JPH08195070A - 車載選曲装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲データベースに格納された曲から所望の曲
を容易に選択する。 【構成】 車両運転席近傍には情報入力手段としてマイ
クロフォン１２が設けられ、ユーザ（車両搭乗者）１０
が演奏を希望する曲の一部の歌詞を入力する。マイクロ
フォン１２からの音声信号は音声認識部１４に出力さ
れ、入力された音声信号を文字列に展開することによ
り、歌詞を認識する。認識された歌詞は、さらに曲検索
／制御部１６に出力される。曲検索／制御部１６は、後
述するように認識された歌詞と曲データベース１８に格
納されている曲の歌詞とを照合し、所定の評価値で一致
すると判定された曲を検索する。検索して得られた曲が
複数存在する場合には、その複数の曲をメモリに格納す
る。そして、曲データベース１８から検索して得られた
曲の一部を順次再生部２０で再生しスピーカ２２からそ
の曲を順次流す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車載選曲装置、特に複数
の曲を検索した場合の処理機能を備えた装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、曲データベースを備え、入力
装置から演奏を希望する曲の題名などを入力して選曲す
る装置が知られている。

【０００３】例えば、特開平３−１２８８９号公報に
は、マイクロフォンから入力される歌詞を記憶手段に記
憶し、この入力された歌詞と曲データベースに格納され
ている曲の歌詞を照合し、一致したときに認識情報を出
力する選曲機が開示されている。これによれば、曲名が
不明の場合にも、その歌詞を入力するだけで、所望の曲
を選曲することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術では、入力された歌詞に一致する歌詞を有する曲
が複数存在するような場合（一致か否かを判定する評価
値に依存する）には、エラー表示がなされて選曲不能状
態となり、このためユーザは再度歌詞を入力せざるを得
ない問題があった。

【０００５】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、その目的は、曲の一部の情報を入
力するのみで、所望の曲を容易に選択できる車載選曲装
置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の車載選曲装置は、曲データベース
と、演奏を希望する曲の少なくとも一部の情報を入力す
る入力手段と、前記曲データベースと入力された情報を
照合し、該当する曲を検索する検索手段と、検索して得
られた曲が複数存在する場合にこれらの曲の一部を順次
再生する再生手段と、再生された曲を選択する選択手段
とを有することを特徴とする。

【０００７】また、上記目的を達成するために、請求項
２記載の車載選曲装置は、請求項１記載の車載選曲装置
において、前記入力手段は、手書き文字を入力すること
を特徴とする。

【０００８】

【作用】請求項１記載の車載選曲装置では、演奏を希望
する曲の少なくとも一部の情報（歌詞やメロディなど）
を検索条件として入力し、この検索条件を満たす曲が複
数存在する場合には、これらの曲の一部（イントロ部）
を順次再生する。

【０００９】これにより、ユーザ（車両搭乗者）は順次
流れてくる曲の一部を聞き、所望の曲を容易に選択する
ことができる。

【００１０】請求項２記載の車載選曲装置では、手書き
文字を入力する。これにより、音声による入力が困難な
場合にも、容易に所望の曲を選択できる。

【００１１】

【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。

【００１２】第１実施例 図１には本実施例の構成ブロック図が示されている。車
両運転席近傍には情報入力手段としてマイクロフォン１
２が設けられ、ユーザ（車両搭乗者）１０が演奏を希望
する曲の一部の歌詞を入力する。マイクロフォン１２か
らの音声信号は音声認識部１４に出力され、入力された
音声信号を文字列に展開することにより、歌詞を認識す
る。認識された歌詞は、さらに曲検索／制御部１６に出
力される。曲検索／制御部１６は、後述するように認識
された歌詞と曲データベース１８に格納されている曲の
歌詞とを照合し、所定の評価値で一致すると判定された
曲を検索する。検索して得られた曲が複数存在する場合
には、その複数の曲を抽出する。そして、検索して得ら
れた曲の一部（イントロ部）を順次再生部２０で再生し
スピーカ２２からその曲を順次流す構成である。なお、
マイクロフォン１２は、スピーカ２２から順次流れる曲
の一つをユーザ１０が選択するための選択手段としても
機能し、該当する曲が流れた時点でユーザ１０がその曲
を音声で入力すると、曲検索／制御部１６が再生してい
るその曲を特定し、曲データベース１８にアクセスして
その曲の全部を再生部２０で再生し、演奏する。曲デー
タベース１８としてはＣＤ、再生部２０としてはＣＤプ
レイヤー等を用いることができ、また、曲検索／制御部
１６はマイクロコンピュータで構成される。

【００１３】図２には曲検索／制御部１６の具体的な構
成が示されている。曲検索／制御部１６は、マッチング
部１６ａ、選曲制御部１６ｂ、歌詞抽出部１６ｃ及び図
示しないタイマを含んで構成される。歌詞抽出部１６ｃ
は、曲データベース１８に格納された曲の歌詞を抽出
し、その曲の識別情報とともにメモリに格納している。
マッチング部１６ａは、音声認識部１４から入力した歌
詞と歌詞抽出部１６ｃから入力した歌詞を照合し、一致
するか否かを判定する。一致不一致の判定は、例えば入
力歌詞と記憶歌詞の差分を演算し、その差分値と所定の
評価値を大小比較することにより行うことができる。入
力歌詞と記憶歌詞が一致すると判定された場合には、一
致信号及び一致した曲の識別情報を選曲制御部１６ｂに
出力する。選曲制御部１６ｂは、入力した識別情報に基
づき、曲データベース１８にアクセスして該当する曲の
一部（イントロ部）を再生部２０で再生する、該当する
曲が複数存在する場合には、順次それらの曲のイントロ
部を再生部２０で再生する。曲データベースがＣＤで再
生部２０がＣＤプレイヤーの場合、選曲制御部１６ｂは
ＣＤの最初の数トラックのみを再生すべくＣＤプレイヤ
ーを駆動すれば、イントロ部のみを容易に再生できる。

【００１４】図３には本実施例の処理フローチャートが
示されている。まず、ユーザ１０がマイクロフォン１２
を用いて検索条件として演奏を希望する曲の歌詞の一部
を入力する（Ｓ１０１）。すると、曲検索／制御部１６
では、検索条件としての歌詞に一致する歌詞を有する曲
を検索し、該当する曲を抽出する。該当する曲が複数存
在する場合には、それらを全て抽出する（Ｓ１０２）。

【００１５】次に、検索条件の追加の有無、すなわち、
ユーザ１０が歌詞以外の曲に関する情報（例えば歌手
名）を入力したか否かを判定し（Ｓ１０３）、入力した
場合にはその入力情報の種別に応じた検索を実行し、抽
出された曲の中で追加された条件に合致する曲のみを抽
出する。検索条件がもはや入力されない場合には、曲検
索／制御部１６は抽出された複数曲の内、最初の曲（最
初に一致すると判定された曲）を再生部２０にセットし
（Ｓ１０４）、そのイントロ部のみを再生する（Ｓ１０
５）。イントロの再生を開始すると同時に、曲検索／制
御部１６は内蔵タイマをリセットし、カウントを開始す
る（Ｓ１０６）。

【００１６】次に、ユーザ１０が選択のためのキーワー
ド（例えば、「これ」、「ストップ」、「ＯＫ」等）を
マイクロフォン１２から入力したか否かを判定し、イン
トロを聞いたユーザ１０がキーワードを入力した場合に
は、選曲処理を終了し、現在再生している曲の全部を再
生部２０で再生する。一方、ユーザ１０がキーワードを
入力しない場合には、タイムアウトか否かを判定し（Ｓ
１０８）、所定時間経過した場合には、曲検索／制御部
１６は検索して得られた曲の内、次の曲のイントロを同
様にして再生部２０で再生する（Ｓ１０９）。なお、検
索条件に一致する曲が存在しない場合には、曲検索／制
御部１６はスピーカ２２から「もう一度入力して下さ
い。」等のメッセージを音声で出力し、再入力を促す。

【００１７】このように、本実施例ではユーザ１０より
キーワードが入力されない限り、検索条件（歌詞の一
部）に一致する全ての曲のイントロを順次演奏するの
で、ユーザ１０は改めて検索条件を入力することなく、
容易に所望の曲を選択することが可能となる。

【００１８】第２実施例 上述した第１実施例では、検索条件として曲の一部の歌
詞を入力したが、ユーザが曲の一部を口ずさむことによ
り、そのメロディを検索条件として用いることができ
る。

【００１９】図４にはこの場合の構成ブロック図が示さ
れており、マイクロフォン１２からの出力はローパスフ
ィルタ２４で高域成分が除去され、さらにＡ／Ｄ２６で
所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換され、
メモリ２８に格納される。一方、曲検索／制御部１６は
マッチング部１６ａ、選曲制御部１６ｂ、Ａ／Ｄ１６ｄ
及びメモリ１６ｅを含んで構成され、曲データベースに
格納された曲のデジタル信号がメモリ１６ｅに格納され
ている。そして、マッチング部１６ａでは、メモリ２８
に格納された入力データ（曲の一部でイントロ部とは限
らない）とメモリ１６ｅに格納された曲データベース１
８のデータとを照合し、一致する場合に選曲制御部１６
ｂに出力する。なお、本実施例でも一致する曲が複数存
在する場合には（メロディで検索する場合、一致する曲
は歌詞の場合より多くなると考えられる）、第１実施例
と同様にそのイントロ部を順次再生するのは言うまでも
ない。

【００２０】これにより、ユーザは歌詞を忘れた場合で
も、知っているメロディのみを口ずさむことにより、所
望の曲を容易に選択できる。

【００２１】第３実施例 第２実施例ではメロディを検索条件としたが、本実施例
では、ユーザから入力された曲の一部のメロディを音符
の時系列データに変換し、この音符データを検索条件と
して用いる。

【００２２】図５には本実施例の構成ブロック図が示さ
れている。図４のメモリ２８の代わりに周波数分析部３
０及び音符展開部３２が設けられ、これに対応して曲検
索／制御部１６にも周波数分析部１６ｆ及び音符展開部
１６ｇが設けられる。周波数分析部３０（及び１６ｆ）
は入力データを周波数分析し、音符展開部３２に出力す
る。音符展開部３２（及び１６ｇ）は入力した周波数成
分に対応する音符を順次割り当て、音符の時系列データ
を作成し記憶する。そして、マッチング部１６ａでは、
入力された音符データと曲データベースの音符データを
照合し、一致する場合に選曲制御部１６ｂに出力する。
一致する曲が複数存在する場合には、第１及び第２実施
例と同様にそのイントロ部を順次再生する。

【００２３】本実施例によっても、ユーザは歌詞を忘れ
た場合でも、知っているメロディのみを口ずさむことに
より、所望の曲を容易に選択できる。

【００２４】第４実施例 上述した各実施例では、音声で検索条件を入力する場合
を示したが、これは主に車両運転者が選曲する場合を考
慮したものである。一方、同乗者が検索条件を入力する
場合には、手元操作により入力することも考えられる。

【００２５】そこで、本実施例では、主に同乗者が選曲
する場合を考慮し、歌詞の一部（あるいは歌手名など）
を操作パッドに手書きで入力することにより検索条件を
入力する場合を示す。

【００２６】図６には本実施例の構成ブロック図が示さ
れている。図２の構成と異なる点は、音声認識部１４の
代わりに手書き文字認識部３４が設けられたことであ
る。ユーザ１０が歌詞の一部を手書きで入力すると、手
書き文字認識部３４がその文字を認識し、マッチング部
１６ａに出力する。以後の処理は、第１実施例と同様で
ある。

【００２７】これにより、音声で検索条件を入力できな
い場合にも、容易に所望の曲を選択できる。

【００２８】第５実施例 図７には本実施例の構成ブロック図が示されている。本
実施例では、画像認識部３６が設けられ、ユーザ１０が
書いた楽譜や「レ」、「ミ」等の文字列を画像認識部３
６で認識し、音符列としてマッチング１６ａに出力す
る。なお、画像認識部３６はＣＣＤアレイを有するイメ
ージリーダを用いることができる。一方、曲検索／制御
部１６は第３実施例と同様に音符列抽出部１６ｈを備
え、曲データベースの全曲の音符データをマッチング部
１６ａに出力する。以後の処理は、各実施例と同様であ
る。

【００２９】本実施例によっても、音声で検索条件を入
力できない場合に、容易に所望の曲を選択できる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１乃至請求
項２記載の車載選曲装置によれば、曲データベースに格
納された複数の曲から所望の曲を容易に選曲できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施例の構成ブロック図であ
る。

【図２】 同実施例の曲検索／制御部の詳細ブロック図
である。

【図３】 同実施例の処理フローチャートである。

【図４】 本発明の第２実施例の構成ブロック図であ
る。

【図５】 本発明の第３実施例の構成ブロック図であ
る。

【図６】 本発明の第４実施例の構成ブロック図であ
る。

【図７】 本発明の第５実施例の構成ブロック図であ
る。

【符号の説明】

１０ ユーザ、１２ マイクロフォン、１４ 音声認識
部、１６ 曲検索／制御部、１８ 曲データベース、２
０ 再生部、２２ スピーカ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 曲データベースと、 演奏を希望する曲の少なくとも一部の情報を入力する入
   力手段と、 前記曲データベースと入力された情報を照合し、該当す
   る曲を検索する検索手段と、 検索して得られた曲が複数存在する場合にこれらの曲の
   一部を順次再生する再生手段と、 再生された曲を選択する選択手段と、 を有することを特徴とする車載選曲装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車載選曲装置において、 前記入力手段は、手書き文字を入力することを特徴とす
   る車載選曲装置。