JPH08193980A - 磁気探傷法及び、磁気探傷装置 - Google Patents
磁気探傷法及び、磁気探傷装置Info
- Publication number
- JPH08193980A JPH08193980A JP7037496A JP3749695A JPH08193980A JP H08193980 A JPH08193980 A JP H08193980A JP 7037496 A JP7037496 A JP 7037496A JP 3749695 A JP3749695 A JP 3749695A JP H08193980 A JPH08193980 A JP H08193980A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- metal plate
- ferromagnetic metal
- flaw detection
- defect
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】被強磁性金属板に存在する欠陥を走行中に高精
度で検出する。 【構成】走行中の被強磁性金属板1に磁石2を対向させ
て設置し、この磁石の1対のポール3a,3bの内側に
E型コアの中央ポールにサーチコイルCを巻いた磁気セ
ンサ4を設置し、被強磁性金属板1を前記磁石で磁化
し、欠陥部から空気中に漏洩する磁束φ1をサーチコイ
ルCで、電気信号に変換し、この出力電圧の振幅値から
欠陥を検出する。
度で検出する。 【構成】走行中の被強磁性金属板1に磁石2を対向させ
て設置し、この磁石の1対のポール3a,3bの内側に
E型コアの中央ポールにサーチコイルCを巻いた磁気セ
ンサ4を設置し、被強磁性金属板1を前記磁石で磁化
し、欠陥部から空気中に漏洩する磁束φ1をサーチコイ
ルCで、電気信号に変換し、この出力電圧の振幅値から
欠陥を検出する。
Description
【0001】
【産業界の応用分野】本技術は、製造工程において、オ
ンラインで鋼板に存在する微小欠陥をリアルタイムで検
出することができ、出荷時の検査、及び、前工程へのフ
ィードバックによる品質管理に役立てることができる。
ンラインで鋼板に存在する微小欠陥をリアルタイムで検
出することができ、出荷時の検査、及び、前工程へのフ
ィードバックによる品質管理に役立てることができる。
【0002】
【従来の技術】帯状鋼板に存在する微小欠陥の検出装置
としては、超音波の伝播特性の違いから欠陥を検出する
超音波探傷法や、鋼板に強力な磁化を加え、欠陥部から
漏洩する磁束を検出する漏洩磁束探傷法等が存在する。
としては、超音波の伝播特性の違いから欠陥を検出する
超音波探傷法や、鋼板に強力な磁化を加え、欠陥部から
漏洩する磁束を検出する漏洩磁束探傷法等が存在する。
【0003】図8は、漏洩磁束法を用いて被強磁性金属
板に存在する欠陥を検出する公知技術の概略図で、1は
被強磁性金属板、2は磁石、3a,3bは1対の磁化ポ
ールSは磁気センサ、Iは欠陥、φIは欠陥部Iから漏
洩する磁束。
板に存在する欠陥を検出する公知技術の概略図で、1は
被強磁性金属板、2は磁石、3a,3bは1対の磁化ポ
ールSは磁気センサ、Iは欠陥、φIは欠陥部Iから漏
洩する磁束。
【0004】以下、図8を用いて従来技術の動作を簡単
に説明する。図に示す如く被強磁性金属板に近接し、対
向して設置した磁石2により、被強磁性金属板1を強力
に磁化する。
に説明する。図に示す如く被強磁性金属板に近接し、対
向して設置した磁石2により、被強磁性金属板1を強力
に磁化する。
【0005】この条件下で被強磁性金属板が矢印方向に
移動し、欠陥Iが1対の磁化ポール3a、3b内に入い
ると、欠陥I部は、母材健全部と対比して磁気抵抗が大
きいため、欠陥部Iから被強磁性金属板の外側に、磁束
φIが漏洩する。
移動し、欠陥Iが1対の磁化ポール3a、3b内に入い
ると、欠陥I部は、母材健全部と対比して磁気抵抗が大
きいため、欠陥部Iから被強磁性金属板の外側に、磁束
φIが漏洩する。
【0006】そこで、1対の磁化ポール3a,3bの内
側に設置した磁気センサSにより、欠陥部Iから漏洩す
る磁束φIを電気信号に変換し測定することにより、間
接的に被強磁性金属板に存在する微小欠陥を非破壊的に
検出することができる。
側に設置した磁気センサSにより、欠陥部Iから漏洩す
る磁束φIを電気信号に変換し測定することにより、間
接的に被強磁性金属板に存在する微小欠陥を非破壊的に
検出することができる。
【0007】
【0008】従来技術によって、被強磁性金属板に存在
する欠陥を非破壊的に検出することができるか、近年、
検出目標とする欠陥がより微小になり、下記に示す各問
題が発生し、この解決策が強く要望されている。
する欠陥を非破壊的に検出することができるか、近年、
検出目標とする欠陥がより微小になり、下記に示す各問
題が発生し、この解決策が強く要望されている。
【0009】(1)被強磁性金属板の表面を浮遊する磁
束φが磁気センサに交差し、この磁束によって、ノイズ
信号が発生し、S/Nを悪化させる。
束φが磁気センサに交差し、この磁束によって、ノイズ
信号が発生し、S/Nを悪化させる。
【0010】(2)より微小欠陥を検出するためには、
被強磁性金属板を強力な磁石で磁化しなければならな
い、このため、被強磁性金属板近辺の浮遊磁束が増加
し、磁気センサを飽和させることがあり、検出感度の低
下になる。
被強磁性金属板を強力な磁石で磁化しなければならな
い、このため、被強磁性金属板近辺の浮遊磁束が増加
し、磁気センサを飽和させることがあり、検出感度の低
下になる。
【0011】(3)欠陥体積が1×10−3mm程度の
微小欠陥を検出するためには、磁気センサを被強磁性金
属板との相対距離(以下リフトオフと記す)を0.2〜
0.5mmに設置しないと検出することができず、操業
上やメンテナンスに問題がある。
微小欠陥を検出するためには、磁気センサを被強磁性金
属板との相対距離(以下リフトオフと記す)を0.2〜
0.5mmに設置しないと検出することができず、操業
上やメンテナンスに問題がある。
【0012】(4)さらに、1個の磁気センサによる被
強磁性金属板の幅方向における検出範囲が小さく、磁気
センサを2〜3mm間隔に設置しなければならず、探傷
装置の価格がアップする。
強磁性金属板の幅方向における検出範囲が小さく、磁気
センサを2〜3mm間隔に設置しなければならず、探傷
装置の価格がアップする。
【0013】(5)又オンラインで探傷する場合、磁気
センサをアレー状にした検出ヘッドのリフトオフ変化を
一定に保持するためのエアフローテング方法等の装置が
必要となり、設備の大型化やメンテナンス性に問題があ
る。
センサをアレー状にした検出ヘッドのリフトオフ変化を
一定に保持するためのエアフローテング方法等の装置が
必要となり、設備の大型化やメンテナンス性に問題があ
る。
【0014】(6)リフトオフの設定が0.2〜0.5
mmでの検査では、被強磁性金属板の形状不良時、磁気
センサとの接触による故障の原因となる。
mmでの検査では、被強磁性金属板の形状不良時、磁気
センサとの接触による故障の原因となる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願技術の基本構成は、
被強磁性金属板に存在する微小欠陥部から漏洩する局部
的な極微小磁束を効率よく検出し、かつ被強磁性金属板
近傍に浮遊する磁束をシールドすることで高S/N化と
高感度化を図っている。
被強磁性金属板に存在する微小欠陥部から漏洩する局部
的な極微小磁束を効率よく検出し、かつ被強磁性金属板
近傍に浮遊する磁束をシールドすることで高S/N化と
高感度化を図っている。
【0016】本願技術による従来技術の課題を解決する
方法を図1を用いて説明する。
方法を図1を用いて説明する。
【0017】図1において4は、強磁性E型コアで構成
されたセンサCは、E型コアの中央ポールに配したサー
チコイル、その他1,2,3,I,φ,φIは、従来技
術と相等しいので説明を省略する。
されたセンサCは、E型コアの中央ポールに配したサー
チコイル、その他1,2,3,I,φ,φIは、従来技
術と相等しいので説明を省略する。
【0018】従来技術と同様に、被強磁性金属板1を磁
石2で強力に磁化すると、欠陥Iから漏洩磁束φIが被
強磁性金属板の外側に漏れる。
石2で強力に磁化すると、欠陥Iから漏洩磁束φIが被
強磁性金属板の外側に漏れる。
【0019】さらに、磁石3、1対のポール3a,3b
からの発生する磁束φ、被強磁性金属板を交差せずポー
ル3aからポール3bに、漏洩する浮遊磁束φも発生す
る。
からの発生する磁束φ、被強磁性金属板を交差せずポー
ル3aからポール3bに、漏洩する浮遊磁束φも発生す
る。
【0020】しかし、被強磁性金属体の近傍を浮遊する
磁束φは、強磁性をE型コアの1対の外側のポールを介
して閉ループを構成し、強磁性E型コアの中央ポールを
通ることはない。
磁束φは、強磁性をE型コアの1対の外側のポールを介
して閉ループを構成し、強磁性E型コアの中央ポールを
通ることはない。
【0021】従って、E型コアの中央ポールにサーチコ
イルを配置しても、被強磁性金属板の近傍を浮遊する磁
束φとは交差しないため、サーチコイルによる誘起電圧
を検出しないので影響はない。
イルを配置しても、被強磁性金属板の近傍を浮遊する磁
束φとは交差しないため、サーチコイルによる誘起電圧
を検出しないので影響はない。
【0022】この条件下で、被強磁性金属板が矢印方向
に移動して、欠陥Iが強磁性E型コア下を通過すると欠
陥Iから発生する局部的な磁束φIがE型コアと結合
し、磁気回路が構成される。
に移動して、欠陥Iが強磁性E型コア下を通過すると欠
陥Iから発生する局部的な磁束φIがE型コアと結合
し、磁気回路が構成される。
【0023】従って、強磁性E型コアの中央ポールに配
したサーチコイルには、欠陥Iから漏洩する磁束φIと
被強磁性金属板の移動速度に比例した電気信号が得られ
る。
したサーチコイルには、欠陥Iから漏洩する磁束φIと
被強磁性金属板の移動速度に比例した電気信号が得られ
る。
【0024】サーチコイルに誘起した電気信号を増幅器
で所期値に増幅した後、その振幅値を測定することによ
り、微小欠陥を高感度、高S/Nで検出することができ
る。
で所期値に増幅した後、その振幅値を測定することによ
り、微小欠陥を高感度、高S/Nで検出することができ
る。
【0025】
【作用】本願技術の基本構成は、磁気センサに強磁性E
型コアを用い、その中央ポールにサーチコイルを配置
し、被強磁性金属板を磁化したとき発生する被強磁性金
属板近傍の浮遊磁束を強磁性E型コアの1対の外側のポ
ールでシールドし、サーチコイルに交差しない構造の磁
気センサを考案した事である。
型コアを用い、その中央ポールにサーチコイルを配置
し、被強磁性金属板を磁化したとき発生する被強磁性金
属板近傍の浮遊磁束を強磁性E型コアの1対の外側のポ
ールでシールドし、サーチコイルに交差しない構造の磁
気センサを考案した事である。
【0026】以下、図2を用いて本願技術を詳細に説明
する、サーチコイルには強磁性E型コアで透磁率が大き
く保磁力の小さい材質(例:パーマロイコアやフエライ
トコア)を用い、その中央ポールにサーチコイルを配置
する。
する、サーチコイルには強磁性E型コアで透磁率が大き
く保磁力の小さい材質(例:パーマロイコアやフエライ
トコア)を用い、その中央ポールにサーチコイルを配置
する。
【0027】この強磁性をE型コアとサーチコイルで構
成したセンサ4を図2に示す如く磁石2の1対のポール
3a,3bの内側で、かつ被強磁性金属板に近接して設
置する。
成したセンサ4を図2に示す如く磁石2の1対のポール
3a,3bの内側で、かつ被強磁性金属板に近接して設
置する。
【0028】磁石2で、被強磁性金属板1を強力に磁化
すると欠陥Iから被強磁性金属板の外側に漏洩磁束φが
漏洩する、又、被強磁性金属板と交差せず、直接ポール
間3a,3bを交差する浮遊磁束も存在する。
すると欠陥Iから被強磁性金属板の外側に漏洩磁束φが
漏洩する、又、被強磁性金属板と交差せず、直接ポール
間3a,3bを交差する浮遊磁束も存在する。
【0029】被磁性金属板1と交差せず、その近佼の浮
遊磁束φは、公知の如く、被磁性金属板の表面性状と相
関があり、この浮遊磁束φがサーチコイルと交差すると
欠陥Iから漏洩すする磁束φIと加算されS/Nを悪化
させる。
遊磁束φは、公知の如く、被磁性金属板の表面性状と相
関があり、この浮遊磁束φがサーチコイルと交差すると
欠陥Iから漏洩すする磁束φIと加算されS/Nを悪化
させる。
【0030】そこで、センサ4の強磁性E型コアの外側
の1対のポールが磁路となり、1対の磁化ポール3a,
3bからの浮遊磁束はサーチコイル用の中央ポールの交
差を防止することができる。
の1対のポールが磁路となり、1対の磁化ポール3a,
3bからの浮遊磁束はサーチコイル用の中央ポールの交
差を防止することができる。
【0031】この条件下で、被強磁性金属板1が矢印方
向に移動し、センサ4の下を通過するとき、欠陥Iから
漏洩する磁束φIは図2(A)に示す如く、E型コアの
右側ポールと中央ポールとで磁気回路が構成されて、サ
ーチコイルCと交差し、電気信号に変換される。
向に移動し、センサ4の下を通過するとき、欠陥Iから
漏洩する磁束φIは図2(A)に示す如く、E型コアの
右側ポールと中央ポールとで磁気回路が構成されて、サ
ーチコイルCと交差し、電気信号に変換される。
【0032】次に、被強磁性金属板が、さらに矢印方向
に移動すると図2(B)に示す如く、欠陥Iからの漏洩
磁束φIは、E型コアの中央ポールと左側のポールとで
磁気回路が構成され、サーチコイルCに図2(B)と逆
極性の磁束が交差し、電気信号に変換される。
に移動すると図2(B)に示す如く、欠陥Iからの漏洩
磁束φIは、E型コアの中央ポールと左側のポールとで
磁気回路が構成され、サーチコイルCに図2(B)と逆
極性の磁束が交差し、電気信号に変換される。
【0033】従って、被強磁性金属板が矢印方向に移動
するとサーチコイルには、欠陥部I部によって、S字特
性の欠陥信号が得られる。
するとサーチコイルには、欠陥部I部によって、S字特
性の欠陥信号が得られる。
【0034】この誘起電圧の振幅値を計測することによ
り、強磁性金属板に存在する欠陥を非破壊的に検出する
ことができる。
り、強磁性金属板に存在する欠陥を非破壊的に検出する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下本発明の詳細を図3を用いて説明する。
図に示す如く、非磁性ロールR内に電磁石2を軸受5に
固定し、電磁石6に直流電流を供給して、非磁性ロール
Rを介して被強磁性金属板1を圧延方向に磁化する。
図に示す如く、非磁性ロールR内に電磁石2を軸受5に
固定し、電磁石6に直流電流を供給して、非磁性ロール
Rを介して被強磁性金属板1を圧延方向に磁化する。
【0036】非磁性ロールRに被強磁性金属板1を巻付
け、その上側に図1に示すE型コアで構成したセンサ4
を被強磁性金属板1に近接し、かつ板幅方向に1定間隔
で設置する。
け、その上側に図1に示すE型コアで構成したセンサ4
を被強磁性金属板1に近接し、かつ板幅方向に1定間隔
で設置する。
【0037】この条件下で、被強磁性金属板が矢印方向
に移動し、欠陥Iがセンサ4の下を通過するとき、欠陥
部Iから被強磁性金属板の外側に磁束が漏洩する。
に移動し、欠陥Iがセンサ4の下を通過するとき、欠陥
部Iから被強磁性金属板の外側に磁束が漏洩する。
【0038】この漏洩磁束を板幅方向に複数個設置した
センサ4のうち欠陥Iに近い位置に設置したセンサによ
り漏洩磁束を検出して、電気信号に変換し、その振幅値
を測定することにより、被破壊的に微小欠陥を検出する
ことができる。
センサ4のうち欠陥Iに近い位置に設置したセンサによ
り漏洩磁束を検出して、電気信号に変換し、その振幅値
を測定することにより、被破壊的に微小欠陥を検出する
ことができる。
【0039】図4は本願技術の他の実施例であり、この
構成では、センサ4に用いるE型コアの外側に強磁性体
のコの字型シールドコアを設置してある。
構成では、センサ4に用いるE型コアの外側に強磁性体
のコの字型シールドコアを設置してある。
【0040】被強磁性金属板を強力な磁石で磁化すると
前記したように、被強磁性金属板の外側にも浮遊磁束が
漏洩する。この浮遊磁束によってE型コアの1対の外側
のポールが磁気飽和すると微小欠陥に対する検出感度が
減少するとともにS/Nも悪化する。
前記したように、被強磁性金属板の外側にも浮遊磁束が
漏洩する。この浮遊磁束によってE型コアの1対の外側
のポールが磁気飽和すると微小欠陥に対する検出感度が
減少するとともにS/Nも悪化する。
【0041】この飽和を防止するため図に示す如く、E
型コアの外側にシールドを用い被強磁性金属板を磁石
(図示せず)で磁化したとき発生する浮遊磁束φをコの
字型コア8に交差させることにより、E型コアに交差す
る浮遊磁束φbの値を大幅に減少させることができる。
型コアの外側にシールドを用い被強磁性金属板を磁石
(図示せず)で磁化したとき発生する浮遊磁束φをコの
字型コア8に交差させることにより、E型コアに交差す
る浮遊磁束φbの値を大幅に減少させることができる。
【0042】強磁性のコの字型コア8により、被強磁性
金属板の近傍に存在する浮遊磁束がセンサ4の中央ポー
ルに巻いたサーチコイルCとの交差を最少にでき、被強
磁性金属板1に存在する欠陥Iから漏洩する磁束のみを
効率よく抽出することができる。
金属板の近傍に存在する浮遊磁束がセンサ4の中央ポー
ルに巻いたサーチコイルCとの交差を最少にでき、被強
磁性金属板1に存在する欠陥Iから漏洩する磁束のみを
効率よく抽出することができる。
【0043】図5は、本願技術により、被強磁性金属板
に鋼板を用い孔径が0.05、0.1、0.2mmのド
リルホールを加工し、この人工欠陥を探傷したときの出
力波形を示す。
に鋼板を用い孔径が0.05、0.1、0.2mmのド
リルホールを加工し、この人工欠陥を探傷したときの出
力波形を示す。
【0044】図5に示す如く、微小欠陥の人工疵を高い
S/Nで検出することができる。因みに孔径が0.1m
mのドリルホールの体積は、約1×10−3mm3で確
実に検出することができる。
S/Nで検出することができる。因みに孔径が0.1m
mのドリルホールの体積は、約1×10−3mm3で確
実に検出することができる。
【0045】図6は、本願技術のさらに他の実施例の構
成を示し、サーチコイルCで電気信号に変換した電気信
号を増幅するとき、サーチコイルに得られる出力電圧e
0は、
成を示し、サーチコイルCで電気信号に変換した電気信
号を増幅するとき、サーチコイルに得られる出力電圧e
0は、
【0046】即ち、出力電圧e0は欠陥から発生する磁
束φIの絶対値及び、サーチコイルC下を欠陥Iが通過
する時間に反比例した出力となる。
束φIの絶対値及び、サーチコイルC下を欠陥Iが通過
する時間に反比例した出力となる。
【0047】このため、サーチコイルCの出力を増幅す
る増幅器に積分型増幅器11を用い、被強磁性金属板の
移動速度に比例して増大する同一欠陥の出力電圧を自動
的に補償し、被強磁性金属板の移動速度に関係なく、一
定の欠陥出力を得ることができる。
る増幅器に積分型増幅器11を用い、被強磁性金属板の
移動速度に比例して増大する同一欠陥の出力電圧を自動
的に補償し、被強磁性金属板の移動速度に関係なく、一
定の欠陥出力を得ることができる。
【0048】図7は、積分用抵抗R4とコンデンサC1
と増幅器とで構成した積分型増幅器を用いて、孔径が
0.1mmのドリルホールを探傷したときの被強磁性金
属板の移動速度に対する検出感度特性を示している、図
に示す如く、被強磁性金属板の移動速度が10〜100
0m/min間で変動してもドリルホールの検出感度さ
は5%以内である。
と増幅器とで構成した積分型増幅器を用いて、孔径が
0.1mmのドリルホールを探傷したときの被強磁性金
属板の移動速度に対する検出感度特性を示している、図
に示す如く、被強磁性金属板の移動速度が10〜100
0m/min間で変動してもドリルホールの検出感度さ
は5%以内である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本願の磁気探傷法及
び、磁気探傷装置においては下記に示す効果がある。
び、磁気探傷装置においては下記に示す効果がある。
【0050】(1)被強磁性金属板を強力な磁石で磁化
するとき、磁化ポールの内側における、被強磁性金属板
の表面性状及び、内部状況に対応した浮遊磁束が、表面
近傍に発生する。この浮遊磁束をE型コアの1対の外側
のポールでシールドすることにより、サーチコイルへの
交差を防止し、S/Nの向上が図れる。
するとき、磁化ポールの内側における、被強磁性金属板
の表面性状及び、内部状況に対応した浮遊磁束が、表面
近傍に発生する。この浮遊磁束をE型コアの1対の外側
のポールでシールドすることにより、サーチコイルへの
交差を防止し、S/Nの向上が図れる。
【0051】(2)さらに、E型コアの外側に強磁性の
コの字型コアを設置することにより、被強磁性金属板の
表面近傍に浮遊する磁束をほぼ完全に、除去することが
でき、中央に設置したE型コアのサーチコイルにより、
欠陥部から発生する磁束のみを効率よく検出することが
でき微小欠陥を高S/Nで検出できる。
コの字型コアを設置することにより、被強磁性金属板の
表面近傍に浮遊する磁束をほぼ完全に、除去することが
でき、中央に設置したE型コアのサーチコイルにより、
欠陥部から発生する磁束のみを効率よく検出することが
でき微小欠陥を高S/Nで検出できる。
【0052】(3)図5に示す如く、E型コアの下端と
被強磁性金属板とのリフトオフを1mmに設定し、孔径
が50μmのドリルホールも十分検出することができ
る。
被強磁性金属板とのリフトオフを1mmに設定し、孔径
が50μmのドリルホールも十分検出することができ
る。
【0053】本願の磁気センサは、サーチコイル方式を
採用しており、この温度変化に対する検出感度特性は、
E型コアの温度特性に依存するが良質のフェライトコア
を用いると図示しないが0〜70℃の温度変動による検
出感度の差は約5%以下で、市販の半導体型磁気センサ
と対比して極めて良好であり、オンラインでの悪条件下
で十分な検出性能を保持している。
採用しており、この温度変化に対する検出感度特性は、
E型コアの温度特性に依存するが良質のフェライトコア
を用いると図示しないが0〜70℃の温度変動による検
出感度の差は約5%以下で、市販の半導体型磁気センサ
と対比して極めて良好であり、オンラインでの悪条件下
で十分な検出性能を保持している。
【図1】 本発明の基本 構成を示す模式図
【図2】 本発明における欠陥とサーチコイルとの磁気
回路の模式図
回路の模式図
【図3】 本発明の実施例の構成図
【図4】 本発明の他の実施例で浮遊磁束を除去するシ
ールドの構成図
ールドの構成図
【図5】 本発明を用い鋼板に加工したドリルホールに
対する探傷時の出力波形
対する探傷時の出力波形
【図6】 本発明の他の実施例でサーチコイルで電気信
号に変換した増幅器の構成
号に変換した増幅器の構成
【図7】 鋼板の移動速による人工欠陥の検出感度特性
【図8】 漏洩磁束探傷法の従来技術の概略構成図
1…被強磁性金属板 3,3a …1対の磁化ポ
ール 2…磁石 C …サーチコイル 4…センサ I …欠陥 5…軸受 R …非磁性ロール 6…電磁石 8 …磁気シールド
用コの字型コア φ…浮遊磁束 φI …欠陥Iから発
生する磁束 R…ケース検出器 φb…浮遊磁束
ール 2…磁石 C …サーチコイル 4…センサ I …欠陥 5…軸受 R …非磁性ロール 6…電磁石 8 …磁気シールド
用コの字型コア φ…浮遊磁束 φI …欠陥Iから発
生する磁束 R…ケース検出器 φb…浮遊磁束
Claims (4)
- 【請求項1】 被強磁性金属板に対向して磁石を設置
し、この磁石の1対のポールの内側で前記磁石と同一側
か、被強磁性金属板を挟んで反対側に磁気センサを設置
し、前記磁石で被強磁性金属板を磁化して、欠陥部から
漏洩する磁束を検出する磁気探傷法において、磁気セン
サにE型コアを用い、このE型コアの中央ポールにサー
チコイルを配置し、被強磁性金属板の表面近傍に存在す
る浮遊磁束をE型コアの1対の外側のポールに交差させ
ることにより、欠陥部から発生する局部微小磁束を効率
よく電気信号に変換することにより、微小欠陥を高感度
および高S/Nで検出することを特長とする磁気探傷法
および磁気探傷装置。 - 【請求項2】 (請求項1)の構成による磁気探傷法に
おいて、E型コアと同一側で、かつ、1対の磁化ポール
の内側に磁気シールド用のコの字型強磁性コアを設置
し、被強磁性金属板の表面近傍に浮遊する漏洩磁束をパ
イパスさせたことを特長とする磁気探傷法および磁気探
傷装置。 - 【請求項3】 (請求項2)の構成による磁気探傷法に
おいて、E型コアの中央ポールに巻いたサーチコイルに
誘起する信号を増幅するとき、被強磁性金属板の移動速
度に反比例するように増幅器の増幅度を制御し、欠陥の
検出能を一定に補償し、この出力電圧の振幅値から欠陥
を検出することを特長とする磁気探傷法および磁気探傷
装置。 - 【請求項4】 (請求項1)の構成による磁気探傷法に
おいて磁石を非磁性ロール内に設置し、この磁石を軸受
けに固定し、非磁性ロール上に被強磁性金属板を通搬さ
せ、非磁性ロールを介して被強磁性金属板を磁化し、磁
気センサを被強磁性金属板を挟んで設置して、欠陥から
漏洩する磁束を検出することを特長とする磁気探傷法お
よび磁気探傷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7037496A JPH08193980A (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 磁気探傷法及び、磁気探傷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7037496A JPH08193980A (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 磁気探傷法及び、磁気探傷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08193980A true JPH08193980A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=12499141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7037496A Pending JPH08193980A (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | 磁気探傷法及び、磁気探傷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08193980A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997016722A1 (fr) * | 1995-10-31 | 1997-05-09 | Nkk Corporation | Capteur magnetique, procede et equipement de detection de defauts magnetiques utilisant ce capteur |
US6479992B2 (en) | 2000-07-12 | 2002-11-12 | Nkk Corporation | Leakage flux flaw detecting method and method for manufacturing hot rolled steel sheet using the same |
JP2004151094A (ja) * | 2002-10-15 | 2004-05-27 | General Electric Co <Ge> | 試験プローブ |
JP2018054301A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | Jfeスチール株式会社 | 漏洩磁束探傷装置 |
JP2018087705A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | Jfeスチール株式会社 | 薄鋼帯の漏洩磁束探傷装置および探傷方法 |
KR20190089027A (ko) * | 2016-12-01 | 2019-07-29 | 도쿄 세이꼬 가부시키가이샤 | 자성 선상체의 손상 평가 방법 및 손상 평가 장치 |
CN112834606A (zh) * | 2021-01-07 | 2021-05-25 | 清华大学 | 基于聚焦漏磁复合检测的内外壁缺陷识别的方法和装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6472052A (en) * | 1987-09-14 | 1989-03-16 | Toshiba Shokoki Service | Flaw detector for steel tape of elevator |
JPH01148856U (ja) * | 1988-04-05 | 1989-10-16 | ||
JPH02257055A (ja) * | 1989-03-30 | 1990-10-17 | Ishikawajima Kenki Kk | 鋼索の磁気探傷装置 |
JPH0353155A (ja) * | 1989-07-20 | 1991-03-07 | Nippon Hihakai Keisoku Kenkyusho:Kk | 鋼材の内部欠陥又は損傷検出装置 |
WO1992014145A1 (fr) * | 1991-02-04 | 1992-08-20 | Nkk Corporation | Procede d'inspection magnetique et dispositif prevu a cet effet |
JPH04296648A (ja) * | 1991-03-27 | 1992-10-21 | Nippon Steel Corp | 磁気探傷方法および装置 |
JPH0518939A (ja) * | 1991-07-08 | 1993-01-26 | Hitachi Building Syst Eng & Service Co Ltd | ワイヤーロープの磁気探傷装置 |
JPH0572181A (ja) * | 1991-09-13 | 1993-03-23 | Nkk Corp | 磁気探傷装置 |
-
1995
- 1995-01-19 JP JP7037496A patent/JPH08193980A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6472052A (en) * | 1987-09-14 | 1989-03-16 | Toshiba Shokoki Service | Flaw detector for steel tape of elevator |
JPH01148856U (ja) * | 1988-04-05 | 1989-10-16 | ||
JPH02257055A (ja) * | 1989-03-30 | 1990-10-17 | Ishikawajima Kenki Kk | 鋼索の磁気探傷装置 |
JPH0353155A (ja) * | 1989-07-20 | 1991-03-07 | Nippon Hihakai Keisoku Kenkyusho:Kk | 鋼材の内部欠陥又は損傷検出装置 |
WO1992014145A1 (fr) * | 1991-02-04 | 1992-08-20 | Nkk Corporation | Procede d'inspection magnetique et dispositif prevu a cet effet |
JPH04296648A (ja) * | 1991-03-27 | 1992-10-21 | Nippon Steel Corp | 磁気探傷方法および装置 |
JPH0518939A (ja) * | 1991-07-08 | 1993-01-26 | Hitachi Building Syst Eng & Service Co Ltd | ワイヤーロープの磁気探傷装置 |
JPH0572181A (ja) * | 1991-09-13 | 1993-03-23 | Nkk Corp | 磁気探傷装置 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997016722A1 (fr) * | 1995-10-31 | 1997-05-09 | Nkk Corporation | Capteur magnetique, procede et equipement de detection de defauts magnetiques utilisant ce capteur |
US6057684A (en) * | 1995-10-31 | 2000-05-02 | Yoshihiro Murakami | Magnetic flaw detection apparatus using an E-shaped magnetic sensor and high-pass filter |
US6479992B2 (en) | 2000-07-12 | 2002-11-12 | Nkk Corporation | Leakage flux flaw detecting method and method for manufacturing hot rolled steel sheet using the same |
JP2004151094A (ja) * | 2002-10-15 | 2004-05-27 | General Electric Co <Ge> | 試験プローブ |
JP4503972B2 (ja) * | 2002-10-15 | 2010-07-14 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 試験プローブ |
JP2018054301A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | Jfeスチール株式会社 | 漏洩磁束探傷装置 |
JP2018087705A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | Jfeスチール株式会社 | 薄鋼帯の漏洩磁束探傷装置および探傷方法 |
KR20190089027A (ko) * | 2016-12-01 | 2019-07-29 | 도쿄 세이꼬 가부시키가이샤 | 자성 선상체의 손상 평가 방법 및 손상 평가 장치 |
CN112834606A (zh) * | 2021-01-07 | 2021-05-25 | 清华大学 | 基于聚焦漏磁复合检测的内外壁缺陷识别的方法和装置 |
CN112834606B (zh) * | 2021-01-07 | 2022-11-29 | 清华大学 | 基于聚焦漏磁复合检测的内外壁缺陷识别的方法和装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100671630B1 (ko) | 자기 탐상 장치의 누설 자기 검출 센서 및 스트립의온라인 탐상 방법 | |
US6057684A (en) | Magnetic flaw detection apparatus using an E-shaped magnetic sensor and high-pass filter | |
JP3339762B2 (ja) | 鋼帯欠陥検出装置 | |
WO1992014145A1 (fr) | Procede d'inspection magnetique et dispositif prevu a cet effet | |
US5235275A (en) | Magnetic inspection apparatus for thin steel strip having magnetizer and detection coil within a hollow roller rotated by the steel strip | |
JP5550617B2 (ja) | 漏洩磁束探傷装置 | |
US3443211A (en) | Magnetometer inspection apparatus for ferromagnetic objects | |
JP2001141701A (ja) | 保磁力の測定方法 | |
JPH08193980A (ja) | 磁気探傷法及び、磁気探傷装置 | |
JPS58102148A (ja) | 鋼板のオンライン硬度測定方法 | |
JPS6352345B2 (ja) | ||
JP6607242B2 (ja) | 方向性電磁鋼板の加工状態評価方法、加工状態評価装置、及び製造方法 | |
JP3584452B2 (ja) | 微小欠陥検出装置 | |
JPH06194342A (ja) | 複合磁気ヘッド | |
US3317824A (en) | Method of and apparatus for magnetically inspecting ferromagnetic members for inside and outside surface discontinuities and ascertaining therebetween | |
JPS61147158A (ja) | ストリツプの欠陥検出装置 | |
JPH04296648A (ja) | 磁気探傷方法および装置 | |
JP3530472B2 (ja) | 棒鋼の傷検出装置 | |
JPH07113788A (ja) | 渦流探傷用プローブコイル | |
JPH11211698A (ja) | 磁気探傷装置の感度校正方法および装置ならびに校正 ロール | |
JPH11108900A (ja) | 磁気探傷装置の感度校正方法及び装置 | |
JPH03277962A (ja) | 磁気探傷装置 | |
JPH0439031B2 (ja) | ||
JP2003215106A (ja) | 漏洩磁気検出センサ及び磁気探傷装置 | |
JPH09145679A (ja) | 微小欠陥検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030708 |