JPH0818747A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH0818747A
JPH0818747A JP6144210A JP14421094A JPH0818747A JP H0818747 A JPH0818747 A JP H0818747A JP 6144210 A JP6144210 A JP 6144210A JP 14421094 A JP14421094 A JP 14421094A JP H0818747 A JPH0818747 A JP H0818747A
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Yuko Sato
祐子 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ファクシミリ等で用いられる画像読取装置にお
いて、温度変化によって金属細線が切れるという不良の
発生することがなく、なおかつ、従来よりも小型である
画像読取装置を提供すること。 【構成】筐体1の上部に取り付けられた原稿案内ガラス
3に、センサ基板5を直接接着固定して、駆動IC6・
検出IC7と金属細線8により電気的に接続する。そし
て、ロッドレンズアレイ4は原稿面に対して光軸が平行
となるように配置し、また光源2は光軸が原稿面に対し
て概ね垂直となるように配置する。このような構成にお
いて光源からの光は原稿を照明し、原稿からの反射光は
ミラー9a・9bによって折り返され、ロッドレンズア
レイ4によってセンサ基板5上の光電変換素子21に結
像される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像読取装置に関し、特
に画像を光学的に走査して画像情報を読み取る、ファク
シミリやスキャナー等に使用される画像読取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリの市場が拡大してお
り、このファクシミリ等の画像読取装置の開発が盛んに
なってきているが、最近では画像読取装置に対して一層
の小型化が求められている。
【0003】既に小型化を目的として、密着型イメージ
センサと呼ばれる画像読取装置がファクシミリやスキャ
ナー等の画像読取装置として開発されている。このよう
な画像読取装置は、筐体内に光源、ロッドレンズアレイ
等が設けられ、筐体底部に光電変換素子部を支持し、筐
体上面には原稿案内ガラスが取り付けられた構造となっ
ている。このような従来の画像読取装置の一例として、
図8の断面図に示されるものがある。
【0004】図8において、この画像読取装置は、筐体
81の内部に光源82が原稿案内ガラス83のガラス面
に対して傾けて設けられ、ロッドレンズアレイ84は光
軸が原稿案内ガラス83のガラス面に対して垂直となる
ように配置されている。光源82からの光が、筐体81
の上面に取り付けられた原稿案内ガラス83の上面に当
接した原稿(図示しない)を照明すると、この原稿から
の反射光は、ロッドレンズアレイ84を介して、筐体底
部に支持され、光電変換素子が形成されたセンサ基板8
5に結像される。そして、この結像によって原稿の画像
情報が電気信号に変換されて出力されるようになってい
る。尚、図8において、原稿及びこの送り機構がある
が、ここでは省略してある。
【0005】ここで用いられるセンサ基板85は、通常
ガラスを基板とし、光電変換素子部がこの基板の主表面
上に形成されるようになっている。このようなセンサ基
板85は、図8に示されるように、原稿からの反射光
が、ロッドレンズアレイ84によってセンサ基板85の
光電変換素子上に結像させる必要から、ロッドレンズア
レイ84の光軸上に位置するように、配線板89上に支
持される。そして、原稿の画像情報を電気信号に変換す
るために、センサ基板85の近くの配線板89上に、駆
動IC86と検出IC87とが載置され、必要数の金属
細線88によってそれぞれセンサ基板85と電気的に接
続される構造となっている。
【0006】しかしながら、上記のような従来の画像読
取装置では、センサ基板85の材料にガラスを用いるの
に対して、配線板89の材料にはガラスエポキシ等の樹
脂材料を用いるので、センサ基板85の熱膨張率(約
5.0×10-8)とセンサ基板85を支持する配線板8
9の熱膨張率(約1〜4×10-5)とが大きく異なり、
例えば40°の雰囲気温度の変化によってB4サイズの
もので、0.2〜0.4mm程度の位置変化が発生す
る。一方、金属細線88は通常100〜200μmピッ
チ程度で駆動IC86・検出IC87とセンサ基板85
とを接続しているので、このような熱膨張収縮の繰り返
しによって、金属細線88が疲労し、切れてしまうとい
う問題点があった。
【0007】もちろん、熱膨張収縮の差を吸収する構造
として、2つの材料の熱膨張率が概ね同一となっている
2つの材料を使用することはよく知られている。このよ
うな例としては、特開昭64−18357号公報があ
る。例えば図8において、センサ基板85と配線板89
との熱膨張率がほぼ同一となるように材料を選択するの
である。あるいは、同種の材料を用いる例として、特開
昭63−7072号公報、特開平2−171079号公
報がある。これらの公報の場合は、配線板89の他に、
センサ基板85の基板となっているガラスと同じガラス
を新たに設け、このガラス上にセンサ基板85を載置
し、さらに配線板89と電気的に接続する構造となって
いる。
【0008】また、別の従来の画像読取装置の例とし
て、図9にあるように、筐体91内に設けられた光源9
2が原稿100を照明し、原稿100からの反射光がロ
ッドレンズアレイ94を通過してセンサ基板95に結像
される際に、ロッドレンズアレイ94とセンサ基板95
との間の光路にミラー99を挿入する構成の画像読取装
置がある(特開平2−23770号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来技術を示す特開昭64−18357号公報のような場
合では、配線板の材料を特別に選定しなくてはならない
ので、材料が非常に限られたものとなってしまい、配線
板そのものが高価なものとなってしまう問題があった。
また、熱膨張収縮による差を吸収するには、理想的には
全く同一の熱膨張率を有することが必要であるが、材料
そのものが異質のものであるので、センサ基板85と配
線板89との熱膨張率を全く同一とすることは困難であ
る。
【0010】また、特開昭63−7072号公報、特開
平2− 171079号公報のように、センサ基板を支
持する基体に用いるガラスを、配線板と別に設けてセン
サ基板を支持する構造とした場合には、ガラスの厚み分
画像読取装置が大きくなることとなり、目的とする小型
化を達成できないという問題があった。
【0011】また、特開平2−23770号公報のよう
な構成においては、ロッドレンズアレイ94とセンサ基
板95との間にミラー99を挿入しているが、ロッドレ
ンズアレイ94は原稿案内ガラス(図示せず)のガラス
面に対して光軸が垂直となるように配置されているた
め、さらに光源92は原稿案内ガラスのガラス面に対し
て光軸が傾けて配置されているので、小型化を容易には
実現し得ないという問題があった。
【0012】さらに、図8,図9の光源82・92は原
稿案内ガラスのガラスに対して、傾けて(約45°)配
置されているため、原稿浮きが発生すると、原稿浮きの
発生していない状態に比べて原稿の照明位置がずれてし
まい、読み取るべき原稿面の照度低下が発生するという
問題があった。
【0013】本発明は、上記従来の画像読取装置の諸問
題を解決すべく、次の課題等を掲げる。 (1)雰囲気温度変化に起因するストレスによって、I
C素子やセンサ基板等に使用されている金属細線が破断
することがないようにする。 (2)より小型な構造とする。 (3)構成材料が高価とならないようにする。 (4)原稿浮き等により、照度低下とならぬようにす
る。 (5)材料選択上の困難性をなくする。 (6)故障の発生の極めて少ない高信頼性の画像読取装
置を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、原稿を
案内する原稿案内ガラスと、前記原稿を照明する光源
と、前記原稿からの反射光を集束する光学系と、前記原
稿からの反射光の光路上に配設されたミラーと、前記原
稿からの反射光を受光して所定の電気信号に変換する光
電変換手段とを、筐体に設けた画像読取装置において、
前記光電変換手段が前記原稿案内ガラスの一主面に配設
されており、前記光学系は、光軸が前記原稿案内ガラス
のガラス平面に沿って配設されていることを特徴とす
る。
【0015】特に本発明は、前記光学系が、屈折率分布
型の等倍結像レンズアレイであることを特徴とし、また
前記光電変換手段が、長尺方向に複数連続的に形成した
光電変換素子を有するセンサ基板と、このセンサ基板と
金属細線で電気的に接続された駆動回路素子基板、検出
回路素子基板とを有するか又は光電変換素子の形成され
たセンサチップを複数配列してなることを特徴とし、さ
らにまた前記光源は、光軸が前記原稿面に対して概ね垂
直となるように配設されていることを特徴とし、特に前
記原稿案内ガラスの両主面のうち前記光電変換手段が配
設されてなる面又はその反対面に、少なくとも前記光電
変換手段を遮光する遮光層又は遮光膜が形成されている
ことを特徴とする。
【0016】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す画像読取
装置の断面図である。図2は図1におけるセンサ基板,
駆動IC,検出ICを示す平面図である。図3は図1に
おけるロッドレンズアレイとミラーの配置を詳細に示す
断面図である。
【0017】図1等において、この実施例は、筐体1中
の読み取り構造のみが示されており、原稿やこの原稿の
送り機構、操作卓などは、省略されている。
【0018】この実施例は、光電変換手段を構成するセ
ンサ基板5,駆動IC6,検出IC7が、原稿案内ガラ
ス3の下主面に直接固着されている。原稿(図示せず)
は、このガラスの上主面に当接される。
【0019】原稿からの反射光を集束する光学系は、屈
折率分布型の等倍結像型のレンズアレイ4が使用される
ことが好ましい。
【0020】駆動IC6は、センサ基板に必要な駆動回
路が形成された素子基板であり、検出IC7は、センサ
基板に必要な信号検出回路が形成された素子基板であ
る。
【0021】筐体1の底部に光源2が配置され、筐体1
の上面に原稿案内ガラス3が取り付けられている。ま
た、ロッドレンズアレイ4は、光軸が原稿案内ガラス3
のガラス面に沿って、より好ましくはこのガラス面に対
して平行となるように原稿案内ガラス3及び筐体1によ
って保持される。原稿案内ガラス3には原稿の案内され
る側とは反対の面に、直接センサ基板5が接着固定さ
れ、駆動IC6及び検出IC7はセンサ基板5の近くに
原稿案内ガラス3に搭載され、金属細線8によりセンサ
基板5と電気的に接続される。そして、原稿からの反射
光を、センサ基板5に形成された光電変換素子21(図
2)に結像するように、第1,第2のミラー9a・9b
を原稿からの反射光の光路上に、図1で示すように配置
する構造となっている。
【0022】図2において、矢印22の方向から見た断
面図が、図1のセンサ基板5,IC6,7であり、セン
サ基板5の主表面には多くの光電変換素子21が配列さ
れ、駆動IC6,検出IC7との間には、多数の金属
(例えば金の)細線8がボンディングされている。この
センサ基板5は、同一基板上の長尺方向に複数個連続的
に光電変換素子が形成されて、光電変換機能を有するイ
メージセンサである。
【0023】このような画像読取装置では、原稿案内ガ
ラス3の上主表面に原稿が案内されると、光源2からの
光がこの原稿を照明し、この原稿からの反射光は図1中
の矢印で示されるようにミラー9a,9bで折り返され
て、ロッドレンズアレイ4によってセンサ基板5上に形
成されている光電変換素子21に結像する。そして、こ
の光電変換素子21によって電気信号に変換された画像
情報は、駆動IC6及び検出IC7と金属細線8で電気
的に接続され、筐体1内あるいは筐体1の外部に設けら
れた処理回路(図示せず)を通じて出力するようになっ
ている。
【0024】ところで、この図1に示される画像読取装
置におけるロッドレンズアレイ4によって、センサ基板
5の主表面上に画像情報を結像するためには、ロッドレ
ンズアレイ4の特性上、原稿からセンサ基板5までの距
離がロッドレンズアレイ4の共役長と一致する必要があ
る。図3はこの実施例の場合のロッドレンズアレイ4及
びミラー9a・9bの配置の寸法関係を示した図1の画
像読取装置の上部を拡大した断面図である。
【0025】図3において、原稿からセンサ基板5まで
の距離がロッドレンズアレイ4の共役長と一致して原稿
の画像情報を読み取るためには、原稿の面からミラー9
aまでの距離Aと、ミラー9aからロッドレンズアレイ
4の中心までの距離Bとの和が、このロッドレンズアレ
イ4の中心からミラー9bの反射面までの距離Cと、ミ
ラー9bからセンサ基板5の主表面までの距離Dとの和
と、ほぼ同一であり、これら距離A・B・C・Dの和が
ロッドレンズアレイ4の共役長TCと一致するように、
即ち〔TC=A+B+C+D〕となるように、ロッドレ
ンズアレイ4とミラー9a・9bを配置すればよい。
【0026】本実施例において最も特徴的であるのは、
従来からの画像読取装置で必要となっていた原稿案内ガ
ラス3に着目して、この原稿案内ガラス3の下主面に直
接センサ基板5を接着固定したことにある。即ち、従来
技術における熱膨張率の差による金属細線切れの不良を
なくすために、センサ基板5を支持する支持体をガラス
として熱膨張率の差をなくし、その支持体としては既に
使用している原稿案内ガラス3を選ぶことによって、特
開昭63−7072号公報、特開平2−171078号
公報のように、新たに支持体を設ける必要がない。この
ため、新たな部品を設けることによって、画像読取装置
が大きくなることはない。また、特開昭64−1835
7号公報のように配線板の材料を特別に選定する必要が
なく、コストが増大することもない。さらに、センサ基
板5の熱膨張率とその支持体となっている原稿案内ガラ
ス3の材質が同じとなって熱膨張率の差がなくなるた
め、熱膨張収縮によって、センサ基板5と駆動IC6・
検出IC7とを接続している金属細線8が切れることの
なく、信頼性の高い画像読取装置を得ることができる。
【0027】このように、センサ基板5を直接原稿案内
ガラス3に接着固定すると、上記したように熱膨張率の
差がなくなるため、センサ基板5とその支持体による周
囲の温度変化によるいわゆるバイメタル効果がなくな
り、センサ基板5の平面度が保たれる。このため、温度
変化によらず原稿の画像情報を高精度に読み取ることが
できる。
【0028】さらに、原稿案内ガラス3に直接センサ基
板5を設けたことにより、ロッドレンズアレイ4の配置
を図1でも示されるように、原稿案内ガラス3のガラス
面に対してロッドレンズアレイ4の光軸を平行になるよ
うに配置することができるようになった。このためさら
に、光源2を光軸が原稿案内ガラス3のガラス面に対し
て概ね垂直となるように配置することができる。従来技
術の項でも説明したように、従来の画像読取装置では、
図8・図9のように原稿案内ガラス83・93のガラス
面に対してロッドレンズアレイ84・94の光軸が垂直
になるようにロッドレンズアレイ84・94を配置して
いたため、ロッドレンズアレイ84・94の共役長によ
って画像読取装置の小型化が制限されていた。また、光
源82・92を原稿案内ガラス83・93のガラス面に
対して傾けて(約45°)配置するため、原稿面に対し
て概ね垂直に配置する場合に比べて、画像読取装置が大
きくなってしまう欠点を有していた。さらに、光源82
・92を原稿案内ガラス83・93のガラス面に対して
傾けて(約45°)配置することは、原稿浮きが発生し
た場合に、原稿浮きの発生しない状態に対して、光源8
2・92の原稿を照明する位置がずれ、読み取るべき原
稿面の照度低下が発生するという問題もあった。
【0029】前述したようにこの実施例によれば、セン
サ基板5を原稿案内ガラス3に直接接着固定したことに
より、ロッドレンズアレイ4を原稿案内ガラス3のガラ
ス面に対して光軸が平行になるように配置し、光源2を
原稿案内ガラス3のガラス面に対して光軸が概ね垂直に
なるように配置することができるため、画像読取装置を
小型化することができる。また、光源2を原稿案内ガラ
ス3のガラス面に対して光軸が概ね垂直となるように配
置することにより、原稿浮きが発生しても光源2は原稿
浮きが発生しない状態の場合とほぼ同じ位置を照明でき
ることになり、読み取るべき原稿面の照度低下が発生す
ることもない。なお本実施例において、ミラー9a・9
bを用いてはいるが、これらミラーは筐体1内のデッド
スペースに配置することができるため、画像読取装置の
小型化を妨げることはない。このようにして、この実施
例は、従来の画像読取装置に比べて体積にして約60%
の小型化を実現できることになる。
【0030】図4は本発明の第2の実施例を示す画像読
取装置の断面図である。図5は図4におけるセンサアレ
イ45の平面図である。図4,図5において、この実施
例は、センサアレイ45を除いて上記第1の実施例と共
通している。この実施例は、原稿案内ガラス43の下主
面に、センサアレイ45が固着されており、図5に示す
ように、多数の光電変換素子51が配列されたセンサチ
ップ52を一列に配置して、センサアレイ45が構成さ
れる。このセンサアレイ45の主表面のうち光電変換素
子51の形成されていない面に、駆動用回路,検出用回
路の各機能が形成される。尚、図4中のセンサアレイ4
5は、図5中のセンサアレイ45を矢印の方向53から
見た断面図である。
【0031】センサアレイ45は、センサチップ52を
長尺方向に複数個並べたマルチチップタイプのイメージ
センサを使用している。このマルチチップタイプのイメ
ージセンサは、センサチップ52上に、光電変換素子5
1の他に集積回路も形成することができるので、上記第
1の実施例のように駆動IC・検出ICを設けなくても
良いという利点がある。
【0032】図4で示されるように、この実施例の画像
読取装置は、筐体41の底部に光源42が配置され、筐
体41の上面に原稿案内ガラス43が取り付けられてい
る。また、ロッドレンズアレイ44は、光軸が原稿案内
ガラス43のガラス面に対して平行となるように原稿案
内ガラス43及び筐体41によって保持される。原稿案
内ガラス43には原稿の案内される側とは反対の面に、
直接センサアレイ45が接着固定される。そして、原稿
からの反射光をセンサチップ52に形成された光電変換
素子51に結像するために、ミラー49a・49bを原
稿からの反射光の光路上に図4で示すように配置する構
造となっている。
【0033】この画像読取装置では、原稿案内ガラス4
3に原稿が案内されると光源42からの光が原稿を照明
し、原稿からの反射光が図4中の矢印で示されるように
ミラー49a・49bで折り返されて、ロッドレンズア
レイ44によってセンサアレイ45上に形成されている
光電変換素子51に結像する。そして、この光電変換素
子51によって電気信号に変換された画像情報は、セン
サチップ52と電気的に接続されている筐体内あるいは
筐体の外部に設けられた処理回路(図示せず)を通じて
出力するようになっている。
【0034】この実施例においても、上記第1の実施例
と同様に、原稿案内ガラス43に直接センサアレイ45
を接着固定したことにより、ロッドレンズアレイ44を
光軸が原稿案内ガラス43のガラス面に対して平行とな
るように配置でき、また光源42を光軸が原稿案内ガラ
ス43のガラス面に対して概ね垂直となるように配置で
きるので、画像読取装置を小型化することができる。こ
の実施例によれば、従来の画像読取装置に対して体積に
して約60%の小型化が実現できることになる。また、
金属細線を使用していないので、当然断線事故は発生し
ない。
【0035】図6は本発明の第3の実施例を示す画像読
取装置の要部を示す断面図である。図6において、この
実施例は、原稿案内ガラス63の下主面に部分的に遮光
層60が形成され、この表面にセンサ基板65,駆動I
C66,検出IC67が固着されている点を除いて、上
記第1の実施例と共通している。
【0036】この実施例における画像読取装置は、筐体
61の底部に光源62が配置され、筐体61の上面に原
稿案内ガラス63が取り付けられている。また、ロッド
レンズアレイ64は、光軸が原稿案内ガラス63のガラ
ス面に対して平行となるように原稿案内ガラス63及び
筐体61によって保持される。原稿案内ガラス63には
原稿の案内される側とは反対の面に少なくともセンサ基
板65の周辺部に遮光層60が形成されており、センサ
基板65が原稿案内ガラス63に支持され、駆動IC6
6及び検出IC67は、センサ基板65の近くに原稿案
内ガラス63に搭載されて金属細線68によりセンサ基
板65と電気的に接続される。そして、原稿からの反射
光をセンサ基板65に形成された光電変換素子に結像す
るように、ミラー69a・69bを原稿からの反射光の
光路上に図6で示すように配置する構造となっている。
【0037】このような画像読取装置では、原稿案内ガ
ラス63に原稿が案内されると光源62からの光が原稿
を照明し、原稿からの反射光が図6中の矢印で示される
ようにミラー69a・69bで折り返されて、ロッドレ
ンズアレイ64によってセンサ基板65上に形成されて
いる光電変換素子に結像し、画像情報を電気信号に変換
して出力するようになっている。
【0038】この実施例における特徴は、少なくともセ
ンサ基板65の周辺部に遮光層60が形成されているこ
とである。即ち、センサ基板65には原稿からの反射光
以外にセンサ基板65の周辺部あるいは裏面から光が入
り込む可能性があるが、この実施例のようにセンサ基板
65の周辺部あるいは裏面に遮光層60を形成すると、
センサ基板の周辺部あるいは裏面から光が入り込むこと
がなくなり、画質の劣化を防ぐことができる。この遮光
層60としては、例えばセンサ基板65を原稿案内ガラ
ス63に支持する際に用いる接着剤に不透光性のものを
用いることもできるし、原稿案内ガラス63に不透光層
を印刷あるいは薄膜で形成し、この不透光層上にセンサ
基板65及び駆動IC66・検出IC67を接着固定し
ても良い。
【0039】もちろん、センサ基板65を直接原稿案内
ガラス63に支持しているので、センサ基板65とその
支持体である原稿案内ガラス63の材質が同じとなって
熱膨張率の差がなく、温度変化によってセンサ基板65
と駆動IC66・検出IC67とを電気的に接続してい
る金属細線68が切れるという不良が発生することがな
くなり、また、ロッドレンズアレイ64を光軸が原稿案
内ガラス63のガラス面に対して平行となるようにして
配置でき、光源62を光軸が原稿案内ガラス63のガラ
ス面に対して概ね垂直となるようにして配置できるの
で、画像読取装置を従来に比べて体積で約60%に小型
化することができる。
【0040】図7は本発明の第4の実施例の画像読取装
置の要部を示す断面図である。図7において、この実施
例は、原稿案内ガラス73の上主面に部分的に遮光膜7
0を形成したこと以外は、上記第1の実施例と共通す
る。この遮光膜70は、少なくともセンサ基板75,駆
動IC76,検出IC77の対向面に形成され、筐体7
1の表面にまで延在している。この実施例における画像
読取装置は、筐体71の底部に光源72が配置され、筐
体71の上面に原稿案内ガラス73が取り付けられてい
る。また、ロッドレンズアレイ74は、光軸が原稿案内
ガラス73のガラス面に対して平行となるように原稿案
内ガラス73及び筐体71によって保持される。原稿案
内ガラス73には原稿の案内される側とは反対の面に、
直接センサ基板75が接着固定され、駆動IC76及び
検出IC77は原稿案内ガラス73の下主面に搭載され
て金属細線78によりセンサ基板75と電気的に接続さ
れる。そして、原稿からの反射光をセンサ基板75に形
成された光電変換素子に結像するために、ミラー79a
・79bを原稿からの反射光の光路上に、図7で示すよ
うに配置する構造となっている。そして、原稿案内ガラ
ス73の原稿の案内される側に、センサ基板75の少な
くとも周辺部に、遮光膜75が形成されている。
【0041】このような画像読取装置では、原稿案内ガ
ラス73に原稿が案内されると光源72からの光が原稿
を照明し、原稿からの反射光が図7中の矢印で示される
ようにミラー79a・79bで折り返されて、ロッドレ
ンズアレイ74によってセンサ基板75上に形成されて
いる光電変換素子に結像し、画像情報を電気信号に変換
して出力するようになっている。
【0042】この実施例においては、センサ基板75に
周辺部あるいは裏面から原稿の画像情報以外の光が入り
込むことを防ぐために、センサ基板75の周辺部あるい
は裏面を覆うようにして、原稿案内ガラス73に遮光膜
70を設けていることが特徴である。この実施例のよう
に遮光膜70を設けることによって、センサ基板75に
原稿の画像情報以外の光が入り込むことを防いで、画質
の劣化を防ぐことができる。
【0043】もちろんこの実施例においても、センサ基
板75を直接原稿案内ガラス73に接着固定しているの
で、センサ基板75とその支持体となっている原稿案内
ガラス73の材質が同じとなって熱膨張率の差がなく、
温度変化によってセンサ基板75と駆動IC76・検出
IC77とを電気的に接続している金属細線78が切れ
るという不良が発生することがなくなり、また、ロッド
レンズアレイ74を光軸が原稿案内ガラス73のガラス
面に対して平行となるようにして配置でき、光源72を
光軸が原稿案内ガラス73のガラス面に対して概ね垂直
となるようにして配置できるので、画像読取装置を従来
に比べて体積を約60%に小型化することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上記課題が解決され、原稿案内ガラスに直接センサ基盤
等を固定した場合、原稿案内ガラスとセンサ基板等の材
質が同じとなって熱膨張率の差がなくなり、熱膨張収縮
によって例えばセンサ基板と駆動IC・検出ICとを電
気的に接続している金属細線が切れるという不良の発生
をなくした信頼性の高い画像読取装置を得ることができ
ると同時に、原稿案内ガラスに直接センサ基板を固定し
た場合ではロッドレンズアレイをその光軸が原稿案内ガ
ラスのガラス面に対して平行になるように配置したり、
光源をその光軸が原稿案内ガラスのガラス面に対して概
ね垂直となるように配置したりすることができるため、
従来の画像読取装置に比べて体積にして約60%に小型
化でき、さらに原稿案内ガラスの原稿の案内される側と
は逆の側に、センサ基板の少なくとも周辺部に遮光層を
形成した場合には、あるいは原稿案内ガラスの原稿の案
内される側にセンサ基板の少なくとも周辺部に遮光膜を
形成した場合には、特に画質の劣化を防ぐことができる
という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の画像読取装置を示す断
面図である。
【図2】図1におけるセンサ基板の平面図である。
【図3】図1に示す画像読取装置のロッドレンズアレイ
とミラーの配置を示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例の画像読取装置を示す断
面図である。
【図5】図4におけるセンサアレイの平面図である。
【図6】本発明の第3の実施例の画像読取装置の要部を
示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例の画像読取装置の要部を
示す断面図である。
【図8】従来の画像読取装置の一例を示す断面図であ
る。
【図9】従来の画像読取装置の他例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,41,61,71,81,91 筐体 2,42,62,72,82,92 光源 3,43,63,73,83 原稿案内ガラス 4,44,64,74,84,94 ロッドレンズア
レイ 5,65,75,85,95 センサ基板 6,66,76,86 駆動IC 7,67,77,87 検出IC 8,68,78,88 金属細線 9a,9b,49a,49b,69a,69b,79
a,79b,99 ミラー 21,51 光電変換素子 45 センサアレイ 52 センサチップ 60 遮光層 70 遮光膜 89 配線板 100 原稿

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を案内する原稿案内ガラスと、前記
    原稿を照明する光源と、前記原稿からの反射光を集束す
    る光学系と、前記原稿からの反射光の光路上に配設され
    たミラーと、前記原稿からの反射光を受光して所定の電
    気信号に変換する光電変換手段とを、筐体に設けた画像
    読取装置において、前記光電変換手段が前記原稿案内ガ
    ラスの一主面に配設されており、前記光学系は、光軸が
    前記原稿案内ガラスのガラス平面に沿って配設されてい
    ることを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記光学系が、屈折率分布型の等倍結像
    レンズアレイである請求項1記載の画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記光電変換手段が、長尺方向に複数連
    続的に形成した光電変換素子を有するセンサ基板と、こ
    のセンサ基板と金属細線で電気的に接続された駆動回路
    素子基板,検出回路素子基板とを有する請求項1記載の
    画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記光電変換手段が、光電変換素子の形
    成されたセンサチップを複数配列してなる請求項1記載
    の画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記光源は、光軸が前記原稿面に対して
    概ね垂直となるように配設されている請求項1記載の画
    像読取装置。
  6. 【請求項6】 原稿案内ガラスの両主面のうち前記光電
    変換手段が配設されてなる面またはその反対面に、少な
    くとも前記光電変換手段を遮光する遮光層又は遮光膜が
    形成されている請求項1記載の画像読取装置。
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