JPH08195295A - 誘導結合型プラズマトーチ - Google Patents

誘導結合型プラズマトーチ

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JPH08195295A
JPH08195295A JP7006095A JP609595A JPH08195295A JP H08195295 A JPH08195295 A JP H08195295A JP 7006095 A JP7006095 A JP 7006095A JP 609595 A JP609595 A JP 609595A JP H08195295 A JPH08195295 A JP H08195295A
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JP
Japan
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plasma
torch
outer cylinder
plasma torch
medium
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Application number
JP7006095A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Nagao
泰明 長尾
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラズマ点火が容易で、しかも常圧の使用条件
下でも安定した熱プラズマが得られる高周波誘導結合型
プラズマトーチを提供する。 【構成】高周波電源4に接続した誘導コイル3を巻装し
たトーチ外筒2の筒内中心部に、耐熱性の高い導電性材
質で作られた例えばカーボン製ロッド9などのプラズマ
点火用媒体をトーチ外筒の中心軸と同軸に配置し、該プ
ラズマ点火用媒体を高周波誘導加熱により灼熱状態に加
熱させつつ、この状態で前記媒体とトーチ外筒との間に
仕切られたガス通路(プラズマ誘起電界強度の高い領
域)にプラズマガスを送り込んで熱プラズマを生成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温の熱プラズマを利
用する工業的規模の物質処理装置向けとして好適な高周
波誘導結合型プラズマトーチ(ICPプラズマトーチ)
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱プラズマの利用については、よく知ら
れているように加工,化学反応,材料分析など広い分野
での応用技術が既に展開されており、最近では熱プラズ
マによるフロンガスの分解処理(電気学会誌:Vol11
4,No 11(1994),p719〜722「高周波
プラズマでフロンを分解する」で紹介されている)、ご
み焼却場で発生した金属を含む焼却残渣(焼却灰)を熱
プラズマを熱源として溶融処理し、焼却残渣の減容化,
および金属成分を残渣から分別するなどの工業的な用途
への試みもなされている。
【0003】一方、熱プラズマ発生用のプラズマトーチ
としては、従来より電極型の直流プラズマトーチ,電極
を使用しない高周波誘導結合型プラズマトーチ,および
前記の高周波誘導結合型プラズマトーチに直流プラズマ
トーチを組合わせ、軸方向に噴出させた直流アークプラ
ズマに高周波プラズマを重畳させて熱プラズマの点火,
およびプラズマの安定維持を図るようにしたハイブリッ
ドプラズマトーチなどが知られている。
【0004】ここで、前記した各種プラズマトーチの代
表例としてハイブリッドプラズマトーチの構成を図3に
示す。図において、1は石英,特殊セラミックなどで作
られたトーチ外筒2,誘導コイル3,高周波電源4から
なる高周波誘導結合型プラズマトーチ、5はカソード電
極6,アノード電極7を備えて直流電源8に接続した直
流プラズマトーチであり、該直流プラズマトーチ5は誘
導結合型プラズマトーチ1の外筒2の後端部に組み込ま
れている。なお、8はプラズマガスの供給口、9は被処
理物質の導入口である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来における各種方式のプラズマトーチは、用途の制約、
プラズマの点火,安定維持などで次記のような問題点が
ある。 1)直流プラズマトーチ,ハイブリッドプラズマトーチ
など電極を使用するものでは、アノード,カソードの電
極材料の一部が蒸発してその材質がプラズマ中に混入し
て化学的に干渉することが避けられず、このために化学
反応装置への適用が制約されるほか、プラズマトーチを
長期間稼働させるには消耗した電極を交換するメンテナ
ンスが必要であるなど、その保守管理が厄介である。
【0006】2)ハイブリッドプラズマトーチは、先記
したようにプラズマの点火が容易で、かつ安定性のよい
高温プラズマを定常的に発生できる利点がある反面、図
3からも判るようにトーチ外筒2の入口端を直流プラズ
マトーチ5が塞いでいることから、被処理物質の導入口
9も側方位置に規制される。そのために、工業的な規模
で多量の被処理物を処理したい場合に、プラズマフレー
ム(炎)の中に被処理物を均一に分散させて供給するこ
とが困難である。
【0007】3)一方、高周波誘導結合型プラズマトー
チは、電極を使用しない(電極の蒸発による化学的干渉
もない)ので化学反応装置への適用にも制約を受けるこ
ともなく、かつメンテナンスフリーで長期間稼働できる
などの特長がある反面、起動の際にはスパーク放電など
により周囲のガスに放電を移行させるなどの点火手段が
必要であるほか、熱プラズマを安定維持させるにはプラ
ズマトーチを設置した反応炉を常圧(大気圧)より低い
圧力に減圧する(先記した電気学会誌の報告例では反応
炉の炉内圧力を26.6kPaに減圧するようにしてい
る)必要があり、常圧での使用が困難である。
【0008】さらに、高周波誘導結合型プラズマトーチ
には次のような問題もある。すなわち、誘導コイルに高
周波電流を流して交番磁界を与えた際に、その電磁誘導
作用によりプラズマトーチの内部に生じるプラズマ誘起
電界強度E(r,t) は、誘導コイルの単位長さ当たりの巻
回数をs,中心からの半径をr,透磁率をμ0 ,誘導コ
イルに流れる交番電流をIcos ωt として、次式で表さ
れる。
【0009】 E(r,t) =0.5rωμ0 s・Icos ωt ────────(1) 但し、ω=2πf(f:高周波電源の周波数) 上式(1)から判るように、プラズマ誘起電界強度E
(r,t) は半径rが大きいほど、つまりトーチ外筒の壁面
に近いほど大きい。したがって、プラズマを誘起させる
エネルギーはプラズマトーチ内の外周部分に集中して中
心部にはエネルギーが殆ど分配されず、このことがプラ
ズマの生成を不安定にし、プラズマトーチの大口径化を
阻む一要因となっている。
【0010】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、プラズマ点火が容易で、しかも常圧の下でも熱
プラズマの安定維持が図れるよう巧みに構成した高周波
誘導型プラズマトーチを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、高周波電源に接続した誘導コイル
を巻装したトーチ外筒の筒内中心部に、耐熱性の高い導
電性材質で作られたロッド,ないし中空パイプとして誘
導加熱を受けるプラズマ点火用媒体をトーチ外筒の中心
軸と同軸に配置し、該プラズマ点火用媒体の外周とトー
チ外筒との間に仕切られたガス通路にプラズマガスを供
給して熱プラズマを発生させるものとする。
【0012】ここで、前記のプラズマ点火用媒体の材質
としては、カーボン,あるいはタングステンが好適であ
る。また、前記構成においては、中空パイプのプラズマ
点火用媒体を被処理物質の投入口として、該パイプを通
じて外部から熱プラズマ中に被処理物質を供給すること
ができる。
【0013】
【作用】プラズマトーチの中心部に耐熱性の高い導電性
ロッド,あるいは中空パイプとしてなるプラズマ点火用
媒体を設置して誘導コイルに高周波電流を給電すると、
誘導加熱の原理によりプラズマ点火用媒体が高温となっ
てその表面が灼熱状態となる。また、トーチ外筒とプラ
ズマ点火用媒体との間に仕切られたガス通路は、先記し
た式(1)で述べたようにプラズマ誘起電界強度の高い
領域となる。したがって、この状態で前記のガス通路に
プラズマガスを送り込むと、プラズマガスは強電界領域
を通過するとともに、灼熱されたプラズマ点火用媒体か
らの加熱を受けて励起電離し、容易にプラズマ化する。
これにより、プラズマ点火が容易となり、かつ常圧の使
用条件でも定常的に安定したプラズマが生成維持され
る。
【0014】また、プラズマ点火用媒体として中空パイ
プを採用することにより、誘導加熱効果を損なうことな
く、該パイプを被処理物質の投入口として外部から被処
理物質を熱プラズマ中に直接分散供給することができて
有利である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、各実施例の図中で図3に対応する同一部材
には同じ符号が付してある。 実施例1:図1において、誘導コイル3を巻装したトー
チ外筒2の中心部には外筒と中心軸と同軸上にプラズマ
点火用媒体として高耐熱性と導電性を併せ持ったカーボ
ン製のロッド9が設置されており、該ロッド9の外周と
トーチ外筒2との間にプラズマガス供給通路を仕切るよ
うにしている。ここで、プラズマガス供給通路を高いプ
ラズマ誘起電界強度の領域に画成するためには、前記ロ
ッド9の径寸法dはトーチ外筒2の直径をDとしてd≧
1/2・Dに設定するのがよい。
【0016】かかる構成で高周波電源4から誘導コイル
3に高周波電流を給電すると、カーボン製ロッド9が高
周波誘導加熱により高温となり、その表面が灼熱状態に
なる。この状態でロッド9とトーチ外筒2との間のガス
通路にプラズマガスを流すことにより、プラズマガスは
容易にプラズマ化して熱プラズマフレーム(炎)10が
生成される。なお、プラズマ点火用媒体の材質としてカ
ーボンの代わり耐熱性の高いタングステンを採用するこ
ともできる。また、発明者等の行った実験によれば、前
記構成により常圧(大気圧)の使用条件下でもプラズマ
点火が容易で、かつ定常的に安定したプラズマ流を生成
維持できることが確認されている。
【0017】実施例2:図2は本発明の応用実施例を示
すものであり、この実施例においては、プラズマトーチ
の中心部に設置したプラズマ点火用媒体として、実施例
1におけるカーボン製ロッド9の代わりに、同じくカー
ボンで作られた中空パイプ11を採用し、この中空パイ
プ11を被処理物質投入口11aとして外部から被処理
物質をプラズマフレーム10の中へ供給するようにして
いる。なお、中空パイプ11をカーボン製の代わりにタ
ングステン製として実施することもできる。
【0018】かかる構成による動作原理は実施例1と同
様であるが、特にプラズマ点火用媒体として中空パイプ
11を採用することにより、誘導加熱効果を損なうこと
なく、むしろ実施例1のロッド状媒体に比べて熱容量が
小さくなる分だけ加熱昇温され易くなるほか、当該パイ
プを被処理物質の投入口として外部から送り込んだ被処
理物質を直線プラズマフレーム10の中に分散供給する
ことができ、多量の被処理物質を迅速処理する場合に有
利である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、従来構成の高周波誘導結合型プラズマトーチと比べ
て、特別に予備放電させる点火手段を設けることなし
に、トーチ内の中心部に設置したプラズマ点火用媒体が
誘導加熱されてプラズマ点火が容易で、しかも定常的に
も安定性のよいプラズマを生成維持することができる。
これにより、常圧(大気圧)での使用が可能である工業
的規模の用途に好適な誘導結合型プラズマトーチを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に対応するプラズマトーチの
構成断面図
【図2】本発明の実施例2に対応するプラズマトーチの
構成断面図
【図3】従来におけるハイブリッドプラズマトーチの構
成断面図
【符号の説明】
1 誘導結合型プラズマトーチ 2 トーチ外筒 3 誘導コイル 4 高周波電源 9 カーボン製ロッド(プラズマ点火用媒体) 10 プラズマフレーム 11 カーボン製中空パイプ(プラズマ点火用媒体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波電源に接続した誘導コイルを巻装し
    たトーチ外筒の筒内中心部に、耐熱性の高い導電性材質
    で作られたロッド,ないし中空パイプとして誘導加熱を
    受けるプラズマ点火用媒体をトーチ外筒の中心軸と同軸
    に配置し、該プラズマ点火用媒体の外周とトーチ外筒と
    の間に仕切られたガス通路にプラズマガスを供給して熱
    プラズマを発生させることを特徴とする誘導結合型プラ
    ズマトーチ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラズマトーチにおいて、
    プラズマ点火用媒体の材質がカーボンであることを特徴
    とする誘導結合型プラズマトーチ。
  3. 【請求項3】請求項1記載のプラズマトーチにおいて、
    プラズマ点火用媒体の材質がタングステンであることを
    特徴とする誘導結合型プラズマトーチ。
  4. 【請求項4】請求項1記載のプラズマトーチにおいて、
    中空パイプのプラズマ点火用媒体が被処理物質の投入口
    を兼ねていることを特徴とする誘導結合型プラズマトー
    チ。
JP7006095A 1995-01-19 1995-01-19 誘導結合型プラズマトーチ Pending JPH08195295A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7204220B2 (en) * 2002-08-28 2007-04-17 Robert Bosch Gmbh Device for igniting an air-fuel mixture in an internal combustion engine by means of a high frequency electric energy source
US7891217B2 (en) 2004-10-29 2011-02-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of producing an optical fiber preform
CN102271452A (zh) * 2010-06-03 2011-12-07 成都阳流科技发展有限公司 一种热等离子体弧焰发生器
KR20210122546A (ko) * 2020-04-01 2021-10-12 한국기계연구원 하이브리드 플라즈마 장치

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