JPH0819785B2 - 制振方法 - Google Patents

制振方法

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JPH0819785B2
JPH0819785B2 JP23367788A JP23367788A JPH0819785B2 JP H0819785 B2 JPH0819785 B2 JP H0819785B2 JP 23367788 A JP23367788 A JP 23367788A JP 23367788 A JP23367788 A JP 23367788A JP H0819785 B2 JPH0819785 B2 JP H0819785B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、長周期化された構造床若しくは被支承床を
アクチュエータから加えられる制振力で制振するに際し
て、構造物等に入力される地動加速度を予め検出しまた
は地震入力並びにアクチュエータからの制振力の作用に
より構造物等に実際に加わっている力及びそれに基づく
構造物等の応答量を検出して、これら検出諸量に基づい
てアクチュエータを制御するようにした制振方法に関す
るものである。
《従来の技術》 地震動等に対して構造物の揺れを規制するための制振
手法としては、様々なものが案出されている。ここに、
アクチュエータなどの動力源が有する制振力によって構
造物の揺れを抑制する方法が知られており、この方法の
一般的な適用例は第8図に示すように、構造物固有の振
動モードの腹となる構造物bの頂部または中間階にアク
チュエータaが設備されて当該位置でセンサcからの検
出信号に基づいて制振制御を施すように構成されてい
る。このアクチュエータaは、構造物bに固定された固
定ブロックdと付加振動体eとの間に設けられ、構造物
bの揺れにより慣性で振れる付加振動体eに反力をとっ
て構造物bに制振力を加えるようになっている。このよ
うな構成は、構造物bへ入力すべき制振力が比較的小さ
くて済むので好ましいが、反面構造物bが高層である等
構造物b自体が長周期性を備えている必要があると共
に、振動抑制効果としても充分なものが得られないとい
う欠点がある。また構造物b内に制振機構が設備される
ため、その延べ床面積を減少させることともなる。
このような実情を考慮してアクチュエータを構造物の
頂部や中間階以外の場所にも設置することを可能とし且
つまた通常長周期性を有しない5〜20階程度の中・低層
構造物をも制振制御の対象構造物とすることができるよ
うに、地盤上に積層ゴム等でなるアイソレータやローラ
等で構成した滑り支承材などの長周期化手段を介して構
造物を免振支持するようにした免振構造物が開発されて
いる。この免振構造物では、構造物の直下に介装される
長周期化手段により構造物固有の振動モードの腹を構造
物の下層部分に得ることができ、従って中・低層構造物
をも長周期化することができると共に、この下層位置に
おいて構造物とその外部の地盤との間にアクチュエータ
を設けることができる(日本建築学会論文報告集,第10
3号(昭和39年10月)p.118等がある)。
《発明が解決しようとする課題》 ところで、上述したような免振構造物に対して好まし
い制振効果を発揮させるにあたっては、アクチュエータ
の発生する制振力の適切な制御が重要であり、このアク
チュエータの最適な制御方法の案出が望まれている。ま
た上述の免振構造を構造物内の特定の床構造に適用して
制振することも考えられ、その場合のアクチュエータの
制御も重要である。
本発明の目的は、長周期性を有する免振構造物をアク
チュエータから加えられる制振力で制振するに際し、好
適な制振制御方法を提供することにある。
《課題を解決するための手段と作用》 本発明は、地盤上に長周期化手段を介して免振支持さ
れた構造物を、アクチュエータが発生する制振力で制振
するに際して、地盤の地動加速度を予め検出し、地動加
速度により下式によってアクチュエータの制振力をフィ
ードフォワード制御するようになっている。
式 P=m P:アクチュエータの制振力 m:構造物を含む振動系固有の質量 :地動加速度 また本発明は、地盤上に長周期化手段を介して免振支
持された構造物を、アクチュエータが発生する制振力で
制振するに際して、地震入力並びにアクチュエータから
の制振力の作用により構造物に実際に加わっている力及
びそれに基づく構造物の応答量に検出し、これら諸検出
値により下式によってアクチュエータの制振力をフィー
ドバック制御するようになっている。
式 P=F−(m+c+kx) P:アクチュエータの制振力 F:構造物に実際に加わっている力 m:構造物を含む振動系固有の質量 c:構造物を含む振動系固有の減衰係数 k:構造物を含む振動系固有の剛性 :構造物の地盤に対する応答加速度 :構造物の地盤に対する応答速度 x:構造物の地盤に対する応答変位 また本発明は、構造物の床部分を構成し構造物と共に
振動する構造床上に長周期化手段を介して免振支持され
た被支承床を、アクチュエータが発生する制振力で制振
するに際して、構造床の応答加速度を予め検出し、応答
加速度により下式によってアクチュエータの制振力をフ
ィードフォワード制御するようになっている。
式 P=m P:アクチュエータの制振力 m:被支承床を含む振動系固有の質量 :構造床の応答加速度 また本発明は、構造物の床部分を構成し構造物と共に
振動する構造床上に長周期化手段を介して免振支持され
た被支承床を、アクチュエータが発生する制振力で制振
するに際して、地震入力並びにアクチュエータからの制
振力の作用により被支承床に実際に加わっている力及び
それに基づく被支承床の応答量を検出し、これら諸検出
値により下式によってアクチュエータの制振力をフィー
ドバック制御するようになっている。
式 P=F−(m+c+kx) P:アクチュエータの制振力 F:被支承床に実際に加わっている力 m:被支承床を含む振動系固有の質量 c:被支承床を含む振動系固有の減衰係数 k:被支承床を含む振動系固有の剛性 :被支承床の構造床に対する応答加速度 :被支承床の構造床に対する応答速度 x:被支承床の構造床に対する応答変位 そして、上式のようにアクチュエータの制振力を制御
することにより、構造物若しくは被支承床の制振制御を
行なうようになっている。
《実施例》 以下に、本発明の好適実施例を添付図面に従って詳述
する。
本発明は、地震動などの外乱または構造物自体の振動
を検出するセンサを有し、その信号を制振のための制御
信号として用い、外部より制振力を与えることによって
免振支持により長周期化された構造物の地震などによる
揺れを積極的に低減する制振方法を提供する。第1図に
は、本発明の制振方法の実施に採用される装置の概念が
示されており、本装置は主に地動または構造物の揺れの
状態を検出する計測システム(センサ)1と、計測シス
テム1で計測された計測値をデータとしてこれらを処理
する制御システム(制御手段)2と、制御システム2か
らの制御信号に従って構造物3に制振力を加える動力駆
動システム(アクチュエータ)4とから構成される。
構造物3を制振する場合の具体的構成例を説明すると
第2図に示すように、凹部5が区画形成された地盤6上
には、その凹部5内に長周期化手段7を介して構造物3
が建設され、この構造物3は長周期化手段7によって長
周期化されて構成される。本実施例にあっては長周期化
手段7として、適当な高さを有し且つ凹部5内に間隔を
隔てて配設された複数の積層ゴムが例示されている。な
お、長周期化手段7としては、積層ゴムに限らず、滑り
支承材,ベアリング,ソフトストリー,磁気浮上手段な
どを採用してもよい。また本実施例にあっては、構造物
3と地盤6との間に長周期化手段7と並列にダンパ8が
配設されており、このダンパ8によって相当の振動減衰
効果が得られるようになっている。
このように構成された構造物3と地盤6との間には、
地震時において互いに相対変位するこれら構造物3と地
盤6との間で伸縮駆動されて構造物3に制振力を入力す
る動力駆動システム4としての油圧シリンダなどのアク
チュエータ9が設けられる。具体的にはアクチュエータ
9は、互いに相対変位する地盤6側の凹部5の垂直壁5a
と、これに相対向する構造物3の下層部分との間に、ほ
ぼ水平に設けられる。またこのアクチュエータ9は、構
造物3の周囲に間隔を隔てて複数配設され、様々な方向
性の地震に対応できるようになっている。
他方計測システム1としては、次のような二通りの構
成を採用することができる。第1は、地震時の地動(地
盤の地動加速度)を予め検出する第1のセンサ10を、地
盤6側に設置しておくシステムである。また第2は、構
造物3に実際に加わっている力及びそれに基づく構造物
3の応答量を検出する第2のセンサ11として2つのセン
サ11a,11bを用い、地震入力並びにアクチュエータ9か
らの制振力の作用により構造物3に実際に加わっている
力を検出させるセンサ11aとして、一般周知のロードセ
ルをアクチュエータ9の先端に装着してアクチュエータ
9と構造物3との間に設置し、さらにこれら地震入力や
制振力の作用に基づく構造物3の応答量を検出するセン
サ11bを構造物3内に設置しておくシステムである。特
に、第1のセンサ10を設置する場合には検出される検出
信号は、後述するフィードフォワード制御に利用され
る。他方第2のセンサ11を設置する場合には検出される
検出信号は、後述するフィードバック制御に利用され
る。そしてこれらセンサ10,11には、検出信号を増幅す
るための増幅器12を介して制御システム2たるコンピュ
ータなどの制御手段13が接続される。この制御手段13は
アクチュエータ9に接続され、各センサ10,11からの検
出信号に応じてアクチュエータ9の制振力を制御する機
能を有する。詳しくは制御手段13は、第1のセンサ10か
ら検出信号が入力される場合にはその信号に基づいてア
クチュエータ9の制振力をフィードフォワード制御する
ようになっており、他方第2のセンサ11から検出信号が
入力される場合にはその信号に基づいてアクチュエータ
9の制振力をフィードバック制御するようになってい
る。第4図及び第5図にはそれぞれ本発明の制振方法に
対応させたフィードフォワード制御方式並びにフィード
バック制御方式の回路構成が示されており、フィードフ
ォワード方式では、構造物3に入力される地震振動を第
1のセンサ10で予め検出してこれを制御手段13に入力
し、アクチュエータ9を作動してこの制振力を構造物3
に加えるようになっている。この制御は、制振対象であ
る構造物3の振動特性を制御回路に組込んだ予測制御と
なる。他方フィードバック方式では、地震入力に対して
制振力が加えられた結果の構造物3の応答を第2のセン
サ11で検出し、その検出値を制御手段13に戻して次のア
クチュエータ9の作動に利用するようになっており、構
造物3の振動特性を制御回路に事前に正確に組込む必要
がなく、構造物3の非線形性に対しても追従させること
ができるものである。また、風など構造物3の上方に加
振力が加わるような場合にも有効に機能する。なお、増
幅器12並びに制御手段13の設置位置は、図示のように構
造物3内であっても、地盤6側であっても良い。
次に、上述の免振構造を構造物3内の特定の床構造に
適用して制振する場合の具体的構成例を説明する。第3
図に示すように、構造物3の各階を区画する床部分を構
成し地震時などに構造物3と共に振動する構造床14上に
は、長周期化手段7を介して被支承床15をが載置され、
この被支承床15は長周期化手段7によって長周期化され
て構成される。本実施例にあっては長周期化手段7とし
て、適当な高さを有し且つ構造床14上に間隔を隔てて配
設された複数の積層ゴムが例示されている。この被支承
床15上には、振動の影響を嫌う電算機などの精密機器16
が搭載される。
このように構成される被支承床15と構造物3との間に
は、地震時において互いに相対変位するこれら被支承床
15と構造物3との間で伸縮駆動されて被支承床15に制振
力を入力する動力駆動システム4としてアクチュエータ
9が設けられる。具体的にはアクチュエータ9は、互い
に相対変位する構造物3側の垂直壁3aと、これに相対向
する被支承床15の端面15aとの間に、ほぼ水平に設けら
れる。またこのアクチュエータ9は、被支承床15の周囲
に間隔を隔てて複数配設され、様々な方向性の地震に対
応できるようになっている。
他方計測システム1としては、上述した構造物3全体
の制振の場合と同様に、次のような二通りの構成を採用
することができる。第1は、地震時の地動(構造床14の
応答加速度)を予め検出する第1のセンサ10を、被支承
床15が設置されている構造床14上に設置しておくシステ
ムである。また第2は、構造物3内の被支承床15に実際
に加わっている力及びそれに基づく被支承床15の応答量
を検出する第2のセンサ11として2つのセンサ11a,11b
を用い、地震入力並びにアクチュエータ9からの制振力
の作用により被支承床15に実際に加わっている力を検出
させるセンサ11aとして、一般周知のロードセルをアク
チュエータ9の先端に装着してアクチュエータ9と被支
承床15との間に設置し、さらにこれら地震入力や制振力
の作用に基づく被支承床15の応答量を検出するセンサ11
bを被支承床15上に設置しておくシステムである。これ
らセンサ10,11は、上述の構造物3全体の制振の場合と
同様に、第1のセンサ10はフィードフォワード制御に、
また第2のセンサ11はフィードバック制御に利用され
る。そしてこれらセンサ10,11には、検出信号を増幅す
るための増幅器12を介して制御システム2たるコンピュ
ータなどの制振手段13が接続され、またこの制御手段13
にはアクチュエータ9が接続されて、各センサ10,11か
らの検出信号に応じてアクチュエータ9の制振力を制御
するようになっている。なお、増幅器12並びに制御手段
13の設置位置は上述と同様、構造物3内であっても、地
盤6側であっても良い。
次に制振制御の手法について、構造物3全体の制振の
場合を例に説明する。これは、被支承床15の場合も同様
である。
長周期化手段7によって支持された構造物3にアクチ
ュエータ9の制振力を作用させることによって、地震時
の地動による構造物3の揺れを抑制する場合の基本的な
振動方程式は、次のように表現される。
m+c+kx=−m+P …(1) m:構造物3を含む振動系固有の質量 c:構造物3を含む振動系固有の減衰係数 k:構造物3を含む振動系固有の剛性 :構造物3の地盤6に対する応答加速度 :構造物3の地盤6に対する応答速度 x:構造物3の地盤6に対する応答変位 :地動加速度 P:アクチュエータ9の制振力 この(1)式は、地盤6に対する構造物3の振動状態
を表記したものである。そしてこのように表現された
(1)式は、左辺が上述の構造物3の相対系(地盤6と
構造物3との相対関係)での振動特性を、右辺が地盤6
の振動(地動加速度)並びにアクチュエータ9の制振
力Pを含む外力の内容となっている。この右辺の表示か
ら理解されるように、構造物3を制振するにあたっては
地動との関係でアクチュエータ9の制御を行なえば良
く、これは上述のフィードフォワード制御方式に対する
制御式となっている。そして右辺の内容すなわち外力の
項が0となれば、左辺=0となって地盤6との関係にお
いて構造物3の相対応答が0となる制振、すなわち第6
図に示すように地盤6がいかなる変位を生じても、構造
物3は地盤6と共に移動して地盤6に対して相対変位が
ない若しくは相対変位を小さくできる制振効果が得られ
ることになる。換言すれば、第7図に示した伝達率と振
動数との関係を示すグラフにおいて、通常の振動状態
(図中、A)と異なり、地震のいかなる振動数成分に対
しても伝達率が1となる制振効果を得ることができる
(図中、B)。
そこで(1)式の右辺=0として、アクチュエータ9
の制振力Pで式を整理すると、次のように表わされる。
P=m …(2) この制御式(2)によれば構造物3が地震の影響を受
けない、すなわち地震入力そのものを打消す制振制御が
実行されることになる。このような制振制御方式によれ
ば、構造物3の相対系に対する応答量が0となるので構
造物3はあたかも地盤6と一体の剛体となって地動と全
く同一に動くこととなり、地動に対する構造物3の加速
度増幅がカットされて構造物3の損傷を防止することが
できる。
以上の説明は構造物3の制振に関するものであるが、
被支承床15の場合には、上記(2)式中のmを被支承床
15を含む振動系固有の質量とし、を構造床14の応答加
速度として取扱えば良い。
他方、構造物3の応答量を基に制御を行なうフィード
バック制御について考えると、この制御法は現在アクチ
ュエータ9が構造物3に加えている制振力に対してその
後加えるべき制振力の増分を構造物3の応答量から求め
て制御するものであり、最終的には構造物3の応答量を
0にしてゆく、すなわち上記(1)式の左辺を0に収束
させてゆくものである。構造物3で現在検出される応答
量は制振力を入力した結果として上記(1)および
(2)式から、次のように表現される。
−(m+c+kx) …(3) この応答量と現在構造物3に実際に加わっている力と
の差が0となるようにアクチュエータ9の制振力を加え
れば、上述したフィードフォワード制御におけると同じ
制振効果を得ることができる。これを式で表わすと、次
のようになる。
P=F−(m+c+kx) …(4) P:アクチュエータ9の制振力 F:構造物3に実際に加わっている力 m:構造物3を含む振動系固有の質量 c:構造物3を含む振動系固有の減衰係数 k:構造物3を含む振動系固有の剛性 :構造物3の地盤に対する応答加速度 :構造物3の地盤に対する応答速度 x:構造物3の地盤に対する応答変位 このように表現された制御式(4)であっても、これ
をフィードバック制御に採用して必要制振力Pをできる
限り0に近付けるように制御することにより、上述のフ
ィードフォワード制御の場合と同様な制振効果を得るこ
とができる。
以上の説明は構造物3の制振に関するものであるが、
被支承床15の場合には、上記(4)式中の各制御値を次
のようにして取扱えば良い。
P:アクチュエータ9の制振力 F:被支承床15に実際に加わっている力 m:被支承床15を含む振動系固有の質量 c:被支承床15を含む振動系固有の減衰係数 k:被支承床15を含む振動系固有の剛性 :被支承床15の静止系に対する応答加速度 :被支承床15の静止系に対する応答速度 x:被支承床15の静止系に対する応答変位 以上説明したように、長周期性を有する免振構造物3
若しくは構造物3内の特定の床構造(被支承床15)をア
クチュエータ9から加えられる制振力Pで制振するに際
し、新たに導出された上記(2),(4)式を制御関数
としてアクチュエータ9の制振力Pの制御を行なうこと
により、構造物3が地震の影響を受けない、すなわち地
震入力そのものを打消す制振制御を達成することがで
き、このような制振制御方式によれば構造物3の相対系
に対する応答量が0となるので構造物3はあたかも地盤
6と一体の剛性となって地動と全く同一に動くこととな
り、地動に対する構造物3の加速度増幅がカットされて
構造物3の損傷を防止するという優れた制振効果を得る
ことができる。
《発明の効果》 以上要するに本発明に係る制振方法によれば、地盤上
に長周期化手段を介して免振支持された構造物を、また
は構造物の床部分を構成し構造物と共に振動する構造床
上に長周期化手段を介して免振支持された被支承床を、
アクチュエータが発生する制振力で制振するに際して、
新たに導出された制御関数でアクチュエータの制振力の
制御を行なうことにより、構造物が地震の影響を受けな
い、すなわち地震入力そのものを打消す制振制御を達成
することができ、このような制振制御方式によれば構造
物の相対系に対する応答量が0となるので構造物はあた
かも地盤と一体の剛性となって地動と全く同一に動くこ
ととなり、地動に対する構造物の加速度増幅がカットさ
れて構造物の損傷を防止するという優れた制振効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制振方法の実施に採用される装置の概
略構成図、第2図は構造物を制振する場合の具体的構成
図、第3図は免振構造を構造物内の特定の床構造に適用
して制振する場合の具体的構成図、第4図及び第5図は
それぞれ本発明の制振方法に対応させたフィードフォワ
ード制御方式並びにフィードバック制御方式の回路構成
図、第6図は地震に対する構造物の制振効果を説明する
模式図、第7図は本発明の制振方法を採用した場合のグ
ラフ、第8図は従来の制振機構を示す構成図である。 3…構造物、6…地盤 7…長周期化手段、9…アクチュエータ 14…構造床、15…被支承床

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤上に長周期化手段を介して免振支持さ
    れた構造物を、アクチュエータが発生する制振力で制振
    するに際して、地盤の地動加速度を予め検出し、該地動
    加速度により下式によって上記アクチュエータの制振力
    をフィードフォワード制御するようにしたことを特徴と
    する制振方法。 式 P=m P:アクチュエータの制振力 m:構造物を含む振動系固有の質量 :地動加速度
  2. 【請求項2】地盤上に長周期化手段を介して免振支持さ
    れた構造物を、アクチュエータが発生する制振力で制振
    するに際して、地震入力並びに上記アクチュエータから
    の制振力の作用により上記構造物に実際に加わっている
    力及びそれに基づく該構造物の応答量に検出し、これら
    諸検出値により下式によって上記アクチュエータの制振
    力をフィードバック制御するようにしたことを特徴とす
    る制振方法。 式 P=F−(m+c+kx) P:アクチュエータの制振力 F:構造物に実際に加わっている力 m:構造物を含む振動系固有の質量 c:構造物を含む振動系固有の減衰係数 k:構造物を含む振動系固有の剛性 :構造物の地盤に対する応答加速度 :構造物の地盤に対する応答速度 x:構造物の地盤に対する応答変位
  3. 【請求項3】構造物の床部分を構成し該構造物と共に振
    動する構造床上に長周期化手段を介して免振支持された
    被支承床を、アクチュエータが発生する制振力で制振す
    るに際して、構造床の応答加速度を予め検出し、該構造
    床の応答加速度により下式によって上記アクチュエータ
    の制振力をフィードフォワード制御するようにしたこと
    を特徴とする制振方法。 式 P=m P:アクチュエータの制振力 m:被支承床を含む振動系固有の質量 :構造床の応答加速度
  4. 【請求項4】構造物の床部分を構成し該構造物と共に振
    動する構造床上に長周期化手段を介して免振支持された
    被支承床を、アクチュエータが発生する制振力で制振す
    るに際して、地震入力並びに上記アクチュエータからの
    制振力の作用により上記被支承床に実際に加わっている
    力及びそれに基づく該被支承床の応答量を検出し、これ
    ら諸検出値により下式によって上記アクチュエータの制
    振力をフィードバック制御するようにしたことを特徴と
    する制振方法。 式 P=F−(m+c+kx) P:アクチュエータの制振力 F:被支承床に実際に加わっている力 m:被支承床を含む振動系固有の質量 c:被支承床を含む振動系固有の減衰係数 k:被支承床を含む振動系固有の剛性 :被支承床の構造床に対する応答加速度 :被支承床の構造床に対する応答速度 x:被支承床の構造床に対する応答変位
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JP3690451B2 (ja) * 1997-11-27 2005-08-31 清水建設株式会社 能動型の制振床装置

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