JPH0819920A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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Publication number
JPH0819920A
JPH0819920A JP15473394A JP15473394A JPH0819920A JP H0819920 A JPH0819920 A JP H0819920A JP 15473394 A JP15473394 A JP 15473394A JP 15473394 A JP15473394 A JP 15473394A JP H0819920 A JPH0819920 A JP H0819920A
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JP
Japan
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wire
power supply
electrode
electric discharge
guide
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Application number
JP15473394A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Shiotani
利弘 塩谷
Toshimitsu Sakakibara
敏充 榊原
Akifusa Katagiri
明房 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給電子が摩耗した場合および交換時の作業が
容易になるように、ワイヤ電極ガイド部分の構造を簡略
化したワイヤ放電加工装置を得る。 【構成】 給電子50の部分を円筒形もしくは円柱形と
し、外周面部分をワイヤ電極1との接触位置として利用
できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤ放電加工装置
に係り、特にワイヤ電極への給電を行うワイヤガイド装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は従来のワイヤ放電加工装置の主
要部を示す原理図で、この図において、1はワイヤ電極
(以下、ワイヤと称する)、2は被加工物、3はワイヤ
供給ボビン、4はワイヤ巻き取りボビン、5はワイヤ張
力制御用電磁ブレーキ、6はワイヤ走行速度制御モー
タ、7は上部ワイヤローラ、8は上部ワイヤガイド装
置、9は下部ワイヤガイド装置、10は下部ワイヤロー
ラ、11は放電加工電源で、ワイヤ1と被加工物2との
間に加工エネルギーとしてのパルス電圧を供給するもの
である。12は検出器で、ワイヤ1と被加工物2間の実
際の電圧と加工用電源11の出力電圧を比較するもので
ある。13は数値制御装置で、ワイヤ1と被加工物2の
相対移動の制御ならびに検出器12の出力信号の処理を
行うものである。
【0003】次に、従来の下部ワイヤガイド装置9の部
分詳細について、図17から図20を用いて説明する。
図17は特開平5−92320号公報などに示されるワ
イヤガイド装置部分を示す断面図であり、図18は図1
7のA−A断面図である。また、図19は電極ガイドの
詳細断面図、図20はその平面図である。これらの図に
おいて、14は超硬合金・タングステン・銀タングステ
ンなどの材料からなる給電子、15はワイヤガイド部材
である第1の電極ガイドで、その内部にはワイヤ1を案
内するためダイヤモンド、あるいはサファイヤなどの材
質からなるダイスガイド16が埋め込まれている。通
常、電極ガイド15は被加工物2の上部に位置する上部
ワイヤガイド装置8にも設けられ、上部電極ガイド(図
示せず)と共にワイヤ1を案内する。また図19に示す
ように電極ガイド15には小穴17が設けられている。
18は電極ガイド15に設けられた加工液溝で、一般に
周囲に数個所設けられている。
【0004】19は電極ガイド15を固定するナット、
20は給電子14をガイドすると共に、固定するための
支持金具、21は給電子14を支持し、図示しない駆動
装置により給電子14を回転させるシャフトである。2
2はケース、23はキャップで、互いにはめあい係合
し、図示しない駆動装置により回転するように、円筒状
の突起部24が設けられている。25は偏心ダイスで、
キャップ23の中心から偏心した位置に設けられ、ワイ
ヤ1と給電子14とを接触させるための案内を有する。
26はキャップ23の回転時の上下方向の抜けを防止す
る案内金具で、キャップ23、偏心ダイス25と共にワ
イヤガイド部材である第2の電極ガイドを構成してい
る。27は加工液を収束するノズル、28はケース22
に固定されると共に、ノズル27を被加工物2に対して
所定の位置に位置決めするストッパである。なお、29
は加工液の導入口、30は導入される加工液をプールす
る冷却部であり、この冷却部にワイヤ1と給電子14の
接触部が位置する構成となっている。
【0005】従来装置は上記のように構成されており、
次にその動作について説明する。ワイヤ放電加工は、ワ
イヤ1と被加工物2との間に形成される間隙に放電加工
電源11から加工エネルギーとしてのパルス電圧を供給
しながら、数値制御装置13と、ワイヤ1と被加工物2
の相対移動を行わせる駆動装置(図示せず)により、被
加工物2を所望の形状に電気的切削加工するものであ
る。ワイヤ1はワイヤ供給ボビン3、上部ワイヤローラ
7、ワイヤ張力制御用ブレーキ5、上部ワイヤガイド装
置8、下部ワイヤガイド装置9、下部ワイヤローラ1
0、ワイヤ走行速度制御モータ6を経由して、ワイヤ巻
き取りボビン4に回収される。その間、放電加工電源1
1より給電子14からワイヤ1に加工パルス電圧が印加
され、被加工物2との間に放電が発生すると、給電子1
4とワイヤ1間に加工パルス電流が流れる。
【0006】加工中には、ワイヤ1が常に被加工物2に
対し送給・張設された状態で、ケース22の側方に設け
られた挿入穴部分に支持金具20が設置され、それに支
持された給電子14が、図示しない駆動装置によりシャ
フト21を介して回転するように構成される。一般に、
給電子14とワイヤ1間の接触抵抗による発熱あるいは
接触が離れることによる放電現象の発生によって、給電
子14の先端は徐々に摩耗する。摩耗により給電子14
とワイヤ1との接触状態が悪くなると、検出器12で検
出される加工用電源11の出力電圧は、電流が流れなく
なるため平均的に高くなり、検出器12は信号を発生す
る。検出器12が信号を発生すると数値制御装置13の
指令によりキャップ23が、図示しない駆動装置により
回転することによって、偏心ダイス25の位置が変わ
り、給電子14とワイヤ1の接触関係が変化し、再び加
工電圧パルスがワイヤ1に正常に供給される。
【0007】また給電子14がキャップ23の回転、言
い換えれば偏心ダイス25の偏心量でもワイヤ1と接触
しなくなると、ケース22に支持された支持金具20を
取り外し、給電子14の交換を行う。加工中の加工液は
図示しないポンプにより加圧され導入口29から入り、
電極ガイド15の加工液溝18を通ってノズル27の先
端から被加工物2の加工部分に送られ加工チップの排除
を行う。また、加工液をプールする冷却部30において
加工中の給電部での発熱を抑える。
【0008】図21および図22は、特開平2−481
21号公報に示された他の従来例である。この従来例の
ものは、給電子14は円筒状に形成され、ノズル27お
よびガイド部分の上方において、歯車32とナット34
により固定され、かつネジ軸31に支承されて、歯車3
2、33により回転と軸方向とに相対移動するように構
成されたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−92320
号公報に示されるワイヤガイド装置を用いたワイヤ放電
加工装置は、給電子14の構造が複雑であり、また、給
電子14の先端だけを利用しているため、寿命が短く給
電子14が有効的に使用されていなかった。また、給電
子14が摩耗した場合、ワイヤ電極1との接触位置を変
更するための構造が複雑であり装置全体のサイズが大き
くなる問題点があった。また、従来の偏心ダイス25
は、偏心ダイス25自体を支持するためのキャップ23
などの部品が必要で、製作コストアップを招いていた。
また、偏心ダイス23を交換する場合には、その位置が
ガイド部分の下部に位置するため、案内金具26を取り
外す必要があり、多くの分解・交換時間を費やしてい
た。
【0010】特開平2−48121号公報に示されるワ
イヤ放電加工装置は、給電子14の位置がノズル27の
上部にあり、ノズル27からの加工液による冷却効果が
なく、冷却効果をあげる場合には加工液の配管経路を必
要とし、スペースも要するため装置自体が大きくなって
いた。また、給電子14はネジ軸31と係合して回転移
動するように構成されているので、ワイヤ1との接触位
置が螺旋状に決まってしまうため、円筒面の全面を利用
することはできず、経済的ではなかった。仮にネジ軸3
1との回転方向の位置を変更して全面使用する場合、ナ
ット34をゆるめネジ軸31と給電子14の関係位置を
調整するために、多くの時間を費やす必要があり経済的
ではなかった。
【0011】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたもので、給電子の形状を簡略化し交換を容易に
すること、給電子を有効利用すること、あわせて加工液
による給電子の冷却効果を高めることなどが可能な、ワ
イヤガイド装置を備えたワイヤ放電加工装置を得ること
を目的とする。また、第2の電極ガイドの交換を容易に
し、各種部品を簡略化した安価なワイヤ放電加工装置を
得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
ワイヤ放電加工装置は、ワイヤガイド装置を、放電加工
電源からの加工エネルギーを外周面を通じてワイヤ電極
へ供給する棒状給電子と、上記ワイヤ電極を給電子に接
触させるように案内するワイヤガイド部材と、上記給電
子及びワイヤガイド部材を所定の位置に係合させるケー
スとから構成し、且つ、上記ケースに、そのケースの側
面に開口する給電子挿入用孔を設けるとともに、上記棒
状給電子を、上記給電子挿入用孔に少なくとも軸方向に
スライド自在に挿入したものである。
【0013】また、請求項2の発明にかかるワイヤ放電
加工装置は、上記ワイヤ放電加工装置において、棒状の
給電子を、その給電部を円柱状または円筒状とする共
に、給電子挿入用孔を断面円状とし、且つ上記給電子
を、給電子挿入用孔に回動自在且つ軸方向にスライド自
在に挿入したものである。
【0014】また、請求項3の発明にかかるワイヤ放電
加工装置は、上記ワイヤ放電加工装置において、給電子
を支持するホルダーを設け、このホルダーを、給電子を
保持した状態で、ケースの給電子挿入用孔に、少なくと
も軸方向にスライド自在に挿入したものである。
【0015】また、請求項4の発明にかかるワイヤ放電
加工装置は、上記ワイヤ放電加工装置において、給電子
を上記ケースの側面より少なくとも軸方向にスライドさ
せる駆動手段と、ワイヤ電極と給電子との接触状況を検
出する検出手段と、この検出手段の検出結果に基づいて
上記駆動手段を制御する制御手段とを設けたものであ
る。
【0016】また、請求項5の発明にかかるワイヤ放電
加工装置は、上記ワイヤ放電加工装置において、給電子
またはホルダーの端部に先細りのテーパ部を設けたもの
である。
【0017】更にまた、請求項6の発明にかかるワイヤ
放電加工装置は、ワイヤガイド装置を、放電加工電源か
らの加工エネルギーをワイヤ電極へ供給する給電子と、
上記ワイヤ電極を案内する第1の電極ガイドと、上記第
1の電極ガイドとともに給電子に接触させるようにワイ
ヤ電極を案内する棒状の第2の電極ガイドと、上記給電
子、第1の電極ガイド及び第2の電極ガイドを所定の位
置に係合させるケースとを備え、且つ、上記ケースに、
そのケースの側面に開口する第2の電極ガイド挿入用孔
を設けるとともに、この第2の電極ガイド挿入用孔に、
上記第2の電極ガイドを、少なくとも軸方向にスライド
自在に挿入したものである。
【0018】
【作用】請求項1の発明にかかるワイヤ放電加工装置に
よれば、棒状給電子を軸方向にスライドさせることによ
り、ワイヤ電極と給電子の接触関係が変更される。
【0019】また、請求項2の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子を回動させ且つ軸方向にスラ
イドさせることにより、ワイヤ電極と給電子の接触関係
が変更され、給電子の外周面を上記請求項1の発明のも
のより更に有効的に利用できる。
【0020】また、請求項3の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子の位置決め装置(例えば、ケ
ースに設けられ、給電子に形成された穴に係合する部材
から成る位置決め装置)を設ける必要がある場合にあっ
ても、ホルダーに位置決め装置と係合する穴等を形成し
ておけば、給電子にその穴等を形成する必要がなく、よ
って給電子の位置決め装置を設ける必要がある場合にあ
っても、ワイヤ電極との接触部となる給電子の外周面を
有効的に利用できる。
【0021】また、請求項4の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子の給電位置が自動的に変更さ
れる。
【0022】また、請求項5の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子を交換する場合、特に新しい
給電子をケースに挿入する際、テーパ部の作用により給
電子がワイヤ電極に引っ掛からないので、ワイヤ電極の
切断を行う必要がない。
【0023】また、請求項6の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、棒状の第2の電極ガイドを交換する
場合、ワイヤガイド装置の分解を行うことなく交換でき
る。
【0024】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1を示すワイヤガイ
ド装置部分の断面図、図2は図1のB−B断面図、図3
は図1のC−C断面図、図4はこの発明の一実施例の斜
視図、図5は図3のD−D部分断面図である。尚、この
実施例の構成は従来技術で説明した図16とほぼ同じ
で、下部ワイヤガイド装置の構成のみが異なるので、そ
の異なる部分ついてのみ説明する。図において、1はワ
イヤ電極(以下、ワイヤと称す)、15はワイヤガイド
部材である従来とは異なる形状をした第1の電極ガイ
ド、50は円柱形をした棒状給電子で、ケース22の側
面に設けられた、軸線方向が略水平な挿入用の断面円形
穴より挿入が可能である。51は給電子50にあけられ
た位置決め用の穴、52は位置決め装置を構成するプラ
ンジャで、先端部が尖った形状のコマ、バネおよびコマ
の押しつけ力を調整するネジより成る。また53は円柱
形状の棒状の第2の電極ガイドで、ケース22の側方
に、給電子挿入用の断面円形穴と同方向に設けられた、
軸線方向が略水平な断面円形穴より挿入可能である。こ
の電極ガイド53には、テーパ状の穴があけられ、中間
にセラミックス、ダイヤモンドなど硬質のダイスガイド
54が挿入されている。尚、この電極ガイド53は、加
工液の流出防止と電極ガイド15のダイスガイド16と
ともにワイヤ1を支え、給電子50と接触状態を維持す
るために設けられたものである。また、この電極ガイド
53は、軸方向にスライドしてワイヤ1を偏心させた
り、回転して給電子50とワイヤ1との接触圧を変更す
ることも可能である。
【0025】前記のように構成されたワイヤガイド装置
において、ケース22の側方に設けられた挿入穴より円
柱形をした給電子50が挿入されワイヤ1と接触してい
る。加工中に給電子50の摩耗によりワイヤ1との接触
が悪くなると、言い換えれば放電が発生しなくなると、
給電子50とワイヤ1を接触させるために、給電子50
を、プランジャ52のバネの弾性力に抗して周方向に一
定角度(接触不良を起こした位置にある位置決め用穴5
1とは異なる位置にある位置決め用穴51と、プランジ
ャ52のコマとが係合する角度)だけ回転させ、接触位
置を変化させる。給電子50が周方向に一回転したら、
給電子50を軸方向に穴51の一ピッチ分移動し同じこ
とを繰り返す。このようにして給電子50の円周面全体
をワイヤ1との接触位置として利用する。
【0026】なお、このようにして給電子50の円周面
を全て使い切ったならば、給電子50をケース22の側
方より取り外し、新しいものと交換する。また、数値制
御装置13を用いて、給電子50を常時自動的に回転ま
たは軸方向に移動させたりして、ワイヤ1との接触面が
常に均一になるように制御してもよい。また、電極ガイ
ド53のダイスガイド54が摩耗した場合、電極ガイド
53を、給電子50の交換と同様にケース22の側方よ
り取り外し、新しいものと交換する。また、この実施例
のものは、電極ガイド53が棒状円柱体であるので、棒
状の素材を単純に切断するだけで給電子を製作すること
ができ、ひいては電極ガイド53の製作を容易に行うこ
とができる。また、ケース22に設ける電極ガイド挿入
用の穴も円筒形状であるため、ドリル加工または円筒切
削などの機械加工ができ製造コストを削減することがで
きる。更にまた、この実施例のものは、給電子50、電
極ガイド53の何れも同一方向より取り外し可能である
ので、非常に作業性が良好である。
【0027】実施例2.図6および図7は前記給電子5
0の他の実施例を示す斜視図である。図6に示すもの
は、給電子50の両端部に段差を設け、その外周にロー
レット部55を設けたものである。図7に示すものは、
棒状給電子50の形状を円筒形とし、内側に六角ボルト
56を通してナット57で給電子50を挟み込むように
構成したものである。いずれの給電子50も、作業者が
給電子50の回転および移動させる場合に、手に引っか
かりやすく容易にワイヤ1との接触位置を変更できる。
また、六角ボルト56を使用した図7に示すものは、そ
の六角部分に印を付けるなどして回転位置の確認が容易
となり、また高価な給電子材料の節約にもなる。
【0028】実施例3.図8、図9、図10は棒状給電
子50の更に他の実施例を示すものである。図8の給電
子50は、円柱の端面を円錐台形状にテーパ加工したも
ので、このテーパ部の作用により、給電子50を、放電
加工の途中のワイヤ1を張架したままの状態で、ワイヤ
1を切断せずに、また引っかけることなく交換すること
ができる。なお円柱の端面は、円錐台形状でなく図9に
示すような面取りテーパ加工したり、あるいは図10に
示すように円錐形状にテーパ加工しても同様の目的が達
成できる。また、位置決め用穴51は、プランジャ52
のコマと係合して位置決めを確実にするため有ったほう
が好ましいが、必ずしも必要としない。
【0029】実施例4.図11は実施例4を示した図で
あり、図12は図11のE−E部分断面図である。図1
3は図11の変形例を示す。図において、58は給電子
ホルダ本体、59は給電子ホルダ本体58とともに給電
子ホルダを構成する支持金具で、給電子ホルダ本体58
の一側面との間に給電子50を挟み込み、給電子ホルダ
本体58にネジ止めすることによりこの給電子50を固
定する 実施例1では、給電子50に位置決め用の穴51をあけ
たが、この実施例のものは、円柱形の給電子50が入る
給電子ホルダを用意し、その給電子ホルダの給電子ホル
ダ本体58に位置決め用の穴51をあけ、プランジャ5
2により接触位置を変更するものである。なお給電子ホ
ルダ58の給電子ホルダ本体58端面は、図示しない
が、実施例3で説明したように、給電子50を、放電加
工の途中のワイヤ1を張架したままの状態で、ワイヤ1
を切断せずに、またワイヤ1に引っかけることなく交換
することができるよう、テーパ加工を施すのが好まし
い。またプランジャ52は、図11に示すように両端に
二つでも、図13に示すようにケース22の中央に配置
するようにしてもよい。この実施例によれば、給電子に
余分な穴あけ加工をする必要がなく、給電子のすべての
側面を有効的に利用できるものである。
【0030】実施例5.図14は、図2の他の実施例を
示した図である。図において59は給電子50の支持金
具、58は支持金具59と共に給電子ホルダを構成する
給電子ホルダ本体である。この実施例の棒状給電子50
は、円筒形状で、シャフト60により支持金具59とと
もにネジ等で固定支持される。給電子ホルダ本体58に
は位置決め用の穴51が設けられ、プランジャ52によ
り軸方向だけでなく周方向にも接触位置を正確に変更さ
せるものである。シャフト60には給電子50を回転と
軸方向への移動を行わせる図示しない駆動装置が設けら
れる。
【0031】次に動作について説明する。加工中に給電
子50の摩耗によりワイヤ1との接触が悪くなると、検
出器12が信号を発生し、数値制御装置13の指令によ
り給電子50の位置を変更させるように図示しない駆動
手段が動作する。その際、給電子50をシャフト60を
介して円周方向に一定角度だけ回転させ接触位置を変化
させる。この動作を繰り返して、給電子50が円周方向
に一回転したら軸方向に穴51の一ピッチ分移動し同じ
ことを繰り返す。このようにして給電子50の円周面を
ワイヤ電極1との接触位置として利用する。また支持金
具59の端部は、図示しないが、実施例3で説明したよ
うに、給電子50を、放電加工の途中のワイヤ1を張架
したままの状態で、ワイヤ1を切断せずに、またワイヤ
1に引っかけることなく交換することができるよう、テ
ーパ加工を施すのが好ましい。
【0032】実施例6.図15はこの発明の他の実施例
を示すもので、61は止めネジで、ケース22と係合
し、給電子50をケース22に固定するものである。本
実施例は、給電子14に位置決め用の穴51を省略した
もので、したがってプランジャ52を設ける必要がな
い。給電子50が摩耗した場合、止めネジ61を緩め給
電子50を回転または移動して、ネジ止めを行うだけ
で、給電子50はそのまま円柱形のものを使うことがで
きる。この実施例によれば、給電子への余分な穴あけ加
工および給電子ホルダ58を必要とせず、給電子50の
製造コストを低減できるものである。また止めネジ61
の位置は、図に示すように中央であっても、単に一カ所
あるいは二カ所設けてもよい。また、この給電子50の
端部は、図示しないが、実施例3で説明したように、給
電子50を、放電加工の途中のワイヤ1を張架したまま
の状態で、ワイヤ1を切断せずに、またワイヤ1に引っ
かけることなく交換することができるよう、テーパ加工
を施すのが好ましい。
【0033】実施例7.上記各実施例においては、下部
のワイヤガイド装置部について説明したが、上部のワイ
ヤガイド装置、あるいは水平方向にワイヤが走行するワ
イヤ放電加工装置のワイヤガイド装置にも同様に適応で
きることはいうまでもない。また、給電子50をシャフ
ト60を介して駆動手段により回転させる場合、位置決
め用穴51およびプランジャ52は無くとも駆動手段の
回転・移動制御により目的は達成できる。また、上記実
施例を目的に応じ各種組み合わせることも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明にかかるワ
イヤ放電加工装置によれば、給電子を棒状とし、且つこ
の棒状給電子の外周面をワイヤ電極との接触部として使
用しているので、従来のものより給電子の寿命が延び、
給電子の交換頻度を少なくできる。また、給電子が棒状
であるので、棒状の素材を単純に切断するだけで給電子
を製作することができ、ひいては給電子の製作を容易に
行うことができる。更にまた、棒状給電子を軸方向にス
ライドさせるだけでワイヤ電極との接触部を変更でき、
即ち簡単な構成でもってワイヤ電極との接触部を変更で
き、また給電子が摩耗した場合、ワイヤガイド装置全体
を分解することなく給電子を交換でき、しかも給電子が
加工液が流通するワイヤガイド装置に設けられているの
で、給電子の冷却効果も良好である。
【0035】また、請求項2の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子を回動させ且つ軸方向にスラ
イドさせることにより、上記効果に加え、ワイヤ電極と
の接触部となる給電子の外周面を上記請求項1の発明の
ものより更に有効的に利用できる。また、ケースに設け
る給電子挿入用の穴も断面円形状であるため、ドリル加
工または円筒切削などの機械加工ができ製造コストを削
減することができる。
【0036】また、請求項3の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、上記効果に加え、給電子の位置決め
装置(例えば、ケースに設けられ、給電子に形成された
穴に係合する部材から成る位置決め装置)を設ける必要
がある場合にあっても、ホルダーに位置決め装置と係合
する穴等を形成しておけば、給電子にその穴等を形成す
る必要がなく、よって給電子の位置決め装置を設ける必
要がある場合等にあっても、ワイヤ電極との接触部とな
る給電子の外周面を有効的に利用できる。
【0037】また、請求項4の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子駆動手段を有するので、上記
効果に加え、給電子の給電位置を自動的に変更できる。
【0038】また、請求項5の発明にかかるワイヤ放電
加工装置によれば、給電子の端部にテーパ部を有するの
で、上記効果に加え、給電子を、放電加工の途中のワイ
ヤ電極を張架したままの状態で、ワイヤ電極を切断せず
に、またワイヤ電極に引っかけることなく交換すること
ができる。
【0039】更にまた、請求項6の発明にかかるワイヤ
放電加工装置によれば、第2の電極ガイドの交換を、給
電子の交換と同様に、ケースの側面から挿入できるよう
に構成したから、第2の電極ガイドを交換する場合のワ
イヤガイド装置のワイヤ走行方向側の交換スペースが不
要となり、ワイヤガイド装置の小型化が図れ、またワイ
ヤガイド装置の分解を行うことなく交換できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示すワイヤガイド装置
の断面図である。
【図2】 図1のB−B断面図である。
【図3】 図1のC−C断面図である。
【図4】 図1の偏心ダイスの斜視図である。
【図5】 図3のD−D部分断面図である。
【図6】 この発明の実施例2を示す給電子の斜視図で
ある。
【図7】 この発明の実施例2の変形を示す給電子の斜
視図である。
【図8】 この発明の実施例3を示す給電子の平面図で
ある。
【図9】 この発明の実施例3の変形を示す給電子の平
面図である。
【図10】 この発明の実施例3の変形を示す給電子の
平面図である。
【図11】 この発明の実施例4を示す給電子部分の断
面図である。
【図12】 図11のE−E部分断面図である。
【図13】 この発明の実施例4の変形を示す給電子部
分の断面図である。
【図14】 この発明の実施例5を示す断面図である。
【図15】 この発明の実施例6を示す断面図である。
【図16】 従来のワイヤ放電加工装置を示す原理図で
ある。
【図17】 従来のワイヤガイド部分を示す断面図であ
る。
【図18】 図17のA−A断面図である。
【図19】 従来の電極ガイドの詳細断面図である。
【図20】 図19に示す電極ガイドの平面図である。
【図21】 他の従来の給電子部分の断面図である。
【図22】 図21の給電子部分を用いた他の従来のワ
イヤ放電加工装置の部分説明図である。
【符号の説明】
1はワイヤ電極、2は被加工物、8は上部ワイヤガイ
ド、9は下部ワイヤガイド、15は第1の電極ガイド、
22はケース、34は給電子ホルダ、50は給電子、5
1は位置決め用穴、53は第2の電極ガイドである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極をガイドするワイヤガイド装
    置を備えたワイヤ放電加工装置において、上記ワイヤガ
    イド装置は、放電加工電源からの加工エネルギーを外周
    面を通じてワイヤ電極へ供給する棒状給電子と、上記ワ
    イヤ電極を給電子に接触させるように案内するワイヤガ
    イド部材と、上記給電子及びワイヤガイド部材を所定の
    位置に係合させるケースとを備え、且つ、上記ケース
    に、そのケースの側面に開口する給電子挿入用孔を設け
    るとともに、上記棒状給電子を、上記給電子挿入用孔に
    少なくとも軸方向にスライド自在に挿入したことを特徴
    とするワイヤ放電加工装置。
  2. 【請求項2】 棒状の給電子が、その給電部が円柱状ま
    たは円筒状を成すと共に、給電子挿入用孔が断面円状を
    成し、上記給電子を、給電子挿入用孔に、回動自在且つ
    軸方向にスライド自在に挿入したことを特徴とする請求
    項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 【請求項3】 給電子を支持するホルダーを備え、この
    ホルダーを、給電子を保持した状態で、ケースの給電子
    挿入用孔に、少なくとも軸方向にスライド自在に挿入し
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワ
    イヤ放電加工装置。
  4. 【請求項4】 給電子を上記ケースの側面より少なくと
    も軸方向にスライドさせる駆動手段と、ワイヤ電極と給
    電子との接触状況を検出する検出手段と、この検出手段
    の検出結果に基づいて上記駆動手段を制御する制御手段
    とを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れ
    かに記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 【請求項5】 給電子またはホルダーの端部に先細りの
    テーパ部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4
    の何れかに記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 【請求項6】 ワイヤ電極をガイドするワイヤガイド装
    置を備えたワイヤ放電加工装置において、上記ワイヤガ
    イド装置は、放電加工電源からの加工エネルギーをワイ
    ヤ電極へ供給する給電子と、上記ワイヤ電極を案内する
    第1の電極ガイドと、上記第1の電極ガイドとともに給
    電子に接触させるようにワイヤ電極を案内する棒状の第
    2の電極ガイドと、上記給電子、第1の電極ガイド及び
    第2の電極ガイドを所定の位置に係合させるケースとを
    備え、且つ、上記ケースに、そのケースの側面に開口す
    る第2の電極ガイド挿入用孔を設けるとともに、この第
    2の電極ガイド挿入用孔に、上記第2の電極ガイドを、
    少なくとも軸方向にスライド自在に挿入したことを特徴
    とするワイヤ放電加工装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6855904B2 (en) 2003-01-29 2005-02-15 Fanuc Ltd Wire electric discharge machining apparatus
US10086457B2 (en) 2014-04-30 2018-10-02 Canon Marketing Japan Kabushiki Kaisha Power supply unit and multi-wire electrical discharge machining apparatus
US10260508B2 (en) 2016-12-05 2019-04-16 Asia Vital Components Co., Ltd. Fan structure with non-circular circumference

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