JPH08199079A - ポリマー微粒子水性分散液 - Google Patents

ポリマー微粒子水性分散液

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JPH08199079A
JPH08199079A JP785795A JP785795A JPH08199079A JP H08199079 A JPH08199079 A JP H08199079A JP 785795 A JP785795 A JP 785795A JP 785795 A JP785795 A JP 785795A JP H08199079 A JPH08199079 A JP H08199079A
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polymer
water
cationic
fine particles
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JP785795A
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Masato Nakamae
昌人 仲前
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
Atsushi Naohara
敦 直原
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 カチオン性基を含有するポリマー微粒子10
0重量部が、水溶性高分子0.01〜50重量部を含有
する水性媒体中に分散したものからなるポリマー微粒子
水性分散液。 【効果】 本発明の水分散性ポリマー微粒子組成物は、
ポリマー微粒子表面にカチオン性基を有することから、
パルプや繊維に対する吸着性が高く、しかも乾燥時には
高いバインダー力を有することから、紙加工用途(内添
剤、コート剤等)、繊維化工用途、化粧品用途等のカチ
オン性エマルジョンが望まれる用途において好適に用い
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマー微粒子水性分散
液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カチオン電荷を有する水性エ
マルジョンは、パルプや繊維に対する吸着性に優れるこ
とから紙加工用途や洗濯糊用途等に使用されている。そ
の一例として、紙加工用途の中の不透明度向上剤は、近
年の木材資源の不足や輸送費節減のために印刷用紙の軽
量化が進む中で、従来の無機系不透明度向上剤ではそれ
自体の比重が大きいために、軽量化、不透明度および紙
力のバランスをとるのが困難になってきており、低比重
でパルプに対する吸着性が優れ、しかも紙力が向上する
ような水分散系のポリマー微粒子型の有機系不透明度向
上剤が期待されている。
【0003】カチオン電荷を有する水分散系ポリマー微
粒子に関しては、種々のものが公知である。例えば、
カチオン性界面活性剤やカチオン性水溶性高分子を分散
安定剤とした水分散系ポリマー微粒子、カチオン性基
を有するポリマーが分散質である水分散系ポリマー微粒
子が挙げられる。
【0004】しかしながら、上記のカチオン性界面活
性剤を用いた水分散系ポリマー微粒子では、実用的な添
加量で紙力が低下する問題があり、カチオン性水溶性高
分子(例えばカチオン性ポリビニルアルコール)を用い
た水分散系ポリマー微粒子では、カチオン性界面活性剤
系程ではないが、紙力を向上させることは困難である。
また、上記のカチオン性基を有するポリマーが分散質
である水分散系ポリマー微粒子では、の場合と同様に
実用的使用量で紙力が低下し、不透明度とのバランスが
とれないという問題がある。
【0005】また、特開昭61−245399号には、
非イオン性の尿素ホルムアルデヒド系ポリマー微粒子に
ポリアクリルアミド系樹脂を併用する不透明度向上剤が
記されている。この場合、ポリアクリルアミドの添加効
果で確実に紙力は向上するが、ポリマー微粒子自体のイ
オン性の問題でポリマー微粒子の紙への歩留まりが悪
く、不透明度向上しにくいという問題がある。
【0006】すなわち、従来のポリマー微粒子水性分散
液では、紙用不透明度向上剤として使用した場合に、不
透明度と紙力は相反する性質であり、それを同時に満足
することは極めて困難であった。
【本発明が解決しようとする課題】
【0007】本発明の目的は、パルプや繊維に対する吸
着性が高く、しかも乾燥時に高いバインダー力および紙
力を与える水分散性ポリマー微粒子組成物を提供するこ
とにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明者らは、従来の紙用不透明度向上剤
等に使用される水性ポリマー微粒子の問題点を解消する
ために種々検討した結果、カチオン性基を含有するポリ
マー微粒子100重量部が、水溶性高分子0.01〜5
0重量部を含有する水性媒体中に分散したものからなる
ポリマー微粒子水性分散液を見出し本発明を完成するに
至った。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
カチオン性基を化学的結合または物理的結合などにより
含有するポリマー微粒子は、(1)カチオン性基を有す
る高分子あるいは低分子界面活性剤を分散剤とするエチ
レン性不飽和単量体あるいはジエン系単量体の乳化
(共)重合、分散(共)重合または懸濁(共)重合によ
り得られる水性ポリマー微粒子、あるいはそれらを凝集
濾過あるいは乾燥などにより脱水したポリマー微粒子、
(2)従来公知の分散剤を用いてカチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体にそれと共重合可能なエチレン
性不飽和単量体あるいはジエン系単量体の一種または二
種以上の乳化(共)重合、分散(共)重合または懸濁
(共)重合により得られる水性ポリマー微粒子、あるい
はそれらを凝集濾過あるいは乾燥などにより脱水したポ
リマー微粒子、(3)上記の分散系重合以外の重合方法
で得られたカチオン性基を有するポリマーを粉砕して微
粒子化する方法等で得ることができるが、その製法は特
に制限はなく、カチオン性基を化学的結合または物理的
結合などにより含有するポリマー微粒子であれば良い。
【0010】上記(1)及び(2)における分散系の重
合において、分散質を構成するエチレン性不飽和単量体
としては、エチレン、プロピレン、イソブテン等のオレ
フィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン類、ギ
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチ
ック酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル
類、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアク
リル酸エステル類、メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステ
ル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸お
よびそのナトリウム塩のアクリルアミド系単量体類、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、
酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、スチレン、
α−メチルスチレン、P−メチルスチレンスルホン酸お
よびそのナトリウム、カリウム塩等のスチレン系単量体
類、その他N−ビニルピロリドン等が挙げられ、またジ
エン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレン等が挙げられる。
【0011】上記(2)における分散質を構成する必須
成分であるカチオン性基を有するエチレン性不飽和単量
体としては、例えば、トリメチル−(3−アクリルアミ
ド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロライ
ド、3−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、3−メタクリルアミドプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、N−(3−アリルオキシ−
2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンの4級アンモ
ニウム塩、N−(4−アリルオキシ−3−ヒドロキシブ
チル)ジエチルアミンの4級アンモニウム塩さらにはア
クリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチル
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、
N−エチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミド等の4級アンモニウム塩、メタクリル酸ヒドロ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アク
リル酸ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライド等が挙げられる。
【0012】上記(1)の分散剤として使用するカチオ
ン性基を有する高分子としては、カチオン変性ポリビニ
ルアルコール、カチオン化デンプン、カチオン性ポリア
クリルアミド、ポリアミドエピクロルヒドリン等が挙げ
られる。これらの一種あるいは二種以上が用いられる。
上記(1)の分散剤として用いるカチオン性基を有する
低分子界面活性剤としては、ステアリルアミンアセテー
ト、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジル
ジメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活
性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリ
ルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチ
ルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の両性
界面活性剤が用いられる。
【0013】上記(1)の分散剤としては、上記のカチ
オン性基を有する高分子あるいは低分子界面活性剤が単
独あるいは二種以上用いられる。また、従来公知のカチ
オン性基を有さない高分子および低分子界面活性剤も性
能を損なわない範囲で併用することもできる。
【0014】上記(2)の分散剤としては、従来公知の
アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性の高分子あ
るいは低分子界面活性剤が単独あるいは二種以上用いら
れる。
【0015】上記(3)のポリマー微粒子は、縮合重
合、付加重合で得られるカチオン性基を有するポリマー
および縮合重合、付加重合で得られるポリマーを後反応
でカチオン化したもの等の従来公知のカチオン性ポリマ
ーを微粉砕して得られるものである。
【0016】本発明のポリマー微粒子の平均粒径は、紙
用不透明度向上剤に使用した場合の紙物性等に大きく影
響するため、0.1〜200μmが好ましく、0.1〜
100μmがさらに好ましい。得られるポリマー微粒子
の平均粒径および製造上の観点から、上記(1)〜
(3)の方法で得られるものが良く、上記(1)および
(2)の分散系重合で得られるポリマー微粒子が特に良
く、上記(1)および(2)の乳化重合で得られるポリ
マー微粒子がさらに良い。
【0017】本発明のポリマー微粒子を得る上記(1)
および(2)の乳化重合を実施するにあたっては、水、
分散剤および重合開始剤の存在下に、単量体を一時また
は連続的に添加して、加熱、撹拌するような通常の乳化
重合法が実施しうるし、また、単量体を予め分散剤水溶
液と混合乳化したものを連続的に添加する方法も実施し
得る。
【0018】本発明における分散剤の使用量としては、
特に制限はないが、通常単量体100重量部に対して
0.2〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部で
ある。分散剤が0.2重量部より少ない場合は、重合安
定性が低下する上、(1)の場合にはカチオン性基の導
入量が減るためため好ましくない。一方、分散剤が50
重量部を越える場合は、重合系の粘度が高くなりすぎる
上、パルプや繊維に対す得る定着性が低下する。
【0019】重合開始剤としては、特に制限されるもの
ではなく、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、2、2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、クメンハイド
ロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イソプ
ロピルベンゼンパーオキサイド等が単独あるいは重亜硫
酸ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸、ホルムア
ルデヒドナトリウムスルホキシレート、硫酸第一鉄等の
還元剤と併用したレドックス系で用いられる。この中で
も、本発明の特徴の一つであるカチオン性基の効果発現
の点から、非イオン性あるいはカチオン性の開始剤が好
ましい。
【0020】本発明の水性媒体中に溶解した水溶性高分
子であるポリアクリルアミド系高分子としては、従来公
知のアニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリア
クリルアミド、両性ポリアクリルアミドがあげられ、澱
粉系高分子としては、従来公知のカチオン澱粉、α化澱
粉、酸化澱粉等の変性澱粉があげられ、ポリビニルアル
コール系高分子としては、従来公知の未変性ポリビニル
アルコール、アニオン基変性ポリビニルアルコール、カ
チオン基変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリ
ビニルアルコールがあげられる。これら水溶性高分子の
重量平均分子量は10000以上が好ましく、3000
0以上がより好ましく、50000以上が特に好まし
い。重量平均分子量が10000より小さい場合、乾燥
時に高いバインダー力が発現しにくく、紙用不透明度向
上剤として使用した場合には紙力が低くなる。
【0021】本発明のポリマー微粒子水性分散液を構成
するカチオン性基を含有するポリマー微粒子と水性媒体
中に存在する水溶性高分子の配合割合は、ポリマー微粒
子100重量部に対して水溶性高分子0.1〜50重量
部の範囲であることが必須である。水溶性高分子がこの
範囲よりも少ない場合、バインダー力の低下が著しく、
この範囲よりも多い場合は、カチオン性ポリマー微粒子
のパルプや繊維に対する定着性が低下する。
【0022】本発明のポリマー微粒子水性分散液には、
本発明の効果を損なわない範囲で、酸化チタン、タル
ク、コロイダルシリカ、クレー、炭酸カルシウム等の無
機物、各種界面活性剤、各種水溶性高分子、消泡剤、防
黴剤、防腐剤、可塑剤、造膜助剤、難燃剤、老化防止剤
等を配合することができる。その他、メラミン樹脂、ポ
リアミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化
性樹脂、スチレン/ブタジエンゴム、天然ゴム、クロロ
プレンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル/
ブタジエン共重合体ゴム、メチルメタクリレート/ブタ
ジエン共重合体ゴム等の各種樹脂ラテックス、アクリル
系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系、塩化ビニリデン系、
スチレン/アクリル共重合系、酢酸ビニル/アクリル共
重合系、エチレン/酢酸ビニル共重合系等の各種合成樹
脂エマルジョンを配合することができる。
【0023】
【実施例】以下実施例をあげ、本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下で、「部」および「%」は特に断らない限り
「重量部」および「重量%」をそれぞれ意味する。な
お、実施例における各物性値の測定方法は以下に示され
た方法である。 裂断長:JIS P8113−1976により時式で求
めた。 裂断長(km)=引張強さ/(試験片の幅×試験片の坪
量)×1000 比引裂強度:JIS P8116により次式で求めた。 比引裂強度=(目盛りの読み/引裂きの枚数)×16/
試験片の坪量×100 耐折強度:JIS Pー8115 クラーク剛度:JIS P−8143 白色不透明度:絶乾坪量42.5g/m2 に補正した値
【0024】実施例1 (イ)ポリマー微粒子の調整 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹き込み口、撹
拌機を備えた2リットルガラス製容器に末端にメルカプ
ト基を有する3−メタクリルアミドプロピルトリメチル
アンモニウムクロライド変性ポリビニルアルコール(分
散剤1:重合度1500、鹸化度98.0mol%、変
性度1mol%)60g、イオン交換水800gを仕込
み加熱溶解した。次いで、150rpmで撹拌しなが
ら、スチレン120gを仕込み、70℃に昇温した後、
窒素置換を液中バブリングにより行い、過酸化水素、重
亜硫酸ナトリウムのレドックス系で重合を開始した。重
合開始後から5時間かけてスチレン480gを滴下し、
滴下終了後、内温を80℃まで上昇させ1時間熟成を行
った。固形分濃度44.0%、平均粒子径1.2μmの
カチオン性ポリビニルアルコールを含有するポリスチレ
ン微粒子(エマルジョン)が得られた。
【0025】(ロ)水分散性ポリマー微粒子組成物の調
製 上記(イ)で得られたポリマー微粒子の固形分100重
量部に、カチオン性ポリアクリルアミド(商品名:ポリ
ストロン311、荒川化学製)2重量部を添加し、水分
散性ポリマー微粒子組成物を調製した。
【0026】(ハ)抄紙テスト パルプ(配合パルプ、130mlCSF)の0.8%水
性分散液を良く撹拌しながら、上記(ロ)のポリマー微
粒子水性分散液をパルプに対して固形分比2.0%添加
してから、その後2分間撹拌し、水にて水性分散液の固
形分を0.3%に希釈撹拌してから、角型抄紙マシン
(熊谷理機製)を用いて坪量37±2g/m2 となるよ
うに抄紙した。次に湿紙を3.5kg/cm2 で5分間
圧縮脱水し、さらに吸取紙を交換して同圧で2分間圧縮
脱水した後、回転ドライヤー(表面温度110℃)に7
分間接触乾燥させた。得られた紙は20℃65%RHの
条件下で48時間調湿し、種々の紙力物性の測定に供し
た。結果を第1表に示す。
【0027】実施例2 実施例1の分散剤であるカチオン変性ポリビニルアルコ
ールのかわりに、カチオン性低分子界面活性剤(分散剤
2:商品名:コータミン24P、花王製)30gを用い
る以外は実施例1と同様にし、固形分濃度42%、平均
粒径0.3μmのカチオン性低分子界面活性剤を含有す
るポリスチレン微粒子(エマルジョン)を得た。この微
粒子を用いて実施例1と同様にカチオン性ポリアクリル
アミドを配合後、抄紙し、その紙物性を測定した。結果
を第1表に示す。
【0028】実施例3 実施例1の分散剤であるカチオン変性ポリビニルアルコ
ールのかわりに、末端にメルカプト基を有するポリビニ
ルアルコール(分散剤3:重合度1500、鹸化度9
8.0mol%)を60部用い、単量体であるスチレン
のかわりに、スチレン/メタクリル酸ヒドロキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオンモノマ
)=95/5(重量比)の単量体を用いる以外は実施
例1と同様にし、固形分濃度43.5%、平均粒子径
1.5μmのカチオン性基を分散質に有するポリ(スチ
レン−メタクリル酸ヒドロキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド)共重合体微粒子(エマルジョン)
を得た。この微粒子を用いて実施例1と同様にカチオン
性ポリアクリルアミドを配合後、抄紙し、その紙物性を
測定した。結果を第1表に示す。
【0029】実施例4 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)をスプレ
ードライすることにより、平均粒径20μmの粉末状ポ
リスチレン微粒子を得た。この微粒子を用いて実施例1
と同様にカチオン性ポリアクリルアミドを配合後、抄紙
し、その紙物性を測定した。結果を第1表に示す。
【0030】実施例5 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)100重
量部に対して、カチオン澱粉(日食ネオタック#53、
日本食品化工製)2重量部を添加し、水分散性ポリマー
微粒子組成物を調製した。これを用いて実施例1と同様
に抄紙し、紙物性を測定した。結果を第1表に示す。
【0031】実施例6 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)100重
量部に対して、カチオン変性ポリビニルアルコール(商
品名:C−118、クラレ製)2重量部を添加し、水分
散性ポリマー微粒子組成物を調製した。これを用いて実
施例1と同様に抄紙し、紙物性を測定した。結果を第1
表に示す。
【0032】実施例7 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)100重
量部に対して、カチオン性ポリアクリルアミド(商品
名:ポリストロン311、荒川化学製)0.2重量部を
添加し、水分散性ポリマー微粒子組成物を調製した。こ
れを用いて実施例1と同様に抄紙し、紙物性を測定し
た。結果を第1表に示す。
【0033】実施例8 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)100重
量部に対して、カチオン性ポリアクリルアミド(商品
名:ポリストロン311、荒川化学製)20重量部を添
加し、水分散性ポリマー微粒子組成物を調製した。これ
を用いて実施例1と同様に抄紙し、紙物性を測定した。
結果を第1表に示す。
【0034】比較例1 実施例1における分散剤である末端にメルカプト基を有
する3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド変性ポリビニルアルコールのかわりにメ
ルカプト基を有するポリビニルアルコール(重合度15
00、鹸化度98.0mol%)を60部用いる以外は
実施例1と同様にし、固形分濃度44.0%、平均粒子
径1.3μmのカチオン性基を有さないポリスチレン微
粒子(エマルジョン)を得た。このエマルジョンを用
い、実施例1と同様に水分散性ポリマー微粒子組成物を
調製した。これを用いて実施例1と同様に抄紙し、紙物
性を測定した。結果を第1表に示す。
【0035】比較例2 比較例1で得られたポリスチレン微粒子(エマルジョ
ン)をスプレードライすることにより、平均粒径20μ
mの粉末状ポリスチレン微粒子を得た。この微粒子を用
いて実施例1と同様にカチオン性ポリアクリルアミドを
配合後、抄紙し、その紙物性を測定した。結果を第1表
に示す。
【0036】比較例3 実施例1で得られたポリスチレン微粒子(エマルジョ
ン)だけを用い、実施例1と同様に抄紙し、その紙物性
を測定した。結果を第1表に示す。
【0037】比較例4 実施例1で得られたカチオン性ポリビニルアルコールを
含有するポリスチレン微粒子(エマルジョン)100重
量部に対して、カチオン性ポリアクリルアミド(ポリス
トロン311、荒川化学製)60重量部を添加し、水分
散性ポリマー微粒子組成物を調製した。これを用いて実
施例1と同様に抄紙し、紙物性を測定した。結果を第1
表に示す。
【0038】
【表1】
【0039】(分散剤の記号) 分散剤1:末端にメルカプト基を有するカチオン変性ポ
リビニルアルコール 分散剤2:カチオン性界面活性剤 分散剤3:末端にメルカプト基を有するポリビニルアル
コール (分散質の記号) St:スチレン カチオンモノマー:メタクリル酸ヒドロキシプロピルア
ンモニウムクロライド (状態の欄の記号) Em:エマルジョン 粉末:Emのスプレードライ品 (水溶性高分子の記号) カチオン性PAM:カチオン性ポリアクリルアミド(商
品名:ポリストロン311,荒川化学製) カチオンデンプン:商品名:日食ネオタック#53,日
本食品化工製 カチオン変性PVA:カチオン変性ポリビニルアルコー
ル(商品名:C−118,クラレ製)
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の水分散性ポリマー微粒子組成物
は、ポリマー微粒子表面にカチオン性基を有することか
ら、パルプや繊維に対する吸着性が高く、しかも乾燥時
には高いバインダー力を有することから、紙加工用途
(内添剤、コート剤等)、繊維化工用途、化粧品用途等
のカチオン性エマルジョンが望まれる用途において好適
に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 直原 敦 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性基を含有するポリマー微粒子
    100重量部が、水溶性高分子0.01〜50重量部を
    含有する水性媒体中に分散したものからなるポリマー微
    粒子水性分散液。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子がポリアクリルアミド系高
    分子、澱粉系高分子およびポリビニルアルコール系高分
    子から選ばれる一種または二種以上の水溶性高分子であ
    る請求項1記載のポリマー微粒子水性分散液。
JP785795A 1995-01-23 1995-01-23 ポリマー微粒子水性分散液 Pending JPH08199079A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089675A (ja) * 1999-09-21 2001-04-03 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 生分解性樹脂水系分散体及び生分解性複合材料
JP2003026885A (ja) * 2001-07-19 2003-01-29 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 記録シート用樹脂組成物

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