JPH08197835A

JPH08197835A - 記録用シート

Info

Publication number: JPH08197835A
Application number: JP7027242A
Authority: JP
Inventors: Daigo Morizumi; 大悟森住; Kenichiro Sudo; 健一郎須藤
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1995-01-24
Filing date: 1995-01-24
Publication date: 1996-08-06

Abstract

(57)【要約】【目的】インクジェットプリンタ用として、インクの
吸収乾燥性、耐水性、画像鮮明性に優れ、ＯＨＰ（オー
バーヘッドプロジェクタ）原稿にも使える記録用シート
を提供する。【構成】基材シート（２）の少なくとも片面に、水溶
性ポリエステル樹脂と該水溶性ポリエステル樹脂以外の
水溶性樹脂との混合物を主体とするインク受容層（３）
を設けた構成とする。また、水溶性樹脂にはポリビニル
アルコールを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インクの吸収乾燥性、
透明性、発色性、画像の鮮明性、耐ブロッキング性に優
れた、インクジェット記録用シートに関し、特に、オー
バーヘッドプロジェクタ（ＯＨＰ）用の原稿として、印
字濃度が高く、ベタむら、（投影時）の黒ずみのない鮮
明な画像を与える記録用シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンピュータやワードプロセッサ
の出力プリントとして、ワイヤードット記録方式、感熱
発色記録方式、感熱溶融転写記録方式、感熱昇華転写方
式、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、等の
種々の方式が開発使用されている。これらの中で、イン
クジェット記録方式は、記録用シートとして普通紙が使
用できることと、プリントコストが安いこと、装置がコ
ンパクトで騒音がなく、高速記録が可能である等の特徴
がある。このため、コンピュータ等によって作製した文
字、図形等の画像情報を迅速かつ正確に出力するプリン
タとして利用されだしてい。また、カラー化が容易で、
絵柄が鮮明であることから、コンピュータで作製した画
像情報をインクジェットプリンタにより透明な記録用シ
ートに記録し、これをＯＨＰ等の原稿として、会議、各
種学会発表等において利用する要求も高まっている。

【０００３】通常、インクジェットプリンタは、記録用
インクを微細な圧電素子（ピエゾ素子）の圧力、あるい
はサーマルヘッドの加熱によって発生するエアーの圧力
（バブルジェット）によってノズルから噴出し、記録用
シートに付着させることにより記録を行う。このため、
インクジェット記録に使用される記録用インクとして
は、インクの乾燥による粘度上昇に起因するノズルから
のインク噴出不良を防止する為に、乾燥しがたいインク
が用いられている。通常このインク成分は、染料、樹
脂、添加剤等を水及びアルコールに溶解したものが一般
的である。

【０００４】従って、インクジェットプリンタで記録を
行う記録用シートは、付着したインクの水分を吸収し、
インクを乾燥固化させることが要求される。このため樹
脂フィルム上にインク受容層を形成してインク吸収性を
高めた記録用シートが使用されている。

【０００５】特に、インクジェットプリンタに用いる記
録用シートのインク受容層には次のような特性が要求さ
れる。

【０００６】インクの吸収性に優れている、すなわ
ち、インク乾燥性が良いこと。適度なドットの広がりが得られ、にじみ等のない鮮明
な画像が得られること。耐擦傷性に優れること。すなわち、記録面をこすって
も容易にその記録面が剥がれ落ちないこと。記録用シート及び画像に耐水性があり、水分が付着し
ても画像ににじみや流れ出しがないこと。平滑性、光沢性に優れること。などである。

【０００７】このような観点から従来の記録用シート
は、基材の上にインク受容層を備え、この受容層とし
て、水溶性樹脂を用いたもの、あるいは、親水性樹脂を
用いたもの、等が試みられている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリビ
ニルアルコールやポリビニルピロリドンのような水溶性
樹脂を塗布して形成したインク受容層は、親水性が高く
画像の鮮明性は良好なものの、樹脂が水溶性である為、
インク吸収後に粘着性を示し充分な乾燥速度が得られな
いという問題があった。

【０００９】また、ポリビニルアセタールのような親水
性樹脂を塗布して形成したインク受容層は、非水溶性で
あり適度な耐水性を有している為、良好な乾燥性を示す
ものの、疎水性が高い為、ベタむらの発生や画像のにじ
み等の問題があった。

【００１０】そこで、本発明の目的は、インク乾燥性、
耐ブロッキング性、画像鮮明性（ベタ均一性、ドット再
現性、印字濃度）、透明性、耐水性に優れる記録用シー
トを提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そこで本発明の記録用シ
ートは、上記課題を解決し目的を達成するために、基材
シートの少なくとも片面に、水溶性ポリエステル樹脂と
該水溶性ポリエステル樹脂以外の水溶性樹脂（以下、
「該水溶性ポリエステル樹脂以外の水溶性樹脂」は、単
に「水溶性樹脂」と記す。）との混合物を主体とするイ
ンク受容層を設けた構成とする。また、上記記録用シー
トにおいて、上記水溶性樹脂をポリビニルアルコールと
する構成でもある。

【００１２】以下、図面を参照しながら本発明を詳述す
る。

【００１３】図１は本発明の記録用シート１の、最も基
本的な層構成の一実施例を示す縦断面図である。同図に
おいて、記録用シート１は、基材シート２と、基材シー
ト２の片面に形成されたインク受容層３とから構成され
る。

【００１４】基材シート２としては、記録用シート１が
例えばＯＨＰシート用として使用される場合には、透明
性、耐熱性、寸法安定性、剛性を備えた熱可塑性樹脂に
より形成されたものが好ましい。具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、二酢酸セルロー
ス樹脂、三酢酸セルロース樹脂、ポリイミド樹脂等の、
厚さ５〜２５０μｍ程度、好ましくは５０〜１８０μｍ
程度のフィルム又はシートが挙げられる。

【００１５】これらの基材シート２は、その表面に形成
するインク受容層３との密着力が不十分な場合には、そ
の表面にプライマー処理やコロナ放電処理等の公知の易
接着処理を施すことが好ましい。さらに、基材シート２
の裏面にインク受容層３を形成しないときは、該裏面に
カール防止層を設けてもよい。

【００１６】また、記録用シート１の用途がＯＨＰシー
ト用に限定されない場合には、基材シートとして、ポリ
スチレン系樹脂等の合成紙、上質紙、アート紙、コート
紙、キャストコート紙、裏打用紙、合成樹脂含浸紙、エ
マルション樹脂含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合
成樹脂内添紙、板紙等の着色又は白色の各種紙を使用す
ることもできる。また、ＯＨＰ用として列記した上記の
各種透明樹脂中に（白色）顔料又は気泡を内在させた白
色のフィルム又はシートでもよい。

【００１７】上記基材シート２の上に形成されるインク
受容層３は、水溶性ポリエステル樹脂と水溶性樹脂との
混合物を主体に形成される。

【００１８】本発明における水溶性ポリエステル樹脂と
しては、分子中に親水性官能基、例えば、水酸基、カル
ボキシル基、アミノ基、カルボン酸塩、スルホン酸塩、
第４級アンモニウム塩等の少なくとも１種以上が導入さ
れた水溶性を付与されたポリエステル共重合体である。
なかでも代表的なポエステル共重合体としては、芳香族
ジカルボン酸及び／又は非芳香族ジカルボン酸と、エス
テル形成性スルホン酸アルカリ金属塩化合物と、グリコ
ールとの重縮合物が有用である。

【００１９】上記芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ビフェニ
ルジカルボン酸、及び、これらの酸無水物等が挙げられ
る。また、非芳香族ジカルボン酸としては、例えば、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸、及び、これらの酸無水物等が挙げら
れる。芳香族ジカルボン酸と非芳香族ジカルボン酸と
は、何方か片方又は両方が使用される。これらは適度な
疎水性を得るために使用される。

【００２０】エステル形成性スルホン酸アルカリ金属塩
化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、スルホ
イソフタル酸、スルホフタル酸、等のアルカリ金属塩、
及びこれらの酸無水物等が挙げられる。これらは水溶性
を得るために使用される。

【００２１】グリコール成分としては、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、グリセリン、１，３
−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビト
ール、ブテンジオール、〔４−（ヒドロキシエトキシ）
フェノール〕プロパン、グリセリンモノエステル等が用
いられる。

【００２２】上記芳香族ジカルボン酸と非芳香族ジカボ
ン酸の両方又は何方か一方と、エステル形成性スルホン
酸アリカリ金属塩化合物と、グリコールとの、共重合比
は一概にはいえず、目的とする疎水性及び水溶性の物性
に対して適宜選択した原料によって異なる。ポリエステ
ル樹脂の疎水性を高くし過ぎると、水溶性が悪く水に不
溶となり水分散性溶液の状態でしか得られなくなり、ポ
リエステル樹脂自身の溶解分散性、混合使用する水溶性
樹脂との相溶性が悪くなり、均一なぬれ性の塗膜が得に
くくなり、ベタむらが発生したり、シートが白濁化して
不透明となったりする。また、疎水性が高すぎると表面
から内部へのインクの吸収性が低下してしまい、乾燥性
の低下、文字のにじみ等が発生する。

【００２３】水溶性ポリエステル樹脂の製造は、従来公
知の一般のポリエステル樹脂製造技術、例えば、多塩基
酸とグリコール（多価アルコール）の縮合反応、酸無水
物とグリコールの反応、エステル交換反応、複分解反
応、開環重合反応等により合成できる。

【００２４】水溶性樹脂は、水、又は水とアルコールの
混合溶媒に可溶なもので従来公知の種々のものが用いら
れる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリ（メタ）アクリル酸、セルロース系水溶性
樹脂、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、
ポリエチレングリコール、ポリビニルアセタール系樹
脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチ
レンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等の水溶性
樹脂、あるいはこれらに用いるモノマーの共重合物等が
あり、さらには、これらのカチオン又はアニオン変性物
等が挙げられる。そして、これらの少なくとも１種以上
が用いられる。中でも、ポリビニルアルコールは、印字
濃度、インクの発色性、さらに水溶性ポリエステル樹脂
との相溶性といった点から好ましい。このようなポリビ
ニルアルコールとしては、ケン化度が、５０〜９９．９
モル％、重合度が２００〜３５００の範囲のものが良好
である。またこれらのカチオン変性物、アニオン変性物
等も良好である。

【００２５】水溶性ポリエステル樹脂と水溶性樹脂の混
合比は重量比で、水溶性樹脂／水溶性ポリエステル樹脂
＝１／２０〜２０／１の範囲が用いられ、特にインク吸
収性、乾燥性、画像鮮明性といった点から、１／１０〜
１０／１の範囲が好ましい。この範囲を逸脱すると、イ
ンク乾燥性、画像鮮明性、耐ブロッキング性等のバラン
スの取れた記録用シートが得られなくなってくる。

【００２６】また、耐ブロッキング性、塗膜強度、密着
性、染料定着性、の向上を目的として上述の組成中に各
種のポリマーや添加剤、例えば、シリカ、コロイダルシ
リカ、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、有機微粒
子、アルミナゾル等の充填剤等が挙げられる。粒径は
０．１〜２０μｍのものが良く、全固形分に対して０．
１〜１０ｗｔ％以下添加するのが好ましい。この範囲未
満ではブロッキングを防ぐのに十分な効果が得られず、
逆に多すぎると透明性を落とすことになり好ましくな
い。この他に、各種界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、消泡剤、親水性の高い各種変性オイル等を本発明
の効果を妨げない範囲で混合して用いることもできる。

【００２７】上述した水溶性ポリエステル樹脂及び水溶
性樹脂を水性溶媒に溶解し、また必要に応じて各種添加
剤等も加えた組成物からなる塗液を基材シート上に塗布
する方法としては、従来公知の種々の方法で良く、例え
ば、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート、ワイヤーバーコート、ブレードコート、ナイフ
コート、エアーナイフコート、コンマコート、スロット
ダイコート、ディップコート等のいずれの方法でもよ
い。これらの方法を用いて基材シートに塗布する厚み
は、乾燥時で、０．１〜５０μｍ、好まくは、３〜３０
μｍとするのが良い。厚みが０．１μｍ未満になるとイ
ンク吸収量が十分でなく、一方、５０μｍを越えると、
コスト高となるのみので好ましくない。

【００２８】また、このようなインク受容層が形成され
る面とは反対面（裏面）の基材シート上にはカール防止
層、帯電防止層等を設けても良い。カール防止層として
は表面のインク受容層と同様な水溶性樹脂や水溶性ポリ
エステル樹脂、あるいは、アクリル樹脂、ポリエステル
系樹脂等を用いることが可能であるが、特にアクリル樹
脂又は変性アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂を用いる
と、耐ブロッキング性、スリップ性の付与といった点か
らも有用である。

【００２９】

【作用】本発明の記録用シートでは、インク受容層の構
成成分である水溶性ポリエステル樹脂が水溶性ではある
が疎水性が高い為、印字後のベタつきが少なくなり、良
好な乾燥性及び耐ブロッキング性と共に耐水性が得られ
る。また、水溶性ポリエステル樹脂と混合使用する水溶
性樹脂も水溶性である為に、樹脂の相溶性が良く、ベタ
むら等が起こらず、鮮明な画像（画像の鮮明性）が得ら
れる。また、水溶性ポリエステル樹脂と水溶性樹脂との
混合割合等の調整により親水性と疎水性とのバランスを
とりやすく、乾燥性、耐水性、画像鮮明性を満足するイ
ンク受容層が得られ、種々の異なる染料系のインクに対
応できる。

【００３０】

【実指例】以下、実施例及び比較例により本発明をさら
に具体的に説明する。文中、「部」、或いは比率は特に
断りのない限り重量基準であり、また、固形分基準でも
ある。

【００３１】実施例１厚さ１００μｍの透明ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム（東レ（株）製、ルミラーＱ８０Ｄ）の片面に、以
下のインク受容層塗液組成物をミヤバー（＃６０）で塗
布し、８０℃５分間乾燥し、乾燥時塗布量１０ｇ／ｍ²
のインク受容層を有する、本発明の記録用シートを得
た。

【００３２】インク受容層用塗液水溶性ポリエステル樹脂５部（分子量Ｍｎ＝２００００、Ｔｇ＝６７℃、−ＳＯ₃Ｎａタイプ）（日本合成化学工業（株）製ポリエスターＷＲ９０１、２０％水溶液）水溶性樹脂（ポリビニルアルコール）５部（重合度：１７００、鹸化度：８８ｍｏｌ％）（クラレ（株）製ＰＶＡ２１７、１０％水／メタノール溶液）

【００３３】実施例２実施例１において、インク受容層用塗液を以下とした他
は、実施例１と同様にして、本発明の記録用シートを得
た。

【００３４】インク受容層用塗液水溶性ポリエステル樹脂５部（分子量Ｍｎ＝２００００、Ｔｇ＝３４℃、−ＳＯ₃Ｎａタイプ）（日本合成化学工業（株）製ポリエスターＷＲ９５０、２０％水溶液）水溶性樹脂（ポリビニルアルコール）５部（重合度：１７００、鹸化度：９９ｍｏｌ％）（クラレ（株）製ＰＶＡ１１７、１０％水／メタノール溶液）

【００３５】実施例３実施例１において、インク受容層用塗液を以下とした他
は、実施例１と同様にして、本発明の記録用シートを得
た。

【００３６】インク受容層用塗液水溶性ポリエステル樹脂５部（分子量Ｍｎ＝７０００、Ｔｇ＝４０℃、−ＣＯＯＨタイプ）（日本合成化学工業（株）製ポリエスターＷＲ９６０、２０％水溶液）水溶性樹脂（ポリビニルアルコール）５部（重合度：１７００、鹸化度：７３ｍｏｌ％）（クラレ（株）製ＰＶＡ４２０、１０％水／メタノール溶液）

【００３７】実施例４〜１１実施例１において、インク受容層用塗液の水溶性ポリエ
ステル樹脂（ＰＥＳ）とポリビニルアルコール（ＰＶ
Ａ）との比を、実施例４〜９について順に、ＰＶＡ／Ｐ
ＥＳ＝１０／１，８／２，７／３，６／４，４／６，３
／７，２／８，１／１０とした他は実施例１と同様にし
て、本発明の記録用シートを得た。

【００３８】比較例１実施例１において、下記のインク受容層用塗液を使用し
た他は、実施例１と同様にして、記録用シートを得た。

【００３９】インク受容層用塗液水溶性樹脂（ポリビニルアルコール）５部（重合度：１７００、鹸化度：７３ｍｏｌ％）（クラレ（株）製ＰＶＡ４２０、１０％水／メタノール溶液）

【００４０】比較例２実施例１において、下記のインク受容層用塗液を使用し
た他は、実施例１と同様にして、記録用シートを得た。

【００４１】インク受容層用塗液水溶性ポリエステル樹脂５部（分子量Ｍｎ＝２００００、Ｔｇ＝６７℃、−ＳＯ₃Ｎａタイプ）（日本合成化学工業（株）製ポリエスターＷＲ９０１、２０％水溶液）

【００４２】性能評価上記実施例及び比較例の記録用シートについて、カラー
インクジェットプリンタ（キヤノン（株）製、ＢＪＣ−
６００Ｊ）でテストパターンを印字し、下記表１の結果
を得た。なお、表１に示した各性能の評価方法は以下の
通り行った。

【００４３】(1) 乾燥性テストパターン印字後、その表面を触診する官能試験を
行った。 ○：印字後１分以内に乾燥する。 △：印字後３分以内に乾燥する。 ×：印字後３分でも乾燥しない。

【００４４】(2) 画像鮮明性

【００４５】ベタ均一性 ○：均一なインクの広がりが得られる。 △：インクの広がりがやや不均一でムラが見られる。 ×：インクの広がりが不均一でインクの溜まりが見られ
る。

【００４６】ドット再現性 ○：重なりあったドットの輪郭が明確に観察できる。 △：重なりあったドットの輪郭がほぼ観察できる。 ×：重なりあったドットの輪郭が不明確で観察が困難で
ある。

【００４７】文字のにじみ ○：ベタ印字部上へ文字を印字しても文字のにじみが見
られない。 △：ベタ印字部上へ文字を印字するとやや文字のにじみ
が見られる。 ×：ベタ印字部上へ文字を印字すると文字のにじみが見
られる。

【００４８】(3) 耐水性： ○：水を滴下して１５秒経過後、紙で拭き取っても層落
ちしない。 △：水を滴下して１５秒経過後、紙で拭き取ってもほと
んど層落ちしない。 ×：水を滴下して１５秒経過後、紙で拭き取ると簡単に
層落ちする。

【００４９】

【表１】 ※ＰＶＡ：ポリビニルアルコール。ＰＥＳ：水溶性ポリエステル樹脂

【００５０】

【発明の効果】本発明の記録用シートによれば、印字後
のベタつきが無くインクの吸収乾燥性、耐水性、耐ブロ
ッキング性に優れると共に、ベタむらや文字のにじみが
無くドット再現性が良く画像鮮明性に優れる。また、親
水性と疎水性とのバランスが良いインク受容層が得ら
れ、種々の異なる染料系のインクへの対応が容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の記録用シートの基本構成を示す縦断面
図。

【符号の説明】

１記録用シート２基材シート３インク受容層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基材シートの少なくとも片面に、水溶性
ポリエステル樹脂と該水溶性ポリエステル樹脂以外の水
溶性樹脂との混合物を主体とするインク受容層を設けた
ことを特徴とする記録用シート。
【請求項２】上記水溶性樹脂がポリビニルアルコール
であることを特徴とする請求項１記載の記録用シート。