JPH08194008A - 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

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Publication number
JPH08194008A
JPH08194008A JP516095A JP516095A JPH08194008A JP H08194008 A JPH08194008 A JP H08194008A JP 516095 A JP516095 A JP 516095A JP 516095 A JP516095 A JP 516095A JP H08194008 A JPH08194008 A JP H08194008A
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JP
Japan
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tone wheel
peripheral surface
sensor
stator
circumferential direction
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Application number
JP516095A
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English (en)
Inventor
Hideo Ouchi
英男 大内
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転速度検出の精度の確保とセンサ20の出
力電圧の確保とを、高度のレベルで両立させる。 【構成】 トーンホイール13の小径部14には複数の
透孔17を、円周方向に亙って等間隔に形成している。
隣り合う透孔17同士の間に存在する柱部の幅寸法を、
0.75〜1.4mmの範囲に規制する。この結果、セン
サ20のステータ23に流れる磁束の量を確保して、セ
ンサ20の出力を大きくできる。又、透孔17及び柱部
の数を多くして、回転速度検出の精度を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る回転速度検出装置
付転がり軸受ユニットは、自動車の車輪を懸架装置に回
転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出す
る為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)、或はトラクションコントロールシステム
(TCS)を制御すべく、この車輪の回転速度を検出す
る為の回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとして、
従来から種々の構造のものが知られている。この様な回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットに組み込まれる回
転速度検出装置は何れも、車輪と共に回転するトーンホ
イールと、このトーンホイールの回転速度に比例した周
波数で変化する出力信号を出すセンサとを備える。トー
ンホイール及びセンサの種類に就いては従来から種々知
られている。このうちで、トーンホイールとして磁性材
製のものを使用し、このトーンホイールの回転に応じて
センサを構成するコイルに惹起される電圧を変化させ
る、所謂パッシブ型のものが、高価な構成部品を使用し
ない事から、広く使用されている。又、この様なパッシ
ブ型の回転速度検出装置に於いて、センサの出力を大き
くすべく、このセンサを円環状に構成する事も、例えば
発明協会公開技報94−16051に記載されている様
に、従来から知られている。
【0003】図5〜6は、この公開技報に記載された回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示している。回
転輪を構成するハブ1の外端部(外とは車両への組み付
け状態で車両の幅方向外となる側を言い、各図の左)外
周面には、車輪を固定する為のフランジ部2を形成し、
第二の周面である中間部外周面には、回転側軌道面であ
る内輪軌道3aと段部4とを形成している。又、このハ
ブ1の外周面には、やはり第一の周面であるその外周面
に回転側軌道面である内輪軌道3bを形成した、やはり
回転輪を構成する内輪部材5を、その外端面を上記段部
4に突き当てた状態で外嵌支持している。尚、上記内輪
軌道3aは、ハブ1の外周面に直接形成する代りに、ハ
ブ1とは別体の内輪部材(図示せず)に形成し、この内
輪部材と上記内輪部材5とを、ハブ1に外嵌固定する場
合もある。
【0004】又、ハブ1の内端寄り部分には雄ねじ部6
を形成している。そして、この雄ねじ部6に螺合し更に
緊締したナット7により、上記内輪部材5をハブ1の外
周面の所定部分に固定している。ハブ1の周囲に配置さ
れた、固定輪である外輪相当部材8の中間部外周面に
は、この外輪相当部材8を懸架装置に固定する為の取付
部9を設けている。又、第一の周面である、この外輪相
当部材8の内周面には、それぞれが上記各内輪軌道3
a、3bに対向する、固定側軌道面である外輪軌道10
a、10bを形成している。そして、これら各内輪軌道
3a、3bと外輪軌道10a、10bとの間に、それぞ
れ複数ずつの転動体11、11を設けて、上記外輪相当
部材8の内側でのハブ1の回転を自在としている。尚、
図示の例では、転動体11、11として玉を使用してい
るが、重量の嵩む自動車用の転がり軸受ユニットの場合
には、転動体としてテーパころを使用する場合もある。
又、上記外輪相当部材8の外端部内周面と、ハブ1の外
周面との間には、シールリング12を装着して、外輪相
当部材8の内周面と上記ハブ1の外周面との間に存在
し、上記複数の転動体11、11を設けた空間の外端開
口部を塞いでいる。
【0005】上記内輪部材5の内端部(内とは、車両へ
の組み付け状態で車両の幅方向中央寄りとなる側を言
い、各図の右)で上記内輪軌道3bから外れた部分に
は、トーンホイール13の基端部(図5〜6の左端部)
を外嵌固定している。このトーンホイール13は、鋼板
等の磁性金属板により全体を円環状(短円筒状)に形成
されている。このトーンホイール13は、互いに同心に
形成された小径部14と大径部15とを、段部16によ
り連続させて成る。この様なトーンホイール13は、上
記大径部15を内輪部材5の端部外周面に外嵌し、上記
段部16をこの内輪部材5の端縁部に当接させた状態
で、この内輪部材5に支持固定している。従って円筒部
である上記小径部14は、上記内輪部材5と同心に支持
される。そして、この小径部14に、それぞれが回転側
除肉部である複数の透孔17を、円周方向に亙り等間隔
に形成している。各透孔17は同形状で、軸方向(図5
〜6の左右方向)に長い矩形としている。又、円周方向
に隣り合う透孔17の間にはそれぞれ、磁性体部分であ
る柱部を設けている。
【0006】外輪相当部材8の内端開口部は、ステンレ
ス鋼板、アルミニウム合金板等の金属板を絞り加工する
等により有底円筒状に造られた、カバー18で塞いでい
る。このカバー18を構成する円筒部19の内周側に、
円環状のセンサ20を包埋した合成樹脂21を保持固定
している。このセンサ20は、永久磁石22と、鋼板等
の磁性材により造られたステータ23と、コイル24と
を備えており、これら各部材22、23、24を上記合
成樹脂21中に包埋する事により、全体を円環状に構成
している。
【0007】上記センサ20の構成各部材のうちの永久
磁石22は、全体を円環状(円輪状)に形成されて、直
径方向に亙り着磁されている。そして、この永久磁石2
2の内周面を、上記トーンホイール13を構成する小径
部14の基端部で、上記透孔17を形成していない部分
の外周面に、微小隙間25を介して対向させている。
又、上記ステータ23は、断面が略J字形で全体を円環
状に造られている。そして、このステータ23を構成す
る外側円筒部26の端部内周面と上記永久磁石22の外
周面とを、近接若しくは当接させている。又、上記ステ
ータ23を構成する内側円筒部27の内周面を、上記ト
ーンホイール13の一部で、上記複数の透孔17を形成
した部分に、上記微小隙間25を介して対向させてい
る。更に、上記内側円筒部27には、それぞれが固定側
除肉部である複数の切り欠き28を、この内側円筒部2
7の円周方向に亙って、前記透孔17、17と等ピッチ
(中心角ピッチ)で形成している。従って、上記内側円
筒部27部分は、櫛歯状に形成されている。
【0008】更に、上記コイル24は、非磁性材製のボ
ビン29に導線を巻回する事により円環状に形成され、
上記ステータ23を構成する外側円筒部26の内周側部
分に配置されている。このコイル24に惹起される起電
力は、カバー18の外面に突設したコネクタ30から取
り出す。
【0009】上述の様に構成される回転速度検出装置付
転がり軸受ユニットの使用時、ハブ1と共にトーンホイ
ール13が回転すると、このトーンホイール13と対向
するステータ23内の磁束密度が変化し、上記コイル2
4に惹起される電圧が、上記ハブ1の回転速度に比例し
た周波数で変化する。ステータ23を流れる磁束の密度
変化に対応して上記コイル24に惹起される電圧が変化
する原理は、従来から広く知られた回転速度検出用セン
サの場合と同じである。又、トーンホイール13の回転
に応じてステータ23に流れる磁束の密度が変化する理
由は、次の通りである。
【0010】上記トーンホイール13に設けた複数の透
孔17と、ステータ23に設けた切り欠き28とは、互
いのピッチが等しい為、トーンホイール13の回転に伴
って全周に亙り同時に対向する瞬間がある。そして、こ
れら各透孔17と各切り欠き28とが互いに対向した瞬
間には、隣り合う透孔17同士の間に存在する磁性体で
ある柱部と、やはり隣り合う切り欠き28同士の間に存
在する磁性体である舌片とが、前記微小隙間25を介し
て互いに対向する。この様にそれぞれが磁性体である柱
部と舌片とが互いに対向した状態では、上記トーンホイ
ール13とステータ23との間に、高密度の磁束が流れ
る。
【0011】これに対して、上記透孔17と切り欠き2
8との位相が半分だけずれると、上記トーンホイール1
3とステータ23との間で流れる磁束の密度が低くな
る。即ち、この状態では、トーンホイール13に設けた
透孔17が上記舌片に対向すると同時に、ステータ23
に設けた切り欠き28が上記柱部に対向する。この様に
柱部が切り欠き28に、舌片が透孔17に、それぞれ対
向した状態では、上記トーンホイール13とステータ2
3との間に比較的大きな空隙が、全周に亙って存在す
る。そして、この状態では、これら両部材13、23の
間に流れる磁束の密度が低くなる。この結果、前記コイ
ル24に惹起される電圧が、前記ハブ1の回転速度に比
例して変化する。
【0012】上記センサ20は上述の様に作用する事に
より、コイル24に惹起される出力電圧を、ハブ1の回
転速度に比例した周波数で変化させるが、外輪相当部材
8の開口端部には、元々円環状の空間が存在する。従っ
て、上記センサ20を限られた空間に設置可能にし、し
かもこのセンサ20の出力を十分に大きくして、ハブ1
と共に回転する車輪の回転速度検出を確実に行なえる。
即ち、上記センサ20を構成する永久磁石22、ステー
タ23、及びコイル24は、それぞれトーンホイール1
3の全周を囲む円環状に形成されている。そして、上記
永久磁石22から出る磁束を、上記ステータ23の全周
に亙って流す様にしている為、このステータ23の内部
を流れる磁束の量を、このステータ23全体として十分
に多くできる。従って、このステータ23を通過する磁
束の密度変化に対応する、上記コイル24の電圧変化を
大きくできる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する、従来から知られた円環状のセンサ20を備えた
回転速度検出装置の場合には、それ以前から知られた棒
状のセンサを使用した構造のものに比べれば、大きな出
力を得られる。ところが、回転速度検出の精度向上を図
ろうとした場合には、センサ20を円環状に形成して、
永久磁石22、ステータ23、コイル24を大きくして
いる割合には出力が向上する程度が小さくなる為、より
大きな出力を得る為に、改良が望まれている。
【0014】この様に、構成各部材22〜24の大型化
の割合に出力向上の程度が小さい理由としては、トーン
ホイール13と永久磁石22及びステータ23との間の
磁気抵抗が大きく、これら各部材13、22、23を含
んで構成される磁気回路中に流れる磁束の量が少なく、
ステータ23を流れる磁束の変化量が少ない事がある。
即ち、図5〜6に示した構造で回転速度検出の精度を向
上させる為には、トーンホイール13に形成した透孔1
7、並びにステータ23に形成した切り欠き28の数を
増やす必要がある。これに対して、これら透孔17及び
切り欠き28の数を増やした結果、隣り合う透孔17同
士の間に存在する柱部及び隣り合う切り欠き28同士の
間に存在する舌片の円周方向に亙る幅寸法が小さくなる
と、トーンホイール13とステータ23との間を流れる
磁束の量が少なくなり、上記センサ20の出力が小さく
なる。
【0015】本発明はこの様な事情に鑑みて、回転速度
検出の精度を保持しつつ、センサの出力を最大限得られ
る回転速度検出装置付転がり軸受ユニットを提供すべく
考えたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットは、前述した従来の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットと同様に、第一の周面に固
定側軌道面を有する固定輪と、この固定輪の端部に固定
されたカバーと、上記第一の周面と対向する第二の周面
に回転側軌道面を有する回転輪と、上記固定側軌道面と
回転側軌道面との間に転動自在に設けられた複数の転動
体と、円周方向に亙り等間隔に形成された複数の回転側
除肉部を有し上記回転輪の端部に固定された、磁性材製
で円環状のトーンホイールと、このトーンホイールと対
向する状態で上記カバーの内側に保持されたセンサとを
備えている。
【0017】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記トーンホイールに形成さ
れた、円周方向に隣り合う回転側除肉部の間に存在する
複数の磁性体部分の円周方向に亙る幅寸法が0.75〜
1.4mmであり、上記各回転側除肉部の円周方向に亙る
幅寸法は上記各磁性体部分の円周方向に亙る幅寸法より
も小さい。
【0018】
【作用】上述の様に構成される本発明の回転速度検出装
置付転がり軸受ユニットが、車輪を懸架装置に回転自在
に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出する際の
作用自体は、前述した従来の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットと同様である。特に、本発明の回転速度検
出装置付転がり軸受ユニットの場合には、回転側除肉部
の間に存在する複数の磁性体部分の幅寸法、並びに回転
側除肉部の幅寸法と磁性体部分の幅寸法との関係を、上
述の様に規制した事により、回転速度検出の精度を保持
しつつ、センサの出力を最大限得られる。
【0019】
【実施例】本発明を成立させると同時に本発明の効果を
確認する為に行なった実験に就いて説明する。尚、本発
明の特徴は、センサ20、20aの出力を大きくする
為、トーンホイール13の形状及び寸法を工夫した点に
ある。その他の部分の構成及び作用は、前述した従来構
造とほぼ同様である為、重複する説明を省略若しくは簡
略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。実
験は、図1に示す様に、前述した従来構造と同様のセン
サ20を有する構造と、図2に示す様なセンサ20aを
有する構造とに就いて行なった。
【0020】このうちの図2に示した構造の場合、セン
サ20aを構成する永久磁石22aは、短円筒状の如き
円環状に形成されており、全周に亙って軸方向(図2の
左右方向)に着磁されている。そして、着磁方向端面で
ある、この永久磁石22aの一端面(図2の左端面)
に、ステータ23aの一端部を突き当てている。軟鋼板
等の磁性材を断面L字形で全体を円環状に形成して成
る、このステータ23aは、内周面をトーンホイール1
3を構成する小径部14の一部で通孔17を形成した部
分から軸方向に外れた部分の外周面に、微小隙間25を
介して対向させている。
【0021】一方、やはり着磁方向端面である上記永久
磁石22aの他端面(図2の右端面)には、別のステー
タ31の一端を突き当てている。そして、この別のステ
ータ31を構成し、上記小径部14に微小隙間25を介
して対向する円筒部32に、それぞれが固定側除肉部で
ある複数の切り欠き28を、円周方向に亙って等間隔に
形成している。従ってこの別のステータ31の内周側半
部は、櫛歯状に形成されており、隣り合う切り欠き2
8、28同士の間を、磁性体部分である舌片としてい
る。又、上記切り欠き28、28のピッチは、上記通孔
17のピッチと等しくしている。この様な図2に示した
構造の場合には、上記トーンホイール13の回転に伴っ
て、これら切り欠き28と通孔17との位相が変化する
事により、上記ステータ23a及び別のステータ31に
流れる磁束の密度が変化し、これら両ステータ23a、
31に添接したコイル24に惹起される電圧が変化す
る。
【0022】実験は、この様な図2に示した構造を有す
るセンサ20aと、図1に示した様な構造を有するセン
サ20とに就いて、微小隙間25の厚さ寸法T25と柱部
33(図3)の幅寸法W33とがセンサ20、20aの出
力電圧に及ぼす影響に就いて測定した。尚、トーンホイ
ール13の小径部14には、図3に示す様に、回転側除
肉部である透孔17、17と磁性体部分である柱部3
3、33とを交互に且つ等ピッチで形成しているが、上
記幅寸法W33と透孔17の幅寸法W17との比W33/W17
は、4/6のままの一定値に維持しつつ、透孔17及び
柱部33の数を変える事で、上記幅寸法W33を変化させ
た。勿論、透孔17及び柱部33の数に合わせて、ステ
ータ23、31に形成する切り欠き28及び舌片の数及
び幅も変化させた。舌片の幅寸法と切り欠き28の幅寸
法との比も、同様に4/6のままとした。この様に、除
肉部である透孔17及び切り欠き28の幅寸法を、磁性
体部分である柱部33及び舌片の幅寸法よりも大きくす
るのは、トーンホイール13の回転に伴って、磁性体同
士が対向しない瞬間を実現する為である。
【0023】又、上記微小隙間25の厚さ寸法T25に関
しては、0.6mm、0.8mm、1.0mmの3通りに就い
て、それぞれ実験を行なった。尚、トーンホイール13
の小径部14の外径寸法は38.7mmとした。上記厚さ
寸法T25を0.6〜1.0mmの範囲で変化させた理由
は、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの量産時に
は、この厚さ寸法T25の上限値が、0.6〜1.0mm程
度の範囲で変動すると考えられる為である。
【0024】即ち、この厚さ寸法T25の上限値TMAX
は、次の〜の値の和(TMAX =++++
)となる。 運転時に於ける転がり軸受ユニットの最大接近量 この値は、転がり軸受ユニットの構成各部材の弾性変形
に基づき、トーンホイール13とセンサ20、20aと
が近づき合う量であって、0.3mm程度の値である。 センサ20、20aの内径寸法許容差 センサ20、20aを構成するステータ23、31を製
造する際に於ける内径寸法の許容誤差で、0.05〜
0.1mm程度の値である。 トーンホイール13の外径寸法許容差 トーンホイール13を製造する際に於ける外径寸法の許
容誤差で、やはり0.05〜0.1mm程度の値である。 センサ20、20aとトーンホイール13との同心
度 回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの組立時にセン
サ20、20aの中心とトーンホイール13の中心とが
不一致となる程度であり、0.1〜0.25mm程度の
値である。 組立精度 構成各部材の組立誤差に起因する値で、やはり0.1〜
0.25mm程度の値である。 これら〜を合計すると、上記した厚さ寸法T25の上
限値である0.6〜1.0mmになる。
【0025】図4は、この様な視点のもと、前述した様
な条件で行なった実験の結果のうち、図1に示す様なセ
ンサ20を使用して行なった実験の結果を示している。
尚、図2に示す様なセンサ20aを使用して行なった実
験の結果も、ほぼ同様であった。この図4は、トーンホ
イール13の柱部33、33の幅寸法W33がセンサ20
の出力に及ぼす影響を示している。又、この図4で、符
号『△』を結んだ実線aは、微小隙間25の厚さ寸法T
25が0.6mmである場合の実験結果を、符号『×』を結
んだ破線bは、同じく0.8mmである場合の実験結果
を、符号『○』を結んだ鎖線cは、同じく1.0mmであ
る場合の実験結果を、それぞれ表している。又、図4の
縦軸に表した出力電圧は、上記幅寸法W33が1.2mmで
上記厚さ寸法T25が1.0mmである場合の値を1.0と
し、この値との比較で示した。尚、幅寸法W33が1.2
mmで上記厚さ寸法T25が1.0mmである場合の出力電圧
は、実用上十分な値である。
【0026】この図4に記載した3本の線a、b、cか
ら明らかな通り、微小隙間25の厚さ寸法T25の大小に
関係なく、トーンホイール13の柱部33の幅寸法W33
が或る程度以下になると、センサ20の出力電圧が急激
に低下する屈曲点が存在する。従って、この屈曲点より
も少しだけ上の(幅寸法W33が大きい)部分でトーンホ
イール13を設計すれば、柱部33の数が多く、しかも
センサ20の出力を大きくできる回転速度検出装置付転
がり軸受ユニットを設計できる。例えば、微小隙間25
の厚さ寸法T25を0.6mm程度に規制できるのであれ
ば、幅寸法W33が0.75mm程度の柱部33を形成すれ
ば、柱部33の数を多くして回転速度検出の精度並びに
センサ20の出力を確保できる。同様に、厚さ寸法T25
を0.8mm程度に規制できるのであれば、幅寸法W
33が1.05mm程度の柱部33を形成すれば、厚さ寸
法T25を1.0mm程度に規制できるのであれば、幅寸法
33が1.2mm程度の柱部33を形成すれば、それぞれ
回転速度検出の精度並びにセンサ20の出力を確保でき
る。これに対して、幅寸法W33が0.75mm未満の場合
には、出力電圧の確保が難しくなり、反対に幅寸法W33
が1.4mmを越える場合には、回転速度検出の精度確保
ができなくなる。
【0027】
【発明の効果】本発明の回転速度検出装置付転がり軸受
ユニットは、以上に述べた通り構成され作用するので、
回転速度検出の精度確保と出力確保とを高度に両立させ
る事ができ、車輪の回転速度検出を確実に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となるセンサとトーンホイールと
の第1例を示す部分断面図。
【図2】同第2例を示す部分断面図。
【図3】トーンホイールを示す、図1のA−A断面図。
【図4】トーンホイールの柱部の幅寸法がセンサの出力
に及ぼす影響を示す線図。
【図5】従来構造の1例を示す断面図。
【図6】図5のB部拡大図。
【符号の説明】
1 ハブ 2 フランジ部 3a、3b 内輪軌道 4 段部 5 内輪部材 6 雄ねじ部 7 ナット 8 外輪相当部材 9 取付部 10a、10b 外輪軌道 11 転動体 12 シールリング 13 トーンホイール 14 小径部 15 大径部 16 段部 17 透孔 18、18a カバー 19 円筒部 20、20a センサ 21 合成樹脂 22、22a 永久磁石 23、23a ステータ 24 コイル 25 微小隙間 26 外側円筒部 27 内側円筒部 28 切り欠き 29 ボビン 30 コネクタ 31 別のステータ 32 円筒部 33 柱部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】図5〜6は、この公開技報に記載された回
転速度検出装置付転がり軸受ユニットを示している。回
転輪を構成するハブ1の外端部(外とは車両への組み付
け状態で車両の幅方向外となる側を言い、図1、2、
5、6の左)外周面には、車輪を固定する為のフランジ
部2を形成し、第二の周面である中間部外周面には、回
転側軌道面である内輪軌道3aと段部4とを形成してい
る。又、このハブ1の外周面には、やはり第二の周面
あるその外周面に回転側軌道面である内輪軌道3bを形
成した、やはり回転輪を構成する内輪部材5を、その外
端面を上記段部4に突き当てた状態で外嵌支持してい
る。尚、上記内輪軌道3aは、ハブ1の外周面に直接形
成する代りに、ハブ1とは別体の内輪部材(図示せず)
に形成し、この内輪部材と上記内輪部材5とを、ハブ1
に外嵌固定する場合もある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】上記内輪部材5の内端部(内とは、車両へ
の組み付け状態で車両の幅方向中央寄りとなる側を言
い、図1、2、5、6の右)で上記内輪軌道3bから外
れた部分には、トーンホイール13の基端部(図5〜6
の左端部)を外嵌固定している。このトーンホイール1
3は、鋼板等の磁性金属板により全体を円環状(短円筒
状)に形成されている。このトーンホイール13は、互
いに同心に形成された小径部14と大径部15とを、段
部16により連続させて成る。この様なトーンホイール
13は、上記大径部15を内輪部材5の端部外周面に外
嵌し、上記段部16をこの内輪部材5の端縁部に当接さ
せた状態で、この内輪部材5に支持固定している。従っ
て円筒部である上記小径部14は、上記内輪部材5と同
心に支持される。そして、この小径部14に、それぞれ
が回転側除肉部である複数の透孔17を、円周方向に亙
り等間隔に形成している。各透孔17は同形状で、軸方
向(図5〜6の左右方向)に長い矩形としている。又、
円周方向に隣り合う透孔17の間にはそれぞれ、磁性体
部分である柱部を設けている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】特に、本発明の回転速度検出装置付転がり
軸受ユニットに於いては、上記トーンホイールに形成さ
れた、円周方向に隣り合う回転側除肉部の間に存在する
複数の磁性体部分の円周方向に亙る幅寸法が0.75〜
1.4mmであり、上記各回転側除肉部の円周方向に亙る
幅寸法は上記各磁性体部分の円周方向に亙る幅寸法より
大きい
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】このうちの図2に示した構造の場合、セン
サ20aを構成する永久磁石22aは、短円筒状の如き
円環状に形成されており、全周に亙って軸方向(図2の
左右方向)に着磁されている。そして、着磁方向端面で
ある、この永久磁石22aの一端面(図2の左端面)
に、ステータ23aの一端部を突き当てている。軟鋼板
等の磁性材を断面L字形で全体を円環状に形成して成
る、このステータ23aは、内周面をトーンホイール1
3を構成する小径部14の一部で透孔17を形成した部
分から軸方向に外れた部分の外周面に、微小隙間25を
介して対向させている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】一方、やはり着磁方向端面である上記永久
磁石22aの他端面(図2の右端面)には、別のステー
タ31の一端を突き当てている。そして、この別のステ
ータ31を構成し、上記小径部14に微小隙間25を介
して対向する円筒部32に、それぞれが固定側除肉部で
ある複数の切り欠き28を、円周方向に亙って等間隔に
形成している。従ってこの別のステータ31の内周側半
部は、櫛歯状に形成されており、隣り合う切り欠き2
8、28同士の間を、磁性体部分である舌片としてい
る。又、上記切り欠き28、28のピッチは、上記透孔
17のピッチと等しくしている。この様な図2に示した
構造の場合には、上記トーンホイール13の回転に伴っ
て、これら切り欠き28と透孔17との位相が変化する
事により、上記ステータ23a及び別のステータ31に
流れる磁束の密度が変化し、これら両ステータ23a、
31に添接したコイル24に惹起される電圧が変化す
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 ハブ 2 フランジ部 3a、3b 内輪軌道 4 段部 5 内輪部材 6 雄ねじ部 7 ナット 8 外輪相当部材 9 取付部 10a、10b 外輪軌道 11 転動体 12 シールリング 13 トーンホイール 14 小径部 15 大径部 16 段部 17 透孔 18 カバー 19 円筒部 20、20a センサ 21 合成樹脂 22、22a 永久磁石 23、23a ステータ 24 コイル 25 微小隙間 26 外側円筒部 27 内側円筒部 28 切り欠き 29 ボビン 30 コネクタ 31 別のステータ 32 円筒部 33 柱部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の周面に固定側軌道面を有する固定
    輪と、この固定輪の端部に固定されたカバーと、上記第
    一の周面と対向する第二の周面に回転側軌道面を有する
    回転輪と、上記固定側軌道面と回転側軌道面との間に転
    動自在に設けられた複数の転動体と、円周方向に亙り等
    間隔に形成された複数の回転側除肉部を有し上記回転輪
    の端部に固定された、磁性材製で円環状のトーンホイー
    ルと、このトーンホイールと対向する状態で上記カバー
    の内側に保持されたセンサとを備えた回転速度検出装置
    付転がり軸受ユニットに於いて、上記トーンホイールに
    形成された、円周方向に隣り合う回転側除肉部の間に存
    在する複数の磁性体部分の円周方向に亙る幅寸法が0.
    75〜1.4mmであり、上記各回転側除肉部の円周方向
    に亙る幅寸法は上記各磁性体部分の円周方向に亙る幅寸
    法よりも小さい事を特徴とする回転速度検出装置付転が
    り軸受ユニット。
JP516095A 1995-01-17 1995-01-17 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット Pending JPH08194008A (ja)

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