JPH08198866A - 新規2−アミノ−1−フェニルエタノール化合物 - Google Patents

新規2−アミノ−1−フェニルエタノール化合物

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JPH08198866A
JPH08198866A JP691295A JP691295A JPH08198866A JP H08198866 A JPH08198866 A JP H08198866A JP 691295 A JP691295 A JP 691295A JP 691295 A JP691295 A JP 691295A JP H08198866 A JPH08198866 A JP H08198866A
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JP
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chlorophenyl
amino
compound
methoxychroman
group
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JP691295A
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English (en)
Inventor
Susumu Tsuchiya
享 土屋
Atsushi Fukuzaki
厚 福▲崎▼
Noriko Takenawa
典子 武縄
Kazuya Ozaka
和也 尾坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Tanabe Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tanabe Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式[I] 【化1】 (式中、Xは水素原子またはハロゲン原子であり、nは
0もしくは1、Yは水素原子、水酸基、低級アルコキシ
基、カルボキシメトキシ基、低級アルコキシカルボニル
メトキシ基を示す。)で示される2−アミノ−1−フェ
ニルエタノール化合物。 【効果】本発明化合物は、腸管に対し優れた運動抑制作
用を有し、かつ強い抗下痢作用を持つので、平滑筋の異
常緊張を伴う胃腸管疾患の治療もしくは予防に有用であ
る。また、β3 −アドレナリン受容体に対する刺激が有
益であると考えられる疾病の治療剤としても使用するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬として有用な新規
2−アミノ−1−フェニルエタノール化合物およびその
塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、β3 −アドレナリン受容体が、褐
色脂肪細胞(brown adipocyte)および
白色脂肪細胞(white adipocyte)の細
胞表面および大腸に存在すると言われている。このβ3
−アドレナリン受容体を刺激すると脂肪分解およびエネ
ルギー消費が促進されることから、β3 −アドレナリン
作動薬が抗肥満または抗糖尿病として有用であることが
報告されている(J.Med.Chem.,35,30
81−3084(1992))。
【0003】また、β3 −アドレナリン作動薬は腸の運
動を抑制するので消化管の運動機能亢進の治療薬として
有用であることも報告されている(Br.J.Parm
acol.,100,831−839(1990))。
【0004】β3 −アドレナリン作動薬としては特開昭
62−63549号公報等に記載された2−アミノ−1
−フェニルエタノール化合物等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、腸管の
運動抑制作用が強く、さらに下痢抑制作用の強い化合物
を見出すべく鋭意研究を行った。その結果、新たに合成
したクロマン骨格を有する新規2−アミノ−1−フェニ
ルエタノール化合物及び薬理学的に許容されるその塩が
腸管に対し強い運動抑制作用を有すること、およびラッ
ト拘束ストレス誘発下痢モデルでおきる下痢を強く抑制
することを見出し、本発明に到達したものである。
【0006】本発明の目的は、腸管に対して優れた運動
抑制作用を有し、ヒトおよび動物の平滑筋の異常緊張を
伴う胃腸管疾患(例えば、過敏性腸症候群、胃潰瘍、十
二指腸潰瘍、胃炎、腸炎等)の治療もしくは予防に有用
な新規2−アミノ−1−フェニルエタノール化合物を提
供することにある。更に、本発明の化合物は胃腸管疾患
の治療以外にも、β3 −アドレナリン受容体に対する刺
激が有益であると考えられる疾病の治療剤、例えば抗肥
満剤や抗糖尿病剤、抗うつ剤としても使用することがで
きる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
一般式[I]
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子
であり、nは0もしくは1、Yは水素原子、水酸基、低
級アルコキシ基、カルボキシメトキシ基、低級アルコキ
シカルボニルメトキシ基を示す。)で示される2−アミ
ノ−1−フェニルエタノール化合物及び薬理学的に許容
されるその塩が提供される。
【0010】本発明化合物[I]は2個の不斉炭素を有
するため、4個の光学異性体が存在する。光学的に純粋
な異性体と同様に2種、3種もしくは4種全ての異性体
の混合物は、いかなる割合でも本発明の一部である。特
に、本発明化合物[I]の1位不斉炭素原子が絶対配置
(R)を有している化合物のほうが好ましい。
【0011】本発明化合物[I]の塩としては、薬理学
的に許容される塩であれば特に限定されるものでなく、
例えば塩酸、硝酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
リン酸等の無機酸との塩、酢酸、酒石酸、フマル酸、マ
レイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、カンファースルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸等の有機酸との塩、ナトリウム、カリ
ウム又はカルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類
金属との塩等が挙げられる。また、本発明化合物[I]
及びその薬理学的に許容されるその塩、水和物も本発明
に包含される。
【0012】本発明化合物[I]は、下記の工程1〜7
に従って製造することができる。
【0013】
【化3】
【0014】[工程1]2−アミノ−1−フェニルエタ
ノール誘導体[II](式中、Xは水素原子またはハロ
ゲン原子を示す。)と3−クロマノン誘導体[III]
(式中、R1 は水素原子、水酸基または置換基として低
級アルコキシ基を示す。)を触媒存在下、接触還元によ
り2−アミノ−1−フェニルエタノール体[Ia](式
中、Xは水素原子またはハロゲン原子を示し、nは0、
1 は水素原子、水酸基または置換基として低級アルコ
キシ基を示す。)を製造する。
【0015】接触還元に使用する好適な触媒としては白
金触媒やパラジウム触媒などが使用される。反応溶媒と
してはメタノール、エタノールなどのアルコール溶媒を
使用する。反応溶媒に酢酸などの酸を少量加えてもよ
い。この還元の反応温度は特に限定されず、通常は室温
ないし、加熱下に実施する。
【0016】
【化4】
【0017】[工程2]トリエチルアミンのような塩基
および溶媒の存在下、カルボン酸[IV](R1 は水素
原子、水酸基または置換基として低級アルコキシ基を示
し、3、4位の点線は3、4位が飽和もしくは二重結合
を示す。)をジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)またはベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−ト
リス(ジメチルアミノ)ホスホニウムのヘキサフルオロ
ホスフェート(BOP)のような縮合剤により活性化し
て、2−アミノ−1−フェニルエタノール誘導体[I
I](式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を示
す。)と反応に付すことによりアミド体[V](式中、
X、R1 および点線は前記と同じ意味を表す。)を製造
する。反応溶媒としては塩化メチレンや酢酸エチル等が
用いられるが、特に限定されるものではない。反応温度
は−10〜70℃であるが、好ましくは20〜40℃で
行うのがよい。
【0018】反応はカルボン酸[IV]と等モル量のア
ミノ体[II]、BOPおよびトリエチルアミンを使用
するのが好ましい。
【0019】[工程3]アミド体[V]が二重結合を有
する場合は接触還元により水素添加してアミド体[V]
(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を示し、R1
は水素原子、水酸基または置換基として低級アルコキシ
基を示し、3、4位の点線は3、4位が飽和であること
を示す。)とした後、アミド基の還元を行う。接触還元
の触媒はパラジウム炭素や酸化白金などが好ましい。
【0020】[V]のアミド基を還元することによりメ
チレンアミノ基に変換し、2−アミノ−1−フェニルエ
タノール体[Ia](式中、Xは水素原子またはハロゲ
ン原子を示し、nは1、R1 は水素原子、水酸基または
置換基として低級アルコキシ基を示す。)を製造する。
還元剤として水素化リチウムアルミニウム(LiAl
4 )またはジボラン(B26 )、好ましくはボラン
−ジメチルスルフィド錯体を使用する。反応溶媒として
は環状エーテルもしくは直鎖状エーテルを用い、好まし
くは無水テトラヒドロフランやジオキサンのような非プ
ロトン性溶媒の存在下で行うが、特に限定されるもので
はない。反応は室温もしくは加熱還流下で行う。
【0021】
【化5】
【0022】[工程4]2−アミノ−1−フェニルエタ
ノール体[Ia](式中、Xは水素原子またはハロゲン
原子を示し、nは0もしくは1、R1 はメトキシ基を示
す。)を三臭化ホウ素(BBr3 )等の脱メチル化剤で
処理することにより、[VI](式中、Xは水素原子ま
たはハロゲン原子を示し、nは0もしくは1、R2 は水
酸基を示す。)を製造できる。反応溶媒として塩化メチ
レン、クロロホルムなどが使用されるが、特に限定され
るものではない。反応は−70〜30℃、とりわけ−3
0〜20℃で行うのが好ましい。
【0023】
【化6】
【0024】[工程5][VI](式中、Xは水素原子
またはハロゲン原子を示し、nは0もしくは1、R2
水酸基を示す。)のフェノール性水酸基のO−アルキル
化を行う前に、アミノ基を適当な保護基で保護する必要
がある。
【0025】DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)
中、Et3 N(トリエチルアミン)存在下、1.0〜
1.1当量の(Boc)2 O(ジ−t−ブチルジカ−ボ
ネート)を加えてN−Boc体[VII](式中、X、
n、R2 は前記と同じ意味を表す。)を製造する。
【0026】好ましいN−保護基としては、t−ブトキ
シカルボニル(Boc)以外にベンジルオキシカルボニ
ル(Z)あるいはp−メトキシ基により置換されていな
いかまたは置換されているベンジルやトリチル基等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。
【0027】[工程6]アミノ基をBocで保護した
[VII]をアセトンやメチルエチルケトンなどの溶媒
を用い、塩基として無水炭酸カリウム等の炭酸アルカリ
金属存在下で、一般式[X]
【0028】
【化7】
【0029】(式中、Halは塩素原子、臭素原子また
はヨウ素原子を示し、Aはカルボキシル基、低級アルコ
キシカルボニル基を示す。)で表される化合物と加熱還
流させ、N−保護アルキル体[VIII](式中、Xは
水素原子またはハロゲン原子であり、nは0もしくは
1、R3 はカルボキシメトキシ基、低級アルコキシカル
ボニルメトキシ基を示す。)を製造する。
【0030】[工程7]N−保護基の除去は、文献公知
の方法による緩和な酸加水分解により行われる。 特
に、Boc基はトリフルオロ酢酸もしくは有機溶媒中の
塩化水素の作用による酸性条件下に容易に切断でき、2
−アミノ−1−フェニルエタノール体[IX](式中、
Xは水素原子またはハロゲン原子であり、nは0もしく
は1、Rはカルボキシメトキシ基、低級アルコキシカ
ルボニルメトキシ基を示す。)を製造できる。
【0031】原料に用いられるケトン体[III]もし
くはカルボン酸[XIII],[IV]は下記に示す方
法により製造できる。
【0032】
【化8】
【0033】2−ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体
[XI]にアクリロニトリルを反応させ[XII]とし
た後、シアノ基をアルカリ加水分解し、[XIII]を
製造する。[XIII]をクルチウス反応でアミンに変
換後、酸加水分解を行い、ケトン体[III]を製造す
る。また、[XIII]から接触還元によりカルボン酸
[IV]を製造できる。
【0034】ラセミ体の形態で得られる式[IV]のカ
ルボン酸は通常行われている方法および技術に従って適
宜選択された光学活性塩基、例えばフェニルエチルアミ
ンやシンコニジン、シンコニン等を用いてジアステレオ
マーの塩を形成することによりその光学活性体に容易に
分離することができる。 また、式[IV]のカルボン
酸をエステル化した後、光学異性体分離用カラムを用い
て分取することも可能である。さらに、一般式[I]の
化合物においても光学異性体分離用カラムを用いれば光
学異性体を分取することが可能である。
【0035】[薬理作用] A)インビトロ実験(In vitro) ラット摘出結腸標本を用いて自動運動の抑制作用を検討
した。被験物質としては、本発明化合物のうち、化合物
1、2の2化合物を用いた。
【0036】ラットの結腸(盲腸より下方へ約3cm)
を摘出して標本を作製した。標本は混合ガス(95%O
2 +5%CO2 )通気下、37℃に保温した栄養液(k
rebs液、0.03mMアスコルビン酸、0.03m
M EDTA、10μMフェントラミン)を満たした栄
養槽(organ bath)に懸垂し、0.5gの負
荷をかけ、生じた自動運動を記録した。被検物質は、1
0分間隔でorganbath内に累積的に添加し、自
動運動の10分間の曲線下面積(AUC)を指標にEC
50値を求めた。 結果は第1表の通りである。
【0037】
【表1】
【0038】B)インビボ実験(In vivo) 過敏性腸症候群の病態モデルであるラット拘束ストレス
誘発下痢モデルで抗下痢作用の検討を行った。
【0039】前日17時〜19時の間に絶食したラット
(Wistar系雄性ラット)に被検物質を経口投与
し、その1時間後に実験台に垂直に配置した水浸拘束用
ストレスケージにラットを入れ、入口に蓋をして強制拘
束した。その後、30分ごとに計5時間にわたって排出
される便の性状を観察し、結果を下痢係数(0:便排出
なし、1:固形便、2:軟便、3:軽度下痢便、4:泥
状便)として記録した。この時、下痢係数のスコアが3
以上のもの、即ち、ろ紙にしみの付着する程度の便から
泥状便までを下痢と判定し、下痢抑制率を算出した。こ
の試験において、実施例5の化合物は1mg/kgの経
口投与で60%の下痢抑制率を示した。
【0040】本発明化合物およびその薬理学的に許容さ
れる塩はこれらを医薬として使用するに値する非常に低
い毒性を示した。 本発明化合物の投与形態としては、
例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤またはシロップ
剤等による経口、舌下、皮下投与、注射剤による筋肉
内、静脈内、経皮的または直腸投与をあげることができ
る。これらの製剤は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢
剤、安定剤、矯味矯臭剤等の添加剤を用いて、周知の方
法で製造される。その使用量は症状、年齢等により異な
るが、1日0.01〜100mg/kg体重を通常成人
に対して、1日1回または数回に分けて投与することが
できる。
【0041】以下、本発明化合物の製造方法を実施例に
より説明する。
【0042】
【実施例】
[実施例1] (1R)−1−(3−クロロフェニル)
−2−(6−メトキシクロマン−3−イル)アミノエタ
ノール (1R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エ
タノール(1.03g) と6−メトキシクロマン−3−オン
(1.07g) のメタノール(30ml)溶液に、酢酸(1ml)と酸化
白金PtO2(100mg) を加え、35℃で7時間水素添加する。
触媒をろ別、ろ液を減圧留去し、残渣に水および10%NaO
H 水を加えアルカリ性にした後、酢酸エチルを加える。
有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム(M
gSO4) で乾燥する。溶媒を減圧留去し得られた茶褐色油
状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeO
H=20:1) に付し、油状物として(1R)−1−(3−ク
ロロフェニル)−2−(6−メトキシクロマン−3−イ
ル)アミノエタノールを1.57g (収率:78%)得る。
【0043】また、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(CHCl3:MeOH=20:1) を繰り返し行うと2種ジアステレ
オマーを分離できる。
【0044】先に溶出する化合物。
【0045】フリー体:1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.63-2.73
(4H,m), 2.99-3.13(3H,m), 3.74(3H,s), 3.92-3.96(1H,
m), 4.10(1H,br-d,J=9.76Hz), 4.63(1H,dd,J=3.66 and
9.15Hz), 6.57(1H,s), 6.68(1H,dd,J=3.66 and 8.54H
z), 6.75(1H,d,J=8.54Hz), 7.23-7.27(3H,m) ,7.37(1
H,s)。
【0046】後に溶出する化合物。
【0047】フリー体:1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.60-2.79
(4H,m), 2.97-3.12(3H,m), 3.73(3H,s), 3.87-3.94(1H,
m), 4.10(1H,br-d,J=9.76Hz), 4.67(1H,dd), 6.56(1H,
s), 6.68(1H,dd), 6.74(1H,d,J=9.15Hz) ,7.25-7.35(4
H,m)。
【0048】遊離塩基(290mg) をエーテル(10ml)に溶解
し、塩化水素含有の酢酸エチル溶液を添加して弱酸性と
する。析出した結晶をろ別し、(1R)−1−(3−ク
ロロフェニル)−2−(6−メトキシクロマン−3−イ
ル)アミノエタノール・塩酸塩を白色の結晶性粉末とし
て280mg 得る。
【0049】[実施例2] (1R)−1−(3−クロ
ロフェニル)−2−(6−ヒドロキシクロマン−3−イ
ル)アミノエタノール アルゴン気流下、(1R)−1−(3−クロロフェニ
ル)−2−(6−メトキシクロマン−3−イル)アミノ
エタノール(1.80g) の塩化メチレン(100ml) 溶液を内温
-30 ℃以下に冷却した後、三臭化ホウ素(BBr3)の塩化メ
チレン溶液 (1mol/L) を10ml滴下する。滴下終了後、徐
々に室温まで戻し、そのまま撹拌する。3時間後反応液
を氷水にあけ、アンモニア水で弱塩基性とする。クロロ
ホルムを加え、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水
MgSO4 で乾燥する。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液…CHCl3:MeOH=1
0:1)に付し、(1R)−1−(3−クロロフェニル)−
2−(6−ヒドロキシクロマン−3−イル)アミノエタ
ノール画分をヘキサン−酢酸エチルの混合溶媒で結晶化
させ、白色の結晶性粉末として820mg (収率:48% )得
る。
【0050】1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.56-3.20(5H,m), 3.8
1-4.11(5H,m), 4.65-4.75(1H,m), 6.53-6.68(3H,m), 7.
20-7.36(3H,m), 7.39(1H,s) 。
【0051】[実施例3] (1R)−1−(3−クロ
ロフェニル)−2−[(6−エトキシカルボニルメトキ
シクロマン−3−イル)]アミノエタノール ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)(30ml)に
1−(3−クロロフェニル)−2−(6−ヒドロキシク
ロマン−3−イル)アミノエタノール(0.82g)、当量の
ジ−t−ブチルジカーボネ−ト[(Boc)2O] (560mg) 、ト
リエチルアミン(1.8ml) を加えて終夜撹拌する。反応液
に水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を水で3
回、飽和食塩水で1回洗浄する。溶媒を留去して得られ
る粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=2:1 )で分離精製し、(1
R)−N−t−ブチルオキシカルボニル−1−(3−ク
ロロフェニル)−2−(5−ヒドロキシクロマン−3−
イル)アミノエタノールを1.23g (収率:95% )得る。
【0052】アルゴン気流下、アセトン(30ml)に先に得
たN−Boc体(1.23g) 、5当量の無水炭酸カリウム
(0.57g) 、3当量のブロモ酢酸エチル(1.30g) を加え、
8時間加熱還流する。反応後、析出した塩をろ別、溶媒
を減圧下留去する。ついで、ここで得られた粗生成物に
過飽和塩化水素−エタノール溶液(20ml)を加え、終夜
撹拌する。反応混合物に飽和重曹水を加えて弱アルカリ
性にし、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧
下留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:エタノール=10:1)で分離
精製し、(1R)−1−(3−クロロフェニル)−2−
(6−エトキシカルボニルメトキシクロマン−3−イ
ル)アミノエタノールを810mg (収率:62% )得る。
【0053】1H-NMR(CDCl3)ppm; 1.29(3H,t), 2.57-2.7
6(2H,m), 2.96-3.18(3H,m), 3.87-3.96(1H,m), 4.06-4.
14(1H,m), 4.25(2H,q), 4.53(2H,s), 4.61(1H,dd), 6.5
9-6.76(3H,m), 7.18-7.28(3H,m), 7.36(1H,s) 。
【0054】[実施例4] 6−メトキシクロマン−3
−カルボン酸 (2R)−[2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエチル]アミド (1R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エ
タノール(0.90g) の塩化メチレン(70ml)溶液に(6−メ
トキシクロマン−3−イル)カルボン酸(1.10g) 、BO
P(2.34g) 、トリエチルアミン(1ml) を加えて終夜撹拌
する。反応液に飽和食塩水を加え、反応を停止する。反
応液を酢酸エチルで抽出し、飽和重曹水、10%塩酸、
水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で分離精製
し、6−メトキシクロマン−3−カルボン酸 (2R)
−[2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチ
ル]アミドを 1.86g(収率:98% )得る。
【0055】1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.70-3.16(3H,m), 3.2
4-3.40(1H,m), 3.55-3.80(1H,m), 3.74(3H,s), 4.00-4.
18(1H,m), 4.20-4.28(1H,m), 4.71-4.84(1H,m), 6.33-
6.52(1H,m), 6.55-6.80(3H,m), 7.10-7.40(4H,m) 。
【0056】[実施例5] (1R)−1−(3−クロ
ロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマン−3−イ
ル)メチル]アミノエタノール 6−メトキシクロマン−3−カルボン酸 (2R)−
[2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチ
ル]アミド (1.86g)の無水THF(120ml)溶液に、ボラ
ン−ジメチルスルフィド錯体の2M THF溶液を 7.0
ml滴下する。滴下後、3時間加熱還流する。反応液にメ
タノールを加えて反応を停止し、30分撹拌する。溶媒
を減圧下留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:
1) で分離精製し、(1R)−1−(3−クロロフェニ
ル)−2−[(6−メトキシクロマン−3−イル)メチ
ル]アミノエタノールを1.12g (収率:63% )得る。
【0057】1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.10-2.26(1H,m), 2.2
8-2.96(6H,m), 3.74(3H,s), 3.80-3.95(1H,m), 4.19-4.
26(1H,m), 4.68(1H,dt), 6.58(1H,d), 6.67(1H,dd), 6.
73(1H,d), 7.20-7.28(3H,m), 7.37(1H,s) 。
【0058】[実施例6] (1R)−1−(3−クロ
ロフェニル)−2−[(6−ヒドロキシクロマン−3−
イル)メチル]アミノエタノール 実施例2の方法に従って、(1R)−1−(3−クロロ
フェニル)−2−[(6−メトキシクロマン−3−イ
ル)メチル]アミノエタノールのメトキシ基を三臭化ホ
ウ素(BBr3)で脱メチル化し、製造する。
【0059】1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.02-2.18(1H,m), 2.3
3-2.82(6H,m), 3.65-3.81(1H,m), 4.07-4.18(1H,m), 4.
60-4.75(1H,m), 6.40-6.64(3H,m), 7.10-7.29(4H,m) 。
【0060】[実施例7] (1R)−1−(3−クロ
ロフェニル)−2−[(6−エトキシカルボニルメトキ
シクロマン−3−イル)メチル]アミノエタノール 実施例3の方法に従って、(1R)−1−(3−クロロ
フェニル)−2−[(6−ヒドロキシクロマン−3−イ
ル)メチル]アミノエタノールのアミノ基をBoc化し
た後、水酸基をアルキル化、続いて脱Boc化を行い、
製造する。
【0061】1H-NMR(CDCl3)ppm; 1.30(3H,t), 2.10-2.9
5(9H,m), 3.80-3.92(1H,m), 4.15-4.30(1H,m), 4.26(2
H,q), 4.54(2H,s), 4.63-4.72(1H,m), 6.60-6.76(3H,
m), 7.21-7.28(3H,m), 7.37(1H,s)。
【0062】[実施例8] 2−(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)アミノ−1−フェニルエタノール 2−アミノ−1−フェニルエタノール(1.90g) 、6−メ
トキシクロマン−3−オン(2.63g) のMeOH(100ml) 溶液
にAcOH(2.50ml)および酸化白金(0.24g) を加える。常圧
下、室温で1時間撹拌しながら水素添加を行う。反応終
了後、触媒をろ別する。ろ液を減圧下留去後、残渣に水
を加え、濃アンモニア水で弱塩基性とし、酢酸エチルで
抽出する。有機層を水洗、無水MgSO4 で乾燥後、溶媒を
減圧下留去する。残渣を酢酸エチル−n-ヘキサン (1:1)
の混合溶媒で結晶化させ、2−(6−メトキシクロマン
−3−イル)アミノ−1−フェニルエタノールを得る。
【0063】1H-NMR(CDCl3)ppm: 2.67(1H,dd,J=16.0Hz,
5.9Hz), 2.76(1H,dd,J=12.2Hz,9.3Hz), 3.02(1H,dd,J=1
6.0Hz,5.9Hz), 3.06(1H,dd,J=12.2Hz,3.6Hz), 3.12-3.2
0(1H,m), 3.74(3H,s), 3.94(1H,ddd,J=10.7Hz,5.9Hz,1.
5Hz), 4.14(1H,ddd,J=10.7Hz,2.4Hz,1.5Hz), 4.67(1H,d
d,J=9.3Hz,3.6Hz), 6.58(1H,d,J=2.5Hz), 6.68(1H,dd,J
=8.8Hz,2.5Hz), 6.76(1H,d,J=8.8Hz), 7.27-7.37(5H,m,
Ar-H) 。
【0064】MS(m/z): 299(M+), 281, 192, 163, 91 。
【0065】遊離塩基(910mg) を IPA (5ml)に溶解し、
塩化水素含有の IPA溶液を添加して弱酸性とし、溶液を
減圧下濃縮する.酢酸エチルを加え、再度溶媒を減圧下
留去し, 塩酸塩を白色の結晶性粉末として910mg (収
率:90%)得る。
【0066】[実施例9] 2−(6−ヒドロキシクロ
マン−3−イル)アミノ−1−フェニルエタノール アルゴン気流下、実施例8で得た2−(6−メトキシク
ロマン−3−イル)アミノ−1−フェニルエタノール(8
10mg) の CH2Cl2(20ml) 溶液を内温-30 ℃以下に冷却し
た後、BBr3のCH2Cl2溶液 (1mol/L) を3.5 ml滴下する。
滴下終了後、徐々に室温まで戻し、そのまま撹拌する。
3時間後反応液を氷水にあけ、アンモニア水で弱塩基性
とする。CHCl3 を加え、有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水MgSO4 で乾燥する。溶媒を減圧下留去後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液…CHCl
3:MeOH=10:1)に付し、2−(6−ヒドロキシクロマン−
3−イル)アミノ−1−フェニルエタノールを白色の粉
末として290mg (収率:42% )得る。
【0067】1H-NMR(CDCl3)ppm: 2.52-3.12(5H,m), 3.8
5-4.13(2H,m), 4.67-4.78(1H,m), 6.36-6.42(1H,m), 6.
53-6.58(1H,m), 6.63-6.68(1H,m), 7.20-7.33(5H.m) 。
【0068】MS(m/z): 285(M+), 267, 178, 149 。
【0069】常法に従って塩酸塩とし、2−(6−ヒド
ロキシクロマン−3−イル)アミノ−1−フェニルエタ
ノール・塩酸塩を得る。
【0070】[実施例10] 6−メトキシ−2H−ク
ロメン−3−カルボン酸 [2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエチル]アミド 2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール
(1.07g) の塩化メチレン(25ml)溶液に3−カルボキシ−
6−メトキシ−2H−1−ベンゾピラン(1.03g)、BO
P(2.20g) 、トリエチルアミン(0.7ml) を加えて20時間
撹拌する。反応液に飽和食塩水を加え、反応を停止す
る。反応液を酢酸エチルで抽出し、飽和重曹水、10%
塩酸、水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で分
離精製し、6−メトキシ−2H−クロメン−3−カルボ
ン酸[2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエ
チル]アミドを 1.95g(収率:定量的)得る。
【0071】1H-NMR(CDCl3)ppm; 3.35-3.45(2H,m), 3.7
7(3H,s), 3.80-3.86(1H,m), 4.88-4.93(1H,m), 4.93(2
H,d,J=1.22Hz), 6.31(1H,br-t), 6.65(1H,d,J=1.22Hz),
6.79(2H,d,J=1.83Hz), 6.95(1H,s), 7.26-7.32(3H,m)
,7.41(1H,s) 。
【0072】[実施例11] 6−メトキシクロマン−
3−カルボン酸 [2−(3−クロロフェニル)−2−
ヒドロキシエチル]アミド 実施例10で得た6−メトキシ−2H−クロメン−3−
カルボン酸 [2−(3−クロロフェニル)−2−ヒド
ロキシエチル]アミド(1.08g) のEtOH(15ml)溶液に、10
%Pd-C(150mg)を加え、7時間水素添加する。触媒をろ別
後、ろ液を減圧留去し、白色の結晶性粉末として6−メ
トキシクロマン−3−カルボン酸 [2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミド(1.21g, 定
量的) を得る。
【0073】1H-NMR(CDCl3)ppm; 2.80-3.05(3H,m), 3.3
7(3H,br-s), 3.60-3.90(2H,m), 3.75(3H,s), 4.12-4.23
(2H,m), 4.84(1H,br-d), 6.31(1H,br-s), 6.60-6.73(3
H,m), 7.26-7.34(4H,m)。
【0074】[実施例12] (−)−6−メトキシク
ロマン−3−カルボン酸 (2R)−[2−(3−クロ
ロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミド 実施例4の方法に準じて、(1R)−2−アミノ−1−
(3−クロロフェニル)エタノール(0.45g) の塩化メチ
レン(50ml)溶液に(−)−6−メトキシクロマン−3−
カルボン酸(0.45g) 、BOP(0.96g) 、トリエチルアミ
ン(0.9ml) を加え、(−)−6−メトキシクロマン−3
−カルボン酸 (2R)−[2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエチル]アミドを白色の結晶とし
て643mg(収率:82%)得る。
【0075】 mp 108-109 ℃ [α]D = -13.8 °(c=1.11,EtOH) [実施例13] (R,R)もしくは(R,S)−1−
(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)メチル]アミノエタノール・塩酸塩 実施例5の方法に準じて、(−)−6−メトキシクロマ
ン−3−カルボン酸(2R)−[2−(3−クロロフェ
ニル)−2−ヒドロキシエチル]アミド(0.50g) のアミ
ド基を還元し、(R,R)もしくは(R,S)−1−
(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)メチル]アミノエタノールを白色の結晶
として294mg(収率:61%)得る。
【0076】 mp 97-98 ℃ [α]D = -25.2 °(c=0.58,EtOH) 遊離塩基(130mg) をエーテル(10ml)に溶解し、塩化水素
含有の酢酸エチル溶液を添加して弱酸性とする.析出し
た結晶をろ別し、(R,R)もしくは(R,S)−1−
(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)メチル]アミノエタノール・塩酸塩を白
色の結晶性粉末として111mg 得る。
【0077】[実施例14] (+)−6−メトキシク
ロマン−3−カルボン酸 (2R)−[2−(3−クロ
ロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]アミド 実施例4の方法に準じて、(1R)−2−アミノ−1−
(3−クロロフェニル)エタノール(0.18g) の塩化メチ
レン(10ml)溶液に(+)−6−メトキシクロマン−3−
カルボン酸(0.18g) 、BOP(0.40g) 、トリエチルアミ
ン(0.4ml) を加え、(+)−6−メトキシクロマン−3
−カルボン酸 (2R)−[2−(3−クロロフェニ
ル)−2−ヒドロキシエチル]アミドを白色の結晶とし
て254mg(収率:79%)得る。
【0078】 mp 152-153 ℃ [α]D = +56.8 °(c=1.02,EtOH) [実施例15] (R,R)もしくは(R,S)−1−
(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)メチル]アミノエタノール 実施例5の方法に準じて、(+)−6−メトキシクロマ
ン−3−カルボン酸(2R)−[2−(3−クロロフェ
ニル)−2−ヒドロキシエチル]アミド(0.24g) のアミ
ド基を還元し、(R,R)もしくは(R,S)−1−
(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマ
ン−3−イル)メチル]アミノエタノールを白色の結晶
として146mg(収率:64%)得る。
【0079】mp 96-97 ℃ [実施例16] (1S)−1−(3−クロロフェニ
ル)−2−[(6−メトキシクロマン−3−イル)メチ
ル]アミノエタノール 実施例4、5の方法に準じて、(1S)−2−アミノ−
1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.25g) の塩化
メチレン(15ml)溶液に6−メトキシクロマン−3−カル
ボン酸(0.25g) 、BOP(0.54g) 、トリエチルアミン
(0.5ml) を加え、6−メトキシクロマン−3−カルボン
酸 (2S)−[2−(3−クロロフェニル)−2−ヒ
ドロキシエチル]アミドを白色の結晶として296mg(収
率:68%)得る。続いて、アミド基を還元し、(1S)−
1−(3−クロロフェニル)−2−[(6−メトキシク
ロマン−3−イル)メチル]アミノエタノールを白色の
結晶として141mg(収率:45%)得る。
【0080】(原料合成) 6−メトキシクロマン−3−カルボン酸の光学分割 ラセミの6−メトキシクロマン−3−カルボン酸(16g)
と(−)−シンコニジン(22.6g) をEtOH(400ml) に加熱
下溶解させる。冷却後、析出した結晶をろ別、EtOH再結
晶を7〜8回繰り返した後、希塩酸でフリー体に戻し、
(−)−6−メトキシクロマン−3−カルボン酸を0.48
g 得る。
【0081】 mp 124-126 ℃ [α] D = -11.6 ° (c=1.01,EtOH) 6−メトキシクロマン−3−カルボン酸と(−)−シン
コニジンのジアステレオマー塩の一次晶のろ液を濃縮
後、EtOH再結晶を繰り返し、(−)体を除去する。ろ液
を希塩酸でフリー体に戻した後、トルエンから再結晶
し、(+)−6−メトキシクロマン−3−カルボン酸を
得る。
【0082】 mp 123-126 ℃ [α ]D = +11.0 ° (c=1.8
5,EtOH)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中、Xは水素原子またはハロゲン原子であり、nは
    0もしくは1、Yは水素原子、水酸基、低級アルコキシ
    基、カルボキシメトキシ基、低級アルコキシカルボニル
    メトキシ基を示す。)で示される2−アミノ−1−フェ
    ニルエタノール化合物。
  2. 【請求項2】Xが塩素原子であり、nは1、Yは水酸基
    または低級アルコキシ基である請求項1に記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】Xが塩素原子であり、nは0もしくは1、
    Yはカルボキシメトキシ基または低級アルコキシカルボ
    ニルメトキシ基である請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】2−アミノ−1−フェニルエタノールの1
    位キラル炭素原子が絶対配置(R)を有している請求項
    1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】(R,R)もしくは(R,S)−1−(3
    −クロロフェニル)−2−[(6−メトキシクロマン−
    3−イル)メチル]アミノエタノール、 (R,R)も
    しくは(R,S)−1−(3−クロロフェニル)−2−
    [(6−ヒドロキシクロマン−3−イル)メチル]アミ
    ノエタノールまたは1−(3−クロロフェニル)−2−
    (6−エトキシカルボニルメトキシクロマン−3−イ
    ル)アミノエタノールである請求項1記載の2−アミノ
    −1−フェニルエタノール化合物及び薬理学的に許容さ
    れるその塩。
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