JPH0819217A - 全閉外扇形回転電機 - Google Patents
全閉外扇形回転電機Info
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- JPH0819217A JPH0819217A JP14721894A JP14721894A JPH0819217A JP H0819217 A JPH0819217 A JP H0819217A JP 14721894 A JP14721894 A JP 14721894A JP 14721894 A JP14721894 A JP 14721894A JP H0819217 A JPH0819217 A JP H0819217A
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- JP
- Japan
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- rib
- height
- ribs
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Abstract
(57)【要約】
【目的】同一外径Do において、出力を約30%以上増
大し、換言すれば同一出力において、外径Do を一回り
小さくする。 【構成】電磁気的有効領域11eの外周にリブ要素を一
体にプレス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子
鉄心11にリブ11aを形成する。リブ11aの隙間B
と厚さTを極端に小さくしてリブ11aの個数を極端に
増加させる。これにより、リブ11aによる固定子鉄心
11の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄い
リブの高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域1
1eの増大に配分し、リブ11aの先端の直径Do を一
定のまま出力を増大させる。
大し、換言すれば同一出力において、外径Do を一回り
小さくする。 【構成】電磁気的有効領域11eの外周にリブ要素を一
体にプレス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子
鉄心11にリブ11aを形成する。リブ11aの隙間B
と厚さTを極端に小さくしてリブ11aの個数を極端に
増加させる。これにより、リブ11aによる固定子鉄心
11の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄い
リブの高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域1
1eの増大に配分し、リブ11aの先端の直径Do を一
定のまま出力を増大させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自力外扇又は他力外
扇を持つ全閉外扇形回転電機の固定子の冷却に関する。
扇を持つ全閉外扇形回転電機の固定子の冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来例1を示す図9の固定子の要
部正面図、図9は図8の電機の半断面図であり、図10
は従来例2を示す図11の固定子の要部正面図、図11
は図10の電機の半断面図である。以下、各図において
同一符号をつけるものはおよそ同一部材などであり、重
複説明を省くこともある。
部正面図、図9は図8の電機の半断面図であり、図10
は従来例2を示す図11の固定子の要部正面図、図11
は図10の電機の半断面図である。以下、各図において
同一符号をつけるものはおよそ同一部材などであり、重
複説明を省くこともある。
【0003】図9は最も標準的な2.2kW、4P、3
φ−200Vの電動機を示し、リブ1aを持つフレーム
1に固定される固定子2と、固定子2の内側に空隙を介
して配置される回転子3と、この回転子3を固定する軸
4を軸受5を介して支承して前記フレーム1に取付けら
れるブラケット6a、6bと、軸4に取付けた外扇7を
覆うカバー8とからなる。
φ−200Vの電動機を示し、リブ1aを持つフレーム
1に固定される固定子2と、固定子2の内側に空隙を介
して配置される回転子3と、この回転子3を固定する軸
4を軸受5を介して支承して前記フレーム1に取付けら
れるブラケット6a、6bと、軸4に取付けた外扇7を
覆うカバー8とからなる。
【0004】図8において固定子の要部の実寸法が示さ
れ、リブ1aの先端の直径Do =200mm、電磁気的
有効領域2eの有効直径De =160mm、有効直径率
x=De /Do =0.8、リブの高さの半分の位置の隣
のリブとの隙間B=13.6mm(比率b=B/De =
13.6/160=0.085)、リブの高さの半分の
位置のリブの厚さT=2.5mmであり、リブ個数n=
36、フレーム1の軸方向単位長さ(mm)あたりの冷
却表面積s=1609mm2 である。
れ、リブ1aの先端の直径Do =200mm、電磁気的
有効領域2eの有効直径De =160mm、有効直径率
x=De /Do =0.8、リブの高さの半分の位置の隣
のリブとの隙間B=13.6mm(比率b=B/De =
13.6/160=0.085)、リブの高さの半分の
位置のリブの厚さT=2.5mmであり、リブ個数n=
36、フレーム1の軸方向単位長さ(mm)あたりの冷
却表面積s=1609mm2 である。
【0005】図11は工作機械用の電動機の一例を示
し、電磁気的有効領域2eの外周にリブ要素を一体にプ
レス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心に
リブ2aを形成する。ブラケット6c、6dが固定子に
対応する形状を持ち、他は図9とおよそ同一である。図
10において固定子の要部の実寸法が示され、リブ個数
は少なく、有効直径率x=De /Do ≒0.8、リブの
隙間B=18〜23mm(比率b=B/De=0.09
8〜0.125)、軸方向単位長さ(mm)あたりの冷
却表面積s=2024mm2 である。
し、電磁気的有効領域2eの外周にリブ要素を一体にプ
レス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心に
リブ2aを形成する。ブラケット6c、6dが固定子に
対応する形状を持ち、他は図9とおよそ同一である。図
10において固定子の要部の実寸法が示され、リブ個数
は少なく、有効直径率x=De /Do ≒0.8、リブの
隙間B=18〜23mm(比率b=B/De=0.09
8〜0.125)、軸方向単位長さ(mm)あたりの冷
却表面積s=2024mm2 である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の2従来例におい
て、固定子の有効直径率x、リブの隙間B(比率b)
は、数十年以来慣習的な数値を採用し、x≒0.8と小
さく、回転電機のスペースに大きく関係する外径Do の
割りに出力を大きく規定するDe (出力はDe 3 に比例
する)が小さい。また冷却能力に大きく関係するb≒
0.085〜0.125と大きい。そして、xやbは、
外径Do の基準となる大きさの約±50%のものに、設
計上の相似則を適用するのが一般である。
て、固定子の有効直径率x、リブの隙間B(比率b)
は、数十年以来慣習的な数値を採用し、x≒0.8と小
さく、回転電機のスペースに大きく関係する外径Do の
割りに出力を大きく規定するDe (出力はDe 3 に比例
する)が小さい。また冷却能力に大きく関係するb≒
0.085〜0.125と大きい。そして、xやbは、
外径Do の基準となる大きさの約±50%のものに、設
計上の相似則を適用するのが一般である。
【0007】この発明の目的は、同一外径Do におい
て、出力を約30%以上増大し、換言すれば同一出力に
おいて、外径Do を一回り小さくでき、基準となる外径
Do の約±50%のものに、設計上の相似則を適用でき
る全閉外扇形回転電機を提供することにある。
て、出力を約30%以上増大し、換言すれば同一出力に
おいて、外径Do を一回り小さくでき、基準となる外径
Do の約±50%のものに、設計上の相似則を適用でき
る全閉外扇形回転電機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1の全閉外扇形回転
電機は、電磁気的有効領域の外周にリブ要素を一体にプ
レス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心に
リブを形成する全閉外扇形回転電機において、リブの先
端の直径をDo 、電磁気的有効領域の有効直径をDe 、
有効直径率x=De /Do 、リブの高さの半分の位置の
隣のリブとの隙間をB、リブの高さの半分の位置のリブ
の厚さをTとしたとき、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とするものである。
電機は、電磁気的有効領域の外周にリブ要素を一体にプ
レス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心に
リブを形成する全閉外扇形回転電機において、リブの先
端の直径をDo 、電磁気的有効領域の有効直径をDe 、
有効直径率x=De /Do 、リブの高さの半分の位置の
隣のリブとの隙間をB、リブの高さの半分の位置のリブ
の厚さをTとしたとき、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とするものである。
【0009】発明2の全閉外扇形回転電機は、電磁気的
有効領域の外周にリブ要素を一体にプレス抜きした電気
鉄板を積層して非円筒の筒状の固定子鉄心にリブを形成
する全閉外扇形回転電機において、全てでn個のi番目
のリブの先端の半径の2倍をDoi、その電磁気的有効領
域の有効半径の2倍をDei、有効直径率x=Dei/
Doi、そのリブの高さの半分の位置の隣のリブとの隙間
をBi 、そのリブの高さの半分の位置のリブの厚さをT
i としたとき、 Do =ΣDoi/n、(i=1〜n)、 De =ΣDei/n、(i=1〜n)、 B=ΣBi /n、(i=1〜n)、 T=ΣTi /n、(i=1〜n) とし、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とするものである。
有効領域の外周にリブ要素を一体にプレス抜きした電気
鉄板を積層して非円筒の筒状の固定子鉄心にリブを形成
する全閉外扇形回転電機において、全てでn個のi番目
のリブの先端の半径の2倍をDoi、その電磁気的有効領
域の有効半径の2倍をDei、有効直径率x=Dei/
Doi、そのリブの高さの半分の位置の隣のリブとの隙間
をBi 、そのリブの高さの半分の位置のリブの厚さをT
i としたとき、 Do =ΣDoi/n、(i=1〜n)、 De =ΣDei/n、(i=1〜n)、 B=ΣBi /n、(i=1〜n)、 T=ΣTi /n、(i=1〜n) とし、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とするものである。
【0010】なお、発明2に円筒状の固定子鉄心の限定
を加えた特殊解が発明1である。発明1又は発明2の要
旨は、リブの隙間と厚さを極端に小さくしてリブの個数
を極端に増加させることにより、リブによる固定子鉄心
の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄いリブ
の高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域の増大
に配分し、リブの先端の直径を一定のまま出力の増大を
図ろうとするものである。
を加えた特殊解が発明1である。発明1又は発明2の要
旨は、リブの隙間と厚さを極端に小さくしてリブの個数
を極端に増加させることにより、リブによる固定子鉄心
の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄いリブ
の高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域の増大
に配分し、リブの先端の直径を一定のまま出力の増大を
図ろうとするものである。
【0011】
【作用】図1と実施例1の解析を参照して発明1の作用
を解析する。発明2の作用は発明1の作用が適用でき
る。図8に示す従来例1の電動機を基準にして、冷却増
大率をq、出力増大率をpとしたとき、q/p≧1なら
ば電動機は温度的に適合する。
を解析する。発明2の作用は発明1の作用が適用でき
る。図8に示す従来例1の電動機を基準にして、冷却増
大率をq、出力増大率をpとしたとき、q/p≧1なら
ば電動機は温度的に適合する。
【0012】実施例1の解析における式(8)によれ
ば、 である。
ば、 である。
【0013】式(8)において、K2(x)=K2(0.8)=一
定と仮定し、T、Bをパラメータとして数値を代入し、
xの値の変化に対してq/pをグラフ化すると、図4の
カーブC1、C2、C3、C4及びC4.5となる。結
論として、q/p≒1の付近では、K2(x)≒K2(0.8)の
条件に置くことにより、また、q/p≫1の付近では、
K2(x)≒K2(0.8)/(q/p)まで低下させても、いず
れも出力を従来例1のp倍に出力を増大できる。
定と仮定し、T、Bをパラメータとして数値を代入し、
xの値の変化に対してq/pをグラフ化すると、図4の
カーブC1、C2、C3、C4及びC4.5となる。結
論として、q/p≒1の付近では、K2(x)≒K2(0.8)の
条件に置くことにより、また、q/p≫1の付近では、
K2(x)≒K2(0.8)/(q/p)まで低下させても、いず
れも出力を従来例1のp倍に出力を増大できる。
【0014】一般解として、図4から、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 なら、 1.33≦p≦1.73 となり、発明の目的を達成する。
【0015】
【実施例】図1は実施例1の実験機を示す図2の固定子
の要部正面図、図2は図1の電機の半断面図、図3は実
験機の冷却試験装置の構成図であり、図4は実験機の解
析にもとづく、出力増大率曲線図及び冷却増大率/出力
増大率曲線図であり、図5は実施例2の固定子の要部正
面図であり、図6は実施例3の半断面図であり、図7は
実施例4の半断面図である。
の要部正面図、図2は図1の電機の半断面図、図3は実
験機の冷却試験装置の構成図であり、図4は実験機の解
析にもとづく、出力増大率曲線図及び冷却増大率/出力
増大率曲線図であり、図5は実施例2の固定子の要部正
面図であり、図6は実施例3の半断面図であり、図7は
実施例4の半断面図である。
【0016】図2の実験機は、フレームを持たない。電
磁気的有効領域11eの外周にリブ要素を一体にプレス
抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心11に
リブ11aを形成する。この電動機は、リブ11a及び
巻線12aを持つ固定子12と、固定子12の内側に空
隙を介して配置される回転子3と、この回転子3を固定
する軸4を軸受5を介して支承して前記固定子12に取
付けられるブラケット16a、16bと、軸4に取付け
た外扇7を覆うカバー8とからなる。
磁気的有効領域11eの外周にリブ要素を一体にプレス
抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄心11に
リブ11aを形成する。この電動機は、リブ11a及び
巻線12aを持つ固定子12と、固定子12の内側に空
隙を介して配置される回転子3と、この回転子3を固定
する軸4を軸受5を介して支承して前記固定子12に取
付けられるブラケット16a、16bと、軸4に取付け
た外扇7を覆うカバー8とからなる。
【0017】図1において実験機の固定子の要部の実寸
法が示され、諸元を図8の従来例1と比較して下記す
る。比較のためにリブの先端の直径Do を同一にした。 なお、x、n、s以外の単位はmm、sは軸方向単位長
さ(mm)あたりであって単位はmm2 、De は電磁気
的有効領域の有効直径、B及びTはリブの高さHの半分
の位置の値であり、冷却試験は図2の電動機から外扇7
を外して図3の試験装置で行った。 〔解析〕 出力増大率と冷却増大率との関係 従来例の出力と冷却とに関係する寸法の諸元を大幅に変
えて電動機の新系列を開発する場合、基準となる電動機
の出力を従来例のp倍に大きくしたとき、電動機の効率
がほぼ一定ならば、発熱量もp倍となる。したがって、
冷却増大率qが出力増大率pを上回ればよい。この条件
は、基準となる外径Do の約±50%のものに、設計上
の相似則を適用する。 出力増大率 固定子鉄心が或る寸法範囲、例えば、100≦Do ≦3
00の電動機において、設計上の相似則を適用すれば、
電動機の出力Pは次式で表される。
法が示され、諸元を図8の従来例1と比較して下記す
る。比較のためにリブの先端の直径Do を同一にした。 なお、x、n、s以外の単位はmm、sは軸方向単位長
さ(mm)あたりであって単位はmm2 、De は電磁気
的有効領域の有効直径、B及びTはリブの高さHの半分
の位置の値であり、冷却試験は図2の電動機から外扇7
を外して図3の試験装置で行った。 〔解析〕 出力増大率と冷却増大率との関係 従来例の出力と冷却とに関係する寸法の諸元を大幅に変
えて電動機の新系列を開発する場合、基準となる電動機
の出力を従来例のp倍に大きくしたとき、電動機の効率
がほぼ一定ならば、発熱量もp倍となる。したがって、
冷却増大率qが出力増大率pを上回ればよい。この条件
は、基準となる外径Do の約±50%のものに、設計上
の相似則を適用する。 出力増大率 固定子鉄心が或る寸法範囲、例えば、100≦Do ≦3
00の電動機において、設計上の相似則を適用すれば、
電動機の出力Pは次式で表される。
【0018】 P=K1 De 3 L ………(1) ここで、K1 ;相似則を適用したときの一定の定数 De ;電磁気的有効領域の有効直径 L ;固定子長さ いま、従来例1のx=De /Do =0.8を基準に式
(1)を出力増大率pで表すと、Lが同一のとき、 p=P(x) /P(0.8) =K1(xDo )3L/K1(0.8 Do )3L =(x/0.8 )3 ………(2) すなわち、式(2)は無次元化されてxに関する単位長
さあたりの出力増大率pを与え、グラフ化すると図4の
カーブAとなる。 冷却増大率 電動機の冷却能力は熱伝導量QT であり次式で表され
る。
(1)を出力増大率pで表すと、Lが同一のとき、 p=P(x) /P(0.8) =K1(xDo )3L/K1(0.8 Do )3L =(x/0.8 )3 ………(2) すなわち、式(2)は無次元化されてxに関する単位長
さあたりの出力増大率pを与え、グラフ化すると図4の
カーブAとなる。 冷却増大率 電動機の冷却能力は熱伝導量QT であり次式で表され
る。
【0019】 QT =(α・η1 ・η2 ・η3 )S ………(3) ここで、QT ;同一温度上昇値内(現実には固定子巻
線)で伝導できる熱量 α ;熱伝達係数 η1 ;リブの形状、材質、表面粗さで定まる係数 η2 ;冷却風の速度、流れの形、比重、比熱、熱伝導率
で定まる係数 η3 ;電動機の発熱部からリブにいたる熱回路の熱抵抗
で定まる係数 S ;リブなどの冷却全表面積 式(3)の括弧内の諸係数を個別に求めることは解析と
説明をいたずらに複雑にするが、諸係数の合成された数
値は、無数の系列設計を行ってきた製造業者によって容
易に得られる。そこで、固定子鉄心の単位長さあたりに
ついて考えたうえでα・η1 ・η2 ・η3 =K2 と置く
と式(3)は、 Q=K2 s ………(4) となる。
線)で伝導できる熱量 α ;熱伝達係数 η1 ;リブの形状、材質、表面粗さで定まる係数 η2 ;冷却風の速度、流れの形、比重、比熱、熱伝導率
で定まる係数 η3 ;電動機の発熱部からリブにいたる熱回路の熱抵抗
で定まる係数 S ;リブなどの冷却全表面積 式(3)の括弧内の諸係数を個別に求めることは解析と
説明をいたずらに複雑にするが、諸係数の合成された数
値は、無数の系列設計を行ってきた製造業者によって容
易に得られる。そこで、固定子鉄心の単位長さあたりに
ついて考えたうえでα・η1 ・η2 ・η3 =K2 と置く
と式(3)は、 Q=K2 s ………(4) となる。
【0020】x=De /Do を大きくするとき、b=B
/De を小さくして冷却面積sを増加したとき、従来例
1の電動機に対する実施例1の電動機のQの比率を冷却
増大率qとすれば、qは次式で表される。 q=Q(x) /Q(0.8) =K2(x)s(x) /K2(0.8)s(0.8) ………(5) 固定子鉄心の単位長さあたりのs(x) 及びs(0.8) は、
図1及び図8を参照してそれぞれ、次式(6)及び
(7)となる。
/De を小さくして冷却面積sを増加したとき、従来例
1の電動機に対する実施例1の電動機のQの比率を冷却
増大率qとすれば、qは次式で表される。 q=Q(x) /Q(0.8) =K2(x)s(x) /K2(0.8)s(0.8) ………(5) 固定子鉄心の単位長さあたりのs(x) 及びs(0.8) は、
図1及び図8を参照してそれぞれ、次式(6)及び
(7)となる。
【0021】 s(0.8) =36×(2×15.5+2+11.7) =1609 ………(7) q/p 前述のはq/p≧1であれば、実施例1の電動機は従
来例1の電動機以上に冷却されることを意味する。式
(2)、(5)、(6)及び(7)より、 式(8)において、K2(x)=K2(0.8)=一定と仮定し、
T、Bをパラメータとして数値を代入し、xの値の変化
に対してq/pをグラフ化すると、図4のカーブC1、
C2、C3、C4及びC4.5となる。 結論 q/p≒1の付近では、K2(x)≒K2(0.8)の条件に置く
ことにより、また、q/p≫1の付近では、K2(x)≒K
2(0.8)/(q/p)まで低下させても、いずれも出力を
従来例1のp倍に出力を増大できる。
来例1の電動機以上に冷却されることを意味する。式
(2)、(5)、(6)及び(7)より、 式(8)において、K2(x)=K2(0.8)=一定と仮定し、
T、Bをパラメータとして数値を代入し、xの値の変化
に対してq/pをグラフ化すると、図4のカーブC1、
C2、C3、C4及びC4.5となる。 結論 q/p≒1の付近では、K2(x)≒K2(0.8)の条件に置く
ことにより、また、q/p≫1の付近では、K2(x)≒K
2(0.8)/(q/p)まで低下させても、いずれも出力を
従来例1のp倍に出力を増大できる。
【0022】そして、実施例1の電動機は、x=0.9
2、b=3、T=1.5、H=8、リブ個数n=114
本であったから、q/p=1.07(図4のF点)が得
られ、K2(x)≒K2(0.8)に近づければ、p=(0.92/0.8)
3 =1.52倍(図4のE点)に出力の増大が可能とな
る。例えば、「JIS C 4210 一般低圧三相か
ご形誘導電動機」には、枠番号順に0.75kW、1.
5kW、2.2kW、3.7kW、5.5kW、7.5
kW・・・・が規定されている所からみても、p=1.
52倍は、同一出力の要求に対して枠番号をほぼ1つ下
げ、外径を一回り下げられることを意味する。
2、b=3、T=1.5、H=8、リブ個数n=114
本であったから、q/p=1.07(図4のF点)が得
られ、K2(x)≒K2(0.8)に近づければ、p=(0.92/0.8)
3 =1.52倍(図4のE点)に出力の増大が可能とな
る。例えば、「JIS C 4210 一般低圧三相か
ご形誘導電動機」には、枠番号順に0.75kW、1.
5kW、2.2kW、3.7kW、5.5kW、7.5
kW・・・・が規定されている所からみても、p=1.
52倍は、同一出力の要求に対して枠番号をほぼ1つ下
げ、外径を一回り下げられることを意味する。
【0023】外径Do (=200)の基準とした大きさ
の約±50%のものに、設計上の相似則を適用すること
は容易であり、100≦Do ≦300に適用できる。一
般解として、図4から、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 なら、 1.33≦p≦1.73 となり、発明の目的を達成する。なお、B、Tについ
て、図4からは上限が読めるが、下限はプレス形の刃の
寿命の点から選ばれるべきである。 吟味 実験機の試験では、リブが多いので冷却通風路の抵抗が
大きく式(3)のη2が減少したが、フレームがなく鉄
心から直接リブに熱伝導してη3 が向上し、結果的に、
K2(0.92) ≒K2(0.8)となり、巻線の温度上昇は従来例
1と同等となった。実験機は、B/T=2としたが、式
(8)に従いその前後にしてもよい。 〔以上で解析を終わる〕図5に示す実施例2は、方形の
電機鉄板から電磁気的有効領域21eの外周にリブ要素
を一体にプレス抜きし、積層して角筒状の固定子鉄心2
1にリブ21aを形成する。
の約±50%のものに、設計上の相似則を適用すること
は容易であり、100≦Do ≦300に適用できる。一
般解として、図4から、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 なら、 1.33≦p≦1.73 となり、発明の目的を達成する。なお、B、Tについ
て、図4からは上限が読めるが、下限はプレス形の刃の
寿命の点から選ばれるべきである。 吟味 実験機の試験では、リブが多いので冷却通風路の抵抗が
大きく式(3)のη2が減少したが、フレームがなく鉄
心から直接リブに熱伝導してη3 が向上し、結果的に、
K2(0.92) ≒K2(0.8)となり、巻線の温度上昇は従来例
1と同等となった。実験機は、B/T=2としたが、式
(8)に従いその前後にしてもよい。 〔以上で解析を終わる〕図5に示す実施例2は、方形の
電機鉄板から電磁気的有効領域21eの外周にリブ要素
を一体にプレス抜きし、積層して角筒状の固定子鉄心2
1にリブ21aを形成する。
【0024】この場合、全てでn個のi番目のリブ21
aの先端の半径の2倍をDoi、その電磁気的有効領域の
有効半径の2倍をDei、有効直径率x=Dei/Doi、そ
のリブの高さの半分の位置のリブの隣のリブとの隙間を
Bi 、そのリブの高さの半分の位置のリブの厚さをTi
としたとき、 Do =ΣDoi/n、(i=1〜n)、 De =ΣDei/n、(i=1〜n)、 B=ΣBi /n、(i=1〜n)、 T=ΣTi /n、(i=1〜n) として、実施例1の〔解析〕を適用し、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 なら、 1.33≦p≦1.73 となり、発明の目的を達成する。
aの先端の半径の2倍をDoi、その電磁気的有効領域の
有効半径の2倍をDei、有効直径率x=Dei/Doi、そ
のリブの高さの半分の位置のリブの隣のリブとの隙間を
Bi 、そのリブの高さの半分の位置のリブの厚さをTi
としたとき、 Do =ΣDoi/n、(i=1〜n)、 De =ΣDei/n、(i=1〜n)、 B=ΣBi /n、(i=1〜n)、 T=ΣTi /n、(i=1〜n) として、実施例1の〔解析〕を適用し、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 なら、 1.33≦p≦1.73 となり、発明の目的を達成する。
【0025】図6に示す実施例3が図2の実施例1と異
なる点は、巻線12aが合成樹脂31でモールドされ、
その端部にブラケット36a、36bが取付けられる点
である。熱抵抗が少なくη3 が大幅に改善され、よりD
o やxが大きい電動機に適する。図7に示す実施例4が
図6の実施例3と異なる点は、回転子43にアルミニウ
ム合金などの冷却ファン44が直接に取付けられ、回転
子43の熱の多くを固定子12を通さないで、直接に冷
却風の中に放出する点である。ブラケット46aはカバ
ーを兼ねる。η3 が更に改善され、よりDo やxが大き
い電動機に適する。
なる点は、巻線12aが合成樹脂31でモールドされ、
その端部にブラケット36a、36bが取付けられる点
である。熱抵抗が少なくη3 が大幅に改善され、よりD
o やxが大きい電動機に適する。図7に示す実施例4が
図6の実施例3と異なる点は、回転子43にアルミニウ
ム合金などの冷却ファン44が直接に取付けられ、回転
子43の熱の多くを固定子12を通さないで、直接に冷
却風の中に放出する点である。ブラケット46aはカバ
ーを兼ねる。η3 が更に改善され、よりDo やxが大き
い電動機に適する。
【0026】
【発明の効果】発明1又は発明2の全閉外扇形回転電機
によれば、リブの隙間と厚さを極端に小さくしてリブの
個数を極端に増加させることにより、リブによる固定子
鉄心の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄い
リブの高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域の
増大に配分し、リブの先端の直径を一定のまま出力が
1.33から1.73まで増大するという効果がある。
同一出力の要求に対しては枠番号をほぼ1つ下げて外径
を一回り小形化できるという効果がある。
によれば、リブの隙間と厚さを極端に小さくしてリブの
個数を極端に増加させることにより、リブによる固定子
鉄心の冷却表面積を極端に増大させる。このとき、薄い
リブの高さは低くてよい。この分を電磁気的有効領域の
増大に配分し、リブの先端の直径を一定のまま出力が
1.33から1.73まで増大するという効果がある。
同一出力の要求に対しては枠番号をほぼ1つ下げて外径
を一回り小形化できるという効果がある。
【図1】実施例1の実験機を示す図2の固定子の要部正
面図
面図
【図2】図1の電機の半断面図
【図3】実験機の冷却試験装置の構成図
【図4】実験機の解析にもとづく、出力増大率曲線図及
び冷却増大率/出力増大率曲線図
び冷却増大率/出力増大率曲線図
【図5】実施例2の固定子の要部正面図
【図6】実施例3の半断面図
【図7】実施例4の半断面図
【図8】従来例1を示す図9の固定子の要部正面図
【図9】図8の電機の半断面図
【図10】従来例2を示す図11の固定子の要部正面図
【図11】図10の電機の半断面図
11 固定子鉄心 11a リブ 11e 電磁気的有効領域
Claims (2)
- 【請求項1】電磁気的有効領域の外周にリブ要素を一体
にプレス抜きした電気鉄板を積層して円筒状の固定子鉄
心にリブを形成する全閉外扇形回転電機において、 リブの先端の直径をDo 、電磁気的有効領域の有効直径
をDe 、有効直径率x=De /Do 、リブの高さの半分
の位置の隣のリブとの隙間をB、リブの高さの半分の位
置のリブの厚さをTとしたとき、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とすることを特徴とする全閉外扇形回転電機。 - 【請求項2】電磁気的有効領域の外周にリブ要素を一体
にプレス抜きした電気鉄板を積層して非円筒の筒状の固
定子鉄心にリブを形成する全閉外扇形回転電機におい
て、 全てでn個のi番目のリブの先端の半径の2倍をDoi、
その電磁気的有効領域の有効半径の2倍をDei、有効直
径率x=Dei/Doi、そのリブの高さの半分の位置の隣
のリブとの隙間をBi 、そのリブの高さの半分の位置の
リブの厚さをT i としたとき、 Do =ΣDoi/n、(i=1〜n)、 De =ΣDei/n、(i=1〜n)、 B=ΣBi /n、(i=1〜n)、 T=ΣTi /n、(i=1〜n) とし、 100≦Do ≦300、 0.88≦x≦0.96、 B≦4.5、 T≦2.25 とすることを特徴とする全閉外扇形回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14721894A JPH0819217A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 全閉外扇形回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14721894A JPH0819217A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 全閉外扇形回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819217A true JPH0819217A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15425249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14721894A Pending JPH0819217A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 全閉外扇形回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819217A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013188132A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-19 | Johnson Electric Sa | 電気モータ |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP14721894A patent/JPH0819217A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013188132A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-19 | Johnson Electric Sa | 電気モータ |
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