JPH08188873A - 多層光学フィルムを形成するための方法及び装置 - Google Patents

多層光学フィルムを形成するための方法及び装置

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JPH08188873A
JPH08188873A JP16912395A JP16912395A JPH08188873A JP H08188873 A JPH08188873 A JP H08188873A JP 16912395 A JP16912395 A JP 16912395A JP 16912395 A JP16912395 A JP 16912395A JP H08188873 A JPH08188873 A JP H08188873A
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bias voltage
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film
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JP16912395A
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William D Sproul
ウイリアム・ディー・スプロール
Michael Evans Graham
マイケル・エヴァンス・グラハム
Thomas G Parham
トーマス・ジーン・パーハム
Ralf Sverre Bergman
ラルフ・スベール・バーグマン
Randolph E Maxwell
ランドルフ・イー・マックスウエル
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General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも第1及び第2の材料を付着させる
ことによって光学的品質の多層フィルムを形成するため
の方法および装置を提供する。 【構成】 少なくとも2台の不平衡型直流マグネトロン
スパッタリング装置(5)を用いてスパッタリングを行
い、その際、有効な負の高周波バイアス電圧又は交流バ
イアス電圧が基体(10)に印加されると共に、アーク
放電抑制装置(9)の動作によりスパッタリング装置か
らのアーク放電が抑制される。更にまた、スパッタ室内
において所定の反応性ガス分圧を維持することにより、
ターゲットに対して顕著な毒作用を及ぼすことなく基体
上に所望の化合物を生成させるために十分な量の反応性
ガスが供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、光学的品質の多層フィルムを
形成するための方法及び装置に関するものである。更に
詳しく言えば本発明は、不平衡型直流マグネトロンを用
いた反応スパッタリングによって高性能の赤外線(I
R)反射用多層光学干渉フィルムを形成するための方法
及び装置に関する。本発明の方法は、特にランプエンベ
ロープ上に赤外線反射用多層光学フィルムを形成するた
めに適している。本明細書中においては、主としてラン
プ上に多層酸化物フィルムを形成するための用途に関連
して説明が行われる。とは言え、本発明は様々な誘電性
材料から成る光学的品質の多層フィルムで各種のランプ
及びその他の表面を被覆するために使用し得ることを理
解すべきである。更にまた、本明細書中においては主と
して赤外線反射フィルムが記載されるが、その他の被膜
(たとえば、可視光反射フィルム及び紫外線反射フィル
ム)に対しても本発明を適用し得ることは当業者にとっ
て容易に理解されよう。
【0002】
【先行技術の説明】現在、光学用途において使用するた
めの多層フィルムは化学蒸着法(CVD法)、物理蒸着
法及びスパッタリングをはじめとする各種の方法によっ
て形成されている。とは言え、これらの方法はそれぞれ
に何らかの欠点を有しているため、高性能の光学被膜
(特に赤外線反射用のランプ被膜)への適用は不可能で
あるか、あるいは少なくとも制限されることになる。
【0003】CVD法によれば、高性能の赤外線被膜と
して満足すべき特性を持ったフィルムを商業的に使用可
能な蒸着速度で形成し得ることが証明されている。とは
言え、CVD法によって蒸着されるフィルムにおいて
は、個々の層によって加算的に付加される引張応力のた
め厚さ(すなわち層数)に制限がある。詳しく述べれ
ば、引張応力のため、赤外線反射用の多層CVDフィル
ムの厚さは最大約4ミクロンまでに制限される。厚さが
約4ミクロンを越えるフィルムは、特にアニール操作及
び高温操作に際し、収縮、亀裂、浮き上がり及び赤外線
反射率の低下を示すことが判明している。本発明方法の
利点の1つは、引張応力を低減させながら多数の層を形
成し得ることである。それ故、本発明のフィルムは、亀
裂、浮き上がり又は破砕を生じ難いのである。
【0004】米国特許第5138219号明細書中に
は、約50の層を含む厚さ約4ミクロンの干渉フィルム
を形成するためのCVD法又は低圧CVD法が記載され
ている。かかるフィルムは少なくとも90%の可視光を
透過すると共に少なくとも70%の(波長範囲800〜
1900nmの)赤外線を反射することが述べられてい
る。約4ミクロンの全厚を有するフィルムは満足すべき
光学的性質を有しているが、フィルムの赤外線反射性能
を更に向上させるために厚さを一層増大させることが望
ましい。通例、これは層数の増加を意味する。
【0005】本発明は、米国特許第5138219号明
細書中に記載のごときフィルムと少なくとも同等の性能
を有する被膜を形成するための方法に関する。実際、本
発明の好適な実施の態様に従って形成された被膜はCV
Dフィルムよりも多数の層を有し、従ってより優れた性
質を有している。すなわち、本発明の被膜は約400〜
750nmの波長範囲内において少なくとも約90%
(好ましくは98%)の透過率を有すると共に、約75
0〜2000nmの赤外線波長範囲内において少なくと
も約70%の平均反射率を有している。
【0006】CVD法に加え、多層フィルムを形成する
ために役立つ幾つかの反応スパッタリング法が開発され
た。その結果、反応スパッタリングは眼鏡レンズ及び
(主として平板の)窓ガラス用の被膜を工業的規模で生
産するための一般的な手段となっている。しかしなが
ら、高性能の赤外線反射用光学被膜に関する厳しい要求
条件のため、それらの商業的生産のために使用可能なス
パッタリング法の開発は実現していない。
【0007】高品質のフィルムを形成するために必要な
反応スパッタリング法に関しては、数多くの要求条件が
存在する。たとえば、化学量論的な量の金属原子及び反
応性ガス原子を基体表面において反応させることが望ま
しい。基体表面へのそれぞれの原子の到達速度が釣合わ
ないと、フィルムは所望の組成を有しないことになる。
また、酸化物フィルムのために必要な反応性酸素が過剰
に存在するとターゲットの酸化を招き、そのために工程
全体とりわけスパッタリング速度が悪影響を受ける。一
般にスパッタリングはプラズマを閉込める磁界中におい
てターゲットに近接して実施されるから、この区域内に
存在する反応性ガスはターゲットに対して急速な毒作用
(poisoning)及び(又は)化合物生成をもた
らすのである。
【0008】このような問題を軽減するため、米国特許
第4420385号明細書中に記載された方法によれ
ば、基体が遮蔽されたスパッタ域から(反応性ガスが導
入される)反応域に回転させられる。このようにして、
反応性ガスとスパッタ域とが分離されるのである。ある
いはまた、米国特許第4851095号によれば、物理
的に隔離された区域内において直流マグネトロンによる
反応スパッタリングが実施されると共にイオンガンの使
用によってターゲットから隔離された高エネルギー反応
性ガスが生み出される。しかしながら、これらの方法の
いずれにおいても、満足すべき光学フィルム性能を得る
ために十分なだけのイオン衝撃が基体表面において達成
されないものと考えられる。更にまた、金属層を付着さ
せた後に隔離された区域内でそれを反応させるという段
階的方法においては、付着させた後に反応性ガスと完全
に反応させることのできる金属層の厚さには制限があ
る。
【0009】反応性ガスの制御に関する問題に加え、従
来のスパッタリング法は成長中の多層フィルムに十分な
エネルギーを付与しないことも判明した。その結果とし
て、柱状の成長及びフィルムのうねりが生じ、しかもそ
れは堆積する層数の増加に伴って顕著となる。かかるう
ねりは多層フィルムの性能を著しく低下させ、そのため
高性能の光学用途におけるそれの有用性が損われる。う
ねりのあるフィルムは低い反射率及びその他の劣った特
性を示し、そのため高性能用途にとって望ましくないこ
とが判明している。たとえば、現行のスパッタリング装
置を用いて形成された多層フィルムを有するランプは、
低圧CVD法を用いて形成された同等なフィルムを有す
るランプに比べて約75%の光出力しか示さない。これ
は、800〜1900nmの波長範囲内における赤外線
反射が低圧CVD法を用いて形成されたフィルムに比べ
て平均10〜15%も少ないことを意味している。この
ような問題は、基体ホルダが回転する従来のスパッタリ
ング法においては一層悪化する。小さい付着速度を有す
る極めて低いエネルギーのスパッタリングを行えば柱状
の成長は回避されるが、この方法は商業的生産性の観点
から見て不満足である。このように、当業界においては
満足すべき高性能かつ光学的品質の赤外線反射用多層フ
ィルムを形成するための反応スパッタリング法が要望さ
れているのである。
【0010】
【発明の概要】本発明の主たる目的は、高性能の多層光
学フィルムを形成するための新規で改良された方法及び
装置を提供することにある。本発明のもう1つの目的
は、湾曲した表面を有するランプ及びその他の物体上に
高性能かつ光学的品質の赤外線反射用多層フィルムを形
成するための新規で改良された不平衡型直流マグネトロ
ンスパッタリング法を提供することにある。
【0011】本発明のその他の目的及び利点は、一部は
以下の説明中に明記されており、また一部は以下の説明
を読むことによっても自ずから明らかとなろう。更にま
た、それらは本発明を実施することによって確認される
はずである。なお、本発明の目的及び利点は前記特許請
求の範囲中に明確に記載された手段及びそれらの組合せ
によって実現しかつ達成することができる。
【0012】本発明の方法に従って上記の目的を達成す
るためには、不活性ガス及び所定分圧の反応性ガスから
成る雰囲気を有する真空室内に基体が配置される。次い
で、不平衡型直流マグネトロンを用いた反応スパッタリ
ングにより、基体上に第1の誘電性材料の層が設置され
る。少なくとも2種の材料から成る多層フィルムを形成
する場合には、第2の直流マグネトロンを用いた反応ス
パッタリングによって基体上に第2の誘電性材料の層が
設置される。このようにして、所望の厚さを有する光学
的品質の多層フィルムが得られるまで基体上に多数の層
が設置される。材料層の付着速度は少なくとも1オング
ストローム/秒であることが好ましく、また少なくとも
10〜20オングストローム/秒であることがより好ま
しい。所望ならば、第1及び(又は)第2のマグネトロ
ンの場合と同種の材料あるいは異種の材料を付着させる
ために追加の直流マグネトロンを使用することもでき
る。このようにすれば、数種の材料から成る多層フィル
ムを形成することができる。なお、特に好適なフィルム
はタンタラ層及びシリカ層から成るものである。
【0013】スパッタリングに際しては、付着させるべ
き誘電性材料との化学量論的な反応を維持するために少
なくとも十分な量の反応性ガスをフィルム形成域に供給
すると共に、ターゲットに対する反応性ガスの不要かつ
顕著な毒作用を防止するための上限値を越えないように
真空室内の反応性ガス濃度が調節される。スパッタリン
グに際しては、基体に対して負のバイアス電圧が印加さ
れる。かかるバイアス電圧はより多くのイオン流を引付
けて基体に衝突させ、それによって基体に付与されるエ
ネルギーを増大させるために役立つ。理論によって拘束
されることは望まないが、このようなエネルギーの増大
が付着面における原子の移動及び再配置を促進し、それ
によってフィルム表面のうねりを低減させる効果(すな
わち、付着した結晶粒間の空隙を満たすことによって表
面を平坦化すると共に高密度化する効果)をもたらすも
のと考えられる。
【0014】導電性の基体上に導電性の被膜を設置する
場合には、基体に直流バイアス電圧を印加することがで
きる。しかるに、(特に電気絶縁性の基体上に)電気絶
縁性の被膜を設置する場合には、イオンを加速するため
に必要な負のバイアス電圧を得るために高周波バイアス
電圧又は両極性(bipolar)直流バイアス電圧を
使用しなければならない。実験によれば、高周波放電又
は高い周波数の両極性直流放電のプラズマは(大地電位
にある)陽極及び基体の両方に対して十分に高い正の電
位を生み出すことが判明している。かかる電位はイオン
に比べて電子が実質的に高い移動度を有する結果として
生じるものである。すなわち、半サイクル中にはイオン
よりも多くの電子が電極又は基体に到達する。平衡状態
においては、電気的中性を維持するために同数のイオン
及び電子が基体表面に到達しなければならないから、基
体とプラズマとの間に負の電位が発生する。このような
わけで、高周波バイアス電圧又は両極性パルス状直流バ
イアス電圧の作用下で基体表面に衝突するイオンは大き
なエネルギーを獲得し、そしてそれを基体表面に付与す
るのである。なお、プラズマに対して負のバイアス電圧
が基体中に発生するのは、高周波電源又は両極性パルス
状直流電源の周波数がイオンに比べて電子を電界に沿っ
てかなり遠くまで移動させ得るようなものである場合に
限られることを理解すべきである。このような状況は、
高キロヘルツ範囲内及びメガヘルツ範囲内の周波数にお
いて実現される。すなわち、低い周波数又は(マイクロ
波放電の場合のような)極めて高い周波数においては有
効な負のバイアス電圧は得られないのである。
【0015】高品質の光学フィルムを形成するために
は、表面に衝突するイオンのエネルギーがある最小値を
越えていなければならないことが判明した。また、スパ
ッタリング中にフィルムの再配置をもたらすのに十分な
だけのイオンエネルギーを基体表面において達成し、そ
れによってフィルム表面の平坦化及びフィルムの高密度
化を実現するためには、陽極又は大地電位に対して少な
くとも−50ボルト、好ましくは−60ボルト、そして
一層好ましくは−100ボルトの負のバイアス電圧が必
要であることも判明した。とは言え、最小のバイアス電
圧に関する最も重要な要求条件は、個々の層表面におけ
る山及び谷が互いに500オングストローム以内の間隔
で存在する場合、山の平均面と谷の平均面との差が約1
00オングストロームより小さいようなフィルムを生み
出すのに十分なものでなければならないことである。
【0016】通例、基体とプラズマとの間における実際
の負のバイアス電圧は陽極とプラズマとの間における負
のバイアス電圧に等しくないことに注意すべきである。
電気絶縁性の基体は浮遊電位と呼ばれる別の電位を示
す。浮遊電位の大きさはプラズマの形状及び放電パラメ
ータに依存する。平衡型又は鏡像型マグネトロンによる
プラズマの場合、浮遊電位と陽極電位との差は(通例は
負の)数ボルト程度である。しかるに、不平衡型マグネ
トロンの場合には、電子の磁気的捕捉が絶縁性基体の位
置における電子の密度を増大させ、それによって顕著に
高い負の浮遊電位を生み出す。本発明の装置において測
定される浮遊電位の大きさは、不平衡の程度、マグネト
ロンの出力及び基体の表面積に応じて−20〜−30ボ
ルトの範囲内にある。このように、形成すべきフィルム
に損傷を与えるほどに大きくなくかつ表面の平坦化及び
フィルムの高密度化をもたらすのに十分なだけのエネル
ギーをイオンが有するようにするためには、スパッタリ
ング条件の変化に伴って最適のバイアス電圧が多少変化
し得ることを理解すべきである。
【0017】好適な実施の態様においては、高周波電力
はインピーダンス整合回路網を介して基体ホルダに印加
される。他方、両極性パルス状直流バイアス電圧の場合
には、電力は直接に基体ホルダに印加される。非導電性
フィルムを形成するための反応スパッタリングに関する
もう1つの問題点は、ターゲットの局部的な損傷の結果
としてターゲット材料の粒子スプレーが基体に衝突する
のを防止するため、ターゲットからのアーク放電を抑制
しなければならないことである。
【0018】本発明の方法によって形成されるフィルム
は、チタン、アルミニウム、ケイ素、タンタル及びニオ
ブの酸化物、ケイ素及びホウ素の窒化物、炭化ケイ素並
びにそれらの混合物から成る群より選ばれた材料から構
成されることが好ましい。とは言え、本発明の方法が各
種の誘電性材料に適用し得ることは当業者にとって容易
に理解されよう。実際、アルミニウムや銀のごとき金属
及びシリコンのごとき半導体を誘電性フィルム中に組込
むことが望ましい場合もある。従って、フィルムの性能
を向上させるため、多数の誘電性材料層及び非導電性材
料層から光学フィルムを構成することも可能である。
【0019】好適な不活性ガスとしては、アルゴン、ク
リプトン及びキセノンが挙げられる。とは言え、比較的
安価である点から見てアルゴンが特に好適である。好適
な反応性ガスとしては酸素、窒素及びメタンが挙げられ
るが、それらにのみ限定されるわけではない。上記のご
とき方法を実施するための装置は、不活性ガス及び反応
性ガスから成る雰囲気を維持するために役立つ真空室を
含んでいる。真空室内には、回転可能な基体ホルダが配
置されていることが好ましい。かかる真空室には、好ま
しくは結合された磁界を有しながら互いに対向して配置
された少なくとも2台の不平衡型直流マグネトロンスパ
ッタリング装置が装備されている。ターゲットはケイ素
及びタンタルから成ることが好ましく、また反応性ガス
は酸素から成ることが好ましい。真空室にはまた、反応
性ガスの濃度を調節するための手段、並びに基体とスパ
ッタリング用陰極及び(又は)ターゲットとの間におけ
るアーク放電を防止するための手段も装備されている。
反応性ガスを感知して調節するための手段は光学式ガス
調節器又は四重極質量分析器から成ることが好ましい。
なお、かかる雰囲気を制御するための適当な技術は米国
特許第4428811号明細書中に記載されている。こ
の技術に従えば、反応性ガスの連続した流れがスパッタ
リング環境中に導入され、そして質量分析計を用いて反
応性ガスの分圧を監視することによってそれの連続流量
が測定される。質量分析計の読みに基づき、反応性ガス
の流量が質量流量計によって調節される。スパッタリン
グ雰囲気を制御するために適した装置の実例としては、
MKS260型流量計及びUTI(テクノロジー・イン
ターナショナル)100C型質量分析計が挙げられる。
【0020】基体ホルダ及び(又は)基体には、平滑な
フィルム層を形成するために十分な(プラズマに対す
る)バイアス電圧を印加するための手段が装備されてい
る。好適な実施の態様においては、高周波電力はインピ
ーダンス整合回路網を介して基体ホルダに印加される。
他方、両極性パルス状直流バイアス電圧の場合には、電
力は直接に基体ホルダに印加される。
【0021】本発明は、図示されかつ記載された新規な
部品、構成、配置、組合せ及び改良に関するものであ
る。本明細書の一部を成す添付の図面は本発明の実施の
一態様を示すものであって、以下の説明と共に本発明の
原理を理解するために役立つ。
【0022】
【発明の詳しい説明】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の好適な実施の態様を詳しく説明しよう。以下の
説明においては、本発明は特定の好適な手順及び装置に
関連して記載されるが、かかる手順及び装置のみに本発
明が限定されるわけではないことを理解すべきである。
それどころか、本発明は前記特許請求の範囲によって規
定された本発明の範囲内に含まれる全ての代替物、変形
物及び同等物をも対象としている。
【0023】本発明の不平衡型直流マグネトロンスパッ
タリング法においては、スパッタ室の全域にわたって広
がるスパッタリング用プラズマが使用されると共に、基
体に印加される高周波バイアス電圧又は両極性パルス状
直流バイアス電圧の併用により、高性能かつ光学的品質
の多層フィルムを形成するために十分なエネルギーが成
長中のフィルム表面に付与される。本発明において使用
するのに適した不平衡型直流マグネトロンスパッタリン
グ装置は、サーフィス・アンド・コーティング・テクノ
ロジィー(Surface and Coating
Technology)第48巻(1991年)の81
〜94頁に収載されたミュンツの論文「不平衡型マグネ
トロン:開発の現状」中に詳しく記載されている。
【0024】上記の論文中に記載されているごとく、不
平衡型マグネトロンスパッタリング装置は基体ホルダ上
に取付けられた基体を収容するスパッタ室を含んでい
る。この場合のマグネトロンはターゲット、内側及び外
側の希土類磁石列、並びに2個の電磁石から構成されて
いて、それによって発生した不平衡磁界が基体の区域に
おけるプラズマ密度の増大を可能にする。このようなプ
ラズマ密度の増大は、高周波バイアス電圧又は両極性パ
ルス状直流バイアス電圧により加速されてスパッタリン
グ中におけるフィルム表面の平坦化及びフィルムの高密
度化をもたらすのに十分なイオンを供給するという点で
重要である。本発明の方法において使用するために適し
た不平衡型マグネトロンスパッタリング装置は、ハウザ
ー・テクノ・コーティング・ユアラップBV(Hauz
er Techno Coating Uurope
BV)社から、たとえば、HTC1000−4ABS及
びHTC625マルチラブABS(HTC 625 M
ulti lab ABS)として入手することができ
る。
【0025】先ず図1を見ると、本発明の方法を実施す
るための好適な多層フィルム形成装置1が示されてい
る。この装置1は、真空室3内に配置された基体ホルダ
2及び2台の不平衡型直流マグネトロンスパッタリング
装置5を含んでいる。アーク放電抑制装置9を介して動
作する直流電源7により、変調された直流電圧がスパッ
タリング装置5に印加される。2台のスパッタリング装
置5は、基体ホルダ2を中央に配置した真空室3の相対
する側面上に配置されていることが好ましい。ターゲッ
トの相互汚染を防止するため、非動作期間中にターゲッ
トを遮蔽するためのシャッタ(図示せず)が設けられて
いる。
【0026】整合回路網12を介して動作する高周波電
源8が、基体ホルダ2上の基体10に対して電気的に接
続されている。かかる高周波電源及び整合回路網は、ア
メリカ合衆国コロラド州フォートコリンズ市プロスペク
トパークウェイ1600所在のアドバンスト・エナジー
(Advanced Energy)社から入手するこ
とができる。この装置は、基体上に少なくとも−200
ボルトのバイアス電圧を生み出すのに十分な出力を有す
る必要がある。
【0027】スパッタリング装置5と電源7との間には
アーク放電抑制装置9が電気的に接続されている。かか
るアーク放電抑制装置9は、スパッタリングに際してタ
ーゲット表面からのアーク放電を抑制するために役立
つ。これは特に酸化ケイ素の反応スパッタリングに際し
て必要であることが判明している。そのためには、アメ
リカ合衆国コロラド州フォートコリンズ市プロスペクト
パークウェイ1600所在のアドバンスト・エナジー社
から入手し得るスパークル(SPARC−LE)ユニッ
トを使用することが好ましい。所望に応じ、アメリカ合
衆国ニュージャージー州プリンストン市私書箱143号
(08542)所在のプリンストン科学会社「マグトロ
ン(MAGTRON)」から入手し得る両極性パルス状
直流電源であるマグパルス(MAGPULS)ユニット
を使用することもできる。これらのユニットはいずれ
も、反応性ガスを用いたスパッタリングに際してターゲ
ットからのアーク放電を抑制するために役立つ。
【0028】不平衡型直流マグネトロンスパッタリング
装置5は、電磁コイル6、ターゲット11及び永久磁石
13から構成されている。これらの磁石は、ターゲット
表面付近の一次磁気トラップから漏れ出る高速の二次電
子を捕捉することによって拡張したプラズマを生み出す
ように整列している。その場合、上記の電子は基体の近
傍において気体原子と衝突してそれらを電離させる。な
お、電磁コイル6の代りに永久磁石を使用することもで
きる。
【0029】ハロゲンランプを被覆するための好適な装
置においては、少なくとも一方のターゲット11は(好
ましくは99%、そして一層好ましくは99.9%の純
度を有する)タンタルから成っている。また、他方のタ
ーゲット11は(好ましくは少なくとも99.9%、そ
して一層好ましくは99.99%の純度を有する)ケイ
素から成っている。かかるケイ素ターゲットには、工程
に悪影響を及ぼすことなくそれの導電率を高めるために
少量のホウ素を添加することができる。
【0030】かかる装置の所要電力は形状、寸法、材料
及びその他公知の因子によって決定されるが、この実施
の態様においては、5インチ×15インチの長方形のタ
ーゲットを有する不平衡型直流マグネトロンスパッタリ
ング装置5に約1〜10キロワットの範囲内の電力を供
給することが望ましい。系内の全圧は約2.0×10 -3
トルから約12×10-3トルまでの範囲内にあることが
好ましい。その場合、反応性ガスの分圧は約0.05×
10-3〜1.0×10-3トルの範囲内にあり、そして系
内のガスの残部は不活性ガスから成っている。反応性ガ
スの分圧は反応スパッタリング工程全体を通じて調節さ
れる。そのためには、光学式ガス調節器15〔たとえ
ば、インフィコンOGC(INFICON OG
C)〕、又は閉ループ制御系を成すようにして質量流量
調節器と組合わされた四重極質量分析器を使用すればよ
い。なお、いずれの装置もアメリカ合衆国ニューヨーク
州イーストシラキュース市所在のレイボルド・インフィ
コン社(Leybold Inficon, In
c.)から入手することができる。
【0031】このようなガス調節方法は、サーフィス・
アンド・コーティングズ・テクノロジー(Surfac
e and Coatings Technolog
y)第39/40号(1989年)の499〜506頁
に収載されたダブリュー・ディー・スプロウル等の論文
「反応スパッタリングに応用される分圧制御の進歩」中
において詳細に論じられている。この論文中には、質量
比に応じてガス成分を分離しかつ各々のガス成分に関す
る固有の信号を発生する四重極質量分析器の使用が記載
されている。あるいはまた、スパッタ室内のガス成分を
分析するため、電子放出分光法に基づいてガスを励起し
かつそれの光子放出を測定する光学式ガス調節器を使用
することもできる。なお、かかる光学式ガス調節器は自
給式の分圧制御系を成すのに対し、上記の四重極質量分
析器は閉ループ制御系の一部を成すものである。
【0032】当業者にとっては自明のごとく、基体ホル
ダ2の好適な回転速度は装置の形状及びマグネトロンの
出力によって決定される。この実施の態様においては、
回転速度は約20〜25rpmの範囲内にあることが好
ましい。基体を予熱すれば一層良好なフィルムが得られ
るものと考えられる。従って、装置に補助輻射ヒータを
追加することができる。更にまた、スパッタリングの開
始に先立って装置を清浄にするためにプラズマエッチン
グ操作を実施すれば、基体表面が清浄になってフィルム
の密着性が向上すると共に、基体の温度が上昇するもの
と考えられる。
【0033】
【実施例】以下の実施例は、二重陰極の不平衡型マグネ
トロンスパッタリング装置を使用しながら実験室内にお
いて組立てられた多層フィルム形成装置において実施さ
れた。かかる装置は、水ジャケットによって包囲された
直径約66cmかつ高さ70cmのステンレス鋼製真空
室を含んでいた。12.7cm×38.1cmの寸法を
有する2個のスパッタリング用ターゲットには、2台の
直流電源から電力を供給した。反応性ガス環境を制御す
るためにはレイボルド・インフィコン社製のインフィコ
ンDGCを使用し、またアーク放電を防止するためには
アドバンスト・エナジー社製の2KHzスパークルユニ
ットを使用した。基体には、整合回路網を介して高周波
電源から負のバイアス電圧を印加した。かかる基本的な
多層フィルム形成装置は、サーフィス・アンド・コーテ
ィングズ・テクノロジー(Surface and C
oatings Technology)第43/44
号(1990年)の270〜278頁に収載されたダブ
リュー・ディー・スプロウル等の論文中にも記載されて
いる。
【0034】第1のターゲットは99.9%のタンタル
から成っており、また第2のターゲットは0.2Ω・c
m未満の抵抗率を有するようにホウ素を添加した99.
9999%のケイ素から成っていた。これらのターゲッ
トは真空室の両側に配置され、そして約11インチの間
隔を置いて向かい合っていた。基体は回転可能な直径5
インチの円形テーブル上に取付けられた。回転速度は2
0〜25rpmであった。ターゲットにはシャッタが設
けられていて、適正な条件(すなわち、所定の反応性ガ
ス分圧及びターゲット電力)が達成された場合にのみ基
体が暴露されるようになっていた。適正な条件が達成さ
れた場合には、一方のターゲットのシャッタが開放され
て基体がスパッタリング材料に暴露された。その間、汚
染を防止するために他方のターゲットのシャッタは閉鎖
された。
【0035】基体に−60ボルトのバイアス電圧を印加
しながら、シリカを付着させるためには0.64×10
-4トルのO2 分圧を使用し、またタンタラを付着させる
ためには1.8×10-4トルのO2 分圧を使用して14
層のフィルム(図2)を形成した。図2に示された低品
質のフィルムにおいては、250〜1000オングスト
ロームの横方向間隔で山が存在すると共に、山の平均面
と谷の平均面との距離が約250オングストロームであ
るような層表面のうねりが認められた。他方、基体に−
100ボルトのバイアス電圧を印加しながら、シリカを
付着させるためには0.64×10-4トルのO2 分圧を
使用し、またタンタラを付着させるためには1.8×1
-4トルのO2 分圧を使用して12層のフィルム(図
3)を形成した。図3のフィルムは、山の平均面と谷の
平均面との距離が100オングストローム未満であるよ
うな高品質のものであった。参考までに述べれば、図2
及び3に示されたタンタラ層間の(概して淡色の)領域
は約4000オングストロームの厚さを有している。こ
れらの顕微鏡写真は、より高い高周波バイアス電圧を使
用すれば、誘電性材料を付着させるための従来のスパッ
タリング法の重大な欠点であったうねりを低減させるこ
とによって多層フィルムの品質が顕著に向上することを
示している。
【0036】理論によって拘束されることは望まない
が、本発明の装置は基体被膜に到達するエネルギーの効
果を最適化し、その結果としてスパッタリングにより形
成された誘電性フィルムを高性能の光学用途において使
用することを妨げていた未知の問題を解決するものと考
えられる。更に詳しく述べれば、本発明の装置はうねり
の無い平滑な多層フィルムを形成する。更にまた、単層
フィルムに加わる圧縮応力は300〜600MPaの範
囲内にあることが判明した。それに対し、CVD法は物
理的な被膜破壊を引起こし易い点で望ましくない引張応
力を生じることが知られている。
【0037】このように、本発明に従えば、上記のごと
き目的及び利点を完全に満足する方法が提供されること
は明らかである。以上、特定の実施の態様に関連して本
発明を説明したが、上記の説明に基づけば多数の変更態
様が可能であることは当業者にとって自明であろう。そ
れ故、前記特許請求の範囲内にはかかる変更態様の全て
が包括されることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】不平衡型直流マグネトロンスパッタリング装置
を用いた本発明の多層フィルム形成装置の上面図であ
る。
【図2】大地電位に対して−60ボルトの高周波バイア
ス電圧を使用しながら本発明に従って形成された多層フ
ィルムの顕微鏡写真である。
【図3】大地電位に対して−100ボルトの高周波バイ
アス電圧を使用しながら本発明に従って形成された多層
フィルムの顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 多層フィルム形成装置 2 基体ホルダ 3 真空室 5 不平衡型直流マグネトロンスパッタリング装置 6 電磁コイル 7 直流電源 8 高周波電源 9 アーク放電抑制装置 10 基体 11 ターゲット 12 整合回路網 13 永久磁石 15 光学式ガス調節器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・エヴァンス・グラハム アメリカ合衆国、イリノイ州、エヴァンス トン、セントラル・パーク・アヴェニュ ー、2430番 (72)発明者 トーマス・ジーン・パーハム アメリカ合衆国、オハイオ州、ゲイツ・ミ ルズ、ラヴィン・ドライブ、6907番 (72)発明者 ラルフ・スベール・バーグマン アメリカ合衆国、オハイオ州、クリーブラ ンド・ハイツ、バークレー・アヴェニュ ー、3236番 (72)発明者 ランドルフ・イー・マックスウエル アメリカ合衆国、オハイオ州、チェスター ランド、シーダークレスト・トレイル、 7294番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも−60ボルトの負のバイアス
    電圧を印加した基体上に不平衡型直流マグネトロンスパ
    ッタリングによって誘電性材料を付着させる工程、並び
    に前記基体上に化学量論的な化合物を生成させるために
    十分であると共にターゲットに対して顕著な毒作用を及
    ぼすことのない量の反応性ガスを不活性ガスに添加して
    成るスパッタリング雰囲気を維持する工程を含むことを
    特徴とする多層被膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 (a) 真空室内に基体を配置する工程、
    (b) 不活性ガス及び反応性ガスから成る雰囲気を維持す
    る工程、(c) 個々の層表面のうねりを防止するために十
    分な負のバイアス電圧を前記基体に印加しながら、第1
    の不平衡型直流マグネトロンスパッタリング装置を動作
    させて前記基体上に第1の材料を付着させる工程、(d)
    個々の層表面のうねりを防止するために十分な負のバイ
    アス電圧を前記基体に印加しながら、第2の不平衡型直
    流マグネトロンスパッタリング装置を動作させて前記基
    体上に第2の材料を付着させる工程、(e) 所望の厚さの
    フィルムが得られるまで前記工程(b) 〜(d) を繰返す工
    程を含む、少なくとも2種の誘電性材料から成る多層フ
    ィルムを形成するための方法。
  3. 【請求項3】 前記フィルムが約400〜750nmの
    波長範囲内において少なくとも約90%の透過率及び約
    750〜2000nmの波長範囲内において少なくとも
    約70%の反射率を有する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の材料が酸化タンタ
    ル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化
    ニオブ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素及びそれ
    らの混合物から成る群より選ばれる請求項2記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記反応性ガスが酸素、窒素、メタン及
    びそれらの混合物から成る群より選ばれる請求項2記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 動作中の前記スパッタリング装置からの
    アーク放電を抑制する工程を含む請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】 (a) 真空室内に基体を配置する工程、
    (b) フィルム層中に所望の化合物を生成させるために十
    分な量の反応性ガスを不活性ガスに添加して成る雰囲気
    を維持する工程、(c) 少なくとも−60ボルトの両極性
    パルス状直流バイアス電圧又は高周波バイアス電圧を前
    記基体に印加すると共に、スパッタリング装置からのア
    ーク放電を抑制しながら、第1の不平衡型直流マグネト
    ロンスパッタリング装置を動作させて前記基体上に第1
    の材料を付着させる工程、(d) 少なくとも−60ボルト
    の両極性パルス状直流バイアス電圧又は高周波バイアス
    電圧を前記基体に印加すると共に、スパッタリング装置
    からのアーク放電を抑制しながら、第2の不平衡型直流
    マグネトロンスパッタリング装置を動作させて前記基体
    上に第2の材料を付着させる工程、(e) 所望の厚さのフ
    ィルムが得られるまで前記工程(b) 〜(d) を繰返す工程
    を含む、少なくとも2種の誘電性材料から成る多層フィ
    ルムを形成するための方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の方法によって製造された
    ことを特徴とする、約400〜750nmの波長範囲内
    において少なくとも90%の平均透過率及び約750〜
    2000nmの波長範囲内において少なくとも70%の
    反射率を有する多層赤外線反射被膜を含むランプエンベ
    ロープ。
  9. 【請求項9】 前記被膜が4ミクロンより大きい厚さを
    有する少なくとも50の層から成る請求項8記載ランプ
    エンベロープ。
  10. 【請求項10】 不活性ガス及び反応性ガスを閉込める
    ための真空室、前記真空室内にプラズマを発生させるよ
    うに配置された誘電性材料のターゲットを含む少なくと
    も2台の不平衡型直流マグネトロンスパッタリング装
    置、前記真空室内における前記反応性ガスの分圧を調節
    するための装置、前記スパッタリング装置からのアーク
    放電を防止するための装置、並びに層間の界面が平滑で
    あるような多層フィルムを得るために十分な負のバイア
    ス電圧を基体に印加するための装置を含むことを特徴と
    する、誘電性材料から成る多層フィルムをスパッタリン
    グによって基体上に形成するための装置。
JP16912395A 1994-07-05 1995-07-05 多層光学フィルムを形成するための方法及び装置 Withdrawn JPH08188873A (ja)

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