空調停止時に実施する「空調
停止時処理モード」では(図2参照)、開閉ダンパM
1,M2を閉じて空調機器介装部X(換言すれば、空調
機2の機内)を閉空間状態にするとともに、バイパス用
還流風路15の側の風路切換用開閉ダンパM3を閉じ、
かつ、循環用還流風路16の側の風路切換用開閉ダンパ
M4を開き、この状態で、分流・循環用ファン17、及
び、オゾン供給器12を運転する。
【0063】つまり、この「空調停止時処理モード」で
は(同図2参照)、分流・循環用ファン17の運転によ
り、閉空間状態にある空調機2から導出風路14を介し
オゾン供給器12のオゾン供給部12aに空気A3を導
いて、この導出空気A3に対しオゾン供給部12aによ
るオゾン供給処理を行い、続いて、オゾン混入状態とな
った導出空気A3を循環用還流風路16によりオゾン分
解処理器13のオゾン処理部13aを迂回させて空調機
2へ戻すという形態で、空調機2とオゾン供給部12a
との間で空気循環を行わせ、これにより、閉空間状態に
ある空調機2の機内に供給オゾンO3 を充満させて、空
調機2の機内(すなわち、フィルタ9、温調コイル1
0、給気ファン11、あるいはドレンパン等の内装機器
類や、空調機2のケーシング内面)を殺菌・脱臭処理す
る。
【0064】そして、この「空調停止時処理モード」に
続いて実施する「空調再開準備モード」では(図3参
照)、空調停止時処理モードに続き開閉ダンパM1,M
2を閉じて空調機器介装部X(換言すれば、空調機2の
機内)を閉空間状態に保ったままで、また、オゾン供給
器12によるオゾン供給を停止した状態で、バイパス用
還流風路15の側の風路切換用開閉ダンパM3を開き、
かつ、循環用還流風路16の側の風路切換用開閉ダンパ
M4を閉じ、この状態で、分流・循環用ファン17を運
転する。
【0065】つまり、この「空調再開準備モード」では
(同図3参照)、分流・循環用ファン17の運転によ
り、オゾン充満状態にある空調機2から導出風路14を
介してオゾン供給停止状態にあるオゾン供給器12のオ
ゾン供給部12aに空気A4を導き、さらに、この導出
空気A4をバイパス用還流風路15によりオゾン分解処
理器13のオゾン処理部13aへ導くことで、このオゾ
ン混入状態の導出空気A4に対しオゾン分解処理器13
による無害化処理を行い、そして、この無害化済の導出
空気A4をバイパス用還流風路15を介して空調機2に
戻すという形態で、空調機2とオゾン処理部13aとの
間で空気循環を行わせ、これにより、開閉ダンパM1,
M2を開く空調の再開に先立ち、閉空間状態にある空調
機器介装部Xの空気(すなわち空調機2の機内空気)を
待合室1の室内者にとって無害なものにする。
【0066】一方、待合室1の設備構成については、図
1及び図4に示すように、給気風路6から供給される空
気SAを室内に吹き出す吹出具として、袋状体18aの
内部に供給される空気SAを編み目孔を通して袋状体1
8aの周部から均等に吹き出す形式の袋状吹出具18を
室内天井部に複数分散配備し、また、室内空気を排出し
て前記の還気風路4へ導出する排気具19をテーブルの
下などに配置する形態で室内床部に複数分散配備してあ
る。
【0067】つまり、給気風路6から供給される空気S
Aを、天井部に分散配置した上記の袋状吹出具18から
静かに、かつ均等に域内に吹き出し供給するとともに、
床部に分散配置した排気具19から室内空気を均等に排
出することにより、室内気流状態を室内の全域にわたっ
て極力均一な層流状の下降気流状態として、室内におけ
るゴミ、菌類、臭気等の拡散を防止し、これにより、前
記の「空調実施時処理モード」での殺菌・脱臭、及び、
「空調停止時処理モード」での殺菌・脱臭をもって清浄
な空気を室内に供給することによる待合室1の清浄化を
促進して、室内清浄化を一層効果的に達成する。
【0068】なお、袋状吹出具18における袋状体18
aは、編み目孔の大きさが0.1μ〜200μ程度の天
然繊維編み物ないし合成繊維編み物をもって構成し、場
合によっては殺菌・脱臭作用のある薬剤を塗布して用い
る。
【0069】また図中、20は給気風路6から供給され
る空気SAを複数の袋状吹出具18に対し分配する分配
ダクトである。
【0070】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。殺
菌又は脱臭用のガス剤としてオゾンO3 を採用すること
に対し、ガス剤処理手段13として触媒13sの作用に
より空気中のオゾンO3 を酸素O2 に分解する形式を採
用する場合、この触媒13sとしては白金やパラジュー
ムなどの貴金属や、銅、ニッケル、マンガンなどの遷移
酸化物を始め種々のものを単体で、あるいは、組み合わ
せて使用できる。
【0071】また、殺菌又は脱臭用のガス剤としてオゾ
ンO3 を採用することに対し、ガス剤処理手段13とし
て、活性炭等の吸着剤によるオゾン吸着をもってオゾン
混入空気を無害化する形式や、触媒作用によるオゾン分
解と活性炭等によるオゾン吸着とを組み合わせ実施する
形式を採用してもよい。
【0072】殺菌又は脱臭用のガス剤には、オゾンO3
以外にも例えば二酸化塩素ガスを採用するなど、殺菌作
用ないし脱臭作用を有するものであれば種々のガス剤を
採用でき、また、ガス剤混入空気を無害化するガス剤処
理手段13にも、採用のガス剤に応じて、触媒作用によ
り混入ガス剤を無害化する形式、吸着剤や吸収剤により
混入ガス剤を空気中から吸着・吸収除去する形式、ある
いは、無害化薬剤の供給や電気的処理をもって混入ガス
剤を無害化する形式など、種々の形式を採用できる。
【0073】前述の実施例においては、空調実施時処理
モードにおいてバイパス用還流風路15から空調機2に
戻す分流空気A1についても温調コイル10による温調
処理を施すように、バイパス用還流風路15を空調機2
における温調コイル10の上流側部分に接続する構成と
したが、場合によっては、図5に示すように、バイパス
用還流風路15を空調機2における温調コイル10の下
流側部分に接続する構成を採用してもよく、また、同図
5に示す如く、導出風路14に導出空気用のフィルタ2
1を介装する構成を採用してもよい。
【0074】前述の実施例においては、導出風路14に
分流・循環用ファン17を介装したが、この分流・循環
用ファン17を省略して、空調実施時処理モードでは給
気ファン11の送風機能を利用して導出風路14からバ
イパス用還流風路15にわたる分流空気流動を生じさ
せ、また、空調停止時処理モード、及び、空調再開準備
モードでは空調機2とガス剤供給部12aとの間での空
気循環、及び、空調機2とガス剤処理部13aとの間で
の空気循環を夫々、自然循環をもって行わせるよように
してもよい。
【0075】導出風路14、バイパス用還流風路15、
及び、循環用還流風路16の接続箇所は空調機2に限定
されるものではなく、例えば、図6に示すように、入口
部と出口部に風路開閉手段M1,M2を設けた空調機器
介装部Xにおいて、空調機2以外の風路形成ダクト部分
に対し、これら付帯風路14,15,16を接続する構
成を採用してもよく、また、同図6に示すように、バイ
パス用還流風路15の下流部と循環用還流風路16の下
流部とを兼用風路で構成してもよい。
【0076】なお、図6に示す構成では、空調停止時処
理モードにおいて還気風路4から給気風路6にわたる循
環風路系のほぼ全体を空調機器介装部Xとして一括に殺
菌・脱臭処理するべく、入口側の風路開閉手段M1を還
気風路4の上流部に配備し、かつ、出口側の風路開閉手
段M2を給気風路6の下流部に配備するとともに、空調
停止処理モード及び空調再開準備モードにおいて、これ
ら風路開閉手段M1,M2との協働で循環風路系を閉空
間状態にするための補助的な風路開閉手段M5,M6を
外気採り入れ風路3及び排気風路7に配備してある。図
中22は中性能ないし高性能フィルタである。
【0077】空調実施時処理モード、空調停止時処理モ
ード、及び、空調再開準備モードの選択実施は、自動操
作による形式、あるいは、手動操作による形式のいずれ
を採用してもよい。
【0078】空調機器介装部Xに配備する空調機器(す
なわち、空調停止時処理モードにおいて殺菌・脱臭対象
とする空調機器)は、フィルタ9、温調コイル10、フ
ァン11に限られるものではなく、その他に加湿器、エ
リミネータ、除湿器、ダンパなど種々の空調機器を対象
とすることができる。
【0079】前述の実施例においては、本発明の好適な
実施例として病院の待合室1に本発明を適用した例を示
したが、本発明の実施対象とする空調対象域は病院の待
合室に限定されるものではなく、クリーンルームや実験
室、あるいは、一般居室や会議室など、どのような用途
の空調対象域であってもよく、また、本発明におけるガ
ス剤供給処理も殺菌ないし脱臭のいづれか一方のみを目
的とするものであってもよい。
【0080】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調設備構成を示すとともに、空調実施時処理
モードの実施形態を示す図
【図2】空調停止時処理モードの実施形態を示す図
【図3】空調再開準備理モードの実施形態を示す図
【図4】室内設備構成を示す側面図
【図5】別実施例を示す風路構成図
【図6】他の別実施例を示す風路構成図
【図7】第1の従来例を示す設備構成図
【図8】第2の従来例を示す設備構成図
【図9】第3の従来例を示す設備構成図
【符号の説明】
1 空調対象域(病院待合室) 5,6 送風路 X 空調機器介装部 M1,M2 風路開閉手段 12 ガス剤供給手段(オゾン供給手
段) 12a ガス剤供給部(オゾン供給部) 13 ガス剤処理手段 13b ガス剤処理部 13s 触媒 SA,A1〜A4 空気 14 導出風路 15 バイパス用還流風路 16 循環用還流風路 M3,M4 還流風路切換手段 9,10,11 空調機器 2 空調機 18 吹出具 19 排気具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 宏次 東京都新宿区西新宿2丁目6番1号 株式 会社大氣社内 (72)発明者 斎藤 正信 東京都新宿区西新宿2丁目6番1号 株式 会社大氣社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調対象域(1)に空気を送る送風路
    (5,6)において、空調機器介装部(X)の入口部と
    出口部に風路開閉手段(M1),(M2)を設け、 殺菌用又は脱臭用のガス剤を空気中に混入供給するガス
    剤供給手段(12)と、ガス剤混入空気を無害化処理す
    るガス剤処理手段(13)とを設け、 運転モードとして、 前記風路開閉手段(M1),(M2)を開いて前記送風
    路(5,6)から前記空調対象域(1)に空気(SA)
    を送る状態で、前記送風路(5,6)から分流した空気
    (A1)を前記ガス剤供給手段(12)によるガス剤供
    給処理と前記ガス剤処理手段(13)による無害化処理
    とをその順に経て前記空調対象域(1)に送る空調実施
    時処理モードと、 前記風路開閉手段(M1),(M2)を閉じて前記送風
    路(5,6)から前記空調対象域(1)への空気送りを
    停止した状態で、前記空調機器介装部(X)の空気(A
    3)に対し前記ガス剤供給手段(12)によるガス剤供
    給処理を行う空調停止時処理モードと、 前記風路開閉手段(M1),(M2)を閉じて前記送風
    路(5,6)から前記空調対象域(1)への空気送りを
    停止した状態で、前記空調機器介装部(X)の空気(A
    4)に対し前記ガス剤処理手段(13)による無害化処
    理を行う空調再開準備モードを、選択実施可能に構成し
    てある空調用殺菌・脱臭装置。
  2. 【請求項2】 前記空調機器介装部(X)から前記ガス
    剤供給手段(12)のガス剤供給部(12a)へ空気
    (A1),(A3),(A4)を導出する導出風路(1
    4)と、 前記ガス剤供給部(12a)から前記ガス剤処理手段
    (13)のガス剤処理部(13a)を介して前記空調機
    器介装部(X)へ空気(A1),(A4)を戻すバイパ
    ス用還流風路(15)と、 前記ガス剤供給部(12a)から前記ガス剤処理部(1
    3a)を迂回して前記空調機器介装部(X)へ空気(A
    3)を戻す循環用還流風路(16)を設け、 これらバイパス用還流風路(15)と循環用還流風路
    (16)とを選択的に開閉する還流風路切換手段(M
    3),(M4)を設けた請求項1記載の空調用殺菌・脱
    臭装置。
  3. 【請求項3】 前記導出風路(14)は、複数種の空調
    機器(9),(10),(11)を内装した空調機
    (2)の機内から空気(A1),(A3),(A4)を
    導出する接続構成とし、 前記バイパス用還流風路(15)、及び、前記循環用還
    流風路(16)は夫々、前記空調機(2)の機内に空気
    (A1),(A3),(A4)を戻す接続構成としてあ
    る請求項2記載の空調用殺菌・脱臭装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス剤供給手段(12)は、前記ガ
    ス剤としてオゾン(O3 )を供給するオゾン供給手段と
    し、 前記ガス剤処理手段(13)は、オゾン混入空気(A
    1),(A4)を触媒(13s)又は活性炭により無害
    化する構成としてある請求項1、2又は3記載の空調用
    殺菌・脱臭装置。
  5. 【請求項5】 前記空調対象域(1)では、受給空気
    (SA)を域内に吹き出す吹出具(18)を天井部に分
    散配置し、かつ、域内空気を排出する排気具(19)を
    床部に分散配置してある請求項1、2、3又は4記載の
    空調用殺菌・脱臭装置。
  6. 【請求項6】 病院の待合室を前記の空調対象域(1)
    とする請求項1、2、3、4又は5記載の空調用殺菌・
    脱臭装置。
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