JPH08196670A - ゴルフクラブのシャフト - Google Patents
ゴルフクラブのシャフトInfo
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- JPH08196670A JPH08196670A JP7012094A JP1209495A JPH08196670A JP H08196670 A JPH08196670 A JP H08196670A JP 7012094 A JP7012094 A JP 7012094A JP 1209495 A JP1209495 A JP 1209495A JP H08196670 A JPH08196670 A JP H08196670A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 打球時に生じるゴルフクラブ・シャフトを伝
わる振動波を低減し且つ打球時の反発力を向上させて高
爆発力で打球できるようにする。 【構成】 炭素繊維強化複合材料によって造られたシャ
フト周回りに、外径を上から下へと緩い先細テーパ上に
縮小させ、且つ上端にグリップ(31)を設けて下端近く
に外径太く膨脹した第1の隆起部(32)を形成してなる
上シャフト部(3)と、外径を上から下へと緩い先細テー
パ上に縮小させて、その下端にクラブヘッド(51)を装
着し、更にその上端近くに外径太く膨脹した第2の隆起
部(52)を形成してなる下シャフト部(5)と、上記第1
の隆起部(32)と上記第2の隆起部(52)との間のそれ
ぞれ対向きに外径をだんだんと縮小した接合個所の窪み
(41)で形成する凹陥部(4)とを設けて構成する。
わる振動波を低減し且つ打球時の反発力を向上させて高
爆発力で打球できるようにする。 【構成】 炭素繊維強化複合材料によって造られたシャ
フト周回りに、外径を上から下へと緩い先細テーパ上に
縮小させ、且つ上端にグリップ(31)を設けて下端近く
に外径太く膨脹した第1の隆起部(32)を形成してなる
上シャフト部(3)と、外径を上から下へと緩い先細テー
パ上に縮小させて、その下端にクラブヘッド(51)を装
着し、更にその上端近くに外径太く膨脹した第2の隆起
部(52)を形成してなる下シャフト部(5)と、上記第1
の隆起部(32)と上記第2の隆起部(52)との間のそれ
ぞれ対向きに外径をだんだんと縮小した接合個所の窪み
(41)で形成する凹陥部(4)とを設けて構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴルフクラブのシャフト
に関し、特に、シャフトの周回りに隆起部による凹凸を
設けて振動を減衰させることが出来るようにすると共
に、打球時の反発力を最大として飛距離を伸ばすように
したものである。
に関し、特に、シャフトの周回りに隆起部による凹凸を
設けて振動を減衰させることが出来るようにすると共
に、打球時の反発力を最大として飛距離を伸ばすように
したものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブのシャフトに生じる振動に
ついて検討すると、振動波が均質及び等方性の媒体内に
表面から垂直に入射して伝わる時、その縦波は入射角度
と同じ角度で媒体中を進み、その波速は媒体の密度及び
弾性によって決まる。ゴルフクラブの打球時に生じる振
動波はほぼ薄板の厚さ方向より加えた振動に似ており、
この振動がゴルフクラブ・シャフトを伝わってプレーヤ
の手に至り、不愉快な感じを与えるのみならず繰返し使
用しているうちに腕や肘に障害をもたらすこともある。
そのため、もしもプレーヤの手に伝わる前に振動を減衰
させ得れば、プレーがより快適となり、振動による運動
傷害の発生を避けることができる。
ついて検討すると、振動波が均質及び等方性の媒体内に
表面から垂直に入射して伝わる時、その縦波は入射角度
と同じ角度で媒体中を進み、その波速は媒体の密度及び
弾性によって決まる。ゴルフクラブの打球時に生じる振
動波はほぼ薄板の厚さ方向より加えた振動に似ており、
この振動がゴルフクラブ・シャフトを伝わってプレーヤ
の手に至り、不愉快な感じを与えるのみならず繰返し使
用しているうちに腕や肘に障害をもたらすこともある。
そのため、もしもプレーヤの手に伝わる前に振動を減衰
させ得れば、プレーがより快適となり、振動による運動
傷害の発生を避けることができる。
【0003】また、ニュートンの第3の運動の法則によ
り、ゴルフクラブのシャフトを振った時の加速度の関係
から、該加速度に抵抗する力として動荷重がゴルフクラ
ブに生じるものと考えられる。この動荷重はシャフトに
応力を生じさせて、対応して弾性限範囲内で部分エネル
ギーが弾性変形の歪みエネルギーとして貯えられる。該
歪みエネルギーの大小及び分布は、シャフト材料の歪み
伝播速度に関係し、特に、シャフトに高速荷重が作用し
た際にもっとも重要な要素となる。因に、大部分のゴル
フクラブへの作用力は歪みエネルギーの形で貯えられ、
打球時に、このエネルギーが瞬間的な反発力として放出
されてボールの運動量となる。そのため、この歪みエネ
ルギーを巧みにヘッドからボールが離れる瞬間に爆発さ
せることが望まれる。
り、ゴルフクラブのシャフトを振った時の加速度の関係
から、該加速度に抵抗する力として動荷重がゴルフクラ
ブに生じるものと考えられる。この動荷重はシャフトに
応力を生じさせて、対応して弾性限範囲内で部分エネル
ギーが弾性変形の歪みエネルギーとして貯えられる。該
歪みエネルギーの大小及び分布は、シャフト材料の歪み
伝播速度に関係し、特に、シャフトに高速荷重が作用し
た際にもっとも重要な要素となる。因に、大部分のゴル
フクラブへの作用力は歪みエネルギーの形で貯えられ、
打球時に、このエネルギーが瞬間的な反発力として放出
されてボールの運動量となる。そのため、この歪みエネ
ルギーを巧みにヘッドからボールが離れる瞬間に爆発さ
せることが望まれる。
【0004】例えば、図12(A)に示すように、通常の
ゴルフクラブのシャフト11を、その下端が固定された
状態で、上端12より横向きの力13が作用すると、生
じた応力はシャフト11の全体に分布する。例えば、図
12(B)に示す如く、ゴルフクラブを振った時と同様に
動荷重が作用して図示のようになり、大部分のエネルギ
ーは弾性限範囲内で歪みエネルギーとしてシャフトの全
長に貯えられる。シャフトの撓りが回復する時、上記蓄
えられた歪みエネルギーはが解放されて、反発力として
ボールの飛びに寄与するものと考えられる。
ゴルフクラブのシャフト11を、その下端が固定された
状態で、上端12より横向きの力13が作用すると、生
じた応力はシャフト11の全体に分布する。例えば、図
12(B)に示す如く、ゴルフクラブを振った時と同様に
動荷重が作用して図示のようになり、大部分のエネルギ
ーは弾性限範囲内で歪みエネルギーとしてシャフトの全
長に貯えられる。シャフトの撓りが回復する時、上記蓄
えられた歪みエネルギーはが解放されて、反発力として
ボールの飛びに寄与するものと考えられる。
【0005】さらに、一般にゴルフクラブに対する評価
として、打球に微妙な影響を与える因子としてシャフト
の硬さやしなやかさと共に、キックポイントの高低があ
る。図13に基づいて打球時におけるキックポイントを
説明すると、シャフトの構造が、図13(A)が示す低い
キックポイント14の場合は、打球時のシャフトの撓り
が下端側に集中するので、図中の矢印15の方向及び角
度が示すように打球が大きな角度で高めに飛び、回復力
による作用の遅れが少ない。逆に、図13(B)に示す高
いキックポイント16の場合は、打球時のシャフトの撓
りが上端側に集中するので、図中の矢印17の方向及び
角度が示すように、打球が小さい角度で低めに飛んで、
回復力作用の遅れが大きい。
として、打球に微妙な影響を与える因子としてシャフト
の硬さやしなやかさと共に、キックポイントの高低があ
る。図13に基づいて打球時におけるキックポイントを
説明すると、シャフトの構造が、図13(A)が示す低い
キックポイント14の場合は、打球時のシャフトの撓り
が下端側に集中するので、図中の矢印15の方向及び角
度が示すように打球が大きな角度で高めに飛び、回復力
による作用の遅れが少ない。逆に、図13(B)に示す高
いキックポイント16の場合は、打球時のシャフトの撓
りが上端側に集中するので、図中の矢印17の方向及び
角度が示すように、打球が小さい角度で低めに飛んで、
回復力作用の遅れが大きい。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】そのため、キックポイ
ント16の高いシャフトを用いた場合、所期の飛球を得
るには、高度の打球テクニックが必要であり、並のプレ
ーヤでは巧くシャフトを使えない。逆に、キックポイン
ト14が低いシャフトを用いた場合、並のプレーヤでも
巧く使えるが、キックポイントが低過ぎると著しくシャ
フトの撓りの回復力が不足する。よって、シャフトの撓
りの回復力と、最も良い打球角度を完壁に巧く取合わせ
ることができれば打球効果が大幅に向上されることとな
る。
ント16の高いシャフトを用いた場合、所期の飛球を得
るには、高度の打球テクニックが必要であり、並のプレ
ーヤでは巧くシャフトを使えない。逆に、キックポイン
ト14が低いシャフトを用いた場合、並のプレーヤでも
巧く使えるが、キックポイントが低過ぎると著しくシャ
フトの撓りの回復力が不足する。よって、シャフトの撓
りの回復力と、最も良い打球角度を完壁に巧く取合わせ
ることができれば打球効果が大幅に向上されることとな
る。
【0007】本発明は、上記した従来のゴルフクラブ・
シャフトにおける問題に鑑みてなされたもので、打球時
に生じる振動波を低減し且つ打球時の反発力を向上させ
て、快適にプレーできるようにすると共に、高反発力で
ボールを飛ばすことができるゴルフクラブのシャフトを
提供することを目的としている。
シャフトにおける問題に鑑みてなされたもので、打球時
に生じる振動波を低減し且つ打球時の反発力を向上させ
て、快適にプレーできるようにすると共に、高反発力で
ボールを飛ばすことができるゴルフクラブのシャフトを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、炭素繊維強化複合材料によ
って造られた中空状のシャフトに、上端から下端へと上
シャフト部,凹陥部及び下シャフト部を区分けして設
け、上記上シャフト部の外径を上から下へと緩い先細テ
ーパ状に縮小させ、且つ該上シャフト部の上端にグリッ
プを設けると共に下端近くに外径を大きく膨脹させた第
1隆起部を形成し、上記下シャフト部の外径を上から下
へと緩い先細テーパ状に縮小させて、その下端にクラブ
ヘッドを装着し、かつ、上端近くに外径を大きく膨脹さ
せた第2隆起部を形成し、上記凹陥部を上記第1隆起部
と上記第2隆起部との間に対向して外径がだんだんと縮
小させ中央部で最小径とした窪みで形成するように構成
したゴルフクラブのシャフトを提供している。
め、本発明は、請求項1で、炭素繊維強化複合材料によ
って造られた中空状のシャフトに、上端から下端へと上
シャフト部,凹陥部及び下シャフト部を区分けして設
け、上記上シャフト部の外径を上から下へと緩い先細テ
ーパ状に縮小させ、且つ該上シャフト部の上端にグリッ
プを設けると共に下端近くに外径を大きく膨脹させた第
1隆起部を形成し、上記下シャフト部の外径を上から下
へと緩い先細テーパ状に縮小させて、その下端にクラブ
ヘッドを装着し、かつ、上端近くに外径を大きく膨脹さ
せた第2隆起部を形成し、上記凹陥部を上記第1隆起部
と上記第2隆起部との間に対向して外径がだんだんと縮
小させ中央部で最小径とした窪みで形成するように構成
したゴルフクラブのシャフトを提供している。
【0009】また、請求項2で、上記シャフトは炭素繊
維強化材の樹脂シートを積層して巻き付けてなる請求項
1に記載のゴルフクラブのシャフトを提供している。
維強化材の樹脂シートを積層して巻き付けてなる請求項
1に記載のゴルフクラブのシャフトを提供している。
【0010】また、請求項3で、上記炭素繊維強化材料
により第1,第2,第3および第4の包覆層(81,8
2,83,84)を形成し、上記第1の包覆層(81)を炭
素繊維強化材の異方性巻付け角度で上記上シャフト部
(3)に巻き付かせ、上記第2の包覆層(82)を上シャフ
ト部(3)の軸方向に対して小角度で且つ非線形の角度変
化を持たせて第1の包覆層(81)の外周面に巻付かせ、
凹陥部(4)へ延伸した部分には2次の角度変化により小
角度から比較的大角度に変化させて連続して下シャフト
部(5)の中間位置まで巻き付かせ、上記第3の包覆層
(83)をシャフトの軸線に対して45度の角度で凹陥部
(4)の下端から下シャフト部(5)へと第2の包覆層(8
2)の外周面に巻き付かせ、上記第4の包覆層(84)を
第1,第2,第3の包覆層(81,82,83)を保護し且
つ整い合せて連結させるようにシャフト周回りの外部に
巻き付かせると共に、該第4の包覆層(84)の巻付け角
度を非線形に変化させてシャフト全体に対して最終的な
調整を行なうようにしてなる請求項2に記載のゴルフク
ラブのシャフトを提供している。
により第1,第2,第3および第4の包覆層(81,8
2,83,84)を形成し、上記第1の包覆層(81)を炭
素繊維強化材の異方性巻付け角度で上記上シャフト部
(3)に巻き付かせ、上記第2の包覆層(82)を上シャフ
ト部(3)の軸方向に対して小角度で且つ非線形の角度変
化を持たせて第1の包覆層(81)の外周面に巻付かせ、
凹陥部(4)へ延伸した部分には2次の角度変化により小
角度から比較的大角度に変化させて連続して下シャフト
部(5)の中間位置まで巻き付かせ、上記第3の包覆層
(83)をシャフトの軸線に対して45度の角度で凹陥部
(4)の下端から下シャフト部(5)へと第2の包覆層(8
2)の外周面に巻き付かせ、上記第4の包覆層(84)を
第1,第2,第3の包覆層(81,82,83)を保護し且
つ整い合せて連結させるようにシャフト周回りの外部に
巻き付かせると共に、該第4の包覆層(84)の巻付け角
度を非線形に変化させてシャフト全体に対して最終的な
調整を行なうようにしてなる請求項2に記載のゴルフク
ラブのシャフトを提供している。
【0011】また、請求項4で、上記凹陥部(4)をシャ
フトの全長に対して、クラブヘッド(51)の取付位置か
ら44%〜57%の範囲内に設けて、最良の振動減衰率
効果を得る構成としている請求項1乃至請求項3のいず
れか1項に記載のゴルフクラブのシャフトを提供してい
る。
フトの全長に対して、クラブヘッド(51)の取付位置か
ら44%〜57%の範囲内に設けて、最良の振動減衰率
効果を得る構成としている請求項1乃至請求項3のいず
れか1項に記載のゴルフクラブのシャフトを提供してい
る。
【0012】さらに、請求項5で、上記凹陥部(4)をシ
ャフトの全長に対して、クラブヘッド(51)の取付位置
から41%〜50%の範囲内に設けて、最良の回復力効
果を得る構成としている請求項1乃至請求項3のいずれ
か1項に記載のゴルフクラブのシャフトを提供してい
る。
ャフトの全長に対して、クラブヘッド(51)の取付位置
から41%〜50%の範囲内に設けて、最良の回復力効
果を得る構成としている請求項1乃至請求項3のいずれ
か1項に記載のゴルフクラブのシャフトを提供してい
る。
【0013】
【作用】上記請求項1に記載のゴルフクラブのシャフト
は、棒状の中子の外周面に炭素繊維強化材の樹脂シート
を巻き付けて積層し、樹脂を一体に固着させて成形した
後、上記棒状の中子を抜き出して、中空状のシャフトと
して成形している。上記シャフトの周回りに凹陥部を介
して第1隆起部と第2隆起部を設けて、その外形を特殊
な幾何的形状としているため、第1隆起部と第2隆起部
との支点効果が得られ、両者の間の凹陥部により減衰作
用に類似した撓りを発生させて、ゴルフクラブを振った
際の大部分の動荷重を弾性限範囲内の歪みエネルギーと
して下シャフト部に貯存させ得ることができる。よっ
て、ヘッドがボールから離れる瞬間にシャフト内に貯え
られた歪みエネルギーを釈放して、強大な回復力を生じ
させて打球効果、即ち、飛距離を増加させることができ
る。さらに、シャフトに設けている主キックポイントの
外に、上記凹陥部が副キックポイントとなり、双キック
ポイントの理論を実用化させることができる。
は、棒状の中子の外周面に炭素繊維強化材の樹脂シート
を巻き付けて積層し、樹脂を一体に固着させて成形した
後、上記棒状の中子を抜き出して、中空状のシャフトと
して成形している。上記シャフトの周回りに凹陥部を介
して第1隆起部と第2隆起部を設けて、その外形を特殊
な幾何的形状としているため、第1隆起部と第2隆起部
との支点効果が得られ、両者の間の凹陥部により減衰作
用に類似した撓りを発生させて、ゴルフクラブを振った
際の大部分の動荷重を弾性限範囲内の歪みエネルギーと
して下シャフト部に貯存させ得ることができる。よっ
て、ヘッドがボールから離れる瞬間にシャフト内に貯え
られた歪みエネルギーを釈放して、強大な回復力を生じ
させて打球効果、即ち、飛距離を増加させることができ
る。さらに、シャフトに設けている主キックポイントの
外に、上記凹陥部が副キックポイントとなり、双キック
ポイントの理論を実用化させることができる。
【0014】また、請求項2および請求項3に記載のゴ
ルフクラブのシャフトでは、積層して巻き付ける複合材
料の繊維の巻き付け角度に異方性を持たせているため、
ゴルフクラブの打球時に生じた振動波を巧みに軽減させ
ることができる。
ルフクラブのシャフトでは、積層して巻き付ける複合材
料の繊維の巻き付け角度に異方性を持たせているため、
ゴルフクラブの打球時に生じた振動波を巧みに軽減させ
ることができる。
【0015】また、請求項4に記載のゴルフクラブのシ
ャフトでは、凹陥部の設置位置を振動減衰率が最大とな
る位置としているため、プレーヤに伝わる振動を軽減
し、快適にプレーを行わせることができる。さらに、請
求項5に記載のゴルフクラブのシャフトでは、凹陥部の
設置位置を回復力、即ち、反発力が最大となる位置とし
ているため、ボールの飛距離を最大に伸ばすことができ
る。
ャフトでは、凹陥部の設置位置を振動減衰率が最大とな
る位置としているため、プレーヤに伝わる振動を軽減
し、快適にプレーを行わせることができる。さらに、請
求項5に記載のゴルフクラブのシャフトでは、凹陥部の
設置位置を回復力、即ち、反発力が最大となる位置とし
ているため、ボールの飛距離を最大に伸ばすことができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1に示す如く、本発明の実施例に係わる
ゴルフクラブ・シャフト2は、炭素繊維強化材に樹脂を
含浸させて形成した繊維強化樹脂シートを積層して中空
状のシャフトとしたもので、その長さ方向の上端から下
端へと上シャフト部3、凹陥部4及び下シャフト部5を
設けている。
に説明する。図1に示す如く、本発明の実施例に係わる
ゴルフクラブ・シャフト2は、炭素繊維強化材に樹脂を
含浸させて形成した繊維強化樹脂シートを積層して中空
状のシャフトとしたもので、その長さ方向の上端から下
端へと上シャフト部3、凹陥部4及び下シャフト部5を
設けている。
【0017】上シャフト部3は、上から下へとシャフト
2の外径が直線に近い緩い先細テーパ状で漸次縮小して
いる。該上シャフト部3の上端にグリップ31を取り付
けると共に、下端近くのシャフト外径を大きく膨脹させ
て第1隆起部32を形成している。
2の外径が直線に近い緩い先細テーパ状で漸次縮小して
いる。該上シャフト部3の上端にグリップ31を取り付
けると共に、下端近くのシャフト外径を大きく膨脹させ
て第1隆起部32を形成している。
【0018】下シャフト部5は、上シャフト部3と同様
に上から下へとシャフトの外径を緩い先細テーパ状に縮
小させて、その下端にクラブヘッド51を装着し、その
上端近くにシャフトの外径を大きく膨脹させて第2隆起
部52を形成している。
に上から下へとシャフトの外径を緩い先細テーパ状に縮
小させて、その下端にクラブヘッド51を装着し、その
上端近くにシャフトの外径を大きく膨脹させて第2隆起
部52を形成している。
【0019】凹陥部4は、上シャフト部3の第1隆起部
32の下端と下シャフト部5の第2隆起部52の上端と
の間に形成しており、対向してシャフトの外径を漸次縮
小して中央部が最も小径とした窪み41から形成してい
る。
32の下端と下シャフト部5の第2隆起部52の上端と
の間に形成しており、対向してシャフトの外径を漸次縮
小して中央部が最も小径とした窪み41から形成してい
る。
【0020】上記のように、第1隆起部32と、第2隆
起部52と、その間に凹陥部4を設けた特殊な幾何学的
な外形を有する形状とすることにより、ゴルフクラブの
打球時に生じる振動波を巧みにコントロールできるよう
にしている。
起部52と、その間に凹陥部4を設けた特殊な幾何学的
な外形を有する形状とすることにより、ゴルフクラブの
打球時に生じる振動波を巧みにコントロールできるよう
にしている。
【0021】即ち、上記振動波はパルス形式でゴルフク
ラブ・シャフトを伝達し、図2(A)は、打球時に生じ
る振動波の波形の伝達角度の変化態様を示している。図
2(B)は、打球時に生じる振動波の伝達方向への振幅の
変化態様を示している。即ち、振動波を伝達している
際、媒体質点の平衡位置から偏移する回復力は媒体自身
の弾性に起因し、その密度は媒体質点の回復力に対する
反復情況を決定する。本発明の特殊な幾何学的外形を有
するゴルフクラブ・シャフト2は、その弾性及び密度の
分布をうまく調整している。
ラブ・シャフトを伝達し、図2(A)は、打球時に生じ
る振動波の波形の伝達角度の変化態様を示している。図
2(B)は、打球時に生じる振動波の伝達方向への振幅の
変化態様を示している。即ち、振動波を伝達している
際、媒体質点の平衡位置から偏移する回復力は媒体自身
の弾性に起因し、その密度は媒体質点の回復力に対する
反復情況を決定する。本発明の特殊な幾何学的外形を有
するゴルフクラブ・シャフト2は、その弾性及び密度の
分布をうまく調整している。
【0022】図3(A)(B)は本発明のゴルフクラブ
・シャフト2と一般のゴルフクラブ・シャフト6の各グ
リップにおける振動波の伝達の差異を測定装置50で測
定している状態を示すものである。図4(A)(B)は
図3の測定値を数値分析によって整調し、各グリップ5
1における振動波の伝達を比較して示したものである。
図4(B)で、矢印61が示すのは一般のゴルフクラブ
・シャフト6の振動波形及び強度であって、矢印21が
示すのは本発明のゴルフクラブ・シャフト2の振動波形
及び強度である。上記実験結果より、本発明のゴルフク
ラブのシャフトの特性、即ち、打球時に生じた振動波を
確実に軽減させて、打球をより快適・順調にコントロー
ルすることができるが証明された。
・シャフト2と一般のゴルフクラブ・シャフト6の各グ
リップにおける振動波の伝達の差異を測定装置50で測
定している状態を示すものである。図4(A)(B)は
図3の測定値を数値分析によって整調し、各グリップ5
1における振動波の伝達を比較して示したものである。
図4(B)で、矢印61が示すのは一般のゴルフクラブ
・シャフト6の振動波形及び強度であって、矢印21が
示すのは本発明のゴルフクラブ・シャフト2の振動波形
及び強度である。上記実験結果より、本発明のゴルフク
ラブのシャフトの特性、即ち、打球時に生じた振動波を
確実に軽減させて、打球をより快適・順調にコントロー
ルすることができるが証明された。
【0023】即ち、本発明のゴルフクラブのシャフト
は、図1に示す特殊な幾何学的な外形としていることに
より、打球時に瞬間的にシャフト内に貯えられた歪みエ
ネルギーを釈放して、強大な回復力を生じさせて打球効
果を向上させることができる。例えば、図5(A)
(B)に示すように、本発明のゴルフクラブ・シャフト
2は第1隆起部32及び第2隆起部52により“支点効
果"を生じ、且つその真ん中の凹陥部4により減衰作用
に似た可撓性を持たせているためゴルフクラブを振った
際の大部分の動荷重を弾性限範囲内の歪みエネルギーと
して下シャフト部5に貯存する。図6および図7が一般
のゴルフクラブ・シャフト6と本発明のゴルフクラブ・
シャフト2のエネルギー分布を示しており、図示から分
かるように、クラブヘッドがボールに触れた瞬間、本発
明のゴルフクラブ・シャフト2は比較的大きい歪みエネ
ルギーを釈放できて、クラブヘッド51がボールに加え
た衝撃力を増大させ、ボールの運動量に変化をもたせ
て、ボールの初速を速くすることができる。
は、図1に示す特殊な幾何学的な外形としていることに
より、打球時に瞬間的にシャフト内に貯えられた歪みエ
ネルギーを釈放して、強大な回復力を生じさせて打球効
果を向上させることができる。例えば、図5(A)
(B)に示すように、本発明のゴルフクラブ・シャフト
2は第1隆起部32及び第2隆起部52により“支点効
果"を生じ、且つその真ん中の凹陥部4により減衰作用
に似た可撓性を持たせているためゴルフクラブを振った
際の大部分の動荷重を弾性限範囲内の歪みエネルギーと
して下シャフト部5に貯存する。図6および図7が一般
のゴルフクラブ・シャフト6と本発明のゴルフクラブ・
シャフト2のエネルギー分布を示しており、図示から分
かるように、クラブヘッドがボールに触れた瞬間、本発
明のゴルフクラブ・シャフト2は比較的大きい歪みエネ
ルギーを釈放できて、クラブヘッド51がボールに加え
た衝撃力を増大させ、ボールの運動量に変化をもたせ
て、ボールの初速を速くすることができる。
【0024】本発明のゴルフクラブのシャフトは、打球
角度の点でも従来のものより遥かに優れており、シャフ
トの主キックポイントとは別に、特殊な幾何学的外形を
与えた凹陥部4が副キックポイントとして作用し、本発
明のゴルフクラブ・シャフトにより双キックポイントの
理論が初めて実用化された。即ち、図8に示すように、
本発明のゴルフクラブのシャフトは、従来の低いキック
ポイントによるシャフト機能を備えていると同時に、上
記した強大な回復力を備えていることから、一般のゴル
フクラブが及ばない打球角度を提供することができ、ゴ
ルフボールを飛行距離を最大に伸ばすことができる。
角度の点でも従来のものより遥かに優れており、シャフ
トの主キックポイントとは別に、特殊な幾何学的外形を
与えた凹陥部4が副キックポイントとして作用し、本発
明のゴルフクラブ・シャフトにより双キックポイントの
理論が初めて実用化された。即ち、図8に示すように、
本発明のゴルフクラブのシャフトは、従来の低いキック
ポイントによるシャフト機能を備えていると同時に、上
記した強大な回復力を備えていることから、一般のゴル
フクラブが及ばない打球角度を提供することができ、ゴ
ルフボールを飛行距離を最大に伸ばすことができる。
【0026】さらに、本発明のゴルフクラブのシャフト
の構造上の特徴は、炭素繊維強化材からなる複合材料を
積層して中空状のシャフトを形成している点である。即
ち、図9に示すように、炭素繊維強化複合材料からなる
4重の第1、第2、第3およびだい4の包覆層81,8
2,83,84を巻重ねて、各包覆層の繊維強化材はフィ
ラメントワインディング技術により所要の巻き付け角度
として、ゴルフクラブ・シャフト2を完成している。上
記各包覆層81,82,83,84はそれぞれ独特の機能
を具えて、所定の方式及び比例で組合せて最も優れた機
能を発揮させており、よって、一般ゴルフクラブ・シャ
フト2が提供できない独特の効果作用を達成させてい
る。
の構造上の特徴は、炭素繊維強化材からなる複合材料を
積層して中空状のシャフトを形成している点である。即
ち、図9に示すように、炭素繊維強化複合材料からなる
4重の第1、第2、第3およびだい4の包覆層81,8
2,83,84を巻重ねて、各包覆層の繊維強化材はフィ
ラメントワインディング技術により所要の巻き付け角度
として、ゴルフクラブ・シャフト2を完成している。上
記各包覆層81,82,83,84はそれぞれ独特の機能
を具えて、所定の方式及び比例で組合せて最も優れた機
能を発揮させており、よって、一般ゴルフクラブ・シャ
フト2が提供できない独特の効果作用を達成させてい
る。
【0027】上記第1の包覆層81は最も内側に巻く結
構層であり、主として、上シャフト部3の位置に巻き付
けており、上シャフト部3の支承部となり、且つ当該部
分の支承副性を提供すると共に、その強化材の巻付け角
度により異方性を与えて、ゴルフクラブに打球時に、当
該部分のトルクに抵抗できる機能を付与し、ゴルフクラ
ブによる打球の飛行経路の安定性を向上させる。
構層であり、主として、上シャフト部3の位置に巻き付
けており、上シャフト部3の支承部となり、且つ当該部
分の支承副性を提供すると共に、その強化材の巻付け角
度により異方性を与えて、ゴルフクラブに打球時に、当
該部分のトルクに抵抗できる機能を付与し、ゴルフクラ
ブによる打球の飛行経路の安定性を向上させる。
【0028】上記第2の包覆層82は、最も重要な包覆
結構層で、多種の特殊機能を付与して、本発明の特殊な
作用効果を達成させるのであり、非線形の角度変化及び
連結態様により下記に列挙する特性を提供している。
結構層で、多種の特殊機能を付与して、本発明の特殊な
作用効果を達成させるのであり、非線形の角度変化及び
連結態様により下記に列挙する特性を提供している。
【0029】上シャフト部3に主要剛性構造を与え
る。即ち、第2の包覆層82の巻付け角度を上シャフト
部3で軸線方向に対して小角度にして、凹陥部4への延
伸部分では2次の角度変化により小角度から比較的大角
度に変化させて連続して下シャフト部5の中央部位まで
巻き付けている。この包覆層82の複合材料の異方性特
徴を利用して、上シャフト部3に、ゴルフクラブを振っ
た時の付加される動荷重及び打球時の瞬間衝撃力による
曲げ荷重に対する抵抗力をあたえ、上シャフト部3のそ
の他包覆層がこの曲げ荷重によって裂け且つ破壊限度ま
でに発展するのを防止している。
る。即ち、第2の包覆層82の巻付け角度を上シャフト
部3で軸線方向に対して小角度にして、凹陥部4への延
伸部分では2次の角度変化により小角度から比較的大角
度に変化させて連続して下シャフト部5の中央部位まで
巻き付けている。この包覆層82の複合材料の異方性特
徴を利用して、上シャフト部3に、ゴルフクラブを振っ
た時の付加される動荷重及び打球時の瞬間衝撃力による
曲げ荷重に対する抵抗力をあたえ、上シャフト部3のそ
の他包覆層がこの曲げ荷重によって裂け且つ破壊限度ま
でに発展するのを防止している。
【0030】下シャフト部5に可撓性を与え、より容
易にゴルフクラブを振った際の動荷重エネルギーを貯存
できるようにする。即ち、複合材料の特性、剛性及び可
撓性の分界に準じて三方面から調整するもであり、(a)
器材や強化材等の材料特性の点、(b)断面積の2次モー
メント或いは中心軸に対する慣性のモーメントの点(c)
異方性の配列の点から調整して、第2の包覆層82を下
シャフト部5の略中央位置まで巻付けて延伸させ、ゴル
フクラブの等級に応じて所望の特性を得るようにしてい
る。
易にゴルフクラブを振った際の動荷重エネルギーを貯存
できるようにする。即ち、複合材料の特性、剛性及び可
撓性の分界に準じて三方面から調整するもであり、(a)
器材や強化材等の材料特性の点、(b)断面積の2次モー
メント或いは中心軸に対する慣性のモーメントの点(c)
異方性の配列の点から調整して、第2の包覆層82を下
シャフト部5の略中央位置まで巻付けて延伸させ、ゴル
フクラブの等級に応じて所望の特性を得るようにしてい
る。
【0031】第1の包覆層81及び第3の包覆層83
の連接橋梁の役割を果たす。因に、第1の包覆層81と
第3の包覆層83は不連続な構成としており、したがっ
て、応力が過度に集中するのを避けるため、別の他の1
層の包覆層である第2の包覆層82を介設して応力を伝
達させており、該、応力伝達過程において第1の包覆層
81と第3の包覆層83との連接点で剪断力を生じるの
を防止し、応力伝達過程における剪断力荷重を減少させ
る役割を果たしている。
の連接橋梁の役割を果たす。因に、第1の包覆層81と
第3の包覆層83は不連続な構成としており、したがっ
て、応力が過度に集中するのを避けるため、別の他の1
層の包覆層である第2の包覆層82を介設して応力を伝
達させており、該、応力伝達過程において第1の包覆層
81と第3の包覆層83との連接点で剪断力を生じるの
を防止し、応力伝達過程における剪断力荷重を減少させ
る役割を果たしている。
【0032】上記第3の包覆層83はシャフトの軸線に
対して繊維角度を45度とし、上記凹陥部4の下端から
下シャフト部5までへと第2の包覆層82の外周面に巻
き付けて、主として下シャフト部5の内部を支承してい
る。この45度の巻付けの第3の包覆層83が複合材料
の運用上に比較的等方性に類似した特性をもたらして、
一定の剛性及び可撓性を兼ね持たせ、より優れたトルク
抵抗の機能を具備させるものであり、複合材料の使用上
において決定的に重要な役割を占める。
対して繊維角度を45度とし、上記凹陥部4の下端から
下シャフト部5までへと第2の包覆層82の外周面に巻
き付けて、主として下シャフト部5の内部を支承してい
る。この45度の巻付けの第3の包覆層83が複合材料
の運用上に比較的等方性に類似した特性をもたらして、
一定の剛性及び可撓性を兼ね持たせ、より優れたトルク
抵抗の機能を具備させるものであり、複合材料の使用上
において決定的に重要な役割を占める。
【0033】図10(A)はゴルフクラブ・シャフトの断
面図で、斜線部分が45度交錯の包覆層構造を示し、点
付斜線部分が小角度包覆層の構造を示す。図10(B)は
シャフトが曲げ荷重を受けた時の軸向き断面の応力分布
図であり、外層の小角度包覆層構造が比較的大きい軸向
き応力を受けるのがはっきりと認められ、該小角度包覆
層構造は極めて大きい軸向き荷重を支承できるので、有
効に表面の微小な割れ目やひび等の拡大を制止すること
ができ、シャフトの内部構造を保護する機能を備えてい
る。また、その内部構造から逆に部分的に作用する軸向
き荷重及びトルクを負担するのであり、小角度包覆層構
造がトルクに破壊されないようになって、互いに保護し
合い、互いに補強し合える構造となっている。
面図で、斜線部分が45度交錯の包覆層構造を示し、点
付斜線部分が小角度包覆層の構造を示す。図10(B)は
シャフトが曲げ荷重を受けた時の軸向き断面の応力分布
図であり、外層の小角度包覆層構造が比較的大きい軸向
き応力を受けるのがはっきりと認められ、該小角度包覆
層構造は極めて大きい軸向き荷重を支承できるので、有
効に表面の微小な割れ目やひび等の拡大を制止すること
ができ、シャフトの内部構造を保護する機能を備えてい
る。また、その内部構造から逆に部分的に作用する軸向
き荷重及びトルクを負担するのであり、小角度包覆層構
造がトルクに破壊されないようになって、互いに保護し
合い、互いに補強し合える構造となっている。
【0034】図10(C)乃至図10(E)は45度交差
の包覆層を外側、小角度包覆層を内側に配置して、図1
0(A)(B)と逆の構造とした場合および、その場合
の破壊過程を表示したもので、45度巻付けの包覆層構
造が大きい軸向き荷重を支承した時は有効に表面の割れ
目やひび等の拡大を制止することができず、この小さい
亀裂が互いに結合して表面の45度包覆層構造を破壊す
る。よって、すべてのトルクや軸向き荷重を内部の小角
度包覆層構造によって支承しなければならなくなり、該
小角度包覆層構造が極めて容易にトルクに破壊されて、
更に、軸向き荷重によって完全に破壊されてしまい、遂
にゴルフクラブ・シャフト全体に破断する場合も生じ
る。
の包覆層を外側、小角度包覆層を内側に配置して、図1
0(A)(B)と逆の構造とした場合および、その場合
の破壊過程を表示したもので、45度巻付けの包覆層構
造が大きい軸向き荷重を支承した時は有効に表面の割れ
目やひび等の拡大を制止することができず、この小さい
亀裂が互いに結合して表面の45度包覆層構造を破壊す
る。よって、すべてのトルクや軸向き荷重を内部の小角
度包覆層構造によって支承しなければならなくなり、該
小角度包覆層構造が極めて容易にトルクに破壊されて、
更に、軸向き荷重によって完全に破壊されてしまい、遂
にゴルフクラブ・シャフト全体に破断する場合も生じ
る。
【0035】上記第4の包覆層84はゴルフクラブ・シ
ャフト2の周回りの外部に巻付けられる構造であり、主
として第1,2,3の包覆層81,82,83を包覆保護す
ると共に、第1,2,3の包覆層81,82,83を整い合
わせて連結し、且つ、巻付け角度の非線形変化によりシ
ャフト全体に対して最終的な調整を行い、プレーヤの
“打球感"を満足させる一方、上記図10(A),(B)の構
造としていることにより、本発明のゴルフクラブのシャ
フトは各方面の要求に完全マッチさせることができる。
ャフト2の周回りの外部に巻付けられる構造であり、主
として第1,2,3の包覆層81,82,83を包覆保護す
ると共に、第1,2,3の包覆層81,82,83を整い合
わせて連結し、且つ、巻付け角度の非線形変化によりシ
ャフト全体に対して最終的な調整を行い、プレーヤの
“打球感"を満足させる一方、上記図10(A),(B)の構
造としていることにより、本発明のゴルフクラブのシャ
フトは各方面の要求に完全マッチさせることができる。
【0036】本発明の特殊な効用はすべて第1隆起部3
2、第2隆起部52および凹陥部4の特殊な形状を与え
ることにより生じたものであり、ゴルフクラブ・シャフ
ト2における上記第1隆起部32、第2隆起部52およ
び凹陥部4の形成位置は、シャフトの作用効果に大きな
影響をもたす。この形成位置は、実験により最良の設置
範囲を求めている。
2、第2隆起部52および凹陥部4の特殊な形状を与え
ることにより生じたものであり、ゴルフクラブ・シャフ
ト2における上記第1隆起部32、第2隆起部52およ
び凹陥部4の形成位置は、シャフトの作用効果に大きな
影響をもたす。この形成位置は、実験により最良の設置
範囲を求めている。
【0037】図11(A)は本発明のゴルフクラブ・シャ
フト2の凹陥部4の設置位置および振動吸収効果の分析
図で、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラブヘ
ッドから44%〜57%シャフト長さの範囲内に設けた
場合が、最も振動吸収効果が良かった。
フト2の凹陥部4の設置位置および振動吸収効果の分析
図で、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラブヘ
ッドから44%〜57%シャフト長さの範囲内に設けた
場合が、最も振動吸収効果が良かった。
【0038】図11(B)は本発明のゴルフクラブ・シャ
フト2の凹陥部4の設置位置と回復力の効果関係の分析
図で、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラブヘ
ッドから41%〜50%シャフト長さの範囲内に設けた
場合が、最も回復力が効果良かった。
フト2の凹陥部4の設置位置と回復力の効果関係の分析
図で、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラブヘ
ッドから41%〜50%シャフト長さの範囲内に設けた
場合が、最も回復力が効果良かった。
【0039】上記図11(A)、(B)両図の曲線をまとめ
て見ると、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラ
ブヘッドから44%〜50%シャフト長さの範囲内に設
ければ、振動吸収と回復力効果を最も優れた状態に兼合
わせることができる。
て見ると、凹陥部4をゴルフクラブ・シャフト2のクラ
ブヘッドから44%〜50%シャフト長さの範囲内に設
ければ、振動吸収と回復力効果を最も優れた状態に兼合
わせることができる。
【0040】
【発明の効果】上記の説明より明らかなように、本発明
に係わるゴルフクラブのシャフトは、炭素繊維強化複合
材料により中空形状と形成したシャフトにおいて、特
に、第1隆起部と第2隆起部と、その間に凹陥部を設け
た特殊な幾何学的形状としているため、打球時に生じた
振動波を確実に減衰させて、ゴルフボールをより快適且
つ順調に打撃してプレーすることができる。また、打球
時にシャフトに生じる歪みエネルギーをシャフトに蓄え
て、クラブヘッドのボールに加えた衝撃力を増強して、
ボールの運動量に変化を与えて球速を速くすることがで
きる。
に係わるゴルフクラブのシャフトは、炭素繊維強化複合
材料により中空形状と形成したシャフトにおいて、特
に、第1隆起部と第2隆起部と、その間に凹陥部を設け
た特殊な幾何学的形状としているため、打球時に生じた
振動波を確実に減衰させて、ゴルフボールをより快適且
つ順調に打撃してプレーすることができる。また、打球
時にシャフトに生じる歪みエネルギーをシャフトに蓄え
て、クラブヘッドのボールに加えた衝撃力を増強して、
ボールの運動量に変化を与えて球速を速くすることがで
きる。
【0041】また、シャフトに設けているキックポイン
トの外に、上記凹陥部がさらに副キックポイントとな
る。よって、双キックポイントの理論が実用化され、一
般のゴルフクラブが及ばない打球角度を提供して、ゴル
フボールを最も遠くへ飛ばすことができる。
トの外に、上記凹陥部がさらに副キックポイントとな
る。よって、双キックポイントの理論が実用化され、一
般のゴルフクラブが及ばない打球角度を提供して、ゴル
フボールを最も遠くへ飛ばすことができる。
【0042】さらに、炭素繊維強化複合材料を積層して
巻き付け、これら積層する繊維強化材の巻き付け角度に
異方性を持たせているため、ゴルフクラブの打球時に生
じる振動波を巧みに軽減させることができる。
巻き付け、これら積層する繊維強化材の巻き付け角度に
異方性を持たせているため、ゴルフクラブの打球時に生
じる振動波を巧みに軽減させることができる。
【図1】 本発明の実施例のゴルフクラブ・シャフトの
概略正面図である。
概略正面図である。
【図2】 (A)は本発明の打球時に生じる振動波の伝達
当初の波形角度変化を示す図面、(B)は本発明の打球時
に生じる振動波の振幅の伝達変化を示す図面である。
当初の波形角度変化を示す図面、(B)は本発明の打球時
に生じる振動波の振幅の伝達変化を示す図面である。
【図3】 (A)は本発明のゴルフクラブ・シャフトの
振動波伝達態様の実験法を示す概略図、(B)は従来の
ゴルフクラブ・シャフトの振動波伝達態様の実験法を示
す概略図である。
振動波伝達態様の実験法を示す概略図、(B)は従来の
ゴルフクラブ・シャフトの振動波伝達態様の実験法を示
す概略図である。
【図4】 図3の実験によるゴルフクラブ・シャフトの
グリップの振動波伝達態様を示すもので、(A)はグリ
ップの斜視図、(B)は本発明と従来例とにおける振動
波伝達態様の差異を数値分析によって比較して示した図
である。
グリップの振動波伝達態様を示すもので、(A)はグリ
ップの斜視図、(B)は本発明と従来例とにおける振動
波伝達態様の差異を数値分析によって比較して示した図
である。
【図5】 (A)(B)は本発明の打球時における受力
曲線を示す図である。
曲線を示す図である。
【図6】 従来のゴルフクラブ・シャフトの打球時にお
ける歪みエネルギーの分布を示す図である。
ける歪みエネルギーの分布を示す図である。
【図7】 本発明のゴルフクラブ・シャフトの打球時に
おける歪みエネルギーの分布を示ず図である。
おける歪みエネルギーの分布を示ず図である。
【図8】 本発明のゴルフクラブ・シャフトの打球時に
おけるキックポイント及び副キックポイントの位置を示
ず図である。
おけるキックポイント及び副キックポイントの位置を示
ず図である。
【図9】 本発明のゴルフクラブ・シャフトにおける炭
素繊維強化複合材料の積層構造を示す部分断面図であ
る。
素繊維強化複合材料の積層構造を示す部分断面図であ
る。
【図10】 (A)は本発明のゴルフクラブ・シャフト
の軸線に対して直角方向の断面図、(B)は(A)の内
部応力分布を示す図面、(C)は(A)と逆構成とした
場合の内部応力分布を示す面、(D)および(E)はひ
びや割れ目の成長状態を示す断面図である。
の軸線に対して直角方向の断面図、(B)は(A)の内
部応力分布を示す図面、(C)は(A)と逆構成とした
場合の内部応力分布を示す面、(D)および(E)はひ
びや割れ目の成長状態を示す断面図である。
【図11】 (A)は本発明のゴルフクラブ・シャフトの
凹陥部の位置と振動吸収の効果との関係を示す図面、
(B)は本発明のゴルフクラブ・シャフトの凹陥部の位置
と回復力の効果との関係を示す図面である。
凹陥部の位置と振動吸収の効果との関係を示す図面、
(B)は本発明のゴルフクラブ・シャフトの凹陥部の位置
と回復力の効果との関係を示す図面である。
【図12】 (A)(B)は従来のゴルフクラブ・シャ
フトの打球時における受力による湾曲状態を示す概略図
である。
フトの打球時における受力による湾曲状態を示す概略図
である。
【図13】 (A)(B)は従来のゴルフクラブ・シャ
フトの打球時におけるキックポイントの代表的位置とボ
ールとの飛び関係を示す概略図である。
フトの打球時におけるキックポイントの代表的位置とボ
ールとの飛び関係を示す概略図である。
3 上シャフト部 31 グリップ 32 第1隆起部 4 凹陥部 41 窪み 5 下シャフト部 51 クラブヘッド 52 第2隆起部 81 第1の包覆層 82 第2の包覆層 83 第3の包覆層 84 第4の包覆層
Claims (5)
- 【請求項1】 炭素繊維強化複合材料により形成された
シャフトの上端から下端へと上シャフト部(3)、凹陥部
(4)及び下シャフト部(5)を設け、 上記上シャフト部(3)の外径を上から下へと緩い先細テ
ーパ状に縮小させると共に該上シャフト部(3)の上端に
グリップ(31)を設け、かつ、上シャフト部(3)の下
端近くに外径が大きく膨脹させた第1隆起部(32)を形
成し、 上記下シャフト部(5)の外径を上から下へと緩い先細テ
ーパ状に縮小させて、その下端にクラブヘッド(51)を
装着すると共に、上端近くに外径を大きく膨張した第2
隆起部(52)を形成し、 上記凹陥部(4)を上記第1隆起部(32)と上記第2隆起
部(52)との間に対向して外径を漸次縮小させた窪み
(41)より形成していることを特徴とするゴルフクラブ
のシャフト。 - 【請求項2】 上記シャフトは中空筒形状で、炭素繊維
強化材の樹脂シートを積層して形成している請求項1に
記載のゴルフクラブのシャフト。 - 【請求項3】 上記炭素繊維強化材の樹脂シートにより
第1,第2,第3および第4の包覆層(81,82,83,
84)を形成し、 上記第1の包覆層(81)は、上シャフト部(3)におい
て、炭素繊維強化材の異方性巻付け角度で巻き付かせ、 上記第2の包覆層(82)を、上シャフト部(3)におい
て、軸方向に対して小角度で且つ非線形の角度変化を持
たせて上記第1の包覆層(81)の外周面に巻付かせると
共に、凹陥部(4)へ延伸した部分には2次の角度変化に
より小角度から比較的大角度に変化させて連続して下シ
ャフト部(5)の中間位置まで巻き付かせ、 上記第3の包覆層(83)をシャフトの軸線に対して45
度の角度で凹陥部(4)の下端から下シャフト部(5)へと
第2の包覆層(82)の外周面に巻き付かせ、 上記第4の包覆層(84)を第1,第2,第3の包覆層
(81,82,83)を保護し且つ整い合せて連結させるよ
うにシャフト周回りの外部に巻き付かせると共に、該第
4の包覆層(84)の巻付け角度を非線形に変化させてシ
ャフト全体に対して最終的な調整を行なうようにしてな
る請求項2に記載のゴルフクラブのシャフト。 - 【請求項4】 上記凹陥部(4)をシャフトの全長に対し
て、クラブヘッド(51)の取付位置から44%〜57%
の範囲内に設けて、最良の振動減衰率効果を得る構成と
している請求項1乃至請求項3のいすれか1項に記載の
ゴルフクラブのシャフト。 - 【請求項5】 上記凹陥部(4)をシャフトの全長に対し
て、クラブヘッド(51)の取付位置から41%〜50%
の範囲内に設けて、最良の回復力効果を得る構成として
いる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゴル
フクラブのシャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7012094A JP2958318B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ゴルフクラブのシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7012094A JP2958318B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ゴルフクラブのシャフト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08196670A true JPH08196670A (ja) | 1996-08-06 |
JP2958318B2 JP2958318B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=11795995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7012094A Expired - Lifetime JP2958318B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ゴルフクラブのシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2958318B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013103114A1 (ja) * | 2012-01-06 | 2013-07-11 | グローブライド株式会社 | 樹脂長尺部材の設計システム |
JP2021132555A (ja) * | 2020-02-26 | 2021-09-13 | グローブライド株式会社 | 釣竿の性能を客観的に評価するための評価方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3088572U (ja) * | 2001-10-17 | 2002-09-20 | 成元 三和 | セメントモルタルによる耐火構造の鋼板床 |
-
1995
- 1995-01-27 JP JP7012094A patent/JP2958318B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
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