JPH08186979A - 昇圧装置及び電子機器 - Google Patents

昇圧装置及び電子機器

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JPH08186979A
JPH08186979A JP6340468A JP34046894A JPH08186979A JP H08186979 A JPH08186979 A JP H08186979A JP 6340468 A JP6340468 A JP 6340468A JP 34046894 A JP34046894 A JP 34046894A JP H08186979 A JPH08186979 A JP H08186979A
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Hirobumi Nishimoto
博文 西本
Kensaku Abe
健作 阿部
Masayuki Sakaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は従来に比して簡易な構成の昇圧装置を
実現する。 【構成】相補的に切り替わる第1及び第2の方形波出力
によつて第1及び第2のスイツチを開閉することにより
コンデンサの両電極に電源電圧を交互に印加する。この
とき第1の方形波出力の電圧レベルが切り替わつたと
き、それまでの期間においてコンデンサに蓄積されてい
た電荷に応じた所定の電圧分だけ高い電圧を第2の電極
に発生させるようにしたことにより、簡易な構成であり
ながら十分な昇圧電圧を得ることができる昇圧装置を実
現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇圧装置及び電子機器に
関し、例えばLED発光回路及びこれを搭載する電子機
器に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乾電池1本で駆動される電子機器
においては、図3に示す回路構成のLED発光回路が用
いられていた。このLED発光回路1は乾電池2の電圧
V1を昇圧型スイツチングレギユレータ3によつて昇圧
し、昇圧された電圧V2によつてLED4を駆動してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのLED発
光回路1は高価なスイツチングレギユレータ回路を用い
なければならないのに加えて、コイルLを必要とするた
め回路の小型化が困難であるという問題があつた。
【0004】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、従来に比して簡易な構成でなる小型の昇圧装置及び
これを用いた電子機器を提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明の昇圧装置においては、相補的に電圧レベルが
切り替わる第1及び第2の方形波出力(VP2)、
(VP3)を発生する発振手段(11)と、第1の方形波
出力(VP2)に基づいてスイツチング制御され、一端が
電源ラインに接続されると共に、他端がコンデンサ(C
3)を構成する対向電極のうち第1の電極に接続された
第1のスイツチ(Q3)と、第2の方形波出力(VP3
に基づいてスイツチング制御され、一端が電源ラインに
接続されると共に、他端が対向電極の残る第2の電極に
接続された第2のスイツチ(Q4)と、第2の方形波出
力(VP3)を第1のスイツチ(Q3)と第1の電極との
接続中点に印加する接続手段(P3)とを設け、第2の
スイツチ(Q4)と第2の電極との接続中点(P4)に
電源電圧(V1)を昇圧してなる昇圧電圧(V2)を発
生するようにする。
【0006】また本発明の電子機器においては、相補的
に電圧レベルが切り替わる第1及び第2の方形波出力
(VP2)、(VP3)を発生する発振手段(11)と、第
1の方形波出力(VP2)に基づいてスイツチング制御さ
れ、一端が電源ラインに接続されると共に、他端がコン
デンサ(C3)を構成する対向電極のうち第1の電極に
接続された第1のスイツチ(Q3)と、第2の方形波出
力(VP3)に基づいてスイツチング制御され、一端が電
源ラインに接続されると共に、他端が対向電極の残る第
2の電極に接続された第2のスイツチ(Q4)と、第2
の方形波出力(VP3)を第1のスイツチ(Q3)と第1
の電極との接続中点に印加する接続手段(P3)とを有
し、第2のスイツチ(Q4)と第2の電極との接続中点
に電源電圧(V1)を昇圧してなる昇圧電圧(V2)を
発生する昇圧装置(12)と、昇圧電圧(V2)によつ
て発光する発光素子(4)とを設けるようにする。
【0007】
【作用】例えば第1の方形波出力(VP2)が高電圧レベ
ルのとき、第1のスイツチ(Q3)が開き、第2の方形
波出力(VP3)が低電圧レベルのとき、第2のスイツチ
(Q4)は閉じるとすると、このとき第2の電極が電源
ラインと短絡され、電源電圧(V1)が印加される。一
方、第1の電極には第2の方形波出力(VP3)より低電
圧レベルが印加される。この結果、コンデンサ(C3)
に電荷が蓄積され、所定の電圧(ΔV)が発生する。
【0008】この後、第1の方形波出力(VP2)が低電
圧レベルに切り替わり、かつ第2の方形波出力(VP3
が高電圧レベルに切り替わると、今度は第1のスイツチ
(Q3)が閉じ、第2のスイツチ(Q4)が開く。これ
により第2の電極は電源ラインから切り離される。この
結果、第2の電極の電位は第1の電極の電位(第2の方
形波出力(VP4)によつて与えられる高電圧レベル)に
コンデンサに蓄積されている電荷に応じた電圧を加えた
分の電位となる。ここで第1及び第2の方形波出力(V
P2)、(VP3)の高電圧レベルを電源電圧(V1)とす
ると、このとき第2の電極に発生する電位は電源電圧
(V1)を昇圧した電位(V2 =V1+ΔV)となる。
これらの動作が第1及び第2の方形波出力(VP2)、
(VP3)の電圧レベルが切り替わる度に繰り返される。
【0009】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0010】図1において、10は全体としてLED発
光回路を示している。この実施例で用いるLED発光回
路10は非安定マルチバイブレータ11及び昇圧回路1
2によつて乾電池2の電圧V1を昇圧し、昇圧電圧V2
によつてLED4を発光させるようになされている。因
にこの実施例で用いられる非安定マルチバイブレータ1
1の発振周波数は約12〔kHz〕であり、その消費電流
は約6.6〔mA〕である。またこのLED発光回路1
0を用いた場合、乾電池2の電圧V1が1.5〔V〕か
ら0.9〔V〕程度まで低下しても発光を継続できるよ
うになされている。
【0011】続いて各部の構成及び動作を説明する。ま
ず非安定マルチバイブレータ11は、導通状態と非導通
状態とが交互に繰り返されるトランジスタQ1及びQ2
によつて相補的に高電位(電源電圧:V1)と低電位
(GND)とが繰り返す方形波出力VP2及びVP3を発生
するようになされている。ここではある時点におけるト
ランジスタQ1がオフ状態であり、他方のトランジスタ
Q2がオン状態であるとして非安定マルチバイブレータ
11の発振動作を説明する。
【0012】この時点からしばらくの間は、トランジス
タQ1のベースがコンデンサC2の電荷によつて逆バイ
アスされるためトランジスタQ1はオフ状態に維持され
る。一方、トランジスタQ2のベースには抵抗R1から
ベース電流が流れ込むためトランジスタQ2のオン状態
が維持される。ところでトランジスタQ2がオン状態の
間、コンデンサC2に蓄積されている電荷は抵抗R2を
介して放電されるため、やがてトランジスタQ1のベー
ス電位はオン電圧VBEとなり、トランジスタQ1がオン
状態になる。これにより抵抗R3を介してトランジスタ
Q1に電流が流れるようになる。
【0013】一方、トランジスタQ2のベースには、そ
れまでコンデンサC1に蓄積された負電荷がトランジス
タQ1のオン動作によつて印加されるようになるのでト
ランジスタQ1と入れ替わりにオフ状態に切り替わる。
その後は、上述の場合と反対にコンデンサC1の放電に
より再びトランジスタQ2がオン状態になり、同時にト
ランジスタQ1がオフ状態に切り替わる。以上の動作が
周期的に繰り返えされることにより、相補的に高電位
(V1=1.5〔V〕)と低電位(GND)とが繰り返
えされる方形波出力VP2及びVP3が発生される。
【0014】次に、昇圧回路12の構成及び動作を説明
する。この昇圧回路12は一対のPNPトランジスタQ
3及びQ4によつて構成され、方形波出力VP2及びVP3
によつて相補的に動作するスイツチ回路と、昇圧用のコ
ンデンサC3とによつて構成されている。因にトランジ
スタQ3及びQ4のベースには高インピーダンスの抵抗
R3及びR4が接続されている。
【0015】ここでスイツチを構成するトランジスタQ
3及びQ4のうちトランジスタQ3のコレクタは接続点
P3を介してコンデンサC3の一方の電極に接続されて
おり、トランジスタQ4のコレクタは接続点P4を介し
てコンデンサC3の残る一方の電極に接続されている。
【0016】因に接続点P3にはトランジスタQ4をス
イツチング駆動させる方形波VP3が与えられている。ま
た接続点P4にはLED4が接続されている。この昇圧
回路12は高電位(V1=1.5〔V〕)と低電位(G
ND)とを繰り返す方形波出力VP3が低電位の間にコン
デンサC3に正電荷ΔVを蓄積しておき、方形波出力V
P3が高電位に切り替わつた瞬間にこの正電荷ΔV分だけ
接続点P4の電位をシフトすることにより瞬間的に最大
約2.1〔V〕の電圧を発生するようになされている。
【0017】ここではある時点における非安定マルチバ
イブレータ11のトランジスタQ1がオフ状態であり、
他方のトランジスタQ2がオン状態であるとして昇圧回
路12の昇圧動作を図2を用いて説明する。このときト
ランジスタQ3のベースに印加される方形波出力VP2
電位(図2(B))はV1(=1.5〔V〕)であり、
他方のトランジスタQ4のベースに印加される方形波出
力VP3の電位(図2(C))はGNDである。これによ
りトランジスタQ3がオフ状態となり、トランジスタQ
4がオン状態になる。
【0018】従つてLED4のアノードが接続される接
続点P4には1.5〔V〕の昇圧電圧V2(図2
(D))が印加される。このときコンデンサC3の対抗
電極間には1.5〔V〕が印加され電荷が充電される。
やがて非安定マルチバイブレータ11のトランジスタQ
1がオン状態に切り替わり、かつ他方のトランジスタQ
2がオフ状態に切り替わるその瞬間、トランジスタQ3
のベースに印加される方形波出力VP2の電圧は0〔V〕
となり、またトランジスタQ4のベースに印加される方
形波出力VP3の電圧はV1(=1.5〔V〕)に切り替
わる。またこのとき同時にトランジスタQ4はオフ状態
となる。
【0019】従つてLED4のアノードが接続される接
続点P4の電位は接続点P3の電位(すなわち方形波出
力VP3の電位)にコンデンサC3に蓄積された正電荷Δ
Vを加算した電位になる。この実施例の場合、正電荷Δ
Vは約0.6〔V〕であり、アノードに印加される昇圧
電圧V2は瞬間的に約2.1〔V〕になる。以上の動作
が周期的に繰り返えされることにより、LED4が発光
され続けることになる。
【0020】以上の構成によれば、比較的大きな面積を
必要とするコイルや昇圧型スイツチングレギユレータを
用いなくても、乾電池1本でLED4を発光させること
ができるLED発光回路10を実現することができる。
これにより従来に比して小型のLED発光回路10を得
ることができる。またこのLED発光回路10を構成す
る部品は安価なもので済むので製造コストも一段と低下
させることができる。
【0021】なお上述の実施例においては、非安定マル
チバイブレータ11及び昇圧回路12によつて昇圧され
た昇圧電圧V2によつてLED4を発光させる場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、昇圧電圧V2は
他の用途に用いても良い。また上述の実施例において
は、1.5〔V〕の乾電池2を電圧源とする場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、電圧値はこれに限
らない。
【0022】さらに上述の実施例においては、昇圧回路
12として図1の回路を用いる場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、他の回路構成のものを用いても
良い。さらに上述の実施例においては、方形波出力VP2
及びVP3を非安定マルチバイブレータ11によつて発生
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、双
安定マルチバイブレータ等、他の発振回路を用いて発生
させても良い。
【0023】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、相補的に
切り替わる第1及び第2の方形波出力によつて第1及び
第2のスイツチを開閉することによりコンデンサの両電
極に電源電圧を交互に印加し、第1の方形波出力の電圧
レベルが切り替わつたとき、それまでの期間においてコ
ンデンサに蓄積されていた電荷に応じた所定の電圧分だ
け高い電圧を第2の電極に発生させるようにすることに
より、簡易な構成でありながら十分な昇圧電圧を得るこ
とができる昇圧装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による昇圧装置の一実施例を示す接続図
である。
【図2】各接続点に現れる電圧を示す信号波形図であ
る。
【図3】従来用いられている昇圧装置を示す接続図であ
る。
【符号の説明】
1、10……LED発光回路、2……乾電池、3……昇
圧型スイツチングレギユレータ、4……LED、11…
…非安定マルチバイブレータ、12……昇圧回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相補的に電圧レベルが切り替わる第1及び
    第2の方形波出力を発生する発振手段と、 上記第1の方形波出力に基づいてスイツチング制御さ
    れ、一端が電源ラインに接続されると共に、他端がコン
    デンサを構成する対向電極のうち第1の電極に接続され
    た第1のスイツチと、 上記第2の方形波出力に基づいてスイツチング制御さ
    れ、一端が上記電源ラインに接続されると共に、他端が
    上記対向電極の残る第2の電極に接続された第2のスイ
    ツチと、 上記第2の方形波出力を上記第1のスイツチと上記第1
    の電極との接続中点に印加する接続手段とを具え、上記
    第2のスイツチと上記第2の電極との接続中点に電源電
    圧を昇圧してなる昇圧電圧を発生することを特徴とする
    昇圧装置。
  2. 【請求項2】上記発振手段は非安定マルチバイブレータ
    でなることを特徴とする請求項1に記載の昇圧装置。
  3. 【請求項3】上記第1及び第2のスイツチは第1及び第
    2のトランジスタの差動対によつて構成されることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の昇圧装置。
  4. 【請求項4】相補的に電圧レベルが切り替わる第1及び
    第2の方形波出力を発生する発振手段と、上記第1の方
    形波出力に基づいてスイツチング制御され、一端が電源
    ラインに接続されると共に、他端がコンデンサを構成す
    る対向電極のうち第1の電極に接続された第1のスイツ
    チと、上記第2の方形波出力に基づいてスイツチング制
    御され、一端が上記電源ラインに接続されると共に、他
    端が上記対向電極の残る第2の電極に接続された第2の
    スイツチと、上記第2の方形波出力を上記第1のスイツ
    チと上記第1の電極との接続中点に印加する接続手段と
    を有し、上記第2のスイツチと上記第2の電極との接続
    中点に電源電圧を昇圧してなる昇圧電圧を発生する昇圧
    装置と、 上記昇圧電圧によつて発光する発光素子とを具えること
    を特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6534961B2 (en) 2000-05-19 2003-03-18 Per-Olof Brandt Compact DC/DC converter circuit
US9107256B2 (en) 2011-09-22 2015-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Light emitting diode lighting apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6534961B2 (en) 2000-05-19 2003-03-18 Per-Olof Brandt Compact DC/DC converter circuit
US9107256B2 (en) 2011-09-22 2015-08-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Light emitting diode lighting apparatus

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